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June 29, 2021

シャーロック・ホームズの宿敵の物語　アニメ「憂国のモリアーティ」

テーマ：アニメ番組視聴録(4263)

カテゴリ：漫画・アニメ

みなさん、こんばんは。河合元大臣に実刑判決が出ましたね。

深夜のアニメで放送されている
憂国のモリアーティを見ています。

脚本：雑破業
絵コンテ：野村和也
演出：加藤大貴
作画監督：新野量太、永島明子、神谷美也子

#01　伯爵の犯罪
19世紀末、イギリス。少年ばかりを狙った連続殺人事件がロンドンの市民たちを脅かしていた。

特権階級の立場を利用し、弱い立場の少年たちを慰み者にする殺人犯を断罪すべく、“犯罪相談役（クライムコンサルタント）”であるウィリアムが作り上げた計画は……。
脚本：雑破業／絵コンテ・演出：野村和也／作画監督：市川美帆、蘇武裕子

ゲスト声優はてらそままさきさん。
「伯爵の犯罪」は制裁を加える側モリアーティ伯爵家と加害者側の役職＝伯爵のダブルミーニング。ヴィクトリア女王のもと繁栄を遂げる大英帝国の片隅で虐げられる庶民のための必殺仕事人。アニメだから少年に加えられる犯罪はやんわりとした描写だったね。

#02　緋色の瞳第一幕
生まれながらに一生涯の身分が決められる階級制度は人間同士の差別を生んだ。そんな階級制度を嫌悪するモリアーティ伯爵家の嫡男アルバートは、慈善活動で訪れたラグド・スクールで不思議な魅力を持った孤児の少年に出会う。大人顔負けの博識でどんな相談にも応える彼のもとに自然と集まる人々。そしてアルバートもまた彼にある提案を持ちかける。

アニメ第1話は全くのオリジナルで第2話が原作の第1話３人の出会い篇。聡明な緋色の瞳の少年が犯罪コンサルタントに。「悪い貴族はやっつけろ!殺せ!」ともろ革命思想のモリアーティ。同様に今の英国を嫌いながらも罪を犯してまでも変えるべきか否かで後のシャーロックと対立する。

#03　緋色の瞳第二幕

アルバートの推薦でモリアーティ家は孤児の兄弟を養子に迎えた。しかし養子といえど下級階級（アンダークラス）出身者。真の「貴族の子ども」に成り代わることはできない。家族どころか使用人たちさえもふたりを見下し虐げる様子に、アルバートは……。
モリアーティ家の三兄弟、アルバート、ウィリアム、ルイス。血のつながり以上に彼らを強く結びつけた幼い日の契約と誓い。壮絶な過去が明らかに……！

原作第1話後半。実際に手を下すのはウィリアム(偽)ではなくアルバートで殺すのは弟だけ。さすがに親殺しは放送できないか。革命家思想は被支配者階級のウィリアムより支配階級のアルバートの方に強く出ている。放火によって覆い隠される犯罪と騙られる理想の家族の物語。EDの3人の後ろにある絵がライヘンバッハの滝。次回は原作第2話。

赴任先の大学近くに移住したウィリアムたちは、領主のベルファー子爵から晩餐に招かれる。贅を尽くした食事の後に案内された子爵自慢の温室には、希少な植物が集められていた。植物の世話を任されているのは庭師のバートンという男。ウィリアムは、彼の妻のミシェルが子爵を深く恨んでいると聞いたことを思い出す。しかし子爵に横柄な態度で頤使されても、バートンはただ黙々と従っていて…。

原作第2話。地代を下げて先に町中を味方につける件とその件で起こる男爵との諍いとラストのモリアーティに対する忠誠の誓いがカット。漫画では激情に駆られてナイフを手にするミシェルだがアニメではそれも計画のうち。オレンジに仮託される香りのいい(育ちの良い)貴族という種。

#05　橋の上の踊り子　タイトル元ネタ「踊る人形」
数学教授としてダラム大学で教鞭をとるウィリアムは、生徒のルシアンが出掛けたきり3日も戻ってきていないことを知る。しかもルシアンが愛を誓っていた酒場の女給が、橋の上から身を投げて亡くなったばかり。大学の経営を手伝うジェントリーのダドリーは、特に心配する必要はないと言うが…。不審に思ったウィリアムはふたりの仲間を呼び寄せ、ルシアンの動きを探り始める。

原作第3話「踊る人形」からのインスパイア。いかさまポーカー＆射撃の腕と変装というモラン大佐、フレッドの双方の利点を紹介。漫画では原作にはない教授が教鞭を取るシーンがこの後何度も登場。次はシャーロック登場。

革命のためにウィリアムが打ち出した新たな計画。それはロンドンの市民たちを観客に、世界の歪みが最も顕になるような死を演出する゛犯罪の劇場化”。ウィリアムが犯罪劇の最初の舞台として選んだのは、豪華客船「ノアティック号」。主演は若き伯爵、ブリッツ・エンダース。彼には人狩りをしているという黒い噂があって…。計画が進む中、ノアティック号に乗り込んだウィリアムは謎の男と出会う。

バスカヴィル家の狩りエピアヴァン以外原作5話二人の天才の邂逅回。伯爵に殺される相手を殺されても仕方がない悪人設定にした所が原作とは異なる。少なからぬ持っていた嗜虐性を増殖させはっきりとした殺意に変えていく動機を与えわざと事件を起こさせるよう仕向ける三兄弟。

#07　ノアティック号事件第二幕
エンダースが犯した殺人の隠蔽工作を手伝うウィリアム。上手く隠蔽できたと安心するエンダースだったが、ウィリアムたちによる計画の準備は着々と進められていた。船内に作られた豪華な劇場で、世界初の船上バレエの上演が始まった。そしてその裏で、犯罪劇の幕も切って落とされる…!　ウィリアム達に翻弄されたエンダースは、再びナイフを握りしめ…。

原作第6話。衆人環視の殺人に皆が騒然となる中伯爵の武器を排除し死後硬直を確かめウィリアムが目指す犯罪と言う舞台に乗らず殺人“劇”と言い切る不安要素登場。満を持して彼が名乗るシーンで幕。EDで彼等の手にあるのは絵の具描くのは風景、実際に彼等の手にあるのは血描くのは犯罪。

#08　シャーロック・ホームズの研究第一幕
ベーカー街221B。アフガン戦争帰りの元軍医のジョンは、大家であるハドソンのお眼鏡に適い、諮問探偵シャーロックの同居人となった。しかし出会って早々、なぜかシャーロックがドレッバー伯爵殺害容疑で逮捕されてしまう！現場には血文字でシャーロックの名前が残されていたほか、証拠品も多数見つかったというのだが…。

原作7話＆8話。酔客を使ってジョンに好印象を抱かせる件はカットし酒場に直接レストレードがやって来て最後にこの事件の仕掛け人を明かす件が原作と異なる。ジョンが絵に描いたような好青年で有名な身分当てシーンはあっさり。ハドソン夫人がツンデレだった。

#09　シャーロック・ホームズの研究第二幕
原作7話＆8話。目的のためなら手段を択ばない犯罪郷VS目的のためでも手段は選ぶホームズの構図が最初にはっきり出た。犯罪者と同じ河岸に立つホームズをこちら側に呼び戻すのが偉大なる常識人ワトソンの役目。作家コナンドイルとなりホームズが鹿撃ち帽コスプレする過程までは描かれなかったな。

#10　二人の探偵第一幕
ノアティック号事件、ドレッバー殺し、その犯人の後ろには黒幕がいる。しかしその正体にたどり着く糸口を掴めず苛立つシャーロックは、貴族の不審死の話に飛びつくも空振り…。八つ当たり気味の態度でジョンと大喧嘩してしまう。そんな帰路の列車の中で、偶然にもウィリアムと再会する。

原作15話。前半は自分の判断が正しかったのか迷うホームズ、後半はおあつらえむきの謎と戦える相手を見つけて喜ぶホームズとホームズ回だが決め台詞でモリアーティ教授が持って行った。原作にはないエピソード。

#11　二人の探偵第二幕
走行中の列車の中で起きた殺人事件。シャーロックはウィリアムとともに、次の停車駅に着くまでの48分間で犯人を見つけ出すと宣言する。殺害現場の状況証拠から犯人を絞り込んでいくシャーロック。一方ウィリアムは犯罪者心理から犯人像をプロファイリングしていく。二人が導き出した答えは…。

原作16話ミステリ定番ともいえる列車ミステリを2人の天才が解決する様を目の当たりにする凡人レストレード。シャーロックと距離を取りたいルイスに対してまんざらでもないウィリアム。次回はThe Woman登場回でラストにシャロ兄と女王がちらりと登場。

#12　大英帝国の醜聞第一幕
陸軍情報部長官のマイクロフトに呼び出されたアルバートは、国家を揺るがす機密文書の奪還と、文書を盗んだ女の抹殺を命じられる。
一方、ボヘミア王からの依頼を受けたシャーロックは、結婚を控えた王を脅迫する謎の女を追うことに。女の名前はアイリーン・アドラー。それはアルバートの密命のターゲットでもあった。

原作17話～19話。原作「ボヘミアの醜聞」シャーロックがなかなかネクタイ結べない件、アイリーンがハドソン夫人が持っているドレスを着こなす件、アイリーンにシャーロックが共感して馬車で話すシーンは割愛。MI6はまだできていない設定になるのか。必ずお茶シーンが登場。

#13　大英帝国の醜聞第二幕
ウィリアムによる計画の元、アルバートはアイリーンを仮面舞踏会に招く。会場では巷で話題の“犯罪卿”をテーマとした余興が開かれていた。男装姿で現れたアイリーンは、余興を利用してアルバートに接触する。そして、文書と引き換えに、身の安全と文書を盗んだ罪を不問にするよう訴えるが…。

原作20話＆21話。原作ではどさくさの火事騒ぎを起こして写真を手に入れるが漫画ではまずアイリーン宅での火事騒ぎにB221の爆発事故と二重仕立て。マイクロフトが政府の凄い実力者になっている。陰謀を知った探偵と犯罪卿がどう出るか、シャーロックがなぜ嘘を見破れたかは次回。

#14　大英帝国の醜聞第三幕

シャーロックはアイリーンの交渉相手が政府ではなく犯罪卿であることを見抜きつつも、交渉の場へ向かう彼女を見送った。アイリーンは廃教会で犯罪卿との交渉を開始する。しかし、文書を渡そうとしたその時、別れを告げたはずのシャーロックが現れる。アイリーンを守るためシャーロックが犯罪卿と交わした取引きとは…。

原作22＆23話。アイリーンの死の真相を一瞬にして察するシャーロック。ヴァイオリンを弾くシーンはアニメ版ではなし。

#15　ホワイトチャペルの亡霊第一幕
新しい名前を得て、モリアーティ陣営のメンバーとなったボンド。ウィリアムはそんなボンドと、モラン、ルイス、フレッドに、銀行の貸金庫に預けた荷物を取ってくるよう指示する。しかし4人が訪れた銀行が偶然にも強盗犯に占拠されてしまう。即座に自身の役割を見定めて行動するモランたちに対して、ボンドの取った行動は…？

原作24話＆25話。ボンドことアイリーンがモリアーティ一味に馴染むためのエピソードと本物のジャック・ザ・リッパーからの偽者退治依頼。アータートン主任警部は山路和弘さん。レストレード警部のシャーロックへの事件紹介は次回か。

#16　ホワイトチャペルの亡霊第二幕
「ジャック・ザ・リッパー」を名乗る犯人による娼婦ばかりを狙った連続殺人事件。現場となった貧民街では、事件をきっかけに自警団とヤードの対立が勃発していた。"本物の"ジャックの依頼を受けたウィリアムは、真犯人の本当の狙いを見破り、計画を打ち砕くための大立ち回りを仕掛ける！

原作26話～28話まで駆け足でエンディング後ジャックのモリアーティ家執事就任エピ追加。新登場キャラも含めたモリアーティチーム活躍。「地獄はもぬけの殻だすべての悪魔は地上にいる」はシェイクスピアの『テンペスト』。後半の敵チャールズ・オーガスタス・ミルヴァートン登場

#17　スコットランドヤード狂騒曲
ウィリアムたちが収めたはずの「ジャック・ザ・リッパー」事件の犯人が逮捕された！しかし、アータートン主任警部による冤罪を疑ったレストレードは、同僚のパターソンの助言に従い冤罪の証拠となる裏帳簿を探すためにシャーロックを頼ることに。一方、パターソンはボンドと接触し、警察内部への侵入を手引きしていた。

原作29話＆30話。アータートン主任警部山路和弘さん退場回。シャーロックの添え物的存在ではないレストレード活躍回でもある。ただ待ち合わせのためだけに当時最新流行の車に乗ってやってくる目立ちすぎるボンド。「ステアせずにシェーク」の飲み方は『カジノ・ロワイヤル』。

#18　ロンドンの証人
かつて孤児院で暮らしていたころ、ウィリアムは大人顔負けの知識と度胸で孤児院の窮地を救ったことがあった。残された裁判記録によると、ウィリアムはとある貴族に600ポンドを貸し、ある戯曲をなぞった契約を結んだという。契約を踏み倒そうとした貴族に対して、ウィリアムが打った策とは。

原作33＆34話。シェイクスピアの『ヴェニスの商人』の判決をひっくり返す利発なウィリアム。アルバートと出会う以前だが既に傲慢な貴族の本質を見抜いており容赦ない赤い目が悪者に迫る。原作ではこの裁判がアルバートがウィリアムに着目するきっかけとなったことも明かされる。

#19　ロンドンの騎士第一幕
平等な社会の実現のために活動する庶民院の若手議員・ホワイトリーは、正義の「白い騎士（ホワイトナイト）」と称され、民衆の支持を集めていた。しかしその活動を快く思わない者たちより依頼を受けたミルヴァートンが、ホワイトリー排除に動き出す。一方、ホワイトリーの志に興味を持ったウィリアムたちも彼を試してみることに…。

原作35＆36話。書店で議員の噂を聞くのはジョンではなくルイス。ホワイトリー議員が社会に認められていればウィリアム達の未来は違った。ラストエピソードに繋がるロンドン炎上の架空映像がモリアーティ兄弟の前に。既得権益を手放さない層がミルヴァートンを使って議員を狙う。

#20　ロンドンの騎士第二幕
アルバートから貴族院の不正の証拠となる資料を受け取ったホワイトリーは、貴族院との取引を試みるため、一人で交渉場所に向かう。しかしそこに待っていたのは脅迫王・ミルヴァートンだった。ホワイトリーがミルヴァートンに取引を持ち掛ける中、最愛の弟にミルヴァートンの魔の手が差し迫る。

原作37＆38話。あまりにも正攻法のホワイトリーに対して脅迫王らしいやり方で彼に殺人を犯させるミルヴァートン。アニメならではのホワイトリーの慟哭と怒りの描写。ブレイクの「巨大な赤い龍と太陽を着た女」登場。ホワイトリーの殺人の罪を被り義賊の仮面を脱ぐことになるモリアーティ。

#21　四つの署名
ジョンが婚約者のメアリーを連れてきた。突然の結婚話に驚愕するシャーロックだが、メアリーの思いつめた様子に気が付く。話を促すと、彼女は美しい６つの真珠を取り出し、その真珠の謎と父親の失踪について語り始めた。真相を知りたいとシャーロックに依頼するメアリーだが、彼女はまだ何かを隠しているようで…。

原作39-43話。原作元ネタ『四つの署名』シャーロックが嫉妬しているとハドソン夫人に指摘される場面もなく事件全体をざっくり描く。39話のマイクロフトとの推理合戦『ギリシャ語通訳』はカットされたので順番を変えていれてくる？

#22　犯人は二人
学生時代の反政府勢力とのつながりをネタに、ミルヴァートンに脅迫されていたメアリー。シャーロックは脅迫のネタとなる証拠品を盗み出すため、ミルヴァートンの留守中に彼の屋敷に忍び込むことに。しかしそれすらもミルヴァートンの計画通りだった。シャーロックが足を踏み入れた先。そこにいたのは。

原作44-47話。ラス2なので展開が早い。ミルヴァートンが221Bでやらかすあれこれ、屋根でシャーロックとジョンがしみじみ語り合うところががっつりカットされていてちょっと寂しい。その分3人の対決に尺を取。モリアーティの赤、シャーロックのブルー、ミルヴァートンの黄色の瞳。

#23　最後の事件第一幕
新聞各紙に掲載された"犯罪卿"ウィリアム・ジェームズ・モリアーティからの突然の犯行声明によって、貴族たちからの糾弾、民衆たちからの怒り、すべての矛先が"モリアーティ”へと集まっていく。ウィリアムが企てたモリアーティプランの総仕上げ、最後の事件がついに幕を開ける。

原作48-52話。「本当は煙草(殺人)なんて好きじゃない　肺(心)が汚れてしまうから」最終地点は最初から決まっていたにも関わらず割り切れないモラン大佐、ルイス、フレッド夫々のウィリアムに対する思いがモノローグで描かれる。親友の必死の訴えにより普通の感覚を取り戻すシャーロック。

#24　最後の事件第二幕
自らの死をもって計画を遂げようとするウィリアム。その強い意志を受け入れた仲間たちは、それぞれに己の役割をまっとうするために動き出す。一方、"犯罪卿”ウィリアムから幕引きを託された"探偵”シャーロックもまた、ウィリアムの計画の真意にたどり着く。
ロンドンを見下ろすタワーブリッジの上で、再び対峙したウィリアムとシャーロックは…。

原作53-56話ですがラストがアニメオリジナル。そして原作1話のシャーロックへの『悪魔は貴様だ』というセリフは自分を殺そうとするからではなく生に戻そうとするから。ドラマではジョン＆シャーロックのだったがアニメではウィリアム＆シャーロックのブロマンス。最後のシャーリー呼び。