そんな不満を抱いているのは、何も日本だけじゃない。本編の原題は『Generazione Mille Euro=1000ユーロ世代』。上記に掲げたような不満を抱きながら、暮らしている、イタリアのワーキング・プア達の事を指している。彼等はいずれも高学歴だ。先ず、主人公のクラウディオ。大企業で働き、自分の能力を発揮出来る職場にいるが、月千ユーロ(約17万円)は苦しい。社会保険もない。クラウディオのルームメイト、ロッセッラの月収はもっと低くて900ユーロ(約15万円)。就職活動中でベビーシッターをしているので、同じく社会保険はない。情報科学科を卒業したのに、未だ能力を発揮する場すらない。ちなみに、イタリアにも人材派遣会社があるらしいが、二人とも登録はしていないようだ。