inti-solのブログ

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2020.01.28
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テーマ: ニュース(96561)
カテゴリ: 医療・衛生
「新型コロナウイルスは人類史上最凶、致死率15%」は誤り。ネットで拡散、実際は…
中国・武漢で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染が拡大するなか、「致死率15%、感染率83%で人類史上最凶」という情報が拡散している。しかし、これは発生当初に武漢で入院した重症患者の致死率で、感染率についてもある家族の状況を調査したデータだ。現時点の致死率は3%程度とされており、「人類史上最凶」も含め、誤った情報だと言える。
引用元となっている中国語ツイートのソースになっているのは、台湾のニュースサイト。たしかに、そのサイトには「中国と香港の最新の調査:武漢肺炎の死亡率15%、感染率83%」と書かれている。
このニュースで言及されているのは、イギリスの医学誌「ランセット」に掲載された中国と香港チームの論文だ。しかし、いずれも前提条件があり、その数字を一般化できないことに留意が必要だ。
「ランセット」の論文を見ると、「死亡率15%」とは武漢で2020年1月2日までに入院した重症患者41人の間での死亡率のことだ。感染者全体の死亡率ではない。
41人は全員肺炎を発症しており、うち13人がICUに入り、そのうち6人が死亡したことから「致死率15%」という計算になる。
また、「感染率83%」は、「ランセット」に掲載された、ある家族での親族間の感染率に関するデータをもとにしている。
中国・深センの7人家族を調査し、武漢の患者を見舞いに行った6人のうち5人が感染し、さらに見舞いに行かなかった1人も後に感染。さらに感染者のうち1人は無症状患者だったことを報告している。この家族の状況を社会全体にそのまま一般化することはできない。

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こういう時だからこそ、フェイクニュースには注意したいものです。致死率15%というのは、実際は上記記事のとおり、重症化して入院した人たちの中での脂肪率です。それでも、「実際は死亡率3%程度」と言われても、それも相当の高率と感じるかもしれません。ただし、それもいろいろな前提条件を考慮する必要があります。

新型肺炎の死者6割に持病、平均年齢73歳…中国当局分析
新型コロナウイルスによる肺炎で、22日までに死亡した感染者17人(48~89歳)のうち、全体の6割近くは感染前から心臓や腎臓などの持病が確認されたと、中国政府の国家衛生健康委員会がホームページに掲載した。平均年齢は73.3歳で、60歳未満は2人だった。
死者17人のうち、持病を抱えていたのは10人で、慢性腎不全やパーキンソン病、糖尿病などだった。
最も若い48歳の女性は、糖尿病と脳梗塞の病歴があった。
2番目に若い53歳の男性は、持病が報告されていない。
未成年の死亡はなかった。

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死者が17人だった時点での分析ですが、死者の最年少が48歳かつ糖尿病と脳梗塞の既往ありなので、生命の危険があるのは、ほぼ高齢者と元々持病のある人に限られる、と言ってよいかと思います。つまり健康な現役世代は、命の危険を恐れる必要はあまりない、高齢者と基礎疾患のある人は注意する必要がある、ということになろうかと思います。
加えて、死亡率3%というのは顕在化した患者数に対して、でしょう。当局も把握できていない発症者は、特に軽症者は他にも相当いるでしょうし、しかし死ねば大騒ぎになるので、当局が把握できていない死者はそう多くはないだろうと思われます。つまり、実際の死亡率は3%よりもっと低い可能性が高いのです。

世の中の本当にヤバイ病気は、健康な若者にも命の危険があります。
例えば、先の記事で紹介した、1918-19年に猛威を振るったスペイン風邪がそうです。この病気は、元々は米国が発生減とされ、第一次世界大戦に米国が参戦するとともにヨーロッパに伝播し、戦場で戦っていた敵味方の軍隊の間で急激に広まったと言われます。戦場で戦っている軍隊は、非常に非衛生的な状態だし、兵士たちは狭い空間で集団生活しているので、感染症などあっという間に広がるのです。
兵隊がバタバタ死ぬくらいなので、スペイン風邪の死者は高齢者よりむしろ若者の方が多かったといわれます。Wikipediaに 「スペイン風邪死亡者」というカテゴリー がありますが、20代30代で亡くなった人がゴロゴロいることがわかります。高齢者も少なくないですが、歴史に名が残る人物は、功成り名を遂げたある程度以上の年齢の人が多いでしょうから、歴史に名が残っていない死者は、もっと若者の比率が多かったであろうことは容易に想像がつきます。


ただ、何かこの機に乗じたかのように、中国人に対する悪口を垂れ流す、一部のネット上の言説(例によって例のごとく、ではあるでしょうけど)に対しては、違和感と嫌悪感しか感じません。武漢とその近辺から来た人はともかく、それ以外の地域、例えば上海や北京から来た旅行者から肺炎が感染することを恐れる必要はありません。





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最終更新日  2020.01.28 23:01:25
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