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9月定例県議会が21日に開会し、明日からは一般質問が始まるので、何かとあわただしく、気ぜわしい。 午前中は、新日本婦人の会や長野県保険医協会などと意見交換。 午後は、1時から公共交通等調査特別委員会、3時から「県下水道事業に対する知事後援会幹部の働きかけ等に関する調査特別委員会」(100条委員会)。 すでに13回目となる100条委員会は、今日の委員会に初めて、元知事後援会幹部の県の下水道事業に関する働きかけ問題とそれに関する文書公開問題について田中知事に証人尋問した。 各会派から選出された17名の委員で構成されている今回の100条委員会は、これまで委員一人15分の持ち時間の範囲で各証人に尋問すると言う運営だったが、尋問内容が重複したり、尋問時間が長時間にわたるなど、改善の必要もあり、委員会のメンバーによる協議会で、今回の知事への証人尋問は、事前に各会派が希望する尋問内容を正副委員長に提出し、それを整理したものを委員会を代表して副委員長が尋問すると言う方法を取った。 すでに100条委員会設置前の総務委員会の閉会中集中審議や、これまでの100条委員会の尋問を通じて、下水道業者である元知事後援会幹部が、県の下水道事業のあり方について、一般県民ではありえない節度を越えたはたらきかけを行なったこと(働きかけの内容は、従来県外の大手企業が独占してきた県の下水道事業の管理運営業務を、できる限り県内業者が参入できるように改善してほしいと言うもので、めざすべき方向としては賛同できるものではあるが・・・)や、この後援会幹部のはたらきかけを記録した文書が情報公開請求された2003年10月に、関係文書を「私的なメモ」として公開しなかったばかりか、パソコンなどに残っている電子記録も含めて証拠文書が破棄された(しかし、結局破棄したはずの関係文書は残っていて2005年の情報公開請求に対して公開された。)ことが明らかになっている。また、証拠文書破棄までの処理が終わったことを、当時担当した経営戦略局参事が知事に報告したメールの存在も確認されている。 そこで、私たち日本共産党県議団としては、元知事後援会幹部の関与の度合いを正確にするために、平成14年12月25日付の「下水道公社改革の方向」の文書を作成したのは知事なのか、後援会幹部なのか、また、情報公開の問題では、知事がどこまで指示したのかが問われているため、経営戦略局参事から文書破棄の処理報告を受けた知事は、「包み隠し無い県政」に逆行する事態に対して、何の行動もしなかったのかを尋問してほしいと要望したが、残念ながら、今日の尋問には私たちの意図は正確に反映されなかった。 そればかりか、今年の2月県議会の日本共産党の藤沢のり子県議の代表質問に対して、本来公開されるべき文書が公開されず、証拠隠滅まで図られたことに対して、知事は「不適切だった。」と答弁しているが、今日の尋問に対する証言では、すでに100条委員会で確認されている経営戦略局参事の最終報告メール(2003年10月16日付)以前に10月9日付で証拠文書破棄の報告メールがあり、それに対して知事が他の幹部職員に「破棄はまずいよね。」とメールしたとのことで、またまた責任の所在があいまいにされていく印象だ。破棄はまずいのだから、なぜ、知事は、公開するように指示しなかったのか。経営戦略局参事の処理を、では、なぜ認めてしまったのか。結局、知事の望む結果だったのではないのか。「不適切だった」事態がおこった県政の責任者としての知事の、県民の信頼を裏切ったことへの謝罪と再発防止の明確な決意が表明されなければ、この件については、「包み隠し無い県政」の汚点といわざるを得ない。 もうひとつ、今日の尋問の中で、2004年2月の県の流域下水道管理運営業務委託の入札中止について、知事が指示したのかという尋問に、知事は「指示していない。」と証言。これに対し副委員長が、「すでにN証人が知事から指示を受けたと証言しており、証言が知事と食い違う。」と指摘したが、これは残念ながら副委員長の勘違いだと思う。 委員会終了後、改めて会議録で確認してみたが、ざっと見ただけでも、9月1日の会議録の17ページ、23ページ、31ページで、N証人は、「それでちょっとしばらく私も悩んだ中で、先ほどのような考えで一度止めたほうがいいのではないかと思うにいたって、一度ちょっとこんな案件もありますので土木部とこんな話をしたいと思いますと言うことは、確かに知事に言っております。その時知事からは、この件は、ではあなたと土木部がよく話し合って決めてくれと言うふうに言われております。」と、繰り返し、自分の判断で、土木部と相談するように知事からは言われていたと証言している。 この件については、「指示していない。」という知事の証言とN証人の証言は一致しているので、誤導尋問といわれないように、正確な尋問につとめなければならないと思う。
2005年09月26日
長野市内のホテル信濃路で、「定時制通信制高校のあり方を考える長野県ネットワーク」のつどいが開かれ、現場の生の声を聴きたくて参加した。 最初に法政大学の内田宏明先生から、「子供の権利条約」の立場からの定時制・通信制高校の位置づけを考える特別報告があった。 私も、以前から、日本政府が、国連子どもの権利委員会から日本政府への度重なる勧告を事実上無視してきたことに怒りを感じているものの一人だが、今日の内田先生の報告で、改めて重要な問題点が整理できたと思う。 国連子供の権利委員会は、日本政府に対し、日本の子ども達が「教育制度の過度に競争的な性格が子どもの肉体的および精神的な健康に否定的な影響を及ぼし、かつ子どもが最大限可能なまでに発達することを妨げている」と勧告し、「定時制高校が特に学校から脱落した子どもに対して柔軟な教育機会を提供しているにもかかわらず、東京都においてそれが閉校されようとしていること」に懸念を示している。 長野県教育委員会は、「高校改革プラン」の名のもとに、「少子化」を理由として現在89校の全日制高校を75校に、23校の定時制高校を13校(単位制・多部制高校四校)に統廃合する提案を子、高校を大規模化して「切磋琢磨」することが教育効果があがるかのような説明をしているが、これこそまさに「過度な競争」をさらにあおろうとするもので、国連子どもの権利委員会の「勧告」違反であると言えないだろうか。 また、ネットワーク事務局が実施した定時制・通信制高校生からのアンケート結果が報告された。結果の中で注目されるのは、定時制にきて「満足している」生徒が6割いること。定時制を選んだ理由で多いのが「少人数だから」「自分にあっている学校だから」「通学可能な範囲だから」。「あなたはこの学校のどんなところがいいと思いますか」の問いの答えで断然多いのが「友達がいる」「少人数である」「自分のペースで学べる」「先生が親しみやすい、フレンドリーである」「自分にあっている」「居場所がある」だった。それらに続いて「いじめがない」「勉強がわかる」「わかるまで教えてもらえる」が多かったことにも注目したい。 何のための、誰のための高校改革かを考える時、本来なら県教育委員会が実施してもよいと思われるこのアンケートは、残念ながら「推進委員会で高校改革の議論をしている時だから・・・」と言う理由にならない理由で校長会などから協力が得られなかったということで、12校431人の生徒からの回答にとどまった。貴重な生の声だ。今日のつどいにパネラーとして参加した在校生からも、「こんなアンケートがあったのなら答えたかった。」という発言もあった。 特別報告をした内田先生をコーディネーターに行なわれたパネルディスカッションのパネラーは定時制高校の卒業生、保護者、在校生の6名の皆さん。 現在は定時制高校同窓会の副会長。父親を亡くした開拓農家の後継ぎで、高校進学はあきらめていたら、働きながら学べる定時制高校があると進められ、片道1時間の砂利道を自転車で通った。定時制を減らさないでほしい。 長野市の吉田高校戸隠分校定時制にわが子が通っているという父親の報告。そのこはいわゆる「きれやすい子」で、中学時代は友だちとのトラブルが絶えず、学校を休みがち。保健室にいて授業を受けないことも多かった。親がほとんど送り迎えしてやっと学校に通った。高校進学にあたり、本人が「人数の少ない定時制がいい。」と希望。現在、毎朝5時に起きて、7時前のバスに乗り、バスを乗り継いで一日も休まず定時制高校に通っている。「自分のペースでゆっくり勉強できるからいい」と言っている。「静かな自然に囲まれた学校だからいい。」とも。 現在、大学の福祉関係の研究所の仕事をしていると言う定時制高校卒業生。 体が弱く、ほとんど中学に行けなかった。少人数のメリットと通いやすい環境で定時制高校を卒業できた。人数が少ないからまとめてしまえ、という論理はマイノリティの排除だ。教育の機会を奪わないでほしい。 現在大学生の定時制高校卒業生。中学校で登校拒否。学業だけで人間が評価されることがいやだった。定時制で学び、大学進学の意欲もわいた。中学時代は「クラスのゴミ」といわれた自分が、定時制高校では「クラスの誇り」と言われた。 69歳で現役の定時制高校4年生。農家の後継ぎで父親が亡くなり、働きながら定時制高校で学んだが、組合立の高校が県立高校になり定時制が廃止され通信制に。働きながらの通信制は厳しく、1年で断念。2人の子供を借金して大学に出し、定年後保育キーパーとして働きながら定時制高校で学んでいる。この定時制がなくなって、坂城や違う場所の高校へ通うことになれば、仕事との時間の調整や電車の時間が間に合わず、通学不可能になってしまう。通学費も高くなる。自分が入学したとき28名だったクラスが4年間で19名になった。辞めてしまった生徒は中学時代不登校だった人が多い。現在19名中14名がアルバイトや仕事をしており、2名が給食費が払えない。経済的に困難な人も働きながら学べる定時制高校を現在の場所に残してほしい。定時制の生徒はプールがあっても授業で泳げない。芸術科目の選択も書道しかない。今ある高校の中身を改革することが本当の改革ではないか。 全日制の高校で単位不認定になって定時制高校に来たが、少人数で、先生が信頼できる先生たちで、定時制に来て良かったと言う高校生。不登校だったが定時制に来て、一日も休まずがんばっている友達もいる。ある高校でいじめにあって、この高校の定時制に移って来た友達もいるが、今度の県教育委員会の提案はその高校に統廃合すると言う。せっかく移ってきたのに、無理やり元に戻すようなものだ。 ひとりひとりのパネラーの発言に胸が熱くなる。様々な条件の人たちに、様々な教育の機会を保障することが公教育の責任ではないのだろうか。「改革」の名のもとで、教育の機会が切り捨てられるようなことがあってはならないと思う。 国連子供の権利委員会は、日本政府への勧告の中で、東京都の夜間定時制の閉鎖の再検討と多様な教育の機会の充実を求めている。 今日の「つどい」で出されたような生の声や実態を県教育委員会や「高校改革プラン」推進委員会は、是非、是非、聞いてほしいものだ。
2005年09月24日
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