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今日、もらった感動へのお礼を綴りたい。
そう思って書いていると嬉しさがよみがえって
笑っているうちに楽しくなる。
読み返した時、また嬉しくなる。
だから、明日が楽しみ!
September 7, 2023
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2018年に横浜まで観に行った『勧進帳』

あの時の衝撃が鮮明なので 再演と知って以来
ワクワク

横浜で観た友達とすぐさま日程調整し、

私達にしては珍しく、早い段階で申し込んだ

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木ノ下歌舞伎は大好きなので
語りたいことは
何時間かけても足りないくらいに
あるけれど

上演中はネタバレになってしまうことへの懸念と

私の単純な表現力ではうまく伝える自信がなくて
(ま、才能の点では御多分に漏れず、ではあるけれど(^-^;)
好きな割にはまともな感想が書けない


木ノ下さんは、おススメエリアの座席表まで
用意してくれていた

※ありがたいと思ったり
 いつ寝るんですか?体を壊しませんか?と
 心配を通り越し、(-_-メ)と思ったり

それを参考に「富樫堪能席」に座った。
安宅の関の、富樫の席😄


木ノ下歌舞伎

​​ 『三番叟』を2018年6月を観た日のこと


​​ 『勧進帳』を2018年3月に観た日のこと

すっかり坂口涼太郎さんのしなやかさと
ちょっとミステリアスな感じに魅せられたので

お席の選択は二人の意見が一致し「富樫!」

木ノ下歌舞伎『勧進帳』の演出に度肝を抜かされたので
そのままでも、前回と違った形でも 
どっちでもウェルカム。


2010 初演
2016 だいぶ作り変え
2018 ポンピドゥー・センターでも上演
2023 2016とほぼ同じ 

とアフタートークで
演出のKUNIOさんから説明あり




登場し、富樫も自分の分をちゃんと運んでくる

そしてお芝居がはじまった

すっごく覚えているところと 
ないところと


全部を集中して観るのは無理なんだろう


さすがに大まかな展開を知っているので
言葉も動きも 横浜の時より スーッとはいってくる

義経を見抜かれないよう通すために
何も書かれていない勧進帳を読んだふりする弁慶

日本人なら誰でも知っている有名な話

もう 今更いじりようがない?

と思いそうなところではあるけれど




歌舞伎をわかりやすく見せる、というのが
そもそも 私はなじめない

観たものを大人なりの理解、
子どもなりの理解、
それでいいと思う


もともとの歌舞伎のセリフと動きを
完全にコピーするところから
始めるお稽古を経て、

新たな解釈を加え、
新たな表現で観られるのが
木ノ下歌舞伎


作り手側に
歌舞伎へのリスペクトがあったうえで
挑んでいるから惹きつけられるんだと思う

私は古典歌舞伎が大好きなので

歌舞伎の『勧進帳』

様式美で魅せる『勧進帳』は
重厚で華やかで 決して嫌いではない

だけど


お揃いの衣装を着た四天王の個性がわからん

義経、弁慶主従を
情けで通してしまう富樫に対し
判官びいきの日本人は褒めたたえるけれど

頼朝さん側からしたら 裏切り者で
最低の家来だよ

さらに、
その後の富樫の身が心配という
モヤモヤが付きまとっていた演目でもある

六法で飛んでく弁慶のカッコ良さに見惚れて
忘れたまま歌舞伎座を出る繰り返しだ

それが払しょくされる 面白い『勧進帳』


「初心者向の歌舞伎です」の範疇でなく
ひとつの作品として美しく心に残るもの


前回は、
富樫の気持ちが少しわかったような気がして
それが嬉しかったのだけど

それに加え、そのスピーディな動きに
目がいっていた番卒の個性がわかってきて

今回はそこもワタシ的に見どころ

太刀持ちさんの忖度、常識的で
優しいようで 実は逆に残酷だったり

とか、見えてくれると 

至るところに注目したくなって
目と耳がいくつあっても足りない


玄関マット  リトルグリーンメン エイリアン トイストーリー



そして、目の前を通って行った義経

高山のえみさん(お綺麗な方ですが
声がまたステキ)が腰を落として
すり足で去っていく様が歌舞伎

玉三郎さんや染五郎時代の幸四郎さんの
義経を思い出した

弁慶の動と義経の静が美しい歌舞伎の『勧進帳』

笠を深くかぶって、うつむいているので
あの美しさを隠すなんて「モッタイナイ」と
いつも思うのだけど

こういう時に菅田将暉の義経を思い浮かべては
いけません、玉三郎さんにしておいて

※平泉で義時に語っていた菅田義経が大好きですが

 ここでは、ね

のえみさん演じる深い悲しみを湛えた義経
手を伸ばしたら触れられる近さを通るのに孤高

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この前は聞きそびれていた富樫の
「ココ(頭)を使って」という
言葉がやけに今回は刺さった

この時の自信満々の挫折知らずの
エリート然の富樫と

ラストに向けての寂し気な富樫


この日はソワレを観たのだけど、
こちらも5年ぶりのKUNIOさんと
木ノ下さんのアフタートークは

マチネの高校生対象の公演の反応のことで
持ちきりだった

「今」を意識して作られている『勧進帳』を
目を輝かせて観入ってくれた彼らの事

ウレシそうに話してくれて
聞いている私達おとなも嬉しくなった

こんなカッコイイ芝居、最初に観ちゃって
大丈夫?

と余計なお世話的な思いも

牛若丸って誰?な高校生たちも
ちょうど昨年 『鎌倉殿の13人』が
話題になったから
鎌倉幕府の人間関係がわかると
理解の助けになったかしら

カーテンコールで富樫がはける時に
 (その後ろ姿が目にはいった)

スキップしているように見えたのは

マチネでキノカブファン以外の 

しかも歌舞伎に関して興味のない若者に
受け入れられたのが 
嬉しかったからなんだね!と
合点がいって


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演出について熱く語るKUNIOさんも
障がいのある方にも楽しんでもらえないかと
日々工夫している木ノ下さんも

そして『勧進帳』の座組そのものの
進化も変化も楽しくて

この日、KUNIOさんが
「今」の芝居を届けたい!と同じくらいの
力を込めて(心もね)話していらしたのが
「スウィング」のこと。

「スウィング公演」をします!と
即、実践の行動力と

スウィングの実情を聞いてしまったのに、
ほうっておけない!まっすぐさに
大いに絆され、

賛同の意思表示ということで
帰りの電車の中で
「スウィング公演」チケットを申し込んだ。


コロナ以降、
歌舞伎界はつらいことが多かったけれど

新作歌舞伎を作ったり、演じたりする人も
動員数をふやすため、SNSで発信するなど
努力をしているお弟子さん達も

誰か、じゃなくて 
自分が! と一歩踏み出して
動こうとしているように感じるこの頃

ボーダーを越えよう!








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最終更新日  October 2, 2023 01:50:13 PM
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