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2008.07.29

ＮＴＴデータ　女性活躍の場、社風に浸透　育児休暇・時短制度など充実

テーマ：妊婦さん集まれ～！！(4781)

カテゴリ： NEWS

ＮＴＴデータ　女性活躍の場、社風に浸透　育児休暇・時短制度など充実

　残業や深夜勤務が多く、ストレスが大きいなど、勤務環境が厳しいと思われる情報システム開発（ＳＩ）業界。しかし、国内最大手のＮＴＴデータでは近年、女子学生の志望や採用が急伸している。文系出身者に限ればほぼ半数に近づき、男臭い業界の空気を変えつつある。「特に女性に絞った採用活動はしていない」（採用担当者）ものの、女性を活躍させ、満足度を高めるさまざまな仕組みが人気の要因となっているようだ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　◇

昨年開催した女性社員のワークショップ。最終的に、会社幹部への提言に結びつけた

　新卒採用者の女性比率は、１９９６年は７・４％だったが、最近５年間で急上昇し、今春は２４・９％となった。このうち文系出身者をみると、９６年の１４・３％から今年は４５・６％と３倍以上。来春の採用予定者は文系では女子が５０％に迫る。「ＳＩの仕事は、どうしても男性中心に見られがち」と語る同社人事部の林晃一・採用担当部長は、予期せぬ女子学生の採用増加をこう解説する。

　「女性社員のリクルーターが女子学生と話す中で志望者がクチコミで増えてきた」。入社した女子学生が翌年にはリクルーターとなり、さらに女子学生を呼ぶ、という好循環だ。ただ、それだけで男性社会を覆せるはずはない。

　「実は、社員の満足度調査では、女性の方がモチベーションが高かった」。この春開設したダイバーシティ（雇用の多様性）推進室の中西円佳（まどか）課長が秘密の一端を明かしてくれた。女性の配属は総務部門などに限らず、営業や開発にもどんどん登用する。一方で、女性が働きやすく、やりがいを持てる環境を妥協なく追求する－そんな取り組みが女性社員を生き生きと輝かせ、リクルーターを通じて学生に伝わるのだという。

　取り組みの好例は、充実した育児休暇や勤務時間短縮、在宅勤務の制度だ。育休は８８年の会社創設時から産後３年間を制度化。さらに、勤務時間を４、５、６時間と自分で選ぶことができる時短を、子供が小学３年生の年まで認める。育休明けの社員の声を聞いて導入したという。

　女性が将来の処遇を心配することもない。自身のキャリアプラン設計（ＣＤＰ）を入社時から実践し、会社へ主体的にかかわる姿勢を養う。評価や昇進は「全く平等。そもそも性別の情報は反映しない」（林部長）と強調する。

　それでも、出産や育児という人生の節目で会社を離れる不安や悩みは尽きない。このため同社は、社内ＳＮＳに女性専用コミュニティーを設けるなど語り合う場を提供。昨年度は女性ワークショップを開催し、不安を解決する具体策を経営幹部に直言した。

　こうした方策を個別に取り入れる企業は少なくないが、経営思想や社風として、幹部から現場にまで浸透させてきたのがＮＴＴデータの強みだ。「３年で５割、１０年で７割」とも言われる女性社員の離職率は、同社には全く当てはまらないという。

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