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キミの名前をときどきネットで検索する。y-a-m-a-s-a-k-i-…「山」で始まる四文字を入力すると、いつもの人たちがでてくる。キミと同姓同名の人がネット上には3人いるんだよ。ひとりは中小企業の社長さん、もう一人は研究者、最後のひとりは社会人スポーツの選手なんだ。なんだかへんだね。同じ名前なのに、キミじゃない。キミとはじめて会ったのは、春のまだ浅い3月はじめの自動車教習所。大学の春休み中の私と、予備校が始まる前の浪人生のキミ。ふたりとも早生まれだから、19歳と18歳になったばかりだった。キミは、ガムばっかり噛んでたね。いつもうつむきかげんに肩をすこし丸めて、少しみんなとは離れて。人なれしない子犬みたいに。それで、キミの呼び名は「ガム」。まだその頃は携帯がなかった時代で、信じられないくらい不便だったはずでどうしていたのかも思い出せないけど、ほんとによく会ってたよね。「ガムって呼ばれてること、知ってた?」「え…、ああ、ボク、たばこ吸えないから、それで」「かわいいって言われてるよ」「…ボクはいつも…手の届かないひとだなぁって思って…」ガムはいつも少し拗ねている子どものような表情で、ひとりで自分をなんども反芻しながら時間をくりかえしているようで、放っておけない気がした。ほんとうの自分をそこに見せられているようなかんじがしたからかもしれない。「オヤジが高二のときガンで亡くなって。母ひとり子ひとりってわけ」「あ、あたしもひとりっこだよ」「オヤジはあそこにみえるS病院で亡くなったんだ。人間ってたいへんだよね…」「うん…」その頃の私はまだ人間のたいへんさなんて、言葉の上や小説の上でしかわかっていなかった。わかっていないということをわかってもいなかった。ガムはなんという用もなしに、よく手紙を書いてくれた。いつも会って話しているのに、手紙に書いて手渡してくれた。内容は、ひとりでいるときの、心の中のあれこれ。話すときにはなんだかうまく自分を出せないものどうしだったから、書かれている文章の中からお互いをさぐって作り上げていった。よくふたりで「婉曲」ってことばを合言葉のようにしたよね。ふたりともいちばん言いたいことは、文にも言葉にもしなかった。言わなくても、どこが大事なのか、なにが伝えたいのか、どんな気持ちを共有してほしいのか、ほんとうにはっきりわかりあえたよね。まるでふたごのかたわれみたいだ、ずっとそう思ってたよ。やっと会えたいちばん大切な人だった。もう二度と会えない同じ心の持ち主だった。なのに、なぜ素直に自分の気持ちを言えなかったのだろう。婉曲なんてばかげた遊びに自分の感情をカモフラージュして、少しばかりおねえさんのつもりでいた。ほんとは私のほうがうんと子どもだったのに。-------------------------------------美月は以前はショートストーリーやショートエッセイを書いていました。みなしごだったのを今のボスに拾われて、長い文章を書くようになり、その機会はなくなっていきました。ちょっとラブものが書いてみたくてはじめてみたけど、一回じゃ終らないから、今日はここまで。また、続きがあるかも知れないし、これで中絶かも知れないけど、ここまで読んでくださってどうもありがとうデス。では、またまた。
2005.05.31
みなさん、おひさしぶりです~~~どうもこの前の日記を書いた後から、鼻風邪をひき、長引いてしまいました。やっと元気回復。さて、何から書いて再開しようか…ということで、勝手にその週に読んだ本やビデオなどのレビューを書く新コーナーを作ってしまうことにしました~今後も不定期にアップしますので、よろしくお願いします。ご意見・反論など、書き込んでくださるとうれしいです!----☆ 「夜のピクニック」恩田陸 ☆----第二回本屋大賞受賞、第26回吉川英冶新人賞受賞。永遠普遍の青春小説、ってやつですね。受験をひかえた高三の群像の、高校最後のイベント、一昼夜歩きとおすという学校行事に参加するその日だけの人もようにしぼって描いた作品です。最初、この恩田氏の文章が私には合わなくて、すぅっと入ってこなくて読むと角があちこちひっかかってしまう、って感じの相性で、慣れるまでしばらくかかり、ちょっと苦労しました。(難しくはありません。相性の問題ですので)あと、現実として、ちょっとリアリティに欠ける感じもしました。設定が、最初から「読ませるぞ」という意気込みがにおっててそれが邪魔な感じがしましたね。でもそういうのをこえて読み終えると、ああ、自分にもこういう時期があったなぁ、という感慨がわいてきます。自分に悩んで、友人が(自分とのかかわりの中での)気になって、すごく利己主義なんだけど、でも、他人とはうまくかかわっていたい、みたいな。そんな青春の思いをもう一度共有したい人たちにおすすめです。-----☆映画「プラトニック・セックス」☆-----2001年の作品です。飯島愛の原作本の映画化。作者のキャラへの抵抗と、題名のイメージからひいてしまう人も多かったと思いますが(私もそのひとりでした)すごくいいよ、とすすめられてみてみたら、「純愛」でした。涙、涙。。。せつないです。生きていくこと、人を愛して愛されること、どうしてうまくやりたいと思っているのに、うまくいかないんだろう、どうしてこんなにつらいのに生きていかなければならないんだろう、どうして生きるという選択肢しかないんだろう…というわけで、まだ若くて、坊やのようなかわいいジョーくんが見られるのもウリの作品です。いまやファッションリーダーのジョーくんが、Tシャツにジーンズの信じられない「ごく普通」のスタイルででています。それも必見。 最後はやっぱりジョーくんになってしまったところで、 ではでは、また今度です。ごきげんよう~~~
2005.05.28
ネットで検索すると有名人のご愛用の香水がすぐにわかってしまうという便利な(?)世の中。最近すっかり香水に目覚めてしまった息子、誕生日プレゼントにも香水をリクエストしてきました。ん? 私のしたこと?もちろん。 決まってますよ~ん。あの人の香水をゲットするぞ~!! それ~っ! 彼の香りを吸い込んで・・・q(≧∇≦*) (* ̄m ̄) へぇ~~~ こんな香りなんだ・・・ と、しばし空想の世界へ…あ、いやいや、別にアヤシイものではありませんっ。なごり惜しかったけど、ちゃんと息子にあげましたよ。今度、香りだけでもオダギリくんになって帰ってくるのが待ち遠しい。(香りの帰宅が待ち遠しいっ)香りというものは、嗅覚というよりも、もっと肉体の条件反射的な部分で覚えているものだと思うのです。だから、息子だっていい香りのする男じゃないとね。ていうか、オダギリくんの香りがしてたらもっといい。な~んて。ちなみにあの人の香水はアルマーニのアクアディジオ、だそうです。
2005.05.13
あのJRの事故のあと、関係者や乗務員などへのいやがらせが続いているらしい。殴ったり、蹴ったり、ののしったり、張り紙をしたり。これって、「日本は大戦中にしたことを反省しろー!」ってズレた団体行動をしているアジアのとある国々の人たちと基本的に同じ精神構造だよね。なさけないなぁ。過去のことや、その本人が犯した過失でないことは、誰を責めてみてもはじまらない。たしかにJRにも改めるべき体制はあるだろう。直接被害にあってなくても、ショックが大きかったことも理解できる。また、中国や韓国の人たちが、ずっと「悔しい」「許さない」という気持ちを持ち続けてきたのもわかる。けど、誰かを個人的に責めたり、何かを特定して攻撃しても何も良い結果は生み出さない。過去に拘泥することは、あるときは、なぐさめをもたらすこともある。怒りを一時的にぼかす効果もある。現実と対決していくよりはずっとたやすい選択肢だ。でも、後ろ向きでは何も始まらない。もっとよく考えようよ。
2005.05.11
女子大生を中心に、若い女性の間で専業主婦人気が高まっているのだそうだ。(日経・夕刊)あこがれは、料理や掃除などの家事をこなしつつ、お花など趣味も楽しむ優雅なゆとりある生活… ってことらしい。あれ? なんか違うじゃん。これからの女の子はキャリアアップを目指しているとばっかり思ってたよ。だから、息子にも「男の子もこれからは家事ができないとダメだよ」と言ってきたのだけど…結婚して子どもができたら退職するっていうのは、私たちの年代の時代のことだと思ってたら、違うんだネ。実際、結婚して退職して主婦をやってきて、子どもとじっくり向き合う時間がいっぱい持てたことはよかったとは思う。けど、幸い、現在ライターという好きな仕事があるからいいものの、もし、専業主婦だけのまんまだったら、子どもが独立し、夫も単身赴任だったら、つまんないだろうね~だいたい、趣味に時間を使い、友達と優雅なランチをし、夜や休日は夫とデートし、家事にやりがいを感じて、毎日生き生きと…っていうのは、やっぱり「幻想」が入ってない?それに、結婚すぐにそんなレベルの生活を妻に提供できる夫っていったい何者?主婦をやるのもいいよ。けど、主婦がそんなにいいものと思っても後でがっかりすると思うんだけどな。
2005.05.10
GWの課題案件のひとつ、息子の部屋からあふれ出し、書斎(と称する小部屋)に要塞のように積み上げられた本類を整理させる! を実行しました。帰ってきた息子を捕まえて、親の威厳を見せ付けて、強請執行させたのであります。やっと、足を踏み込めるようになった弱小書斎に安堵する間もなく、今度は片付けた本の始末。資源ごみの収集ポイントに持っていくわけですが、そのあまりの多さに、ワゴンのカーゴ部分に乗り切らず、しかも車体がシャコタンになってしまうので、二回にわけて行かねばならず、夫と、参考書・テキスト・受験本の山に「ほんとにこれが全部頭に入ってるのかぁ?」「入ってたら、受かるはずでしょーが」なんて自己嘲笑も含めながら、二往復しました。息子がまた京都に行って、主のいない部屋を見ると、それでもまだ、本が山のように残っているんです。ホラーからノウハウ物から文学・哲学書まで。10代後半の息子が、答えを求めて彷徨した跡でした。そこに「おまえはこんな人間だよ」という明確な回答が得られるかと、ページをめくる。誰もがたどってきた道です。幸せになれよ、と本棚に声をかけました。
2005.05.09
『イン・ザ・プール』(奥田英朗)を読みました。一話切れ小編になっているので、家事の合間、仕事の合間に少しずつ、あっという間に読めちゃいます。作者は、コピーライター、構成作家などを経て、大藪春彦賞をとっている人で、さすがその道の人、って感じのテンポのいい文章、おもしろい表現でぐいぐいと読ませてくれます。「内臓が学級崩壊を起こしたみたいな感じ」とか、へぇ~おもしろい~って思う表現が随所にあります。テーマは現代の人間の内面の病的な部分、内層心理の部分を扱っていて、読み方によれば深いんだけど、すらすらと読ませるので、重さを感じません。一行ずつ味わいながら、かみしめながら、行間を探りなから、自分読みをしていく、という必要性はないのかもしれない。見えている部分から読みなさい、という感じですね。最近の文学や小説の傾向として、こういう表面を見せる、深いテーマも重く扱わない、という傾向が強く感じられます。芥川賞受賞作品でさえも、作品自体は読者にフレンドリーですよね。読みやすい、ということはよいこと、だけど、少し物足りない気分を感じるときもありますが。ちなみにこの作品は映画化され、6月に封切りです。オダギリくんが二話めの「勃ちっぱなし」のてっちゃん役をやってます。期待度マックス。映画はかなりおもしろそうで、また演出によっても作品の見せ方が違ってくるので、楽しみです~
2005.05.07
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