仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2012.06.27
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カテゴリ: 宮城
なかなか面白い本だ。岸本雄次郎『大岡裁きの法律学』(日本評論社、2011年)。内容についても書きたいところだが、途中で大きなショック。

解説の中に、忘れていたあれが出てきてしまった。大岡裁きの案件で登場する市兵衛の所業について、現代の詐欺罪を構成するかなどの論評の中で、こう説明されている。

「私たちの記憶に新しい"旧石器捏造事件"では、あらかじめ遺跡に石を仕込んだNPO副理事長を偽計業務妨害の疑いで告発した考古学者がいたようですが、仙台地方検察庁は証拠不十分としてこれを不起訴処分にしました。(中略)"ゴッドハンド"と呼ばれていたこのNPO副理事長による捏造行為を現行法で罪に問うのが難しいのであれば、与えた影響の大きさに鑑みますと、市兵衛の所業も犯罪とすることは難しそうに見えます。」と、長屋の市兵衛と対比して、あの副理事長が登場している。

我々東北人には辛いところだ。

思い出すのだが、あの年、弁護士と話題にしたことがあるが、やはり罪にはならないということだった。想定されていない現代型の「犯罪」かナ、と。刑事責任が問えないのは、もちろん実定法規の断片性からして仕方がないが、社会的には大罪だ。

それにしても、「与えた影響の大きさに鑑みますと」副理事長が不起訴処分なら、市兵衛も罪には問えない... こんな論法でアチコチにあの副理事長が登場するようにならないことを、切に祈ります。

■関連する過去の記事(遺跡捏造事件関係。リストアップするのも気がひけますが...)
また引き合いにされた希代の愚挙 (2012年3月17日)
再び旧石器捏造を考える (2011年8月15日)
旧石器捏造 学界はどう見ていたのか (09年12月12日)
旧石器捏造事件を考える (09年12月11日)
壮大なニセ歴史ロマン (07年5月27日)(旧石器捏造事件関係)





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最終更新日  2012.06.27 22:19:52
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