仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2015.06.06
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カテゴリ: 国政・経済・法律
4日の衆議院憲法審査会で、新しい安全保障法制に関して、3人の憲法学者が参考人として意見を述べた。長谷部恭男氏は自民、公明の推薦)、小林節氏(民主)、笹田栄司氏(維新)。

いずれも新法制は現憲法9条に反しているとの陳述だった。

政府与党の出鼻をくじいた形となり、また、有る意味で久々に「憲法学者」の存在感が発揮されたという印象を受けた。

有る意味、というのは、かつての安保闘争などの社会運動を背景にして、憲法といえば9条。護憲といえば9条神聖視。そして憲法学者といえば砦を守る人たち、というイメージが長くあったのではないだろうか。

慶應の小林氏については、もう20年も前になろうか著書『憲法守って国滅ぶ』の印象か、改憲論者と思っていた。それまで、空理空論で現実の国家間関係や生活者の感覚とは遊離しているものと一般に思われていたはずの憲法学界で、新たな旗手登場との印象を私は持っていた。

なので、民主党側の推薦ということに少し驚いたが、考えてみれば改憲論者であっても(だからこそというべきか)、現在の憲法規定を踏み越えていることについては明確に論破するのだろう。

国家の根本法たる憲法の範囲をどう確定するかについて、古今東西の知恵をもって正しい解釈を論じるのが憲法学者であるならば、その指し示す解釈の域を超える以上は、憲法を改正する必要があるのだ。やや飛躍していうならば、今回の法改正が国家の今後のために必要なのであればまず9条改正を国民に問うのが先だ、というのが我が国の constitution(国家法規体系とでもいおうか)の導く帰結だ。すなわち健全な論議であり、憲法学者の本領発揮である。

かつてのイデオロギー性を帯びた憲法学者の存在(注)から、新たに、法規範たる憲法の代弁者として、憲法学者の存在がクローズアップされている、と言えるのでないか。

(注:憲法学者がみな特定の政治的主張を持っていたと私が思っているのではない。安保論議や国際平和貢献に対して抑制的に論じる憲法学界は、マスコミの報道ぶりもあって政党間の構図の中で硬直的平和主義と捉えられてきたというのが実態でないか。その根本には我が9条の世界史的特異性があるのだ。)





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最終更新日  2015.06.06 10:32:44
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