仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2015.11.21
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カテゴリ: 東北
桐のタンスが燃えにくいことに関して、次のような説明がある。

○ 木材が加熱され温度が上昇すると、分解生成物中に燃えやすいガス成分があり、これが空気中の酸素と混合して着火する。
○ 「燃えやすさ」は、木材の熱伝導性と分解の速さによって決まる。
○ 熱伝導性の高い(伝えやすい)材料は、加熱されると内部温度は上昇するが、表面温度は上がらず、分解ガスの着火に必要な高温に至らないため、火がつきにくい。
○ キリの熱伝導性は他の木材より小さいので、燃えやすくなる。
○ 熱分解で生成されるガス成分はどの樹種でもほぼ同じ。また、比重が小さいと熱分解は遅くなるが、着火の難易に大きく影響するほどの差はない。
○ 結局、火がつきやすいかどうかは、熱伝導性に影響されることになる。
○ なお、水分が多い場合は当然着火が遅くなるが、家具材はどの樹種も水分がほぼ同じで、キリが特に水分が多いことはない。

要するに、燃えやすさ(着火しやすいかどうか)は熱伝導性に左右され、桐は燃えやすい材だ、という。



○ 一つには、キリ材の細胞組織が他と違って柔組織が多い。また、乾燥による収縮・変形が小さいために、燃焼で割れや隙間が出来ない。
○ 二つには、表面が燃えてできる炭化層が断熱材として働き、内部に熱を伝えにくくする。
○ 以上の2点で、火災でタンスの中まで燃え尽きるには時間がかかる、と推測される。

最後には、キリ材は燃えてもタンスは燃えないことの証明は難問だ、とも付け加えられている。

■社団法人日本林業技術協会編『木の一〇〇不思議』東京書籍、1995年(上杉三郎氏(農林水産業森林総合研究所)執筆部分)によりました。

ネットであちこち見ると、桐は熱伝導性が小さいから燃えにくい、という説明があるようだが、科学的にはそう単純なものではないようだ。

さて、前回の記事にした時に抱いた疑問は、桐のタンスについて、

(1)吸湿性が高いので湿気のあるときは膨張して外気を遮断する。火事の際は水をかけると(吸水性が高いので)燃えにくい。
(2)桐の乾燥材は吸湿性が低く水を通さず、また割れや狂いが少ないので、精密な箪笥製作が可能。

などと説明されているが、吸湿性については(1)と(2)で、高いと低いの説明が矛盾しているように思ったことだ。

そもそも、火事に強いと言われる点に関して、上記の桐材の特性の分析と、「水をかければ中身が守られる」的な理解とは、別物なのだろうと思うのだが、一般には、桐箪笥は火事の時に水をかけて守る(あるいは消火活動で水がかけられる)と理解されているのだろうか...



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桐と東北 (2015年11月21日)





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最終更新日  2015.11.21 17:39:53
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