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2010.04.01
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カテゴリ: 街 こおりやま

   皇 居 前 広 場
 東京観光のスポットの一つ、二重橋を正面に見る皇居前広場には大名屋敷が建ち並んでいました。しかしこの広大な土地にあったのは、たった八藩の大名屋敷でした。れぞれの屋敷の大きさが想像できると思います。そのうちの一つが会津藩の上屋敷、もう一つは磐城泉藩の上屋敷でした。
 江戸に住む大名たちは駕籠や馬に乗って登城するのですが、この大名屋敷街に入るとすべての乗り物から下りて徒歩で入城することになっていたようです。そのためこの一角には、馬などを預かる場所がありました。さしずめ今で言う駐車場でしょうか。とにかく会津藩が「徳川将軍様のお膝元」とも言える直近のこの場所に上屋敷を構えていたということは、徳川家との並々ならぬ関係とその信頼の大きさが想像できます。そしてこのことが、戊辰戦争において会津藩を苦しめた理由の一つかも知れません。
 また理由は不明ですが、小藩ながら磐城泉藩もここに構えていました。同じ戊辰戦争において、平潟港(北茨城市)に上陸して北上した新政府軍に、磐城泉藩は磐城湯長谷藩と宗家筋にあたる磐城平藩ともども壮烈な戦いを挑んでいます。この上屋敷の位置と、何らかの関連があったのかも知れません。この会津藩と磐城泉藩の江戸屋敷は、次のようなものでした。

 ●会津藩   二十八万石(松平氏)
  ・上屋敷 千代田区     皇居前広場     9151坪
  ・中屋敷 港区東新橋三丁目 汐留貨物駅    29495坪
  ・中屋敷 港区芝一丁目   JR線路敷    16438坪
  ・下屋敷 港区三田二丁目  慶応大学付属中高 33222坪
  ・抱屋敷 江東区扇橋二丁目 東京製粉      3293坪

 抱屋敷とは土地の権利者から借りて作ったものですが、ここが小名木川に面していることから大阪への回米基地として利用していたとも思われます。

 ●磐城泉藩  二万石(本多氏)
  ・上屋敷 千代田区     皇居前広場     4425坪
  ・中屋敷 港区赤坂二丁目  赤坂パレス     2900坪

 ただしこれらの屋敷の面積は、現在の建物とは必ずしも一致しません。ランドマークとしてご覧頂きたいと思います。

(文字数に制限があるため、『街・こおりやま』とは、若干の違いがあります)



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最終更新日  2010.04.01 17:14:19
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