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「飛 行 機」 石 川 啄 木 ぼくにとって 石川啄木 の詩といえばこれです。高校を出て、一年間京都に下宿して予備校に通ったことがありますが、その頃に出会った詩です。
見よ、今日も、かの蒼空に
飛行機の高く飛べるを。
給仕づとめの少年が
たまに非番の日曜日、
肺病やみの母親とたつた二人の家にゐて、
ひとりせつせとリイダアの獨學をする眼の疲れ……
見よ、今日も、かの蒼空に
飛行機の高く飛べるを。
見よ、今日も、かの蒼空に 退職して数年がたちましたが、何もすることがない日々、ヒマに任せて 「徘徊老人」 を自称して歩いていますが、 垂水 の丘の上から海に向かって歩いている坂道で思う浮かぶのは、この詩句か、
空の青さを見つめていると という 谷川俊太郎 の詩の文句です。
私に帰るところがあるような気がする
「生きていること、そのことが一寸悲しいことですよね。」 と語っているのを聞いて、急に、たった 26歳 でなくなった 啄木 を思い浮かべました。
庭のそとを白き犬ゆけり。 そういえば、子どもの頃、犬が飼いたかった。そんなことを思い出させる歌です。この歌で詠まれている 男 と、詠んでいる 啄木 は恐らく同一人物でしょうが、詠んでいる 男 の 「老成」 には、やはり、とてつもなく哀しいものを感じます。
ふりむきて、
犬を飼はむと妻にはかれる。(悲しき玩具)
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