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2026.03.25
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ヨルキン・トゥイチエフ「ファリダの二千の歌」元町映画館 元町映画館 がやっている 「中央アジア今昔映画祭 vol.3 ウズベキスタン特集」 4本目 です。 2020年の製作 ですから今回見ることができる作品としては、 一番新しいウズベキスタン映画 ですが、 作品 が描いていたのは、ほぼ、 100年前のロシア、ウズベキスタン でした。
 見たのは ヨルキン・トゥイチエフ監督 「ファリダの二千の歌」 です。
 農夫としか見えない老年の男が、ロバが引く幌付きの荷車で岩ばかりの荒涼たる平原を進みますが、幌の後ろにかかっているのは 女性のドレス らしくて​
「なんだこれ?誰か乗ってるの?」
​といぶかしんでいるうちに映画が始まりました。
 荷車が止められて男がピユーって指笛鳴らすと、草むらの向こうに人が現れて、その向こうに土の家が見えてきます。どうやら、到着したようです。
 家には母親ふうの女性と姉妹に見える二人の女性が暮らしているようです。幌から ファリダ という名の若く美しい女性が降りてきました。
 で、荒野の果てのような土の家での五人の暮らしのはじまりです。遠くの山のほうから美しい歌声が響いています。
一夫一婦制の習俗 しか知らないボクには、なにが起こっているのか意味不明ですが、 カミル というらしい、この家で、ただ一人の男性である、老農夫が何を考えているのかもポカーンです。その上、毎日、遥か 彼方の山のほうから聞こえてくる歌声 が、最初は​
「風の音よ」
​という、一緒に暮らす女性の一人のセリフに納得していましたが、この歌声が、ただのBGMではなくて、誰かが、山にいると気づき始めて​
「うーん…???」
​でした。
歌声の主 は、山の洞くつに鎖でつながれている 一人目の妻 で、 カミル が連れ帰った ファリダ 5人目の妻 でした。
 で、その 五人目の妻ファリダ が、 カミル 初めての子ども を身籠ったらしいというあたりから、映画は揺れ動き始めます。
 まず、 ロシア帝国の崩壊とボルシェビキの進軍 という、おそらく、 ウズベキスタン史上の大事件 が、荒野の土の家に襲いかかります。
ファリダの妊娠、逃走する白軍による家財の没収、4番目の妻の不倫、逆上するカミル 、騒然とした混乱が映画を包み始めた、とどのつまり、 3番目の妻 である女性が逆上する 夫カミル に逆らい、家を出ます。物語は終盤に差し掛かっているようです。
カミル は残っている 女性たち を家から追い出し、山の洞窟につないでいた 最初の妻 の鎖を解きます。
 で、ついにやって来た 赤軍 の兵士たちの前に、なんと、 ロシア帝国の高級軍人の軍服に身を包んだカミル が登場するにいたって、見ているこっちの驚きはほとんどピークです。最初の写真のシーンです。
 しかし、話はそれでは終わりません。とどのつまりは、赤軍協力者として再登場した 三番目の妻 の構えた銃口が、かつての夫に向けられ、​
銃声がタジキスタンの山々に響き渡ってラストです。
​ 最後の山場として映し出されたそのシーンを見ているボクは​
「うーん!?」
​と唸って座り込むほかありませんでしたね。 「ファリダの二千の歌」 という題名が意味することは何だったんだろう?そんな困惑が頭のなかでぐるぐる回ります。 帝政ロシアからボルシェビキ革命へと揺れ動く ロシアという大国 の、あるいは、今、ソビエト連邦から独立した 辺境国家ウズベキスタン を描いた 歴史映画 だったと思うのですが、​
一夫多妻の妻の一人が、夫であった帝国軍人を銃を向ける。
 ​実に 象徴的な事件 ではあるのですが、それもまた、山々にこだまし続ける二千の歌の一つだということでしょうか。
 荒涼たる広大な自然と、旧弊な生活、そこに響く夢のような、しかし、哀しみに満ちた歌声の世界の、突然の切断としての 銃声
 整理しようとして困惑は深まるばかりという、わかったとはとてもいえない作品だったのですが、それはそれで、 興味深く、面白い作品 でした。 拍手!
監督・脚本 ヨルキン・トゥイチエフ
撮影 バホディル・ユルダシェフ
美術 ベクトシ・ラジャボフ
編集 フルシド・アリホジャエフ
キャスト
サノバル・ハクナザロワ
バフロム・マチャノフ
イルミラ・ラヒムジャノワ
ユルドゥズ・ラジャボワ
マルジョナ・ウリャエワ
2020年・110分・ウズベキスタン
原題「Faridaning ikki ming qo'shig'i」
2026・03・20・no053・元町映画館no353



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最終更新日  2026.03.29 22:53:30
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Re:映画の時間 ヨルキン・トゥイチエフ「ファリダの二千の歌」元町映画館no353(03/25)  
ミリオン さん
おはようございます。
映画は面白いですね。見るのが大好きです。頑張って下さい。 (2026.03.27 07:44:45)

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