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原泰久「キングダム 73」(集英社) 2024年9月の最後のマンガ便で届きました。 原泰久の「キングダム」(集英社)、第73巻です。69巻でしたか、宜安の戦いで敗北を喫した秦が番吾で、対趙、最終決戦に臨みますが、71巻、72巻と苦戦が続き、本巻で、ついに秦軍、ほぼ、壊滅という大敗北です。趙を率いる名将李牧の快勝でした。 ちなみに、中華統一の野望を夢みている秦王政ですが、この時が始皇十五年、紀元前232年で、紀元前259年生まれの彼は26歳でした。何という若さでしょうね。 歴史を振り返れば、秦王が、最終的には斉を滅ぼして始皇帝を名乗るのは紀元前221年、38歳の時です。まだ、10年以上も後のことなのですよね。 本巻で、恐るべき才能を披歴した趙の将軍李牧にも、この後、恐るべき悲劇の結末が待ち構えています。そのあたりを、このマンガがどう描くのかかなり楽しみですね。 で、本巻の山場は、大敗北を喫した秦が、丞相昌平君の献言で、法治国家としての基礎を「戸籍」制度に置きなおし、国勢の再確認ですね。で、軍制の改革に着手したことですね。 で、中華統一の第1歩の矛先を「韓」に向けなおしたことです。魏ではなく韓です。面白いですねえ(笑)。 これが、所謂「戦国の七雄」の地図ですが、この日から斉を滅ぼすまでの10年、キングダムのドラマはまだまだ続きます。大変ですね(笑)。 追記 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で楽天IDをお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑)
2024.10.05
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原泰久「キングダム 72」(集英社) トラキチクン、6月のマンガ便に入っていました。原泰久の「キングダム72」(集英社)です。 始皇15年、西暦、紀元前232年、趙軍30万 VS 秦軍25万 頭佐平原で激突する闘いの火ぶたは、すでに71巻で切って落とされていましたね。 趙将李牧の撹乱戦術に乗せられて、大慌ての李信の飛信隊の動きまで描かれていましたが、本戦場頭佐平原で、秦の総大将王翦に挑みかかるのは趙の新しい三大天、司馬尚、初登場です。 この人ですが、まあ、ものすごいですね。あやつるの、所謂、青龍偃月刀(せいりゅうえんげつとう)です。 で、これが一閃すると はい、こうなりますね。まあ、原さんの絵の特徴でもあるのですが、胴体も首も、そのまま、真っ二つです(笑)。ありえません!(笑) 趙軍の殿(しんがり)で、3万の兵を率いていたはずですが、敵味方が入り乱れる戦場の真ん中を、一気に突破し、秦軍総大将王翦の首を狙って急襲してきます。エー、ピンチちゃうの!?王翦、絶体絶命!やん。えー、どんなんの? 秦を贔屓する理由は何もないのですが、まあ、マンガを読んでいる地層いう気分になりますよね(笑)。 で、73巻に続くといういつものパターンなわけですね。 本巻は、戦場に次ぐ戦場の描写 の連続です。疲れます(笑)。一番困るのは、今、目の前で戦っているのは趙の将軍なのか、秦の武将なのか、誰が、どっちなのか、形勢がどうなっているのか、全くわからないことですね(笑)。 大雑把な紹介で、申し訳ありませんが、どうも、秦軍、大苦戦の模様ですね。まあ、次巻を読めば、少しは判るんじゃないかということで、73巻を待ちましょう(笑) 追記 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で楽天IDをお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑)
2024.06.26
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原泰久「キングダム 71」(集英社) 愉快な仲間のトラキチクンの2024年、2月のマンガ便に入っていたのが原泰久の「キングダム71」(集英社)です。もちろん最新号です。 宜安の戦いで敗北をきっし、六大将軍に名を連ねる桓騎を失った秦が、いよいよ、王翦を総大将に押し立て、総力を結集して趙の李牧に、再度、挑む戦いの始まりです。 このマンガの主人公の一人である、李信こと、信が率いる飛信隊も、今や、、なんと、3万の大群です。 戦いの名は「番吾の戦い」、もちろん、「史記」にも記述されている紀元前232年にあった史実です。 久しぶりに、山の民を率いる楊端和も登場します。しかし、敵国、趙の国内における諜報戦において、若干の遅れをとっている秦ですが、出陣の様子はこうです。 戦いの前夜、ともに戦う王翦の子、王賁にたいして問いかける李信の言葉が耳に(いや、目かな)残ります。「大丈夫なんだろーな」「・・・・・」「お前の父ちゃんは」「・・・・・」「当然だ。父は勝つ戦しかせぬ人だ。」 二人とも、何か、いやな予感 を感じているようですよね。 で、戦いが始まるや否や、自国内での李牧のたくらみが、序盤、早々から炸裂し、窮地に陥るの、意気揚々、3万の大軍を率いる信その人でした。 というわけで、あとはマンガをお読みください。史実を知っている人には、本巻71巻に続き次巻の72巻も、相当、辛い展開になりそうですね。 ボクは、楽しみですけどね(笑)。 追記 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で楽天IDをお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑)
2024.03.06
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原泰久「キングダム(70)」(集英社) 久しぶりにマンガ便がやって来ました。2023年12月のマンガ便は原泰久の「キングダム」(集英社)、第70巻でした。 65巻から始まった秦対趙の宜安の決戦で趙の名将李牧の罠の前に屈し、奇将桓騎を失って敗走した秦軍でしたが、逃げ帰った信をまっていたのは、次の展開で、中国思想史上、名高い法家の天才韓非子の登場だったことは69巻の「マンガ便」で紹介しました。 上の表紙をご覧ください、中央に描かれいるのが韓非子ですが、そのまえに、腰巻のキャッチコピーの文句です。 一億部突破‼ 契約金が10000億円を超えるという途方もない話で盛り上がった2023年でしたが、この国の人口が1億2千万人くらいだそうですから、このマンガがどんな流行り方をしているのか、チョット想像がつきませんね(笑)。結構、面倒くさいマンガだと思うのですがね(笑) で、今回の70巻ですが、秦王、政、後の始皇帝にして、マンガ「キングダム」のここまでの主人公李信の莫逆の友ですが、法治国家をめざす秦王に招かれた韓非子が、秦都咸陽で悲劇の死を遂げる物語でした。 咸陽には韓非子とともに荀子の門人として雌雄を競った李斯がいます。かつての学友李斯と対面したシーンがこれです。 韓非子はドモリ、吃音だったことがいわれていますが、その彼が秦王に仕える李斯に語る最後の言葉です。「し、しっかりやって、その名を歴史に刻め。わが友李斯」「その時が来たら法家の力をみせつけてやれ「・・・・・・」 この会見の直後、韓非子は謎の死を遂げますが、世に名高い始皇帝の法治主義、焚書坑儒の始まりを告げるセリフです。 孔子の教えは孟子の性善説と荀子の性悪説の二つに分かれて受け継がれますが、荀子の思想を引き継ぐ韓非子の「法治主義」が、焚書坑儒へと展開するあたりを、このマンガが描くのはいつになるのでしょうかね。 とりあえず、次号では「番吾(はんご)の戦い」という、再び、趙対秦の決戦ですね。楽しみです。
2023.12.31
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原泰久「キングダム(69)」(集英社) 2023年、夏のマンガ便で届いていた原泰久「キングダム」(集英社)の69巻の感想が、なかなか書けませんでした。65巻から始まった秦対趙の戦いは67巻で「どうせ。最後はおれが勝つ!」とうそぶいた秦六将の雄であり、異能の嫌われ者、桓騎将軍が秦軍の総大将として戦ってきたわけですが、69巻に至り、宜司平野の決戦で趙将李牧の術策にはまり壮絶な最期を遂げてしまいます。 大群のぶつかり合いと、その中での個々の戦闘シーンを描いていくのは、さぞかしご苦労様なお仕事だろうと思いますが、この桓騎の最後のシーンは、実に感動的でした。「三年、秦攻赤麗・宜安。李牧率師、與戦肥下、却之。(幽繆(ゆうぼく)王三年、秦赤麗・宜安を攻む。李牧師を率い、興に肥下に戦い、之を却く。)」(史記)「李牧數破走秦軍、殺秦将桓騎。(李牧数々破り秦軍を走らしめ、秦将桓騎を殺す。)」(戦国策) 「史記」、「戦国策」に残されている記事が詞書されたこのシーンは、ボクの中では「キングダム名シーン」の一つとして記憶に残りそうです。 さて、69巻の後半では、総大将桓騎の死によって、総崩れとなった秦軍の中にあって、この作品の主人公である「信」こと、飛信隊隊長、李信と、彼のライバル楽華・蒙恬(もうてん)という二人の若武者は命からがら敗走し、秦都咸陽にたどり着きます。 帰り着いた都咸陽では、趙に大敗した秦の方針転換が始まっていました。戦い続けてきた趙との最終決戦を迂回し、もう一つの隣国、韓の王族である、あの韓非子の招聘という新展開です。 中国の思想史には老子、荘子で知られる道家、性善説を主張し、孔子の教えを信じる儒家、荀子の性悪説に従い、法治を目指す法家という三通りの流れがありますが、その中で、法家の天才として名高い韓非子の登場です。 法治による国家経営を目指している秦王政が、夢に見る統一王朝のブレーンとして、儒教国家である韓にはいどころのない、法家の思想者韓非子に目を付けたというわけです。 その、韓非子招聘使節団の警護が帰国した李信の初仕事でした。まあ、そこからの顛末は70巻に続きますが、まあ、なによりも韓非子登場! に唖然としました。作者である原泰久の気合というか、重層化して流れている歴史を、少年マンガと言えども、手抜きなし! で描こうとする意欲ですね、そこにカンドーしました(笑)。戦いに次ぐ戦いの中で69巻までやってきた「キングダム」ですが、統治の思想家韓非子がどう描かれるのか、ワクワクします。それでは次は70巻です。また覗いてくださいね(笑)。
2023.12.08
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佐藤信介「キングダム 運命の炎」 ( ̄∇ ̄😉ハッハッハ!見ちゃいました(笑) 佐藤信介監督の「キングダム 運命の炎」です。 8月11日のお昼ごろ、映画友達の独身・子育て・看護士Sさんからメールがありました。「今日、久しぶりに、完全フリーなのですが、シマクマさんはおヒマ?」「おヒマ!」「映画など、いかがでしょう?」「109ハット、キングダム、午後3時25分!」「了解しました。灘駅でお迎えします。この炎天下、シマクマさんのお年で、あそこから日陰のない道はキケンですから(笑)。」「わーっ!ありがとう。到着したらメールします。」 というわけで、同伴鑑賞(笑)でした。「末のお嬢さんは、夏休みで帰って来てるんじゃないの?」「はい、受験準備とかで、毎日、京都の芸大に通っています。」「推薦かなんかで合格しているとか?」「いえ、いえ、なんか、興味のある企画があったらしくて。 まあ、そういう、お出会いするといつもの調子のおしゃべりしていると始まりました。 ははは、とても笑えて、面白かった! まあ、誰かにすすめる気はしませんが、原作がお好きで、「キングダム」、「キングダム2 遥かなる大地へ」とご覧になってきた方にはおススメです(笑)。笑えます。 ボクは羌瘣を演じる清野菜名さんが「蚩尤」という伝説の暗殺者一族の扮装で画面に現れたときに、思わず涙してしまいました。ジジイのうれし泣きです。かわいい! まあ、「マンガの実写」ということで人気らしいのですが、「実写のマンガ」とでも言った方がいい映画です。登場人物が、みんなマンガ化して、演技がどうのなんてどうでもよい面白さです。 見終えてのおしゃべりです。「あの、橋本環奈ちゃんの役って、なんなんですか?」「Sさん、原作は読んでますか?河了貂という人物はね、信が、今回、飛信隊の隊長になったでしょ。その部隊の、参謀になるんですが、今回はまだ外にいるんですね。次の展開くらいから重要な役どころなの。」「殷、周、秦、漢って、丸暗記した覚えがありますけど。これっていつ頃?」「うん、それの周の終わり、戦国の七雄の秦が、政という若い王さんで全国統一する時の話。今回は趙で人質暮らしの政が、秦に帰国するエピソードが前半の山だったでしょ。」「ああ、杏さんが吉沢君を助ける話ですね。」「ああ、あの女優さん、杏っていう人なんだね。」「メイキャップで、あれ?って思うんですけど杏ですね。東出君と別れた人。」「で、今日のお話は紀元前240年くらいだから、政が始皇帝になるまで、まだ20年あるの。今日、小栗旬君がちらっと出て来たでしょ。趙と秦の戦いは始まったばっかりで、趙の主役は小栗君が演じていた李牧だから、彼の顔出しは次回の予告だね。」「そういえば、シマクマさんの好きな長澤まさみさんも今回は顔出しだけでしたね。」「まあ、でも、大沢たかおとか、笑えるでしょ。ぼくは清野菜名ちゃんが、原作マンガそっくりでよかったけど(笑)。」「じゃあ、まだまだ続くんですね。」「そうだよ。原作は60巻越えているけど、それでも、お話は紀元前235年くらいのところだから、全国統一には程遠いし、原作者の原泰久は、たぶん50歳くらいだけど、連載をはじめたの2006年くらいで、今日の映画の飛信隊結成の話は第10巻くらいだからね。」「原さんて、そんなお年なんですか。」「そんなお年って、あなたたちくらいでしょ(笑)。もう、15年以上連載していて、完成させるにはもう10年以上かかるんじゃないかな?」「大変ですね。」「いや、でも、原作もおもしろいよ。」 というわけで、やっぱり、羌瘣の清野菜名ちゃんと、人質少年政を救い出す紫夏を演じて、壮烈な最期を遂げた杏ちゃんに、拍手!でした。監督 佐藤信介原作 原泰久脚本 黒岩勉 原泰久を演じて、撮影 佐光朗照明 加瀬弘行美術 小澤秀高編集 今井剛音楽 やまだ豊主題歌 宇多田ヒカル中国史監修 鶴間和幸キャスト山崎賢人(李信)吉沢亮(政)橋本環奈(河了貂)清野菜名(羌瘣)杏(紫夏)高嶋政宏(昌文君)長澤まさみ(楊端和)玉木宏(昌平君)佐藤浩市(呂不韋)大沢たかお(王騎)萩原利久(蒙毅)2023年・129分・G・日本2023・08・11・no104・109シネマズ・ハットno32
2023.08.12
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佐藤信介「キングダム2 遥かなる大地へ」109シネマズハット 原泰久の人気マンガ「キングダム」が実写映画化されたのが2019年でした。マンガのファンであるシマクマ君はもちろん見ましたが、面白いというよりも、少々のけぞり気味で、現代の日本映画のありさまに、まあ、良くも悪くカンドー!?したのですが、その続編「キングダム2 遥かなる大地へ」が、今年2022年の夏に公開されました。 で、さっそく出かけました。やっぱり「キングダム」ですからね(笑)。まあ、マンガに関しては「これって史記のどこ?」とか、ちょっと気になってしまうこともあるのですが、映画に関しては歴史的考証とかについては端から期待していません。どっちかというとファンタジーのノリで見ないと、至る所でのけぞってしまうことになるのは前回で織り込みずみです(笑)。 お話は、原作の第10巻くらいまでの展開、大将軍を夢見る信少年(山崎賢人くん)が戦場で初手柄をあげる蛇甘(だかん)平原の戦いを描いたドラマでした。王位についた秦王政(吉沢亮くん)の初仕事でもありますが、魏軍相手に苦戦に次ぐ苦戦で、あわやの大逆転勝利の立役者の一人が信というわけでした。 前作で、圧倒的にのけぞらせていただいた長澤まさみさんの楊端和(ようたんわ)との再会に期待していたのですが、今回は出番なしで、期待は空振りでしたが、今回は、羌瘣(きょうかい)の清野菜名さんに涙涙でした(笑)。 原作マンガをお読みの方はよくご存じでしょうが、謎の暗殺一族である蚩尤(しゆう)の末裔ので、トーン・タン・タン、トーン・タン・タンという繰り返しのリズムに乗りながら巫舞という不思議な呼吸法の殺人剣を操る少女です。 原作マンガそっくりの顔立ちと奇異な装束に見入っていると、冷血で、ニヒルで孤独な少女羌瘣が、熱血少年信との出会いで、その「熱血」の仲間へと変貌していくわけですが、下の絵がそのクライマックス・シーンでした。「だってお前はまだ生きているじゃないか!!」 多勢に無勢、絶望的な戦場で、倒れている戦友に必死の形相で声をかける羌瘣こと清野奈々さんに拍手!拍手!でした。名セリフだと思いませんか。ここまで、クールを通してきた清野奈々さんの「熱血」が爆発して、カンドー!でした。 上に貼ったのは入場者に配られた、原作者原泰久による本作の解説集「キングダム伍」という冊子の名場面解説というか、絵コンテ紹介のページです。 これが配布された冊子ですが、表紙中央が、もちろん、信、後ろに立っているのが羌瘣です。まあ、こういうマンガの美少女のような顔立ちの方が実在することに驚きましたが、すっかりファンになってしまいました(笑)。 ちなみに冊子の巻数「伍」というのは、当時の軍隊での最小単位だった5人組のことを「伍」と呼び慣わしていたようで、ここでは、信の最初の仲間の5人をあらわしていると思います。近代の軍隊に「伍長」とかいう階級がありますが、5人小隊の長でしょうね、あれの始まりですね。 総じて、高校の文化祭の演劇を見ているような印象はぬぐえませんでしたが、まあ、見ている方の年のせいでしょうね。そういえば、ベテラン俳優の佐藤浩市が秦の丞相呂不韋という、歴史的には有名な人物として登場していましたが、彼の普通の演技が、かえって浮いているように見えたのが、ちょっとおかしかったですね。 前作が大ヒットだったせいですかね、冊子を配るとか、サービスも手厚くなっています。小学生くらいを連れた家族連れもたくさんで、人込みを避けたい老人にはちょっと危険な109ハットでした。監督 佐藤信介原作 原泰久脚本 黒岩勉 原泰久撮影 佐光朗照明 加瀬弘行美術 小澤秀高編集 今井剛音楽 やまだ豊主題歌 Mr.Childrenキャスト山崎賢人(李信)吉沢亮(秦王政)橋本環奈(河了貂)清野菜名(羌瘣)豊川悦司(麃公・秦将)高嶋政宏(昌文君・秦王側近)小澤征悦(呉慶・魏将)佐藤浩市(呂不韋・秦丞相)大沢たかお(王騎・秦六大将軍)2022年・134分・G・日本配給 東宝・ソニー・ピクチャーズエンタテインメント2022・08・17-99・109シネマズno14
2022.08.21
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週刊 マンガ便 原泰久「キングダム(64)」(集英社) 3月のマンガ便に入っていました。「キングダム」(集英社)64巻です。「なあ、このまま秦の統一まで、まじめに書いていったら、もう十年ぐらいかかりそうやねんけど。」「どっかで端折るんちゃウか。いちいちマジメには無理やろ。」「今回は、まだ趙やろ?戦国の七雄ていうねんで、趙が滅んでも、まだ五つも残っとるやん。」「そうやな、趙にもまだ李牧がおるからなあ。あんな、今回はな、秦の政が6大将軍とか決めたやろ。その中の桓騎いう奴が奇策で趙を負かすねんけど、捕虜10万人を皆殺しにする話やねん。」 まあ、そんな会話があったような、なかったような。 今回の「キングダム」64巻は趙の領土、武城・平陽に攻め入った秦の中央軍を率いる桓騎将軍と、これを迎え撃たんとする趙の総大将扈輒(こちょう)将軍との戦いで始まります。 この裏表紙の方が扈輒(こちょう)さんです。顔にボタンみたいなものを埋め込んでいらっしゃいますが、何なのかよく分かりません。で、表紙の中央の方が桓騎さんですが、桓騎将軍の秦軍は苦戦に苦戦を重ねますが、本陣を孤立させ、おとりにするという奇策で、敵将扈輒を誘い出し、見事に逆転勝利します。ここまでが、本巻の最初の読みどころですが、そこからがメインでした。桓騎将軍による捕虜10万人に虐殺です。 これが武城・平陽の戦いの結末のページですが、秦軍六大将軍に選ばれたほどの大将軍による暴挙がなぜ行われたのか、その後、どのような決着を見たのか。そのあたりは本作をお読みになっていただくほかありません。 実は、この作品がよりどころにしているであろう、司馬遷の「史記」の中には「坑(穴)にす」とか「斬首」という言葉は結構、頻繁に出てきます。「焚書坑儒」という言葉がありますが、坑儒とは儒者を生き埋めにすることですね。ただ、多くても何百人単位の出来事なのですが、今回は10万ですから、桁が違います。 後の将軍李信である「信」少年と、後の始皇帝である「政」少年のビルドゥングスの物語である「キングダム」ですが、この事件に「政」少年、この時点では、すでに秦王嬴政(えいせい)がどう対処するのか、あるいは、作者の原さんがどう対処させるのか、そこが本巻の読みどころでした。まあ、読んでみてください。なかなか読みごたえがあると思いましたよ。 さて、いよいよ、次巻は趙の名将李牧の再登場なのでしょうかね。待ち遠しいことですね。
2022.03.24
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週刊 マンガ便 原泰久「キングダム(63)」(集英社) 12月のマンガ便です。「キングダム 63」(集英社)、2021年11月24日発売の最新刊です。 「桓騎攻趙平陽 史記・始皇本紀」始皇13年、西暦BC234年、秦対趙の戦いが始まっています。趙の要衝平陽攻略をもくろむ秦の六大将軍の一人桓騎(かんき)に対して、迎え撃つのは趙の猛将扈輒(こちょう)です。62巻で始まっていましたが、秦軍は苦戦、苦戦、苦戦の連続です。 63巻のトピックは桓騎の部下雷土(らいど)将軍の戦いです。裏表紙のこの人です。 一見いかついキャラですが、筋の通った至誠の人でした。捕虜になったこの雷土に扈輒が加えるすさまじい拷問シーンには目を瞠ります。 もう一つは、もちろん飛信隊の活躍です。影丘という崖の上にそびえる趙軍右翼の陣地を巡る攻防での、絶壁をよじ登る飛信隊の歩兵軍団の凄まじい気迫あふれる戦いです。 このマンガ、時々、小学生の運動会の騎馬戦のような、素直な躍動を戦場シーンで描くところがぼくは好きです。 もう一つ忘れられないのが信と趙軍の近衛兵団の「妖将」岳白との一騎打ちでした。久々に信のスピード感あふれる戦闘シーンは見モノでした。岳白は表紙の中央のへんな髪形の男ですが、デカイ体からは想像できない不思議な体術の使い手でした。 さて、平陽の戦いは、実は始まったばかりですが、飛信隊が戦う影丘の戦いの帰趨はというのは読んでいただくほかありません。キングダムは戦いのシーンが、やっぱり面白いですね。
2021.12.06
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週刊 マンガ便 原泰久「キングダム(62)」(集英社) 2021年11月のマンガ便で届きました。原泰久「キングダム62巻」(集英社)です。 61巻で登場した羌礼の正体が明かされます。彼女は羌瘣の妹で、蚩尤(シユウ)の一族の末裔です。蚩尤というのは作者の創作ではありません。中国神話上の戦闘神の名で、姓は「羌」のようです。実在したとして、湖南省の少数民族ミャオ族は祖先神として現在も祀っているそうです。 「キングダム」の作者原泰久は、そのあたりの現況の取材と「鉄製の武器」を発明したらしいという、史記など歴史記述からの推理から創作し、キャラクターとして登場させているのでしょうね。 羌瘣は、すでに「飛信隊」にとってなくてはならない戦闘者であり、ひょっとすると信の恋人の役も担うのかもしれないという、このマンガでは重要な存在です。 前巻では、突如登場した羌礼のエピソードの中で、修業時代の羌礼が同族の羌識の胸を貫いたところで終わっていましたが、今回は羌礼・羌瘣姉妹の決着が前半の山場でした。 後半は始皇13年(紀元前234年)秦王政によって六大将軍制が制定さるところから始まります。メンバーは以下の通りです。第一将 蒙武第二将 騰第三将 王翦第四将 楊端和第五将 桓騎第六将「空席」 ここまで「キングダム」を読んできた人にはなじみの名前ですが、第六将が空席、今後の戦果によって定めるとしているところが意味深です。 もっとも、歴史的な意味で言えば、秦王政は、このとき戦国の七雄と呼ばれた群雄割拠に終止符を打つ決意を天下に公表したといってもいい事件で、紀元前221年の天下統一まで13年間にわたる、闘いの火蓋が切って落とされたということですね。 で、本巻では早速対趙戦争が開始されます。さあ、どうなることやらというわけですが、「キングダム」は現時点で62巻です。ここから13年にわたる戦場の日々なのですが、いったい何巻まで続くのでしょうね。 今は亡き横山光輝は「三国志演義」を漫画化した「三国志」を60巻で完成するのに15年かりましたが、原泰久が「キングダム」の連載を始めたのが2006年の9月です。今年でちょうど15年です。で、62巻ですから、横山光輝の「三国志」をすでに越えてしまっています。これから大変でが、無事ゴールして欲しいものすね。
2021.12.03
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原泰久「キングダム(60)」(集英社) いつもの書き出しでなのですが、ヤサイクンの2021年1月のマンガ便、第2便で届きました。「キングダム(60)」(集英社)、もちろん最新号です。「あのなキングダム60巻が出てるんやけど、59巻ある?」「ああ、あるよ。もう読んだんやろ。」「あのな、あのマンガな、前の号から読み直さなようわかれへんねん。すぐわかる?」「ああ、そういうことか。ぼくは筋より書き込みの字が小さすぎて、そっちが問題やな。」「そんなこまかいとことばすやろ。」「いやいや、読むやろ。」 2021年、1月第1便を届けくれたのが、お正月の三が日だったのですが、その時の会話で、ヤサイクンは59巻を持ち帰りましたが、読み終わったようで第2便で届きました。 で、「キングダム(60巻)」です。表紙を開くと「羌瘣」の美しいカラー挿絵があって、その次のページこれです。 「おっ!」と思いましたね。今まで気付かなかっただけかもしれませんが、「キングダム本紀」の表記が踊っていますね、ついに登場しました「紀伝体」表記です。 このマンガのネタ本が司馬遷の「史記」であることは間違いないと思いますが、ついに、このマンガの年代表記に「本紀」、すなわち「皇帝の歴史」という、「史記」に由来する歴史カテゴリーが使用され、マンガの現在が「始皇十一年(紀元前236年)」と記されているのです。 「始皇十一年」という表記は、「信」の親友、若き「嬴政」が秦王に即位した紀元前247年という所から数えていますが、まあ、「戦国の七雄」の一つであった秦の王「政」が、中国を統一し、アジアで初めて皇帝を名乗るのは紀元前221年で、そこからが「始皇元年」なはずなわけで、マンガの今の表記は「秦王政十一年」とされるべきところなのですが、なにせ「キングダム本紀」なわけですから、こういう表記もありなわけでしょうね。 マンガは、前号の59巻で、強敵「趙」との決戦が終わったかの印象ですが、下の年表をご覧ください。前259 政(後の始皇帝)生誕前256 周(東周)を滅ぼす。周の王統絶える前247 「秦王政」即位前237 元宰相「呂不韋」を退け親政する。(このあたりが「60巻」の現在です)前233 「韓非子」を捕らえ、自殺せしめる。前230 「韓」を滅ぼす前228 「趙」を滅ぼす前227 刺客荊軻(けいか)による秦王暗殺未遂事件前225 「魏」を滅ぼす前223 「楚」を滅ぼす前222「燕」を滅ぼす前221 「斉」を滅ぼし中国統一を完成する。皇帝号を用い、郡県制を全国に施行。兵器を没収。度量衡、貨幣、文字を統一する。 大雑把な年表ですが、ご覧の通り、実際に「趙」を滅ぼすまでにあと10年かかるのです。「60巻」で新たに戦いを挑んだ「楚」や、同盟した「魏」との戦いも、まだ十年以上続きます。 本巻では「楚」との戦いが始まり、新たな登場人物が登場します。 ここから、当分続くであろう闘いの武将たちです。 こっちが「楚」、「魏」、「秦」の軍師たちですね。 そのうえ、この巻では、かつては「秦」国の宰相を務め、王位に就いた「政」に蟄居を命じられていた呂不韋の死をめぐる面白いエピソードも語られています。このマンガでは触れられてはいませんが、「史記」が読まれ続けてきた長い歴史のなかで、秦王「政」の実父ではないかという、うわさの絶えない人物が呂不韋です。彼の死が、このマンガでどう扱われているか、そのあたりも読みどころですよ。 さて、原泰久さん、「キングダム本紀」と記したかぎりは、ここからの長い統一への道、書き上げる覚悟が定まったようですね。イヤ、それにしても何巻まで書くつもりでしょうか。興味津々ですね。 「キングダム」59巻の感想はこちらをクリックして下さい。
2021.01.17
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原泰久「キングダム(59)」(集英社) ヤサイクンが2020年10月のマンガ便を届けてくれました。おっ、ありましたよ。「キングダム」最新号、59巻です。 表紙は「秦」軍の大将軍王翦です。朱海平原の戦いを制した「秦」軍を率いる王翦は、趙の要衝「鄴」を占領しますが、敵地のど真ん中に陣取った「秦」軍には大きな落とし穴が待っていました。 「食料補給」の輜重線を、包囲する「趙」軍に分断されてしまったのです。知将王翦が、この大ピンチをどう切り抜けるのか、というのが本書の前半の読みどころですね。 結果は歴史的事実が語っていますが、なかなかハラハラドキドキの展開で、読みごたえがあります。 後半の読みどころは、趙の王都「邯鄲」に巣喰っている悪臣「郭開」と趙軍の俊才「李牧」の戦いですが、「李牧」の運命やいかに。戦国時代の強国「趙」が滅びの坂を転げ落ち始める挿話ですが、やがて、天下統一を成し遂げた「秦」がたどる道でもあるところが面白いですね。 まあ、とはいいながら59巻、人間ならば還暦を迎えるところです。主人公「信」が、遂に姓を拝領し「李信」を名乗ることになるメデタイ巻でもあります。 将軍「李信」の誕生です。キャラ的には、それほど成長したわけではありませんが、夢見る少年だった第1巻が懐かしいですね。 さて、このあと何巻がかりで「大将軍」へ成長するのでしょうね。まだまだ、戦国の雄国は健在です。秦王政が「始皇帝」と名乗るまで、マンガ家の原泰久さんは無事描き上げることができるのでしょうか。ちょっと心配になったりもするのですが、何はともあれ、頑張っていただきたいものですね。追記2020・10・17「キングダム」55巻・56巻・57巻・58巻の感想はそれぞれ番号をクリックしてみてください。にほんブログ村にほんブログ村
2020.10.17
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原泰久「キングダム(58)」(集英社) 6月のヤサイクン「マンガ便」です。「キングダム58巻」、6月24日発売の最新刊です。「57巻」で李牧率いる「趙」軍の最後の切り札として現れた、趙軍三大天、怪物「龐煖(ほうけん)」に挑むのは、「飛信隊」を率いる「信」でした。 この巻が届く数日前、松山の「サカナクン」から電話がありました。彼は「週刊ヤングジャンプ」の読者なので、単行本になる前に、二人の戦いの行方を読み終わっています。「キングダムやけど、信の友達の羌瘣は死ぬの?ホラ、妖術使う美人。」「死なへん。」「李牧は。」「死なへん。」「誰も死なへんの?」「死ぬっちゃア、信も龐煖も死ぬ。」「ええーっ、お話し終っちゃうやん。」「朱海平原の戦いの決着はつくけど、マンガは終わらへん。」 知らない人が聞いても何のことかわからない会話ですが、「キングダム」を読み続けてきた読者には、気がかりだけを残した電話でした。まあ、実に「アホ」で「ノンキ」な気がかりではあるのですが。 で、6月も末の土曜日の夜「マンガ便」を届けてくれたヤサイクンに、思わず聞いてしまいました。「飛信隊の信が死ぬの?」「ああ、羌瘣も信も龐煖も死ぬで。ここからはドラゴンボールやな。」 いつものように調子乗っていい加減な返事をしているようです。結果、ますます意味不明です。しようがないので、さっそく読み始めました。 マンガの世界では「信」対「龐煖」の死闘がクライマックスを迎えています。 武神を目指して「人」と「人」を縛り付ける鎖を打ち砕き続けてきた「龐煖」が、打ち砕いた先にある「人」と「人」の繋がりに遭遇し、自らの「武の道」の行きついた矛盾の頂点での、最後の逡巡のシーンです。 相手は、「人」と「人」の繋がりからパワーを充填し続ける「信」です。なるほど「ドラゴンボール」ですね。 この次のシーンこそがクライマックスですが、それは本書を手に取ってお楽しみください。 「李信」対「龐煖」の戦いは、本書の前半の三分の一で終ります。そこから中盤三分の一でヤサイクンのいう「キングダム」の「ドラゴンボール化」が描かれるというわけです。「信」も「羌瘣」も死ぬという、奇妙な発言の謎も解かれるわけです。 さて、物語は「秦」対「趙」の、最終決着に向けて動き始めました。「59巻」、やっぱり楽しみですね。ボタン押してね!ボタン押してね!
2020.06.29
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原泰久「キングダム 57巻」集英社 おなじみヤサイクンの4月のマンガ便です。お待ちかね「キングダム57巻」が届きました。2020年3月24日発売の最新刊ですね。秦対趙の、最終決戦、「朱海平原の戦い」15日目、いよいよ結末の日だと思うのですが、55巻から始まって、これで3巻目、決着はつくのでしょうか。 表紙の二人は「飛信隊」を率いる「信」と、その盟友、妖術まがいの剣の使い手、「羌瘣(きょうかい)」ですね。そうです、「朱海平原の戦い」最終日の戦いは一進一退、刻々と形勢を変化させながら、随所に見どころを生み出してゆく57巻ですが、最後は「羌瘣(きょうかい)」と「信」それぞれの必死の戦いがメインです。読みどころの一つ目は、形勢不利の中、最後に残った騎馬隊に秦軍の総大将王騎将軍の首を直接狙わせるという大胆不敵な突貫攻撃を命じた李牧の作戦で趙軍が盛り返すまでの展開です。 原泰久の絵は、誰が誰なのかよくわからなところが面倒ですが、戦場全体の展開の、俯瞰的な描写の面白さが際立っています。 二つ目は「飛信隊」の参謀河了貂(かりょうてん)の存在の重要性に気付いた趙軍の武将金毛と河了貂の戦いのシーン、これです。 勇将金毛の襲撃に河了貂は絶体絶命、さて、それを一撃で救うのは誰なのか。大きな流れに、小さなドラマをかみ合わせていくことで、物語にナイーヴな印象を施しているところが、実に面白い。まあ、ありがちな方法ですが。 三つ目は、突如現れた趙軍の怪物「龐煖(ほうけん)」と飛信隊の妖術剣士、「羌瘣」の一騎打ちです。果たして、美少女剣士は怪物相手のどんな戦いを演じたのでしょうか。 しかし、実際、羌瘣は大丈夫だったのか、ファンとしては気になるところですが、「信」に火をつけたことは間違いありません。 そして四つ目には「飛信隊」を率いる「信」が、いよいよ武神「龐煖(ほうけん)」と激突です。 緒戦では怪物「龐煖(ほうけん)」に叩きのめされる「信」ですが、死んでも、死んでも生き返る「飛信隊」です。さあ、勝負の行くへはと固唾をのんだところで、58巻をお楽しみにという結末でした。ヤレヤレ。 まあ、それにして次号では決着がつくのではないでしょうか。テレビアニメも始まるそうですが、ぼくは見ませんね。こんな、派手で分かりにくいシーンに音が入って、動き出したりしたら、ちょっとシラケるじゃないですか、ねえ。追記2020・04・05「キングダム」(55巻)・(56巻)の感想は、ここをクリックしてみてください。 ボタン押してね!ボタン押してね!
2020.04.06
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原泰久「キングダム 56巻」(集英社) 待ちに待った「キングダム56巻」、総大将「王翦」率いる「秦」VS決死の覚悟を決めた「李牧」率いる「趙」防衛軍の激突、「朱海平原の決戦」も兵站と用兵をめぐって、一進一退の攻防戦も、15日目が始まりました。 表紙は、「李牧」とその配下の名将たちです。 今回の名場面の一つは瀕死の重傷を負っている、貴公子「王蕡」がかつての三大天、藺相如の十傑中、最後に、ただ一人残っていた「堯雲」に挑む場面ですね。 堯雲の偃月刀が一閃し、辛くもそれを受けた王蕡の手槍が堯雲を刺し貫きますが、いまわのきわの堯雲は師であり主人であった藺相如の言葉を、その場にいた王蕡と信に伝えます。「中華を一つにする刃たらんと願うならば、何があろうと、必ず、振り上げた刃ば、必ず、最後まで振り下ろせ」 この戦いで、形勢は一気に「秦」に傾いたかに見えますが、さすがは「李牧」、奥の手を放ったようで、ここから、総大将同士の決戦が始まるようですが、ザンネン!57巻に続く、でした。 ああ、また、待ち遠しい日々が続くようです。(「55巻」・「57巻」の感想はここをクリックしてみてください。)ボタン押してね!ボタン押してね!
2019.12.18
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原泰久「キングダム 55巻」(集英社) ヤサイクンのマンガ便に「キングダム」の最新巻(2019年・11月現在)が入っていました。ヤサイクン家の「愉快な仲間たち」のチビラ1号ことコユちゃん姫もハマっているらしくて、彼女はまだ小学4年生だったはずですが、ついていけるのでしょうか。 もっとも、愉快な仲間のヤサイクンの従妹には、小学生の分際で「池波正太郎」先生の時代劇に読みふけっていた少女もいたような記憶がありますから、大丈夫なんでしょう。なんといっても「キングダム」には「絵」がありますからね。 さて、最新刊、「秦」対「趙」の決戦の最中です。「朱海平原の闘い」ですね。「李牧」率いる十二万の趙軍と、「王翦」を総大将とする八万八千の秦軍の闘いが十四日目を迎えているところです。 趙軍左翼では、「趙峩龍」の軍が「飛信隊」と戦っています。「趙峩龍」は「信」との一騎打ちのさなかに、かつて「馬丘の戦い」で「王騎」と相まみえた、今は亡き宰相「藺相如」の言葉を思い浮かべながら、「信」に打ちかかります。「争いにうんざりしている中華は一つになりたがっている。」 そう語り始めた藺相如は、こういったのです。「中華を一つにする剣がある。その剣を手にする『敵』に出会ったときはー」「全てをかけてそいつを殺せ」 受けて立つ「飛信隊」隊長「信」、のちに「李信」として、歴史に名をのこす男ですが、「ファーストエンペラー」=始皇帝、秦王「嬴政」の莫逆の友ですね。「俺は中華を統一する王、嬴政の、金剛の杖だ。」「そして俺は、俺はっ・・・」「天下の大将軍になる男だっ!!」 これで、趙軍左翼に大きな穴が開き、歴史が動き始めたようです。 しかし、それにしても、この後どんなドラマを描き続けるつもりなのでしょう。はたして原泰久は生きているうちに、秦王、嬴政(えいせい)に「中華統一」を果たさせることはできるのでしょうか? まあ、それはともかく、次回はいよいよ「朱海平原の戦い」、決着に向かって動き出しそうです。楽しみですね。(記事中の画像は、手元にある五十五巻の写真です)追記2019・11・12映画「キングダム」・「キングダム」(56巻)・(57巻)の感想は、それぞれをクリックしてください。追記2022・08・18 実写の映画化がすすめられて、この夏「キングダム2 遥かなる大地へ」が封切られています。第1作の「キングダム」が封切られたのは2019年ですが、ファンとしては観ないわけにいかないわけで、まあ、見てしまうと不満はあるものの、しっかりはまってしまって、「キングダム2 遥かなる大地へ」も観てきました。マンガなら10巻あたりの進行ですが、なかなか、面白かったですね。感想はいずれ書くのですが、「キングダム」の感想は、この題名をクリックしてみてください。にほんブログ村ボタン押してね!キングダム 54 (ヤングジャンプコミックス) [ 原 泰久 ]
2019.10.01
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佐藤信介「キングダム」OSシネマズ・ハーバーランド 実は、原泰久のマンガ「キングダム」(集英社)の隠れファンなのである。マンガはただいま54巻まで到達しているが、天下統一への道はまだまだ遠い。 秦軍は、戦国の七雄、隣国の韓と闘いを始めたばかりで、あと五か国を滅ぼす必要がある。数年がかり。作者の原泰久さんは2006年に「キングダム」を書き始めて十年を超える。手塚治虫文化賞ももらったし、彼自身も四十歳を越えてしまったのだが、今の調子で書いていくなら、紀元前221年の秦の統一で完成と考えても、後、十年では無理だろう。ちなみに秦王「政」が、始皇帝となってからもいろいろあるし、と、考えれば、ホントに完成するんだろうかという、期待というか、不安さえある。 さて映画の「キングダム」は、50巻到達記念の制作らしいが、すでにアニメもあるし、ゲームもある。ラジオドラマさえあるらしいので実写版となった(のかな)。いつもは見ないタイプの映画なのだが、今日は勇んでやってきた。 ハーバーランドのOSシネマは案外空いていて、なかなか快適だった。 眠っている主人公「信」が木の檻の中で目覚めるシーンから始まった。遠くの軍団を眺めて感動しているようだ。 こすっからい顔つきの主人(六平直政)の下で、もう一人の戦災孤児「漂」と出会い、二人が青雲の志を誓い合い、剣術の練習に励む日々が映しだされていく。 ところが画面を見ながら、奇妙な違和感で落ち着かない。 「あっ、そうか、この子らが、現代日本語をしゃべってるのが変なんや。画面と言葉が、全く合うてへんやん。これ、中国の歴史ちゃうんか?」 邦画の娯楽作品を、映画もテレビも、あまり見ていないからかもしれないが、中国古代の孤児たちが、今の日本語で会話しているのが、何とも不思議な拒否感というか、ズレの感覚を引き起こしているのだろうか、どうも落ち着かない。 まあ、文句を言っても仕方がないとあきらめて、画面の展開を見ていて、何となく落ち着いていった。 知っている「マンガ」の絵を映像が、かなり丁寧に追いかけていて、「それで?それで?」とシーンの展開についていくのに何の抵抗も感じなくなりはじめたのだ。「信」を演じる山崎君なんて、だんだんと原作「キングダム」のマンガのシルエットそっくりになっていく。「そうか、これは想像しとったマンガの実写版とはちゃうな。まあ、いうたら実写化なんや。セリフも、日本語、マンガの吹き出しのセリフのまんま、ガキ言葉でええんや。シーンも、マンガのコマの中にあったまんまなんや。マンガの絵のように動かしとんねや。」「ふーん、今はそういうふうに作るんか。なんかアホみたいやけど、これはこれで結構オモロイ。原作読み直しみたいなもんや。」 というわけで、結構はまって、最後まで面白く見終わりました。 さすがに、これはちょっと違うなと思ったのは、山の民の王、「楊端和」役の長澤まさみさん(さん付けね)と、「王騎」役の大沢たかおの二人。もちろん、シルエットは二人とも、原作マンガそっくりにしてあって、それはそれで笑えるのだけれど、なんか違う。でも、悪口をいっているのではない。 今回の映画版「キングダム」はマンガで言えば、第一章にすぎない。続編を作る話はきっと出るだろう。その時に、この二人を見たい。映画が原作マンガをなぞっているとすれば、この二人だけは、少しズレて、はみ出している。そのはみだし加減が一番面白いのだから、特に王騎は、マンガ「キングダム」を読む限りでは、「信」の成長物語では重要な役どころ。どうなるか見たい。 大沢たかおという俳優は名前も知らなかったが、今回の彼は、マンガの異形の王騎とはかなりずれている印象だった。長澤まさみさんが山の民の異様な武装、それでいて上着を取ると結構セクシーという装束で登場し、なんというか、女優の長澤まさみのまんま山刀なんか振り回している。これが何とも愉快だった。 ああ、最後に、もう一つ、闘いのシーンがあって、数十人しかいない味方が、敵の大群の中で次々と倒される。でも、「信」や「政」の掛け声で、次々と生き返る。不死身の軍団なのだ。まじめに観ている人には、あ然とするご都合主義なのだが、じつは原作もそうなっている。そこが、マンガの実写化といった典型的なシーンで、マンガで可能な奇跡は、実写でやると奇妙になってしまう。でも、この映画では許せる。そいうもんなんだと思った。いってしまえば、まあ、好きにやってくださいね、そんな感じ。 本気で「夢」を追う「友情」は身分を超えるし、本気の「夢」が団結を呼びかけると、死者たちも蘇るのだ。まあ、そんなかんじ。ちょっとアブナイけどね。 監督 佐藤信介 原作 原泰久「キングダム」 脚本 黒岩勉 佐藤信介 原泰久 キャスト 山崎賢人(信) 吉沢亮(政/漂一人二役) 長澤まさみ(楊端和) 橋本環奈(河了貂) 満島真之介(壁) 高嶋政宏(昌文君) 石橋蓮司(竭氏) 大沢たかお(王騎) 2019年 日本 134分 2019・05・24・OSシネマno3追記2022・08・18 第2部、「キングダム2 遥かなる大地へ」を観てきました。第1部で慣れていたので、セリフの違和感はそれほど感じませんでしたが、残念なことに楊端和役の長澤まさみさんの出番がなかったですね。かわりにというか、羌瘣役の清野菜名という女優さんにはまりました。かっこいいです(笑)追記2024・07・15 第4部「キングダム 大将軍の帰還」を見てきました。王騎の壮絶な戦いぶりが見せ場でした。キングダム 1【電子書籍】[ 原泰久 ]価格:518円 (2019/5/25時点)映画はこの辺でっせ。表紙今見ると懐かしい。 キングダム 1-54巻セット (ヤングジャンプコミックス) [ 原泰久 ]価格:29992円(税込、送料無料) (2019/5/25時点)中古でもまだ高い。読みだしたら止まりまへん。 ボタン押してネ!にほんブログ村
2019.05.25
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