2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
全25件 (25件中 1-25件目)
1
小説の更新が滞っていた一番の理由は、今日の更新分に出ていた犬種の名前をド忘れしてたからなんです。(汗)更新しようとしたら、その名前がどうしても出てこなくて。ようやく、ふと思い出しての更新でした。白いフワモコの犬って、いいよな~。
2008年12月31日
コメント(0)
そんなふうに、たあいもないやりとりをしながら、それでも視界の隅にはテレビが見えていて。 そうしたときだった。 ふと、その映像が目に映ったのは。 何気なく、テレビに目を向けた時に飛び込んできた映像に、私は一瞬、目を見開いて息を詰めたあと、周囲の迷惑をかえりみない叫びをあげていた。「ぎゃー!」とも「いやーっ!」とも聞こえる、そんな声で。 ……私としては「きゃ~~~~っ!!」と、叫んだと、思うんだけど。 そう、思いたいんだけど。 そばにいて、被害をこうむったユズルは「そんなかわいいものじゃなかった」って言うし。 ……思ったことを包みかくさず、話してくれるのはうれしいけれど。 ……こういうときは、オブラートに包んでほしい。 とにかく、私の叫びに、耳を押えて驚いたユズルが、反射的に横たえた体を起こしたと同時に、私はソファから立ち上がって、テレビに張り付いていた。「え?」と、事情がわからないユズルは、目をチカチカさせながら私の行為を見て。 私はそんなユズルにおかまいなしに、テレビにくぎ付けとなっていた。 テレビには。 さっきの温泉のCMが流れていて。 んでもって、小さくてモコモコふわふわした子犬が、愛らしくテレビ目線で見上げている。 小さく鳴くそぶりを見せて、そこで温泉宿名のテロップが流れた。 看板犬の、その子犬も待ってるよ。 みたいな文字も流れていた。「グレートピレニーズ~~~~!!!!」 テレビに張り付いて叫ぶ私を、ユズルはあっけにとられて見ていて。 私はそんなユズルに気付かないまま、ひとりでキャーキャーはしゃいでいた。
2008年12月31日
コメント(1)
パソコン買って。 移行に思いのほか、手間取ってます。 ここのIDも、思い出すのに一苦労したし。 いつもは記憶した状態にしてたから。 パスワードは覚えてるんですけどね。 保管庫のアップするパスワード等、探さないと。(苦笑) 保管庫を作るとき使っていたソフトも探さないと。 フリーのタグ入力支援タイプソフトで作ってたので。 しなきゃいけないこと、結構あるなぁ。
2008年12月24日
コメント(0)
パソコンの調子が悪くて、使うの控えてました。 で、今日新しいパソコンを購入して、さっそく使い始めてます。 vistaは正直、買うつもりなかったのですが、パソコンの寿命でしかたなく。 使い勝手に戸惑ってます。 ホントはすぐにでも更新したいんですけど、データの移し替えに手間取りそうです。 うー。 使い慣れないと、勝手悪いなぁ。
2008年12月20日
コメント(0)
保管庫更新しました。「背中あわせにつなぐ手を。」です。 本編ですが、まだまだUPしきれてません……。(汗)
2008年12月14日
コメント(0)
時々だけれど。 ……こういうとき。 ユズルが甘えてくれてるなって、思うときがある。 それが、少し、胸の隅がくすぐったくもあるけれど、何とも言えない嬉しさがある。 ユズルはどちらかというと、そういうの、あまり口にしないタイプだから。 意識したことでは、ないんだろうけど、自分のことより先に他の人のことを。 ……って、考えてるのが、わかる。 そういうユズルだから。 ちょっとしたことだけれど、こんなふうに、思ったまま行動してくれるのが……嬉しい。 二人で話してるときも。 何の気兼ねもなく、思ったこと言ってくれるようだし。 ……まあ、その件については、ユズルが言うには、私につられてるだけ。 ――なんだそうだけど。 理由はどうであれ、互いに、ありのままの自分でいられるこの関係が、すごく心地よかった。 ユズルの髪をなでている私に、当の本人は何も言わない。 背を向けてるから、顔が見えなくて。 どんな表情をしているのか、わかんないけど。 文句言われないから、いっか。 ……と。 それからもしばらく、ユズルの髪を撫でていた。 休日のテレビ、しかも昼間の番組って、おもしろいものや興味をひかれるのが、あんまりない。 二人揃ってボーっと見ていたときだった。 温泉旅館のコマーシャルが流れて。 それを見たユズルが、何とはなしにポツリとつぶやいた。「あー……温泉とかは?」「んー。 時期的には、気持ちよさそうだけど。 ごめん、パス」「え? 温泉、嫌いなの?」「あんましね。知らない人と入るってのが……」 それ以上、詳しくは言わなかったけど。 これは多分、家庭の環境が影響してるんだって、自分でもわかってる。 家の両親が、大浴場とか、そういうとこキライで。 その理由についても聞いているから、その概念が頭の片隅にどうしても残ってて。 誘われたら「……行こうかな?」って思うけど。 自ら進んで「行きたい!」とまでは思わない。「へー。何か意外」「そう?」「うん。チサトって露天風呂につかって、ダラ~っ体の力抜いて、のほほんってしてる気がしたから」「なに。その勝手な想像」「違ってる?」「…………。 否定は、してないでしょ」 不本意ながら。 温泉じゃないけれど、お風呂は好きだから。 暖かい湯船に体をひたして、安堵感で体の力が抜けていく感触がすきなんだよね。 それにしても。 なんで知りもしないこと、見たようにわかるわけ?「やっぱり? ここで風呂はいるとき、こっちまで感嘆の声、聞こえるから」「……は!?」 声を上げた私の反応に、ユズルはクッと、笑いをかみ締めていた。 たぶん、私がどんな反応をとるか、わかってたんだろう。 私としては言われるまで気付かなかったことだから、挙動不審になってしまう。「な、何て言ってた!?」「『はぁ~~~~~』とか、大きくて、長いため息かな。 あ、あと『極楽、極楽』とか――」「う、うそ!?」 そんなおじさんくさいこと、無意識に言ってたの?!「――は、言ってないけど」 そう続けて、ユズルは肩を揺らして笑ってる。 からかわれたとわかると、私は「もう!」と口をへの字に曲げた。「~~~~~~~~~っ!」 んでもって、無言でバシバシとユズルを叩いていた。「いて」と言いながら、ユズルは笑っていた。
2008年12月14日
コメント(1)
そんなルーを横目で見つつ、行動を確認しつつ。 パンフレットを膝の上に置いて広げていると、それらのパンフレットと一緒に、持っていた手も、ひょいと持ち上げられた。「……へ?」 一瞬、何が起こったのか、わかんなかった。 目を瞬かせているほんの少しの間に、ぽすんと膝の上に生じた感触。 パンフレットが視界をふさいで、すぐにはわからなかったけど。 ユズルが、私の膝の上に頭をのっけていた。 つまり。 膝枕してた。 体を横に向けて、私に背を向ける形をとっている。 そんでもって自分は、テーブルにパンフレットを置いて、片手でめくっている。 ……あの……?「えっと……ユズル君?」「なに?」「読めないんだけど、私……」「いいよ。頭の上に置いて」「えー……?」「なに、その嫌そうな声」「だって……勝手悪そう……」 私も、ユズルも。 お互いにさ。 そういうつもりで言ったんだけど、ユズルは「いいよ、気にしないで」と、勝手悪いのはユズルのことを言ってると勘違いしたみたい。 …………。 ま、いっか。 本人がそういうのなら。 と、パンフレットをユズルの頭(正確に言うと、こめかみあたりの側頭部)に軽く乗せてみることにした。 パンフレットと言っても、ページが10ページにも満たない、薄いものだ。 ユズルに負担はかからないけれど。 しばらくすると「……ごめん」と、ユズルが細かく声と息を震わせながら、謝ってきた。「それ、だめだ。 くすぐったい」「やっぱり?」 絶えかねてのユズルの言葉に、私は確信の返答をすると、すぐパンフレットをユズルの頭からどけた。 笑いをこらえていたのだろう。 ユズルは一息、二息くらいの間のあと、ふう、と息を吐き出した。「だから言ったのに」「なんてことはないと、思ってたんだけどね。 いや、置いてるだけだと、何てことないよ? けどチサトがページをめくるたびに、カサカサって、微妙な加減で動くからさ。 それがくすぐったくて」 そしてユズルはもう一度、息をついた。 うん、そうなるんじゃないかって、思ってたけどさ。 ……とは。言わないでおいたけど。 それから何だか、互いにパンフレットから手が離れて、なんとはなしに、二人でテレビをボーっと見ていた。 ……ユズルは、私の膝を枕にしたまま。 私は膝の上に、適度な重みを感じながら。 ルーが膝にいるときのように、気がつくと手が、ユズルの頭部を……髪を、なでていた。 自分の、無意識の行動にハッとしたのは、ユズルの髪に触れてから。 自分でもちょっと驚いたけれど、何だかユズルの髪の感触が心地よくて、ついつい、何度も撫でてしまっていた。 細いけれど、ちょっとクセのある感じで。 何だかふわっとしてる。 ルーの毛並みとの違いを感じながら、ユズルの髪を撫でる手は、しばらく止まることはなかった。
2008年12月14日
コメント(0)
地域が決まらないのなら、施設的なものでは? って、ことになって。「テーマパーク」「人ごみはヤだなぁ。 時間待ちは論外」「動物園」「……あんまし興味なし」「あれ。そうなの?」「え? なんで?」「犬好きだから、動物も好きなんだと思ってたけど」「触れればいいんだけど。 遠くから眺めるだけってのは、ねぇ」 狭いところで窮屈じゃないのかな。って、ふと考える瞬間が、絶対あるだろうから。 少しでもそう考えてしまうと、気が沈んでしまいそう。 そんなふうに、つれつれとユズルが告げる場所に私が答えていって。 でも、なんかこう「これだ!」って、決め手がない。 ダメだし連続の私に、ユズルは呆れた息をついた。「なに。結局、どこ行きたいわけ?」「怒んないでよ。 私だって、困ってるんだから」 ちょっと眉をひそめて、不機嫌なユズルに、私も口をとがらせる。 そんないきなり「行きたいところ今すぐ決めろ」……なんて言われたって。 時間(予定日まであとわずか)も場所(短期滞在ってことで)も限定されてたら、そんなすぐには思いつかないよ。 焦りが先立って「これだ!」とも、思えないし。 ……言いたく、なかったけど。「行きたいところはあるよ? けど、季節が限定されるところだから。 秋の京都とか……どこか忘れたけど、花火の新作発表会みたいな大会するところとか」 秋の京都は前にも行ったことがある。 ちょうど時期が紅葉のときで、色づいた紅葉の鮮やかな紅に、感動したものだ。 花火のは、テレビで毎年放送されてるから、一度は実物みたいと思ってたし。 他にも、海外にも行きたいけれど、それは時間的に無理。 私の言葉に、ユズルは押黙ってしまった。 今回の急な計画の原因が、ユズルにあるから。 本人も、それはわかっているんだろう。「……だから言いたくなかったのに」 ソファに腹ばいで寝転ぶユズルに体を向けて、床にひざをついた格好で向かい合わせて。「うり」と、ユズルの眉間の皺を指で押す。「気にしないでって言ってんじゃん」「……だけど」「だけども何もナシ。 気にするより、さっさか決めよ?」 そう言って私は立ち上がると、ソファに座った。 ユズルの、性格なんだろうけれど。 ユズルってホント、必要以上に周りに気をつかうタイプだ。 ちなみに、さっきまで膝の上で寝ていたルーは、私が横によけて立ち上がったものだから、自らソファの端っこによじのぼって、くてんと寝ている。
2008年12月13日
コメント(0)
すいませんー。 気分転換させてくださいー。 ……って、ことで、更新してしまいました。「背中あわせ」本編の番外、第2弾。 話は前々から考えてました。「機会があったら、書こうかな?」と、思っていたものです。 短い話です。「冷えた指」のシリアス路線がきつくて……。 書けば、書けるんでしょうけど。 そうした書いてる文章の気分転換で「背中あわせ」の番外を、少し。 も一つの、久坂と松井の番外も、はじけた要素が低いので……。 また新しいのを書くのは心苦しいんですけど、書いてしまいました。 かる~いノリの話が書きたかったんです……。(切実) 短い話ですので(多分)、様子を見ながら他のも更新していきます。
2008年12月11日
コメント(0)
「九州」「ん~。 一泊二日だと遠くない?」「じゃ、北海道」「さらに遠くしてどうすんの」「単なる希望だから。 今ふっと『カニ食べたい』って、思ってね」「あ~。カニかぁ。 おいしい季節になったよねぇ。 あ、私、イセエビでもオッケーだけど」「……伊勢海老が特産のとこってどこ?」「え? 伊勢海老だけに……伊勢?」「また適当な。 だいたい、伊勢ってどこだよ」「だから。地理苦手な人間に聞くのが間違ってるって」 ……そんなふうに。 地図やいろんな地域のパンフレットを見ながら、ユズルと二人でやいのやいの言ってるのは。 どうにかこうにか、二人の都合をつけて、平日二日、休日合わせて四日の休みがとれて。 そんじゃま。 ってことで、かねてから考えてた旅行を決行しよう。 ……って、ことになって。 その行き先を、二人で話してるところだった。 相談してる場所は、いつものごとく、ユズルの部屋。 ユズルはリビングのソファに寝そべって、パンフレットを眺めてる。 私はソファを背もたれに、床に足を伸ばして座って、パンフレットをいくつか手にして眺めていた。 ちなみにルーは、私の膝の上に確保してる。 さっきまで「遊ぼう遊ぼう」と、せがまれてたけど、私もユズルも、行き先選定に集中してたから、かまう余裕なくて。 そしたらルーは観念したらしく、私の膝の上にのっかったかと思うと、そのうち、すぴすぴと寝息をたて始めた。 ルー、ごめん~。 遊んであげられなくて、ホントごめん~。 ……って、胸のうちであやまりつつ。 だけど予定をたてた日程が迫ってるから、私もユズルも結構――うんん、かなり、焦ってた。 はやく行き先決めないと、泊まるとこの目処もたたないし、予約もとれない。 普段は何気ない会話の中に「あそこに行きたい」「ここに行きたい」って、出てくるんだけど。 いざ、決めるとなると……これがなかなか。「これ!」という場所が思いつかないし、思いきれない。 ピン! とくるものがないっていのが、一番の理由だけど。「……ごめん。 なんか、急なことになって」 と。 今回の急な日程になってしまった原因であるユズルは、当初から恐縮しきりだ。 ホントは二人で考えてた「このへんがいいかな?」っていう日は、2ヶ月ほど先だった。 その日程でも大丈夫か、会社や、同僚の仕事の様子をそれとなく伺っているときに。 ユズルの方が、来月から連日休暇をとるのは難しいってのがわかった。 それで今回の、急を要する旅行を決行することになった。 いや、私は。 先延ばしになってもよかったんだけどね。「ツアーで行ったほうが、安いし楽なんじゃない?」 予定組まなくてすむし、行きたいところの下調べとか、そんなにしなくてすむだろうし。 そんな意図から言ったんだけど。 ……特に何も考えずにそう言ったときの。 ユズルの顔は、今でも思い出せる。 何とも残念そうな……そう。 楽しみにしていたことを先延ばしにされた、子供のような顔だった。 そんな顔されたら。「また今度」って、言えるわけないじゃない。 まあ、そんな経緯を経て、今に至るんだけど。 ……至るって、言えるのかどうか。 日が決まっただけで、それから先に進めてないんだよね……。
2008年12月11日
コメント(0)
小説更新中の「冷えた指」。 正直言うと、めっちゃきついです……。(汗) 何というかな。 私としては、シリアスなの、考えるのは好きなんですけど、文章にするのは苦しくてなりません。 軽い気持ちで書けないからでしょうか……。 同時に、思ったように進んでくれないのも、きつい要因のひとつとなっています。 もっていきたい展開に、なかなかならなくて。 途中経過をすっとばして、書きたいシーンに行きたいんですけど……。 うーむ。
2008年12月10日
コメント(0)
「関係ないわけ、ないだろ……?」 そうつぶやいた和之の声は、ひどくかすれを、帯びていた。「自分の親のしたことで……迷惑をかけておいて。 知らなかったからですまされる……? ふざけんなよ」 吐き捨てるようにつぶやく和之の言葉に、私とは少し視点の違うことを口にした。「……否定は、しないの」 和之が佳奈美さんをどう思っているのか。 木島の娘と見るのか、それとも佳奈美さん個人として見るのか。 和之は初めから、木島の娘である佳奈美さんに近づいた。 ……それを、間接的にだけれど和之は認めた。 私のつぶやきに、和之ははっとしたようだった。 失言に気付いて眉間に皺を寄せていたけれど、やがて目を伏せると短く息を吐いた。「……だったら?」「…………え……」「やめて、どうなんの?」 挑むように私を見る和之を、私は息をつめて見返すことしかできなかった。「事態が好転するわけでもなし。 このまま泣き寝入りしろっていうのか?」「そういうわけじゃ……」「へえ? だったら、どういうつもりで『やめたら』なんて言えるんだよ。 こっちの事情も、ろくに知らないくせに」
2008年12月10日
コメント(0)
ずっと、不思議だったことがある。 どうして和之が、私に接触したのか。 初めは、ただ駅で居合わせただけだと、思っていた。 だけど。 私は、昔からの――和之と付き合ってたころの習慣を変えていない。 付き合っていた頃の私の行動をしっているなら、接触を避けることだって、できたはずだ。 なのに。 和之はそうしなかった。 再会して……その次のときにも。 私との接触を、とろうとしていた。 ……その頃にはもう、佳奈美さんとの関係が、始まっていたと、いうのに。 佳奈美さんと和之の交際がいつ始まったのか。 それは佳奈美さん本人から、聞いている。 佳奈美さんとの交際をしながら、私に接触してきたのは。 私が嫌うことをして、そうしながら、私との関係をもとうとほのめかして。 そんな話の折に「復讐」なんて言葉を口にして。 話さなければ、勘ぐることもなかった。 気付くこともなかった。 物騒な言葉に、私が眉をひそめるだろうと、和之は知っていたのに。 和之なら、私の性格を知っているから。 私がどうした対応をとるか、想像できたはずなのに。 ……想像できたから、告げたのではないかと。 今なら、そう、思える。 もしかしたら。 和之も、無意識のものだったのかも、知れないけれど。 佳奈美さんの父親は、確かに、激しい怒りを覚える人だったかも知れない。 けれど、娘の佳奈美さんは。 そうした父親とは、対照的な人だった。 そのことに、和之は戸惑いを覚えて。 困惑して。 自身の行為に……多分、無意識の、うちにだろうけれど、疑問を抱いて。 そうした戸惑いの中で、自分の行為が正しいとは……思えなくて。 そうしたときにふと、私の存在が脳裏をかすめて。 それで私に、接触したのだろう。 事情を知れば、私の性格から考えると、和之を止めるだろうから。 やめるよう、諭そうとするだろうから。 和之はそうした言葉を、聞きたかったように、私には思えた。
2008年12月09日
コメント(0)
「――何を……」 言っているのか。 和之の思いは、言葉途中で声が途切れた。 うめくように告げられた言葉だったけれど、何を言おうとしていたのかは、想像できた。 和之の、想いがわかるからつらくて。 心情がわかるから、つらくて。 わかるからこそ――つらいからこそ。 あえて和之に、切り出したのだ。「佳奈美さんを通じて、和之が何かしようとしてるのは、わかってる。 彼女の父親が……おじさんに何をしたのかも、わかってる。 だけど――」「わかってる? わかってるって? 何を? 何をわかってるって言うんだ?」 再び、皮肉げにゆがめられた口元には、今度は怒気がはらんでいた。 口調も、穏やかな性格の和之とは思えないほど、荒々しさを帯びている。 これまで、対面したことのなった和之の一面に触れて、ひるみそうになりながら。 どうにか自身を奮い立たせて、言葉を続けた。「和之がどれだけ大変だったか。 つらい思いをしたか。 私なんかが、口出しできるはずがないっていうのも、わかってる。 だけどっ! 彼女は、関係ないんでしょ?」 私に、和之のことを尋ねた佳奈美さんは。 礼を知っていて、そして誠実な印象を受けた。 ……同時に。 抑圧を、受けているような。 必要以上に、控えめな印象が……強かった。 彼女と話しているときは、それが彼女の性格なのだと、思っていたけれど。 本橋の家で交わされた、木島と名乗る人の概要を想定すると。 かなり強引な人だとの印象が強く残っている。 おじさんを騙すような契約を取り交わしておいて。 だというのに、平気な顔をして、おじさんに連絡をとって、商談を持ちかける。 もちろん、自分に有利なように。 木島の名を聞かなければ、それが佳奈美さんと繋がるとは、とても思えなかった。 ……多分、木島の名だけでは。 それが佳奈美さんの親族だとは、思えなかっただろう。 佳奈美さんと同じ姓を持つ人。 それくらいの認識しか、なかったはずだ。 佳奈美さんと、木島と名乗る人と、和之と。 その三つが揃って初めて、繋がりがあるのだと、思えたから。 それらの繋がりを知って、和之の、たぎるような怒りを、想像できて。 ……同時に。 戸惑いにも。 思い、いたっていた。
2008年12月08日
コメント(0)
また、長い沈黙が続いた。 互いを探るように、目を、表情を、かすかな行為を見続けて。 先に沈黙を破ったのは、和之だった。「聞いて、どうすんの。 それこそ関係ないだろ。 それとも何? 協力するっていうのか?」「――協、力……?」「この前も言ったろ? 話してもいいけど、その時は協力してもらうって」 和之の言う『復讐』に。 協力するのなら話すと、確かに、この前も言っていた。 正直なところ、和之が何を考えているのか。 どうした方法をもって、復讐とするのか。 知りたいけれど。 私は視線を落として、ゆるく頭を振った。 協力するつもりなんて、なかったから。 ……できるとも、思ってないから。 できる、できないの前に。 私が手伝えることなんて……多分、ない。 推測の域を出ないけれど、和之がどうしたいのかは……うすうすとだけれど、想像できた。 私が今日、ここへ和之を呼んだのは。 和之と、話をしようとしたのは。「――もう、やめよう……?」 かすれた私の声に。 和之は息をのんで。 また、目を見開いて。 私をまじまじと、見つめていた。
2008年12月08日
コメント(0)
言葉に詰まっていた和之だけれど。「……わかった。 あとで雅則に電話する」 だから、本橋の人と接触しないようにと、和之は暗に含んで言ったのだけれど。 私の本題は、まだ終わってない。 話は終わったとばかりに切り上げようとする和之に、私は言い募った。「佳奈美さんのことは、どうするの」 私は和之をここに招いた本題を、続けた。 前、和之が言っていた「復讐」。 それが佳奈美さんの父親に向けられてることも、和之は否定しなかった。 ……佳奈美さんの父親と、本橋の関係は。 和之の実家に行って、知ったことだけれど。 実家に行かなければ、わからないことだった。 それは意図したことではなかった。 偶然、知ったことだった。 あの時。 本橋の家で。「木島」の名を聞かなければ。 木島と本橋の繋がりを知らなければ。 和之が言っていた「復讐」の意味も、わからなかった。 偶然だけれど、木島と本橋の関係を知ってから。 和之がかつて言っていた「復讐」の言葉が繋がって。 和之が何をしようとしているのか――目論んでいるのか。「もしかして」の範疇にすぎないけれど、思い当たることは、あった。 和之と、佳奈美さんの関係を知っていたから。 だから和之の思惑を。 想像することが、できた。
2008年12月07日
コメント(0)
長い沈黙が続いた。 その間、和之はじっと私を見つめるだけで。 私は、そんな彼の視線を正面から受け止めるのに精一杯だった。 気まずさに、何度か目をそらしたくなったけれど、それをどうにか我慢していた。 続く沈黙に、息苦しさを覚えていると、やがて和之が口を開いた。「……それで?」 ぽつりと、つぶやくようにこぼれ出た言葉だったけれど、しんとした静寂に包まれる部屋の中だったから、そんなか細い声でも、私の耳に届いていた。 先を促す和之が、何を知りたいのかがわからなくて、私は眉をひそめて「何のことか」と表情で問い返す。 察した和之が、言葉を続けた。「だったら、どうだっていうんだ?」「……否定は、しないの?」「否定も何も。 わかって言ってるんだろ? 家と、彼女との関係」「ある、程度なら……」 私の言葉に、和之は軽く目を見張った。 和之はどうやら、私がかなりの確信を持って、この話を切り出したのだと思ってたらしい。 だけど、私の考えが想像の範疇だと知って、口をすべらせたと感じたのだろう。 一度眉間に皺を寄せたけれど「まあ、いい」とつぶやいて「話って、それだけ?」と続けた。「それだけって――」「だったら、今度は俺から。 今後いっさい、家には余計な接触をしないでくれる?」「余計……?」「余計だろ。 気になったかどうか知らないけど、家まで押しかけるなんてさ」「それは――」 家まで行くつもりは……泊りがけで長居するつもりなんて、なかった。 ただ一目、おじさんの容態が確認したかったただけ。 五分、十分ですむ予定だった。 その、つもりだった。「――和之が、連絡してくれていれば、あんなことするつもりなかった」「だから。人の勝手だろ。 家族と連絡をとるかとらないか。 そんなことまで口出しする権利、志穂にあんの?」「あるわよ」 言い切った私に、和之は目を見張った。「なん――」「私は、和之の連絡先を知ってた。 雅則君が私を訪ねてきたとき、教えることだってできたのよ? ……だけど、和之が連絡をとらない、家族からの電話も受けてつけてないのは、何か理由があったからだって、思って、知らないフリをした。 ……あのあと、私、言ったわよね? 連絡をとってあげてって。 なのに、和之はそうしなかった。 ほんの少しでもいい。 現状なんて、話さなくていい。 ただ、元気にしてるからって、話をしてくれるだけでよかったのに。 あんなに心配してた雅則君を見て、知っていて。 連絡先を知らないって――和之とは別れた後は会ってないって、ウソをついた私が。 どれだけジレンマを抱いたか。 罪悪感を感じていたか。 和之が私と同じ立場になったらって考えたら、わかるでしょう? ……和之だったら。 私と同じ状況になって、そ知らぬふりなんてできた?」 一度にまくしたてた私の気負いに押されて、和之は押黙ってしまったけれど。 反発するように、告げてきた。「連絡するしないは、俺の勝手だろ」「連絡先を教える、教えないも、私の勝手よね?」 言い切る私に、今度こそ和之は、口をつぐんでしまった。
2008年12月07日
コメント(0)
「どうする、つもり?」「どうって?」 勢いで言ってしまったけれど。 その後の言葉を口にするのが、一番気概が必要だった。「佳奈美さんの、こと」 ――彼女の名に、和之はそれまで口元に浮かべていた皮肉な笑みを消した。 口元だけじゃない。 表情を、感情を。 消していた。 そんな和之の行為に、私は確信を深めた。 胸の奥が重くなるのを感じながら、私を探るように見る和之に、言葉を続けた。「前、言ってた『復讐』――。 彼女が、関係してるんでしょ?」「………………」「狙いは……彼女の……父親……?」 そう告げる私を。 和之はじっと、見つめるだけだった。
2008年12月06日
コメント(0)
残業するつもりはなかったんですが。 係長が一人で残ることになって、すごく寂しそうだったので(そして怖がり)、何だか忍びなくて、あとでもできる伝票整理して、つきあって残ってました。 なので、今日はこれ以上の更新は無理そうです。 今日は日記と「冷えた指 82」は、携帯からの更新でした。 ちょっと試してみたくて。 けど携帯だと、やっぱり勝手が違いますね。 思いのほか、書けましたが。 だけど、書いた場所が職場(電波の入りがすこぶる悪い)だったので、回線繋がらない状態に怯えながらの更新でした。
2008年12月05日
コメント(0)
和之の言っている意味が、わからなかった。社員でもなければアルバイトでもない。だったら、何だというのか。尋ねようと私が口を開く前に、和之が「それよりさ」と、告げてきた。 まるで……私の声を、遮るように。「話って何。まさかうちの家族のこと――たったそれだけを言うために、ここに呼んだんじゃないだろ?」 依然として挑発的な和之に……正直「もうやめよう」とも、思っていた。 和之が不機嫌でなくても、例え機嫌がよくても。 ずっと迷っていたから。 ……この時。 思いを口にできたのは、皮肉な話だけど、和之の問いつめるような態度があったからだろう。 和之に急かしたてられるように、私は口を開いていた。 ……気がつくと。 言葉がこぼれ出ていた。
2008年12月05日
コメント(0)
昨日の更新二回目は。ほとんど眠りかぶりながら書いたので、どう書いたのか、ほとんど記憶にありません。とにかく、もう一話更新したかったんですよね。重要な点は押さえているんですけど、自分でも、初めて読むような感じです。ブログ形式で書いてると、時々こういうことがあります。何書いたんだろ。って怖さ半分、ドキワク半分の、そんな心境で、昨日更新した分を確かめてました。
2008年12月05日
コメント(0)
おじさんは「和之が元気なら、それでいい」って、そう言っていた。 それは裏を返せば。 それだけ長い間、和之と接触していないということだ。 現状がわからないから、本当なら受け入れるはずのない私を、招いてくれたんだろう。 そうした本橋の人たちの、和之を心配する想いが、ひしひしと伝わっていたから。 本題を切り出したことによって、話せなくなる前に。 せめて家族の思いを、和之に伝えておきたかった。 どれだけ伝わるか――感じてくれるかは。 カケに近い手段だったけれど。「――とにかく」と、私は言葉を続けた。「一度でいいから、実家に電話をしてあげて。 声を聞ければ、安心できるだろうから」「へぇ?『会社をやめた』って報告して。 それを聞いて安心する親がいるなんて、思ってもみなかったな」 皮肉に口元を歪ませたまま、和之はそんなことを言ってくる。「――今はもう、働いてるじゃない」 挑戦的な和之に対して、私は防戦一方。 ありきたりなことしか、言葉になっていなかった。「正社員じゃなくても、とにかく働いてれば安心すると、そう思うのか」「………………。 試用期間、って――こと?」 和之がいつから今の会社で働き始めたか、知らないけれど。 和之の物言いだと、今の社についたのは、すごく最近のように聞こえる。 他社がどうしているかわからないけれど、私の会社では、新人社員は、半年は試用期間が設けられている。 てっきり、和之も同じだと思っていた。 だけど。 和之が口にしたのは、私も――おそらく静も雅則君も、おじさんもおばさんも。 誰も予想していなかったものだった。 私の返事を聞いて、和之はクッと、笑い声を漏らした。 ゆるやかに動く肩を見て、今度は私が眉をひそめるばんとなった 和之はひとしきり笑った後、静に、こう言ってきた。「社員でもない、常雇やアルバイトでもないんだよ、俺は」
2008年12月04日
コメント(0)
◇◇ ◇◇ 思えば、和之をここに招いたのは、久しぶりだ。 この前は想定外の、仕方ない状況で、和之はこの部屋に来たけれど。 今回は私から誘って、ここにいる。 部屋に入ると和之はこの前と変わらない――付き合ってた頃の定位置に腰を下ろした。 堅苦しいのか、上着を脱いでいる。 そんな和之をつと見て、私は彼にお茶を出した。「話って?」 出されたお茶に口をつけたあと、私がテーブルの側に腰を下ろしたのを見てから、和之はそう切り出した。 以前とは反対だ。 この前は、私が和之から必要な情報だけ聞き出したくて、急かしたてたというのに。 今は和之のほうが、話を進めようとしている。 それが私には意外だった。 どう話を切り出そうか、話そうかって、考えていたから。 和之の言葉に、ちょっと気圧されつつ。「……うん……」 と小さく、か細い声で答えた後、本題の前に伝えておきたかったことを、口にしていた。「おじさん……元気だった、から」 おじさんだけじゃなくて、おばさんも、雅則君も、理央ちゃんも。 そう告げた私を、和之は明らさまに眉をひそめた。「話って、そのこと?」「……言ってたほうがいいと……思ったから」「……なんで?」 そう尋ねた和之は、口元に小さな笑みを宿している。 皮肉げに歪む、笑みを。「関係ないんだろ? 俺とはさ。 だったら志穂には関係ないだろ、うちの家族のことも」「でも会ってないんでしょ?」「だから?」「…………。 今、どうしてるか……現状、知らないんじゃないかって、思えたから……」「……へえ……。 知らなかったな。 志穂が、そんな世話をやくタイプだったって」「世話とか……そういうわけじゃ……」「――『余計なお世話だ』って。 はっきり言わないとわからない?」「それは――」 言葉は、途中までしか声にならなかった。 わかってる。 わかってる、けど。 はすに構える和之に。 イラダチを灯した目で私を見る和之に。 どう接したらいいのか、わからならかった。 ケンカしたことも、あるけれど。 こんな挑発的な和之は、あまり記憶になくて。 だから驚きと同時に、息を詰めてしまって。 声を、息を、飲み込んでしまって。 体が強張るのを、体がすくんでしまうのを、自分でも感じていた。 それと同時に。 本題を話そうとする心根も、手折れそうになっていた。
2008年12月04日
コメント(0)
長らく更新滞ってて、申し訳ありませんでした。(汗) これから更新しますね~。 以前のようなペースに戻れればいいんですけど。 思わぬ残業とか用とか入ると、全てのペースが狂ってしまって。 一人暮らしを始めてから、未だに残業したときの生活のリズムがうまくとれません。 スーパーに寄ったりすると、そこでいつの間にか「あ、もう30分たってる」とかって状況になってしまいます。 さて「冷えた指」。 私的には「……どう進めようか」ってところにきてますが、これからは毎日更新でいきたいです。 できれば一日数話ペースで。「背中~」のときは、一日に5話更新してたりしたんですよね、たしか。 ……あれ? でも、あれは日記も含めてだったかな? ま、これから書いていきま~す。
2008年12月04日
コメント(0)
一人暮らしを始めて。 それまでもあんまりご飯を食べてなかったので、炊飯器はいらないと思ってたんですが。 寒くなってから、白いご飯が無性に食べたくなりまして。 実家にちょくちょく帰ったとき、結構つまみぐいしてました。 んで。「炊飯器買うか」と思って、一人暮らししてるひと&一人暮らし経験者に「買うなら何合炊きがいいかな?」って聞き込みしてましたら。 今年入社の新人君が「家にあるから、よかったらあげますけど」ってことで、炊飯器ゲットとあいなりまして。 ラッキー!! ……な、反面、すごく心苦しいです……。 い、いいのかな、そんなに甘えて……。 私、結構もらってるんですよね。 テレビもホットカーペットも。 そして3品目に至ります。 うは。 さっそく、実家からお米調達して(ここでももらってるし(汗)。実家、農家でお米作ってるんで)今、炊飯してます。「説明書ないですけど……」と、もらったものなんですけど、その時は「いいよいいよ!」と「ま、どうにかなるさ」と思ってましたが。 実際、炊飯のときに、はた。と気付きました。 ……水の分量、わからんやん……。 そこですぐさま、ネットで検索。 会社名から商品検索したら、ありました。 商品の紹介のところに、取扱説明書が。 まったく同じ製品はなかったんですが(おそらくリニューアルなり何なりしているようで)、似たような製品があったので、そこで炊き方を読んで。 いまの炊飯器って、いろいろな機能、ついてるんですね~。 実家が「ガスの方がおいしい!」って考え持ってる親だったので、今まではずっとガス釜でした。 今は電気のやつでもおいしんじゃなかろーか? って、思うんですけどね。 技術進歩してるし。 で。 今、ご飯炊いてるところです。 おいしく炊けるといいな。
2008年12月02日
コメント(0)
全25件 (25件中 1-25件目)
1
![]()
![]()
![]()