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2018年5月26日、自オケの演奏会の翌週という切羽詰まったスケジュールでしたが、京都市民管さんの演奏会にお邪魔させていただきました。大勢のお客様、大編成による安定の演奏という、老舗市民オケの堂々たる演奏会をステージ上で経験させていただきました。<<京都市民管弦楽団 第99回定期演奏会>>日時 2019年 5月26日(日)開場…13:15 開演時間…14:00 (従来の開場時間から変更されています。)場所 京都コンサートホール 大ホール京都市営地下鉄烏丸線「北山」駅下車曲目 ムソルグスキー 交響詩「聖ヨハネ祭の夜の禿山」(禿山の一夜)ショスタコーヴィチ 交響曲第9番 変ホ長調 作品70ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」 ヘ長調 作品68指揮 粟辻 聡入場料 前売り 1000円 当日1200円(全席自由) 私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。現代曲と古典派という、5弦領域の活躍する曲が並び、エクステンダーも活躍することとなりました。・ムソルグスキー:はげ山の一夜(原典版)(2回目) 3.5Pult中 3pult out 独弓 extender: 未使用・ショスタコーヴィチ:交響曲第9番(初) 3.5Pult中 3pult out 独弓 extender: C・ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」(4回目:Bärenreiter版) 3.5Pult中 3pult out 独弓 extender: C(アンコール)・グレインジャー:デリー地方のアイルランド民謡(6回目) 3.5Pult中 3pult out 仏弓 extender: 未使用 ホールは京都市民管さんの本拠地、京都コンサートホール。関西復帰してもほとんどステージに乗る機会はないかなと思っていましたが、京都市民管さんのおかげで何回も可動ステージを踏ませていただくことが出来ました。感謝です。 最近の京都市民管さんのプログラムは、意欲的な近現代曲と有名人気曲が組み合わされていて、クラシックの初心者からマニアまで楽しめるようなものになっています。今回も冒頭の「はげ山の一夜」は近年になって演奏機会が増えてきた「原典版」(かつてはリムスキー・コルサコフによる編曲版が主流でした)、初演時当局の意向を外した内容で問題となったショスタコーヴィチの交響曲第9番、そして鉄板名曲「田園」という構成。例年よりはかなり気温が高く暑い日でしたが天気もよく、お客様も1500名収容のホールに1346名と、ほぼ満席に近いお客様となりました。事前の読みとの誤差が1名!というものすごい精度の広報宣伝活動、見習うべき所だらけです。次回の第100回の演奏会、どれだけお客様が来られるのか・・・2回公演にした方が安全かも知れません(笑)。 京都市民管さんは、私が知るなかでも最大級のメンバーを擁するアマオケで、14型の弦楽器が自前でほぼフルに揃っています。上から 14-13-13-10-7(人)という並び。弦のエキストラはコントラバス3名とVa1名だけで、他はすべて団員です。(管打も、Fg/Percで5人だけ) 並び方は、以前と変わってヴィオラが客席側という欧州近代スタイル、コントラバスは上手奥。金管楽器はホルンが下手、トランペットが上手の一列で、トロンボーンチューバは一列下がって中央最上段のティンパニと並ぶ形。自オケと同じ配置です。 京都コンサートホールの電動式舞台を利用した、半円のすり鉢状段差がつけられたので、雛壇よりはかなり大きく高低差が付けられて、全体を大変見渡しやすいセッティングでした。 コントラバスは7名。前4-後3の2列編成でした。前回は7名全員団員での演奏を実現されたのですが、その後転勤やら休団、そして私がお邪魔する理由となった団員の方の都合での降り番などで、今回はエキストラが3名お手伝いすることとなりました。元々5弦楽器所有のメンバーがいらっしゃられないことから、エキストラは5弦所有奏者優先になるのですが、今回は急ぎということもあり、「なんちゃって低音拡張」でも「はげ山原典版経験者」の私に矢が刺さったのかな、と推測しています。で、3プルトアウト・・(一番客席寄り)。。(笑) いや、確かに楽譜はOut側が見やすいので、特に初めての演奏だったショスタコーヴィチでは大変助かりました。また楽譜も自分の(譜めくりに細工した物)物を使わせてもらえて、inに座っていただいた団員のTさんには恐縮&大感謝でした。 メンバーはツートップのSさん、Iさん、そして陰の実力者Nさん、ベテランTさんの4名。途中リタイアのUさんが残念でなりません。エキストラの3名は、3月の紫苑響でもご一緒させていただいたお二人(Kさん、Iさん)。もちろん5弦です。 来期は、今回無念の欠場となったUさん、そして昨年登場のMさんも復帰される(かも?)と伺っており、節目の100回は充実したメンバーでの演奏になることと思います。 指揮者の粟辻先生とは、墨染交響楽団(ブラ2他)、けいはんなフィル(真昼の魔女他)以来の3度目のステージ。京都市民管さんとは以前トレーナーとしてお付き合いがあったようで、メンバーとのコミュニケーションもバッチリと感じました。 粟辻先生と言えば、「快速」「溌剌としたリズム」という印象が強く、ショスタコーヴィチでは印象そのまま、という感じでしたが、「田園」やアンコールでは意外にも普通(笑)のテンポ。京コンの響きも考慮しながらでしょうけど、私には京都市民管が自律的にリズム感を維持できるので、ある程度テンポ設定をオケに委ねたように見受けました。オケとの信頼感が感じられ、今後も先生の客演は近いうちにありそうかも、と思えるものでした。 1曲目の「はげ山の一夜」原典版、一年前に所属オケで演奏して大変な目に遭った曲。まさかこんなに早く再演があるとは。 何が大変と言って、理不尽な音型、音量が満載で、弾けなくて嫌になるというか、弾けててもどうよ、というか・・弦楽器全般泣きながら(意味不明すぎて・・)演奏するのは自オケと同じ雰囲気でしたが、粟辻先生のぐいぐい進むリズムとテンポ設定のおかげで、何か爽やか感も若干漂う演奏ではありました。この曲の譜面は自オケの時と同じ出版社の物だったので、譜めくりが難しいもの。私は自オケの時に作った、ページの見開きを1ページずらしてめくりやすくした譜面を再利用しました。ページの左右が変わるので同じプルトに座った団員の方には、戸惑う思いをさせてしまい申し訳なかったです。 2曲目はショスタコーヴィチの交響曲第9番。2曲目近代小交響曲のパターンというと、何回か前の、プロコフィエフ第1交響曲(古典)の名演が思い出されます。メンバーの層が厚く、ベテラン揃いの京都市民管弦楽団ならではの選曲。プロコの時は降り番でしたが、今回は全員(7名)でのステージとなりました。曲自体はショスタコーヴィチが当局から批判を浴びただけあって、いわゆるショスタコ「らしくない」雰囲気(いや、映画音楽とかでは見せているのですが、いわゆるシリアスな交響曲ジャンルでは珍しい)で、聞く分には例えば次の交響曲第10番と比べるとずいぶん聴きやすいものです。もちろん1楽章展開部の迫り来るパワー、2楽章の陰鬱、3楽章の爆速と、ショスタコらしさは健在です。弾く方もショスタコ頻出の変拍子、爆速、複雑な転調、曖昧な調性感の旋律などで、今回がこの曲初めての私にとって、リハーサル回数少ない中大変でした。ひたすら「ついて行きます!」感で曲が終わっていきましたが、良い曲ですね。演奏頻度が(ショスタコの交響曲の中で)比較的高いのも納得でした。演奏全体としても、4楽章の長大なFgソロ始め京都市民管自慢の木管楽器の実力発揮、弦楽器の高性能をまざまざと見せた快演だったと思います。 そしてメイン曲は一転ベートーヴェンの「田園」。ぐっと古典に戻ります。譜面はBärenreiter版ですが、演奏自体は弦楽器もフル編成のロマン的な奏法、解釈の物。演奏する方も聴く方も、一番安心感あるパターンです。(笑)先にも書いたようにテンポ設定も「快速粟辻先生」には珍しくゆったりしたテンポ(嵐はさすがに若干速かった気がしますが)。アマオケだと、1楽章冒頭のチェロによる4度重音のロングトーンですでに腕の巧拙がはっきりわかってしまうのですが、さすが市民管。安定したスタート。途中動き出したところからCbが入るところもオクターブがしっかり決まり、Cb7名という大編成ですが、音程も良く良いスタートが切れました。 2楽章の木管による鳥のさえずりでは、ここでも京都市民管自慢の木管が実力発揮。楽器の音域のせいなのか、この部分どうしてもフルートは下がり気味、オーボエは上がり気味の音程になるのですが、それも最小限に抑えられていたように思います。 さて問題の3楽章以降(笑)。意外と本番で落っこちる事故が起こりやすい3楽章(スケルツォ)も無難に過ぎ、コントラバスにとっては問題の4楽章(嵐)。。まぁ、快速テンポのおかげで、わらわらと過ぎていって助かりました。。指板がちょっと熱くなったり、右手すら追いつかなくなったような気もしますが、嵐が去って終楽章への経過の所も上手く決まりました。まだコントラバスパート全員、意識は確かだったみたい。 これがあっての終楽章。比較的単純な和声と旋律の変奏曲。これが胸に滲みます。大編成のヴァイオリンの力ですね。有無を言わさぬ感動がおそいました。やっぱり田園は名作、素晴らしい曲です。嵐の4楽章のこともあって演奏する分にはやや苦手感のあった曲ですが、先日のシベ2が紫苑さんの名演にご一緒させていただいたことで苦手感無くなった(でも上手く弾けない)のと同様、今回の演奏で田園も苦手感は(全然弾けませんが)なくなったかもしれません。 アンコールはグレインジャー編曲のアイルランド民謡・・というか「ダニーボーイ」とか「ロンドンデリーの歌」と言った方が通りが良いですね。あの旋律を弦楽器が歌う曲です。この曲、コバケン先生の得意曲で、仲間オケでも頻繁に、特に東北の大震災の後にはレクイエム代わりに演奏しました。その時の印象が強烈(まさにコバケンマジック)だっただけに、リハーサルでいつもの調子(笑)で弾いてしまい、「でかすぎ、でかすぎ」とメンバーの方から諫められてしまいました。今日の演奏は、弱音を効かせた柔らかいもので、粟辻先生の新しい一面を拝見したように思いました。 打ち上げは最近定番(たぶん)の近隣イタリア料理屋さんで開催。京コン近所で大人数で(全部で80名くらい?)のパーティーが出来るのは、ここくらいかも知れません。いつものとおりノンアルで参加させていただきました。駐車場の便宜を団で図ってくださっているので、楽器のこと含め安心して参加できます。情報伝達、心配り(特に車関係)の行き届き方はさすが老舗のオーケストラです。このようなエキストラへの心配りとオケの腕はやはり相関関係ありそう、とつくづく思いました。私も自オケのエキストラの皆様へはできるだけストレス無いように対応せねば、と我が身を振り返ることしきりでした。 次回の演奏会は12月8日(日)、いよいよ記念すべき第100回の演奏会となります。交響詩「魔法使いの弟子」、フォーレの「ペリアスとメリザンド」、そしてホルストの「惑星」全曲だそうです。メンバーに皆さんが復帰されることですし、私にお声がかかるかどうかは誠に微妙ですが、フォーレは聴きたいなぁ(実はフォーレ好き)。おっと、その前に7月のPTA感謝の集い(7/6)がありますね。お疲れ様です・・以下が過去の演奏経歴です。(333ステージ目)■ムソルグスキー:はげ山の一夜・(2018/5)八幡市民オーケストラ/森口 真司(原典版)■ショスタコーヴィチ:交響曲第9番・(初)■ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」・(1992/02)BOT交響楽団/草野 保雄・(1997/06)旭富会クラシックコンサート部/緒形 次郎(1楽章のみ)・(2009/06)滋賀医科大学管弦楽団/岩井 一也 ・(2013/02)墨染交響楽団/辰巳 直弘■グレインジャー:デリー地方のアイルランド民謡・(1990/07) 宇治シティフィルハーモニー/脇坂 英夫・(2011/05) コバケンとその仲間たちオーケストラ/小林 研一郎(東京公演)・(2011/08) コバケンとその仲間たちオーケストラ/小林 研一郎 (茅野公演)・(2011/09) コバケンとその仲間たちオーケストラ/小林 研一郎(堺公演)・(2016/07) コバケンとその仲間たちオーケストラ/小林 研一郎 (茅野公演)京都市民管弦楽団さんでの演奏履歴(通算9ステージ目)です。・第30回定期演奏会 1984/6 京都会館第2ホール・第90回定期演奏会 2014/11 京都コンサートホール大ホール・第92回定期演奏会 2015/11 京都コンサートホール大ホール・第93回定期演奏会 2016/5 京都コンサートホール大ホール・第94回定期演奏会 2016/12 ロームシアター京都 メインホール・第95回定期演奏会 2017/5 京都コンサートホール大ホール・京都市学校・幼稚園PTA感謝の集い親子コンサート 2017/7 京都コンサートホール大ホール・第97回定期演奏会 2018/6 京都コンサートホール大ホール
2019.05.26
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2018年6月3日、梅雨入り前の好天で夏を思わせる暑さの中、大入りのお客様をお迎えしての演奏会でした。いわゆる「名曲プログラム」ですが、私の経験回数も色々、曲の性格も色々なものがあり、充実した演奏となったように思います。<<京都市民管弦楽団 第97回定期演奏会>>2018年(平成30年) 6月3日(日)開場 13:00 開演 14:00京都コンサートホール 大ホール京都市営地下鉄烏丸線「北山」駅下車ベートーヴェン レオノーレ序曲第3番 作品72bグリーグ ピアノ協奏曲イ短調 作品16チャイコフスキー 交響曲第6番 ロ短調 作品74 「悲愴」指揮:中田 延亮ピアノ独奏:木村 綾子前売券 1000円/当日券 1200円(就学児以上のこどもも同額)私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。どの曲も数少ないながら5弦領域の効果的な音があり、エクステンダーの効果が大きかったです。・ベートーヴェン:歌劇「レオノーレ」序曲第3番(2回目) 4Pult中 2pult一人弾き 独弓 extender: C・グリーグ:ピアノ協奏曲(5回目) 4Pult中 2pult一人弾き 独弓 extender: C・チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」(10回目) 4.5 Pult中 2pult-out 独弓 extender: C(アンコール:協奏曲後)・ラフマニノフ:「パガニーニの主題による狂詩曲」から第18変奏 4Pult中 2pult一人弾き 独弓 extender: C ホールは京都市民管さんの本拠地と言ってもいい、京都コンサートホール。ここ暫く京都市民管さんに続けてお世話になった関係で、このホールにもだいぶ慣れてきました。それにしても、駐車場から楽屋へのアクセスで、良いルートは無いのでしょうか・・ 今回は名曲が並ぶ上に協奏曲も有名曲(グリーグのピアノ協奏曲)ということで、元々ファンの多い京都市民管さん、かなりのお客様が見込まれていたようです。以前私もお邪魔させてもらった「新世界」の時(第93回定期)もお客様が溢れかかったようです。今回はその前例も踏まえ、直前から来場予想を読んで当日券等コントロールされたようです。そして当日の入場者数は1566名(定員1800名)、約85%で、1階席はほぼ満席。サイドおろかオーケストラの後ろ(ポディウム席)までお客様が座っておられました。 もちろん市民オケプロモーション担当の皆さんの努力のたまものであるわけですが、これだけのお客様に聴いていただける、というのは演奏家冥利に尽きます。ありがたいことです。そして、自オケでもお客様が埋まったホールで演奏したいと思いました。 ちなみに自オケのホームグラウンド・八幡市文化センターは、定員約1200名。85%の入りだと約1000名のお客様に来ていただく必要があります。先週の定期演奏会では720名くらいのお客様に来ていただきましたから、さらに300名くらい! 今回の京都市民管さん、編成はますます充実されて、16型の弦楽器がほぼフルに揃っています。上から 16-14-12-10-8(悲愴はCb+1)という綺麗な並び。しかもエキストラはコントラバスだけで、他はすべて団員です。私がお邪魔した関西のアマオケでは、間違いなく最大規模です。管楽器もエキストラはファゴットに1名と打楽器に1名、計5人だけです。アマチュアの場合、エキストラには数の充足に加えて直前のレベルアップを期する場合もあるのですが、京都市民管さんはほぼ団員のみで半年間積み上げて、素晴らしいレベルに到達しているわけです。ワンサイズ小さい自オケ(14型目標)でも、バイオリンやビオラが不足しているなか、羨ましい限りです。 並び方は、チェロが客席側というアメリカンスタイル、コントラバスは上手奥。金管楽器はホルンが下手、トランペットが上手の一列で、トロンボーンチューバは一列下がって中央最上段のティンパニと並ぶ形。自オケとはビオラとチェロが入れ替わり(八幡オケは最近はヨーロッパスタイル)くらいなので、馴染みある配置です。 京都コンサートホールの電動式舞台を利用した、半円のすり鉢状段差がつけられたので、最上段のコントラバスからだとオーケストラの各メンバーが、バイオリンの各プルト含め良く確認できました。 コントラバスは、前2曲が8名、悲愴が9名という編成。8名の時は前3-後5、9名の時は前4-後5の2列編成でした。特に今回の悲愴は「コントラバスで始まり、コントラバスで終わる」その両方が2パート分割での演奏で、その演奏分担を全後列で分けたことから、前後列の人数を練習時と本番時で大きな差が無く作らないといけないこともあり、団員のみで前後列3人ずつ(悲愴の場合)とし、そのメンバーを客席よりに寄せる、という形を取っていました。 首席奏者Sさんの苦労の跡が見える布陣です。で・・私、2プルトアウトって(笑)。多分普段から「じじい化してinだと譜面が見にくい」とかわがまま言いまくっているの聞いていただけたのでしょうか・・内側に団員の方に座っていただき、恐縮でした。 メンバーは前回の4名から、復団したKさん、びわバス団から転身(笑)のIさん、そして待望の新人Mさんを加えた6名。一時の団員減少ピンチから力強く回復してきました。これもトップや長年パートを支えているTさん、Nさん、Kさんらのフォローがあったからこそ、かもしれません。新人Mさんは登場が演奏会練習の途中だったこともあり、今回は悲愴1曲だけの参加でしたが、次回からはフル回転となることでしょう。エキストラは3名。3月の紫苑響でもご一緒させていただいたお二人(Kさん、Iさん)とも、新しい5弦の楽器で私の後ろからガンガン音が飛んできて、頼もしい限り。ずいぶん楽させていただきました。 来期には休団されていたUさんも復帰されると聞いており、なんと7名体制になるようで、私もお役御免になって次回は客席側から声援できるのではないか、と思います。 指揮者の中田先生は、私前後世代のコントラバス弾きにとっては「一般大学(それも医学部)からプロになった」(実際にはその間に音大を挟んでいます)ことで伝説のコントラバス奏者。でしたが(笑)、その後「コバケンとその仲間たちオケ」や先生の母校でもある洛星楽友会交響楽団にて指揮、コントラバス演奏でご一緒させていただいたり、と色々お世話になっております。 今回はコントラバスが何かと目立つ「悲愴」でありがたいキューをいっぱいコントラバス方面に出してもらったり、「レオ3」では例の演奏かなり難しい部分のコツをパートメンバに教えてもらったりと、コントラバスパート全体、ほんとに良くしていただきました。うちのオケでも振ってもらえたらいいなぁ・・とか思ってしまいます。京都ご出身ですし、なおのこと。 ソリストの木村先生とは初めてご一緒させてもらいました。華奢な身体からは想像できないガツンとくる音とオケを気遣っていただける余裕のテクニックで、素晴らしいグリーグの演奏を聴かせていただきました。アンコールのラフマニノフは、まさに自由自在の節回しで、今度はこっちも全曲聴きたい、と思わせる魅力的な演奏でした。また、当日は団員全員に差し入れ、打ち上げでも次回公演への期待、と細やかな心配りをいただいて、恐縮しきりでした。 1曲目の「レオノーレ」序曲第3番、これって実は結構大変な曲で、体力も神経もかなり使います。ベートーヴェンの中期の力作だけあって、ダイナミックレンジも広く(ベートーヴェンにしては珍しく、ppp-fffまである)、曲も長く、舞台裏のファンファーレあり、弦楽器が徐々に増えていくような箇所(コーダへの導入部分)あり、と起伏もあって、まさに交響曲1曲分くらい弾いた感じがする曲です。序奏部分からいきなり5弦の必要な部分もあり、エキストラ3人(5弦2+エクステンダー1)がお役に立つこととなりました。(団員の方は、全員4弦) この曲は旧版(ブライトコプフ)で演奏したのですが、譜めくりが間に合わないページが何ページかあり、それを防ぐためにかなり細工を入れました。まず見開きで入ってから、長休みでめくり等々。他のプルトのメンバーもそれぞれ独自の工夫をされたようで、上手く音がつながったようです。コントラバスにとっては難関だけどやりがいのある、噛めば噛むほど味の出る曲でありました。 協奏曲は、ピアノのものでは著名度上位を誇るグリーグ。私も5回目となる演奏でしたが、何度やっても2楽章の中間部はチビリます。pではありますが弦楽器全員で入るところなので、普通なら何ともないところなのですが、コントラバスだけ弱音器の指定が無いことで、音質が明るく、音の立ち上がりがいつもの他の弦楽器より早く感じることから、どうも躊躇が出てしまいます。この歳になってようやく「比較の問題であって、お客様から見たらほとんど変わらないはず」と開き直って弾けるようになりましたが、まだ気持ちが弱いとき(準備が出来てなかったり、他に気を取られたり)には遅れてしまいます。 グリーグと言えば、管弦楽曲の方の名曲「ペールギュント」組曲でも、やはり弦楽器群の演奏(オーゼの死)で、コントラバス以外は全パート弱音器、という指定があります。グリーグは低音は明瞭に響かせたかったんでしょうかね。それ以外にも2楽章は明らかに5弦があったら下げていた部分があり(前後半2箇所)、そこはこれも思う存分下げさせていただきました。 演奏全体は、有名曲でかみ合わせもそんなに複雑では無い(けどやはり指揮の中田先生にはずいぶん助けてもらう場面がありました)ものでもあり、概ね堂々たる演奏だったと思います。打ち上げで木村先生から「次はもっとオケとの絡みが複雑なものをやりたいですね」というお言葉をいただき・・どんな曲を想定されているのか、ちょっとドキドキしてしまいました。 メイン曲は悲愴。ここで今期入団した新人Mさん(R大学オケを卒業して数年の美女)も登場して、コントラバスは9人での演奏となりました。さすがに9人となると、「がつん」と弾くfも十分に鳴るので、無理する必要が無く、それがまた響きを大きくする、という好循環でガンガンいける内容となりました。 さすが名曲と言うことで、演奏はこれで10回目になりますが、何度やっても冒頭の5度div.重音と最後のpizz.arco分業は痺れます。今回も演奏が近づいてくるとなぜか上手くいかなくなってしまい、マエストロ(コントラバス出身)からも知り合いメンバーがいる気安さもあって「最近合わなくなったね-」なんてチェック入っていたのですが(これが普通の指揮者と奏者の関係なら、演奏側が考え込んじゃって大変なことになるので、まずそこまで突っ込んだ指摘はしない。。本人達が一番わかってるし)、本番直前の追い込みで、私の過去の経験の中でも1,2を争う良い出来になったように思います。分割をプルト単位で無く前後列に分け、さらに練習時の団員メインの時にも偏りが生じないように、エキストラを前列に出す(で、出された私(笑))という思い切った打ち手が見事に決まったように思います。 演奏全体としては、緊張とホールでの聞こえ方の差で思わぬところのアンサンブルが綻んだりもしましたが、大編成を活かしたメリハリのある演奏で、勢いのあるドラマとしての悲愴交響曲が表現できたように思います。3楽章の終わった後は、番外拍手の名所(?)ではありますが、演奏の勢いもあり今回はここでかなり盛大な拍手をいただいてしまいました。私はこの手の途中拍手や、フライング拍手・ブラボーは嫌いな方ではない(むしろ好きかも)ので、素直に「ありがとうございます」という感じでしたが、最近では悲愴でもここの拍手は指揮者が強引に押さえ込んだり(指揮棒を止めずに、思い切りなattaccaで4楽章に入る演奏も過去に経験しました)することも多く、一部の奏者はビックリされたかも知れません。 「悲愴」という曲が曲でもあり、アンコールはなし。その替わりにピアノ協奏曲の後にオケが比較的活躍出来る曲(パガニーニの主題による狂詩曲から、有名な第18変奏)を演奏しました。同じ曲でのアンコールは洛星オケでもやっていた(その時は中田先生はコントラバス奏者として参加)ので、その時の経験も踏まえ、適度に音下げをさせていただきました。(笑) 打ち上げは以前は京コン内のレストランでしたが、そちらが休業となったことで今回も近隣のイタリア料理屋さんでおしゃれに、しかも大人数で(全部で80名くらい?)賑やかに行われました。コントラバスは(どこのオケでもなぜかそうなるのですが)固まって盛り上がっていたところ、中田先生や木村先生がわざわざテーブルまでご挨拶に伺ってくださって、恐縮至極でした。 まぁ、個人別にお二人に挨拶に伺ったりすると、それだけで先生方にとんでもない時間を使わせてしまうので、弦楽器のしがないアマチュアエキストラとしては、さすがに遠慮してしまってまして。 次回の演奏会は11月4日(日)ロームシアターにて、「イーゴリ公」序曲、ベートーベン:交響曲第1番、シベリウス:交響曲第2番というプログラムとのこと。16型を維持したとしてもコントラバスは7名で足りそうな曲ですし、ついに弦セクション全体がエキストラなし、という市民オケ理想の姿での演奏会になるかもしれません。以下が過去の演奏経歴です。(309ステージ目)■ベートーヴェン:歌劇「レオノーレ」序曲第3番・高谷 光信/八幡市民オーケストラ(2010/11)■グリーグ:ピアノ協奏曲・鎌田 由紀夫/遠藤 在/横浜シティ・フィルハーモニック(1992/9)・磯部 省吾/小関佳奈子/富士フィルハーモニー管弦楽団(2000/8)・藤崎 凡/田中 佑美/清水フィルハーモニー管弦楽団(2004/6)・増井 信貴/塩見 亮/びわこフィルハーモニーオーケストラ(2013/6)■チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」 ・加藤 完二/京都府立医科大学交響楽団(1987/11)・奥村 智/緑交響楽団(1991/12)・山本 誠一郎/アンサンブル・ディマンシュ(1992/1) ・三石 精一/麻生フィルハーモニー管弦楽団(1992/3)・堀 俊輔/富士フィルハーモニー管弦楽団(1998/7)・横島 勝人/沼津交響楽団(2003/6)・藤崎 凡/清水フィルハーモニー管弦楽団(2005/9)・岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2008/6)・中井 章徳/八幡市民オーケストラ(2015/5)京都市民管弦楽団での演奏履歴(通算8ステージ目)です。・第30回定期演奏会 1984/6 京都会館第2ホール・第90回定期演奏会 2014/11 京都コンサートホール大ホール・第92回定期演奏会 2015/11 京都コンサートホール大ホール・第93回定期演奏会 2016/5 京都コンサートホール大ホール・第94回定期演奏会 2016/12 ロームシアター京都 メインホール・第95回定期演奏会 2017/5 京都コンサートホール大ホール・京都市学校・幼稚園PTA感謝の集い親子コンサート 2017/7 京都コンサートホール大ホール
2018.06.03
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2017年7月1日、学生時代の演奏旅行での音楽教室を除いては(たぶん)初めての「午前中演奏会」を体験してきました。 音楽教室系コンサートの内容ではありますが、京都市内のPTA感謝の集い、ということで、前半に功労者の表彰等がありまして、これらに参加していただくと、京都市民管弦楽団のファミリーコンサートが聴ける、という趣向です。(バックステージで、来賓として来られていた京都市長さんともすれ違いました)小さなお子さん連れで、普段は京都コンサートホールでの催し物にはなかなか行けなくても、この時ばかりはお子さんが少々ざわついても気にすること無くホールの客席に座れる、ということで大変人気の催し物だそうです。実際、約1800名が入れる大ホールもオルガン側の後方席までかなり埋まっており、1300名くらいは来られているかなぁ、という感じでした。こんな大規模のファミリーコンサートは、ちょっと緊張します。(笑) 楽器も2.5週掛けて直ってきました。ネックの付け根が綺麗(?)に折れただけなので、そこを継いでもらいました。ついでに表裏板と側板とのハガレの接着と、駒をアジャスタブルからシンプルなタイプ(AubertのDe luxe)に変更してもらいました。調整直後なのでまだ弦高が高めに設定されていて、疲れます・・(笑) これから追々駒を削っていくことになるでしょう。<<京都市学校・幼稚園PTA感謝の集い 親子コンサート>>日時 平成29年7月1日(土) 開場 9:30 開演 10:45場所 京都コンサートホール 大ホール(地下鉄烏丸線「北山」駅下車 徒歩5分)曲目 エルガー/行進曲「威風堂々」第1番ドビュッシー/「小組曲」より”小舟にて”アンダーソン/フィドル・ファドルサラサーテ/ツィゴイネルワイゼンブラームス/ハンガリー舞曲第5番(指揮者体験コーナー)岡野貞一/ふるさと(文部省唱歌)チャイコフスキー/大序曲 1812年指揮 藏野 雅彦ソリスト 福澤 里泉共演 Brass Ensemble Saturday入場料 往復はがきによる整理券発行私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。エクステンダー、弓とバリエーション豊富でどうなるかと思いましたが、「音楽世界一周」は比較的順番に回ってくれたおかげ(?)で、いい感じに固まってくれて助かりました。エルガー:行進曲「威風堂々」第1番(4Pult中) 2pult-in 仏弓 演奏回数:9回目 extender: Cドビュッシー:「小組曲」より”小舟にて” 2pult-in 仏弓 演奏回数:6回目 extender: 未使用アンダーソン:フィドル・ファドル(4Pult中) 2pult-in 仏弓 演奏回数:初 extender: 未使用サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン) 2pult-in 仏弓 演奏回数:10回目 extender: 未使用ブラームス:ハンガリー舞曲第5番 2pult-in 独弓 演奏回数:11回目 extender: 未使用岡野貞一:ふるさと 2pult-in 独弓 演奏回数:3回目 extender: 未使用チャイコフスキー:大序曲 1812年 2pult-in 独弓 演奏回数:11回目 extender: Cシュトラウス:ラデツキー行進曲(アンコール) 2pult-in 独弓 弦の編成は定期演奏会よりは小ぶりになって、高弦は12型位でしょうか、低弦は少し薄めです。コントラバスパートは4名。団員の方のご都合が合わなかったようで、首席の方以外3名がエキストラ、この前の定期演奏会にも出演されたIさん、そして高知から戻ってこられて現在私と同じオケに所属しておられるH先生との演奏となりました。練習が水曜夜、リハーサルは金曜夜(当日朝は時間が無いのと式典でステージを使っているため、リハーサルはありません)ということで、なかなか練習に参加出来ず、出来ても途中から、と皆さんも自分もハラハラ(><)の状態でした。 普段16型近い京都市民オケも余裕で収容出来る、京コンのステージ、12型ベース4本ですと、ハープや打楽器が多彩でも余裕です。コントラバスの配置は蔵野先生と言うこともあり、対向配置で下手側。横1列4人で、Out(客席側)が1Pult,表弾きということで、トップが最も客席寄り、2pult-inの私が最も奥に座る形となりました。対向配置でも八幡オケのコントラバスは、上手の時と同じ並びで座る(下手一番奥がトップ、一番客席寄りが裏弾き)ので、私の位置は自オケの対向配置ならトップ席なります。本能的に緊張(笑)。 威風堂々第1番・・賑やかなオープニング。原曲はハープやオルガンも入る大規模な曲ですが、よくこの二つの楽器は省略されてしまいます。今回はオルガンはありませんでしたが、ハープ入り。私のちょうど目の前で、自オケやマラオケで大変お世話になっている名手、S先生の演奏を拝聴することが出来ました。ホールの隅々までとどくS先生の音が近くではどう聞こえるのか、どんなタイミングで演奏しているのか、興味津々でした。仕事帰りで練習に間に合わず、この曲のリハーサルには間に合わないことが多く、ほとんどぶっつけ本番状態で、いきなりテンションMAXでした。 小組曲から「小舟にて」・・蔵野先生が教壇に立っておられる堀川高校の指揮者志望の生徒さんが登場。初々しい指揮をしてくださいました。さすが若いこともあり暗譜。時々入る先生のご指導が、自分が団内トレーナーとかで指揮するときの参考になったりして、とても勉強になりました。端正な指揮が素敵。世界に羽ばたく素敵な指揮者になって、そして願わくばいつか私たち市民オケの前でも振っていただきたいですね-。 フィドル・ファドル・・定番アンダーソンの中では、アマオケではあまりやらない曲・・な理由はよくわかりました。難しい(笑) 特にヴァイオリンが息を揃えて細かい音符を揃えないといけないのは、「タイプライター」並みでした。ベースも4人だとpizzでの支えが大変です。なにせアンダーソンではチェロは多くは対旋律にまわるので、バスラインを助けてくれません(笑)。 チゴイネルワイゼン・・仲間オケで、瀬崎明日香先生とここ5年くらい毎年のように演奏させてもらっている曲ですが、ソリストが変わるとタイミングも大きく変わり、リハーサル2回+本番でようやくタイミングがつかめました。次からは福澤先生ともいきなりで大丈夫・・かな(苦笑)。福澤先生(学生オケの大先輩のお嬢様です!)のフレッシュな演奏の伴奏をさせていただき、新鮮な体験をさせてもらうと同時に、改めてコバケン先生や仲間オケで「同じ曲を練り上げていく」大切さ、その高い完成度に至る繰り返しの力を痛感しました。プロの洗練された演奏って、こうやってステージ回数を真摯に重ねていって出来るのかも・・アマチュアには環境的にも厳しいですが、せめてファミリーコンサートでやる標準的なレパートリだけでも、練り上げて「私のレパートリ」と言えるようになりたいものです。 ハンガリー舞曲第5番・・私が珍しく(汗)暗譜している曲の一つ、なぜなら、指揮者コーナの定番で、学生時代の演奏旅行以来、指揮(いや、コンマスか・・)をガン見する必要性から、覚えざるを得ませんでした。今回も指揮者コーナの対象曲です。選ばれたのは、入場時にエントリー用紙を投じてくれた方の中からマエストロの抽選で選ばれた3名。まずは先ほどドビュッシーを振ってくれた若手マエストロの模範演奏(立派な指揮!こちらも安心してついていけました)。そして3名が順に再現部からを指揮。8歳、6歳と一所懸命の演奏が続いた後、何と「2歳」のお嬢さんが登場。指揮壇にもよじ登らないといけないくらいちっちゃくて、かわいすぎます。お兄さん(4歳?)の助けを借りて最後まで指揮出来ました。久しぶりの指揮者コーナー体験でしたが、やっぱりいいですねー。 ふるさと・・会場のお客様と合唱。弦楽器の特権として「歌いながら弾く」技ができるのですが、この曲は2番が鬼門。「いかにいます父母、恙なしや友がき」ここで必ず涙腺破壊されるので、歌いたくても歌わないことにしています。。これもコバケンとその仲間たちオケのステージで、東北の震災直後に東北の高校生の皆さんが歌われたので涙腺が壊れて以来、もうあきまへん。。条件反射なのです。 荘厳序曲1812年・・こちらもコバケンオケの定番メインですが、これをコントラバス4本、というのはなかなかしんどい(笑)。それにしても冒頭のVc+Va重奏、素晴らしかったです。Vcトップの高音の抜けはエニグマの時にも感じましたが、ホールを響かせられるものですね。羨ましいばかりのウデです。「1812」と言えば、ラストの鐘、バンダ、大砲ですが、鐘はチューブラベル、バンダはステージ後方座席の上に設けられた専用BOX二枠に渡って配置(音が上から降ってきたはず)、大砲はシンセをPAで拡声したものでした。バンダには、以前1812年を演奏した時にTrb(ステージ側)でのってらした方がいらっしゃって、ビックリ。悪いことは出来ない(してませんが・・多分)ものです。大砲の音は客席にしか届かないのでステージ上ではほとんど聞こえず、いつもコバケンオケで大砲の音に自パートを重ねて覚えている(コバケンオケの大砲は、追加バスドラ+大口径和太鼓なので、ステージ上で良く聞こえる)間隔とずれて、若干焦りました。管楽器も炸裂するゴージャスな音響で、客先のお子さん達もビックリしたのではないでしょうか(笑)。 バンダ席からのオーケストラの眺め(バンダ隊の方からの写真) アンコールは定番「ラデツキー行進曲」。これも学生時代の演奏旅行以来なので暗譜しているはず・・なのですが、当時の演奏はブージー&ホークスの譜面のもので、今回は(というか最近は)Kalmusの譜面。実は音のオクターブ上下や位置に違いがあり、記憶に頼るとはまります。明らかに譜面と違う音になるので(もちろん音楽的にははまった音ではありますが・・)。今回もおっとっと・・といいながら(すみません)、何とか終えることが出来ました。 京都市民管弦楽団での演奏履歴(通算7ステージ目)です。ソリストの福澤先生とは、数ヶ月後にもまた伴奏させていただけることになりそうで、今から楽しみです。第30回定期演奏会 1984/6 京都会館第2ホール第90回定期演奏会 2014/11 京都コンサートホール大ホール第92回定期演奏会 2015/11 京都コンサートホール大ホール第93回定期演奏会 2016/5 京都コンサートホール大ホール第94回定期演奏会 2016/12 ロームシアター京都 メインホール第95回定期演奏会 2017/5 京都コンサートホール大ホール打ち上げは「昼からお酒」の素晴らしいものになるはずですが、私は残念ながら次の予定もあり車での移動で、ご一緒出来ずに撤収となりました。今年は自オケの親子コンサートに所用(資格試験)で出演出来ないこともあり、しっかりファミリーコンサートを楽しませていただきました。 以下が過去の演奏経歴です。(290ステージ目)■ エルガー:行進曲「威風堂々」第1番・上原 康/京都大学・東北大学交響楽団(1983/07)・堀 俊輔/東京グリーン交響楽団(1993/04)・山下 純司/静岡大学管弦楽団(2002/12) アンコール・高谷 光信/八幡市民オーケストラ(2006/10)・板倉 康明/森島 洋一/大津シンフォニックバンド(2009/12)アンコール・中嶋 民男/森島 洋一/大津シンフォニックバンド(2010/05)アンコール・岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2012/12)アンコール・脇坂 英夫/墨染交響楽団(2016/9)アンコール■ ドビュッシー:「小組曲」より”小舟にて”(組曲全曲演奏を含む)・加藤 完二/京都府立医科大学交響楽団(1987/11)・川本 貢司/東京グリーン交響楽団(1995/04)・長野 力哉/秦野市民交響楽団(2000/04) ・池田 俊/墨染交響楽団(2012/2)・小山 真之輔/長岡京市民管弦楽団(2013/11)アンコール■ アンダーソン:フィドル・ファドル(初)■サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン・小林 研一郎/瀬崎明日香/コバケンとその仲間たちオーケストラ(2011/05,08,09,12)・同上 (2012/07,08)・同上 (2014/08,09)・同上 (2016/07)■ブラームス:ハンガリー舞曲第5番(演奏旅行を除く)・田中 良和/京都大学交響楽団(1989/01)アンコール・山下 一史/麻生フィルハーモニー管弦楽団(1992/11)アンコール・小林 幸人/北里大学交響楽団(1994/10)アンコール・伊藤 章/旭富会クラシックコンサート部(1998/12)・宅間 司/草津チェンバーオーケストラ(2009/11)アンコール・岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2011/06)・安藤 亨/八幡市民オーケストラ(2012/7)・粟辻 聡/墨染交響楽団(2012/9)アンコール・岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2015/06)・小林 研一郎/コバケンとその仲間たちオーケストラ(2016/07)■岡野貞一:ふるさと・村尾 浩也/八幡市民オーケストラ(2011/11)・村上 京子/高松高校吹奏楽委員会(2016/10)■チャイコフスキー:大序曲 1812年・小林 研一郎/コバケンとその仲間たちオーケストラ(2011/05,08,09,12) ・同上 (2012/07,08)・同上 (2014/08,09)・岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2016/06)・小林 研一郎/コバケンとその仲間たちオーケストラ(2016/07) 次回の京都市民管演奏会は10月22日(実は自オケとかぶってます・・)、京都コンサートホールにてニールセンの交響曲第4番「不滅」ほかとのこと。このコンサートが終わって、いよいよ練習も本格化するようです。お楽しみに!
2017.07.01
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アマチュアオーケストラのトップシーズンは、最近は5~6月と10~12月のようです。その5月28日、いくつもの演奏会が重なる中ですが、京都コンサートホールに約1300名(!)のお客様にお越しいただき、京都市民管弦楽団さんの演奏会が開催されました。先週の自オケ演奏会に続いての本番です。前回のロームシアターでの演奏会に続いてお声がけをいただき、ホームグラウンドの京コンに戻った演奏会にお邪魔させていただくこととなりました。やはり皆さん、なれたホール、ということで随分リラックスされたムード。演奏に集中するぞ、という感じでした。私は京コンでの演奏は少なくまだ若干アウェー感ありますが、八幡のホールですとやっぱり集中できますしね。今回は下の曲目ではありますが、2曲目とアンコールで「オルガン」登場です。オムロン寄贈のコンサートオルガン、鍵盤がオルガン傍だけで無く舞台上に持ってこれる(コンソール。右の写真の教壇みたいなもの)のが特徴です。これのおかげで、オーケストラのタイミング差に悩まされずに演奏が出来るようになります。 <<京都市民管弦楽団 第95回 定期演奏会>> 日時2017年(平成29年) 5月28日(日)開場 13:00 開演 14:00場所 京都コンサートホール 大ホール京都市営地下鉄烏丸線「北山」駅下車曲目 ヴァーグナー 歌劇「さまよえるオランダ人」序曲エルガー 独創主題による変奏曲(エニグマ変奏曲) 作品36シューマン 交響曲第1番 変ロ長調 作品38「春」指揮 中橋 健太郎左衛門入場料 前売券 1000円/当日券 1200円(就学児以上のこどもも同額) 私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。アンコールは珍しく降り番(と言っても捌けるわけにいかないので、ステージ上で鑑賞)。それ以外は全曲エクステンダーを動かしました。ヴァーグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」序曲(4Pult中) 4pult-out 独弓 演奏回数:2回目 extender: C エルガー:独創主題による変奏曲(エニグマ変奏曲)(4Pult中) 4pult-out 仏弓 演奏回数:初 extender: Cシューマン:交響曲第1番「春」(4Pult中) 4pult-out 独弓 演奏回数:6回目 extender: Cマスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」から間奏曲(アンコール:コントラバスパートなし) 弦の編成は14型+という感じで、上から14-13-11-11-8。コントラバスパートは8名。つい昨年の演奏会ではエキストラは私一人(団員7名)だったのですが、今回はエキストラ4名での演奏。弦楽器のエキストラはコントラバスパートだけ、と弦の層が非常に厚いオーケストラです。それだけに、コントラバスパートに団員の方が少しでも増えて欲しいと思います。私以外のエキストラは、びわバス団でもお世話になっているフレンチ弓の名手Iさんはじめ、近畿フィルや紫苑響など錚々たるメンバーでした。 今回は最大編成が2曲目になりますが、京コンはステージも広いし、扇形に細かく分割された可動式の雛段があるので、セッティング的には後ろにさらに1段の余裕がありました。コントラバスの配置は、1-3(前1pult、後ろ2-4pult)、5弦音域は4プルトの二人、つまり紫苑響さんの5弦と私のエクステンダーのみ。今回の曲で5弦が活躍するのは2曲目のみ(オランダ人はほぼ冒頭だけ。シューマンは数ヶ所、しかも微妙・・笑) 「さまよえるオランダ人」序曲・・マイスター以外で、久しぶりのワーグナーです(笑)。過去に、今をときめく佐渡先生+同志社大オケさんのお手伝いで演奏したのですが、なんとそれ以来。もう何度か弾いている気分になっていたのは、きっと大学オケの降り番曲(第141回演奏会)で、パート練習等を弾かずとも聴いていたせいかも知れません。京都市民管さんのホルンは大変上手なので、ワーグナーはぴったりだと思います。もっと演奏機会があっても良いような・・けどこの曲は、ベース的には細かい音符も多く(シマンドル教本にも指使いが載っているくらい)、ちょっと大変でした。 2曲目のエルガー「エニグマ変奏曲」、なぜかこのシーズン近隣オケでは大変流行っていて、前週に奈良響さん、翌月に京都フィロムジカさんでも演奏があります。今回の京都市民管の「ウリ」は、なんといっても京コンのオルガンを加えての演奏。この曲の最後の場面には「オプション」(省略可)ということですがオルガンが入るようになっています。演奏会場の関係でオルガン抜きで演奏することも多いのですが、やはり入ると音圧、拡がりが違います。私はこの曲はじめて、しかも練習参加のタイミングの関係で全体を通して弾けたのがほぼ当日のみ(前日は役員しているマンション理事会総会が大幅に延びて、通しに間に合わず)だったことから、おっかなびっくりの演奏となってしまいました・・けど、「ニムロッド」の最後のコントラEsは4pultでバッチリ決まって気持ちよかったです。ちょっぴり仕事した気分。 メインのシューマン「春」、先月演奏したばかりですが、今回は新版の譜面に忠実で斬新なボウイングがあって気を抜けない演奏でした。曲自体は学生時代が重なり(4回生春の第137回定期で演奏)、当時の色んなエピソードが重なった個人的に涙出そうな曲。内容もシューマンが自分の洋々たる未来を信じて疑うことも無かったかのような、晴れ晴れとしたすがすがしさと若々しいロマンに溢れたものですが、先月がまさにシューマンが曲を書いた年代そのままのような女子大生によるフレッシュな演奏、そして今回はその先の人生を歩んだ方も加えた、ノスタルジーも含んだ深い演奏となったと思います。オーケストラとしてはインスペクターやコンマスも交替して、今が音作り真っ最中、という意欲に溢れる演奏でした。来期以降これがよりこなれて、新しい京都市民管サウンドになっていくのだと思います。 アンコールは定番「カヴァレリア・ルスティカーナ」ですが、今回はオルガンもハープ(1曲目で登場)もあるということで、オリジナル通りの演奏。実は多くの演奏ではオルガンが無い場合、コントラバスがオルガンペダルの音を演奏しているのですが、オリジナルの譜面はコントラバスはお休みなのです。オルガンとハープの伴奏に、Vc以上の弦楽器がユニゾンでの旋律。このシンプルさが深い感動を呼び、「アンコール、よかったわぁ」という感想をいっぱいいただけたように思います。やはりオリジナルの楽器編成、というのは大事です。コントラバス的には慣れないアンコール降り番で、演奏後の拍手で立って良いものかどうか、激しく悩みました(笑)。京都市民管弦楽団での演奏履歴(通算6ステージ目)です。実はもう一回、学生時代(多分30回のあとくらい)に、円山公園野外音楽堂での夏コンサートがあって練習も参加したのですが、当日の大雨で中止になった、という幻の回があったように思うのですが、団の演奏履歴を拝見すると、84回演奏会の曲と一部かぶっていて、記憶が錯綜しているかも知れません。(ガイーヌ組曲とかディーリアスを何曲か、と素敵なプログラムで、学生時代の私にはとっても勉強になりました)第30回定期演奏会 1984/6 京都会館第2ホール第90回定期演奏会 2014/11 京都コンサートホール大ホール第92回定期演奏会 2015/11 京都コンサートホール大ホール第93回定期演奏会 2016/5 京都コンサートホール大ホール第94回定期演奏会 2016/12 ロームシアター京都 メインホール打ち上げは京コン敷設のレストランが閉まっていることもあり、植物園前のレストランにて。ほとんど貸し切り状態で盛り上がり、こちらも司会者交替で色々新しい進行となり、楽しい感想・反省会となりました。嫁の演奏会と重なっていて車を使えなかったこともあり、楽器を電車(地下鉄-JR京都乗り換え)で運ぶのと体調的にイマイチになってきた(多分前日のマンション総会の疲れ)ことから二次会はご遠慮させていただいたのですが、帰りの地下鉄で今期転勤で京都から異動された元団員の皆さんとお会いでき、楽しい電車内二次会を過ごすことが出来ました。 以下が過去の演奏経歴です。(288ステージ目)■ ヴァーグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」序曲佐渡 裕/同志社大学交響楽団(1986/11)■ エルガー:独創主題による変奏曲(エニグマ変奏曲)(初)■ シューマン:交響曲第1番「春」手塚 幸紀/京都大学交響楽団(1985/06)柿元 生也/京都大学交響楽団(1985/07)藤崎 凡/清水フィルハーモニー管弦楽団(2004/06)有馬 純昭/びわこフィルハーモニーオーケストラ(2011/05)木下 麻由加/奈良女子大学管弦楽団(2017/4)次回の京都市民管演奏会は、京都コンサートホールにてニールセンの交響曲第4番「不滅」ほかとのこと。またまた難曲に取り組まれますが、名人揃いのこのオケのこと、きっと素晴らしい演奏になることでしょう。 あ、その前に7月にも同じコンサートホールでPTA(小~高?)向けファミリーコンサートを行うとのことです。チャイコフスキーの1812年序曲始め、こちらはポピュラーな曲で楽しめる演奏会となりそうです。
2017.05.28
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師走の京都、何かと慌ただしい月ですが、クラシックの演奏会は意外と多く、かつては「第9」だらけでしたが、今ではハイシーズンの10月、11月のホール予約を避けたアマチュアオケの演奏会も重なり、活況を呈しています。京都市民管弦楽団さんも例年11月の下旬~12月上旬に演奏会があるのですが、今年は少し遅くの開催です。前回の「新世界から」の演奏会に続いてお声がけをいただき、演奏会にお邪魔させていただくこととなりました。 場所は市民管さんのかつてのホームグラウンド、京都会館が改装再オープンした、ロームシアター京都。春に関西マーラーオーケストラの演奏会で客席座ったことはありますが、ステージとバックヤードは初めてです。噂には聞いておりましたが、構造の複雑さとセキュリティゲートの一方通行(手ぶらで入れるけど、戻るにはカードキーが必要)で、ダンジョンの様相を呈しておりました。(笑)京都市民オケさんの事務方はとてもしっかりしていて、事前の周知、動線の制限、緊急時のフォローなど万全の体制を敷いておりました。というか、そんな心配を事務方にさせない方がいいとは思うのですが、セキュリティーとのトレードオフなんでしょうか。 逆光が眩しいこの写真は、搬入口から上手袖に入る所。楽屋口から下手袖への動線共々最短距離になっており、このへんは舞台からの物資移動が多くなるオペラ公演を意識した作りになっているようです。当然ながらバス椅子も新調されており、これまたオペラ公演を意識した「びわ湖ホール」のバス椅子と似ている、足台、背もたれなどがフル・カスタマイズ出来るタイプのものでした。 これって、色々調節できるので便利なように見えて、実際は身体の位置を動かしにくい(移弦や前傾などで、演奏時結構身体は動くのです)ため、人によっては足台とかは明後日の方向に向けてしまったりしています。 個人的には栗東の「さきら」ホールのようなエアサス入って、高さと背もたれくらいが調節できるもので十分に思います。個人で買えば高そうですよね。さて、曲目は次のとおりです。京都市民管弦楽団 第94回 定期演奏会2016年(平成28年)12月11日(日)開場 13:00 開演 14:00ロームシアター京都 メインホール地下鉄東西線「東山駅」下車 徒歩10分指揮 新通 英洋~曲目~グリンカ/歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲プロコフィエフ/交響曲第1番「古典交響曲」二長調 作品25ラフマニノフ/交響曲第2番 ホ短調 作品27~入場料~前売券 1.000円 / 当日券 1.200円(就学時以上の子どもも同額) 私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。今回のダブルシンフォニーも、真ん中のプロコが小編成であることもあり、降り番でした。おかげで、ロームシアターの客席を色々動いて響きの感じを体験することが出来ました。グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲(4Pult中) 4pult-out 独弓 演奏回数:2回目 プロコフィエフ:交響曲第1番「古典交響曲」(3Pult中:降り番)ラフマニノフ/交響曲第2番(4Pult中) 4pult-out 独弓 演奏回数:3回目 extender: C(アンコールなし) ロームシアターはオペラ公演を意識したホールのため、客席はフロア自体の面積は狭いですが高さがあり、壁から張り出した客席が4階席くらいまであります。良く海外のオペラ演奏ビデオで見るような雰囲気です。響きは割とデッドで分離はかなり良いです。これは元々デッドで(悪評)名高かった京都会館の大ホールを逆手にとって、オペラに必要な声の分離を確保したのかも知れません。オーケストラがステージに乗ると、各パートの音が明瞭に聞き分けられて、かなりシビアに聞こえてしまいます。京都市民管のように上手なオケならいいですけど、誤魔化しは全部見えて(聞こえてしまう)怖いホールと感じました。京都市民管初ロームシアター(もちろんそれ以前の京都会館はホームグラウンドだったわけですが)に1500名あまりのお客様がお越し下さっていました。平安神宮や美術館も近い、アクセスの良いところですから、お客様が足を運びやすいホールと言えましょう。その分駐車スペースはほとんど確保されておらず、大型楽器の私たちには、かなり辛いホールではあります。 ステージは思いの外広く使え、4pult、8人のCbパートは前後1-3という並び。前々回からのメンバーを中心とした団員の方が6名。メンバーも前回とほとんど同じでレベルも大変安定しています。 エキストラは私を含めて2名。それ以外のパートのエキストラもオケ全部でも片手くらい。16型と前回よりさらに拡張した弦楽器群がほとんど団員での演奏という、羨ましい限りの充実ぶりです。 ルスラン・・は、ロシアの管弦楽曲でも有名なものの一つですが、細かく動く弦楽器が軽快でパンチのある響きを生む、名曲です。ムラヴィンスキーの超高速演奏が有名なために、ついそれを意識してしまい自爆する演奏をしてしまいがちですが、今回のマエストロは、リハーサルでは落ち着いたテンポでしっかり曲を作り上げ(コントラバスも例の細かい音符、しっかり捕まりました)、本番で一気にメンバーの集中力でテンポを上げた感じです。プロコフィエフは客席で拝聴しましたが、かなりの難曲(プロコの複雑で高度なオーケストレーションが、透明な和声で誤魔化し利かない状態で聞こえてしまいます)、しかも前述の通りシビアな音響のホールで、大健闘の演奏と言えると思いました。メインのラフマニノフの交響曲、同じ作曲家の2番でピアノ協奏曲が有名なためによく混同されますが、こちらもロマンの香り高い名曲です。ただ、ロシアの長編小説を読むかのような力作、大作(繰り返して通すと50分越える演奏になります)なだけに、緩急・表情硬軟切り替えないと、奏者もお客様も気絶してしまうような曲です。その辺はマエストロの巧みな表情付けで、あれよあれよと言ううちに終曲まで到達した感じです。実はこの曲、ホ短調-ホ長調ということで、4弦コントラバスでほとんど用が足りる曲なのですが、唯一3楽章の後半に、通常の4弦では出ないD(レ)の音が指定されています。しかも、作曲者は通常出ないのが判っていて、途中の長い休みで通常E(ミ)に調弦する最低音限を全音下げなさい、と、まるでティンパニのような指示を楽譜に書き込んでいます。その辺は、前回この曲を演奏したときのブログに詳しく書いております。その時は最低弦をDにチューニングした楽器をもう一台後ろに置いておく、という大技を使いましたが、今日はこのD対策として前回の京都市民管での「新世界」でも活躍したHip-Shotというレバーでチューニングを一気に上げ下げできる機械を使いました。この曲のことだけ考えればDに合わせるのがベストなんですが、この前後のステージでCを多用する関係で、Cのまま、Dを押さえることとしました。 この手の曲のように、下げる箇所が少なくて、しかし効果的には必要性高い、しかも前後にレバー操作の余裕(5秒もあれば可能ですが)があれば、十分実用になる、と思いました。 今回は交響曲が2曲、という長めのプログラムでもあり、珍しくアンコールはありませんでした。写真は打ち上げ会場入り口。ホールに併設された建物に、スタバやTSUTAYA、そしてパーティーが出来るレストランが入っており、そちらを貸し切りで使ってのものです。団員だけで80名を越える(たぶん)大所帯ですが、素敵なメンバーばかりで、最近のステージでは4回目(90/92/93/94回)ということもあり、少しずつコントラバス以外の他パートメンバーともお知り合いになれてきて、嬉しい限りです。以下が過去の演奏経歴です。(279ステージ目)■ グリンカ:「ルスランとリュドミラ」序曲堀 俊輔/富士フィルハーモニー管弦楽団(1998/07)■ ラフマニノフ:交響曲第2番脇坂 英夫/宇治シティフィルハーモニー(2010/01)藏野 雅彦/陵水フィルハーモニー管弦楽団(2012/02)次回の京都市民管演奏会は、場所を京都コンサートホールに戻して、「さまよえるオランダ人」序曲「エニグマ」変奏曲(エルガー)シューマン交響曲第1番という組み合わせとのこと。またまた難儀な序曲含め、意欲溢れる素敵なプログラムです。
2016.12.11
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春もたけなわなGW明けの京都、前回のシェヘラザードの演奏会に続いてお声がけをいただき、京都市民管弦楽団さんの演奏会にお邪魔させていただくこととなりました。 場所は市民管さんのホームグラウンド、京都コンサートホール。3回目となり、ようやく楽屋裏にも少し慣れてきました。オルガン付きの立派なホール、そして可動式すり鉢のできる雛段。コントラバス4プルトは、1-2-1pultの3列隊形(少し前のN響がとっていた隊形)です。京都市民管弦楽団第93回 定期演奏会日時 2016年(平成28年)5月15日(日) 開場 13:00 開演 14:00 場所 京都コンサートホール大ホール 曲目 ブラームス/大学祝典序曲 Op.80 ブラームス/ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 Op.102 ヴァイオリン/佐藤 一紀 チェロ/平野 朝水ドヴォルジャーク/交響曲第9番 ホ短調 Op.95 「新世界より」指揮 鈴木 恵里奈私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。今回は協奏曲があることもあり、久しぶりに降り番がありましたので、ホールの客席を色々動いて響きの感じを体験することが出来ました。ブラームス:大学祝典序曲(4Pult中) 4pult-in 独弓 演奏回数:6回目 ブラームス:VnとVcのための二重協奏曲(降り番)ドボルザーク:交響曲第9番「新世界から」(4Pult中) 4pult-in 独弓 演奏回数:8回目ドボルザーク:スラブ舞曲第1集から第1番(4Pult中) 4pult-in 独弓 (アンコール) シューボックスタイプ(箱形)の大きいホールになんと1500名超、という8割以上(オルガン側の客席も開放していました)のお客様の入り。新世界+二人のソリスト効果でしょうか。ありがたいことです。 またこの手のホール特有の、「リハーサルでは響きすぎて低音が弱く感じる」があったのですが、これも多くのお客様が高音を吸収いただいた(笑)おかげで、本番は結構低音も聞こえていたようです。(なにせVc12人、Cb8人ですし。。 Cbパートは前々回からのメンバーを中心とした団員の方が6名。ずいぶん久しぶりに復団された海外出身の方もいらっしゃって国際色が出ました。さすが京都。(私はプルトを組ませてもらって、ちゃっかりISBからの寄付依頼レター(英語)を呼んでもらったりしました) エキストラは私を含めて2名。それ以外にはVaと打楽器、CFg、とオケ全部でも片手くらい。ほとんど団員での演奏という、羨ましい限りの充実ぶりです(弦楽器は14型、14-13-12-12-8) 最近も弾いている比較的慣れた曲ではありますが、「新世界から」は曲の冒頭(序奏)に一瞬だけ5弦が必要(Esの音が2箇所だけ)な、微妙な曲。ま、この曲は8小節だけのチューバとか、一発だけのシンバルとか、一瞬芸のピッコロとか、意外と楽器を贅沢につまみ使いしますので、驚くほどではないかも知れませんが・・いつもは4弦ですが、今日はこのEs対策としてHip-Shotという取り付けて調整しておけば、レバー一発でE線の音が下がる、という機器を取り付けた嫁の楽器で参戦してみました。 嫁の設定がDだったので、それを尊重して調整。事前の調整はややめんどうくさい(E線の状態でねじを廻して、下げた時の音を調整。実際合っているかは、レバーを外してチェックしないといけない)のですが、一度決まればチューニングをE線でするだけ。 実際使用してもD-Esくらいなら他の弦のチューニングもあまり狂わず、曲も比較的レバー操作の余裕があり(冒頭は下げたままスタートし、主部に入る前でEに戻す)、大変実用的でした。スコルラトゥーダを要求する曲(ラフマニノフ交響曲2番、はげ山の一夜、ドイツレクイエム等)にはかなり良い選択だと思います。ただ、Cまで下げるのはチューニングのずれや、E線の運指が難しくなるためしんどいのと、ベートーベンやバッハのようにしょっちゅうCまで出てくる曲は、やはり5弦かな、と思います。やっぱり5弦は有った方がやりやすいですので、使い分けられれば嬉しいですね。贅沢ですけど。 アンコールはドボルザークの後では定番の「スラブ舞曲」そしてこれも定番の「第1番」。これまでも何度か演奏しましたが、3ページ物の譜面で繰り返しのめくりが大変だったりしたのですが、今回の譜面は見開きで、ややこしい譜めくりがなくて助かりました。ただかなり詰め込まれていて、目が弱ってきている年寄り(笑)にはキツかったですが。 演奏は、さすが、の安定感。管も優秀なプレイヤーが揃っていて、難所の4楽章HnのハイEも、練習を通して外した音を一度も聞けませんでした。コントラバスの2楽章のpizz.最後の4重奏とも良い具合に決まり、これまで弾いた中でもベストに近いくらいの良い演奏に混ぜてもらえた感じです。以下がこれまでの演奏経験レコード。引退までに「新世界から」は10回いくか・・な?■ ブラームス:大学祝典序曲上野 正博/ニューシティー・オーケストラ(1992/03)藤崎 凡/清水フィルハーモニー管弦楽団(1999/05)有馬 純昭/びわこフィルハーモニーオーケストラ(2010/04)森口 真司/八幡市民オーケストラ(2012/05)岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2015/12)■ ドボルザーク:交響曲第9番「新世界から」 (コバケンオケでの「4楽章のみ」の演奏は除く)加藤 完二/京都府立医科大学交響楽団(1985/11)中村(新田) ユリ/北里大学交響楽団(1991/10)セルジョ ソッシ/桜美林オーケストラ(1992/12)今村 能/麻生フィルハーモニー管弦楽団(1993/04)藤崎 凡/清水フィルハーモニー管弦楽団(2005/02) 岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2007/12)岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2013/06)次回の京都市民オケは、かつて京都市民管さんがホームグラウンドとしていた京都会館が復活した、ロームシアター京都。「ルスランとリュドミラ」序曲プロコフィエフ交響曲1番ラフマニノフ交響曲2番という難曲大曲の組み合わせ。もし呼んでいただけるようでしたら、次もヒップショットで勝負ですね。
2016.05.15
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11月29日(日)、ようやく冬らしい寒さとなる中、京都市民管弦楽団第92回定期演奏会が京都コンサートホールで開催されました。演奏会も回を重ねて92回という、老舗で規模も大きなオーケストラです。人気も高く、大ホールに1000人を越えるお客様をお迎えした演奏会となりました。曲目等の詳細はこちら。コントラバスは総勢9名。私の演奏回数、場所と持ち弓は、シューベルト:交響曲第7番「未完成」(4Pult中) 4pult-out 独弓 演奏回数:7回目 R.シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」(4Pult中) 4pult-out 独弓 演奏回数:初演奏R.コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」(4.5Pult中) 4pult-out 独弓 演奏回数:3回目シューベルト:交響曲第5番から、第2楽章(4.5Pult中) 4pult-out 独弓 (アンコール) で した。エキストラはメジャー大学オケを卒業された、バリバリの若手Eさんと私の2人。今回は元々7人という充実した編成の中に二人、ということでティルあたりはがんばると同時に、シューベルトでは全体で幅広い厚みを持たせるような役割が期待されていたように思います。 写真のとおり、今回は京都コンサートホールの同心円状の可動式舞台を利用して、すり鉢隊形(指揮者を底に、同心円状に階段状に高くなって行く)での配置となりました。前回は対向配置で管とバスだけ持ち上げたせいで、ヴァイオリンとコントラバスのところではかなりの高低差があり、ちょっとこわかったのですが、今回は階段状になっていることもあり、高さの割には怖さ、というのはありませんでした。リハーサルでコントラバスの音が9人全員で「ばしっ」と合ったときには、高い雛段(?)の空間が共鳴するような揺れを感じることも出来ました。 「未完成」は、言わずと知れた冒頭の地の底から湧くような低弦のテーマが勝負です。5弦を持ち込んでの演奏ですと、まさに底まで全部弾けるのですが、その分責任重大で、緊張のスタートとなりました。何とか冒頭の音程は上手く行き、展開部のさらに底(コントラC)から半音で盛り返す辺りも低音からの早めのcresc.仕掛けが上手く行ったように思います。2楽章の泰然としたテンポの中、夢と怖れ(現実のものかどうかもわからないような)がオケの安定した力量で上手く表現されていたように思います。 2 曲目の「ティル」は、悪戯しているのはシュトラウス本人やろ、と突っ込みたくなるような、凝ったオーケストレーションと、半端で数えにくい音形のオンパレード。上手くはまると楽しいのですが、一瞬も油断できないカウントが必要で、緊張感MAX。悪戯に引っ掛けられそうな所もちょいちょいありましたが、何とか乗り切りました。。聴いているお客様は音楽物語として楽しめたのではないでしょうか(笑)。こちらはだいぶ冷や汗でした。大編成のオーケストラを要求する曲なので、コントラバスの目の前にトランペットのオプション隊がいたり、とか、色々と面白い曲でした。それでも弦楽器のエキストラは私をいれても約5名ほど。このオケの団員の層の厚さを感じさせます。ちなみにティルは私は初演奏で、これでもって学生時代に初めて「ドンファン」を演奏して以来30年近く掛けて、ようやく「ドンファン」「ティル」「死と変容」の初期交響詩3作演奏コンプリートとなりました。 メインの「シェエラザード」、コンサートマスター始め各管楽器に名人芸級のソロが回ってくる曲ですが、京都市民管の力量発揮、と言わんばかりの演奏続きで、大変盛り上がったものとなりました。オケの編成自体は意外とコンパクトで、金管は2管に近い編成。とはいえ前の「ティル」でメンバーほぼ総出演ですから、管楽器にはかなり体力的に負担の大きい曲続きだったのでは無いかと思います。コントラバスも、地味に2楽章冒頭、コントラバスだけの4重奏でファゴットのソロに和音を添えるのですが(当然トラの私は後ろで拝見)、ここも団員の皆さんが見事なバランスでハーモニーを作っておられました。 アンコールは、冒頭演奏したシューベルトの第5交響曲から2楽章。これまたため息の出るようなチャーイングな旋律と、ここまで連れて行くの?という繊細にして大胆な転調を持つすばらしい曲で、初めての演奏ですがかなりの緊張感(半音1つは当然ながら致命傷)で演奏させてもらいました。アンコールの選択が秀逸なオケは、音楽的運営にしっかりした方(曲をはじめとした音楽の引き出しが多い+オケの状態がわかる)がいる証拠でもあり、良い演奏が出来ている、もしくはぐんぐん上手くなるオケだと思うのですが、この絶妙な選曲は、まさに今の京都市民管の高い能力を示すかのようなものだったと思います。 今回の指揮者の長田先生とは、2003年に富士フィルで「シェエラザード」をご一緒させていただいた、というご縁があり、奇しくも同じ曲でまたお会いすることが出来ました。 2度あることは3度ある、と言いますから、もう一度この曲でお会いする機会があるかも(笑)
2015.11.29
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自オケの演奏会終了後の11月、ありがたいお誘いを受け・・また、懲りずにきついスケジュールを組んでしまいました(><)。2週連続本番の第一弾。京都市民管弦楽団第92回定期演奏会日時: 2015年(平成27年)11月29日(日) 開場 13:00 開演 14:00 場所: 京都コンサートホール大ホール 京都市営地下鉄烏丸線北山駅下車曲目 シューベルト/交響曲第7番 「未完成」R.シュトラウス/交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」リムスキー=コルサコフ/交響組曲「シェヘラザード」指揮: 長田 雅人 入場料: 前売券 1,000円/当日券 1,200円 (就学児以上のこどもも同額) 市民オケさんとは、昨年30年振りの再会を果たしたのですが、今回はちょうど1年後の演奏会でまた呼んでくださいました。ありがたいことです。指揮の長田先生とは、2003年の富士フィルハーモニーの演奏会以来。その時の演奏曲目もシェエラザードでした!何という奇遇。 過去の演奏) シューベルト:交響曲第7(8)番「未完成」 S.ソッシ/桜美林オーケストラ(1991/12) 上野 正博/ニュー・シティー・オーケストラ(1992/3) 川越 守/エルムの鐘交響楽団(1994/12) 関谷 弘志/駿河フィルハーモニー交響楽団(1996/11) 川本 貢司 /東京グリーン交響楽団(1998/11) 有馬 純昭/びわこフィルハーモニーオーケストラ(2009/4)R.シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯 (初)R.コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」 長田 雅人/富士フィルハーモニー管弦楽団(2003/4) 藤崎 凡/清水フィルハーモニー管弦楽団(2003/6) 「未完成」は、実際には学生時代の演奏旅行で持って回ったことがあり、その分を含めるともっと若い自分にやらせてもらった、懐かしい曲。最近は比較的演奏回数が少なくなっていたのですが、ピリオド的な演奏が優勢になってきた昨今の演奏として、どんな形になるか楽しみです。楽譜もベーレンライター版での演奏です。「ティル」は念願の初演奏。これで、「ドンファン」「死と変容」との初期3作がコンプリートになります。シェエラザードは2003年に唐突に2回連続で演奏して以来久しぶり。今回もエキストラなので、2楽章冒頭のコントラバス4重奏によるファゴットソロの伴奏にはあたりません。いつか弾ける時がくるかなぁ。
2015.10.14
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11月16日(日)、初冬の寒さも感じる中、京都市民管弦楽団第90回定期演奏会が京都コンサートホールで開催されました。老舗の市民オーケストラによる90回の節目の演奏会、大ホールの客席もかなり埋まった、1300名弱のお客様にお越しいただいて、素敵な時間を共有することが出来ました。曲目等の詳細はこちら。コントラバスは総勢7名。私の演奏回数、場所と持ち弓は、J.シュトラウス:「こうもり」序曲(3.5Pult中) 3pult-out 独弓 演奏回数:3回目 ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲(3.5Pult中) 3pult-out 独弓 演奏回数:2回目ブルックナー:交響曲第4番(3.5Pult中) 3pult-out 独弓 演奏回数:2回目 で した。エキストラは今年早々にブルックナー7番をご一緒させていただいたKさんと私の2人。なにがしかの縁でつながっているバス弾きだけに打ち解けるのも早く、いいチームワークが取れたと思います。 今回はブルックナーでの掛け合い効果も狙ってか、Vnの対向配置となり、コントラバスは通常と逆サイドに座っての演奏。私にとっては初めての京都コンサートホール(聴く機会は何度かあり)、ひな壇は扇形のブロック単位がせり上がることは知っていましたが、実際に登ってみると高い高い・・・。Vcは谷底のように見えますが、オケ全体の見晴らしは非常によろしい(笑)。しかも、下手(1stVn側)配置のコントラバスの場合、プルトの配置も悩みの種。今回はいつもの位置の座り方をそのまま平行移動(円移動?)した形で、トップがフルートの近く。末席の私が最も客席寄り(の目立つところ)、という配置でした。目立つ席なので、緊張とハイテンションが襲ってきて、ドリンク剤不要でハイになってしまいます(笑)。 「こうもり」序曲は、ウィーン仕込みのマエストロの語り口が絶妙で、テンポの動きが壺に入る楽しい演奏でした。指揮中に棒が落ちたり(幸い後で拾えるところに落ちました)、とちょっとしたアクシデントがありましたが、コントラバスにとってはワルツの頭打ちは、楽しいパートの筆頭。いい時間をいただけました。 2曲目の「ハイドンバリエーション」は、ブラームスの管弦楽曲の中ではアマチュアでの演奏回数はさほど多くないように思います。他2曲の序曲(「大学祝典」、「悲劇的」)に比べても、明らかにオーケストラの各楽器間の掛け合いが難しい、また細かい変奏をつないで全体の流れをつくるのも難しい、短いですが難曲のひとつ。さすが京都市民管弦楽団の管、弦の皆さん、緊張感をもって難所を次々と乗り越えて行かれます。ここまでで、結構疲れました・・(笑) メインのブルックナー交響曲第4番。長いし音符多い大変な曲ですが、素晴らしい金管楽器群の演奏を中心に、その長さを感じさせない緊張感を維持した演奏だったと思います。4楽章も後半、コントラバスにとって(弦全体も)最も忙しい箇所(練習記号M)を抜けた先で事故を起こしてしまいましたが、全体にはパートの音程も良く、すばらしいバスパートとご一緒させていただいた、という感謝の気持ちで一杯です。これだけの長い曲の後でもあり、残念ながらアンコールはありませんでしたが、素晴らしい演奏会、そしてオーケストラの編成としても自分のオケと比較的近いオケに参加させてもらい、色々刺激、勉強になる演奏会でした。ありがとうございました。
2014.11.16
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自オケの演奏会終了後の11月、いつのまにか立て込んできました・・が、まずはその第一弾。学生時代以来久しぶりにお邪魔させていただきます。京都市民管弦楽団第90回定期演奏会日時: 2014年(平成26年)11月16日(日) 開場 13:00 開演 14:00 場所: 京都コンサートホール大ホール京都市営地下鉄烏丸線北山駅下車曲目 J.シュトラウス/ 喜歌劇「こうもり」序曲ブラームス/ ハイドンの主題による変奏曲ブルックナー/ 交響曲第4番「ロマンティック」指揮: 阪 哲朗 入場料: 前売券 1,000円/当日券 1,200円(就学児以上のこどもも同額) 規模も大きく、運営も安定している京都市民管弦楽団さん、たまたまコントラバスのメンバーの移動が重なり、以前八幡市民オケでご一緒させていただいていたトップ氏から声を掛けていただいた次第です。バスパートはトラ入れて7名、ということで、ブルックナーは結構気合い入れないと行けません(笑)。 市民オケさんには、学生時代に何度かエキストラで呼んでいただいた(その時の井上直幸先生でのモーツァルトの協奏曲とかは、今も忘れることの出来ない経験です。)のですが、それ以来、約30年ぶりの再会です。 過去の演奏) J.シュトラウス:「こうもり」序曲 小森 康弘/沼津交響楽団(2003/01) 保科 洋/沼津吹奏楽団(吹奏楽版)(2005/7)ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 井上 道義/京都大学交響楽団(1983/06)ブルックナー:交響曲第4番 三河 正典/八幡市民オーケストラ(ハース版)(2011/10) 「こうもり」は、実は学生時代のトラデビューの奈良女オケで、「舞台裏の鐘の持ち手役」という初舞台をいただいているのですが、さすがにカウントできません(笑)。ハイドンバリエーションは、ブラームスの管弦楽曲の中では意外と演奏機会が少なく、「大学祝典序曲」「悲劇的序曲」と違って、学生時代以来のようです。久しぶり。「ロマンティック」は、前回八幡市民オケの時はハース版ですが、今回はノヴァーク版。ノヴァーク版の中でも一番演奏機会の多い版で、ハース版とあまり大きな違いはないですが、これで7番に続き、ハース/ノヴァークコンプリート(?)です。 学生時代もビビっていた、先輩で市民オケのメンバーの幾名かとは、今回再会することができました。未だにビビリます。 京都コンサートホールの舞台にも始めて立たせてもらえる、ということで楽しみなステージです。ぜひお越しください。
2014.10.05
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