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<サマリー>定年も迎え、楽器も新しく外で演奏しても大丈夫そうなものを入手したので、長年の念願でもあった、母校の第九公演についに参加することができました。前泊のみの慌ただしい参加でしたが、演奏会自体も制限付きながらも外部(父兄)のお客様に入ってもらっての久しぶりのコンサートとなったようで、記念すべき演奏会に立ち会わせてもらいました。《高高芸術祭第35回ハートフルコンサート「第九・歓喜の歌」演奏発表会》日時:2022年12月15日(木)場所:高松高校プラザ(中庭)指揮:山田 英司曲目: シベリウス 交響詩「フィンランディア」 ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱付き」(第4楽章)演奏:高高第九管弦楽団:オーケストラ部・吹奏楽委員会・賛助出演者 高高第九合唱団:音楽部・音楽選択生徒・生徒希望者・職員独唱:生徒からの選抜メンバー Sp. 宇野 伶 Alt 冨岡 莉子 Ten.竹本 康佑 Bar.長町 亮佑演奏曲目別の私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。・シベリウス:交響詩「フィンランディア」 (20回目) 2.5Pult中3Pult out 独弓、5弦 inC・ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」第4楽章 (13回目) Breitokopf旧版譜面 2.5Pult中3Pult out 独弓、5弦 inC<ホールの紹介> この演奏会は、高校の冬の文化行事のメインイベントとして始まったもので、演奏会場は現校舎(私が在校していたころからは建て替わり、同じ敷地内ですが建物の位置が大きく変わっています)のパティオ。各校舎から見下ろせる中庭での演奏となります。初冬の季節なので雨の可能性は少ないとはいえ、高松特有の強風になることもあり、演奏環境としては決して良いとは言えません。 それでも伝統行事であり、各教室から友人たちが自分たちの演奏を見下ろして聴いてくれている、という風景は最近の10代にとってはある種「あこがれ」とのことで、この演奏ができるということも高松高校に進学する理由の一つなんだそうです(といった憧れだけで入るには、ちょっとだけ勉強は必要な受験校なのではありますが)。<観客数> 開催されたとはいえ、まだ限定公開。観客は事前に連絡あった生徒さんのご家族(おもにご両親)および関係者ということで、椅子席は100ちょっとと言うくらいでしょうか。とはいえ、もちろん現役の生徒さんは教室前のオープン廊下などからパティオを見ろしているわけで、全校生徒は1000名を少し超えるくらいはいるはずだから、これはこれですごい観客数です。<オーケストラ編成、並び>オーケストラの主力は、高校の部活動、・オーケストラ部(主に弦楽)26名・吹奏楽委員会(主に管楽器)38名(賛助13名の、計77名) となります。私が在校時はオーケストラ部はまだなかった(吹奏楽委員会のSax吹きでした)です。そして、吹奏楽は「部」ではなく学校内でも公の用をなすことから「委員会」と呼ばれています(これは、生徒会、応援団から吹奏楽が派生したということに由来しているそうです)。私が第23代の部長でしたから、今は第何代でしょう・・数えるのも怖い。 さて、そのオーケストラはVcが内側の近代並び(1Vn-2Vn-Vc-Va, Vcの後ろにCb)。Hnは上手側、打楽器は下手側。 中庭のさらにど真ん中で風が吹きっ晒し。当日も風が強くて楽譜どころか、楽譜を留めた譜面台ごと風で持って行かれるような状態。それでも現役生たちは慣れたもの(この季節の高松は、瀬戸内海を渡った北風を受ける日が多い)で、譜面台の足をガムテープでガチガチに固定。さらに若者の特権「暗譜」で乗り切ってました。 こうなると年寄りは・・やばい。幸いにも前プロのフィンランディアは演奏旅行での蓄積、第9は4楽章だけ、ということでなんとか不安定な楽譜でも乗り越えることができました。 演奏場所とかももう少し壁寄りとか、天井の有るコーナーとかだと響きも救われそうなのですが、先生曰く「生徒たちが、今の位置でやる伝統を憧れに持ちながら守っているので、変えられないんですよね」とのこと。そうなると、それはそれで貴重なのかなーというところです。<コントラバス編成、並び> コントラバスは現役生4人と私の、計5名。編成も上から9-7-7-5-5(名)という編成だったので、バランス的にはこんなものか。上にも記したようにフィンランディアでは管楽器に吹奏楽用の楽器(サックスやユーフォ等)を足して、屋外演奏でも極力PAを減らして生音での演奏を可能としていました。考えてみれば、ベートーヴェンの第7、第8交響曲の初演は倍管でCFgも入っていたらしいし、あまりこだわるのも逆に野暮なのかもしれません。 並びは、前2人、後ろ3人の2列。五弦(拡張)は当然ながら私だけ。とはいえ、第4楽章はあまり五弦の出番はないので、珍しさだけ?だったかも(前半楽章は拡張音域が結構活躍するので、五弦やCマシンが必要になる)<メンバー詳細> 生徒さん4名は当日初対面(全員初対面)。セッティング~リハ~本番とあわただしく、ほとんど会話も交せないくらいな状態でしたが、皆さんこの超難曲に果敢にチャレンジされてました。若いってすごいわ。けど本当は誰かプロの方に見てもらってほしいなぁ‥<指揮者、ソリスト> 指揮は、吹奏楽部の顧問でもあられる、山田先生。高松交響楽団にも所属されているので、オーケストラについてもきっちりとご指導されています。そして合唱、これがまた「全部生徒手作り」の理念で、ソリストも生徒さんの中から。高松高校は今は全日制は普通科だけで、中に「芸術専攻コース」があってたまに芸大生を輩出する(プロのオーケストラ奏者も輩出しています)のですが、そうそう声楽専攻の生徒さんがいるわけではありません。主に音楽部(合唱部に相当)の生徒さんが選抜されてソリストを担当します。合唱に比べて圧倒的に難しいソリストパート。合唱の素養がある生徒さんが選ばれているとはいえ、さぞ大変だったと思います(さらにこの時期はコロナのため、合唱部はほとんど活動できていませんから、再始動はさらに困難だったかと思います。)合唱はソプラノ28名、アルト27名、テノール19名、バス38名の、合計112名!音楽部(合唱部)が4名、教職員9名を除く99名は一般生徒さん。多くの生徒さんが在校中3回も第9に触れられる、というのはうらやましいというか、教育的にも素晴らしい環境だと思いました。<曲目別感想> この行事は昭和63年10月(私が大学院生の頃)に、旧校庭中庭でピアノ伴奏による合唱で始まったとのこと。平成3年の第4回には、すでにオーケストラ伴奏となり、場所も改築された新(現)校舎中庭となり、現在の形となったようです。その間一度だけ学外へ出たようですが、令和にいたるまでコロナによって学内のみ(非公開)での実施など困難を乗り越えて途切れることなく(すごい!)演奏を受け継いできたようです。 この日は「ハートフルコンサート」(冬の文化祭)という行事の一日であり、この日も・吹奏楽委員会によるファンファーレ・音楽部(合唱)によるクリスマスキャロル・オーケストラ部による弦楽合奏(なんと、チャイコフスキーの弦セレ第1楽章!)・吹奏・オケ合同による「フィンランディア」(中入り)・書道部による音と書の共演・合唱、オケによる第9 という豪華プログラム。私はフィンランディアと合唱だけの参加でしたが、フィンランディアはちょうどウクライナ紛争のさなか、という状況下で、演奏した生徒さんたちにも色々な思いを残したものと思います。 2曲目第9は4楽章だけの演奏。いきなりVc/Cbのレチタティーヴォがやってきます。なかなかに難しい曲ですが、VcもCbも現役生徒さん大奮闘でした。合唱ソリストも堂々と歌うし、これは感激しますね。(前半1~3楽章がない分、合唱は早くに出番がやってきます。)こんな感動的な経験を毎年積める。もちろんプロのオーケストラや合唱によるクオリティとは別物かもしれませんが、自分たちで時間を掛けて作り上げたものの総決算を全員で問う姿は、まさに音楽演奏の原点を改めて感じる大きな感激でした。 母校での演奏は、吹奏楽委員会の第40回記念定期演奏会(2015年)以来。厳しいスケジュールで各方面にもご迷惑をおかけしましたが、来て、演奏出来てほんとよかったです。賛助枠を作ってくださった顧問の山田先生、賛助の案内を流してくれた吹奏楽委員会OB会長の安部先輩、そしてこんなおっさんを受け入れてくれたオケ、Cbパート現役生の皆さんに感謝しています。<アンコール> アンコールは残念ながら無し、ということでテキパキと撤収、と相成りました。伝統校の伝統行事とあって、例年TV放送局のカメラが入り、特にこの年はコロナからの復帰ということで、どの放送局も夕方~翌朝のニュースで映像をしっかり流していたようです。(私はネットにて各放送局のサイトから拝見)(KSB) https://youtu.be/HV2F627oaN0?si=Zx99PU-HQxZJzJRZ(RSK) https://youtu.be/QdUchsbZV5M?si=L4sTJ8oLAYDoL3eQ(OHK) https://youtu.be/tMKDK9G7f0E?si=6H3eqGhxt6kmTgHN さらに当日の様子は、高高のOB会(玉翠会)のホームページにも掲載されました。https://gyokusui.org/archives/2658そこでの動画を改めて掲載しておきます。<打ち上げ>12月も中盤、学校はすでに学期末試験終わったくらいではありますが、さすがに高校生で、しかも昼間の行事なので打ち上げと言うわけにはいかず、また私も平日に会社のお休みをもらってのうえ、けいはんなフィルさんの本番直後の木曜日で、翌日は京大オケを聴きに行き、その後の日曜は交響楽団ひびきさんの本番という過密スケジュールのため、OBとの反省会もできないまま帰途につきました。<次回> こうしてコロナも乗り越え、また次年度以降は伝統の行事も復活していくことと思います。(翌年はなんと朝比奈千足先生が登壇されるようです)また平日ですし、エキストラの需要があるかどうかも分かりませんが、また枠があって時間が合えば参加したいものです。過去の演奏経歴です。通算385ステージ目。■シベリウス:フィンランディア(学生時代の演奏旅行を除く)1985/07/26 京都大学交響楽団/柿元 生也1991/10/10 北里大学交響楽団/中村 ユリ1992/04/26 秦野市民交響楽団/川合 良一1995/04/15 東京グリーン交響楽団/川本 貢司2008/12/6 滋賀医科大学管弦楽団/岩井 一也2011/5/1 コバケンとその仲間たちオーケストラ/小林 研一郎2011/8/4 コバケンとその仲間たちオーケストラ/小林 研一郎2011/9/11 コバケンとその仲間たちオーケストラ/小林 研一郎2011/12/17 コバケンとその仲間たちオーケストラ/小林 研一郎2012/7/26 コバケンとその仲間たちオーケストラ/小林 研一郎2012/8/26 コバケンとその仲間たちオーケストラ/小林 研一郎2012/12/15 滋賀医科大学管弦楽団/岩井 一也2013/6/2 びわこフィルハーモニーオーケストラ/増井 信貴2014/9/23 コバケンとその仲間たちオーケストラ/小林 研一郎2014/12/6 滋賀医科大学管弦楽団/岩井 一也2016/1/31 八幡市民オーケストラ/藏野 雅彦2017/8/6 コバケンとその仲間たちオーケストラ/小林 研一郎2018/12/16 紫苑交響楽団/牧村 邦彦(混成合唱入り)2019/3/3 紫苑交響楽団/牧村 邦彦2022/12/15 高高第九管弦楽団/山田 英司■ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」1990/12/16 尼崎市民交響楽団/辻 敏治1991/12/01 横浜シティ・フィルハーモニック/鎌田 由紀夫1992/12/06 横浜シティ・フィルハーモニック/鎌田 由紀夫2001/12/23 沼津交響楽団/北原 幸男2003/12/7 沼津交響楽団/横島 勝人2010/1/24 八幡市民オーケストラ/藏野 雅彦2014/11/30 やまなみグリーネ管弦楽団/河野 正孝2017/12/23 オペラパーク管弦楽団/白谷 隆2018/12/16 紫苑交響楽団/牧村 邦彦2018/12/23 オペラパーク管弦楽団/白谷 隆2019/12/22 紫苑交響楽団/牧村 邦彦2022/10/2 オペラパーク管弦楽団/守山 俊吾(3,4楽章のみ)2022/12/15 高高第九管弦楽団/山田 英司(4楽章のみ)高高第九管弦楽団さんとの演奏履歴(初)です。 2022/12 第35回ハートフルコンサート (第九 他)
2023.06.01
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<サマリー>久しぶりにけいはんなフィルさんの演奏会のお手伝いをさせていただきました。約5年ぶり、2回目の演奏会参加となります。今回は突然の代役ということながら、初めて、もしくはきわめて久しぶりの曲ばかりで相当緊張感高い状態で臨みましたが、なんとか無事演奏し終えてホッとしました。そしてここから2023年1月にかけて、正月を挟んで怒涛の7週7公演が始まることとなりました。<<けいはんなフィルハーモニー 2022年12月 演奏会>>日時:2022年12月11日(日)曲目:ロッシーニ/歌劇「セミラーミデ」序曲ワーグナー/ジークフリート牧歌グリーグ/交響曲ハ短調指揮:ギオルギ・バブアゼ(客演指揮)場所:けいはんなプラザ・京都府立けいはんなホール メインホール会場への交通車で(駐車場をご利用いただけます:当日無料)・国道163号線乾谷西から北へ2km電車、奈良交通バスで・JR学研都市線祝園駅/近鉄京都線新祝園駅から ATR(けいはんなプラザ東)バス停下車 56、59系統 学研奈良登美ヶ丘駅行き 36系統 光台循環 (全系統約12分)・近鉄けいはんな線学研奈良登美ヶ丘駅から けいはんなプラザバス停下車 56、59系統 祝園駅行き(56系統約15分、59系統約9分)♪開場後にホール内でウェルカムコンサートを予定しております----------------------------------------------演奏曲目別の私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。 ・ロッシーニ:歌劇「セミラーミデ」序曲 (2回目) 2Pult中2Pult-In 仏弓、5弦-C(未使用) ・ワーグナー:ジークフリート牧歌 (初) 2Pult中2Pult-In 独弓、5弦-C(未使用) ・グリーグ:交響曲ハ短調 (初) 2Pult中2Pult-In 独弓、5弦-C(アンコール) ・グリーグ:ジット編曲/4つのノルウェー舞曲より第3曲(初) 2Pult中2Pult-In 独弓、5弦-C(未使用)<ホールの紹介>けいはんなフィルさんの本拠地であるけいはんなプラザ、メインホールは学研都市の人の集まりの拠点としてホテルや会議場もある複合施設です。その最もキャパの大きいホールとなります。円形に近い特徴的なフォルムで、響きは講演も視野に入れた多目的ホール的なやや乾いた音がします。バックヤードには普段けいはんなフィルさんが練習している会議室、そして広大な駐車場もあり、演奏会での動線は非常に効率的です。<観客数>コロナもやや落ち着いてきた中とはいえ、まだまだ慎重になられている方など判断が分かれる中ですが、客席には6割程度のお客様。ありがたいことです。客席にはオケ関係の知人・友人も多く見えられて、このオケの知名度と実力の高さが伺えます。<オーケストラ編成、並び>けいはんなフィルはホールに合わせてメンバーも比較的少人数に絞り、ギリギリでの2管(Trbあり)編成を踏襲しています。今回はさらにコロナもあり、弦は比較的薄い編成となりました。(上から 8-7-6-5-4人)弦の並びとしてはVcが外のオーソドックスなスタイル。下手から1Vn-2Vn-Va-Vc,上手後ろにCb,ひな壇は3段で、木管前列、木管後列、Tp+Trb/Tuの順。打楽器はひな壇を降りて上手、Cbの横(奥側)。Hnは下手に独立してひな壇を組む形です。打楽器とCbが近いので、リズムやタイミングは非常に取りやすい並びでした。<コントラバス編成、並び>コントラバスは4名。1Pultが前列、2Pultが後の並び。後列のみ雛壇でした。低音拡張対応は、団員さんの5弦1台と、エキストラ2名(私含む)の5弦での演奏。バス椅子は、白い丸椅子で足が比較的細く、エアー調節が出来る物。実用的でいい感じ。今回は1曲目がロッシーニでフレンチ弓、2曲目のワーグナーがジャーマン弓までは確定でしたが、グリーグがどちらか悩ましい中、結局ドイツとフィンランドに挟まれているということもあり、ジャーマン弓での対応としました。<メンバー詳細> 本来はコントラバス団員4名を擁するけいはんなフィルさんですが、今回は団員の皆様のご都合もあり、この演奏会への参加は団員2名、トラ2名ということになりました。もう一名のトラさんは奈良女子大学オケでもよくご一緒する奈良響のTさん。 本来ならトラ一名だけの予定だったようなのですが、私の方は首席奏者の団員さんが急遽出られなくなった代役として、旧知の団員さんTさん(Tさんばっかりだな‥)からの推薦で、急遽本番3日前に連絡がありました。もちろん首席ではなくtuttiで、ということではありましたが、グリーグ以外は(大昔ながら)演奏経験があって楽譜も残っていたこともあって、お引き受けし、楽譜を速攻でメールしてもらいました(さすがにグリーグは聴くのも初めて)。というわけで、最後列での参加となりました。<指揮者、ソリスト> 指揮はゴギさん、ことバブアゼ先生。この演奏会自体がコロナで延期になっていたもののリベンジマッチとあって、長い練習・休止期間を経ての演奏です。当日だけ参加というのが(仕方ないことですが)ちょっぴり残念でした。もう少しゴギ先生のリハーサルをご一緒したかった・・<曲目別感想> 冒頭ロッシーニ、「セミラーミデ」序曲は、なんと31年ぶりの再演。曲自体は「お約束」のロッシーニパターンなのですが、なんでこんなややこしいパッセージが入ってくるのか、と思うところもあり、というパート譜。明るくて幕開けにはぴったり。メンバーも安定しているけいはんなフィルさんですので、安定した演奏、ロッシーニのスタイルをしっかりと持った演奏のように思いました。 2曲目は「ジークフリート牧歌」。元々は妻のために私邸で20名以下の小編成で初演されたという、オケと室内楽の中間のような編成の曲。ロマン派時代以降は弦楽器の規模を大きくしてフルオケで(といっても管楽器はたぶん指定どおり少ないまま)やっていたようで、クナッパーツブッシュ/ウィーンフィルなどの名録音も残っています。 ワーグナーを理解した(指輪のライトモティーフで構成された曲)上でロマン派の室内楽を合わせるような感覚が必要で、安易に手を出すと火傷しそうな難しい曲。。というのも、この曲を学生時代に大学オケの団内発表会でトライして(初演時に近い室内楽編成)、結構苦戦した思い出があったからです。コントラバスパートは正直結構暇で、厚みをしっかり足すような感じですが、周りのテンポの揺れや受け渡しの揺らぎをアンテナ張って待っておく必要はある曲でした。 この難しい曲は、コロナでの中断で勉強時間、熟成時間を取れたのが却って幸いしたのか、とても受け渡しのスムーズな、大人の室内楽っぽい演奏になっていました。 そしてメイン曲はグリーグの交響曲。グリーグが交響曲を作っていたこと自体ほとんど知らせていません。それもそのはず、若いころに書いたこの曲、初演直前になって同時代のライバル、スヴェンセンの交響曲の初演を聴いて「とてもかなわない」と封印し、開かぬように遺言されたままひっそりと眠っていたようです。 その遺言には反する形とはなりますが、近年楽譜が公開され、グリーグ最初期の佳曲として少しずつ演奏され始めている曲とのこと。 若書きですが、グリーグらしい抒情的な旋律や、ノルウェー舞曲と思われる3楽章(これが個人的には一番いい感じ)など、これから演奏されていくようになるかもな、と思える曲でした。いくつかの作曲家の交響曲第一番に散見される、無理な楽器法や思いが先走った管弦楽法とかはないもの、アマチュアにとってはやりやすいように思いました。 この曲、初めて聞いて(楽譜見て)本番までわずか3日、音を出したのは当日だけ、というのはもったいなさすぎでした。しっかり練習に参加出来たら、と無理な願望をしてしまいました。 アンコールはグリーグに寄せて、ノルウェー舞曲から第3番。彼は余り大編成のオーケストラ曲を書かなかった(その例外の一つが、有名な「ペール・ギュント」)のですが、それもこの交響曲での挫折(・・という思い込み)によるものかもしれません。このノルウェー舞曲もピアノ曲からのアレンジ譜ですが、何か懐かしさを感じさせる曲でした。<打ち上げ> 終演後は、ホールロビーでのミーティング、という形でゴギ先生からのごあいさつをいただき、その後階段で記念撮影(ちゃっかり映らせてもらいました)。有志での打ち上げはひっそりとあったようですが、まだ公式としては開催できない状況のようです。打ち上げができるようになって、ようやく復旧、ですね。もうすぐと信じています。 以下は「けいはんなフィル」さん公式のSNS記事からの引用となります。この言葉が演奏会全体を一番表しているように思いました。------2022年12月11日(日)の演奏会は無事終了しました。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。2021年6月に一度中止となったゴギさんとの演奏会ですが、1年半の月日を経たことでとても素晴らしい時間になりました。「ありがとうございます」ゴギさんが練習中に繰り返し繰り返し言ってくださった言葉を、私達からお伝えする番だと思います。「ゴギさん、本当にありがとうございました♪」-------<次回> 次のけいはんなさんはコロナの様子を見ながら、通常ですと6月の演奏会となります。きっとメンバーも旧に復されるでしょうから、また暫くは出番はなさそうです。ホールはけいはんなプラザの大ホール固定ですので、都合が合えば聴きに行きたいものです。過去の演奏経歴です。通算384ステージ目。■ロッシーニ:歌劇「セミラーミデ」序曲1992/01 アンサンブル・ディマンシュ/山本 誠一郎2022/12 けいはんなフィルハーモニー管弦楽団/ゲオルギ バブアゼ■ワーグナー:ジークフリート牧歌(非公開の団内発表会を除く)(初)■グリーグ:交響曲ハ短調(初)■グリーグ:ジット編曲/4つのノルウェー舞曲より第3曲(初)けいはんなフィルさんでの演奏履歴(通算2ステージ目)です。・2017/12/3 けいはんなフィル演奏会 けいはんなホール (Schumann/Sym.No4他)・2022/12/11 けいはんなフィル演奏会 けいはんなホール (Grieg/交響曲他)
2023.06.01
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<サマリー> 以前から名前だけは存じ上げていたオーケストラにようやくご縁があり、出演させていただくこととなりました。しかもいきなりトップ奏者のようです。なのに曲は初めての曲がアンコール含めて2曲。練習回数があまりとれずドキドキの本番でしたが、なんとか無事終えることができました。学生時代にメンコン演奏して以来、ようやく4大Vn協奏曲(ベートーヴェン、メンデルスゾーン、ブラームス、チャイコフスキー)をクリアすることができました。《プリモパッソオーケストラ 第21回演奏会》日 時:2022年8月27日(土) 13:00開場 14:00開演 入場料:無料指揮:阪部 慎太郎ヴァイオリン独奏:石田 文香演目L.v.ベートーヴェン:交響曲 第2番ニ長調 作品36 L.v.ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 作品61会 場:長岡京記念文化会館 阪急京都線 長岡天神駅 下車 西へ徒歩6分 JR京都線 長岡京駅 下車 西口よりバス7分 (開田、もしくは文化センター前バス停下車) ご来館の際は、公共の交通機関のご利用をお願いします。演奏曲目別の私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。・ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 (初) Breitkopf旧版 1.5Pult中1Pult Out 独弓、4弦(extender-C)・ベートーヴェン:交響曲第2番(5回目)Breitkopf旧版 1.5Pult中1Pult Out 独弓、4弦(extender-C)(アンコール)・ベートーヴェン:「プロメテウスの創造物」序曲(初) Breitkopf旧版 1.5Pult中1Pult Out 独弓、4弦(extender未使用)<ホールの紹介> 長岡京記念文化会館は、京都近郊のホールとして小規模(大ホールで定員約1,000名)でありながら響きが良く、にもかかわらずステージ上でも演奏がしやすい、と言うことでアマチュアオケに大変人気のあるホールです。竣工は確か私の学生時代(卒業前後にできて間もないこのホールに乗せてもらいました)なので、もう30年以上経っていることから内装・調度類はさすがにちょっとくたびれた感がありますが、搬入などの動線の短さや駐車場の広さ(駅からは少し遠いですが、大型学期運搬にとって重要)、1年前から予約可能などの優位性で、高い稼働率を誇っています。 京都市内の似たサイズのホールであった、京都こども文化会館が閉館したこともあり、ますます重要なホールとなっているようです。<観客数> まだコロナの余波が続く中、客席も一つ飛ばしと自由、というオケが混在する状態。もともとキャパがそんなに大きいわけではない、ここ長岡京のホールでは、そこそこの数入っていただけるとそれなりに客席が埋まった感があります。今回は約300名前後でしょうか。いい感じにお客様に入っていただけていたように思います。 京滋でよく拝見する、最前列に陣取られるパンクファッションのおじさま(もうすぐおじいさんくらい)、今回もお友達連れ?でいらしてました。いつもありがとうございます。<オーケストラ編成、並び> 「最初の一歩」が名前にもなっているこのオーケストラ、京都プレザントさんと同様「初心者にも門戸を開いたオケ」というのがコンセプトとなっています。とはいえ弦楽器はやはりメンバーの人数も少なく、技量的にもオーケストラの曲を弾くのが大変な方がいらっしゃるということで、エキストラの投入で対応となります。特にコントラバスは慢性的な人手不足で少々初心者?でもすぐに団員のクチもあるため、初心者向けオケにたどり着く前にどこかのオーケストラに入団される方が多いと推測します。というわけで、今回のコントラバスは全員エキストラでの対応となります。 コロナ下ということもあり、弦楽器は薄め、高音から9-7-5-6-3(人)とVcを除くと比較的バランスが取れた形です。初心者オケはどうしてもVn/Vcの方が多くなりがちで(お教室がこの二つに集中するのと、やはり座って弾くのが高齢者には楽か。)、オクターブ下で同じ音を弾くことが多いコントラバスにとってはなかなか大変です。 弦の配置はVaが外の近代配置(下手から1Vn,2Vn,Vc,Va)。コントラバスはVcの後ろ、上手側でした。管楽器はベートーヴェン中心と言うこともありひな壇を減らし、Hnは下手奥、上手Cbの隣にTp、奥にTimpとし、木管2列のみ雛壇上になりました。<コントラバス編成、並び> コントラバスは3名。一列横隊のひな壇なしです。 譜面台は1人一本。楽譜がよく見え演奏に集中できて助かります。(特に初めて演奏する曲のように、色々神経使うときは)<メンバー詳細> 前述したようにコントラバスパートは、全員エキストラでの編成。コンミスの方からのトップ指名でのお話しでしたので、謹んで一番前に座らせていただくこととなりました。(悩まなくてよいのはよいのですが(笑)) その他のメンバーは、アンサンブル都のHさんと、私と同時に声がかかったうちの嫁さん。先日草津チェンバーさんでアンサンブル都のもう1名の方とご一緒させていただいたので、これで都さん全メンバーと知り合いになれました。ちょうど5弦を購入した直後でもあり、ベートーヴェンに5弦投入するかどうか悩んだのですが、今回は拡張領域の音が少なくHipShotで十分対応出来そうなのと、トップ担当で楽器を弾くこと自体に神経を取られすぎると危ないので、弾き慣れた4弦でのステージとなりました。けど、このあとベートヴェンを5弦で弾く機会が続き(すでにYouIさんで5番、そのあとJapan Festival Orchestraの関西リハーサルで第9を演奏済、このあと3番、7番の予定あり)、「5弦でベートヴェン全交響曲コンプリート」を達成するという(どうでもいい)目標にはもったいないロスでした・・<指揮者、ソリスト> 指揮者は最近あちこちでお名前を拝見するようになった阪部先生。Vn/Va、しかもバロック奏法のご出身ということで、古典曲の解釈等色々教えていただけることが楽しみな先生です。今回も奏法自体はモダンでしたが、キリッとしたテンポ設定とバランスのアプローチをされてました。できれば対向配置で演奏してみたい、と思いました(そのためには2ndVnが結構難しくなるので、初心者オケだとちょっと大変かな・・)。 ソリストは協奏曲としては珍しく、オケのコンミスの方が独奏に立ちました。とはいえ当オケのコンミスはアマオケではありながらゲストのプロコンミスということで、そこは安心してお任せすることができます。ちなみに石田先生、他にも京都プレザントオケや墨染交響楽団のゲストコンミスもされており、以前にも増してこれからお世話になる予感がしています。<曲目別感想>・ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 コロナ禍が続くこともあり、まだオケの編成が小さい曲が取り上げられる傾向が強いようです。逆に言うと普段大編成が取れるオケでは採り上げられにくい曲でエキストラの機会がある、ということになります。 3大とか4大ヴァイオリン協奏曲として必ず名前が挙げられるベートヴェンの協奏曲、ソロの難度(技巧と言うより音楽的な)とオケの難しさから、採り上げられることはメンデルスゾーンに比べるとだいぶ落ちるのですが、今回長い演奏年月を経てやっとステージでの演奏がかないました。 実は第1楽章だけは学生時代の「団内発表会」で独奏をフルートにした編曲版を演奏したことはあったのですが、やはり全曲、オリジナルというのは感慨深いです。しかもそれがいきなりトップで、ということで結構緊張して臨むことになりました。 ちょっとソロとタイミングを取るのに難しい部分もあるのですが、まぁ本番は何とかいったかな・・というところです。 これでベートヴェン、メンデルスゾーン、ブラームス、チャイコフスキーといういわゆる4大Vn協奏曲はクリアとなりました。(5大となると、これにブルッフかな?これは何度か演奏しています)演奏機会を与えてくださったソリストで当オケ・コンマスでもある石田さんに感謝です。・ベートーヴェン:交響曲第2番 2曲目のベー2、演奏回数としては5回目ですが、実はベートヴェン交響曲9曲コンプリートする際には一番最後まで残った曲でした(2005年清水フィル第19回演奏会にて) かつては4番以上に演奏機会が少なかったのですが、ここ数年で急激に演奏機会が増えました。かつては認知度低い割にかなり難しい(内容的には「ほぼ」ガチ・ベートヴェンのノリ)ために敬遠されていたのではないかと思いますが、これもアマチュアの演奏技量向上のせいでしょうか、田園、8番などと同様偶数番がアマオケでかなり採り上げられるようになった中で、レパートリー化してきたものと思います。 ちなみにここまででの「不滅の9曲」演奏状況です。(全曲演奏のみ)第1番 6回第2番 今回で5回目第3番(英雄) 7回第4番 5回第5番(運命) 8回第6番(田園) 4回第7番 4回第8番 5回第9番(合唱) 11回 まだまだ「意外や」7番が少ないですが、「5周目」のコンプリートが見えてきた感じです。今回の演奏は比較的キリッとしたすっきり演奏を目指されていたようなので、3番以降の「前触れ」としての重厚演奏に比べると疲労感は少なかったですが、それでも初期の音符の多さに加えてベートーベンらしい重厚さが見えてきた2番特有のしんどさは健在で、演奏後はしっかり疲れました。アンコール・ベートーヴェン:「プロメテウスの創造物」序曲 オール・ベートーヴェンの2曲プログラム、まぁ協奏曲が比較的長いとは言えちょっと演奏時間短い?と思っていたらアンコールでこれが来ました。いや、これは普通に前プロと言っても良いでしょう、という立派な序曲がやってきました。 けど海外(得にアメリカあたり?)では交響曲をトリにすることには必ずしもこだわらず、盛り上がる序曲(序曲は普通は次に始まるオペラ本編に期待を持たせるように盛り上げて→開幕となる)を置くとのことですが、こういう快速で短めの序曲で締める、というのもなかなか良いかもしれません。(練習する方は大変ですが)私も意外とやっていそうでやっていなかったベートーヴェンの序曲を経験することができ、楽しいアンコールとなりました。 コイン駐車場が遠く、また平日の京都練習(そして練習場には階段移動が必須)ということでなかなか練習にお邪魔できないのが残念ですが、素敵なメンバーを擁していることもあり、これからもご縁があることを祈っています。<打ち上げ> コロナもだいぶ共存的な対応も出来るようになり、打ち上げも有志で分散して、と言う対応でのありがたいお誘いをいただいたのですが、嫁と2台の楽器を積んだ車と言うこともあり、残念ながら見送りとさせていただきました。残念。<次回> こちらのオケは年一度夏の定期公演と冬のファミリーコンサートが活動の主軸のようなので、次回は2022年12月のファミリーコンサート、そしてその次は7月に定期演奏会とのこと。定期演奏会の曲目は「スコットランド(交響曲)」を含め、オールメンデルスゾーンプログラム、というチャレンジングなもののようです。なかなか弦楽器初心者には厳しい曲が並びますが、頑張ってほしいものです。過去の演奏経歴です。通算379ステージ目。■ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲・2022/8 プリモパッソオーケストラ/阪部 慎太郎/石田 文香 (Breitkopf旧版)■ベートーヴェン:交響曲第2番・2005/9 清水フィルハーモニー管弦楽団/藤崎 凡・2011/2 墨染交響楽団/滝本 秀信(Bärenreiter新版)・2016/11 高槻室内管弦楽団/寺坂 隆夫/大澤 俊之・2018/11 大阪工業大学管弦楽団/江川 優里(Breitkopf旧版)・2022/8 プリモパッソオーケストラ/阪部 慎太郎(Breitkopf旧版)■ベートーヴェン:「プロメテウスの創造物」序曲・2022/8 プリモパッソオーケストラ/阪部 慎太郎 (Breitkopf旧版)プリモパッソオーケストラでの演奏履歴です。(初)
2022.08.27
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<サマリー>昨年コロナの中、復活の定期演奏会に初めてお声を掛けていただきました。今回で2回目のお手伝いとなりましたが、大好きなフォーレ楽曲、そして珍しい協奏曲など絶妙なプログラミングで楽しませていただきました。<<京都教育大学管弦楽団OBオーケストラ 第19回演奏会>>日時: 2022年6月19日(日)13:00 開場 14:00 開演会場: 京都コンサートホール 大ホール(京都市営地下鉄「北山」駅より徒歩5分)指揮: 山本一宏ピアノ独奏: 山口博明 (京都教育大学音楽科教授)曲目フォーレ/ 「マスクとベルガマスク」組曲プーランク/ ピアノ協奏曲メンデルスゾーン/ 交響曲第4番「イタリア」 全席自由一般: 前売 1,500円、当日 2,000円学生(小学生以上): 1,000円 (未就学のお子様は入場できません) チケットのお取扱い・京都コンサートホール チケットカウンター TEL 075-711-3231 〔窓口・電話とも 10:00~17:00 /第1・3月曜休〕・ロームシアター京都 チケットカウンター TEL 075-746-3201 〔10:00~19:00 /年中無休 ※臨時休館日等除く〕・オンラインチケット (24時間購入可) ※要事前登録(無料) https://www.e-get.jp/kyoto/pt/ (4月20日発売開始)・音楽館 清水屋 〔河原町蛸薬師上ル西側 /月曜休 〕後援: 京都教育大学 京都市教育委員会 京都府教育委員会 演奏曲目と演奏内容(過去演奏回数)は以下のとおりです。 ・フォーレ:「マスクとベルガマスク」組曲(初) 2pult中1pult-in 仏弓、4弦、extender未使用 ・プーランク:ピアノ協奏曲(初) 2pult中1pult-in 仏弓、4弦、extender-C ・メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」(3回目)(Breitkopf旧版) 2pult中1pult-in 独弓、4弦、extender-C(アンコール) ・ドリーブ:バレエ「コッペリア」のワルツ(4回目) 2pult中1pult-in 仏弓、4弦、extender未使用 <ホールの紹介> 場所は京都コンサートホールの大ホール。私にとっては、昨年のモデルネ京都以来のステージとなります。その時はコントラバス10人ということでステージもかなりの埋まり具合でしたが、今回は一転コントラバス4人という絞った編成のため、余裕の空間となりました。密を避けつつもできるだけ音が散らないように座りたいところです。(元々シューボックスタイプのホールで、特にリハーサル時は間接音が多く聞こえて合わせづらい)<観客数> コロナもちょうど流行の隙間となったこともあり、京コンで客席の間を空けない普通の自由席スタイルとなりました。京コンはフルだと1500名近く入れるホールですが、最終的には400名程度のお客様となったようです。ほとんどが1階席にお座りになったようで(2,3階も開放はしていたようです)、ステージからは見た目はそこそこ埋まっている感じでした。せっかくの珍しい協奏曲でもあり、もっと多くのお客様に聞いていただきたかった気もしますが、コロナの中での広報宣伝はかなり難しいし、当日どうなるかというリスクも高いため、これはしょうがないですね。<オーケストラ編成、並び> 元々編成としてはTrbなし2管を標準とする小ぶりのオーケストラのようで、今回は協奏曲が最大編成となりました。(Trb/Tuba、そしてHarpあり)弦楽器は高音から順に 8-8-6-6-4(人)という編成なので、高弦がやや薄い感じでしたが、フランスものやメンデルスゾーンと言うことで、弦の薄さはあまり気になりませんでした。逆に低音があまり圧掛けないようにコントロールする必要があり、そちらに意識を集中する形となりました。管打楽器は、Timpが金管群と横並びで下手側に入り、ホルンが木管2列と並行して上手側に座る(コントラバス側)という、懐かしいスタイル。弦楽器もVc外の近代並びとあって、まさに学生時代の配置そのもの。感慨深いものがありました。合わせやすいです。京コンと言うこともあり、すり鉢型に同心円状の高さを変えてひな壇のようにしていますが、弦楽器前の方はフラット。あくまでひな壇としての扱いに近いです。ハープは下手側。いつもいろんなオケでお世話になる鈴木先生で、とても安心感ありました。<コントラバス編成、並び>コントラバスは4名が前後2列で並ぶ形となりました。楽器としては4弦が2台、5弦が1台、HipShotエクステンションつき4弦が1台となったため、5弦領域が必須のプーランクを考慮して、前列に4弦-エクステンション、後列に4弦-5弦という配置でin-outのdiv.に対応することとなりました。ひな壇替わりのすり鉢は、ベース内では段差付けず。全体的にも綺麗なすり鉢状にはしていないので、音響効果はホールとしての狙いより少し弱くなっていたかも知れません。譜面台は1人一本。<メンバー詳細> 前述どおりコントラバスは4名。団員の方が1名。元々はVaの団員さんとのことですが、今回はCb専業です。なんと私と同じ、ジャーマン、フレンチ両方使い、しかも作曲者(出身国)によって弾きわけ、という全く同じコンセプトで、並んで弾けて光栄でした。私を含む残り3名がエキストラ。5弦のM山さんは、私をこのオケにお誘いいただいた恩人です。元々この日はフィロムジカさんとダブルブッキングしているという情報があり、フィロさんのエキストラ歴も長いMさんはかなり心配されていたのですが、フィロさんからのオファーが結局来なかったため、二人して今回先にお声がけいただいたこちらのオケにお世話になった次第です。すでにコロナ以前と同じく、コントラバスは3ヶ月前エキストラ捜しでは間に合わない状況になっているような気がします。もう1名のI君は、なんと高校生。とはいえ音大受験(もちろんコントラバス科)を目指していると言うことで、非常にしっかりした音程、弾き方でとても頼りになりました。来年春の朗報を聞きたいものです。<指揮者、ソリスト> 指揮は今回も当団を第15回定期から指揮しておられる、山本一宏先生。ファゴット奏者ご出身のため木管楽器へのご指摘が厳しいですが、コントラバスへも低音つながりで的確な指示をだしていただけます。ソリストの山口先生は現在京都教育大学音楽科で教鞭を取っておられるとのこと。このような素晴らしいソリストの方が母校学内にいらっしゃるというのは、羨ましい限りです。<曲目別感想> 1曲目はフォーレの「マスクとベルガマスク」組曲。昔から大好きなフォーレですが管弦楽がはいる曲は意外と少なく、代表作のレクイエム以外で演奏機会がありそうなのは、「ドリー」「ペレアスとメリザンド」「パヴァーヌ」くらいでしょうか。今回「マスクとベルガマスク」が演奏できて、あと残す大曲は「レクイエム」となりました。弾いてみて、やはり繊細でかつそれなりにリズムを動かす役どころを廻してくれていて、楽しい時間を過ごせました。ハープが必要と言うことがありますが、取り立てて難しいパートやソロがあるわけではないので、他のオケでもぜひ取り上げて欲しい佳曲です。 2曲目はプーランクの「ピアノ協奏曲」です。これは珍しい・・ソリストの先生が、前回教育大OBオーケストラと共演したとき、次はこれで、と期されていたとのことです。ですので、ソリストのオファーが来た時すぐに「曲はこれで」となったそうです。就職直後に東京のオケで「牝鹿」を弾いて以来のプーランクとなりました。曲ももちろんこの機会に初めて聴いたわけですが、調性感も残っていてとっつきやすい曲。何となく2楽章辺りはプロコフィエフも連想させ、それよりもエレガントでおしゃれな感じ(フランスものという先入観からか?)。レンタル譜という制限はありますが、もっと演奏されても良い曲のように思いました。編成もチューバまであるので、選曲会議も意外と通りそう。 そしてメインの曲はメンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」。4月末に演奏したばかりで、おさらい戦という形になりました。とはいえ今回のマエストロは、テンポをおとしめにしてじっくりと曲を進めるタイプだったため、逆に「速くて弾けません」が通用しない状態で、苦しいと言えば、苦しい(笑)。(斜め)後ろで弾いているI君の安定度と言ったら・・さすがでした。演奏自体はコントラバスも皆さん安定した演奏をされて、弦セクションがまとまりある演奏となったと思います。 さすが音楽専攻科もある京都教育大学の卒業生が中心となったオーケストラだけあって、管楽器を中心として皆さん安定した技量をお持ちで、演奏していてとても安心感がありました。もっと宣伝的にも、選曲的にも、どんどん外に向かってアピールして欲しいな(余裕でいろんなチャレンジ出来そうなだけに)、と思いました。<アンコール> アンコールは今回は事前準備、ということで「コッペリアのワルツ」(ドリーブ)を演奏しました。ハープの鈴木さんにも、アンコールでステージに再登場いただきました。これも私の好きな曲のひとつなので、ワルツと言わず、組曲全部やって欲しかったです。<打ち上げ> 打ち上げも、ついに団員さんでのものを開催されたようです。私はエキストラ仲間に高校生が交じっていることもあったため出席はご遠慮させていただき、後日改めてお世話くださった団員の方含め3名でこぢんまりと打ち上げさせていただきました。少人数ですが、やっぱりいいもんですね。<次回> 次回は約1年後(5/14)、こんどは京コン小ホールの方で第20回の演奏会を行われる予定とのことです。さて、どんな曲目で第20回を飾るのでしょうか? 楽しみです。各曲の過去演奏履歴です。通算374ステージ目。■フォーレ:「マスクとベルガマスク」組曲(初)■プーランク:ピアノ協奏曲(初)■メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」(3回目)(Breitkopf旧版)2012/5/26 八幡市民オーケストラ/中井 章徳2022/4/30 草津チェンバーオーケストラ/宅間 司2022/6/19 京都教育大学管弦楽団OBオーケストラ/山本 一宏■ドリーブ:バレエ「コッペリア」のワルツ(4回目)1991/12/08 緑交響楽団/奥村 智(組曲版)2010/01/31 宇治シティフィルハーモニー/脇坂 英夫(組曲版)2012/09/17 墨染交響楽団/粟辻 聡(抜粋版)2022/06/19 京都教育大学管弦楽団OBオーケストラ/山本 一宏(ワルツのみ)京都教育大学管弦楽団OBオーケストラさんでの演奏履歴です。(2回目)2021/7/10 第18回定期演奏会 京都市呉竹文化センター(シューベルト3番他)2022/6/19 第19回定期演奏会 京都コンサートホール(「イタリア」他)
2022.06.19
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先週は3年ぶりの復活公演へのお手伝いでしたが、こちらは2年ぶりの公演。こうして早く日常の演奏会に戻っていってほしいものです。今回は偶然にも仲間オケ(コバケンとその仲間たちオーケストラ)のコンミスである瀬崎明日香さんをソリストに迎えてのヴァイオリン協奏曲を演奏することができ、意外なご縁にびっくりでした。これで1月は近年久しぶりの3公演。バタバタしましたが、こんな感じで演奏活動が続く世の中に戻ってほしいものです。《京都プレザントオーケストラ 第17回演奏会》・指揮 仙崎和男・ヴァイオリン独奏 瀬﨑明日香・曲目ベートーヴェン/コリオラン序曲メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲メンデルスゾーン/交響曲第3番「スコットランド」2022年1月30日(日)文化パルク城陽 プラムホール14:00開演(13:30開場)入場無料演奏曲目別の私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。・ベートーヴェン:「コリオラン」序曲 (3回目)Breitkopf旧版 3Pult中1Pult Out 独弓、4弦(extender-C)・メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 (2回目) 3Pult中1Pult Out 独弓、4弦(extender未使用)(ソリスト・アンコール)・バッハ:無伴奏ヴァイオリンパルティータ第3番から「ガヴォット」・メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」(3回目)Breitkopf旧版 3Pult中1Pult Out 独弓、4弦(extender未使用)(アンコール)・J.シュトラウス:ワルツ「美しく青きドナウ」(4回目) 3Pult中1Pult Out 独弓、4弦(extender未使用) 京都プレザントオーケストラさんは、永らく京都こども文化会館をホームグラウンドとされていたのですが、そのこども文化会館が惜しまれつつ閉館してしまい、今回は京都の南、城陽市にある文化パルク城陽プラムホール(大ホール)での演奏会となりました。 京都こども文化会館は1979年に完成したホールで、大ホールは収容人員608名。それに対して文化パルク城陽は、1階席だけで962名、3階席まで入れると1305名という収容人員となり、ほぼ倍のキャパとなります。ステージはこども文化とほぼ同等くらいでしょうか。14型だとちょっと窮屈なくらいの感じです。響きは音楽と演劇両対応の多目的ホールということで、かなりデッド。アラが目立ち、低音も結構生音で飛んでいく感じです。 一方足の便は近鉄寺田駅から近く、高速道路のICも近い上に低廉なホール専用駐車場(¥100/h)も250台近くあり、アクセスは良好です。 オミクロン株の流行でまたまた京都には蔓防が発令中の中でした。なので、無料公演とはいえ積極的な宣伝は行いづらかったことは、想像に難くありません。だいたい見た感じ200名くらいというところでしょうか。せっかくの明日香さんのヴァイオリン、もっと関西の方に聞いていただきたかったです。ちなみに最近京都界隈のアマオケの演奏会にお見えになり、最前列に陣取られるパンクファッションのおじさま(もうすぐおじいさんくらい)の方が、今回はお友達連れ?でいらしてました。目立つファッションだけにこちらもつい目がいってしまいますが、至ってマナーよく聞いていただけてます。アンケートでの感想とかがとても知りたいところです。 「楽器初心者で入っても楽しめるオーケストラ」がキャッチフレーズのプレザントさんですが、管楽器はなかなかどうして、しっかりした奏者の方もいらっしゃって、オーケストラとしてきっちり機能していました。弦楽器はやはりメンバーの人数も少なく、技量的にもオーケストラの曲を弾くのが大変な方がいらっしゃるということで、エキストラの投入で対応となります。 このコロナ下ではなかなかエキストラの確保も大変(さらにこのところ急に演奏会開催を決断するオケが増えたため、トラは取り合いだったかも)だったかも知れません。そのため、弦楽器はやや薄めながらも、高音から11-12-7-7-5(人)と比較的バランスが取れて、低音がしっかり充実した人数となりました。 弦の配置はVaが外の近代配置(下手から1Vn,2Vn,Vc,Va)。コントラバスはVcの後ろ、上手側でした。管打楽器は3段組みの雛壇上。木管は通常の2段で、3段目はTimpが中心奥に陣取り、左右にTrpとTrb(Trbはアンコールのみ)が並びました。(雛壇下から、Fl-Ob,Cl-Fg,Tp-Timp-Trb)。ホルンは上手Cbと木管の間でひな壇2段を組んでの対応。おかげで上手に重心が偏り、ひな壇が足りなくなったようです。 コントラバスは5名。前2人、後3人の2列で、後列は雛壇上。管打楽器がひな壇を多く使ったために奥行きが狭いタイプ(3尺×6尺板2枚)なので、幅は大丈夫ですが譜面台は前の床に落としてセッティング。さらに楽器によって(大きな5弦とか)はまっすぐに座れずに、斜めに座ってギリギリな状態でした。ホルンが4尺板を使っていて、交換もOKとは言ってくださったのですが、すでにセッティング後。図面のホール提出時か、ひな壇組み時に相談して欲しかった。そのためならトップは早出しますし、逆にトップにはロビーとかの仕事は与えず、ステージチェック役にしてもらった方が良いですね。譜面台は1人一本。平均年齢高かったことでの対応ですが、楽譜がよく見え演奏に集中できて助かりました。 バスの置き椅子もちゃんと揃えておいてくれていて、ステージ関係の団員の方の見識が感じられるものでした。 今年になっても京都プレザントさんにはまだコントラバスの団員がおらず(急募とのことです)、全員エキストラでの編成。こういう時はトップ決めがややこしいのですが、前回の演奏会でトップを拝命していたこともあり、今回もそのままスライド登板となりました。 メンバーは昨年とほとんど変わらず、大阪はオーケストラソノリテのOさんが欠席となっただけ(けど練習には参加くださって、私たちのいない穴を埋めてくださいました。感謝!)で、けいはんなフィルのTさん、八幡首席でマラオケ他でもお世話になっているH先輩、同じくマラオケでもお世話になった長岡京市民管の元首席Sさん、びわこフィル首席のうちの嫁はん、そして私、という平均年齢高いですが経験値豊富なメンバーがそのままスライド登板となりました。HipShotエクステンダーによる4弦の低弦拡張対応した楽器は一本減って3本。これにSさんの5弦を加えて、5人中4人が低弦拡張可能というリッチな編成。今回コントラ音が目立つのは「コリオラン」(c-moll)くらいですが、楽譜に無いところも下げさせてもらい(ほぼチェロをなぞる形で、最後のpizz.等も)、低音部も十分に鳴らせてもらいました。 指揮者は数年単位での変遷はありますが、ここ数年は元京都市響ファゴット奏者の仙崎先生。びわこ、墨染響、マラオケなど色んなオケで木管トレーナとしてお世話になっており、今回は先生の棒での2回目の本番となりました。 すべての練習を基本的に先生が見てくださっているので、1年間同じ曲の練習にほぼ毎週お付き合いすることになります。そのご苦労は大変じゃないかと思います。 メンコンでのヴァイオリンソロは、瀬崎明日香さん。そう、コバケンとその仲間たちオケのコンミスとしてお世話になっている、あの瀬崎さんです。まさか京都のアマオケの演奏会でお目にかかれるとは・・。このところ仲間オケも遠征が出来ず東京近辺での演奏がほとんどのため、私は永らくご無沙汰してしまっているのでちょっと決まりが悪かったですが、にこやかに挨拶にお答えいただいて恐縮でした。本番もエネルギッシュな音で空間とお客様の耳をしっかり掴んでいて、さすがの力量でした。 コリオラン序曲は最近になって何回か演奏機会がありましたが、並び称されるエグモント序曲に比べると段違いの難しさ。コントラバスはともかく特にチェロが厳しくて、これはなかなか手強いです。アマオケや学生オケが、コリオランにあまり手を出さないのがよくわかります。(といいながらこの春に某女子大オケがチャレンジするようですが・・がんばれ!・・・自分(汗)) 今回は旧版の譜面だったので、Vc/Cbが同じ譜面になっていました。なのでVcが音が下がっているところは拡張持ちの方は下げれるところは下げることにしました。 私は冒頭~提示部第二主題の先あたりまでと、最後のpizz.だけ下げさせてもらいました。c-mollという調性からどうしてもAsの音から逃げられず、これが第4弦をE→Cに下げているとポジションがあがってしまい(3と4の中間ポジション)、早い音階とかは弾けなくなってしまうのです。 演奏としてはゆったりしたテンポも相まって、いわゆる「巨匠風」の解釈で、年配の方には親しみやすい作りの音楽だったと思います。 この曲は5月までお付き合いが続きそうなので、忘れないようにしなくては。 2曲目の「メンコン」、メンデルスゾーンのVn協奏曲。なんとカウントでは学生時代以来なんと38年ぶり! でも実際は、びわこフィルの演奏会でメンコン(ソリストは見渡風雅さん)やったときに練習時のパート穴埋めでも弾いていたので、そこまでのご無沙汰感はありませんでした。 とはいえ、やはり協奏曲はソロとの合わせが難しくも楽しいところで、いつもの指揮者-コンマス(オケ)に加え、さらにソリストが絡んで、誰がその時々で主導権をとって音楽を進めるのか、アンサンブルを磨くにはとても大切な経験になります。ギャラとかの関係もあって難しいのでしょうけど、アマオケももっと協奏曲をやれば曲のレパートリが広がるのにな、と思います。(実際には協奏曲だと編成が少し小さくなるので、大規模アマオケだと出番の確保でもめたりするんですけど) 東京の売れっ子奏者がソリストということもあり、ソリストとの合奏は昨年1回と、前日当日だけ。上手なオケならこれで問題ないでしょうけど(有名曲、メンコンだし・・)、経験値の少ないメンバーが多いオケだと、なかなかこの回数では大変。代弾きのソリストさんとかがいてくれれば良かったのですが・・ 次回も協奏曲があるとのお話なので、次はオケとソロの合わせが多いといいな。 前日までソリストのテンポの揺れに追いつけなかったり追い越したりで大変でしたが、本番はお互い歩み寄って、何とか「入ってる」範囲になりましたでしょうか。 トップとしては一人でソロに付けるわけにも行かず、さりとて周りと分離しない範囲での引っ張りようではソロにつけられない(それで独立性の高いオケパートから、バス遅い、と文句言われたり)しで、なかなかにつらいトップ稼業ではありました。 メイン曲のスコットランド、弦楽器や木管楽器にとってはハードルが高いメンデルスゾーンの後期の中でも、難曲の誉れ高い曲です。皆さん必死でさらわれているのが伝わってくるような練習でした。 コントラバスも他パート同様難しく、特に前半楽章はテンポ設定次第では「無理ゲー」と化すことも屡々。しかし、今回の演奏ではその辺も考慮があったのかかなりゆったりとした巨匠的テンポ設定。コントラバスパート内には「こ・・これは弾かないといけないテンポ・・!」と緊張が走りました。頑張れば弾ける、というあたりのテンポが一番しんどい(笑)。私は2楽章の有名な難所はペトラッキの教則本に近い親指ポジションを使ったフィンガリング、そして1楽章の速い動きも低い弦でポジションを真ん中くらいに持っていって、親指を使っての運指としました。さすがにA線となると弦高高くてなかなか速い動きへの追随は大変でしたが、なんか使えそうな感じ。これから(次弾くチャンスがあれば)はこのフィンガリングを使うことになりそうです。 全体としては腕利きのエキストラが投入されたTp,Hnの活躍もあり、本番はテンションも上がってテンポもややあがって、締まった演奏になったように思います。 アンコールは夏に実施した室内楽発表会(残念ながら、私はワクチン2回目の副作用で出演断念・・)でも演奏した、ヨハンシュトラウスの「美しく青きドナウ」。スコッチで酩酊状態のあと(笑)ここで気を遣うウィンナワルツ! 演奏としては極力短く終えるために、めったに使わないコーダ1(合唱用の、短く終わるタイプ。通常はコーダ2の、それまでの主題を全部回想して行く方を使います)、そして序奏無しでいきなり第一ワルツからの開始です。 繰り返しも転調とかで接続がおかしくなるところを除いて、すべて省略で突き進みました。どうもワルツになると「コントラバスの頭打ちが遅れてはいけない」と緊張して、攻撃的な頭打ちになってしまいます・・これがウィーンフィルの奏者のようにリラックスして鼻歌でも歌うかのようにぴったりのタイミングに入るのは何時の日か・・寿命が先に尽きるなぁこれは。ワルツ専門オケとかないかしらん。修行したい。 冒頭にも書きましたが、オミクロン株によるコロナ再流行でマンボウが京都に出て間もないこともあり、今年も打ち上げは無し。そそくさと撤収いたしました。いつも墨染響さんの時に0次会(ベースだけの、宴会前のノンアル会合)でお世話になっていた施設内の喫茶店は営業終了していて、ちょっぴり寂しい。次はせめてノンアル反省会だけでも近所のマクドあたりでやりたいものです(駐車場完備だし)。 こちらのオケは年一度の公演なので、次回は2023年1月とのこと。場所、日取りは未定ですが、曲目は「皇帝ティートの慈悲」序曲、ベートーヴェンの「皇帝」協奏曲、「エロイカ」と決定しているそうです。またまた協奏曲と言うことで、メンバーにはとても良い経験になることでしょう。エロイカ共々張ってほしいものです。 過去の演奏経歴です。通算369ステージ目。■ベートーヴェン:「コリオラン」序曲 ・2011/09 墨染交響楽団/池田 俊 Bärenreiter版・2016/11 高槻室内管弦楽団/寺坂 隆夫・2022/01 京都プレザントオーケストラ/仙崎 和男 Breitkopf旧版■メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲・1984/11 奈良女子大学管弦楽団/高橋 徹/安富 洋・2022/01 京都プレザントオーケストラ/仙崎 和男/瀬﨑 明日香■メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」・1988/05 奈良女子大学管弦楽団/葛巻 則子 Breitkopf旧版・2018/01 墨染交響楽団/高関 健 (1楽章のみ)・2018/02 墨染交響楽団/脇坂 英夫 Breitkopf新版・2022/01 京都プレザントオーケストラ/仙崎 和男 Breitkopf旧版■J.シュトラウス:ワルツ「美しく青きドナウ」・1989/07 習志野フィルハーモニー管弦楽団/田久保 裕一・2003/01 沼津交響楽団・沼津吹奏楽団/小森 康弘・2017/11 八幡市民オーケストラ 親子コンサート&室内楽の集い2017/安藤 亨・2022/01 京都プレザントオーケストラ/仙崎 和男京都プレザントオーケストラでの演奏履歴です。(通算2ステージ目) 2020/1/19 第16回演奏会 京都こども文化会館大ホール(フランク:交響曲他) 2022/1/30 第17回演奏会 文化パルク城陽プラムホール(メンデルスゾーン:交響曲第3番他)
2022.01.30
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なんと2012年の第5回演奏会以来10年ぶりでのご縁となりました。記念すべきキリ番10回にお声がけいただいた演奏会。当初は昨年9月の開催予定(それも2019年からコロナで延期を繰り返していたものです)がデルタ株の蔓延でまた延期、執念での開催となりました。運営の皆さん、そして助けていただいた現役滋賀大オケの皆さん共々大変な思いの中での演奏会開催でしたが、圧倒的な演奏で復活の狼煙を上げられたように思います。《陵水フィルハーモニー管弦楽団 第10回演奏会》日時: 2021年9月26日(日) 【再延期】→2022年1月23日(日)【再々延期】場所: ひこね市文化プラザ グランドホール曲目 エルガーエニグマ変奏曲チャイコフスキー交響曲第4番ヘ短調指揮: 藏野雅彦入場無料(要整理券) 整理券は当日会場でもお渡ししております。演奏曲目別の私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。・エルガー:エニグマ変奏曲 (2回目) 4Pult中 3Pult in 仏弓、4弦 Extenderは「Nimrod」で使用。・チャイコフスキー:交響曲第4番(6回目) 4Pult中 3Pult in 独弓、4弦 Extenderは2楽章と4楽章で使用。(アンコール)・チャイコフスキー:歌劇「エフゲニ・オネーギン」から「ポロネーズ」(4回目) 4Pult中 3Pult in 独弓、4弦 Extender未使用。 演奏会場はひこね市文化プラザのグランドホール(大ホール)。前回の陵水フィルさんでのステージ以来ですから、実に10年ぶりとなります。定員1,480人というやや小ぶりの大ホール(ちなみに大阪のシンフォニーホールの定員が約1700名)となります。作りとしては正方形に近い箱(オペラ系ホールに多い)だけど天井はあまり高くない(2階席止まり)、ステージの両袖、反響板奥は結構広いけどオペラ仕様ほどのサイズではない(オペラ用のホールは、ステージと同じサイズを反響板奥や両翼に用意して、場面転換に対応する)、という誠に多目的な微妙なサイズ感ですが、シューボックスな上に木を多用している壁であり、とてもよく響きます。ステージリハーサルで最初の音(アンコール曲の冒頭)を出した瞬間、コントラバスの音が飛んでいってその先で跳ね返ってエコーが返ってくるのが聞こえ、びっくりしました。 シューボックス系のホールのご多分に漏れず、ここもリハーサル時は反響が直接音に近いレベルでやってくるので結構アンサンブルをとりにくかったですが、これは本番でお客様が入ることで落ち着きました。また、リハーサル時から低音がかなり鳴っている感(これはさきらや京コンとは、聞こえ方がちょっと違う)があり、本番がどうなっているか、録音で聞いた限りは「十分にしっかり聞こえている」レベルだったように思いますが、一度客席で聴いてみたかったです。 3回の延期を繰り返し、デルタ株もようやく落ち着いて今度こそ!と思っていたらオミクロン株です。でもまだ京阪神に蔓防が出る前であり、ギリギリセーフとなりました。 ただ演奏会場の彦根市はお正月前後と前週に大雪が降り、遠方からのお客様は(電社の駅からのアクセスはよくない)ちょっと遠慮されたのかも知れません。いちおうコロナ対応で間隔も開けながら無料ですが整理券方式での有観客公演。お客様は200名ちょっと、というところでしょうか。地元大学のOBオケということで、きっと大学やメンバーに縁ある方が多くお見えになっていたのでしょう。温かい拍手をいただきました。 コロナ下で遠距離の移動がままならない昨今は、陵水さんのようなOBオケ(遠隔地から人が集まる)には厳しい条件。そのため弦の編成は11型(上から11-11-11-8-6人)。公演延期の中、途中涙を呑んでの出演断念もあったと伺っています。弦楽器にはエキストラメンバーがそこそこ入っての対応となりましたが、皆さん団員さんからのツテで集まったと言うことで、しっかりした方が多かったように思います。 並びは指揮者が藏野先生ですから、当然のごとく「対向配置」となります。舞台下手から1stVn-Vc-Va-2ndVnとなり、CbはVcの後ろ、1stVnの後列と隣り合わせくらいに座ることとなりました。管楽器は3段の雛壇。下2段を木管(エルガーでPicc/CFgがあり、意外と木管メンバーも多い)、最上段は前後2列で座り、前列下手からTrp-Trb-Tubaが並び、後列に打楽器群という配置で結構賑やかでした。Hnは上手、コントラバスが普段いるあたりに雛壇を組んで並びます。 今回はコロナも落ち着いてきたので、Vc以上の弦楽器は二人で1譜面台に戻りました。コントラバスだけは広がると簡単に譜面が見えなくなってしまうので(老眼はさておき)、今回も一人1本。助かりました。 コントラバスは6名。1st11人に対してだとやや多いかな、という重量感です。一人1本の譜面台であることを活かして、並びとしては、前後列をそれぞれ3人で配置する3-3(人)という配置となりました。ちょうど5弦ベースが三人だったので、上下の分割は5弦の方が下、4弦(HipShot含む)が上、ということですんなりと決定。 雛壇は珍しく前列にも入れてもらえましたが、左右1.5間(=9尺:2.7m)奥行も4尺(120cm)とやや短かかったので、譜面台を段に乗せずに間に落とすような変則的な形となりました。2段の雛壇なので後列には箱馬も入り下に空間が出来、まるでスピーカのダクトみたい。そのせいで低音が増幅されたような気がするのは、気のせいか・・ 現在陵水フィルさんはコントラバス奏者がいないということで、6名全員がエキストラ。私が以前から存じ上げていたのは、京都市民管のS嬢とびわバス団Kさん(Kさんは私の方からの紹介(誘った)なので、知っているも何もないのですが)のお二人だけ。 5弦の3名は、東京からの転勤組で湖北オケのSさん、R大出身でフリー(もったいない・・)のHさん、そして阪大オケ出身で名古屋、プランタンから遠距離参戦のK谷さんの3名。湖北のSさんは東京への帰還命令が出たとのことで2月には東京、ということでしたからギリギリセーフ。本当に一期一会のメンバーとなりました。が、皆パワフルでしっかり弾く方ばかりでしたので、若さとひな壇の共振でもの凄い音になっていたような気がします。 次回も呼んでもらえるなら、ぜひこのメンバーで弾いて、打ち上げも一緒にやりたいものです。そのくらいいい感じのチームワーク。しかしいかんせん全員エキストラと言うことで頭が決まらず、最終的には前日練習でほとんどメンバーが揃ったところで、ジャンケンしてトップと席次(勝った方から前に座る)を決めました。 多分東京時代に緑響でやって以来のトップ決めジャンケンですが、今回は本気で誰が頭でも大丈夫、と皆思っていた(多分)のでかなりすんなりと。さらに運というか何というか、結局勝ったのは練習に早くから来られてた湖北のSさん、そして前列に5弦が並ぶという絵的にもよい配置となり、今回のジャンケンは空前絶後の上手くいった決め方になったように思います。 指揮は藏野先生。堀川高校で指揮の教鞭をとっておられることから、関西ではお馴染みの先生かと思います。私がお世話になるのは、2019年の交響楽団ひびきさん(火の鳥、シェエラザード)以来となります。 学校の先生、ということで(?)各曲のメトロノームテンポなどもさらう際の目標になるよう事前に設定され、テンポの大きな揺れなどもきっちり伝えた上でのリハーサルなので、アマチュアにとって非常に効率良い練習の積み上げとなります。随所に挟まれる思い出話はなかなかに楽しく、このオケと10年以上のお付き合いをされているだけあって、オケと指揮者の信頼関係の深さを感じていました。 先生のブログにもこの演奏会のことが何回か登場しています。3年にわたる延期を(当然ながら)先生も耐えきっての演奏会ですから、達成感もひとかたならぬものではなかったかと思います。・お願いです!演奏会を開催させてください!・感謝します!陵水フィルの演奏会を開催することができました!・エニグマ変奏曲京都市民管さんで弾かせてもらって以来、全曲は2回目の演奏になります。隣はその時の首席奏者・・あぁ、弾けてないのがバレるなぁ、と観念しての演奏です。当時から少しは進歩した(いや、トシで退化したか)は首席奏者さんの判断次第ですね。怖くて聞けませんが。(幸い?京都市民管さんは今はメンバーがかなり充足されていて、トラの出番は当面なさそうです) 延期によって練習時間が延びた分、こちらの曲を暖める時間も延びて、だいぶ曲が身体に入ってきました。コントラバスにとっての難関、第7変奏(1分の1拍子!)も、もう一息のところまで来ました(まだ打率低いけど)。そうなってみるとこの曲、なかなか起伏もあって最後は盛り上がるし(VaやVcのソロが多くて、首席奏者は大変ですが)、もっと演奏されても良い曲だなぁ、なんて思って弾いてました。編成も標準2管にTrp1とCFgを足したくらいだし。それも、たぶん陵水さんの演奏がしっかりしてたから、なんでしょうね。 ちなみに終曲で入るオルガンは、彦根のホールには付いていないためカット(もともとオプションなので、無くても良い)でした。 この曲の中盤クライマックスは、単独でもよく演奏される第9変奏「ニムロッド」。アンコールとして単独で取り上げられることもあり、私もこの曲だけ(どちらもアンコールでした)というのを2回経験しています。今回のニムロッドはよく練り上げられた演奏で、ゆっくりした歩み(8分音符カウント)で堂々としたクライマックスを作ることが出来たように思います。(先生も前日通し練習でのニムロッドをとても評価されていました) 私も5弦が多い編成だったのであまり使わないつもりだったHipShot、ここではちゃんと最後のコントラEsを弾くために下げさせてもらいました。 終曲のラストのGの和音が高らかに響いた後、暫く全く拍手がなくて、これは感激したのか・・?余韻を楽しむにしては長すぎる・・とビビったのですが、どうやら変奏曲で派手な曲も多かったことから、これで本当に終わりかどうか、お客様が拍手を逡巡されたように感じました。ほぼ全員ステージに乗っている関係上、客席にサクラが撒けなかったのはしょうがないですね。・チャイコフスキー4番 卒業してすぐに演奏して以来、再び関西に戻ってくるまで全く演奏機会がなく、そして再演以降は毎年のように演奏機会があった、不思議な曲。まぁ、学生時代は同じチャイコの6番、5番に比べて段違いに難しく、アマオケでは手を出すな、的な言われ方もしていたのですが、今はオケも達者になってきたので演奏回数も増えてきたようです。そうは言っても、どちらも演奏回数二桁に迫る勢いの5,6番に比べると、まだまだ経験必要かも知れません。 個人的には紫苑交響楽団さんでの練習で鍛えられたとは言え、1楽章がなんてったって難しい。さらにこの曲は楽譜のミス(ミスプリントと思われるもの)が多数あり、トラメンバー間での意識合わせ、場所によってはマエストロとの確認などで演奏初期にドタバタが多い曲でもあります。(経験値によるものが多いので、若いメンバーのオケにいくと、全く楽譜を修正せずに変な状態で弾いていることあり)今回全員トラと言うこともあり説明があまりに大変だったので、とうとう自筆譜とスコア、パートを突き合わせた結果としての修正箇所をまとめたものをブログに書いておきました。以降はこれを使うことで説明も楽になりますが、それも全音での新版スコアによって不要になるかも知れません。。というのも、今回自筆譜のありかを紹介してくれたのは、まさに全音の新校訂版を浄書している、学生オケ時代からのお付き合いのMさん。ほんと入れ違い続きで、実はエニグマも近日新校訂版で出ると言うことで、自筆譜のアクセス先を教えてもらいました。確かエニグマでもマエストロが不思議・・と言っているポイントがあり(コントラバスではない)、底の確認も容易に出来ました(現行スコアどおりのようです)。 チャイ4のコントラバスパート譜についての修正および音下げポイントはこちら。・チャイコフスキー交響曲第4番における、コントラバスパート譜の誤植訂正(付:C線下げ拡張候補) チャイコフスキーは上手く4弦コントラバスの音域でパートを書く作曲家なのですが、それでもこの曲、何ヶ所か下げたいポイントがあり、これまでの演奏での慣例、指揮者指示等も含め合わせて上記ブログに入れておきました。今回は2楽章の一部と4楽章のコーダへのブリッジでHipShot(と5弦の譜面にない下げ)を実施しています。特に4楽章のコーダに入る直前のコントラC下げは、マエストロ直々の指示であり、さらに「コントラCの人は最大の音が出るようにいくら弓を返してもよい」との発破付きでした。これは頑張らざるを得ない。 演奏自体も1楽章の難しいリズムを乗り越え、2楽章のチャーミングな木管ソロ群、Pizzで攻める弦楽器、4楽章の圧倒的な金管打楽器群、とそれぞれのセクションの魅力を出せたよい演奏になったと思います。私も今回の演奏で改めてチャイ4勉強し直せたな、と感謝しています。良い練習と本番でした。・アンコールアンコールはチャイコフスキーつながりで、歌劇「エフゲニ・オネーギン」からの「ポロネーズ」。チャイコフスキーの交響曲の後で演奏するアンコール定番ものではありますが、ずいぶん久しぶり、とおもったら20年ぶりくらいでした。2000年越えてからずいぶん生きたんだなー、と妙な感慨。ポロネーズと言えばコントラバス弾きには30エチュードの17番(Tempo di Polacca)になってしまうわけですが、実は練習中はこの曲の出来が一番心配でした。(音のおさらいが、というよりノリが) が、それも最終盤になってコツを掴まれたのか、最終延期後再結集したときの練習では見違えるようになっていて、とても安心しました。 ホールの響きもあって、まさに絢爛豪華な演奏となったように思います。 ご時世を反映してお客様とのコンタクト(プレゼント受付、楽屋出待ち)も禁止なので、終演後お客様が捌けたあとで、舞台と客席に広がって(ディスタンスを取って)講評とミーティングを実施、私もトラながら参加させていただきました。運営の方のご苦労にみんなホロリとするような場面もありました。いつもの(中華料理店での)打ち上げをやるためにも、ぜひ次の演奏会も立ち上げていただきたいものです。 その次回演奏会については、今のところは全く未定のようです。まずは楽器などで関係も深い現役の皆さんが演奏会復活しないことには、OBとしても気が気ではないと思います。現役の演奏会が再開された上で、また陵水フィルさんが次々と巣立っていく現役生を受けとめ、次回の演奏会につながっていくことを祈っています。過去の演奏経歴です。通算368ステージ目。■エルガー:エニグマ変奏曲・2014/02/09 びわこフィルハーモニーオーケストラ/有馬 純昭 (Nimrodのみ)・2017/05/28 京都市民管弦楽団/中橋 健太郎左衛門 (全曲)・2019/06/08 滋賀医科大学管弦楽団/岩井 一也 (Nimrodのみ)・2022/01/23 陵水フィルハーモニー管弦楽団/藏野 雅彦 (全曲)■チャイコフスキー:交響曲第4番・1991/01/13 宇治シティフィルハーモニー/脇坂 英夫・2014/09/15 墨染交響楽団/脇坂 英夫・2016/09/04 紫苑交響楽団/森口 真司・2017/04/16 グリーン交響楽団/佐々木 宏・2018/06/09 滋賀医科大学管弦楽団/岩井 一也・2022/01/23 陵水フィルハーモニー管弦楽団/藏野 雅彦 ■チャイコフスキー:歌劇「エフゲニ・オネーギン」から「ポロネーズ」・1991/11/10 麻生フィルハーモニー管弦楽団/大野 和士・1995/04/15 東京グリーン交響楽団/川本 貢司・2000/07/01 富士フィルハーモニー管弦楽団/磯部 省吾・2022/01/23 陵水フィルハーモニー管弦楽団/藏野 雅彦 陵水フィルハーモニー管弦楽団での演奏履歴です。(通算2ステージ目) 2012/2/26 第5回演奏会 ひこね市文化プラザ(ラフマニノフ交響曲2他) 2022/1/23 第10回演奏会 ひこね市文化プラザ(エニグマ/チャイ4)
2022.01.23
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翌日は緊急事態宣言明けとなる京都での演奏会。「オリンピック緩和」が決まってからなんと三週連続の演奏会で、いきなりかつてのトップギアに戻った感じです。先日のフィロムジカさんで知り合いになったエキストラの方からご紹介いただいたオケ。前から知人が参加されていたことで名前は存じ上げていましたが、初めてご一緒させていただくこととなりました。<<京都教育大学管弦楽団OBオーケストラ 第18回演奏会>> 日時: 2021年7月10日(土)14:30 開場 15:00 開演 会場: 京都市呉竹文化センター ホール(京阪本線・近鉄京都線「丹波橋」西口前) 指揮: 山本一宏 ラヴェル 「亡き王女のためのパヴァーヌ」 ホルスト 「吹奏楽のための第二組曲」管弦楽編曲版 シューベルト 交響曲第3番 入場無料 演奏曲目と演奏内容(過去演奏回数)は以下のとおりです。 ・ラヴェル:「亡き王女のためのパヴァーヌ」(2回目) 2人中1pult-in 仏弓、4弦、extender未使用 ・ホルスト:吹奏楽のための第二組曲(オーケストラ版)(4回目) 2人中1pult-in 仏弓、4弦、extender未使用 ・シューベルト:交響曲第3番(初)(Breitkopf旧版) 2人中1pult-in 独弓、4弦、extender未使用(アンコール) ・シューベルト:交響曲第3番 第3楽章からダ・カーポ以降 場所は墨染交響楽団さんが本拠地とする「呉竹文化センター」の大ホール。年に何度もお世話になりますし、実は先月も近衛交響楽団さんの練習にお邪魔させてもらった時にコロナ明けでの舞台は踏ませてもらってました。今日は晴れて演奏会の舞台です。座席はコロナ仕様でひとつ飛ばし、お客様も事前登録での整理券やチケット裏面に連絡先記載など、これまたコロナ仕様です。 もともと定員も少ないホール(約600名)ですが、ひとつ飛ばしで300名が定員。そこに約100名ちょっとくらいでしょうか、お客様にもお越しいただいての演奏会が無事開けました。演奏会から2週間経っても特に主催者からの連絡がないことから、きっと感染はなかったものと思います。よかった。 元々編成としては絞ったオーケストラのようですが、コロナということで(教育大OBの方々ですから当然教職関係が多く、コロナの影響は甚大と思われます)さらにオーケストラ編成が小さく絞られました。 結果として今回のサイズは4型(高音から4-5-5-4-2(人))という、まさに「チェンバーオーケストラ」となりました。シューベルトやラベルはこれでも結構良い感じ。ホルストはこの編成用にアレンジした(トロンボーン・チューバなし)ものなので、バランスは保たれていましたが、その分音色のパレットが少なくなったため、アレンジャーはご苦労されたことと思います。 並びは標準的。弦は下手側から、1st-2nd-Va-Vc, という近代アメリカ型配置。ひな壇が二段のため、前列に下手からHn3,Fl2(Pic),Ob2。後列に下手からTp2, Cl2, Fg2。ティンパニと打楽器はひな壇に上がらず下手にHarpと共に並びました。 コントラバスの配置は、2人ですので、床直接にVa-Vcの奥に並びます。初めてのオケですから、私はIn側に陣取りました。 前述どおりコントラバスは2名。団員の方がいらっしゃらない中、演奏会がコロナの影響で延期を重ね、ようやく演奏会日程は決まってもこれまでのエキストラの方が都合が合わず、今回ご一緒させていただいたM山さん(エキストラです)もメンバー探しを依頼され、始めてご一緒したフィロムジカさんの時に声をかけていただいた次第です。 指揮は当団を第15回定期から指揮しておられる、山本一宏先生。京響のファゴット奏者だったとのことで、コントラバスへも的確な指示をだしていただけて、ありがたかったです。 1曲目はラベルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」。かなり久しぶり感あると思ったら、なんと学生時代以来でした。曲のイメージとしては独奏ホルンが大活躍することから、ホルン協奏曲のアンコールとかを考えてしまうのですが、今回もコンチェルトを吹くような強力な方が演奏されたようです。 そしてもう一つのソロ(相当の)楽器ハープには、これまた大学オケ時代、そして八幡やマラオケでも大変お世話になった鈴木貴子さんがいらっしゃっており、素晴らしい演奏を聴かせてくださいました。コロナですべてストップして以来初めての顔合わせとなり、嬉しくてご挨拶に行っちゃいました。今年に入ってオケではドイツ・ロシアものが続いていたこともあり、フレンチ弓を使えたのも嬉しかったです。 2曲目はなんと「吹奏楽のための第二組曲」・・のオーケストラ編曲版です。実際にゴードン・ジェイコブによって『ハンプシャー組曲』として管弦楽に編曲されているようですが、今回はオーケストラの編成が小さい(Trb/Tuなし)ということもあり、指揮者とコンマスとでオリジナルのアレンジをされたようです。 曲としては有名(吹奏楽経験者なら、知らない人はいないくらい)だし、以前に沼吹さんで保科先生の指揮の下、弦バスを弾いたこともあり懐かしい曲でした。アレンジの都合上、というかチューバ(そしてユーフォニウムも)がいない分、コントラバスへの負担が大きく、そして・・二人(笑)。なかなかキツかったです。最後は真剣にコントラバス二人っきりのSoliでしたし。 そしてメインの曲はシューベルトの交響曲第三番。元々シューベルトの6番以前は編成が小さく、曲としても短めのため(そしてその割に難しい)なかなかアマチュアでは(一部の古典専門の小編成オケを除き)演奏機会が少ないため、貴重な選曲です。彼の交響曲としても最も短い曲だそうですが、ニ長調で明るく、そしてすでにシューベルトの特徴的な転調がみられる佳曲でした。特に民謡由来とも言われる第2楽章の、単純な中に微妙な哀愁を込めた旋律とオーケストレーションや、すでに「グレート」を彷彿とさせる6/8拍子の終楽章など、この演奏会で曲にしっかりと触れられたおかげですっかり魅了されてしまいました。 本番直前でのお話だったので練習に2回しかお邪魔できなかったのが、とても残念でした。演奏の方もオーケストラの小編成が活きて、すっきりと軽快な音と演奏になったように思います。それもあって、本来拡張音域指定があったホルストやシューベルトも、トップの方が5弦でしっかり音を出されていたので、敢えてHipShotでの下げは狙いませんでした。私の演奏の方はといえば、あり得ないところで飛び出したり、とご迷惑をかけてしまったのが申し訳ないです・・ アンコールは直前まで楽譜等の用意がなかったので「ないのかなー」と思っていたのですが、リハーサルで2楽章と3楽章を部分的につまみ出すトライをした結果、3楽章(メヌエット)のダ・カーポ以降をアンコールにすることとなりました。アウフタクトにsfのついた、ややベートーヴェンのスケルツォも思わせる快活な曲です。 個人的には2楽章を聴きたかったですが(コントラバスもヒマだし(笑))、こちらも魅力的でよいアンコールとなりました。 打ち上げはこのご時世と言うこともあり、残念ながらありませんでした。初めてお世話になったオーケストラなので、打ち上げで団員の方々や、他でもお世話になっているエキストラ奏者の皆様とゆっくり交流したいところですが、なかなか人の新しい交流が出来ないのは辛いところです。。 次回は約1年後、京コン大ホールでピアノ協奏曲とメンデルスゾーンの交響曲を中心に取り上げられる予定とのこと。次回お声がけいただけるかどうかはわかりませんが、良い演奏会になることを祈っています。各曲の過去演奏履歴です。通算364ステージ目。■ラヴェル:「亡き王女のためのパヴァーヌ」(2回目)・1987/03 京都インターユニバーシティーオーケストラ 第2回演奏会/斎藤 栄一■ホルスト:吹奏楽のための第二組曲(オーケストラ版)(2回目)・2005/07 沼津吹奏楽団/保科 洋(吹奏楽版:弦バス演奏)■シューベルト:交響曲第3番(初)(Breitkopf旧版)(初)京都教育大学管弦楽団OBオーケストラさんでの演奏履歴です。 (初)
2021.07.10
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「知られざる名曲」を取り上げることをコンセプトに活動する(楽団Webサイトより)オーケストラ、京都フィロムジカ管弦楽団さん。コロナの中1年半もの間演奏会がストップしていましたが、緊急事態宣言明け早々に復活の演奏会を開催されました。そこまでの出演者とメンバー維持、そして厳しい条件下での練習場所確保など大変なご苦労があったことと思います。そんな貴重な演奏会に、二度目のお声がけをいただきました。懐かしの八幡市文化センターで、初めての曲2曲と横浜で弾いて以来30年ぶりの曲との演奏となりました。《京都フィロムジカ管弦楽団 第47回定期演奏会》 日 時 : 2021年6月27日(日)午後1時開場/2時開演(午後1時20分よりホールでプレコンサートを予定) 会 場 : 八幡市文化センター大ホール 指 揮 : 葛城 郁也 入場料 : 800円(前売) 900円(当日) 全席自由 曲 目 : ■ グラズノフ /祝典序曲 ■ ハイドン/交響曲第100番「軍隊」 ■ チャイコフスキー/交響曲第2番 ・体調が少しでも悪い場合にはご来場はご遠慮ください。 ・自宅での検温で、平熱よりも体温が1度以上高い場合、ご来場はご遠慮ください。 ・会場での検温、手指消毒、マスクの着用にご協力ください。演奏曲目別の私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。・グラズノフ:祝典序曲 (初)・ハイドン:交響曲第100番「軍隊」Breitkopf版(旧全集版)(2回目)・チャイコフスキー:交響曲第2番 「小ロシア(ウクライナ)」(1880年改訂版)(初)いずれも 2Pult中 1Pult In 独弓、4弦 Extender (low-C) は「軍隊」でのみ使用。(アンコール)・なし 演奏会場は久々の八幡市文化センター大ホール。永年お世話になった八幡市民オーケストラの本拠地です。 八幡市民オケから離れた直後にコロナ禍となり、八幡のホール、そして市民オケも活動がほぼ止まってしまっていました。今回フィロムジカさんが何度も変更を余儀なくされながらも何とか八幡のホールで出来たのは、ホールの努力、オケの努力、そして少しのラッキーなタイミングによるものとしか言えません。多くの市民オケが数週間、いや数日のお上の規制レベル差で、演奏できたり、出来なかったりがありました。 そして演奏会当日自体は開催可能となったとしても、アマチュアにはそれなりの準備(練習)期間が必要なため、そこまでの練習が出来たかどうかも、各オケの命運を分けました。固定練習場のオケは、その場所といわば一蓮托生に近い形でしたし、固定練習場を持たないオケは活動圏の中でできるだけ状況の落ち着いた場所を探していました。 フィロムジカさんは京都市内のいつもの練習場が使えない中、京都郊外や滋賀の練習場を探して練習回数を確保されていました。運営の皆さんの努力に頭を下げるばかりです。 このご時世でもあり、客席数は半分に制限され、決して足の便が良いとは言えない八幡のホール、またフィロムジカさん自体演奏会場は都度移動するタイプのオケで集客はなかなか厳しいのですが、それでも百名以上のお客様はお見えになっていたと思います。少なくても熱度の高いのがフィロムジカさんのお客様ですから、ブラボーは出来ない(このご時世なので)分、拍手は盛大でした。(もちろん曲も演奏も素晴らしかったからと思います) 古典派~ロマン派と多彩な曲の演奏となりましたが、弦の編成は小さく(上から、8-7-6-7-4「人」)、ハイドンの編成で全曲通したような感じです。管楽器に対して相当頑張らないといけないバランスです。弦楽器はチェロを除いてエキストラメンバーが多く、運営の苦労が偲ばれます。 弦楽器の並びは、チェロが外の近代スタイル(舞台下手から1st-2nd-Va-Vc,CbはVcの後)でした。金管・打楽器はTimpが中央奥、Timpの前にTp/Trb/Tuba,Hnは下手に2列で固まる配置。ティンパニ以外の打楽器はティンパニから下手側に並びました。今回はグラズノフ、軍隊、チャイコともシンバルやバスドラム等入る賑やかな編成でした。 8型というコンパクトな弦楽器サイズに合わせ、コントラバスも4名。チェロとの比較で薄かった(というか、チェロがちょっと多い)感じです。 4人ということで、雛壇不要、横一列に並ぶ形でリハーサルを開始しました。いつも八幡市民オケでは14~16型が入っているステージ(「英雄の生涯」演奏したときは、100人以上がステージ上)、とはいえディスタンス確保が必要な昨今ですから、半分の8型でもそれなりにスペース取る必要がありまして、雛壇無しの4人横一列で割といい感じになってしまいました。 チェロとバイオリンも、本来ならこのホールの特性(上の反響板がある位置の楽器までしか音が抜けず、ピットをせり出した位置に座った楽器は音が飛ばない)的にはもっと管楽器側に詰めたいところではありました。 ただ、ホールのこの特性とチェロが外という配置のおかげで、Vc-Cbのバランスは人数比ほど高音過多にならずに済んだように思います。(もちろんVcの皆さんが演奏に気を遣われたのが大きいと思います) メンバーの内訳は、フィロムジカさんには永らく出演されている常トラで、八幡市民オーケストラでもご一緒させてもらっていたH先生と、同じく13年前からの常トラで、私はここで初対面となったMさん、そして前回から団員となられたYさんの4名。団員が1名だけだと、他のエキストラメンバーの対応とかが大変(楽譜の準備、練習会場の連絡等々)なのですが、細かく対応頂き感謝でした。そしてMさんからはこの演奏会の2週間後に本番となる演奏会へお誘いを受け、そちらでもご一緒させて頂くこととなりました。 指揮者は葛城郁也先生。私は初めてご指導頂く先生です。フルート出身の若手の先生で、溌剌とした指揮ぶりでした。そしてフルートへの具体的なアドバイスは、さすが出身楽器、という感じでした。フィロムジカさんには弦楽器が八幡市民オケと同じく大フィルの岩井先生、そして金管楽器には学生オケの大先輩である山崎兄がトレーナとして指導に当たられているので、木管出身の指揮者でちょうどいいバランスになったかも知れません。・祝典序曲 何が良かったって、当初(コロナ前)にお話しをいただいたときに大判のスコアを「えいやっ」とばかり購入してしまったので、最後まで私を使っていただき、そして曲も変更せずに演奏し切ってくださったおかげで、このスコア、無駄にならずに済んだのが一番ほっとしました。(笑) 曲はタイトルどおりの華やかな作りで、グラズノフの職人芸的な盛り上がる曲でした。この演奏会で私は初めてこの曲に触れましたが、まず思ったのは、「ショスタコーヴィチの祝典序曲って、この曲のオマージュがあるよな」というのと、「低音の動きがマイスタージンガー」(=2分音符中心のバスラインが延々と続き、しんどい)ということでした。 細かい分散和音などもあり、なかなか難しい曲でした。というか、最初から音符だらけで疲労感きました・・なにせトロンボーン・チューバ勢揃いの編成にコントラバス4本ですから。・ハイドン:交響曲第100番(軍隊) 大学卒業して間もない頃、横浜シティーフィルさんで弾かせてもらってから、何と30年ぶりの演奏でした。 古典派の曲といえば楽譜や演奏スタイルが問題になり、それはまたフィロムジカさんのこだわりポイントかとも思いましたが、今回は意外な「旧版Breitkopfによる旧全集版」の採用でした。特に版へのこだわりが無かったとのことですが、時折譜面の不整合などでの調整はあったようです。新版と比較して追加されたアーティキュレーションやダイナミクスが、アマチュアには実はありがたく、上手く旧版を使うのも悪くないな、と思いました。譜面もモーツァルトなど一時はほぼBärenreiterの新版にほとんど置き換わるような勢いでしたが、ネットで著作権の切れた譜面のダウンロードが普及してからは、アマチュアでは旧版の復権も起こっているようです。ただ、若手中心のオケにはその辺の版の経緯をわかっておらずに使うところもあって、「スコアと合わない、前に演奏した譜面や手持ちの譜面と違う」と思いつつ平気で混ぜて演奏してたりもして、エキストラでお邪魔したときなど、頭がクラクラするときもあったりします。 今回は演奏としてはモダン・アプローチ(譜面が旧版なので、ある意味当然)でしたが、見物の「軍隊ラッパ」のみ、C長管のナチュラルトランペット(バルブやピストンが無くて自然倍音しか出ない、古いタイプの楽器)を採用されていました。 弦楽器の編成が小さかったことがこの曲では幸いして、モダンなアプローチでも切れ味ある、なかなか良い演奏だったように思います。・チャイコフスキー:交響曲第2番「小ロシア」 こちらもグラズノフと同じく初めて演奏する曲。曲自体はマイナーながら「山羊さんゆうびん」の曲(4楽章のロシア民謡「鶴」の主題と似ている)として記憶にあったものです。スコアが無駄にならなくて良かった級ですね。なかなか演奏機会が無い。 さらにこの曲は作曲者自身による改訂版があり、現在多く演奏されるのは実はこっちの方。シューマンの4番のような感じですね。フィロムジカさんはシューマン4番では敢えて初版(滅多にやらない方)を演奏し、今日のチャイコフスキーは改訂版(良く演奏する方)を採用です。実はこの改訂は交響曲4番と5番の間にされたものなので、この改訂によって一気に後期の人気曲のような構成とオーケストレーションを持つようになりました。そして雰囲気はまるで「バレエ曲で交響曲を書いた」感じ。3楽章なんかは、ほんとにバレエ内の一曲として演奏しても違和感無さそう(長いけど)。コロナで他のオケの練習が少なかったこともあって、比較的この曲の練習時間が多く取れたことからかなりいい感じに身体に入った曲になりました。コントラバスパートも難しいところが何ヶ所かはありますが、1番(冬の日の幻想)のような無理ゲー的絶望感は無く、それも後期の雰囲気がある感じでした。随所に5番や6番の萌芽が見えて、楽しかったです。 演奏も弦が薄いのがさすがに辛い部分がありましたが、客演コンミス以下腕の立つエキストラを揃えた1stVnの健闘で、曲がぐいぐい前に進んで、勢いのある感動的な演奏になりました。満を持してのラストの金管は、さすが山崎兄仕込み。「上手い金管は最後にすべてを救ってくれる」という感じです。リハーサルで強打の反動で椅子が崩壊しティンパニ奏者が投げ出される、というびっくりするような事故もありましたが、京大オケ系の優秀奏者が揃った打楽器のおかげで、コントラバスも非常に弾きやすかったです。 まだまだ世間体や会社の縛りとかでお忍び的な方もおり、それぞれの素晴らしい奏者の方とカメラに収まることができないのが、つくづく残念ではあります。・(アンコール) 今回も、アンコールはありませんでした。コロナ下の練習時間確保が厳しい中ですから、当初の曲目どおりにやりきれただけでもたいしたものかな、と思いました。個人的にはチャイコフスキーのバレエ曲のから一曲くらい何か欲しかったですが・・(4楽章の一部が白鳥湖の「ハンガリーの踊り」にとても似ていて、ちょっぴりやってみたかった) ご時世を反映してお客様とのコンタクト(プレゼント受付、楽屋出待ち)も禁止なので、打ち上げはとてもとても・・という状態です。なので、終演後お客様が捌けたあとで、ロビーに集まって指導の皆様からの講評をいただきました。団員の皆さんだけでもあとでオンライン打ち上げとかできてたらいいんですけどね。 次回演奏会は12月26日(日)に、文化パルク城陽 プラムホールにて。フィロムジカさんらしい邦人作品(高田三郎/狂詩曲第一番「木曽節」)と、有名曲「ペールギュント」+「悲愴」とのことです。指揮は墨染交響楽団でも多くお世話になった滝本先生、という楽しみなプログラムです。過去の演奏経歴です。通算362ステージ目。■グラズノフ:祝典序曲 ・(初)■ハイドン:交響曲第100番「軍隊」(旧版)・1992/04/18 横浜シティ・フィルハーモニック/鎌田 由紀夫■チャイコフスキー:交響曲第2番 「小ロシア(ウクライナ)」・(初)京都フィロムジカ管弦楽団での演奏履歴です。・2019/6 第45回定期演奏会 大津市民会館 (ニールセン2番他)
2021.06.27
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コロナの影響、というよりコロナ対策の行政混乱により、文化芸術イベントは右往左往しています。この演奏会も昨年延期となり、ようやく開催目前となったところで緊急事態宣言延長。再度一ヶ月の延期となりました。平日から平日への急なステージ振替えとなったため、私も本番は出られないままステージリハーサル+一部本番録画という形までの変則的な参加となりました。 これをカウントするのかどうか微妙なところではありますが、公式レコーディングということで、本番未登場ですが履歴としてカウントすることとしました。奇しくもこれが私にとって、オケピットデビューとなりました。《第1回T-raum ダンスクリエーション》振替公演についてのご案内2021年5月20日(木)→6月23日(水) 19:00開演兵庫県立芸術文化センター 大ホール振付 ユーリ・ン、瀬島五月、三崎彩、田村映水子指揮 田村ゆう子管弦楽 西宮きらきら母交響楽団チケット S席8,000円、A席6,000円、B席4,000円、C席2,000円++++++++++演目瀬島五月(バレエカンパニー・ウェスト・ジャパン代表)振付『運命』~交響曲第5番『運命』(ベートーヴェン)~パフォーマンス: 石本晴子、佐々木夢奈、飯田慧、瀬島五月、アンドリュー・エルフィンストン、片岡典子、藤本瑞紀、清田カレン、藤本華奈、吉田裕香、大久保彩香(バレエカンパニー・ウェスト・ジャパン)田村映水子(ドイツ在住)振付曲目未定(延期により、「フィガロの結婚」序曲から音楽変更のため)パフォーマンス:山本優里歌(ドイツ在住)三崎彩(オランダ在住)振付『夢境』~くるみ割り人形 より 行進曲(チャイコフスキー)&浄夜 より(シェーンベルク)~パフォーマンス:河野早百合、貴島佳子ユーリ・ン(香港シティ・コンテンポラリー・ダンス・カンパニー芸術監督)振付『a wake in my sleep』A Film By Yuri Ng and 1930 Collective~交響曲第5番 より 『アダージェット』(マーラー)~パフォーマンス:ユーリ・ン(香港から映像参加)Special appearance: Madame Cho, Noel, YanCasts: Red, Window, Bo, Kwan, Ethan, Oscar, YilongCreative Directors: Elysa Wendi and Yuri NgFilm Direction: Elysa WendiCinematography, Production design and Art Direction : Wong Liang YihEditor : Shing LeeStill Photography and Assistant Director : Chan Hau ChunGaffer: Wilson HuangCamera Assistant: Chui Chih YinProduction Assistant and Art department : RedMake up artist: Annie LaiPost Production Management: Pica Pica Media演奏曲目別の詳細内容は、次のとおりです。 ・ベートーベン:交響曲第5番「運命」Breitkopf(旧)版 (7回目) ・モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲 Breitkopf(旧)版(5回目) ・チャイコフスキー:バレエ「くるみ割り人形」から「行進曲」 (9回目) ・シェーンベルク:浄められた夜(前半部分) (初) ・マーラー:交響曲第5番第4楽章「アダージェット」(4回目) (すべて共通) 1Pult中1Pult Out 独弓、4弦、エクステは運命と浄夜で使用(low-C) 会場となった兵庫県立芸術文化会館(KOBELCOホール)は、5月GW明けの緊急事態宣言が延長となった地域のまっただ中になります。4月は完全閉鎖に近かったのですが、延長時にホールへの規制が緩められ、定員を絞った開催は可能になっています。そのため一部のアマチュアオーケストラは公演を実現出来ました。こちらの催しは本番を6月にスライドさせ、本来の公演日であった5/20をリハーサル日(リハーサルなので無観客)としての対応です。 ホールでのリハーサルは、バレエとの合わせおよび録画(レコーディング)が中心になります。ステージはバレエに譲って、オケはピット内に収まります。念願の人生初ピット演奏となりました。これが本公演でないのがとても残念です。 オーケストラはピットを想定した、弦楽器の薄い編成になります。このリハーサル時点で、上から(8-6-5-5-2人)くらい。暗くて、パンフレットもないので数はかなり誤差ありそうです。本番はコントラバスは4人の見込みとのことですが、私はあいにく本番当日仕事があり出られないことから、他の弦楽器編成は見届けられなさそうです。 管楽器は出番のある最大のものがチャイコフスキーということで、チューバはリハーサルにはいらっしゃいませんでした。本番はこの曲(行進曲)のためだけに来るのかな、とか気になってます。 並びとしてはオケピットということで、弦楽器を全部下手に寄せ、管楽器が上手。管楽器は前列が木管(1列目Fl/Ob、2列目Cl/Fg)、後列に金管(3列目にTp/Hn,Timp横にTrb)、弦楽器は外から1st-2nd-Va-Vcで、Cbは弦楽器の後ろに陣取る形です。 コントラバスは二人なので、指揮者の真向かいに一列横並び。譜面台は一人一本です。当初20日本番に向けては、トップのNさん(オペラパーク管)からのオファーがあったメンバーで、私以外はS田さん(以前に阪大オペラでご一緒しました)、T治さん(芦響)という強力メンバー。20日は木曜ですが、有給休暇を申請しての参戦でした。 残念ながらこのメンバー、スライドした6月は皆有休が確保できず、本番は結局別メンバーでの演奏となります。(延期決定してから1ヶ月先程度の平日なので、メンバー探しは大変だったようです。。) 結局本番は別のチームとなりましたが、そちらのチームはそちらで20日の平日に対応が出来ないため、当初20日と思って有休とっていたメンバーのうち、有休返上していなかったT治さんと私とで20日のリハーサル、および録画への演奏に対応することとなりました。 で、目の前にやけに性能の良さそうなマイクがあるんですが・・・(笑) 指揮は田村ゆう子先生。今回初めてご一緒させていただきます。バレエが得意分野とのことで、かつてお世話になった「ドンちゃん」こと堤俊作先生を思い出します。この演奏会も田村先生の強い思いと人脈で立ち上がった企画と伺ってます。きらきら母響さんとは女性指揮者と言うこともありお付き合いが長いようです、塚口には自前の練習場もお持ちというのにびっくりでした。 練習中に岡山大オケの話しが出てきてびっくりしたのですが、保科先生(岡大オケを永年率いておられます。私も学生時代、社会人時代にオケや吹奏楽でお世話になりました)に師事されていたとのこと。納得です。 バレエの皆様については、私は現代バレエ畑に詳しくないのでアレですが、オンライン含め海外からも参加という国際的な顔ぶれ。 さて、今回のステージですが、基本は「バレエ公演」です。なので、オーケストラはピットの中での演奏。けど、音楽はどれも通常のクラシック名曲です。これに振り付けして踊る、というコンテンポラリーなバレエとなります。 まずいきなりクラシックを代表すると言っても過言ではない「運命」です。しかも全曲ノーカット。ノーカットどころか、1楽章も4楽章も繰り返し全部やるという徹底度合い。(実は繰り返しは無しのつもりの所もあったみたいですが、踊る側が繰り返しありの演奏で尺を取ってしまったらしい・・) 楽譜はBreitkopfのいわゆる「旧版」での演奏です。学生時代以来慣れ親しんだ、Vcと一緒になっているパート譜なので、用意してくれていたデータではなくて、過去の譜面を引っ張り出しました。(多分嫁の(笑))演奏する側も冒頭からがっつりの演奏です。踊り側は楽章単位でメンバーが交代しますが、こちらは交代要員無し(あたりまえか・・)。演奏会でも長さ(約40分弱)の割に疲労度高い曲ですが、何せ冒頭での演奏だけにペース配分に気を遣います。リハーサルでこの練習が最後にまわりましたので、最後は力を出し切る形になりました。エクステンダーの上げ下げも頻発する曲で、一ヶ所戻すタイミングを失った後はしばらくきつかったです(ポジション移動が不可能に近くなる)。一瞬の油断もできません 2曲目は元々はモーツァルトの「フィガロの結婚」序曲を演奏する予定でしたが、6月に公演スライドして一部の踊り手さんのスケジュールが合わなくなってしまったことから、曲目変更となりました。今日は次回以降で舞台に掛けるためこれまでの稽古の集大成としての演奏録音録画、ということになりそうです。 こちらも楽譜はBreitkopfの旧版譜面。見開きで演奏できるのでありがたい。Bärenreiterの新版はオタマジャクシの幅は大きくて見やすいのですが、譜めくりが発生してしまいます。この忙しい曲で譜めくり(しかもかなり忙しいところでのめくり)は避けたいところです。 3曲目は二つの曲を構成したバレエならではの構成。まずはチャイコフスキーの「くるみ割り人形」行進曲を演奏(後半での繰り返しを1回カット)した上で、シェーンベルクの「浄められた夜」(浄夜)に続きます。浄夜を冒頭から99小節目のドミナントトレモロまで演奏したら、最後にまた「行進曲」の冒頭2小節が返ってきて、繰り返しながらフェードアウトする、というものです。くるみ割り人形はポピュラーな曲ですし、行進曲は組曲ではもちろんのこと、抜粋でも大抵入りますし、アンコールで単独でも演奏するような曲。 そして中間部のシェーンベルクは、室内楽の名曲、弦楽合奏版はそのジャンルでの重要レパートリーとは言え、私は初めての演奏でした。シェーンベルクといえば十二音技法など前衛的な印象が強いですが、この「浄夜」は最初期の作品でありまだ調性がかなり残っており後期ロマン派の香りが高い曲です。そのためファンも多く、オリジナルの弦楽六重奏、そして作曲者自身の編曲による弦楽合奏版ともそれぞれの編成分野のメジャーで貴重なレパートリーとなっています。 ただこの曲、楽譜に問題があって、第二次大戦で亡命した枢軸国圏の作曲家共通の「母国の版権が亡命で回収できない(お金が入ってこない)ため、亡命先で改訂版を出版して版権を得る」対応をしたためか、大きく二つの版が存在しています。どうも今回はスコアが改訂版、楽譜は初版のものだったようで、速度記号、発想記号の違い(ドイツ語だったり英語だったり以外にも、追加や削除がある)、パート分割したときの楽器の割り振りが違っていたり、コントラバスでも弱音器指定がパート譜になかったり、とかなりリハーサルではその違いの確認に時間を取られていました。 こういうところは曲や楽譜の知識をもったオケだと事前にきっちりそろえてくるのですが、なかなか人材が揃っていないと難しいかもしれません。なかなか八幡オケのようにバシッと揃わないのは、しょうがないかもしれません。。演奏は各所にオペラパークからの強力助っ人を配置した弦楽合奏群の力で、なかなか良い演奏だったように思います。途中までの演奏、というのがとても残念です(といって、全曲演奏だとかなり長いし、難度も高いのですが) 最後はマーラーの交響曲第5番の第4楽章(アダージェット)。単一楽章としても非常に有名で、映画音楽にも使われた位なのでひょっとしたらマーラーの曲の中では最もポピュラーかもしれません。私も初めて弾いたマーラーはこのアダージェット(学生時代の府立大オケアンコール)でした。今回はその時の譜面を使っての演奏です。(配布されたダウンロード譜がちょっと見にくかったこともあり)これも「浄夜」と同じ弦楽合奏ですが、そこにハープが加わります。コントラバスは言ってみればハープの最低音域と一緒に動くような形で、しかも曲のテンポが変幻自在でアンサンブルが難しいことから、できればハープさんとはお互いよく見える位置で演奏したいものです。ただ今回はピットで暗い中、中央奥(Cb)と下手奥(Harp)で結構ドキドキな状態でした。 この曲は香港で踊られたフィルムと合わせて演奏する形でした。本番は演者が来日されるのか、それともコロナ禍ということでフィルム合わせとなるのか定かではありませんが、国際的で本格的な企画でした。演奏も客演コンマスA島さんのわかりやすいアインザッツで概ねしっかりとした演奏となりました。。。私が思いっきり数数え間違えて飛び出した一ヶ所を除き・・・ひー アンコールは「カーテンコール」となるはずですが、まだどういう形で行うか未定のようです。そこに曲をつける予定も、今のところは無いようです。 リハーサルですし、このコロナのご時世ですので今日の公式打ち上げは、(当然ながら)ありませんでした。本番の後も打ち上げはどうなりますやら・・まずはとにかく演奏会自体が無事開催され、この意欲的な企画のシリーズが、盛会裏に始まることを心から祈っています。 コントラバスの当日メンバーは、ここまでのリハーサルのメンバーと総入れ替えになってしまいますが、噂では若手フリープロが並ぶらしいので、より安定して充実したバスパートになることでしょう。 きらきら母交響楽団さんとしては、この日のリハーサルの後は6月前半に自主公演、後半のこの演奏会、とコロナで押してきたスケジュールを一気に消化するタイトな予定が待っています。自主公演の方も無事演奏会が開かれることを祈っています。 過去の演奏経歴です。通算361ステージ目。■ベートーベン:交響曲第5番「運命」 (全曲演奏のみ)1984/11/09 京都府立医科大学交響楽団/加藤 完二1987/12/13 アンサンブル・モーツァルティアーナ/岡田 司1991/9/21 横浜シティ・フィルハーモニック/鎌田 由紀夫1991/12/23 桜美林オーケストラ/セルジョ ソッシ1993/2/27 BOT交響楽団/草野 保雄2016/1/31 八幡市民オーケストラ/藏野 雅彦 (Bärenreiter版)■モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲1991/1/13 宇治シティフィルハーモニー/脇坂 英夫2006/10/22 八幡市民オーケストラ/高谷 光信2010/7/31 八幡市民オーケストラ/安藤 亨2020/2/16 墨染交響楽団/大島 正嗣 (Bärenreiter版)■チャイコフスキー:バレエ「くるみ割り人形」から「行進曲」1987/6/17 京都大学交響楽団/金 洪才(抜粋)1987/6/18 京都大学交響楽団/金 洪才(抜粋)1993/10/03 秦野市民交響楽団/川合 良一(組曲)1995/4/15 東京グリーン交響楽団/川本 貢司(組曲)2000/5/27 清水フィルハーモニー管弦楽団/藤崎 凡 (行進曲のみ)2005/5/29 沼津交響楽団/横島 勝人(組曲)2014/6/14 滋賀医科大学管弦楽団/岩井 一也(抜粋)2019/3/3 紫苑交響楽団/牧村 邦彦(組曲)■シェーンベルク:浄められた夜(前半部分) ・(初)■マーラー:交響曲第5番第4楽章「アダージェット」1987/11/06 京都府立医科大学交響楽団/加藤 完二(4楽章のみ)1998/11/08 東京グリーン交響楽団/川本 貢司 (交響曲全曲)2007/11/18 八幡市民オーケストラ/井崎 正浩 (交響曲全曲、アンコールで第4楽章再演)西宮きらきら母交響楽団さんでの演奏記録です。・2021/6/23 第1回T-raum ダンスクリエーション (「運命」全曲 他)
2021.06.23
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最後となった大学入試センター試験。今年の入試、この辺は雪もなく穏やかな日となりましたが、その最終日に初めてのオーケストラに乗せてもらいました。しかも31年ぶりのホール。ちょうど平成のセンター試験実施期間中丸ごとぶりくらいになるホールでの演奏は、エキストラでトップに座るという印象深いものとなりました。《京都プレザントオーケストラ 第16回演奏会》・指揮 仙崎和男・モーツァルト 魔笛序曲・シューベルト 交響曲第7(8)番「未完成」・フランク 交響曲2020年1月19日(日)京都こども文化会館 大ホール14:00開演(13:30開場) 入場無料(全席自由席・親子室あり)演奏曲目別の私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。・モーツァルト:歌劇「魔笛」序曲 (6回目) 3Pult中1Pult Out 独弓、4弦(extendor未使用)・シューベルト:未完成交響曲 (9回目) 3Pult中1Pult Out 独弓、4弦(extendor-C)・フランク:交響曲(3回目) 3Pult中1Pult Out 仏弓、4弦(extendor-C)(アンコール)・ドビュッシー~ビュッセル:「小組曲」から「1.小舟にて」(8回目) 3Pult中1Pult Out 仏弓、4弦(extendor未使用) 京都こども文化会館は1979年に完成したホールで、大ホールは収容人員608名。客席数に比べてステージは比較的広いため、一時は多くのアマチュア、学生オーケストラが演奏会に利用していました。私の大学生時代(1982-89年)当時は、まさに新築の使い勝手のよいホールとして、京都府立大オケ(現:京都三大学合同交響楽団)の演奏会を中心に京都会館の次によく利用させていただきました。しかし完成後40年近く経ち、老朽化もあるなか阪神のあの地震もくぐり抜けましたが、リニューアルや改築の措置は取られない、ということで今のままで供用が続けられるようです。 今となっては、駐車場が準備されていないため足の便が悪く(嵐電:北野白梅町駅や本数の多い市バス千本中立売バス停からは徒歩10分くらいかかります)、ホールの前庭を駐車場として利用していますが不足感は否めません(これは呉竹のホールも同じ)。 今回豊かな低音がとおる響きの良さを実感しただけに、もったいないなぁ、と思います。 大寒前日とあって冬の寒さがピークになる時期、入場無料、交通は市バスに頼る(もしくは寒い中ですが嵐電から歩く)ホールと条件は決して良くないのですが、毎年ほぼ同じ時期に演奏会を続けておられることもあり、会場は6~7割程度のお客様で埋まっておりました。満員が約600名ですから、400名ちょいというところでしょうか。ありがたいことです。何人か知人も来られていたようです(後で聞きました)。悪いことはできないものです。してませんが。 「自分が下手だと思う人が入れて楽しめるオーケストラ」がキャッチフレーズのプレザントオケさんですが、管楽器はなかなかどうして、しっかりした奏者の方もいらっしゃって、オーケストラとしてきっちり機能していました。弦楽器はやはりメンバーの人数も少なく、技量的にもオーケストラの曲を弾くのが大変な方がいらっしゃるということで、エキストラの投入で対応となります。 このオケが良いところは、オケ全体のバランスなりトラ招聘なりを取り纏めている方に音楽的・演奏実務的な見識を持った方が関わっているところかな、と思いました。そのため、弦楽器もやや薄いながら、高音から12-11-8-9-6(人)と比較的バランスが取れて、低音がしっかり充実した人数となっていました。(フランクの曲では、低音はかなり大事) 弦の配置はVaが外の近代配置(下手から1Vn,2Vn,Vc,Va)。コントラバスはVcの後ろ、上手側でした。管楽器はフランクで金管楽器が多い(トランペット×2,コルネット×2,トロンボーン×3,チューバ)ことから、ひな壇3段組(雛壇下から、Fl-Ob,Cl-Fg,Co-Tp-Trb-Tu)。ホルンは上手Cbと木管の間。Timpは下手木管の隣、ハープは2ndVnの後ろ、というTimpが最上段に来ない場合の、比較的安心感ある並び方でした。 コントラバスは6名。前2人、後4人の2列で、後列は雛壇上。雛壇の奥行きが狭いタイプ(4尺?)なので、幅は大丈夫ですが譜面台は前の床に落としてセッティング。譜面台は1人一本。平均年齢高かったことでの対応ですが、楽譜がよく見え演奏に集中できて助かりました。バスの置き椅子もちゃんと揃えておいてくれていて、ステージ関係の団員の方の見識が感じられるものでした。 現在京都プレザントさんにはコントラバスの団員がおらず(急募とのこと)、全員エキストラでの編成。こういう時はトップ決めがややこしいのですが、たまたま練習に一番最初に出たコントラバスメンバーが私だったことから、私が当選してしまいました。 その他のメンバーは、大阪はオーケストラ・ソノリテのOさん、けいはんなフィルのTさん、八幡市民オケ首席でマラオケ他でもお世話になっているH先輩、同じくマラオケでもお世話になった長岡京市民管の元首席Sさん、びわこフィル首席のうちの嫁はん、そして私、という平均年齢高いですが経験値豊富なメンバーが大集合。しかもHipShotエクステンダーによる4弦の低弦拡張対応した楽器が4本も一堂に会しました。これにSさんの5弦を加えて、6人中5人が低弦拡張可能というリッチな編成。未完成第1楽章の低音部も十分に鳴っていました。 指揮者は数年単位での変遷はありますが、ここ数年は元京都市響ファゴット奏者の仙崎先生。びわこ、墨染響、マラオケなど色んなオケで木管トレーナとしてお世話になっておりますが、本番を先生の指揮で演奏するのは初めての経験となりました。 なにせ1年間同じ曲の練習にほぼ毎週お付き合いすることになりますから、そのご苦労は大変じゃないかと思います。 今回の「魔笛」-「未完成」-「なんとか」のプログラム、なぜかよく当たります。一昨年の大阪工大オケ(メインはベートーヴェンの「英雄」)、そして今年の5月にもう一つ(メインはモーツァルトの40番)に出演する予定です。多分古典でトロンボーン入り、チューバ無し、と言うのが共通していることから、トロンボーンの出番を考えたらこうなりがちなのかも知れません。同じくシューベルトの「ロザムンデ」序曲もトロンボーン入りですが、こちらはやや曲が難しいので、ちょっと頻度は低いか。 通常ならこの前プロ2つでトロンボーンさんにご満足いただいて、メインはトロンボーン無しの古典曲、と言う流れが多そうですが、今回はメインでさらにチューバを加えての、トロンボーン出突っ張りプログラム。お疲れさまでした。 「魔笛」序曲はモーツァルト晩年(といっても35歳)の傑作の序曲。簡潔な序曲ソナタの形式(提示部繰り返しがなく、展開部は短いか、無いこともある)で書かれていますが、無駄な音符が無いシンプルな作りだけに、美しい演奏をするのは至極大変です。冒頭のゆったりした序奏はフェルマータを挟んでいることからカウントが難しく、また主部は2ndヴァイオリンのパートソロで始まりフガート風に弦楽器が乗っかってくるので、どこかのパートでテンポキープが崩れると、曲が前半で瓦解してしまうという緊張感溢れる曲です。 冒頭フライングはありましたが、1年の練習の成果を見せた2ndヴァイオリンさんの演奏以降、展開部の短調部分(40番張りの素晴らしい転調が聞ける)でテンポの共有に緊張感が走った以外は概ね安定した演奏で終えることが出来ました。 この曲の弦楽器は本当に難しい。今回比較的大編成なこともあり、音量は気にせず早い弓を随所に使ったことで、ちょっとモーツァルトに良い感じ、というのが掴めたかも知れません。5月におさらいしよう。 2曲目の「未完成」、演奏回数としては9回目ですが、学生時代に演奏旅行で1年だけですが持って廻ったので、その練習と本番ステージ数回がカウント外にあります。それでもこの曲は飽きないどころか、いつも美しい。少々(かなり)演奏がへっぽこでも曲の凄さが伝わってしまう、ほんま奇跡のような曲です。 冒頭はもちろんHipShotのレバーを全員倒してチェロと同じく最低音はCisまで弾きます。このHipShot、外付けのレバー1つでE線がC線に切り替わるという優れものですが、弦を選ぶ(シンセ弦だとCまで下がらない事例あり)のと、Cまで大きく下げてしまうと他の弦への影響が出る(総じてA線が高くなる)ことから、扱いには若干の慣れが必要です。今回全員で下げにかかったのですが、冒頭は緊張もあり音程が若干乱れた感じとなりました。しかし最低音に降りるところはバッチリで、コントラバスの旋律ラインが下に流れていることを認識させることが出来たと思います。 2楽章ではHipShotは元に戻し(ホ長調なので、E線がよい)、冒頭の下降ピチカートをゆったりと鳴らしました。この曲は金管楽器群で高い音があったり(トロンボーンはアルト音域)木管のユニゾンが難しかったりするのですが、難所も無事越えて、なかなか良い演奏になったのでは無いかと思います。曲の終了後には控えめながらブラボーの声もお客様からいただけたように思えました。 メイン曲のフランク「交響曲」。20年ぶりだ、なんて思っていたら昨年末に続いてすぐの演奏機会が巡ってきてしまいました。フランス音楽と分類されがちですが、オルガンの音が基本イメージの重心低いサウンドに循環主題での形式感を持った、一筋縄ではいかない曲です。しかも転調がややこしいので、音程も難しい。1年掛けたとは言え初心者の弦楽器の方もいらっしゃる中、演奏するのは大変じゃ無かったかと思います。 この曲のコントラバスパートは、なにせ譜面がややこしい。何がややこしいと言って、まずはこの近代の曲のくせにチェロとコントラバスが1つの譜面に書かれている。いや、書かれているだけならめくりが多いだけで、重要なパートナーであるVcの動きが見えてよろしいんですが、チェロもコントラバスも2部に分かれて動くことが結構あり、その度に譜面が3段になったり、4段になったり。果ては3段だけど真ん中の段が途中でコントラバスからチェロに変わったり、と楽譜を追いかけるだけでも曲芸みたいな感じです。特にチェロの下パートとコントラバスの上パートは、お手つきしないように・・と神経をすり減らします。 さらにフランクは完全に4弦バス(最低音E)を想定していたようで、チェロのオクターブ下が出ない部分は、オクターブ上げたり音符延ばしたり、と結構苦しい対応をしています。なので、今回は5弦とエクステンダーとで、できるだけチェロとのユニゾンはチェロの動きをなぞるように下げてみました。これは2楽章のピチカート伴奏部分(変ロ短調)で効果てきめんで、マエストロのテンポ運びも相まって、まるでブルックナーの緩徐楽章(ロマンティックの2楽章とか)を彷彿とさせるサウンドになったように思います。ついでに1楽章では展開部のロングトーンを下げてペダルトーンのように(ここはVcとは違うことやっているので、完全にコントラバスの独断)響かせるなんてこともやってしまいました。その後の金管の打ち込みがラフマニノフ(2番)を想像させる部分と相まって、ちょっとはかっこ良くなったかも知れません。 ここまでは上手くいって、あとはこれまでの全テーマ総登場終楽章のみ、という、ここで事故が発生してしまいました。場所はソナタ形式の提示部、第1主題から第2主題にかけての推移部で、ロ長調の金管コラールがミステリアスなロ短調の低弦に引き継がれる箇所。ここはミステリアスさを強調するために幾分(~かなり)テンポを落とす演奏が多く、そこでブレーキ踏んでしまった(怖くてテンポを探ってしまった)中低弦が、インテンポのマエストロの指揮と半小節(二分音符一個分)くらいずれてしまい、その指揮のカウントを正とした高弦と齟齬を来してしまいました。 そこから暫く進み、高弦とようやく辻褄あって来たところですでに事故開始から1小節くらい整合時間がかかったようで、木管が弦より1小節早く第2主題(2楽章の主要テーマ)を開始。弦楽器が伴奏途中省略で第2主題の途中で追いついた次第でした。 あくまでアタフタした事故当事者の私の目と耳に入った情報からの経過なので、実際とは異なっている(立場によって見方も違う)と思います。事故を見かけた方からの情報をお待ちしています。 まぁ、ここで事故ったせいもあってオケ全体はもう一度アンサンブルへの集中力を取り戻し、それ以降はしっかりした演奏を繰り広げ、堂々たるコーダを迎えることが出来ました。昨年末のフランクが、テンポの緩急とそれにピタリと寄り添う手兵オケ(大学オケですが、破綻無し!)によるフルトヴェングラー張りの演奏とすると、今日は終止インテンポで堂々と押し切ったクナッパーツブッシュ張りの演奏と言えましょうか。(ちなみにリアルのフルトヴェングラーによるフランクの録音は名盤の誉れ高いですが、クナッパーツブッシュはフランクの録音は無いような気がします) この長く、複雑な曲を譜読みから1年掛けて攻略したプレザントオケの皆さんには敬意を表すしかありません。大変だったことと思います。お客様もその労苦に応えての盛大な拍手をされていたように思います。 アンコールはフランス系つながり、かつフランクで登場したハープが大活躍する、ドビュッシー(ビュッセル編曲)の小組曲から第1曲「小舟にて」。アマチュアオケの標準編成で演奏できるフランスものということで、比較的よく取り上げられる曲です。オーケストレーションは結構凝っていて、コントラバスは1pultの2人だけで弾く部分や、2部に分かれる部分など、結構「弾く、休む」が複雑な曲なのですが、そこはベテラン揃いのバスパート、皆さん何度も演奏したことがあるようで、数度の練習で全く問題なく演奏を終えることが出来ました。途中でテンポが上がるところ、コントラバスが前触れを演奏するのですが、これまででこの演奏が一番はっきり、cresc.を伴って聞こえました。いい締めの曲となりました。 冒頭にも書きましたが、最後の大学入試センター試験(2日目)の終了日ということで、打ち上げのお誘いはいただいたのですが、受験していた娘2の慰労をするため、嫁共々演奏終了後は早々に引き上げさせていただきました。この時間帯、道路は混むので時間はかかりましたが、無事嫁と楽器2台を運ぶことができました。 こちらのオケは年一度の公演なので、次回は2021年1月とのこと。場所、日取りは未定ですが、曲目は「コリオラン」序曲、メンデルスゾーンのVn協、「スコットランド」と決定しているそうです。なかなか初心者には厳しい曲が並びますが、頑張ってほしいものです。過去の演奏経歴です。通算349ステージ目。■モーツァルト:歌劇「魔笛」序曲 ・1991/09 横浜シティ・フィルハーモニック(鎌田 由紀夫)・1992/10 秦野市民交響楽団(川合 良一)・1992/11 東京グリーン交響楽団(堀 俊輔)・2017/11 大阪工業大学管弦楽団(国沢 晴香)・2018/09 墨染交響楽団(大島 正嗣)■シューベルト:未完成交響曲(学生時代の演奏旅行を除く)・1991/12 桜美林オーケストラ(セルジョ ソッシ)・1992/03 ニューシティー・オーケストラ(上野 正博)・1994/12 エルムの鐘交響楽団(川越 守)・1996/11 駿河フィルハーモニー交響楽団(関谷 弘志)・1998/11 東京グリーン交響楽団(川本 貢司) ・2009/04 びわこフィルハーモニーオーケストラ(有馬 純昭)・2015/11 京都市民管弦楽団(長田 雅人)・2017/11 大阪工業大学管弦楽団(国沢 晴香)■フランク:交響曲・2000/04 秦野市民交響楽団(長野 力哉)・2019/12 滋賀医科大学管弦楽団(岩井 一也)■ドビュッシー:「小組曲」から「小舟にて」(注記の無いものは全曲演奏)・1987/11 京都府立医科大学交響楽団(加藤 完二)・1995/04 東京グリーン交響楽団(川本 貢司)・2000/04 秦野市民交響楽団(長野 力哉)・2012/02 墨染交響楽団(池田 俊)・2013/11 長岡京市民管弦楽団(小山 真之輔)「1.小舟にて」のみ・2017/07 京都市民管弦楽団(藏野 雅彦)「1.小舟にて」のみ・2018/12 滋賀医科大学管弦楽団(岩井 一也)京都プレザントオーケストラでの演奏履歴です。(初)
2020.01.19
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「知られざる名曲」を取り上げることをコンセプトに活動する(楽団Webサイトより)オーケストラ、京都フィロムジカ管弦楽団さんにご縁があって初登板となりました。久しぶりの大津市民会館、しかもいずれも初めての曲ばかりで、貴重な体験をさせていただきました。《京都フィロムジカ管弦楽団 第45回定期演奏会》日時 :2019年6月16日(日)午後1時開場 2時開演 1:15よりプレコンサートを開催会場 :大津市民会館指揮 :木下 麻由加曲目 :■ ベルリオーズ/序曲「海賊」 ■ シューマン/交響曲第4番(初稿)■ ニールセン/交響曲第2番 「4つの気質」<京都芸術センター支援事業> 演奏曲目別の私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。・ベルリオーズ:序曲「海賊」 (初)・シューマン:交響曲第4番(初稿)(初:改訂版は4回)・ニールセン:交響曲第2番 「4つの気質」(初)いずれも 2Pult中 2Pult In 独弓、4弦 Extender未使用(アンコール)・なし 演奏会場は久々の大津市民会館大ホール。2012年に墨染交響楽団、大津管弦楽団さんと2回お邪魔していますが、実はその遙か昔、1985年に大津管弦楽団ジュニアオーケストラさん(現:大津ジュニアオーケストラ)のお手伝いしたステージも、どうやら大津市民会館だったようです(大津ジュニアオーケストラWebサイトによる)。まだ学生時代のこと。たぶん滋賀県出身の大学オーケストラの先輩(楽器はトランペットですが)からのお誘いで、その後も大津管弦楽団さんのイベント公演(創設者の追悼行事)にも参加して「ジークフリートの葬送行進曲」などを演奏した記憶があるのですが、残念ながら正確な記録が残っていません。 典型的な市民会館の作りで、ステージは横長。なのでオーケストラコンサートの時は、ピット部分のセリ舞台をあげて奥行きを確保します。多目的ホールなので、響きは少ない(会議など声を伝えるステージの可能性があるホールでは、残響が多すぎるとしゃべっている言葉が聞き取れない)です。ただ、一般的な市民会館に比べるとやや響きはある方かな、と思います。今も音楽団体が根強く使っている(大津管弦楽団さんの本拠地でもある)のも、その響きのせいかもしれません。 初稿とは言えシューマンの4番、近年認知度の増してきたニールセンなど、曲自体は珍しくてもそれなりの知名度もある曲目、作曲家だけあって、ピットあり(舞台に転用)時の1200名という定員に対して、ざっと見た感じ500名くらいの入りだったでしょうか。演奏ホールが固定していないオケで(なおかつ選曲がマニアック)このお客様の入りは大健闘といえます。 ロマン派以降の曲の演奏となりましたが、弦の編成は小さく(上から、9-7-6-7-4「人」)、管楽器に対して相当頑張らないといけないバランスです。弦楽器はエキストラメンバーも多く、運営の苦労が偲ばれます。 弦楽器の並びは、チェロが外の近代スタイル(舞台下手から1st-2nd-Va-Vc,CbはVaの後)でした。金管・打楽器はTimpが中央奥、Timpの前にTp/Trb/Tuba。Hnは下手に2列で固まる配置。今回の曲は打楽器がティンパニのみの曲ばかり(!)でしたので、ちょっとティンパニの左右の空間がもったいなかったかも知れません。 9型というコンパクトな弦楽器サイズに合わせ、コントラバスも4名。チェロとの比較で薄かった(というか、チェロがちょっと多い)感じです。シューマンはともかく、ベルリオーズやニールセンだと弦管の音量バランス的に辛いものがありました。 4人ということで、雛壇不要、横一列に並ぶ形でリハーサルを開始しました。ところが、前述のステージ奥行きを確保するために追加したエリアは天井の反響板が不十分で、その位置に座ったヴァイオリンやチェロの音が上手く客席に飛んでいないようでした。 急遽弦楽器の演奏位置をできるだけ奥に詰めるように移動。そのあおりで、コントラバスはチェロ奥に前列二人、そして木管隣の雛壇上に二人、という2列配置となりました。ちょっと変わった並びで、しかも雛壇上でお客様と正対というちょっと恥ずかしい(?)座り位置でしたが、隣のイングリッシュホルンの方は旧知のエキストラの方ということでもあり、和やか(?)に演奏することが出来ました。 メンバーの内訳は、墨染響、びわバス団、そして八幡市民オケのエキストラにも来てもらったことがある和歌山在住のTさん、そして八幡市民オーケストラでご一緒させてもらっているH先生という旧知のお二人と、美女Yさんの4名。団員のI.Tさんがお子さんが小さいこともあり出られないとのことで、全員エキストラです。Tさんの復帰が待たれます。 指揮者は木下麻由加先生。奈良女子大学管弦楽団でご一緒させてもらって以来(2016,2017年)ですが、アマチュアに対して丁寧な指導をしていただき、馴染みのない曲へチャレンジするには本当にありがたかったです。またトレーナー陣が、弦楽器が自オケと同じ岩井先生、金管楽器は学生オケの大先輩である山崎氏と、色々とお世話になっている方々。悪いことができない(いや、してません・・たぶん)。 練習の巡り合わせが悪く、合奏体に参加できたのが前日練習という・・綱渡りでしたが、他の名手の陰に隠れて(笑)弾きおおすことにしました。 曲は「幻想交響曲」「ローマの謝肉祭」など他の作品を彷彿とさせるカラッとした賑やかなもの。オーケストレーションもそんなに先鋭的なものはなく、もっと演奏されてもよい曲かも知れません。楽譜もオイレンブルグから普通に出版されていますし(ただし国内版はありません)。明るい(やや脳天気?)な曲で、楽しめました。もっと演奏機会があってもよいように思うのですが、高弦や木管はかなりややこしい(難しい)みたいなので、それが取り上げられないネックなのかも知れません。 しまった・・ベルリオーズなのに、ジャーマン弓で弾いてしまった! シューマンの4番と言えば、ロマン派交響曲の名作。私も過去に4回演奏しましたが、どの演奏でもシューマンらしいやや無理筋(笑)的な音符と正統的なバスラインの動きの組み合わせで、楽しく弾かせてもらいました。ただ、これらはいずれも改訂版。 通常演奏されるのは、交響曲第3番を書いた後に作曲者自身により大改訂が施された版(改訂版が先に出版されたため、番号も4番 Op.120となってしまった)。初版は交響曲1番の次に作曲され、演奏もされたようなので本来なら「2番」と言われても良さそうなものでしたが、初版はシューマン生前には出版されなかったとのこと。 ブラームスは改訂版より初版が好きだった、とか言われていますが、私にとっては初めての初版。スコアは・・ありました。もちろん洋書輸入です。 曲は大筋テロップは新旧同じですが、細かなところは色々違います。バスラインは結構違ったりして、どっちもどっち、という感じでしょうか。。無理筋、という意味では初版の方が演奏難易度は低いかも知れません。どちらにしてもややこしい転調と大きな跳躍は難儀でした。本番では3楽章の緩急、4楽章コーダでの落ち着いたテンポからの追い込みで盛り上げ、個人的にはこの日3曲の中では一番の出来(盛り上がり)だったように思います。 初ニールセンは4番(不滅)ではなく、2番となりました。絵にインスピレーションを得たという、表題的な結構わかりやすい曲で、助かりました。しかし弦パートには演奏がかなり困難な(ソロ弾くつもりで必死でさらえば弾けるかも知れませんが・・)ところが何ヶ所かあり、コントラバスにもご多分に漏れず1楽章中心に目が点になる箇所が何ヶ所か・・そこさえ無ければ、かなり楽しい曲でした。 ニールセンはシベリウスと同い年。マーラー以降の大交響曲作家なので近年アマチュアでも演奏機会が増えてきているように思います。スコアも最近校訂された原典版が出ていて(私が買ったのはそれ)、慣用パート譜とは結構異同があるみたいで(「ヘリオス」の譜面も異同を抱えているようです)、それも「マニア」心をくすぐるかも知れません。自オケでもこの秋、交響曲第2番の翌年に作曲された「ヘリオス」序曲(2番とよく似たところが出てきます)を演奏予定だったりするので、これ以降もお世話になる(笑)ことが増える予感がします。 本番は色々事故もありましたが、音が揃って充実した響きとなり、曲の魅力が見えてきた気がしました。先生の棒もオケの出来はともかく(笑)メリハリをつけた勢いあるもので、とても追いつかない速さの所はありましたが(秘)、お客様にはわかりやすく伝わったのでは無いかと思います。 今回かなり歯ごたえある曲が並んだこともあり、アンコールはありませんでした。一応ニールセンのどこかの部分をひょっとしたら・・という予告はありましたが、残念ながら発動されず。久しぶりにアンコール無しの演奏会でした。 打ち上げは場所を移して、京都市内での開催。両トレーナー氏はじめご挨拶したい方がいっぱいでしたが、夜は別オケのソリスト合わせ練習もあり、場所も大津から京都移動(打ち上げ出るためにまた京都まで車転がして草津に戻ってくるのも・・)でしんどいことからご遠慮させていただきました。残念。 次回演奏会は12月22日(日)に、自オケ本拠地である八幡市文化センター大ホールにて。珍しい曲専業と思われているフィロムジカさんですが、「たまに演奏する有名曲シリーズ」ドヴォルザークの交響曲第8番がメインとのこと。そしてもう一曲はリムスキー・コルサコフの交響曲第3番(ちなみに「アンタール」は交響曲第2番です)。さすがです。過去の演奏経歴です。通算335ステージ目。■ベルリオーズ:序曲「海賊」 ・(初)■シューマン:交響曲第4番(初稿)・(初)<参考>(改訂版)・(2014/6/14) 滋賀医科大学管弦楽団/岩井 一也・(2015/2/15) 墨染交響楽団/脇坂 英夫・(2017/4/16) グリーン交響楽団/佐々木 宏・(2017/12/3) けいはんなフィルハーモニー管弦楽団/粟辻 聡■ニールセン:交響曲第2番 「4つの気質」・(初)京都フィロムジカ管弦楽団での演奏履歴です。・(初)
2019.06.16
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2018/11/23、昨年と同じ日に引き続いての出演でしたが、今回はメンバー集めに全面的に関わることとなり、多くの知人を巻き込むことになってしまいました。助けていただいた皆様には恐縮とお礼の気持ちでいっぱいです。次回はやり方もこちらの関わり方も見直さないとなぁと思う、まぁドタバタな中で6週連続本番の2週目が過ぎていきました。《大阪工業大学管弦楽団 第4回定期演奏会》 日時: 2018年11月23日(金祝) 開場14:30、開演15:00 曲目:ウェーバー:「オイリアンテ」序曲フンパーディンク:「ヘンゼルとグレーテル」序曲ベートーベン:交響曲第2番 指揮: 江川優里 会場:守口市生涯学習情報センター ムーブ21 イベントホール入場無料演奏曲目別の私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。・ウェーバー:「オイリアンテ」序曲 (2回目) 1.5Pult中2Pult 一人弾き 独弓、4弦、extender未使用・フンパーディンク:「ヘンゼルとグレーテル」序曲 (3回目) 1.5Pult中2Pult 一人弾き 独弓、4弦、extender-C・ベートーベン:交響曲第2番(4回目) 1.5Pult中1Pult Out 独弓、4弦、extender-C 演奏会場は、昨年に引き続き「守口市生涯学習情報センター ムーブ21」のイベントホールでした。定員400名の可動式客席、という公民館やパブリックスペースでよくみるタイプの構造です。響きは専用のホールのようには(当然)いきません。アクセスはモノレール大日駅の近くで駐車場も少しあり、なかなか良い条件です。 実は大阪工大は梅田駅の近くという一等地にホールを構えているのですが、今回の状況ではまだそこで演奏会を行うには時間が掛かりそうです。けど、まずはこのホールがいっぱいになるように頑張って、ぜひ次の目標として梅田のホールの演奏会を実現させてほしいものです。 集客活動はどれだけやったかはよくわからないですが、400名の会場に約50人弱でしょうか、昨年とほぼ変わらず、くらいのお客様。近隣のポスティングしても大学からは離れているし・・という弱気な言い訳を聞きましたが、私が確認した範囲でのネット活動内容は、ホームページ(これも更新遅かったし、指揮者も載っていない・・)とTwiiterくらい。結局自分たちが普段使っているメディアで情報流しただけで、「客席をどういうプロファイルの人で埋めるか」という戦略的な計画は最初から諦めてしまってる感じ。他の大学オケや社会人オケのように、少々離れていてもホール周りに交替でポスティングに行ったり、他のオケの演奏会に散らし挟み込んだり、という努力、したのかな?という疑問は残ります。人数少ないから大変でしょうけど。。 なにせ団員は10名を切るような小所帯ですので、賛助のメンバーなしには成り立たない状態です。そのため、弦楽器は最低限のサイズでの演奏となりました(8型、上から8-7-5-5-3人)。ただ、管打楽器はそうもいかず、最大編成のフンパーディンクでは、チューバ入りのフル2管編成、打楽器3人(ティンパニ含む)というものになります。 このエキストラメンバーが本番1ヶ月前の時点(私が一度断ったあと再度当日参加のみ、で引き受けたとき)では半分も揃っておらず(弦の確定数が、上から 3-6-2-2-0。さらに打楽器3含め管も2名未定)、ほぼ諦め状態の現役から上記の不足数を私の方から聞き出し(それも言われたパートしか出てこないので、逐次。。)、自オケはじめこれまでエキストラでお世話になったオケの知人に助けを請い、そしてSNSでもヘルプの書き込みをしました。一方、進捗をタイムリーに把握できるよう、現役の執行メンバーと指揮者、私でLINEグループを作って、充足状況と優先度の決定などを開示していきました。 その結果、なんとか2週間前に上記のメンバーが集まった次第です。私が直接声をおかけしたメンバーだけで11人、そのメンバーがさらにメンバーを4名集めてくれて、何とか現役たちが諦めていたフル編成が実現できました。当日のみのステージとか、無茶なお願い、しかもノーギャラで対応いただいた皆様に、本当に感謝です。この気持ちを同じように学生さんたちが持っていただければ良いのですが、結局自分たちが苦労していないので、あまりありがたみも無かったようで(とはいえ、そうしていなければきっと歯抜けの編成でも(あまり)気にしないスクールバンドのように演奏を強行したでしょうし)、今後学生さんたちのためにはどうするのが良いのか、悩ましいところです。 並びは大体昨年と同じで、通常の対向配置。下手から1Vn-Vc-Va-2VnでCbはVcの後ろ(下手)。ステージ奥行きの関係で、Hnは下手Flの横、Tp/Trb/Tuは上手Obの横、そしてTimpはVaの後ろ、という配置です。これも奥行きの制限とは言え、演奏するには難しい並びでしたが、Timp奏者と指揮者が(学生さんすっ飛ばして)話し合ってくれて、何とかなりそうな並びとなったのが上記のものです。 コントラバスは3人、5弦が1台(Hチューニング)、エクステンダー4弦(Cまで拡張)が1台、4弦が1台という構成。メンバー決定から本番まで時間がほとんど無かったので、譜面台は1人1本で対応しました。対向配置でチェロの後ろなので、前列2人、後列1人のつもりで配置しましたが、あまり前に詰めるとホルンの視界を遮ってしまうので、三角形のような形となりました。 なにせ1週間でこの難しい3曲を弾かないといけないということもあり、誰彼にお願いする訳にいかず(他のパートもそうですが)、以前にオイリアンテ序曲でお声がけいただいたオケの首席奏者とその奥様(優秀なコントラバス奏者でもあります)にお願いすることとなりました。首席は、序曲2曲をご主人に、交響曲は私が座ることになりました。 結果としては強力なお二人のおかげで、バスとチェロのバランスがとても古典らしい重厚なものとなり、録音で聞いてもなかなかよい響きとなっていました。 指揮者は、前回まで担当していたOGが都合がつかないということで、アマオケで団内指揮などを歴任している方が登壇されました。指揮ぶりも堂に入ったものですが、いかんせん当日リハーサルで1回合わせただけで本番ですから、本番で無事通ること優先のテンポ設定をせざるを得ず、逆にこっちが指揮者に同情したくなるような感じでした。もう少しメンバーが揃った状態でリハーサルが出来れば、彼女のやりたい音楽が聴けたかな、と思えただけに残念でした。 オイリアンテ序曲は、ウェーバーの歌劇序曲で演奏される曲では3番目くらいの頻度(魔弾の射手、オベロンに次いで)とは思いますが、前述2曲に比較して明らかに弦楽器は難しい。中間部ではヴァイオリンパートが分割ソロで8人に分かれて演奏するソリ部分もあり、学生さんでどうにかするにはかなり難しい曲ではありました(そもそも人足りなくてソリ部分もトラ頼み。どうやって練習したんだか・・)。最初から入ってくれていた賛助メンバーも不安いっぱいの演奏で、少なくとも中間部を演奏するメンバーが固まってもいないのにこの曲を選ぶのは、無謀としか言い様がないです。というか、そういうリスク回避しておかないといけない部分がある曲である、ということを知っているメンバーが選曲に関わっていたのかどうか・・・ そして2曲目のフンパーディンクは、学生オケの、そして年末の定番曲とは言え、ワーグナー以降の曲であり編成は大きく、チューバまで入る曲となります。フォルテで演奏する場面では8型の弦楽器ではバランスはいかんともし難く、管楽器に埋もれるところが続出しました。これも「なんでこの曲?」という疑問が最後まで抜けませんでした。現役のとある方は、編成の都合上・・と言っていましたが、そもそも編成でしばしば問題となる金管楽器奏者は現役に1人もいないのですよね。転調も複雑で難しい曲なのに、ちょっと理解に苦しみました。 メイン曲のベートーヴェン2番は、最近はコンパクトな編成で演奏する流れもあり、8型で何とか形になる曲の一つではありました。Timp奏者は上記2曲とマレットを変えて、固い撥での古典的な音作りを目指していましたが、いかんせん管楽器の中に吹奏楽畑と思われる古典オケ曲の際の奏法をご存じない方がいらしたようで、バランスと音型が残念に聞こえたりはしました。弦楽器は急遽集結してくれた腕利きメンバーのおかげで、何とか形になったかなとは思います。なにせ最後まで演奏が止まらなくて本当に良かったです。 こういう状態ですのでアンコールの用意はありませんでした。簡単なものでもできたら良かったのですが。。 今回私がお声がけしたメンバーは、他のオーケストラでご活躍のメンバーばかりでした。個別名をあげるわけにはいかないので、皆さんの所属団体をあげて、お礼を申し上げます。(五十音順、複数団体かぶっている方は、私が存じ上げる主要団体でカウントしております。漏れていたら申し訳ありません。)・オーケストラ・クラシーク・大阪モーツァルトアンサンブル・関西グスタフ・マーラー交響楽団・京都市民管弦楽団・紫苑交響楽団・墨染交響楽団・宝塚交響楽団・八幡市民オーケストラ 他にも私がお声がけしたわけではありませんが、・京都フィロムジカ管弦楽団・交響楽団ひびきなどの方もお見えでした。残念ながら当日のエキストラ紹介は一切無く、スタッフの現役お友達だけが紹介されたため、他からお見えになった方の詳細(フォルツァの方もいらっしゃった?等)はわかりませんでした。せめて今日だけのメンバーだけでもするもんだと思いますが、この扱いでは、続けて来る方が少ないのも仕方ないかな・・ 昨年私がこのオケに関わったきっかけは、チェロの私と同世代の方(奈良女のエキストラを紹介くださった方)から「団員集め不調というのが今更ながらわかったので、当日だけでも」とお声がけいただいたものでした・・今年は私が声を掛ける側となってしまいました。昨年の方は、今回無理と言うことでしたが、その方以外でも昨年から連続して出演されているエキストラは、私も含めて5人もいなかったと思います。私がずっとお世話になっているS医大オケには5年~20年近くエキストラで出演されていることを考えると、毎年メンバーが替わりながら同じことを繰り返す、焼き畑のような運営をしていても早晩立ちゆかなくなるのは目に見えています。「今後どうする?」という話を打ち上げでしたい気もしましたが、車も楽器もあり、疲れもあり、会費は要り(笑)で、早々に退散させていただきました。 次回も前回・今回同じように1ヶ月前くらいに献身的にメンバー集めをしてくれる人が出るかどうか・・今度やったら前科3犯、さすがにお付き合いするのも大変なので、次は泣きつかれても対応する気はありません。私の知人の皆様にも随分迷惑を掛けてしまいましたし。。まずは今回助けていただいた皆さんのために、それぞれの団体他に演奏でお返ししていくしかありません。実際に2019年春シーズンには、始めて京都フィロムジカさんと交響楽団ひびきさんにお世話になることになりました(^_^;;)過去の演奏経歴です。通算321ステージ目。■ウェーバー:「オイリアンテ」序曲・(2016/09) 紫苑交響楽団/森口 真司■フンパーディンク:「ヘンゼルとグレーテル」序曲・(2011/06) 滋賀医科大学管弦楽団/岩井 一也・(2016/12) 奈良女子大学管弦楽団/木下 麻由加■ベートーベン:交響曲第2番・(2005/09) 清水フィルハーモニー管弦楽団/藤崎 凡・(2011/02) 墨染交響楽団/滝本 秀信・(2016/11) 高槻室内管弦楽団/寺坂 隆夫大阪工業大学管弦楽団での演奏履歴です。(2回目)・2017/11/23 第3回定期演奏会(「英雄」他)
2018.11.23
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梅雨末期の記録的豪雨の中、今年初めての「はじめまして」のオーケストラさんとなります。兵庫を本拠とするオーケストラにお邪魔するのは、社会人になって間もない頃にお邪魔した尼崎響や何度か練習にお邪魔した(本番乗れなかった)西宮響さん以来。特に神戸、となると滋賀に住んでからは、コバケンオケや高校のバンドを除いて最遠方の団体と思います。今回は編成も室内楽相当で、しかもマーラーの大曲やモーツァルト、という高難度、神経も使うタフな演奏会となり、久々に大きなチョンボもしましたが、初めて「大地の歌」の演奏に参加できることとなりました。《オーケストラ クラシーク第7回定期演奏会》日 時2018年 7月7日(土)18:00開演(17:30開場)会 場マリーホール(神戸市立灘区民ホール)入場料無料(全席自由席)曲 目W.A.Mozart歌劇『後宮からの誘拐』序曲W.A.Mozartピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 Kv595ピアノ独奏 田中 敬子G.Mahler大地の歌(シェーンベルク/リーン編曲版)テノール独唱 藤田 大輔バリトン独唱 大西 信太郎指 揮高橋 義人演 奏オーケストラ クラシークお問い合わせオーケストラクラシーク事務局orchestre.classique@gmail.com演奏曲目別の私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。・モーツァルト:「後宮からの逃走」序曲 (4回目) 1Pult中 1Pult-in 独弓、4弦 Extender 未使用・モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番 (2回目) 1Pult中 1Pult-in 独弓、4弦 Extender-C (アンコール)・・不明・・・マーラー:交響曲「大地の歌」(シェーンベルグ編曲:リーン補筆)(初) 1Pult中 1Pult-in 独弓、4弦 Extender-C灘区民ホール(マリーホール)は、灘区民センターの5Fにある客席数510席の比較的小さなホールです。私にとっては初めてのホールでしたが、形はシューボックスタイプに近くて、良く響きます。コミュニティーセンター内に作られた複合目的のホールとしては、かなり音響が良く、搬入動線も下手袖からすぐに地下搬入口との大型エレベータに乗れるなど、よく考えられているホールと思いました。区民センターの隣には都賀川が流れており、この川ではちょうど10年前の2008年、急激な雨(ゲリラ豪雨)でこどもを含む5人が流されて犠牲となった水難事故があったところでもあります。なのでこの演奏会の前日には、「都賀川水難事故犠牲者を偲ぶ会」がこのセンターで開催されていたようです。今回の水害(平成30年7月豪雨)では、この川での災害はなかったので、まさにその時の教訓と対応が活きたものと思います。 折しも7月5日からの梅雨前線停滞に伴う豪雨で、前日6日は近畿のJRや高速がほぼ全面ストップする交通マヒ状態の中、ゲネプロは参加できるメンバーだけでの個人練習へ(私はもともと遠方で参加できなかったのですが、結局道路も止まってた)と変更になり、当日朝も滋賀から京都へ向かう高速道は、名神、京滋バイパスとも通行止め。台風による通行止めによる渋滞で本番遅刻を過去に経験しているだけに、今回は朝6時過ぎに自宅を出発しました。渋滞する1号線(逢坂峠越え)から山科を抜けて第2京阪(高速)~阪神高速(これも渋滞する神戸線では無く、湾岸線を利用)を経由して、無事9時過ぎにホールへ到着することができました。 このような大雨の中でしたが、当日には100名を越えるお客様がお越しくださいました。無料公演ですとどうしても悪天候や超好天ではお客様の入りが極端に悪くなることが多いのですが、有り難いかぎりです。 ホールの隣を流れる都賀川の様子(ホールのブログからのリンク) 今回は「室内楽に準じる編成」ということで、弦楽器はすべて1pult(各2人、モーツァルトのヴィオラのみ3人)、管楽器は曲指定の数だけ、ということから、モーツァルトでは指定数の管楽器と弦楽器各1pult(1-1-1.5-1-1)、マーラーの室内楽編曲版では弦楽器は基本一人が想定されているようですが、こちらも弦は1pult(すべて2人)となりました。弦のエキストラは、Vcに1名とCbの2名(私含む)のみ。編成が薄くてごまかしが効かない弦楽器奏者数でも、団員の皆さんはしっかりと弾いてらっしゃいました。 それにしても編成の都合上とはいえ、Trpは序曲のみ、Hnは降り番無しでずっと二人(モーツァルトもマーラーもかなりキツイ譜面なので、大変だと思います)、Clも序曲2人とマーラー1人(バスクラとの掛け持ち)という、ある意味贅沢なメンバー構成なのかもしれません。弦楽器の並びは、前半と後半で配置換えを行いました。前半のモーツァルトは、いわゆる標準の対向配置(下手から、1Vn-Vc-Va-2Vn,CbはVcの後ろ)後半のマーラーはVcが外の近代配置(下手から、1Vn-2Vn-Va-Vc,CbはVaの後ろ)管は雛段2段で、木管を中心に、金管を下手、打楽器を上手に振りわけたかたちに収めていました。マーラーは意外と打楽器が多いし、鍵盤楽器もあるため(上手にチェレスタ、ハーモニウムを、下手にピアノ)室内楽とはいえ、舞台上は結構賑やかでした。コントラバスは団員の方がいらっしゃらないようで、2人ともエキストラでの対応です。もう1人のコントラバス奏者は古くからの知人で、神戸~大阪を中心に活躍されているCさん。5弦ベースでの参戦であり、私のエクステンダーによるテンション緩めのコントラ音へ芯と厚みを加えてくださいました。「後宮からの逃走」の舞台セッティング。Cbは下手、トップ位置はin(奥側)指揮はこのオーケストラの主催者でもある、高橋先生。全練習に加え、補習会というこのオケ独特の追加練習の多くにも参加されているようで、まさにオケを育てている、という感じです。そして、今回はソリストが3名という豪華な構成。モーツァルトではピアノの田中先生そして「大地の歌」はテノールの藤田先生とバリトンの大西先生という豪華な演奏会となりました。「大地の歌」自体は、テノールとアルト(またはバリトン)という楽譜の指定なので、こうして男声2人での演奏も(少数派ですが)あるのです。「後宮からの逃走」は、モーツァルト中期には珍しくトルコ風の曲であることから管楽器や打楽器の編成が大きく、序曲の演奏でもクラリネット、オーボエ、フルートがすべて2本ずつ揃う(そしてトランペット、ティンパニふくめ打楽器群)ことから、モーツァルトとしては(何かとステージに乗るメンバー調整が大変なアマチュアオケでも)良く取り上げられる曲となっています。私も今回で4回目となりました。・・にしても速い!練習では超快速で、指も弓もギリギリ一杯。本番では少しおまけしてゆっくりしたスタートとなったのですが、そのままテンポキープする派と、いつものテンポに戻ろうとする派での若干の乖離が発生。冒頭部分はコントラバスはお休みで、次のfに向けて管楽器達とどちらのテンポに寄せて参戦するのか、緊張溢れるスタートとなりました。2曲目も同じモーツァルトですが、こちらは逆に最晩年の作品にもかかわらず編成は小さく、フルートは1本、クラリネットもトランペット/ティンパニも出番なし、という初期~中期頃のものに近い楽器構成となっています。必然的にアマオケで取り上げられる機会は少なく、私もようやく2回目となります。前回は遙か昔の神奈川在住時代、まだ東京銀行があった時代に、東銀オケにお声を掛けていただいて以来となります。今はMUFGオケとして規模も大きくなっているようですが、当時は行員やOBの方とそのご家族ご友人を中心にしたアットホームなオケだったのが、この曲の演奏と共に懐かしく思い出されます。久しぶりに演奏してみると、1楽章の展開部の凄さ(交響曲40番の4楽章展開部やアヴェ・ヴェルム・コルプスのような転調が繰り返される)に感じ入ると同時に、他のモーツァルトの作品以上に「外した音は全部聞こえてしまう」緊張感に痺れることとなり、改めてモーツァルトの凄さを噛みしめた次第です。この曲はモーツァルト自作のカデンツァがあるため、今回もモーツァルト作のものを使ったものと思います。(特に違和感なかったので)。ソリストの田中先生はオーケストラの動きにも気を配る余裕の演奏で、良いアンサンブルでの演奏になったと思います。演奏終了後のカーテンコールに応えてのソリストによるピアノ独奏のアンコールがありましたが、曲名を確認し損ねてしまいました。 「大地の歌」のセッティングそして室内楽版の「大地の歌」。シェーンベルクの室内楽版での編成は、フルート(ピッコロと持ち替え)、オーボエ(アングレと持ち替え)、クラリネット(Esクラ・バスクラと持ち替え)、ファゴット各1,ホルン2、打楽器数名、ピアノ、ハルモニウム、チェレスタ、弦5名(各1)というもの。これで3管編成フルオーケストラのマーラーの響きがそっくりに再現され、さらに歌手の負担を和らげる(オーケストラの音量が小さいので、歌もそれに合わせて音量を調整できる)ことができ、目の付け所と言い、編曲の技と言い、さすがシェーンベルク、といったところです(実際にはシェーンベルクは未完のままで世を去り、リーンが引き継いで完成させたとのこと)。小節数や表現は基本的にはオーケストラ版(ピアノ版ではなく)を基にした編曲のように思えましたので、楽譜のパート譜のおかしいところ(品質が良くないことが多いレンタル譜の中でも、この曲の譜面は致命的な誤植が何ヶ所かあって、なんだかなぁ・・というものでした)はオーケストラ版のスコアに合わせました。マーラーの曲というと「音符も黒く詰まっている」という印象がありますが、4番の4楽章、8番の後半や大地の歌は例外的に休符や白丸の音符が多い譜面となっています。これらは独唱を伴う楽曲なので、音量的な配慮からオーケストラの鳴りを抑えているためと思われます。ですから原曲(オリジナル)のマーラーの譜面ですとオーケストラは3管編成(マーラーとしては小さい方ですが、これでもブラームスよりは大きい)と独唱を対峙させることから、コントラバスの出番はかなり少ないです。今回は室内楽版ということで楽器が少ない所を演奏楽器でフォローし合う都合上、オリジナルよりは音符は増えています。わかりやすいところでは、チェロや、はてはヴィオラがオリジナルでは分割演奏していたパートの一番低い音が回ってきたり(それでもヴィオラの音域ですから、通常では弾かないような高音)、6楽章で地味に登場する「マンドリン」の音をまねて、高音域のフラジオ(自然倍音)ピチカートとか、オーケストラの譜面では普通見ないハイテクがガンガン出てきます。室内楽でもこの曲級の技法が要ったのは、プロコフィエフの「5重奏曲」くらいでしょうか。(ストラヴィンスキーの「兵士の物語」は、カウントは難しかったけど技法的にはそんなに難しくない)その一方でオリジナルでも指定されたコントラCの音は省けないし、さらにコントラファゴットあたりの音も救わねばならないので、エクステンダーも大活躍となりました。カウント、技法、高低音と、曲としてはなかなか多彩で刺激的な曲でした。個人的にはカウント失敗やつられて飛び出したりとか、久しぶりに派手に聞こえるチョンボをやらかしてしまい、ご迷惑をお掛けしてしまいました_| ̄|○ もう多分一生あたらない(はず笑)と思いますが、今後オリジナル版の「大地の歌」は演奏機会がありそうな気もします。それに向けてのよい経験にもなったと思います。次回はこんなことにならないように・・初めて神戸のオーケストラへリハーサル回数重ねる形でお邪魔させていただきましたが、降り続く雨(結局前後の雨も含め西日本中心に200名ちかい犠牲者が出る、大災害でした)のため、打ち上げは中止。ともかくお客様も奏者も、安全に帰宅することを最優先する行動となりました。幸いなことに終演後は雨もほとんど止んでおり、阪神高速神戸線~名神高速を通る最速ルートで帰ることができました。しかしこの日通れた道も、翌日には京都東~瀬田東(まさに逢坂峠を越える箇所)の上り線が再度通行止めとなるなど、上手く帰れたのはたまたま、でしかないような状態でもありました。過去の演奏経歴です。通算311ステージ目。■モーツァルト:「後宮からの逃走」序曲 ・山下 一史/麻生フィルハーモニー管弦楽団(1992/11)・藤崎 凡/清水フィルハーモニー管弦楽団(2003/06)・粟辻 聡/墨染交響楽団(2012/09)■モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番・草野 保雄/岸野 恭子/BOT(東京銀行)交響楽団(1992/02)■マーラー:交響曲「大地の歌」(シェーンベルグ編曲:リーン補筆) ・(初) オーケストラクラシークでの演奏履歴です。・初参加
2018.07.07
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今年は初めてのオーケストラにお邪魔する機会が多く、新しい方との出会いに溢れる一年となりました。今回は、これまで演奏会にお邪魔したり初見大会や代奏にお邪魔したこともあるので、全く知らないオケではありませんでした(むしろコントラバスパートはじめ知り合いは何人かいらっしゃった)が、本番ステージに向けてご一緒させていただくのは初めての経験となりました。そして、これが公演記録を取りだしてから記念すべき300回目のステージとなりました。大学入学と同時にコントラバスを始めて以来、35年掛けての達成です。そして、2週間で4ステージ(すべて異なる曲、団体)というかつてない「オンステージ祭」も、これで一段落です。《けいはんなフィルハーモニー管弦楽団演奏会》場所 : けいはんなプラザ 京都府立けいはんなホール メインホール 客演指揮 : 粟辻 聡 曲目 : ウェーバー/歌劇「オベロン」序曲 ドヴォルジャーク/交響詩「真昼の魔女」 シューマン/交響曲第4番二短調Op.120 けいはんなフィルハーモニー管弦楽団さんは本拠地をけいはんなプラザに置いた、まさに学研都市の顔としてのオーケストラ。メンバーも学研都市におつとめだったり、周辺にお住まいの方がいらっしゃって、真摯に音楽を探究し、常に「新しい」何かを「世界に」発信しようとする進取の気概に満ちたコンセプトで演奏活動を展開していらっしゃいます。 演奏曲目別の詳細内容は、次のとおりです。 ・ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲 (3回目) ・ドヴォルザーク:交響詩「真昼の魔女」(初) ・シューマン:交響曲第4番 (4回目) (すべて共通) 2Pult中2Pult In 独弓、4弦、エクステ未使用 (アンコール) ・ブラームス(ドヴォルザーク編曲):ハンガリー舞曲第18番(初) 2Pult中2Pult In 独弓、4弦、エクステ未使用アンコールは演奏曲目の作曲家ではないですが、シューマンとドヴォルザークを音楽史的につなぐブラームスの、しかもドヴォルザーク編曲のナンバー、という粋な選曲。その中から今回の演奏曲ではウェーバーとシューマンの主調であるニ調の曲を選んでいます。常々「アンコールの選曲が良いアマチュアオケは、レベルも高い(高くなる)」と思っているのですが、まさにけいはんなさんはその例だと思いました。 演奏会場は、本拠地「けいはんなプラザ メインホール」。学術都市ゆえ大規模な講演会、発表会、式典にも使われるようです。定員1,000人という中規模のホールです。けいはんなプラザという複合施設の中に組み込まれていて、動線などはよく考えられています。楽屋口から上手袖までも近くて、便利。袖も比較的広くて使いやすいホールでした。 コントラバスパートは4名、団員の方3名と私、という構成です。男性団員お二人は歳も私と近く、Tさんとは以前からお世話になっていることもあり、初めてのオケ、といいながらリラックスして臨むことが出来ました。並びは前二人、後ろ二人の2列で後列は雛段、という演奏空間も見やすさも問題ない快適な演奏環境でした。 もともと本拠地であるけいはんなプラザの舞台が小ぶりなこともあって、けいはんなフィルさんは弦楽器のサイズを小さく設定されています。(弦楽器は上から、8-8-6-6-4人)ベースパートは元々すべて団員で揃っていたのですが、今回は急な用事が発生したとのことで、声を掛けていただいた次第です。 弦の人数は少ない分、少数精鋭、オーディションを課してしっかり音を出せる人に絞って採用しているようで、実際に過去に演奏を拝聴したり、代弾きで参加させていただいた時も、弦楽器は十分バランス良く鳴っていました。そのようなレベルの高いオーケストラへの参加で、身が引き締まる思いでした。 指揮は、けいはんなフィルさんも私も過去何度かお世話になっております、粟辻先生。そういえば、以前に練習代弾きでシュミット(交響曲1番)でお世話になった時も、粟辻先生でした。個人的には墨染交響楽団さんで大津市民会館で演奏した時のモーツァルトの序曲やブラームス(交響曲第2番)が、溌剌とした推進力のあるリズム感で印象に残っていました。今回もウェーバーなどでの推進力はそのまま、リハーサルの多彩な指導がますます魅力的になっていて、ドヴォルザークでの劇的な場面転換などが鮮やかな音楽になっていく様が素敵でした。 1曲目の「オベロン」序曲は、過去に何回か演奏経験がありますが、久しぶりの演奏。同じウェーバーの「魔弾の射手」「オイリアンテ」は最近も演奏していたので、ウェーバーらしい、「ほぼ古典派」のところからややロマン派に行ったところのスタイル自体には違和感なく入っていくことが出来ました。 今日の演奏では、弦楽器の薄さが逆に最近の古典派演奏の流れである機動力を生み、さらに粟辻先生の疾走感ある推進力でさわやかな演奏になったと思います。ま、そうなると細かい音符が回ってくるウェーバーのコントラバスパートは、なかなか苦しむことになるわけですが。 2曲目の「真昼の魔女」、ドボルザーク晩年の一連の交響詩のひとつですが、日本では知名度も低く、私も生演奏で聞いたのは昨年の京大オケの定期公演が初めてでした。もちろん初めての演奏です。で、いざ譜面をもらい、スコアを購入し曲を聴いて、色々調べてみると、これがどうもすばらしい曲。なにせ「新世界から」も「チェロ協奏曲」も作曲して、すでにオーケストラの扱いは神レベルとなっているドボルザークが、身につけた作曲技法を駆使して作り上げた音楽ドラマ、演奏困難な部分はほとんどないにもかかわらず、各楽器が見事に組み合わされてすばらしい響きがします。このオーケストレーションのすばらしさ、次の曲のシューマンに分けてあげたい(笑)。 もちろん曲の構成も、指導動機に近いいくつかの旋律(子供、母親、魔女)が展開されて、曲を聴くだけで場面が想像されてしまう見事もので、さらにそれがソナチネ風~緩徐部~舞踏曲~終結と切れ目のない交響曲のような起伏となっている、まさにドボルザークの職人芸的技巧満載です。 次に演奏するシューマンの4番(これも切れ目無しで演奏され、全楽章に渡って旋律の展開が張り巡らされています)と似たような趣向ですが、こちらは絶対音楽でなく、それが標題音楽として光を放つ形です。 惜しむらくは、そのドラマが暗い(笑)。ある意味理不尽に近い悲劇的な結末なので、日本人には受けないだろうな、と(行ってみれば、シューベルトの歌曲「魔王」のような展開です)。日本でこの曲や一連の交響詩が流行らないのは、この背景ドラマにあるんじゃないかな、と想像したりします。 演奏自体は、曲の構成、自分の役割を知り尽くして演奏するけいはんなフィルのメンバーに、粟辻先生がドラマの起伏を与え、(多分多くの方が)始めて聞くこの曲に、十分なインパクトを与えられたと思います。流行とは別に国際的に真の名曲を求める姿勢を持ったけいはんなフィルさんの面目躍如、という選曲と演奏だったと思います。 ラストはシューマンの「交響曲第4番」。シューマンの交響曲は学生時代に1番(春)、3番(ライン)に当たってからずーっとこの二つばかりで、2番、4番は再度関西に戻ってきた最近になって演奏しました・・・が、最近よく当たります。4番は今回で4回目。 さらに今年は個人的にシューマン当たり年で、1番(春)を2回(奈良女大、京都市民管)、そして4番も2回(グリーン響、けいはんな)と4回も弾くことになりました。音符多くて意味不明な難しさがあるんで、シューマンは疲れます。車で音源聞いててもバスラインは大体全部歌えてしまうくらい、曲は良いんですけどねぇ。 今回使用したのは、新しい譜面。1楽章の展開部でちょっとびっくりするようなハモらない音が入っている方です。 今日の演奏は、弦楽器奏者少なめなこともあり、すっきりした(響きも音程も。。)サウンドでしたので、木管も必要以上にオーバーワークにならずにすんだのではないかと思います。ただ、それに合わせる金管打楽器群、特にホルンやトロンボーンの高音弱音が回ってくるパートは大変だったと思いますが、それも見事にクリアしておりました。全体的にさっぱり、そして粟辻先生の軽快なテンポ設定でさわやかな演奏となりました。この曲、実質的にはシューマンの若い頃(交響曲としては2作目)のものなので、溌剌とした曲想、素直なオーケストレーションが後年の改訂の陰にあちらこちら残っており、その部分を思い起こさせるような演奏だったと思います。 アンコールは先述の「ハンガリー舞曲第18番」。これがくせ者でした(笑)。ニ長調という演奏しやすい調のはずなのですが、繰り返しとpizz/arco持ち替え、伴奏も表打ちがふっと裏打ちになったりで、めまぐるしい快速テンポの曲に直前まで翻弄され続けました。本番はまぁ、何とか、というところでしたので、お客様は珍しい楽しい曲に当たって、ラッキーだったのではないかと思います。 他のオケでご一緒した知り合いのメンバーも多く、また今回の演奏会で仲良しになれた方々もいらっしゃって、打ち上げにも是非参加したかったのですが、今回は12月のこの後の演奏会の練習ががっちり入っており、残念ながら参加できず、でした。またの機会があればぜひお邪魔させていただきたいものです。 けいはんなフィルさん、次回の演奏会は2018年6月10日(日)に今日と同じけいはんなプラザのホールにて、モーツァルトの交響曲39番とチャイコフスキーの交響曲第5番、という名曲プログラムを、蔵野先生の指揮で行われるとのことです。蔵野先生と言えば弦楽器の対向配置。チャイコフスキーでは管を標準配置すると、チェロバスと管低音部隊が泣き別れ、という実は難しいセッティングになります。これをどう料理するか、今から楽しみなのと同時に、ベースパートがフルメンバー復帰されての演奏になることを祈っております。 過去の演奏経歴です。通算300ステージ目。大きなキリ番となりました。学生時代、ヤマカズ先生のブラ4等で初舞台(演奏旅行除く)踏んで以来、体を壊してステージ年1回、という時もありましたが途絶えることなくここまで演奏活動を続けてこられました。活動を続けてこられたのも、健康を回復させてもらったお医者様やその後の活動を支えてくれた家族はじめ、多くの皆さんのおかげです。 コントラバスの恩師である西出先生が、「上手になるには本番の舞台をいっぱい踏むことや」とおっしゃってました。300回って、プロのオーケストラ奏者なら2~3年もあればクリアできる回数ではありますが、土日だけ使って、急がず、休まずで35年掛けてようやくたどり着けました。これからも感謝の気持ちをもって、次の演奏に踏み出していきたいと思います。で、とりあえずは再来週にまた、日→土連続の演奏会で年末クライマックスに臨みます。■ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲・関谷 弘志/駿河フィルハーモニー交響楽団(現:三島フィル)(1996/11)・有馬 純昭/びわこフィルハーモニーオーケストラ(2011/05)■ドヴォルザーク:交響詩「真昼の魔女」(初)■ シューマン:交響曲第4番・岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2014/6)・脇坂 英夫/墨染交響楽団(2015/2)・佐々木 宏/グリーン交響楽団(2017/4)■ブラームス:ハンガリー舞曲(過去演奏した番号)No.1,2,3,4,5,6,7けいはんなフィルハーモニー管弦楽団さんでの演奏履歴です。場所はけいはんなプラザ メインホール。 ・(初)
2017.12.03
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今年の11月は、アンサンブル中心でオケはない・・予定でしたが、いきなり入ってきました。一ヶ月前。1週間3本番(2週間4本番)という、未体験ゾーンの中間点になります。《大阪工業大学管弦楽団 第3回定期演奏会》 日時:2017年11月23日(木・祝)17時開演(16時開場)場所:ムーブ21(守口市生涯学習情報センター)曲目:「魔笛」序曲/モーツァルト交響曲第7番「未完成」/ シューベルト交響曲第3番「英雄」/ ベートーヴェン 指揮:国沢晴香以前に奈良女子大学のエキストラにお誘いくださった方から、「直前になってエキストラ手配が不調なことがわかったらしい、当日だけでも良いから」という連絡があり、これは大変だろうな、と本当に「当日だけですが・・」ということでお受けしてしまいました。当初は二人?と言う話もあり、セットでトラ探しも合わせて依頼が(笑)。 演奏曲目別の詳細内容は、次のとおりです。・モーツァルト:「魔笛」序曲 (4回目) 2Pult中1Pult In 独弓、4弦、エクステ未使用・シューベルト:交響曲第7番「未完成」(8回目) 2Pult中1Pult In 独弓、4弦、エクステC下げ・ベートーベン:交響曲第3番「英雄」(5回目) 2Pult中1Pult In 独弓、4弦、エクステC下げ後述しますが、オケとしても余力は無かったようで、アンコールはありませんでした。対向配置だったこともあり、1プルトで並ぶとどっちがトップかわかりにくいですね。しかも今回は一人譜面台一本だったのでプルトの概念が薄くなって、尚更「ヘッド」な位置がまったりしていたように思います。 コントラバスパートのステージ配置は前2-後2(人)。私は前列木管寄りでした。 演奏会場は、ムーブ21(守口市生涯学習情報センター)という文化施設の上階にある、イベントホールです。モノレールや地下鉄の大日駅からすぐ近くで、駐車場も隣接のTimesが上限設定ありで比較的リーズナブルな価格設定でした。駅前(上?)にはイオンモールもあり、便利なところです。大阪工大を運営している学校法人は立派なホール(常翔ホール、OITホール)を持っているのですが、まだ学内でのプレゼンスを上げている最中、ということもありそちらのホールはまだ使っていないようです。早くこれらのホールで公演が出来るようになるといいですね。 こちらムーブ21のホールは多目的な最近のホールに共通した、客席せり出し、床せり上げで、フロアレイアウトが自由に出来るもの。そこをひな壇状にアレンジしての配置。弦セクションは、9-7-7-5-4の対向配置というピリオド演奏のようなサイズでしたが、コントラバス4本中5弦が2本とエクステンダー1本でC下げまで出来ることから、往年のロシアオケがお好み、というマエストロに合わせ、おもいっきり下げていくこととしました。なにせ現役団員が9人、というオーケストラを運営できるかどうかギリギリな人数。弦楽器も各楽器一人ずつですので、普段の練習やエキストラ奏者探しも大変だったことと思います。 コントラバスメンバーは、団員の方1名と樹フィルメンバーの若いMさん(5弦)、そして私と私からお願いした同じく八幡オケで5弦を弾いてくれているI嬢。私以外は(多分)20代という、年齢的には超GAP感あるメンバーでした。でも演奏し出すとそんな気持ちは全くなく同じ音楽に向かっていけるのが、オーケストラのすばらしいところです。指揮は工大オケOGの国沢さんが、全曲を担当されました。仕事の合間を縫って指揮の準備だけで無く、エキストラの差配パート調整、現役学生さんへの運営指導等、まさにオケを引っ張って行っているエネルギッシュな方でした。楽器がトランペットということもあり、以前お世話になった吹奏楽団(KBS)のさやか団長がまぶたに重なって、ちょっと胸に迫るものがありました。それもあって、一所懸命に指揮台で格闘している姿にほだされ、色々出過ぎたアドバイスまでしてしまって、顰蹙買ってしまったかもしれません。。他のエキストラの皆様の前で、お恥ずかしい限りです(><)演奏曲目は、ウィーン古典派からロマン派入り口までの大作曲家をたどった、王道プログラム。学生オーケストラで良く取り上げられる曲ですが、何度やっても弾き飽きず、また課題を突きつけられる名曲ばかりです。コントラバスも、どれも難所を持った充実したパートを担当している曲ばかりです。 1曲目の「魔笛」序曲は天才モーツァルト最晩年の作品だけあって、非常にデリケートな扱いが必要なのですが、その上で溌剌とした生命力を見せないといけない曲。弦楽器は特に右手のコントロール(弓捌き)が難しい曲の一つです。 演奏的には序奏のテンポ設定と主部へのつなぎが難しいところですが、序奏はかなり速めのテンポ設定もあり指揮の分割もなく、すっと主部に入っていく感じでした。指揮は色々悩んだみたいでしたが、本番上手くいきました。この手の曲は演奏経験豊富な弦楽器エキストラ陣により、安定した仕上がりとなりました。楽譜は久しぶりにブライトコプフの旧版を使用しました。この譜面を見ると演奏がロマンティック側に倒れてしまうのが不思議です。譜づら、って大事だなと思ってしまいます。2曲目はシューベルトの「未完成」。交響曲としての番号も8番だったり7番だったりとするのと合わせ、演奏スタイルも色々なものが出てきている曲です。今回は昔ながらの古い版を使っていることから、例の「ヘアピン」はディミヌエンドで演奏する、安心感ある優しい解釈のものでした。この曲は1楽章冒頭の「地の底からやってくるような」コントラCisまで下がる低弦の旋律、そして同じく1楽章展開部に入ったところの「地の底まで降りていく」コントラCなど、4弦のコントラバス(最低音がE)ではまことに歯がゆい場所がある曲で、今回は4人中下を弾けるのが3人という強力なC線対応が効果を発揮しました。チェロパートの皆さんもバスとのバランスを意識しながら音量を調節してくれる大人の対応で、本番は「バス大きめ」のかなり良い感じのサウンドが出来上がりました。ここ数回の「未完成」の中では、ここの部分の個人的満足度はかなり高かったです。メインはベートーベンの記念碑的作品交響曲第3番「英雄」「第九」作曲前のベートーベンは、最もお気に入りの自作交響曲は、この「エロイカ」だったとか。「運命」の凝縮されたパワーも素晴らしいものがありますが、私も実は「英雄」の雄大さ、伸びやかさと揺るぎない構築性が大好きで、お話しを即答でお受けしたのも、たぶんこの曲が演奏できるから、だったからだと思います。1月の「西陣お弁当オーケストラ」さんで久しぶりに演奏(=エクステンダーを使って低音拡張した演奏)したのに続き、今回もエクステンダーで音を下に拡張しての演奏です。前回はとにかく下げるのに懸命(なにせ2本でしたから)でしたが、今回は後ろに2本5弦が控えていることもあり、「ここぞ」というところに絞って下げることが出来たことから、かなり余裕を持っての演奏が出来たように思います。この曲の特徴であるフガート部(2楽章の中間部、4楽章の中間部と後半)は弦楽アンサンブルの難所でもあるところですが、ここはリハーサルでも繰り返しての練習をお願いしたことから、本番は大きな崩れもなく無事通過することが出来ました。今回のメンバーです。20代3人とおっさん1名。それやこれやで、かなりの時間をリハーサルで費やしたこと、エキストラが中心のオーケストラで学生の皆さんの余力も無かったことから、アンコールはありませんでした。 お客様は団員のお知り合いの方が中心でしょうか、数十名の方がお越しくださっていました。そういえば宣伝もチラシの挟み込み等は無かったようで、学生さん達がよく使っているTwitterとLINE、そして口コミと学内の宣伝だけだったのではないでしょうか。エキストラの皆さんの熱いサポートと現役の皆さんの必死の演奏で出来は結構良かっただけに、宣伝も「来ていただけそうなお客様に届きやすいメディアで、適切なタイミングで情報をお伝えする」気持ちでやり方を考えれば、もっとお客様も集まるのではないでしょうか。今回のような演奏を続けていけば、もっと大きいホールで演奏しないといけなくなる日もきっとすぐに訪れると思います。 2日後に自オケの演奏会も控えていたことから、打ち上げは残念ながら参加せず、自オケバスパートの方と、現役学生さんのバス弾きさんと近所のイオン内で軽くお茶してお話ししてました。何と大学入学時から初心者でコントラバスを演奏しはじめ、全く独学だそうです。。これはつらい。ぜひ先生について、早く上達していってほしいものです。 生まれたばかりに近い若いオーケストラに触れ、そう言えばここのところずっとお世話になっているS医大オケさんも、学生時代にお邪魔した頃(第9回の演奏会でした)は10数名のメンバーで学校近くの施設で演奏会をしていたことを思いだし、そのオケが今や単科に近い大学で団員50名、普段の練習で全パートはもちろん、弦が8型くらいで学生さんで綺麗に揃ってしまう(もちろん実力も、そこらの市民オケに十分張り合えるくらい)ことを考えると、あと数十年すれば、工大オケもきっと大勢のメンバーを抱えた素晴らしいオケになることと思います。その頃には私はこの世にいるかどうかもわからない歳かも知れませんが、もし生きていれば、その様子を拝見したい! と切に思いました。がんばれ、OITオケ!過去の演奏経歴です。通算298ステージ目。このペースで行くと300ステージは、12月のけいはんなフィルさんの演奏会になりそうです。 ■モーツァルト:「 魔笛」序曲 ・鎌田 由紀夫/横浜シティ・フィルハーモニック(1991/09) ・川合 良一/秦野市民交響楽団(1992/10) ・堀 俊輔/東京グリーン交響楽団(1992/11) ■シューベルト:交響曲第7番「 未完成」(演奏旅行での演奏を除く) ・セルジョ ソッシ/桜美林オーケストラ(1991/12)・上野 正博/ニューシティー・オーケストラ(1992/03) ・川越 守/エルムの鐘交響楽団(1994/12) ・関谷 弘志/駿河フィルハーモニー交響楽団(現:三島フィル)(1996/11)・川本 貢司/東京グリーン交響楽団(1998/11)・有馬 純昭/びわこフィルハーモニーオーケストラ(2009/04)・長田 雅人/京都市民管弦楽団(2015/11) ■ ベートーベン:交響曲第3番「英雄」 ・上野 正博/ニューシティー・オーケストラ(1992/03)・堤 俊作/富士フィルハーモニー管弦楽団(1996/07) ・尾崎 晋也/いさだホール室内管弦楽団(1999/06)・福盛 亮介/西陣お弁当オーケストラ(2017/01)大阪工業大学管弦楽団での演奏履歴(初ステージ)です。これからの発展を心から祈っています。・(初)
2017.11.23
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2017年も4月、新年度となりました。 新年度は、まずは初めてお邪魔するオーケストラでの演奏となりました。いえ、東京で活動しているこのオケの分家(?)、東京グリーン交響楽団さんとは、関東在住時代に足かけ6年ほどお声を掛けていただいた時期があり(最後の一覧を参照ください)、そこから20年の時を経て、本家のグリーン交響楽団のご縁をいただくこととなりました。*グリーン交響楽団2017スプリングコンサート* 日時 : 2017年4月16日(日) 1時15分開場 14時開演 会場 : 兵庫県立芸術文化センター KOBELCOホール 指揮 : 佐々木 宏 プログラム : モーツァルト 4つのドイツ舞曲 KV602 シューマン 交響曲第4番 チャイコフスキー 交響曲第4番 以前に洛星交響楽団楽友会でお世話になったNさんにお声がけいただき、大阪市内を本拠とするオーケストラへ伺う機会をいただきました。 演奏曲目と内容は次のとおり。モーツァルト:4つのドイツ舞曲 (初) 3.5Pult中4Pult In 独弓、4弦、エクステ未使用シューマン:交響曲第4番(3回目) 4Pult中4Pult In 独弓、4弦、エクステ未使用チャイコフスキー:交響曲第4番(4回目) 4Pult中4Pult In 独弓、4弦、エクステC下げ (アンコール)チャイコフスキー:「白鳥の湖」からNo.23「マズルカ」(第3幕) 独弓、4弦、エクステ未使用 曲目、その他はチラシの写真をご覧ください。 コントラバスは団員6名にエキストラ2名の、計8人というほぼフル編成。チャイコフスキーもドンとこい(笑)。しかもメンバーは、名手として名を馳せるNさんはじめ、エキストラで引っ張りだこな優秀な奏者を擁しており、レベルの高さにビビリまくりでした。しかも、エキストラのもうひと方は関西でもトップクラスのアマオケ、芦響から来られており・・でも古くからの知り合いの方で、ちょっとホッとしました。ひょっとして、初共演? 光栄でした。楽器の持ち方もなぜかよく揃っていて、とっても絵になる(?)バスパート。カメラマンの方に素晴らしい写真をいっぱい撮ってもらいました。このブログにも一部貼らせてもらっていますので、素敵なホール共々ご鑑賞ください(笑)。 ホールも初めての、西宮にあるKOBELCOホール。木をふんだんに使ったゴージャスな作り。バックヤードの広さとか、オペラ仕様のホールでした。びわこホールや、ロームシアターと同じ雰囲気ですね。ちなみにバス椅子もこれら2ヶ所と同じ「モビルスーツ仕様(笑)」。調整できるところが多すぎて、結局何もしない、という(爆)。オペラ小屋だとこの椅子にしたら何か幸せな理由があるのかな・・?リハーサルでの写真。舞台も広く、珍しいアングルからのカッコイイ写真を撮ってもらいました。 1曲目の4つのドイツ舞曲、珍しい選曲ですが、さらに珍しいことに、この曲の3曲目には「ハーディ・ガーディ」という普段滅多にお目にかかれない楽器が使われています。今回はこの楽器も本物が登場。もちろん私も初共演です。演奏は編成をほんの少しだけ刈り込みましたが(バス7名)、ほぼ14型くらいのビッグサイズでの演奏でした。なにせモーツァルトなので、変な音も出せず、さりとてくっついていくだけでは邪魔になる、というわけで、いつもながら冷や汗かきながらの演奏となりました。貴重な体験できました。2曲目のシューマン4番、交響曲としては全楽章が繋がっている上少し演奏時間が短いことから、2曲目で演奏することがあるのですが、音符の多さと細かさでは、これをやった後にまだ続きがあるのは、結構辛いです(笑)。演奏の方は、さすがオトナ、という感じの錬られたものになったように思います。この曲は番号的にはラストの4番となっていますが、最初作られたのは2番目で、改訂の後に出版された関係で番号が後ろになったもの。なので、曲想やコード進行、リズムパターンには1番や、その後の作品である2番の陰が透けて見えます。まだ後年の不安定な様子があまり見えない、素晴らしい音楽でした。ややこしいところだらけで泣きそうでしたけど(笑)。そしてさらにチャイコフスキーの4番交響曲があるという・・(笑)長大な1楽章。内容も時間(長さ)も難しさも、この楽章に集中している感があります。今回は有名な難所の練習記号でいうと、Hはいい感じ。音の渦のなかでのベースだけのpizz(H音)が上手くはまり、これまでの演奏で初めてこの音が客席に届いたような気がしました。しかし、その後のP.Qは・・ううむ。縦が・・(以下略)修行不足でした。アンコールは「白鳥の湖」の、組曲には入っていないナンバー(マズルカ)。白鳥湖好きの私にとっては、前回のチャイ4演奏時(紫苑交響楽団さんで)の、同じく白鳥湖のナンバーに続いて、バレエ曲中のものを演奏できて幸せでした。次回の演奏会は、やはりKOBELCOホールで、ラフマニノフの2番を中心にした曲での定期公演とのこと。また素晴らしい演奏と素敵な写真でいっぱいの演奏会になることと思います。グリーン交響楽団および東京グリーン交響楽団での演奏履歴第1回定期演奏会 (東京グリーン) 1992/11 川口市民会館第5回グリーンコンサート(東京グリーン) 1993/4 昭和女子大人見記念講堂第7回グリーンコンサート(東京グリーン) 1995/4 王子北とぴあ第8回グリーンコンサート(東京グリーン) 1996/4 ティアラこうとう第7回定期演奏会 (東京グリーン) 1998/11 練馬文化センター こちらは、ドイツ舞曲で登場したハーディ・ガーディという楽器。奏者の方のブログはこちらです。 過去の演奏経歴です。通算285ステージ目 ■ モーツァルト: 4つのドイツ舞曲 KV602(初)■ シューマン:交響曲第4番岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2014/06)脇坂 英夫/墨染交響楽団(2015/02)■ チャイコフスキー:交響曲第4番脇坂 英夫/宇治シティフィルハーモニー(1991/01)脇坂 英夫/墨染交響楽団(2014/09)森口 真司/紫苑交響楽団(2016/09)
2017.04.16
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2017年1月22日(日)、2017年最初の本番演奏は、初めてお邪魔する、京都こども文化会館小ホールでの西陣お弁当オーケストラ 第4回発表会お手伝いとなりました。この一風変わった名前のオーケストラ、元々はKyoto Juventud una Orquesta Sinfonica(おそらくスペイン語で京都青春交響楽団)という名前だったそうです。ただ、このスペイン語読みがキョウト フベントゥッ ウナ オルケスタ シンフォニカというちょっと物珍しい呼び名だったこともあり、これが「ふべんと」「おべんと」となり、いっそのこと、ということで通称の「お弁当」と練習場の西陣を足したものを正式名称にされた、とのことです。公式の由来説明はこちら。 編成もあまり大きくないこともあり、また初心者の方もいらっしゃるということから曲目はビゼーの「アルルの女」第2組曲とベートーベンの交響曲第3番というオーソドックスな選曲です。演奏会ではなく「発表会」という名前でのコンサートで、メンバーのお知り合いと思われるかた数十名の方が集まって聴いてくださる、アットホームな感じの演奏会でした。 西陣お弁当オーケストラ 第4回発表会 曲目ビゼー作曲 アルルの女 第2組曲ベートーベン作曲 交響曲第3番「英雄」 日時2017年1月22日(日)18:00開場、18:30開演場所京都こども文化会館小ホール 入場無料全席自由コントラバスは総勢2名。私の演奏回数、場所と持ち弓は、以下のとおりです。ビゼー:アルルの女 第2組曲(1Pult中) 1pult-out 仏弓 初演奏、extender:未使用ベートーベン:交響曲第3番(1Pult中) 1pult-out 独弓 演奏回数:4回目 extender: C 並びはチェロが外Cb上手、Hn上手(これは最近珍しい)の通常配置。コントラバスは残念ながら団員はおらず、全員エキストラで2名。当初は私一人に声がかかったのですが、さすがにこれらの曲をバス1人は厳しいので、急遽自オケの若手ホープに助けて貰うこととしました。その流れでトップ位置に座ることに。オケ全体も6型(6-6-5-3-2)とモーツァルトをシビアに演奏するような小型の編成です。練習参加も事前の1回と当日のみ。下調べはしたとしても、実際合わせての打ち合わせが必要な葬送行進曲もある「エロイカ」、ボウイング含めスリリングな展開でした。 こども文化会館、関西復帰後リハーサルでお邪魔したことはありますが、演奏会では1987年ちょうど30数年ぶりのステージとなりました。しかも小ホールでの演奏会は、多分初めてです。雛段も無く、客席も同じフロアに椅子を並べる形ですので、お客様との距離感もほとんどありません。公開リハーサルのような感じで、逆に緊張します。 曲の構成は前半フランスもの、後半ドイツものということで前半は仏弓、後半独弓。バス椅子もホールのものではなく自前の椅子を上下できるものなので、それに合わせて変更をかけます。 下の写真が客席側から見たオケのセッティング。この編成のオケだと、スペース的にはちょうどいいかもしれません。 「アルルの女」第2組曲は、過去の演奏履歴を探すと、意外や「初演奏」でした。名曲なので聴く機会はいっぱいあるし、ファランドールはアンコールでも定番曲なのですが、それ以外の曲が「ハープ」「アルトサックス」という特殊楽器が必要だったり、メヌエットではフルート、ハープ、サックスのソロで曲が決まってしまうこともあり、以外とアマチュアオケでの実演に巡り会うことがなかったようです。呼んでいただけるのなら、Saxも吹きたかった、というのが本音ではあります。編成の小さなオケですので、今回の演奏は楽譜に書き込まれた代奏譜面(ハープは弦楽器のPizz.へ、サックスは管楽器の各所に割り当て)で対応していました。 2曲目のベートーベン、久しぶりの演奏です。関西に戻ってきて(2006年)以来では初めての演奏になります。ベートーベンの中でも個人的に最も好きな曲に近いだけに、ようやく出会えた、という感じです。演奏は新版の譜面でしたが、オケのボウイングやアプローチは旧版を踏襲したものとかんじられましたので、コントラバスの演奏もそれに合わせて、昔ながらの演奏(特に2楽章)としてみました。どんなかんじだったでしょうか。 この「エロイカ」は、5弦領域の音がなかなか効果的に使われている曲なのですが、今回は5弦が一本もないため、エクステンダーが活躍する状態になりました。ただ音替えの時間が必要だったり、下げている間はE線音域はさすがに弾きずらいこともあり、2本でのエクステンダー対応は結構大変なことを実感しました。 アンコールは、今日演奏した中から、エロイカのコーダとファランドールをやりたい方、の挙手で決める、というユニークスタイルで、結局ファランドールをやることに。曲によって弓と椅子の高さが変わるので、個人的には大変です(笑)。 練習毎に「一期一会」と集合写真を撮り、たとえ演奏で失敗しても「すみません」と言ったら罰金百円。良い音楽を追究するのも大事だけど、まずは楽しく、和やかに、というこのオケのモットーが現れたような演奏、演奏会でした。 今年の演奏活動がはじまりましたが、3月には娘らの受験も終わり、所属オケにも4月からは復団する予定で、本格的に演奏に力を入れていくことになると思います。 自オケ復帰なので、日曜本番に対しての土曜ゲネに出られないことが多くなりそうですが、そんな中でもお世話なるオケもあるかと思います。今年もどうぞよろしくお願いいたします。 過去の演奏経歴です。(282ステージ目) これで、関西復帰(2006年)以降での関西ベートーベン交響曲演奏コンプリートとなりました。 過去の演奏)ビゼー:アルルの女 第2組曲(初演奏)ベートーベン:交響曲第3番「英雄」・上野 正博/ニューシティー・オーケストラ(1992/03)・堤 俊作/富士フィルハーモニー管弦楽団(1996/07) ・尾崎 晋也/いさだホール室内管弦楽団(1999/06)
2017.01.22
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2016年11月は、初めてお世話になるオーケストラでの演奏です。 びわバス団のAKさんのご主人が在籍されている高槻室内管弦楽団に学生オケ時代の後輩が入団し、トラを探しているとのお話しをAKさんから伺い、またその後輩は同じくびわバス団メンバーYMさんと同期、ということもありまして、何とか彼を上弾き不足気味のびわバス団に勧誘すべくエキストラでお邪魔することとしました(動機がかなり不純ですみません)。高槻といえば、このところ紫苑交響楽団さんには何度か声を掛けていただいておりましたが、本番も高槻市内で、というのは初めてになります。高槻には新入社員時代会社の独身寮があり、そこから1年半あまり、長岡京の会社に通っていた懐かしい土地でもあります。その頃社会人オケ(宇治シティフィル)にも入団し、楽器も入手し、初めての(中古)車も手に入れ、と短い期間でしたが、思い出多い時間を過ごした場所です。そして室内管弦楽団ということもあり、今年3回目のモーツァルト。なかなかトラでは出番が少ない(通常は編成を削るため、団員が弾いてエキストラは降り番、と言うことが多い)だけに、ありがたい限りです。*高槻室内管弦楽団第11回定期演奏会* 【日時】 2015年 11月12日(土) 開場:13:30 開演:14:00 指揮/寺坂 隆夫(ベートーヴェン) /大澤 俊之(モーツァルト) 【プログラム】ベートーヴェン 「コリオラン」序曲 モーツァルト 交響曲第31番「パリ」 ベートーヴェン 交響曲第2番 【会場】高槻現代劇場 中ホール 【入場無料・全席自由(先着順)】 場所の高槻現代劇場は、カトリック教会の南、城跡公園の横、ということで、独身寮時代の通勤経路に当たるところのはずですが、その当時にはなかったような気がします。まあ、まだ阪急が高架化される以前の話ですから、ずいぶん前のことです。大ホールと中ホールがあって、今回は中ホールでの演奏。600名収容と言うことで、ホールとしては小さいですがステージはかなり広く、2管14型編成でも収まりそうな広さです。ただ、空間は小さいので、あまり大編成だと音が飽和しそう。今回のような小編成オケですと、響きも良いですし、演奏もしやすく、客席でもかなり分離もよく聞こえるようです。高槻駅からのアクセスも良く、中ホール側は良いホールとして定評もあるようですね。弦楽器は、8-8-6-8-4(人)という、室内オケとしては低弦がやや厚めの編成。標準ならVc4か5,Cb2か3というところでしょうか。ベートーベンにはこれが有利に働いたように思います。当日は天気も良く入場無料と言うこともあり、ほぼ満席(500名くらい?)のお客様の中で演奏させてもらいました。過去には溢れてしまったこともあるようで、「先着順」とはっきり書かざるを得ないようで、オケがしっかり地元に根付いていることを感じました。演奏位置、エクステンダー、弓等内容は次のとおりでした。ベートーヴェン: 「コリオラン」序曲 (2回目) 2Pult中2Pult Out 独弓、4弦、エクステC下げモーツァルト:交響曲第31番「パリ」(2回目) 2Pult中2Pult Out 仏弓、4弦ベートーヴェン:交響曲第2番(3回目) 2Pult中2Pult Out 独弓、4弦、エクステC下げ (アンコール)岡野貞一:もみじ 独弓、4弦 コントラバスパートは、団員で学生オケ後輩のIさん(ということで、もちろん同門です)、ピッコロベース級の小振りの楽器にエクステンダーを装着しています。そしてIさんと学生時代同期で、今は大阪市民管の首席も務めるMさん。びわバス団団員でもあります。もう一名は、同じく大阪市民管にも登場された、大阪周辺でご活躍のAさん。初めてご一緒させていただきましたが、仏弓で故奥田先生所有の楽器から繰り出される音は周りを圧するものが有りました。(モーツァルトを仏弓で弾くことにしたのは、並んで仏弓にしたかった、のもあります)実はオケで有名な東日本の国立大卒とのことで、かつて学生オケ時代にご一緒させてもらったジョイントコンサートの話で花が咲くこととなりました。いやー、世間は狭い。結局エキストラも団員もオッサンだらけ、という華のない構成でした(笑)。。。曲目、その他はチラシの写真をご覧ください。 びわバス団AKさんからの差し入れリポDで活を入れるバスパート および学生オケ同窓3名写真 冒頭の「コリオラン」序曲は、意外やまだ2回目。同じ作曲家の序曲「エグモント」に比べるとそもそも演奏会に掛かる機会自体が少ない曲のように思います。やはり最後が静かに終わるのと、途中が難しくて逃げ場がないからかなぁ。。c-mollで悲劇感一杯の曲だけに、エクステンションもコントラCが威力を発揮しました。特に結尾のC音でのピチカート。pで消え入る様な音でも、コントラCが入るととたんに深みが出て、地の底へ降りるかのような感じが出ました。これは効果抜群です。全体の演奏も、少々事故はありましたが、低弦の厚みが功を奏した重厚なものになったように思います。「パリ」の新旧譜面。左がベーレンライター新版、右がブライトコプフ旧版(今回)。VcとCbの弾くオクターブが逆になっています。 モーツァルトの31番「パリ」は、一転D-durの華やかな曲。モーツァルトの交響曲で2管フル編成な(Ob,Cl,Trp,Timpが揃う)のは、この曲と「ハフナー」くらいですので(以外と40,41番などはトランペットやClが欠けたりする)、アマチュアで取り上げる機会のある曲となります。管がフルで揃うので弦楽器も編成をそこまで絞り込む必要も無さそうで、今回は一切弦楽器削らず、という編成(コントラバスは4人)。華やかに弦楽器群が上下する曲なので鈍重にならないか心配したのですが、隣で弾くAさんと合わせて仏弓にして、極力気分をチェロ(笑)として軽く弾くことを心がけました。客席で聞いていたAKさんからは、「バスが軽やかに聞こえた」、というお言葉を賜りました。軽やかはいいのですが、バスが聞こえる・・・というのは、やはりバス奏者だからか?それとも・・と微妙な気持ち。(笑) 当日の楽器配置。一番手前の楽器は標準よりかなり小さい(ピッコロベースに近い)楽器です。 メインのベートーベン2番は、彼の全交響曲中でも演奏される回数の少ない(一般的には4と2が少ないと言われる)ものですが、この後の彼の交響曲の萌芽があらゆる所から聞こえ、次の3番「英雄」の胎動も感じられる、「ウィーン古典派とベートーベンの奇跡のコラボ」とも言うべき素晴らしい曲。私の周囲にもファンがいっぱいいます。その分、この曲は古典派風に埋め尽くされたバスラインに、ベートーベン特有の重厚さと雄渾さが加わり、演奏にはかなりのエネルギーを必要とするものです。バスパートは「まってました!」とばかり全開の演奏。ブライトコプフ旧版(そういえば、先の「パリ」も、今どきのモーツァルトには珍しく、ブライトコプフ旧版での演奏でした)の譜面のため、チェロパートと同じパート譜であり、そのおかげでチェロパートの動きがよくわかります。もちろん、1楽章展開部のドッペルでのC音伸ばしは、エクステンダー下げての対応です。(笑)逆に、この曲は意外とここしか下げるポイントがありませんでした。演奏は全体に流れも良く、普段から練習を見ていただける指揮者の方の棒と言うこともあり、安定したテンポ感による充実した響きになったものと思います。 アンコールは、指揮者の方がアレンジしてくれた唱歌、「もみじ」。私は「パリ」演奏するならてっきり、「もう一つの第2楽章(この曲の注文主の依頼で書き直した稿)」を演奏するのか、と思いましたが、やはり親しみやすい曲で、ということなのでしょう。この辺がお客様を惹き付け続ける大事な要素になっているのかも知れません。リハーサル後の昼ご飯では、住んでいた当時もあった(はず?)の「餃子天国」を訪れることが出来ました。色々な意味で、懐かしさと新しさを感じた一日でした。次からのびわバス団でのIさんの活躍を楽しみにしています。 過去の演奏経歴です。(278ステージ目) ■ ベートーヴェン: 「コリオラン」序曲池田 俊/墨染交響楽団(2011/09) ■ モーツァルト:交響曲第31番「パリ」セルジョ ソッシ/桜美林オーケストラ(1992/12)■ ベートーヴェン:交響曲第2番 藤崎 凡/清水フィルハーモニー管弦楽団(2005/09) 滝本 秀信/墨染交響楽団(2011/02)
2016.11.12
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世の中はお盆まっただ中ですが、私は会社の休みを含む週の、最初の日曜となりました2016年8月14日、洛星交響楽団楽友会の演奏会に出演させていただきました。洛星交響楽団楽友会演奏会2016日時:2016年8月14日(日) 14:00開演会場:京都コンサートホール 大ホール 曲目: <現役中学・高校生演奏> ロッシーニ/ウィリアム・テル序曲 <洛星楽友会交響楽団(OB)演奏> ラヴェル/ピアノ協奏曲 (ピアノ独奏:大井 浩明) プロコフィエフ/交響曲第5番 指揮:西尾 望(洛星交響楽団) 山本 貴嗣(洛星楽友会交響楽団) 管弦楽:洛星交響楽団(現役中高生) 洛星楽友会交響楽団 (洛星オーケストラ部OB洛星ファミリーを中心に、洛星との絆が縁で集まった有志) 当日の演目は上記のとおりで、私はこのうちの「ピアノ協奏曲」「交響曲第5番」に参加させてもらいました。それにしても「渋い」、通好みな難曲揃いです。私も始めての曲が多く、貴重な経験をさせていただきました。アンコール曲も含め、プルト位置、使用弓は以下のとおりです。ラヴェル:ピアノ協奏曲(3Pult中) 3pult-out 仏弓 初演奏 extender:Desラフマニノフ:「パガニーニの主題による狂詩曲」から第18変奏(洛星校歌を織り込んだ特別版) 3pult-out 仏弓 初演奏 extender:Des (ソリストアンコール)プロコフィエフ:交響曲第5番 (5Pult中) 4pult-out 独弓 初演奏 extender:Desサン=サーンス:「死の舞踏」(5Pult中) 4pult-out 仏弓 演奏回数:2回目 extender:なし(アンコール)前回の演奏会(2013年)は6pultでの演奏でしたが、今年は約1ヶ月前までコントラバスが練習に誰もいない日が続いたようで、運営の方々は気が気でなかったようです。その結果、私も矢が当たったわけです(笑)が、蓋を開けてみると当日はMAX10名での演奏となりました。しかもメンバーは元在京プロオケの首席奏者の方を筆頭に、東京や関西のメジャーなアマオケで活躍する皆さんを中心に音楽系の進学を望んでいる現役生まで、多彩で強力なメンバーが集結しました。刺激と勉強になる貴重な時間でした。 リハーサル風景。前から2-2-1のプルト編成です。同じ同心円位置でも、管とCbとVcで高さを変えています。演奏会場は、前回の「ザ・シンフォニーホール」から、「京都コンサートホール」に場所を移しました。やはり京都の学校ですから、ホーム感があります。ステージは広く、電動型のセリで雛段を組めることから、写真のようにコントラバスは3列編成、前から、4-4-2人という並びでの編成となりました。10人中5弦は2本のみ。プロコフィエフは普通に5弦の音域が出てきます(いちおうdiv.で書いているところがほとんどなので、半分居ればなんとか・・です)。またラヴェルはスコアで5弦4人、という指定があったりして、5弦領域が全然足りない状態。 そこで、また「エクステンダー」の出番です。今回は危機感を持った卒業生の方が、私のエクステンダーを見て速攻購入されて、二人で「D♭」に音を下げて演奏となりました。これでカバーできなかった音は2曲をとおしても1ヶ所のCだけでしたので、実質5弦4本状態と同じになり、なんとか厚みを確保できたのではないかと思います。ただ、このエクステンダー、欠点はポジションが変わる(音を下げた分、高い位置を押さえないと狙った音が出ない)こと。こんかいはしかも短三度下げる、という変則的な音程のため、三度上を想定して抑える必要ができ、E線(Des線か?)のための運指を楽譜に書き込まないと、とてもじゃないですけど「オクターブ下のD線だと思ってさらに半音上を押さえる」では追いつきませんでした。おかげで、決して「超難曲」とは言えないプロコのバスパート府も、E線の下げ上げで、超ややこしい難曲に変身してくれました。。。エクステンダー効果はともかく、適度に密集して並んだこともあり、バスパート演奏自体は、音のまとまりもあったように思います。 ソリストと指揮者は同期の卒業生、各パートの主要奏者はプロだったり、アマチュアでもキャリア・実力兼ね備えたメンバーが揃っていましたが、すべて洛星中高のOBや、そのご家族、なにかしらご縁のある方がほとんどで、ラヴェルの難度の高い管楽器のソロもこなす層の厚さ。伝統の力に恐れ入るばかりでした。お声がけくださった皆様に感謝です。 このオーケストラ、前回から3年ぶり、と言うことで、次回の演奏会が3年後なら2019年。どのようなものになるかわかりませんが、また新たなOBも加えてきっと素晴らしいものになることと楽しみにしておきたいと思います。そうなると、今度は下の子の受験と重なるなぁ。また帰省しない年になるんだな、これが(苦笑)過去演奏履歴)■ サン=サーンス:「死の舞踏」岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2009/12)
2016.08.14
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11月30日(日)、明日から12月(なんで第九なんですが(笑))とは思えないような小春日和のうららかな中、「みんなで第九を」コンサートVol.23 が三郷町文化センターで開催されました。今年で23回目、という恒例行事、しかも合唱団は地元の皆さん、ということで500名弱の客席はほとんど満席、さすが「年末の第九」です。 曲目等の詳細はこちら。舞台のサイズから、コントラバスは総勢3名の対向配置。他の弦サイズも上から8-7-6-5-3(8型)。なかなかシビアなステージです。私の演奏回数、場所と持ち弓は、 ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」(1.5Pult中) 1pult-in 独弓 演奏回数:7回目 (アンコール)若松 歓:「天の川」(混声合唱のための)(1.5Pult中) 1pult-in 独弓 演奏回数:1回目(アンコール)螢の光 で した。コントラバスは全員エキストラ。同じオーケストラのトップ氏Hさんとプロオケ在籍のK先生との3人。音大でのトップ氏とびわバス団で過去始動いただいたこともあるK先生に挟まれ、安心と言えば安心、2人の音程を壊さないか、という不安もあり、なかなか緊張する演奏でした。 楽譜もベーレンライターの校訂版を使うこともあり、写真のとおり、両Vn対向配置となり、コントラバスは1stVn側に座っての演奏。プルトはフルート側にトップを置くスタイル。第9はひとつ前の八幡市民オケ(八幡市民音楽祭)でも対向配置でした。この並びだと、コントラバスの難所が、実は1stヴァイオリンと同じ譜面(オクターブは違いますが)で、しかもヴァイオリンが軽々弾いている様を眼前に見るわけでして、自分たちの苦行への絶望感から(また今回の二重フーガは、出だしですでに諦めが立つに十分なスピード感(笑))、Vnへの軽い殺意を感じます(笑)。演奏の方は、練習参加回数が前回の京都市民管並みに少なく、譜面を思い出すのが大変・・特にプルトを組んで2人で譜面を見ると(近視なので)、遠い方のページの臨時記号なんて、シャープかナチュラルかは見えてません(笑)。 というわけで、さすがに焦って片道1時間半(高速使用時)の道のりを早出して出かけて、先にさらうことにしました。しかし、ベースパートの2人はさすがプロ(とセミプロ)。私の到着時間と同じ、もしくは少し前には来られていて、準備を始めていました。道路事情が読めないことも合わせ、さすが仕事への意識、です。ま、私もそんなこんなの泥縄練習でとりあえず体裁だけ取り繕い、4楽章の難所はスルーし(笑)、両手(の指)を攣らせながらも何とか演奏を終えることが出来ました。ここから暫く、毎週本番が3週間続くことになりますが、行き帰りの奈良、斑鳩ドライブ(久しぶりに法隆寺の前を通りました。。学生時代以来!・・もったいないことに寄れませんでした)、学生時代の先輩のホームグラウンドであるオケへの初参加、と貴重な経験をさせていただきました。 ありがとうございました。#ちなみに、一緒に弾いていた学生時代の同期、先輩(どちらもVnのエキストラ)とは、次の本番でもご一緒させていただきます。
2014.11.30
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秋の予定に入っていなかったものですが、先日お話しをいただいた初めてのオーケストラでの演奏です。 とはいえ、オケ自体は学生時代の先輩(弦楽器)が在籍しておられる、ということで以前から存じておりました。 ★「みんなで第九を」コンサート★ 2014年11月30日(日) 14:00開演 場所:三郷町文化センター・文化ホール(奈良県三郷町) 【指揮】 河野 正孝 【曲目】 ベートーヴェン/交響曲第9番 ニ長調 Op.125 【主催】 (財)三郷町文化振興財団 前回、昨年の「みんなで第九を」演奏会の様子(三郷町ホームページより) バスパートはオールトラの3名、他2名が音大出身者というハイレベル状態なので、びびってます。 他のパートも、写真のとおり編成(特に弦)小さいです。しかも対向配置なので、いつもと逆の位置に座ることになりますね。 過去の演奏) 辻 敏治/尼崎市民交響楽団(1990/12) 鎌田 由紀夫/横浜シティ・フィルハーモニック(1991/12) (1992/12) 北原 幸男/沼津交響楽団(2001/12)横島 勝人/沼津交響楽団(2003/12) 藏野 雅彦/八幡市民オーケストラ(2010/1) さすがに12月前後に集中します(笑)。 直近の八幡市民オーケストラの演奏も対向配置でしたので、ちょっと懐かしさもこめて。とにかく、レシタティーボで変な音を出さないように、がんばりたいと思います。
2014.10.13
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11月23日を中心とした休日は、例年京都近辺の紅葉が見ごろとあって、観光客で京都市街がごったがえします。そんな中、京都から少し離れた長岡京のホールで行われた、「国民文化祭記念コンサート」に参加してまいりました。 国文祭記念オーケストラは、長岡京市民管弦楽団さんを中心にして、周辺のオーケストラのメンバーも集まった、大編成オーケストラ。その大編成の響きは後半のフランスもの2曲でのお披露目でして、前半はやや編成を刈り込んでモーツァルトから2曲、というプログラムでした。今回のお話をいただいたのは、「海」(ドビュッシー作曲)を1年前に八幡市民オケ(第40回演奏会)で演奏したことからと(自分では)思いますが、残り3曲が初チャレンジ、しかもモーツァルトを弾ける、というのが大きなモチベーションとなりました。人数の多いオーケストラに所属していると、なかなかモーツァルトを演奏する機会がなく、実は私もモーツァルトの後期6大交響曲(ハフナー、プラハ、リンツ、39番、40番、ジュピター)で弾いたことがあるのはハフナーと40番だけだったのです。今回、「ドン・ジョバンニ」「交響曲39番」を弾かせてもらったことで、ようやく「3大オペラ」序曲(フィガロ、魔笛、ドン・ジョバンニ)をコンプリート、「ラスト3大交響曲(39,40、ジュピター)」をあと「ジュピター」を残すのみ、となりました。 モーツァルト、やはり何度演奏しても美しく、素晴らしく、そして難しいです。コントラバスにとっては難度の高い早いパッセージが続くのですが、簡単そうな音符が逆に音程、リズム、音色、すべてに細心の注意を払いつつ、「音楽の喜び」を表現しないと、曲にならない、本当に一生跳ね返されつづける、それでも何度もトライしたくなる曲ばかりです。後半の「魔法使いの弟子」「海」では、一転フレンチ弓に持ち替えて、フランスサウンドに迫らないといけません。ただ、「海」はラベルのように一種つかみどころのない和声の靄のなかから音色を追及する、というよりはかなりはっきりと切り込む役目を与えられていますし、演奏も2回目で曲の理解も進んだこともあり、かなり見通しを持って弾けたような気がします。ま、細かい音符、細かい演奏指示(駒そば、指板よりでの弓奏、弓元演奏指定、弓先演奏指定などなど)はなかなか追いついていくのが大変で、結構ぽろぽろやってしまい、申し訳なかったですが。。演奏会場、長岡京記念文化会館は、学生時代最後に演奏した「ストコフスキー・記念オーケストラ」(1989)での舞台以来、なんと24年ぶり。当時は出来立てのホールでしたが、今やすっかり風格も出て、シューボックスタイプの中規模ホールとして、すっかり定着しています。ちょうど滋賀でよくお世話になる栗東芸術文化会館「さきら」と、サイズもタイプもそっくりですが、舞台の広さ(セッティングの余裕)、合奏合わせやすさはこちらのホールがよかったです。ただ、本番でお客様が入ると低音が通りにくい、という話も伺い、リハでは通らない低音が本番では鳴ってくる「さきら」(ただし、舞台上では少し合わせにくい)と逆なのは面白いです。そしてもう一つ懐かしかったのが、ご一緒させていただいた長岡京市民管弦楽団のコントラバスメンバーの中に、学生時代たまたまエキストラでお邪魔した先で、同じステージに乗った方がいらっしゃったこと(同志社交響楽団第58回定期演奏会(1986佐渡裕指揮))。1回だけの演奏会で、学年もだいぶ離れていたこともあり、記憶はほとんどなくなっていましたが、曲名でしっかりと間違いないことが確認でき、何とも不思議で、懐かしい気持ちに浸ることができました。また、夏の洛星オケでご一緒させていただいたご縁でお声掛けくださった、トップのSさん、同じ滋賀県在住のTさん等々、素敵なコントラバスのメンバーと出会うことができ、打ち上げも含め幸せな時間を過ごすことができました。ありがとうございました。次回は6月に長岡京市民管弦楽団さんの単独公演でベートーベンの第一交響曲とチャイコフスキーの第四交響曲とのことです。素敵な演奏になりますように。
2013.11.24
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いよいよ本番まであと3週間となりました。 初めてお邪魔させていただく、長岡京市民管弦楽団さんを中心とした演奏会です。♪第6回長岡京音楽祭♪ 『国民文化祭記念コンサート』 指揮:小山真之輔 オーケストラ:国文祭京都・記念オーケストラ 演奏予定曲目 モーツァルト:歌劇「ドン・ジョバンニ」序曲 モーツァルト:交響曲第39番K.543 デュカス:交響詩「魔法使いの弟子」 ドビュッシー:交響詩「海」 11月24日(日)pm3:00~京都府長岡京記念文化会館全自由席1,000円 *未就学児童の入場はご遠慮下さい。 *都合により曲目その他を変更する場合があります。 [協賛]株式会社村田製作所 株式会社椿本チエイン 8月の洛星中高OBオーケストラでご一緒させていただいた時に声をかけていただいたのですが、条件は、「フレンチ弓でお越しください」というもの(笑)。 さすがにモーツァルトは難曲なだけに、「ジャーマン弓を使わせてください」ということで進めますが、後半のデュカス、ドビュッシーはフレンチ弓での登場となります。 けど、よく考えてみたら「モーツァルト」って、子供のころからヨーロッパを旅しているので、当然ながらフレンチ弓圏の国も廻っているわけです。となれば、どちらの弓で弾いても、特に彼の作品の場合は想定と変わらないのかもしれません。 ただ、ドン・ジョバンニもそうですが、特に交響曲39番はコントラバス奏者にとっては、名だたる難曲のうちのひとつ。できるだけ集中できるように、弓も慣れた持ち方にさせていただきたいな・・ 久々のモーツァルト、楽しみです。
2013.09.22
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お盆休みを含む週の、最初の日曜となりました8月11日、洛星交響楽団楽友会演奏会の演奏会に出演させていただきました。 当日の演目は、「ニュルンベルグのマイスタージンガー」前奏曲、「スコットランド幻想曲」、「英雄の生涯」というもので、私はこのうちの「英雄の生涯」に参加させてもらいました。元々大編成を要求する曲(コントラバスには8人と作曲家指定があります)でして、当日はなんと11名での演奏となりました。私が過去経験した中でも、コバケンオケであったかどうか・・という大所帯です。楽譜の指定も大体4pult(8人)を念頭に置いた割り振りをするのですが、今回は、6Pultまででの譜割りを書く、という自分がどこか一瞬わからなくなるような・・ 演奏会場は、大阪の「ザ・シンフォニーホール」。関西の演奏会場としては、音響の良さでクラシックの演奏会場としては1,2を争う素晴らしいホールです。ステージも広いのですが、なにせこの大編成。写真のように、コントラバスも3列編成です。前から、2-4-5人という並びです。シンフォニーホールは、実は学生時代にステージに立って以来、実に23、4年ぶりのステージ側登壇でした。(客席側は、たまに訪れていますが)当時は残響の多さ、特にステージ上ではリハーサル時にやたら間接音が聞こえて、アンサンブルに難儀した記憶がありましたが、今回はそこまで困ることはありませんでした。 ホール自体が響きが落ち着いてきたのか、オケの人数が多くて響きが抑えられたのか、シューボックスタイプのホールが増えて、こういう響きのホールに慣れたのか(ちなみに、滋賀県の「さきら」もこのタイプのホールで、リハーサル時のアンサンブルが難しいです)きっと色々な要素があるのでしょうが、感慨深い物がありました。演奏自体は、日本各地(海外からも)からこの日に向けて集まったOBオケ、という制約を全く感じさせないもので、大編成、かつ複雑な「英雄の生涯」の各パートをきっちりと描き出していました。指揮者はプロ、各パートの主要奏者はプロだったり、アマチュアでもキャリア・実力兼ね備えたメンバーが揃っていましたが、すべて洛星中高のOBの方々でして、層の厚さ、伝統の力に恐れ入るばかりでした。バスパートはOBの方7名と、エキストラ4名。東大オケ、早稲オケ、京大オケなど、メジャー大学オケで首席をはった方も含め、こちらもそうそうたるメンバーのOBの皆さんでしたが、エキストラメンバーも含め、和気藹々、いつもの「バスパート」の連帯感がすぐに出来上がる、素晴らしいメンバーでした。個人的にも、横浜在住時にお世話になったオーケストラで一緒に弾かせてもらった方と、20年ぶりくらいに弾けたり、大学オケの後輩とも並べたり、近隣の市民オケの方とお知り合いになれたり、と懐かしさと新しい出会いが一杯の、すばらしい時間を過ごすことができました。お誘い下さった方々に改めて感謝です。 このオーケストラ、3~4年に一度、と言うことですが、次回の演奏会がどのようなものになるかわかりませんが、また新たなOBも加えてきっと素晴らしいものになることと思います。楽しみにしておきたいと思います。
2013.08.11
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京都の私学名門校、洛星中学・高等学校。ここにはオーケストラがありまして、その卒業生は全国の大学オケ・市民オケの主要プレイヤーになられたり、一部プロの道へ進まれるような、非常に優秀なメンバーが揃っていらっしゃいます。私の知人・友人にも洛星出身の尊敬すべき優秀なオケマンが多くいらっしゃいます(男子校ですので、基本「マン」のみです)。 そのオーケストラを卒業したメンバが現役と一緒に音楽を奏でる催しが、この夏、大阪、ザ・シンフォニーホールで開催されます。 今年の演目は以下のとおりです。洛星交響楽団楽友会演奏会2013 日時:2013年8月11日(日)午後1時開場、午後2時開演場所:ザ・シンフォニーホール 曲目:ブルッフ:スコットランド幻想曲 (ヴァイオリン独奏:石上真由子 第77回日本音楽コンクール2位) R・シュトラウス:「英雄の生涯」 (ヴァイオリンソロ:森住憲一) 指揮:中田延亮 チケットのお求め、お申し込みはこちらにて。 この演奏会、ひょんなことからお手伝いさせていただくこととなりました。 実は今体調を診てもらっている内科の先生が、ここの打楽器奏者ご出身で、昨年夏の演奏会から当オケのお話しが診察時の話題になっていたところ、今年は、まずは年賀状で横浜時代に演奏でご一緒したOBの方から、ジャブ(笑)が、そして、またこの内科の先生からのお誘い、極めつけは、「英雄の生涯」のコンサートマスター(この曲のバイオリン独奏はコンサートマスターが通例演奏しますが、バイオリン協奏曲並みの難曲で、大変な技術を要します)を担当される、学生時代のオケの先輩からのお誘いがあり・・・当初はコバケンオケやら、自オケの客演練習が近くて練習時間が厳しいこと、自分の技量的に厳しいこともあり、難しいことをお伝えてしていたのですが、その先輩に、こちらのイベントに参加していただきたく、「ギャラ無し(どころか、会費を払ってもらって)、足代なし」のエキストラをお願いしてしまいまして、その先輩から再度のオファーを頂いたときには、借りもあり、お引き受けするしかない状態になってしまいました。(><)それにしても、後期ロマン派の頂点ともいえる管弦楽曲だけに、コントラバスパートも難しい・・先日まで弾いていたびわバス団のソロよりは音が低いとはいえ、これを8~10人が揃って同じ音で弾くわけで、全員が親指ポジションを普通に弾ける(=ソロも弾けるような)メンバーばかりでないと、なかなかパートとしての音が出せません。今からついていけるか、邪魔するだけではないか・・と、心配は尽きません。お引き受けしたときが、本番1ヶ月前・・・練習は3~4回くらいしか出られそうにありませんので、果たして間に合うか。。今日もCD聴いてます(爆) ちなみに、シンフォニーホールのステージに立つのは1989年1月以来、なんと24年ぶりです。学生時代最後の演奏会での大阪公演以来になります。京都公演での本拠地だった京都会館が無くなった今、懐かしさいっぱいです。
2013.07.18
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本番の日曜日はあいにくの雨模様。 今日は大津管弦楽団の第122回定期。最近この楽団のコントラバス首席になられた方からのお誘いで、学生時代以来ウン十年ぶりの客演参加をさせていただきました。 演奏回数からもおわかりのように、戦後すぐに産声をあげた、滋賀で、いや関西圏でも有数の歴史を誇るアマチュアオーケストラです。編成も大きくて、1stVnは8プルト(16型という、マーラーやワーグナーが出来るような大編成)をエキストラ無しで実現できる数の団員がいらっしゃいます。このメンバーが金曜夜の練習という条件で集まるのですから、すごいものです。コントラバスは社会人オケにつきものの人の移動が重なり、今回のメンバーは団員3名。私ともうひとかたのエキストラの方をいれても5名。 バランスで言うと16型ならコントラバスは8名程度ほしいところを、がんばって弾かないと行けません。 本番前からは雨が本降りとなり、足元も悪い中、お客様の入りは非常に良く、1300名定員のホールが9割近く埋まる盛況でした。ファミリーコンサートという選曲と伝統のオケということで、多くのお客様の前で演奏できました。ありがたいことです。プログラムは2部構成で、前半がクラシック系の入門曲、後半がジブリ・ドラクエというややオールディーズとなった映画・ゲーム音楽という構成。前半2曲の「セントポール組曲(ホルスト作曲)」「青少年のための管弦楽入門(ブリテン作曲)」はどちらもイギリスの作曲家による有名な入門曲。しかし、聴く方が入門と言っても、演奏する方は入門ではとても弾けない難しい曲でして、特にブリテンは各パート単位でソロが廻ってきて、あげくにパート間のフーガで曲を締める、というアマチュアにはかなり厳しい曲でした。 私も初めての演奏、かつ演出でソロの時はスタンドプレイ、というプレッシャーの中、何とか演奏を終えることが出来ました。事故の起こりやすい曲で、実際には所々事故もありましたが、さすが伝統のオケ、フーガはきっちり決めて、この難曲を演奏しきりました。後半は一転リラックス(一部ソロの方を除く(笑))。ジブリもドラクエVもちょうど私らがリアルタイムで楽しんだ世代なので、お子様、というよりはお父さんお母さんがノリノリだったかも知れません。やはりいい曲ですね。こういう曲は意外とアマチュアオケではやらないのですが、家族で聴けるクラシックから少し離れて肩の凝らないオーケストラ曲、という演奏会を定期的に開催している「大管」さん、これからも滋賀のクラシック音楽好きと共に歩んでいくことと思います。私もいい経験をさせてもらいました。ありがとうございました。
2012.11.11
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ずいぶん久しぶり・・というか、前にお邪魔したのは学生時代のことです(汗)。今回、ご縁があって演奏会にお邪魔させていただくこととなりました。 前回は関係者の方の追悼演奏と、合唱の伴奏をさせていただいたように記憶していましたが、今回練習にお邪魔したときに当時を覚えていらっしゃる方がいらして、感激でした。次回お会いしたときに詳細を拝聴したいと思います。さてそれから25年あまり。大津市民会館には、9月の墨染交響楽団に引き続いての登場となります。曲目はファミリーで楽しめる、入門曲とジブリ系の映画音楽やゲーム音楽、という楽しいものです・・と書いて、実は入門曲が演奏する側にとってはなかなか大変な曲、というのがありまして(笑)。ホルストの「セントポール組曲」は弦楽合奏だけの演奏曲。勢いバスパートも音符が一杯です。目立ち具合もオーケストラでの比ではありません。そして「青少年のための管弦楽入門」。新しい作品だけあって、各パート別の紹介もなかなか難しい技術が要求されます。演奏する側が「入門」ではとても弾けません(笑)。また、最後を飾るフーガは、「ボレロ」(ラヴェル)並みに次への伝播力が強く、バケツリレー的にパートが主題を受け渡すところで、どこが事故ってもあとのフォローが大変、というやっかいな代物です。練習回数があまりとれないこともあり、泣きながらさらうしかないです(爆)当日、お楽しみに! 肩の凝らない楽しい選曲ですから、ぜひみなさまお運びの程を。 大津管弦楽団 第122回定期演奏会 日 時 2012年11月11日(日) 13:15開場 14:00開演 場 所 大津市民会館大ホール 曲 目 ホルスト:セントポール組曲 ブリテン:青少年のための管弦楽入門 --パーセルの主題による変奏曲とフーガ 久石 譲(濱野 正 編曲) :「風の谷のナウシカ」より 「ナウシカ・レクイエム」 「もののけ姫」より 「アシタカせっ記」「もののけ姫」 すぎやまこういち: 交響組曲「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」より 指 揮 山川すみ男 〔チラシのダウンロード(PDF2MB)〕 入場料 一 般 前売1,000円(当日1,300円) 高校生以下 前売700円(当日1,000円) 親 子 券 前売1,500円(当日1,800円) (高校生以下1名と一般1名)チケット取扱(前売開始:9月1日) 大津市民会館 TEL 077-525-1234(窓口販売のみ) ローソンチケット TEL 0570-084-005(Lコード:56737) 託 児 まことに恐れ入りますが、5歳未満のお子様のご入場を ご遠慮いただいております。 託児申込みを承りますのでぜひご利用ください。 (要予約・11月4日まで) 電 話 080-4703-0115 メール daikan-kodomo115@daikan1951.com (スパム避けのため「@」を大文字で表示しています)
2012.10.07
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26日は初めてお手伝いさせていただいた陵水フィルハーモニー管弦楽団の、第5回定期演奏会本番でした。陵水フィルは彦根にキャンパスがある滋賀大学オーケストラのOB、OGの皆さんが中心となって、彦根で演奏会を重ねているオーケストラです。卒業して全国に散らばるメンバーが、こうして集まって演奏会を続けられている、というのは素晴らしいことだと思います。私の出身大学オケは、メンバーがそこそこ集まっているオケが東京や京都に少しありますが、こうやって大学オケとしてのアイデンティティで集まっているわけではないので、ちょっぴり羨ましいですね。彦根で本番に乗るのも初めてです。響きの良いひこね市文化プラザの大ホールでの演奏。舞台だけでなく袖も奥も広く、客席も綺麗でゆったりした素敵なホールです。今回は約2年ぶりに楽器の曲中持ち替えを行いました。前回の記録はこちらです。我が家には自分のと嫁の楽器(どちらも4弦のもの)が2台あるため、「どうしても低い音がほしい!」という時は、1本の楽器の最低音の弦(通常はE音(ミ)に合わせています)を更に下げて、その音が必要な部分だけ楽器を持ち替えて弾くわけです。 もちろん5弦の楽器(E音の下に低い弦を1本追加。通常はC音(ド)かH音(シ)に合わせる)があれば何も問題ないのですが、アンサンブルもしたいし、楽器が大きいと持ち歩くの大変・・などと言って、4弦をずっと弾いているわけです。現に今回並んで弾いた京都フィロムジカの方(同じくエキストラ参加)は、5弦で演奏しておりました。持ち替えは苦肉の策ですね。 今回はこんな感じ。対向配置(コントラバスは1stバイオリンの後ろ)で奥の一番客席側、ということで、横と後ろに楽器を配置しました。これで横の楽器で1曲目(カレリア)と、2曲目(ラフマニノフ2番)の1、2楽章まで弾き、その後3楽章で後ろの楽器と交換。また4楽章で元の横の楽器で演奏しました。普段は4弦で出ない低い音はオクターブ上を弾いたり、無理矢理調弦を途中で下げて弾くわけですが、今回はこの1音を何とかして綺麗に鳴らせたかったのです。 その理由を下に書きます。ラフマニノフの交響曲第2番はホ短調で始まり、ホ長調で終わります。言うなれば「ミ」の音の交響曲です。実際に1楽章の最後も4楽章の最後も、4弦の一番低い「ミ」の音を弾いて終わりますので、コントラバス弾きにとってはなかなか気持ちよい曲です。作曲者も4弦の楽器を意識して、ミより低い音は避けてバスパートを書いてきています(結構チェロと一緒、ということで、4弦では出ない音を平気で書く作曲家も多い)。ところが、全曲の中でも最も有名な3楽章(彼の作品中ピアノ協奏曲第2番の次、パガニーニの主題による狂詩曲第18変奏並みに有名な曲かもしれません)の途中で、<変わった表記>が譜面に出てきます。 3楽章の最も高揚した部分(上段真ん中のff)が終わった後の赤丸のところ。ティンパニの譜面みたいな指示があります。これは、「E音をD音に変えよ」という意味なので、まさにE音にした弦をD音(レ)まで全音分下げると言うことです。コントラバスの譜面です。念のため。 このフェルマータ、実際にはそんなに長くなく、この時間で実際にE→Dにするのは至難の業です。ですので、以前別のオーケストラで演奏したときは、2楽章の後で予めDに下げておきました。幸い3楽章はゆっくりした曲ですので、E線の音を押さえるのが少々運動量が多くても何とかなります。 こうして下げた結果は、この下の譜面(これはスコアの弦楽器部分です)の赤丸の所、1回・2小節間だけ登場します。 そう、この音1個のためにラフマニノフは、さっきのような特殊な要求をバス弾きに課しているのです。そして、この音の後、4楽章が終了するまで、Eより低い音は1音たりとも出てきません。 本当に「この場所」に「この音」が欲しかったんです。きっと。このスコアの部分は、スコアに矢印で書いたようにVn達が天国に昇るかのように音を上げていき、チェロとバスは1段ずつ音を下げていきます。普通はこういう音が拡がるところは音量も高揚していくのですが、ここではオレンジで書いたように、「dim.」の指示で、音はどんどん小さくなります。 しかし、これは「音が小さくなる」のではなく、高音は天上に向かって音がふわーっと溶けていって、低音は身体の周りをふわーっと包み込むような、幸せの極みが音になったような素晴らしいpの部分なんです。(これは実際に聴いてもらうしかないです!) さっきのパート譜上段のffがこの楽章の「陽の極」とすれば、この場所は「陰の極」としてのこの楽章のもう一つの頂点だと思います。ここから音楽は拡がりの余韻を懐かしむかのように落ち着いて、消えていきます。次の楽章は「陽」な(調性もホ長調と明るくなる)方向になることからも、転換点としての極まった所なのです。ここにいくらチェロの音がオクターブ上に居たとしても(Vcとバスは同じ譜面でも出る音が1オクターブ違います。もちろんバスの方が低い音になります)、ここでオクターブ上げた音だけはラフマニノフは書きたくなかったのだと思います。 わたしもここを上げて弾きたくはありません。 さて、ここを弾いたあとですが、4楽章は前述の通り、ホ長調、ということで、4弦目はE音の方が弾きやすいし、効果も出ます。なので、3楽章を終わったらDに下げた弦をE音に戻したいところです。ところがこれがまた、3,4楽章はあまり間を空けない指揮者の方が多く(緊張感を途切れさせたくないからと思います)、実際に前のオケでの演奏の時は、ここで上げたら少し間に合いませんでした。で、4楽章最初の音を何発かしくじってしまったのです。今回は楽器持ち替えなので、立ったり座ったりが「恥ずかしい」ことを除き、無事楽器を持ち替えて気持ちよくいきなり弾くことが出来ました。音を変えると、うまく合わなかったりするリスクもあるけど、持ち替えならその心配もありません。なんだかんだでいい感じで持ち替えは効果を発揮したと思います。終演後客席から年配の男性から質問をいただいたり、とそれなりに目立ちましたし(笑)。ちなみに当日のアンコールは、ワーグナーの歌劇「ローエングリン」から「エルザの大聖堂への行列」でした。吹奏楽ファンにはCaillietの編曲で「超」定番曲ですが、意外とオーケストラ奏者、特に弦楽器奏者はこの部分(第2幕第4場)を知らない方が多いのです。今回の編曲は、何とその「Cailliet」のアレンジをベースに、オーケストラに再アレンジした、という珍品アレンジ。オーケストラのオペラ用譜面とは異なる箇所が何点かありますが、逆に終わり方は吹奏楽そのまま(原曲では盛り上がったところで横やりが入り、一転次の場面へ遷るため、綺麗な終止をしない)なので、吹奏楽をやっている中高生の方達には却って親しみやすかったのでは無いかと思います。ちなみにこの曲(この部分)は、変ホ長調~ホ長調~変ホ長調という構成でして、最後の音は力強くEs(ミ♭)音。もちろん持ち替えて、オクターブ低く弾かせてもらいました。(^^v 最後になりましたが、こんなある意味無茶なことを許してくださった、指揮の蔵野先生、こんなへんてこな(滋賀大とは実は全く縁が無いのです)エキストラを受け入れてくださった 滋賀大OB/OG,陵水フィルの皆さん、そしてお客様にこころから感謝したいと思います。
2012.02.26
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今年は1月の演奏会が無く(聴く方だけ)、かわりに2月に2公演の予定です。しかも2週連続。。陵水フィルハーモニー管弦楽団第5回演奏会 日時: 2012年2月26日(日)13:00開場/14:00開演(予定)場所: ひこね市文化プラザ グランドホール曲目: J・シベリウス 『カレリア』組曲 作品11 S・ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調 作品27指揮: 藏野雅彦氏 入場料: 無料 要整理券(ホール他で配布)ですが、当日配布もされるとのことです。 前週の墨染交響楽団さんで「カレリア序曲」を演奏しますので、こちらの「カレリア組曲」と合わせて完結編になります。 いい感じでの連続ですね。ラフマニノフの交響曲第2番は、ラフマニノフの代表作と言っていい交響曲で、浪漫の香り溢れる名曲です。(長いので演奏は疲れますが・・)また、この曲の3楽章はCMでも時折使われる名旋律、そして後半ではコントラバスが通常のチューニングよりさらに1音下げて低音を弾くシーンがあります。私は楽譜の指示(曲中での変更)と異なり、2楽章と3楽章の間でチューニングを下げる予定ですので、コントラバス方面をご覧いただき、2楽章後に「ゴソゴソ」怪しいことをやっている人間を見かけたら、多分私です。(笑)
2012.01.25
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知人のお誘いにホイホイと乗ってしまいまして、けいはんなフィルハーモニー管弦楽団さんの初見大会にお邪魔させていただきました。多くのアマオケは、定期演奏会を終えたあとの最初の練習は、「初見大会」となりますが、たいていは次回演奏会の曲を初合わせ、ということが多いと思います。しかし、けいはんなフィルさんは、演奏会とは別に、純粋に初見(というか練習無し合わせ)をリラックスして楽しまれておられました。瀬田駅(自宅最寄り)から車で京滋バイパス~京奈和道と乗り継ぐと、けいはんなの学研都市までは、45分ほど。楽器も用意してくださっており、恐縮の中のスタートでした。団員の方お二人(うち一人は宇治のオケでご一緒させていただいたTさん)と3人での演奏となりました。曲目は、中央アジアの草原でベートーベン交響曲第4番第2楽章ブラームス交響曲第2番第3,4楽章エルガー交響曲第1番3,4楽章ディスコキッド(オーケストラ版)という、バラエティーに富んだ内容でした。 ほとんどの曲は弾いたことあるか、聴いたことあるか(ディスコキッドは、オリジナルの吹奏楽課題曲がリアルタイム:中3でした・・・歳がばれますな)だったのですが、エルガーは、曲も知らない(不勉強ですみません~)、もちろん楽譜も目の前で全く初めて、という、久しぶりの完全な初見 状況でした。歳で目が弱っている(笑)私には、二人で楽譜を覗くのは厳しかったですが、幸いエルガーはあまり音符が細かくなかったので、助かりました。それにしても、ベートーベンで、「弾いたことありま~す」と大きく手を挙げたくせに、1小節カウントをすっ飛ばして、ずれて弾いてしまったのは痛恨でした。あとは細かいところはともかく、エルガー4楽章の6/4に変わったところで見失った(恥)以外は何とか・・と言うところでした。リラックスした合奏、楽しかったです。次はぜひ、自分の楽器を積んでお邪魔したいものです。ちなみに、けいはんなフィル、次回の演奏会は、日時 : 2011年12月11日(日)場所 : けいはんなプラザ・京都府立けいはんなホール メインホール指揮 : 藏野 雅彦(客演指揮)曲目: メンデルスゾーン/交響曲第3番イ短調「スコットランド」Op.56 ヴォーン・ウィリアムズ/ジェイコブ編曲/イギリス民謡組曲 ニコライ/歌劇「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲とのことです。お誘い下さったSさん、ありがとうございました!
2011.06.22
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3月のコントラバス親睦演奏会は欠席となってしまいましたが、この春もなんだかんだで立て込んできて、このような曲をさらうことになりました。 初めての曲は色つきです。春の演奏会は5月にほとんどが集中(3回)してしまったため、前半が大忙しとなりました。 スコア手持ち有無Brahms 交響曲3 ○Brahms 交響曲4 ○Schumann 交響曲1 ○Brahms ハンガリー舞曲1,2,5,6 △(2だけもっていない)Humperdinck ヘンゼルとグレーテル ○Weber 魔弾の射手序曲 ○Weber オベロン序曲 ○Weber ファゴット協奏曲 ○(ネット)Hindemith Weberの主題による交響的変容 ○Respighi シシリアーナ ○Johann Strauss 春の声 ○Dvorak 新世界(4楽章) ○Tchaikovsky 1812年 ×Puccini 誰も寝てはならぬ ×Verdi アイーダ大行進曲 ○Sibelius フィンランディア ○Sarasate チゴイネルワイゼン ×小林研一郎 パッサカリア夏 ×Mozart ピアノ協奏曲24(2) ○Grainger Irish Tune ○秋まで継続する曲Brahms 交響曲1 ○Beethoven コリオラン ○Beethoven 皇帝 ○Strauss もう一つのティル ブラームスの交響曲は2番以外を連ねてしまいましいた。また、Weberが3曲、さらに関連1曲と、ウェーバーづいています。曲的には初めての「1812年」が圧倒的にむずかしかったり、曲数が多かったりで、コバケンオケが一番大変ですが、楽しみでもあります。
2011.04.09
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遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。あっという間に1月も1/3が過ぎて、ようやく弾き初めと相成りました。本来は8日の八幡オケの練習が弾き初めになるはずだったんですが、ちょうど土曜出勤のカレンダーにかちあってしまい、お休みせざるを得ず、そのため今日9日の墨オケでの練習にて弾き初めさせていただきました。本番まであと1ヶ月と言うことで、チラシも出来上がっております。文字での情報はこちらです。会場は交通の便は良いのですが比較的小さなホールですので、 満員になるかも知れません(入場無料)。お早めにお越し下さい。 弓の毛もちょうど張り替えたばかりでもあり、団員のKさんと、その後輩のAさん(奈良県のオケからの助っ人)、びわバス団のHさんとの総勢4人ということで盛り上がってしまい、ついガリガリ弾いてしまいました・・・ともかく(笑)、今年もこんな感じでスタートです。どうぞよろしくお願いいたします。
2011.01.09
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秋冬シーズンの曲目もほぼ固まってきました。こんな感じです。(今月末の夏のファミリーコンサートも入れてます)今回は新規の曲もあり、練習きちんと出ないと大変そうです。バッハ G線上のアリア(初めて・・かな?)モーツァルト フィガロの結婚序曲(4年ぶり) ベートーベン レオノーレ序曲第3番(初めて) ドボルザーク 交響曲第7番(本番は初めて) ワーグナー タンホイザー大行進曲(本番は初めて)チャイコフスキー 交響曲第1番(冬の日の幻想)(初めて) 幻想序曲 ロミオとジュリエット(20年ぶり) バレエ組曲 白鳥の湖から ワルツ(1年ぶり) シベリウス カレリア組曲(1年ぶり)これにびわバス団の曲目が入ります。それぞれの演奏会が近づいたら、またご案内いたします。あと、現在調整中ですが、ドボルザーク チェロ協奏曲(もちろん伴奏で:19年ぶり) 交響曲第8番(3ヶ月(笑)ぶり)が加わるかも知れません。がんばろー。
2010.07.11
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というわけで、小事故は頻発(すみません)しつつも、無事ラフ2終了しました。今日も薬物(リポD)の助けを借りたら、興奮(笑)して、「だったん人」で休符一拍詰めてしまいました(懺悔)。 結局3楽章のE線→Dにチューニング下げは、2楽章と3楽章の間で下げて、実際にD音を弾いた直後から(音符を弾くのはやめて)E音に戻しました。その間にE線でしか弾けない音は、ポジションを全音上げて対応。まぁ、ゆっくりした楽章なので何とかなりました。戻すタイミングがほとんど無かったため、ベースが2部に別れているところをサボってチューニングを変更したのですが、pのところなので勘弁していただくということで。。サボりをチェックされたのはバス・フリーク(?)のVnの方他数名のみだったので、まぁ、うまく行ったと言うことにしましょう。このD音、音がpに静まりながら、弦楽群の音が広がっていく(バスの音はどんどん低くなる)所の終着点で出てきます。ここをコントラD指定(二部に別れているところで、敢えてここだけ全員下のD音)したラフマニノフの気持ちがわかった気がします。ここはオクターブ上にあがれない。。 こうして1991年1月の第17回定期以来、久々の宇治シティフィル演奏会が終わりました。宇治のホールはさすがに20年の年輪を感じさせていましたが、搬出口が上手側だったりと結構使い勝手よかったです。バスは響いていたかな。。アンコールに「ヴォカリーズ」はいい感じですね~。
2010.01.31
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いよいよ明日は宇治シティフィル本番。この秋冬シーズンもこれで弾き納めとなる。 曲目は、ドリーブ コッペリアボロディン だったん人のおどりラフマニノフ 交響曲第2番今日も直前練習でしたが、やっぱり長い。 ひとしきり通すと、練習終わった気分です。結構細かいパッセージやややこしいリズムもあって、音聴きながらパート譜追っかけようとするんですが、1曲とおして50分もかかると、そうしょっちゅうは通してチェックが出来ない。いきおい難しいところだけつまみ食いすることになってしまいます。で、簡単なところで足をすくわれたりするわけです。(笑)でもよく考えてみたら、第9は74分前後(CDの長さはこれで決まったとか)、グレートだって結構長い。マーラー級の長さと思えばこんなモンなんでしょうが。。歳か? お時間ありましたらぜひお越しください。
2010.01.30
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というわけで、いよいよ近づいて参りました。いつものご案内チラシ紹介です。私が前回団員として出演したのが、第16回(1990)、第17回(1991)ですから、ずいぶん久しぶりのステージです。同じホールなだけに、感慨ひとしおです。ラフマニノフは、有名なピアノ協奏曲を彷彿とさせる、息の長い甘い旋律がてんこ盛りで、むせかえるような濃密な音空間を体験できます。それも長時間(笑)。一転、前2曲はオペラやバレエの音楽。楽しく、明るく楽しんでくださいませ。場所はJRや京阪の宇治駅から少し離れた所なので、バスやタクシー乗り合いがちょうど良いかんじのところです。ご来場お待ちしております。
2010.01.20
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宇治のオケでは、なぜか昔のつながりがどんどん出てきます。前回記事の沼津響で一緒に弾いた方との再会に続き、先日土曜(1/16)~日曜朝の練習(もちろん一旦帰りましたが)でお会いしたエキストラの方。以前は宇治のこのオケで弾いておられたというかたで、色々話をしているうちに、なんと同門で、師匠の還暦祝宴会(アマチュア編)の席でご一緒していたことが判明。当時はすれ違いですが、場所、状況とも一致しており、15~6年前に同じ大津の宴会場に居たことは間違いなさそうです。双方の知り合いのバス弾きの名前が交錯し、う~ん、世間はせまい。とくに世代が近くて、となると重なり度合いアップですね。
2010.01.16
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12日は、午前のバンド練習に引き続き、夜は宇治シティフィルの練習でした。UCP自体が久しぶりの再会でしたが、さらに再会が。 たまたま同じプルトになった団員の方、どこかで見たことあるな~と思っていたら、「あの・・たきさんですよね?」「え?」「沼津交響楽団の第9で一緒に弾いた○○です!」 お~、懐かしい。まさか宇治の地で再会できるとは。当時も彼は会社の研修(実習?)で短期の参加だったですから、2回目巡り会えるとはなんとも奇遇。夜練習なので、練習後ゆっくりお話しすることも出来ませんでしたが、本番前、後にでも色々お話し出来ればありがたいです。それにしても、どこで過去の知り合いと出会うやら。。悪いことはできません(笑)ね。
2009.12.12
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嫁のバンドの最終練習です。来週(19日)は本番。前回の練習で、ピアノや電子オルガン譜でホーンセクション5人は無理がありすぎと思い、「アレンジします」と言ったのが運の尽き。全6曲のアレンジが降りかかってきた。仕事も、新商品リリースが12月末に重なり、久々に夜が遅くなってきた中、作業は遅々として進まず。金曜日(11日)は夜中3時までかかって、ようやく出来たのが、夢をかなえてドラえもん聖者が街にやってきた勇気100%名探偵コナンは、Saxソロ譜と、イントロ、そして旋律の楽器割りまでが限界でした。ポニョは昔オケ用にアレンジしたものを使ってもらおう・・ これで全部だったかな?編成がVn,Fl(or Cl、Keybと2人が掛け持ち)、Tp、Sax、Trbという異色の組み合わせであり、バランスが思いっきり難しい。オケなら感覚的にバランスわかるんですが、Vn1本がどこまでTpと対峙できるか、音域での音の通りとか、夜中のもうろうとした頭では、やはり無理がありました。実際に音出しすると、バランス悪いのはともかく、小節を詰めてしまってリズム隊と合わなくなったりで、ご迷惑をおかけしてしまいました。ごめんなさい。もう今更残りをやっても、楽譜を配る術もないのでこのまま行くしかありません・・無理な約束は身を滅ぼします。反省。 で、来週はいよいよSaxでの数年ぶりの本番。とちらないことを祈っています。残念ながら、クリスマス会は事前エントリー制で、すでにお子様達で埋まっているそうです。私のSax姿を見たければ、ぜひ個別にお誘い(笑)ください。
2009.12.12
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始めて指揮で舞台に立つはずだった訪問演奏会は、ご多分に漏れず新型インフル流行による行事延期にて、無くなってしまいました。 というわけで、14日は滋賀医大の練習と宇治シティフィルの練習に行くこととなりました。 どたばたで出てしまったため、滋賀医大へは楽譜を忘れて行く、という失態。近所なので、休憩時間に慌てて取りに戻りました。(UCPの楽譜も一緒に忘れていた!)その後宇治シティフィル(UCP)の第55回定期演奏会の練習へ。滋賀医大にUCPのトップの方がエキストラに来られていて、そこで話がまとまってしまいました。 なんと1990年(頃)以来、約20年ぶりにUCPと再会。当時学校を卒業して高槻の会社独身寮に住んでいた私は、職場(長岡京)と寮との位置関係から宇治の市民オケに席をおいていたのでした。土曜日は休日出勤に、ようやく買ったばかりの中古のファミリアに楽器を積んで会社に出かけ、勤務が終わるとそこから直接宇治に向かっていたものでした。そしてその頃のUCPは吹奏楽もやっていたこともあって、Saxも吹かせてもらい、京都のデパートでの訪問演奏でSax四重奏を吹かせてもらったり、と横浜に転勤するまでの1年ちょっと、という短い期間ではありましたが、色々なことをさせてもらいました。当時の指揮者の先生は、今も昔と変わらぬ若々しさでタクトを振っており、ほんと、感無量でした。バスパートには、すでに当時の知り合いはおらず、見回してもコンマスの西村先生とあと数名くらいしかパッとはわからず、時の流れを感じた次第です。 学生オケの同期の奥様(共にホルン吹き)とも再会でき、感激の1日でした。素敵な演奏会になりますように。。そのまえにラフ2、さらわなくちゃ。
2009.11.14
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関西に戻ってきて3年が経過し、びわこフィルと滋賀医大オケ、そしてたま~に八幡市民オケとびわバス団、というサイクルが安定してきたかな、と思ったら、今秋は一気に来ました!びわこフィルの訪問演奏 (10月17日、11月14日) 滋賀医大オケ定期演奏会(12月5日)ここまではレギュラーですし、次の八幡、びわバス団も入ると・・おぉ。結構きつい!八幡市民オケ やわた市民音楽祭(1月24日)びわバス団 浜大津朝市パフォーマンスとマンション自治会行事演奏(11月15日)こんなことになると思わず、二つ返事で引き受けたSaxパートコモドママ クリスマス演奏(12月19日)そして、宴会で聞いた「ラフ2奏者募集」に思わず手を挙げてしまった。。。宇治シティフィル演奏会(1月31日)嫁のプレッシャーと、ブラ3に負けマスタ。。草津チェンバーオーケストラ(11月22日) その後約25年ぶり!に声を掛けていただき、フラフラとOKしました。。大津シンフォニックバンド定期演奏会(12月20日)声を掛けていただけるのは、すんごいありがたい話です。感謝~。11,12月は本番3つですな・・さらわなくっちゃ~(汗)
2009.10.10
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今日は自分のオケを休んで、師匠からの紹介があった瀬田フィルの合宿に参加した。(顛末は以前の記事をご参照ください)場所は大津のとあるお寺がやっているユース。練習場はお寺の研修室で広大。しかし畳敷きなので、その上にさらに毛氈敷いてであり、バスにとってはかなり過酷な条件でした(音が吸われて、飛びにくい)。なにせ初めてのオケ、ということで誰が団員か、何人くるのかさえわからない。バスは結局私を入れて3人。一人滋賀医大でご一緒させてもらっている方がおられ、瀬田フィルにも出ておられたとのことだったので、その方から色々事情を教わった。今日はブラ1(3時間)、ブラ2(3時間)の予定。弦は大体3プルトで、かなり薄い。どうなるかと思いつつ開始。さすが有志の集まり、ということで曲はそれなりに通ってしまった。弦も弾ける人が多いのか、結構聞こえる。バスはそれに対抗しないと行けないので、かなりガリガリ弾くことになった。さらに夕食後のブラ2では、上記の団員の方が別の練習で帰られた(明日は全国大会!とのこと。いいなぁ)ため、なんと二人での演奏となった。厳しい。。。手首はブラブラ。ピチカート血豆も出来てしまった。けど、ブラ2はよいです。ブラ1も久しぶりだったこともあり、そこそこ懐かしかったですが、その後2番が始まると、本当に「ほっ」とします。旋律が伸びやかで、音楽に圧迫感がないから、素直に耳に入ってきます。そしてどちらも学生時代にやった曲。おもわず遠い目、でした。学生時代のオケの先輩後輩にも会えて、色々とまた新しい人とも知り合え、収穫ある練習でした。師匠に感謝です。
2008.10.25
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会社帰りに携帯を見ると、嫁からメールが。見てみると、「(楽器の)先生から連絡があったので、折り返し連絡して」とのこと。あわてて電話すると、「某オケの合宿にエキストラで出て欲しい」とのこと。なんで合宿にトラが?というと、どうも通常の演奏会に向けての合宿ではなく、2日でブラームスの交響曲4曲をとおしてしまう、一発系の合宿らしい。自分のオケの練習もあるのだが、大恩ある師匠からの連絡とあっては、まずは引き受けるしかない。経費・場所等の詳細は全部後付け(嫁には呆れられましたが。まぁ、こうやってどこに転勤してもオケに交じってなんとか弾けるのは、師匠の指導があってこそなので。)。で、そのオケのホームページとか見ていると、結構上手そう。(数年一度、演奏会のために集まるオケなので、腕の立つ人が集まっているみたい)そこに師匠の紹介で・・というふれ込みで行くわけだから、結構期待されるかもしれない。。。やばい。参加自体は1日目だけにしてもらったので、ブラ1,ブラ2だけではあるが、ブラ1は割と久しぶり。楽譜見とかなくては。
2008.10.11
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今日は嫁が行きだした草津チェンバーオケの初練習。第9と言うことだが、駐車場の有無がわからん、ということで私の送り迎えとなりました。よって、今日重なっていた宇治シティフィルの本番に顔を出すのは見送りでした。元気なら子供二人連れて京滋バイパス爆走の予定でしたが、昨日USJだったもので、父子とも体力が・・。記念演奏会だったので、戻ってきた挨拶にちょうどいいかな、と思っていましたが、また日を改めてです。嫁は草津で収まりそうですが、さて私はどうするか。。。もちろん八幡市民オケにはすごいお世話になっていて、当面八幡が中心になるとは思うのだけど、地元への貢献と言うにはやはり距離が少し負担ではあります。びわこフィルかな、とも思っていますが飛び込みで、というのも気が引けるので誰か紹介者を捜すことからです。今度ベースアンサンブルによさせてもらうので、その時にでも改めてツテをたぐることにしようかな。次の曲はチャイ5、ということで、2年前静岡時代最後のオケ演奏となった、コバケン・富士フィルの演奏が懐かしいです。
2007.06.17
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今週の有給休暇(持病の定期検診)の日を狙って、師匠のお宅へ挨拶へ行くことにしました。そのアポ取りで再度お電話したところ、入れ違いで「びわこフィル」へのお誘いを師匠から受けました。Web見ると、草津近辺のオケということで最も近所のオケらしいですが、私の早合点もあり連絡先と上手くコンタクトが取れず、???な状態です。今度直接お邪魔したときにゆっくり話を聞くことにしてます。それにしても師匠にも気を遣っていただき、恐縮しまくりです。
2006.10.01
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関西に戻って初めてのトラの話が来ました。八幡フィルファミリーコンサートの欠員補充ということで、学生時代の後輩が呼んでくれました。春に別の後輩の結婚式で出会ったときに、うわさ話程度に話はいただいていたのですが、、ありがたいことです。曲目は学生時代の演奏旅行で弾きまくった、運命(楽章違いですが)・アンダーソン(プリンク・猫)ハンガリー舞曲等。まさかもう一度こんな並びの曲を弾けるとは、と感無量。これで白鳥湖が入っていたら、演奏中に泣けてしまうところでした。ただ難物はフィガロの序曲とスターウォーズ。2月に弾いて以来半年ブランクがあるので、身体が保つかどうか。マメにでてリハビリしていかねば。そのまえに引っ越し以来楽器は大丈夫だらうか。チェックチェック。。。
2006.09.27
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オケを初めてからの演奏一覧表の05年版を更新するに当たって、昨年の一覧をまとめてみました。・アンサンブル・地ひびき 4月。アンサンブルメンバーの結婚式での宴芸である。コントラバスの四重奏は、風体と言い音と言い、やはり宴芸が似合う。岡部典子 ピアノ教室 4月。これはベースではなく、ピアノ。娘(5歳)のピアノ発表会の連弾を弾く羽目になった。なにせバイエル以来30年振りである。こんなにさらったのは、ここ十年無い、というくらい練習した。しかも本番では久々に「あがる」状態になりドキドキだった。今年も来るのだろうか・・・清水フィルハーモニー管弦楽団 6月メインはシューマンの交響曲「春」。学生時代に弾いて以来で、とても懐かしい。ちょうど4回生へ「まさか」の進級(汗)、同期の死、院試失敗から留年の決断、といろんなことのあった時。弾きながら一人盛り上がってしまった。歳やなぁ。沼津吹奏楽団 7月初めてお呼びがかかった団体で、しかも指揮は有名な保科先生。先生の棒で弾くのは、岡山大オケとのジョイントコンサート以来である。ブラバンっ子の血が騒ぎ、たまには吹奏楽も良いです。2部はベースにスタンドマイクを寄せてPAで大きくしてみたが、いまいち(すみませんでした)。次回に備えてエレキベースを買ってしまった。沼津交響楽団 10月オールフランスプロで、メインは幻想。以外と良く当たっていて、学生時代以来5回目である。それはともかく、なんと本番が台風22号直撃の日。リハ中は台風の中心から数Kmしか離れていない状態で、乗ってきた新車が転がるかと思いました。西日本(高松)生まれの私の感覚では当然「中止」かと思いましたが、強行されました。トラの身なので行かざるを得ませんでしたが・・・。運営側は中止・再演すると大変ですけどね。まぁ特に被害も問題もなく無事終えられたので、結果オーライですが。アンサンブル・地ひびき 10月恒例の静フィルさんのアンサンブルコンサートへの参加。最近は他の団体もちょっとくだけた曲を持ってくるようになったので、コスプレするとか、振り付けするとか、ちょっと考えないとなー。と次回へ向けての思い。旭富会クラシックコンサート部 11月久々に異種楽器とのアンサンブルに呼ばれた。曲はベートーヴェンの7重奏曲。当初は嫁が出演するはずだったが、嫁が体調を崩したために急遽出演。10,11月は海外出張も続いて、なかなかスケジュール的にきつかったす。しかしアンサンブルは良いです。またやりたい。特にベースが参加できるアンサンブルは少ないので。小田原フィルハーモニー交響楽団 12月沼津響と掛け持ちしている団員の方から誘われて、初出演。曲はショスタコビッチの「レニングラード」。一生一度ものの大曲であり、良い経験をさせてもらいました。毎回箱根越えするわけですが、関東側だとトラもプロや音大生が多く、良い刺激になりました。プロの方が持ってきていた(たぶん)一台数千万、という楽器も弾かせてもらったし。。。さて、今年はどれだけの団体がまたお呼びをかけてくれるか。。良いステージを積み重ねて、信用を積むしかトラ稼業でのオケ参加は成立しないので、仕事との折り合いは結構きつくなってきました。
2005.01.09
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今年前半シーズンは、今のところ・清水フィル(これは2月、もうすぐだ!)の 新世界/ラヴァルス 等・沼吹(今日話をいただいた。7月上旬) 曲は不明だが、保科先生が今回も振られるらしい。の2件。最近はだいたい年間5~8回くらいのステージなんで、年初ならこんな感じかな。いつも声をかけて頂き、両団体には感謝感謝です。
2005.01.03
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