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2019年12月28日、滋賀医大オケ71回定期演奏会は、これまでもあまり例がない暮れも押しつまっての演奏会。楽器のトラブルで嫁の楽器での参戦、メンバーの弓トラブルで全曲フレンチ弓使用、という思いがけない事態他色々あった演奏会となりました。《滋賀医科大学管弦楽団 第71回定期演奏会》日時:2019年12月28日(土)開場13時30分 開演14時00分会場:栗東芸術文化会館さきら 大ホール曲目:ベートーヴェン エグモント序曲ビゼー アルルの女第二組曲フランク 交響曲ニ短調指揮:岩井 一也(音楽監督)入場料:無料演奏曲目別の詳細内容は、次のとおりです。 ・ベートーヴェン:「エグモント」序曲 (13回目) :Breitkopf版(旧)譜面 4Pult中3Pult-Out 仏弓、4弦(嫁のルブナー)、 extender: C ・ビゼー:「アルルの女」第二組曲 (2回目) 3.5Pult中3Pult-Out 仏弓、4弦(嫁のルブナー)、 extender: 未使用 ・フランク:交響曲 (2回目) 4Pult中3Pult-Out 仏弓、4弦(嫁のルブナー)、 extender: C (アンコール) ・J.シュトラウスI世:ラデツキー行進曲(13回目)Kalmus譜面 4Pult中3Pult-Out 仏弓、4弦(嫁のルブナー)、extender: 未使用 演奏会場は、いつもの「栗東芸術文化会館さきら大ホール」。 冬も本格化した(クリスマス過ぎました)割には今年は比較的寒さの厳しさはなく、当日も冬空ではありましたが、幸い623名(定員800)と8割方席が埋まるほどのお客様にお越しいただき、熱気溢れる演奏会となりました。 アマオケトップシーズンといえば、春の5、6月、秋の10,11月ですが、12月もそれに匹敵する過密具合になってきました。ひとつには第九演奏会(これは近年減ってきているということですが、来年はベートーヴェン生誕250年なので、増えるかも)。もうひとつは学生オケの演奏会(後期試験前に演奏会を終えておく)という影響が大きそうです。滋賀医科大学オケも例年は12月の上~中旬の土曜日に演奏会を行うのですが、今年は土曜日月初のホール枠を押さえられなかったようで、日曜公演とするか、暮れの土曜公演とするかの選択肢となったようです。 過去私が乗った演奏会でも一度日曜公演があったように思いますが、その時はエキストラ手配が大変(トラには土曜空いてて日曜忙しい人が多かったようです)だったこともあり、今回もエキストラの動向を確認した結果、この日程としたようです。滋賀県南部の中規模でオケが乗れるよいホールとなると、なかなか探すの大変です。 ステージ上は前回演奏会に続き、14型+というか、16型から1stが二人少ないくらいの大編成となりました。(交響曲の演奏で、弦は上から 14-14-12-10-8人) さきらのステージはそんなに大きいわけではないので、マーラーとかの管打が大きい曲目や、先日の幻想交響曲だと、16型では弦楽器がこぼれそうになりますが、今回は曲も2管編成の曲が中心でしたので、舞台奥を上手く使うことでコントラバスも余裕を持って入ることが出来ました。特にここのようにVaが内側のアメリカンスタイルですと、コントラバスも楽かも知れません。(チェロよりビオラの方が演奏空間がコンパクトな気がします)。弦の並びはVcが外の通常配置、Cbは上手奥。Hnは下手、打楽器が最上段横一列で、木管2段、Trp+Trb/Tuで1段という、雛段4段組み。 コントラバスのステージ配置は前4-後4(人)。私は前列 2pult-in、団員さん-OB/OGさんの次に並ばせてもらうことが多いのですが、今回はOB/OGさんの出演が少なく(医療関係者の皆さんは、28日が年末体制への引き継ぎの日で、どうしても都合がつけられなかったOB/OGさんもおられたようです)、その分私が前列に押し出されることになりました。奥まった所なので気楽でいて、身体は比較的客席を向いている、というなかなかよいポジション(笑)です。 低弦拡張は、5弦が1名、エクステンダーを付けたものが2本の、計3本。今回の曲では、拡張が全く不要なのはビゼーくらいで、ベートーヴェンは旧版譜面なので校訂で上がっているところもありながら、Cまで前提の曲だし、フランクはどう見ても「低音が足りないからオクターブ上げました/音抜きました」というところが随所にありますので、3本全部エキストラと言うこともあり、トラで示し合わせて下げどころを決めていきました。 本当は団に5弦があるといいのですが・・今度HipShotを勧めておきましょう。 さきらの雛壇は奥行きのあるもの(八幡市文化センターのような6~7尺位あるの)がなく、幅薄なのと、4人だと若干狭かったので、リハーサルの段階で、雛段を横に追加してもらいました。奥行きは変えられないので譜面台の置き場所が微妙ですが、今回私は前列(雛段無し)なので、事なき(?)を得ました。後列の皆さん、譜面台は下(雛段から降ろす)に置いたようです。この幅等、次回に引き継がれて欲しいものです。 コントラバスのメンバーは現役2名。京都市ジュニアオケメンバーや高校オケ卒のレベル高いメンバー、まさに少数精鋭と言えます。ボウイングの感覚も素直で、安心出来ます(コントラバスパートは)。また卒団生は前回と入れ替わりで、Mくんが参戦してくれました。繁忙期の中、有り難い限りです。エキストラは前回の3名(Nさん、Kさんと私)に、さらに以前出演いただいたことあるY田さん(びわバス団)、Y岸さん(びわこフィル)にも助けてもらい、合計で8名での演奏となりました。びわバス団メンバー3名。。もう一人居れば、ロビコン出来るなぁ。 指揮は同団OBで、長く音楽監督を務めておられる岩井先生。ベート-ヴェン、ビゼーとも正攻法のアプローチで、ビゼーでは特に曲毎の曲調弾き分けを学生さんに丁寧に指導されていました。そしてフランクは循環主題を細かくいじり出すとキリが無い(本来は奏者側でコントロールしていくもののように思います)ので、大きなくくりでのテンポ設定を大きな振幅とすることで、曲を最後までお客様に飽きさせずにつなげていきました。このテンポ設定の変化、先生も当然オケの反応を見ながらですから、しっかりついていける最近の滋賀医大オケならでは、の大きな表情付けだったと思います。コントラバスパートのメンバー 1曲目は「エグモント」序曲。ベートーヴェンの曲は、今月の3回の演奏会全部で採り上げられました(他二つは英雄、合唱)。来年が生誕250年という記念の年になりますが、すでに予感でいっぱいです。このエグモント序曲、学生時代の「一回生オケ」以来演奏が続く定番曲です。f-moll F-durの曲なので、EsとかDesの5弦領域の音が必要になる曲なのですが、旧版(ブライトコプフ)はVcで下がっているところがわかるのに、Cbはオクターブ上げているところが散見され、新版は一部下がっているのですが、Vcの譜面が見えない(Vc/Cb別々の譜面)ので、それ以外どう下げるかがわかりにくいです。 今回は旧版の使用でしたので、Vc譜面をみて下げられるところは全部下げる、で対応しました。そのため、嫁の楽器(自楽器は前回演奏会後トラブルで入院中)のエクステンダーレバーを下げっぱなし(=4弦はずっとC線)で演奏しました。全体の演奏としては、意外と緊張感走る木管群でのソロ受け渡しでひやっとする部分もありましたが、弦の厚みにも支えられて、1曲目から(小声で)「ブラボー」をいただくような演奏となりました。 2曲目は「アルルの女」から第2組曲。学校でも聴く名曲ですが、アマチュアオケでは意外と演奏機会が少なかったりします。それというのも、オケには定席を持っていないSax(この曲ではアルト)が活躍したり、ハープとフルートのほとんど二重奏の様な曲(メヌエット)もありで、編成や技量上なかなか実現しないのです。(ちなみに第1組曲はサックスの参加がありますが、第二に比べると出番は控えめで、以前に滋賀医大でも採り上げています。) 2年前別のオケでこの曲を演奏した時は、代楽器指定(譜面に、サックスやハープがない時の音符を埋める小音符が書いてあります)で演奏したのですが、やはりオリジナル楽器での演奏に限ります。 間奏曲のサックス、そしてメヌエットのハープ、どちらもエキストラの方ですが両名とも素晴らしい演奏で、聴き惚れる時間が長く、幸せな時間でした。 ちなみにこの曲と次のフランクはフランス系作曲家ということでフレンチ弓で弾く予定でしたが、メンバーの方の弓の楔(くさび:弓毛を根元で留めている木片)が緩んでしまい、毛が抜けそう、という事態がリハーサル中に発生したことから、急遽私のジャーマン弓を替わりに使っていただくこととなりました。そのため、今回は自楽器のトラブルとも相まって、嫁楽器、フレンチ弓で全曲弾く、というややアウェー感な環境となりました。 そして3曲目の交響曲は、フランク作曲のもの。ひょっとしたら滋賀医大でも初めて採り上げた曲かも知れません。(マエストロも記憶にあるかなぁ・・というくらい)なかなか渋い曲を選んだわけですが、これがまた楽譜のままインテンポだと,超渋い。元々循環形式なことから、冒頭に提示される主題が変形しながら各楽章の主題を形作り、最後の楽章ではそれらが全部出てきて組み合わさって盛り上がる訳なのですが、出自が一つなので、どうしても最後あたりになるとどれも聴いたことあるような既聴感のようなものが出て、ちょっともてあますことが多い曲(CDの演奏でもそんな感じのかなり渋いのも多い)です。 今回はそれを避けることもあってか、テンポの変化をかなりはっきり取り、楽譜では「少し」のところも割としっかりテンポの加減速を行いました。さらにマエストロが主題のかたまり単位でテンポを設定したことから、終楽章もメリハリが付き、盛り上がる演奏となりました。 テンポのメリハリと言っても、オケが実現出来ないとどうしようも無いわけで、ここ数年の安定した滋賀医大オケの実力を見て、マエストロも思いきってテンポを動かせたのだと思います。ボウイングも、マエストロのテンポの伸び縮みに合わせて柔軟に調整するなど、さらにオケとして進歩してきました。 ちなみにこの曲は近代曲にも関わらずVc/Cbを上下にまとめた譜面なので、C線がないために作曲家がCbの音を上げているのがすぐにわかります。なので、2楽章冒頭のPizz.中心に随所で下げさせてもらいました。1楽章の展開部でのオルガンポイント的Dは楽譜に無い下げ。ただし3楽章は意外とレバー上げ下げのヒマがないので、上げたままの部分もあり、そこは5弦にお任せ、としました。 アンコールは新春を先取りしたのか、J.シュトラウス(I世)の「ラデツキー行進曲」。2020年のウィーンフィル・ニューイヤーでは新アレンジによるラデツキーが披露されると言うことですが、今回のものはKalmusの譜面でした。私は学生時代、Boosey&Hawksの譜面に慣れ親しんでいたこともあり、バスラインの違いに未だに馴染まないのですが、Kalmusの事業撤退もあり、これもまた変わっていくのかも知れません。 打ち上げは、いつもの「焼肉の麗門」(石山)。学生オケならではの「この演奏会でオケ活動終了(卒団)」という節目は、今回のような冬の演奏会では少ない(1名)です(医師や看護師国家試験に向けて、6回生(4回生)の春で卒団する方が多い)。部長や執行部の交代もなく(こちらのオケは1年単位での執行なので、冬-春と連続します)、来期はメンバー的には大きく変わらない布陣となりそうです。「次に向けてがんばるぞ!」という前向き決起集会的な打ち上げとなり、盛り上がってお開きとなりました。コントラバスパートは,久しぶりにエキストラも含めてほとんどのメンバーが打ち上げにも揃い、賑やかな会となりました。 次回の定期演奏会は6月13日、同じくさきらにて岩井先生の指揮で予定されています。今度は通常に戻り、土曜夜公演となるようです。曲目は未定ですが、メイン曲は久しぶりの名曲となるようで・・楽しみです。できれば次年度も新人さんが入ってきて、普段の練習からバスのしっかり鳴るアンサンブルと鳴っていってほしいものです。過去の演奏経歴です。通算347ステージ目。■ベートーヴェン:「エグモント」序曲・1988/06 滋賀医科大学管弦楽団/船曳 圭一郎・1991/12 アンサンブル・フィガロ/星野 貢・1991/12 緑交響楽団/奥村 智・1992/10 北里大学交響楽団/長田 雅人・1993/10 秦野市民交響楽団/川合 良一・1996/11 駿河フィルハーモニー交響楽団/関谷 弘志・2005/12 富士フィルハーモニー管弦楽団/小林 研一郎・2009/04 びわこフィルハーモニーオーケストラ/有馬 純昭・2009/11 草津チェンバーオーケストラ/宅間 司・2013/06 滋賀医科大学管弦楽団/岩井 一也・2017/02 京都大学交響楽団100周年祝祭オーケストラ/寺本 義明 他・2017/04 奈良女子大学管弦楽団/木下 麻由加■ビゼー:「アルルの女」第二組曲(ファランドール単独演奏を除く)・2017/01 西陣お弁当オーケストラ/福盛 亮介■ フランク:交響曲 ・2000/04 秦野市民交響楽団/長野 力哉■J.シュトラウスI世:ラデツキー行進曲(演奏旅行での演奏を除く)・1997/12 旭富会クラシックコンサート部/緒形 次郎・1998/05 北里大学交響楽団/小林 幸人・1998/12 旭富会クラシックコンサート部/伊藤 章・2004/11 旭富会クラシックコンサート部/神谷 潔・2010/08 香川大学附属高松中学吹奏楽部OB/竹林 孝紀・2011/07 八幡市民オーケストラ/安藤 亨・2011/12 滋賀医科大学管弦楽団/岩井 一也・2013/07 八幡市民オーケストラ/安藤 亨・2015/12 滋賀医科大学管弦楽団/岩井 一也・2017/02 京都大学交響楽団100周年祝祭オーケストラ/寺本 義明 他・2017/07 京都市民管弦楽団/藏野 雅彦・2019/07 八幡市民オーケストラ/安藤 亨滋賀医大さんでの演奏記録(25回)です。・第9回定期演奏会 1988/6 滋賀医大学内講堂 (ペールギュント組曲他)・第47回定期演奏会 2007/12 しが県民芸術創造館 (「新世界から」他)・第48回定期演奏会 2008/6 栗東芸術文化会館さきら(「悲愴」他)・第49回定期演奏会 2008/12 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第4番他)・第50回定期演奏会 2009/6 栗東芸術文化会館さきら(「田園」他)・第51回定期演奏会 2009/12 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第2番他)・第52回定期演奏会 2010/6 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第8番他)・第53回定期演奏会 2010/12 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第1番他)・第54回定期演奏会 2011/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第3番他)・第55回定期演奏会 2011/12 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第7番他)・第56回定期演奏会 2012/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第1番他)・第57回定期演奏会 2012/12 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第5番他)・第58回定期演奏会 2013/6 栗東芸術文化会館さきら (「新世界から」他)・第59回定期演奏会 2013/12 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第5番他)・第60回定期演奏会 2014/6 栗東芸術文化会館さきら(シューマン交響曲第4番他)・第61回定期演奏会 2014/12 栗東芸術文化会館さきら(シベリウス交響曲第2番他)・第62回定期演奏会 2015/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第4番他)・第63回定期演奏会 2015/12 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第1番他)・第64回定期演奏会 2016/6 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第6番他)・第65回定期演奏会 2016/12 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第1番他)・第66回定期演奏会 2017/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第2番他)・第67回定期演奏会 2017/12 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第5番他)・第68回定期演奏会 2018/6 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第4番)他)・第69回定期演奏会 2018/12 栗東芸術文化会館さきら(カリンニコフ交響曲第1番他)・第70回定期演奏会 2019/6 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第5番他
2019.12.28
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2019年6月8日、滋賀医大オケ記念の70回定期演奏会は、学生オケらしい選曲と高いレベルでの演奏、そして当日の熱演と多くのお客様のご来場で、記念の演奏会にふさわしいものとなりました。《滋賀医科大学管弦楽団 第70回定期演奏会》日時: 2019年6月8日(土)開場17時15分 開演18時00分会場: 栗東芸術文化会館さきら 曲目:ワーグナー 楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』より第1幕への前奏曲リスト 交響詩「レ・プレリュード」チャイコフスキー 交響曲第5番 指揮: 岩井 一也(音楽監督)入場料: 無料 演奏曲目別の詳細内容は、次のとおりです。 ・ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲 (16回目) 4Pult中3Pult-Out 独弓、4弦、 extender: C ・リスト:交響詩「前奏曲」 (2回目) 3.5Pult中3Pult-Out 独弓、4弦、 extender: 未使用 ・チャイコフスキー:交響曲第5番 (11回目、全曲演奏9回目) 4Pult中3Pult-Out 独弓、4弦、 extender: 未使用 (アンコール) ・エルガー:「エニグマ変奏曲」から第9変奏「ニムロッド」(3回目) 4Pult中3Pult-Out 仏弓、4弦、extender: C 演奏会場は、いつもの「栗東芸術文化会館さきら大ホール」。 梅雨入り間近でもあり、前日は雨、当日もややぐずついた空模様になりましたが、幸い582名のお客様にお越しいただき、熱気溢れる客席となりました。 5月中旬から6月中旬はアマチュアオケの春公演シーズン真っ盛りで、各団体の公演が重なることは珍しくありません。今回も奈良女子大オケの春コンサートと重なったようですが、滋賀医大オケは多くは土曜公演ということもあり、日曜中心の社会人オケとはうまくずらした日程となっています。曜日の選定は、お客様の入りだけでなく演奏をサポートするエキストラの手配にも結構影響大きい(トップシーズンは、奏者の取り合いになります)ので、その点でも良いところに開催ポイントを置いていると思います。 ステージ上は前回演奏会に続き、16型より少し小さいサイズでの編成となりました。(交響曲の演奏で、弦は上から 15-15-12-9-8人) 今回は両Vnが同数となり、一段とバランスが取れた編成となりました。中低弦は16型対応に近い8人でしたので、今回も分厚いサウンドになったように思います。弦の人数が多く、響きの豊かさと管楽器に対抗できる音量が必要なチャイコフスキーには、このくらいのサイズは欲しいですね。無理せず弾けて気持ちよかったです。後列に雛壇を入れた配置もここ数年安定してきていて、空間的には後列4人でも幅は大丈夫でした。 コントラバスのステージ配置は前4(レプレのみ3)-後4(人)。私は前列 3pult-out、京都市民管さんに続き、また一番客席寄り(笑)。雛壇に乗るのである意味首席奏者以上に目立つ場所におっさんかいな・・ありがたいことですが・・いいんかな。 低弦拡張は、エクステンダーを付けた私のみ。アンコールでは普通にコントラEs、D(E線開放弦の半音下/全音下)が出てくるので、一本での対応。この編成だとやっぱり5弦が欲しいですね。 さきらの雛壇は奥行きのあるもの(八幡市文化センターのような6~7尺位あるの)がなく、今回も譜面台を雛壇上かステージ置きかで悩みました。結局床置きだと譜面台が遠くなりすぎて見えない(年寄りには切実です(笑))ことから、強引に雛壇上に置きました。そうすると今度は奥行きが狭いことから楽譜が結構横からになってしまい、譜めくりが大変だったり、譜面と指揮者とお客様の方向が大きく違う、とか別の問題も出てきました。奥行きが狭いので管楽器奏者移動の動線は確保できるのですが、難しいところです。改善できないか、引き続き検討ですね。 コントラバスのメンバーは前回現役1名となってしまいましたが、ついに待望の新入生登場。しかも高校にオーケストラがある名門K高校ということで、即戦力。今回の1,3曲目でいきなりデビューを果たしました。また卒団生も前回参加のM君は新人研修医として忙しい代わりに、その1年上の二人、M君、K君がで参戦してくれました。特にK君は広島で勤務していて普段は個人練習しながら、土日の客演練習日には新幹線で練習に駆けつけてくれました。ありがたいことです。さらに看護科卒業生のOさん(結婚してKさんになりました)も前回のチャイ5経験者として参戦、現役2名、OB3名という自前で5名が揃う充実のメンバー。そのためエキストラは以前からの3名(Nさん、Kさんと私)のみとなり、合計で8名での演奏となりました。後列4人は全員前回滋賀医大のチャイ5経験者ということで、安定感ある演奏になったように思います。 指揮は同団OBで、長く音楽監督を務めておられる岩井先生。基本テンポはわりと快速ですが、往年の大家を思わせる濃厚な表情とアゴーギグがあり、今回の3曲ではその表情付けがことごとくハマっていった感じです。ちなみに交響詩「前奏曲」は初めての指揮だったとのこと。全くそうは思わせない自在なオケドライブでした。 1曲目はニュルンベルクのマイスタージンガー「第1幕への前奏曲」。ワーグナーの管弦楽曲定番の有名曲で、学生オケ時分は演奏旅行で、ジョイントコンサートで、入学式・卒業式で、ととにかくよく演奏しました。演奏旅行や入学式・卒業式の演奏を除いても過去演奏16回というのは、私が演奏した中でも最多の部類になると思います。今回の演奏は、よく省略されてしまうハープがしっかり編成に入り、終結部の編曲(原曲はそのまま楽劇本編になだれ込むため、後世の人が単独で終結できるように補筆しています。バリエーション各種)も、学生時代のやり方そのままで、非常に懐かしさ度の高い演奏でした。音の維持などの解釈も当時に近く、またこの曲で最重要パートと思われる3番トランペットにエキストラの名手が起用されていたことから、本番も素晴らしい演奏になりました。 私は自楽器のエクステンダーレバーを倒し、コントラCを曲の冒頭とコーダで披露(チェロがC開放線を重音で弾くところをなぞる感じです)しました。なにせ大音量のところなのでどこまで客席で聞こえたか。。。録音要チェックです。もういきなり1曲目から「ブラボー」をいただいてしまいました。 2曲目はちょうど30年ぶり2度目の交響詩「前奏曲」(略称レプレ)。曲としては有名ですが、意外と実演、特にアマチュアオケでの演奏機会は少ないもののひとつです。理由としてはチェロ以上の弦楽器が難しい(ピアノの細かい分散和音をそのまま弦楽器軍に移したようなところがあり、音符が細かい)わりに映えないこと、ハープが必要なわりに出番は割と地味なこと、近年のプロの名録音が少ない、というかこういう哲学的で「重い」内容の曲調でしか演奏できない曲は、(特に若者には)流行らないのかも知れません。 私なんかだと、フルヴェン(フルトヴェングラー)のベートーヴェン交響曲のLPにカップリングされた演奏やカラヤンの演奏が刷り込まれているクチ(たぶんマエストロもそのあたりの世代)ですので、オールドファンには「おっ、これがレプレだよなー」という演奏だったと思います。なにせ楽譜どおりのインテンポ、強弱指示ではイマイチ冴えない。ちょっと団内指揮者だけでは持て余す曲ですね。マエストロも「これが一番時間がかかって、チャイ5の練習時間が足りるか心配だった」と本番後述懐していました。 本番はエキストラのハープの見事な演奏、管楽器ソロ奏者の頑張りに加え、弦楽器が思いっきりさらった結果での波打つ和声が指揮に食らいついて、なかなかの名演になったと思います。特筆すべきはティンパニ。この合いの手の偉容が曲のサイズを決めるキーなのですが、直前のマエストロや打楽器エキストラの指導が実り、ようやく本番になって、「どどん」と肺腑を抉る音が出てきました。これが練習時から聴きたかったよ(笑)。 そして3曲目の交響曲は、チャイコフスキーの第5番。アマチュアオケのど定番な曲の一つです。楽器編成は大きいけど特殊楽器は不要(なにせ、打楽器がティンパニ一人だけ)。どの楽器も適度に見せ場があり、最後の盛り上がりは抜群。ただ体力が要る(笑)ため、特に学生オケがよく取り上げる曲のように思います。 70回の演奏会を誇る滋賀医大オケでも何度か取り上げられており、直近では6年前にも素晴らしい演奏を披露しています。この6年間での滋賀医大オケの実力向上は質・量とも目を見張るものがあり、それに応えたかのようにマエストロの解釈も、一段と自在にオケを動かすようなものになりました。それでもオケはちゃんとついてくるので、お客様で「岩井マジック」好きな方にはたまらない演奏になったのではないかと思います。個人的にも、初めてこの曲を演奏させてもらった京都府立医大オケ(現:三大学合同オケ)で一緒に弾いたNさんとのプルト、ということでこれも感慨深いものがあり、二人して現役の前列(トップ)プルトに爆音を浴びせてしまいました。というトップのIさんは中学からコントラバスを教わり、今も京都ジュニアオケで弾いている、京都のコントラバス奏者の若きエリート。(現役国立医大生ですから、勉強もエリートですが)凄いメンバーに囲まれて、思いっきり弾くことが出来ました。 演奏後はいきなりブラボーをいただき、この曲らしい、そして70回にふさわしい盛り上がった終演となりました。 アンコールは一転渋く、エニグマ変奏曲の「ニムロッド」。派手な曲のアンコールが多い当団では珍しい。まぁチャイ5がド派手な終わり方なので、必然的にこういうくくりになったのかも知れません。そしてこの曲は近代曲だけあってコントラ音が必須(D/Es)なので、エクステンダーご登場となりました。後日聴きに来てくれた知人が、「楽器の下の方を何かいじってたのは何?」と質問してくれ、コントラバスの音域拡張の話しからじっくりさせていただきました(笑)。この曲自体、一度定期のプログラムとして滋賀医大オケでじっくり取り組んでみて欲しいですね。 打ち上げは、いつもの「焼肉の麗門」(石山)。指揮者の講評などは社会人オケと同じですが、なんと言っても学生オケだと「この演奏会でオケ活動終了(卒団)」という節目となります。演奏会で上手く演奏できて涙、失敗して涙の青春いっぱいの挨拶があります。そして部長や執行部の交代(これも学生オケなら毎年ありますね)。学生オケでオケを初めて以来うん十年経った私も、この風景見ているとその当時に戻った気分がしてきます。 そして打ち上げ中現役ベース奏者さんと話ししていて、実はその方が中学時代に私の師匠に教わっていたことが判明(学校にレッスンに来てくれていたようです)。今年3月に亡くなった師匠にとって、最後に近いお弟子さんだったわけです。道理で音が大きく、合わせやすいわけだ(笑)。実は私と同じプルトで弾いたNさんも、同じ先生門下です。前列のうち二人は私が手ほどきしたので、先生の孫弟子に当たるか。このオケでも先生の一門が活躍している、と嬉しくなりました。 次回の定期演奏会は暮れも押しつまる12月28日、同じくさきらにて岩井先生の指揮で予定されています。曲は未定ですが、そろそろ決まるようです。噂ではかなり久しぶりの曲になるとか・・楽しみです。そして期待の新入生が全曲デビュー。これからの伸びが楽しみです。 過去の演奏経歴です。通算334ステージ目。 ■ワーグナー:「ニュルンベルグのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲 (入学式・卒業式での演奏除く) ・1983/12 京都大学交響楽団/上原 康(岡山大ジョイントコンサート) ・1984/07 京都大学・北海道大学ジョイントオケ/岡添 隆 ・1986/07 京都大学・岡山大学ジョイントオケ/柿元 生也 ・1987/03 京都インターユニバーシティーオーケストラ/斎藤 栄一 ・1992/04 横浜シティ・フィルハーモニック/鎌田 由紀夫 ・1993/04 東京グリーン交響楽団/堀 俊輔 ・1996/06 駿河フィルハーモニー交響楽団/関谷 弘志(アンコール) ・2001/01 沼津交響楽団/北原 幸男 ・2007/11 八幡市民オーケストラ/井崎 正浩 ・2008/06 滋賀医科大学管弦楽団/岩井 一也 ・2011/06 滋賀医科大学管弦楽団/岩井 一也(アンコール) ・2011/07 八幡市民オーケストラ/安藤 亨 ・2011/11 八幡市民オーケストラ/村尾 浩也 ・2016/09 墨染交響楽団/脇坂 英夫 ・2017/02 京都大学交響楽団100周年祝祭オーケストラ/寺本 義明 ■リスト:交響詩「前奏曲」 ・1989/07 習志野フィルハーモニー管弦楽団/田久保 裕一 ■ チャイコフスキー:交響曲第5番 ・1986/11 京都府立医科大学交響楽団/加藤 完二 ・1992/09 横浜シティ・フィルハーモニック/鎌田 由紀夫 ・1992/09 横浜シティ・フィルハーモニック/児玉 章裕(3,4楽章のみ) ・1992/11 東京グリーン交響楽団/堀 俊輔 ・1994/03 ニューシティー・オーケストラ/上野 正博 ・2000/05 清水フィルハーモニー管弦楽団/藤崎 凡 ・2005/12 富士フィルハーモニー管弦楽団/小林 研一郎 ・2013/12 滋賀医科大学管弦楽団/岩井 一也 ・2017/09 墨染交響楽団/滝本 秀信 ・2019/04 奈良学園・奈良学園登美ヶ丘室内楽部/上田 風友(1,4楽章のみ) ■エルガー:「エニグマ変奏曲」から第9変奏「ニムロッド」 ・2014/2/9 びわこフィルハーモニーオーケストラ/有馬 純昭(ニムロッドのみ) ・2017/5/28 京都市民管弦楽団/中橋 健太郎左衛門(全曲) 滋賀医科大学管弦楽団での演奏記録(24回)です。 ・第9回定期演奏会 1988/6 滋賀医大学内講堂 (ペールギュント組曲他) ・第47回定期演奏会 2007/12 しが県民芸術創造館 (「新世界から」他) ・第48回定期演奏会 2008/6 栗東芸術文化会館さきら(「悲愴」他) ・第49回定期演奏会 2008/12 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第4番他) ・第50回定期演奏会 2009/6 栗東芸術文化会館さきら(「田園」他) ・第51回定期演奏会 2009/12 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第2番他) ・第52回定期演奏会 2010/6 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第8番他) ・第53回定期演奏会 2010/12 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第1番他) ・第54回定期演奏会 2011/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第3番他) ・第55回定期演奏会 2011/12 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第7番他) ・第56回定期演奏会 2012/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第1番他) ・第57回定期演奏会 2012/12 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第5番他) ・第58回定期演奏会 2013/6 栗東芸術文化会館さきら (「新世界から」他) ・第59回定期演奏会 2013/12 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第5番他) ・第60回定期演奏会 2014/6 栗東芸術文化会館さきら(シューマン交響曲第4番他) ・第61回定期演奏会 2014/12 栗東芸術文化会館さきら(シベリウス交響曲第2番他) ・第62回定期演奏会 2015/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第4番他) ・第63回定期演奏会 2015/12 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第1番他) ・第64回定期演奏会 2016/6 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第6番他) ・第65回定期演奏会 2016/12 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第1番他) ・第66回定期演奏会 2017/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第2番他) ・第67回定期演奏会 2017/12 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第5番他) ・第68回定期演奏会 2018/6 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第4番)他) ・第69回定期演奏会 2018/12 栗東芸術文化会館さきら(カリンニコフ交響曲第1番他)
2019.06.08
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2018年12月8日、週末の連続演奏も4週目となり、折り返し点となりました。これまで3週が吹奏楽、小編成(8型)、室内楽と続いたあと、これからはオーケストラでの演奏が続きます。16型を揃えたゴージャスな響きでのロシア音楽は、ハープの響きと相まって素晴らしいものとなりました。《滋賀医科大学管弦楽団 第69回定期演奏会》日時 2018年12月8日(土)開場17時15分 開演18時場所 栗東芸術文化会館さきら大ホール 曲目 エルガー 「威風堂々」第1番 ドビュッシー 小組曲(ビュッセル編曲) カリンニコフ 交響曲第1番指揮 岩井 一也(音楽監督)入場料 無料 演奏曲目別の詳細内容は、次のとおりです。 ・エルガー:「威風堂々」第1番 (8回目) ・ドビュッシー:小組曲(ビュッセル編曲)(5回目) 上記2曲 3.5Pult中2Pult-Out 仏弓、4弦、 extender: C(威風堂々のみ) ・カリンニコフ:交響曲第1番 (初) 3.5Pult中2Pult-Out 独弓、4弦、 extender: C (アンコール) ・チャイコフスキー:バレエ「くるみ割り人形」から「花のワルツ」 3.5Pult中2Pult-Out 独弓、4弦、エクステ未使用 演奏会場は、いつもの「栗東芸術文化会館さきら大ホール」。 12月に入り急に寒くなったこともあり、この日も割と寒い一日でしたが、幸い600名あまりのお客様にお越しいただき、一階席はほぼ埋まった状態での演奏となりました。今年は地震と豪雨で夏~秋のコンサートが延期になって、12月に振り替え公演が集中する中、固定のお客様もいらっしゃるようでありがたい限りです。 ステージ上は800名規模のホールとしてはほぼいっぱいに近い、16型での編成となりました。(交響曲の演奏で、弦は上から 15-12-13-9-7人)前回とは逆に2ndが多く、Va/Vcが若干少ない編成となりました。おかげでコントラバスは16型、7人で後列雛壇を入れた割には置き椅子含め普通に演奏スペースがありました。サウンド的には高音と低音が聞こえる派手めのサウンドになったようで、小組曲ではサラサラした感じ、ロシアもののカリンニコフとチャイコフスキーではゴージャスなサウンドとなって選曲と良いマッチをしたように思います。 コントラバスのステージ配置は前4-後3(人)。私は前列 2pult-out、前回と同じ位置です。低弦拡張は、エクステンダーを付けた二人(Yさんと私)のみ。今回も雛段あり。前回ドタバタしたこともあって、今回は最初から雛壇メンバの譜面台はステージ置きでした。先述のようにヴィオラが少なかったこともあり、奥(2pult側)が大分指揮者寄りに前に出られたため、それに合わせ雛壇の向きも客席側に角度を付けられ、雛壇後ろには管楽器メンバーの動線も確保できました。 コントラバスのメンバーは次々と卒団(国家試験受験準備)や卒業、ということで、ついにメンバーは1名となってしまいました。卒団して受験勉強中にもかかわらず、M君が参戦してくれました。卒業生も今回はヘルプに入れなかったので、新たにエキストラとして、マラオケ(一千人の交響曲)でお世話になったSさんに、はるばる吹田から助けてもらうことになりました。前回助けてもらったY1氏(びわバス団)と以前からの3名(Nさん、Kさんと私)で、合計では7名での演奏となりました。来年度は本気でメンバー入れないと、2010年頃からようやく連続していたコントラバスの伝統も途切れてしまうことになります。ここはオケとして全力で取り組んでいただきたいものです。 指揮は同団OBで、長く音楽監督を務めておられる岩井先生。そのさすがの岩井先生もカリンニコフは久しぶりとのこと。(初めてでないところがさすがです) 1曲目はエルガーの行進曲「威風堂々第1番」。有名曲で編成も比較的大きく、私も過去ジョイントコンサートでのフィナーレや、アンコール(OSBさんのアンコール定番らしいです)でよく演奏しました。また、ハープ2台やオプションでオルガンまで入る、ということでこれらの楽器が参加した演奏会で取り上げられることもあります。今回の演奏ではハープの方が一名いらっしゃっていたので、当然弾いていただけるものと思ってお声がけしたら、意外や「楽譜いただいていません」とのこと。もちろんプロ奏者の方ですのでこの曲は何度も・・どころか数日後にまた演奏するとのことで、(オリジナルなら2本の所を)1台用にした譜面までお持ちでした。というわけで現役の方経由でマエストロにもオーケーもらって、演奏に乗っていただくことになりました。これでハープの方は演奏会全乗り(笑)。思わず差し入れ持って行ってしまいました(^^ そしてベースはというと、低弦拡張隊がオルガンパートを弾く、というのをトライしてみました(もちろんマエストロの了解もらって)。 2曲目は久しぶりの「小組曲」。アンコールで曲中の1曲だけ取り上げることはありましたが、全曲通しての演奏は2012年の墨染交響楽団以来となります。滋賀医大オケは意外とフランスものを取り上げており、第65回2016年のサン=サーンス(バッカナール)以来となります。比較的小編成(ハープ入りTrb無しの2管)で出来る曲として、学生オケでも比較的取り上げられる曲ですが、中身はドビュッシー、ドイツ音楽とは語法が違うので、慣れていないメンバー(学生さんは毎年入れ替わっていく!)には結構大変だったりします。今回も微妙なメロディーの揺れに対応しようとする旋律楽器、それに追いつこうと必死な伴奏楽器のお見合いで曲がどんどん遅くなっていったりとか、練習はなかなか大変な感じでしたが、そこは学生オケの豊富な練習量とバックを固める固定率の高いエキストラのサポートで、流麗な物になったように思います。 そして3曲目の交響曲は、カリンニコフの第1番。短命であったために寡作なカリンニコフは、チャイコフスキーやリムスキー=コルサコフとラフマニノフとの間に位置する作曲家です。交響曲は2曲が残っていますが、そのうちの1番は薄幸の天才であったカリンニコフの代表作として、戦前は近衛秀麿によるベルリンフィル初演奏で取り上げられたり、トスカニーニの演奏が残っていたり(これは今でもYouTubeなどで聴けます)しましたが、戦後暫くは忘れ去られ掛けていたようです。その後1990年も後半になって、クチャル/ウクライナ国立交響楽団の名演奏がNaxosからリリースされたことで見直しがあり、現在はアマチュアオーケストラでは比較的取り上げられる作品となっています。(プロだと客入りの問題があり演奏頻度は低いようです。逆にハープ、アングレ程度の特殊楽器で編成されるTrb入り2管編成と、ロシア情緒の濃い親しみやすい楽曲のため、アマチュアオーケストラでは選曲に乗りやすい、という事情もあります)私も曲に接して以来演奏したい曲の一つでしたが、これまですれ違いのような(ご縁のあったオーケストラでは演奏済みだったりとか)形で、今回ようやく演奏の機会をいただいた次第です。 いざ実際楽譜を前にして弾いてみると、なかなか楽しい。まず音符が比較的細かく、そしてバスラインがメロディックなため、歌うように弾けます。音符が細かいことから低音族のチューバがお休みになることもあり、コントラバスの音がしっかりオケの中で聞こえる感じです。音も狭い跳躍進行ですが高いCまであったりと、病床のカリンニコフが思いの丈を注ぎ込んだ第1交響曲として、がっつり受け止めたい譜面でした。 全体の演奏も元々濃いロシア情緒が若者のさっぱりした歌い方に中和されて、美しく、そして躍動感ある名演奏となったように思います。良い初演奏でした。 アンコールはロシア物の続きとしてチャイコフスキーの「くるみ割り人形」から花のワルツ。ハープ奏者さんはアンコールまで含め全曲乗り(笑)。しかも最後にカデンツァを演奏という、ギャラ追加が要るような大活躍でした。疲れの欠片も見せず堂々と演奏されるハープと、1stヴァイオリンが8pultという豪華な編成での「花のワルツ」は、今回の演奏会の白眉だったかもしれません。常々「チャイコフスキーは弦奏者が多い方がよいサウンドになる」と思っていた私には、素晴らしい記憶となりました。 打ち上げは、いつもの「焼肉の麗門」(石山)。コントラバスのエキストラ陣も色々都合があったりで勢揃い、というわけにはいきませんでしたが、次は皆で演奏後の感想を語り合いたいものです。 次回の定期演奏会は6月8日、同じくさきらにて岩井先生の指揮の下、第70回の記念すべき演奏会になります。曲はワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲、リストの交響詩「前奏曲」、そしてチャイコフスキーの交響曲第5番という、なかなか体力の要りそうなプログラムの予定です。来年度こそはコントラバスに新入生が入ってほしいものです。過去の演奏経歴です。通算323ステージ目。■エルガー:「威風堂々」第1番・2002/12 静岡大学管弦楽団 山下 純司・2006/10 八幡市民オーケストラ 高谷 光信(アンコール)・2009/12 大津シンフォニックバンド 森島 洋一(アンコール:吹奏楽版原調)・2010/5/23 大津シンフォニックバンド 森島 洋一(同上)・2012/12 滋賀医科大学管弦楽団 岩井 一也・2016/9 墨染交響楽団 脇坂 英夫(アンコール:オルガン入り)・2017/7 京都市民管弦楽団 藏野 雅彦(ハープ入り)■ドビュッシー:小組曲(全曲演奏のみ)・1987/11 京都府立医科大学交響楽団 加藤 完二・1995/4 東京グリーン交響楽団 川本 貢司・2000/4 秦野市民交響楽団 長野 力哉・2012/2 墨染交響楽団 池田 俊■ カリンニコフ:交響曲第1番・(初)滋賀医大さんでの演奏記録(23回)です。学生時代から20年ぶりに復活して以降、丸10年皆勤を続けています。・第9回定期演奏会 1988/6 滋賀医大学内講堂 (ペールギュント組曲他)・第47回定期演奏会 2007/12 しが県民芸術創造館 (「新世界から」他)・第48回定期演奏会 2008/6 栗東芸術文化会館さきら(「悲愴」他)・第49回定期演奏会 2008/12 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第4番他)・第50回定期演奏会 2009/6 栗東芸術文化会館さきら(「田園」他)・第51回定期演奏会 2009/12 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第2番他)・第52回定期演奏会 2010/6 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第8番他)・第53回定期演奏会 2010/12 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第1番他)・第54回定期演奏会 2011/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第3番他)・第55回定期演奏会 2011/12 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第7番他)・第56回定期演奏会 2012/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第1番他)・第57回定期演奏会 2012/12 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第5番他)・第58回定期演奏会 2013/6 栗東芸術文化会館さきら (「新世界から」他)・第59回定期演奏会 2013/12 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第5番他)・第60回定期演奏会 2014/6 栗東芸術文化会館さきら(シューマン交響曲第4番他)・第61回定期演奏会 2014/12 栗東芸術文化会館さきら(シベリウス交響曲第2番他)・第62回定期演奏会 2015/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第4番他)・第63回定期演奏会 2015/12 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第1番他)・第64回定期演奏会 2016/6 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第6番他)・第65回定期演奏会 2016/12 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第1番他)・第66回定期演奏会 2017/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第2番他)・第67回定期演奏会 2017/12 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第5番他)・第68回定期演奏会 2018/6 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第4番他)
2018.12.08
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2018年6月9日、関西も数日前に梅雨入りとなりった曇天下での公演。滋賀医大オケとしては初の取り組みとなる難曲チャイ4を、近年進境著しい医大オケが見事にクリアしました。終演後には、一緒にレッスンを進めた学生さんの卒団祝いでサプライズのバスアンサンブルも演奏でき、区切りとなった演奏会になりました。《滋賀医科大学管弦楽団 第68回定期演奏会》日時 2018年6月9日(土)開場17時15分 開演18時場所 栗東芸術文化会館さきら曲目 チャイコフスキー 『白鳥の湖』よりワルツ ドヴォルザーク チェコ組曲 チャイコフスキー 交響曲第4番指揮 岩井 一也(音楽監督)入場料 無料 演奏曲目別の詳細内容は、次のとおりです。 ・チャイコフスキー:バレエ「白鳥の湖」から「ワルツ」 (10回以上) ・ドヴォルザーク:チェコ組曲(初) ・チャイコフスキー:交響曲第4番 (5回目) (すべて共通) 3.5Pult中2Pult-Out 独弓、4弦、 extender: C(交響曲のみ) (アンコール) ・チャイコフスキー:バレエ「眠れる森の美女」から「ワルツ」(6回目) 3.5Pult中2Pult-Out 独弓、4弦、エクステ未使用 (サプライズ演奏:コントラバスアンサンブル) ・文部省唱歌:仰げば尊し(2回目) 3Pult中1Pult-Out 独弓、4弦、エクステ未使用 演奏会場は、いつもの「栗東芸術文化会館さきら大ホール」。クレアホール(現名称。旧:しが県民芸術創造館)から移動して、もう10年が経とうとしています。すでに学生さん達からしたら、このホール以外での経験は無い状態。今回はワルツや舞曲があった関係で、(シューボックスタイプのホールの特徴である)演奏位置で聞こえている音と鳴っている(客先で聞いている)音とのギャップが若干残りましたが、このホールでの経験を積んでいくことで経験が「伝承」として残れば良いのですが。。。なんと言っても年2回定期的にさきらで演奏会を開くオーケストラは滋賀医大オケ位なのですから、「さきらを本拠地にする代表的なオケ」と胸を張っても良いと思います。 当日はすでに梅雨入りしていましたが、ラッキーにも当日は雨は降らず(前後の日は雨となりました)曲も割と有名曲であったことから、前回並みの570名余りのお客様にお越しいただきました。さきら大ホールは定員が810名なので、約70%の入り。1階フロアはほぼいっぱいで、最前列やサイドの2階席に空きがある程度。コンサートシーズンもピーク迎え、この土日は芦響さん他多くの市民オーケストラ公演と重なる中ありがたい限りです。 ステージ上は800名規模のホールとしてはほぼいっぱいに近い、15型での編成となりました。(交響曲の演奏で、弦は上から 15-12-13-9-7人)2ndが若干少なく、Vaが厚かったのはエキストラ確保との兼ね合いだったのでしょうか。学生オケは弦楽器の個人技量差が大きいこともあり、実質の音量も見ながらでの調整だったのかも知れません。これだけのメンバーが入ると、ステージ内の動線確保も一苦労。順序よく入っていかないと、「通れない」と言うことになりそうな狭さでした。 コントラバスのステージ配置は前4-後3(人)。私は前列 2pult-out、先週と同じ位置です。今回は、再び雛段が復活。ステージの広さの関係で、八幡市文化センターにあったような大型(サブロク?)のがなくて、3尺×3尺(4尺かな?)を並べてもらう形になりました。譜面台を置くとさすがに狭くて、譜面台を前(フロア)に置くと、今度は譜面台の高さが足りず(4寸+3寸木足を足した高さになっていました。)、一旦組んでもらった後で申し訳なかったのですが、木足を外して4寸にして譜面台を前置きとしました。これでなんとか入ったかな、という感じです。幅方向は後列が3人だったこともありまだ余裕はあったみたいです。 コントラバスのメンバーはこれまで助けてくれていた卒業生が都合で出られない、ということから急遽2人のエキストラに助けていただくこととなりました。合計では7名での演奏。3回生1名、6回生(今回で卒団)1名の現役生を、今回新たに助けていただくこととなった、びわバス団リーダーY1氏、以前に奈良女大オケでお世話になり、最近びわこフィルでも活動されているY2氏の2名、そしてレギュラーのエキストラ、Nさん、Kさん、私の3名、計5名がお手伝いする形でした。エキストラ陣は全員チャイ4は履修済みですので、パートとしては安定したパフォーマンスでした。ただ、現役生が今回の演奏会を最後に1名卒団してしまい、今年もコントラバスには新入生が入らなかったので、次回はとうとう団員が1名となります。数年前に団員4名で隆盛を誇っていただけに、ここはぜひ来年以降がんばって、メンバーを確保してほしいものです。なんと言ってもオケは人、数は力ですから。 指揮は同団OBで、長く音楽監督を務めておられる岩井先生。もう20年以上続けられておられるのではないでしょうか。これだけの長い期間(特に最近は勤務地の静岡からの通いで)学生の指導を続けてこられた熱意には、頭が下がります。先生のこの努力あってこそ、滋賀医大オケが単科大学では普通には実現できないような規模とレベルを持つに至ったのだと思います。 1曲目は「白鳥の湖」からワルツ。言わずと知れた名曲、というより学生時代から演奏旅行はじめで弾き倒した(笑)、懐かしの曲。譜面は元より、どこでどう切り込むというイメージがあるだけに、練習の時点から「ワルツの1拍目の入りが遅い」ことにだいぶハラハラしていました。このところワルツの演奏が多かった(前回:67回「仮面舞踏会」(1曲目がワルツ)、66回「エフゲニ=オネーギン」のワルツ、64回「ジプシー男爵」序曲等)のですが、年々上手になってきたこともあり音程・リズムがはっきり聞こえるようになったおかげで課題もはっきりしてきたのかも知れません。 特に演奏会場「さきら」はシューボックスタイプで残響も多いことから、上手奥のコントラバスと下手の旋律楽器(バイオリン等)や、あと打ちのホルン(滋賀医オケのホルンは下手位置)がステージ上では「ずれて」聞こえることから(これは同じシューボックスタイプのホールである、ザ・シンフォニーホールで顕著で、京コンや長岡京文化も程度は軽いけど、やりにくさあり)、コントラバス的には「聞こえてくるバイオリンのメロディーより少し前に弾く」と言うことをしないと、客席では「コントラバスの頭打ちがメロディーより遅れて聞こえる」という割とみっともない事態になってしまいます。 また、コントラバス前列ですと、すぐ目の前に陣取っているヴィオラ(もしくはチェロ)の最後列プルトがタイミング的には同じパートのトップの演奏からやや遅れて弾いているというのは、ほぼ当たり前状態なので、これらのパートよりも少し前に出した演奏が必要です。 ・・ということが常識となっているオケなら良いのですが、これがなくって普段から「こんなもの」と「遅れた響き」で慣れてしまっていると、ホールでエキストラ陣がパリッと切り込んでいく演奏に接すると、「走っている」とか「オケとずれている」と思う人が出てきてしまいます。(実際には走っている例は少なくて、テンポは同じでタイミングだけ前に出ている時が多い) 市民オケでもエキストラで演奏したときにコンマスや他のメンバ(主にメロディー楽器群)から「走っている」と言われたことがありますが、そういうときも指揮者からはほとんど注意は受けませんでした。まぁ、そういうオケは・・なぜかお互い疎遠になることがほとんどです。 ただ、中小編成の学生オケの場合は「知らない」もしくは「伝統が途絶えた」こと(例えばコントラバス奏者が絶滅するとか)でこういう事態が発生することがままあり、これは放って置くことも出来ないので、真摯に事情を説明して(指揮者とも連携して)、理解してもらうようがんばることにしています。 今回は普段の練習場ですら遅れが発生していて、それにつられてメロディー他がどんどん遅くなる傾向があった(毎回の客演練習日の録音で確認)ことから、もっと早くから練習に出て調整・アドバイス出来ていれば、と悔やまれました。 本番は経験豊富なバックのエキストラ陣がしっかり頭を出しつつも、現役メンバに配慮して少しマイルドにした演奏(なので、本番の演奏では頭打ちは少し重くなっていました)で、アンサンブルを維持しつつも盛り上がった演奏となりました。1曲目からいきなり「ブラボー」いただけ、一緒に盛り上がってくださったお客様にも感謝です。 2曲目は一転、初めての曲。滋賀医大オケとしても初めてだったようです。曲としては、例の「のだめ」で有名になった(らしい)チェコ組曲。通しては初めてですが、2曲目の「ポルカ」だけは以前別のオーケストラのアンコール曲で演奏したことがありました。ドヴォルザークが出世作「スラブ舞曲集」(第一集)を作った直後の曲。雰囲気も似ています。元々スラブ舞曲集も好きな曲だったので、この曲も楽しみでした・・が、終曲の「フリアント」は罠が一杯の大変な曲であったことが、弾いて初めて気づきました。元々「フリアント」なのでヘミオラ(2拍単位で3拍子)と通常(1拍単位で3拍子)が交錯するややこしい(私にとって)リズムなのですが、それの途中から全員でパッと入ったり、とかで、練習で何度飛び出したか・・(ごめんなさい)。 本番直前に楽譜見ながら曲(音源)を何度か繰り返して聴いて、なんとか本番は事なきを得ましたが、自分も含め、この曲には手が回らなかった感が若干残りました。同時に演奏した交響曲が難しすぎて、練習の比重がそちらに行ってしまったのは仕方ないと言えば仕方ないのですが。。この曲、昨年「スラブ舞曲集(抜粋)」を取り上げて名演を聴かせてくれた、紫苑交響楽団さんの演奏で聴いてみたいものです。きっと美しく演奏するんだろうなぁ。。 そして3曲目の交響曲は、チャイコフスキーの第4番。チャイコフスキーの後期(4,5,6)3大交響曲の一角で、私も中学生の頃から愛聴している曲ではありますが、演奏経験は他の2曲に比べるとかなり少なくなります。(4番は今回で5回目。5番は8回、悲愴は先週10回目の演奏)理由は簡単で「難しい」から。難しいと言っても色々な種類がありますが、「(アンサンブルが)合わせにくい」というのが問題になります。元々リズムがややこしい(9/8拍子でなおかつ前半がヘミオラだったり、強拍が全体に一拍ずれていたり)ので、どこかのパートが落ちたり走ったりすると全体がガタガタになって、文字通り「止まる」ことがあっても不思議ではありません。(特に第1楽章)選曲会議でこの曲と「悲愴」が候補に挙がって、「悲愴は難しい」と言って4番になったという噂も聞きましたが、「それでチャイ4かい?」と思わず突っ込みを入れたくなってしまいました。まぁ、最近アンサンブル力がめきめき向上している滋賀医大オケですし、「やるなら今」というところはあったかもしれません。それでもさすがにみんな苦労したみたいですが、客演練習日ではガタガタに止まる、ということもほとんど無かったようで、この曲で練習から安定して通せているというのだから、実力向上も本物だなぁ、と思った次第でした。本番ではやはりホールの響き(遠さ)に不安になって、一部ドキドキした場面もありましたが、4楽章ではマエストロ得意の追い込みによる盛り上げも決まり、盛大な拍手とブラボーをいただけました。チャイコフスキーの曲は基本的にコントラバスは4弦楽器で弾けるように書かれているのですが、特にこの4番では明らかに下げた方がかっこいいところが何ヶ所かあり、5弦で参戦してくれたY2氏と私のエクステンダー、そしてD♭まで限定でY1氏のエクステンダーも合わせ、5弦領域の音で響きも拡大出来ました。録音でもしっかり音下げが確認できたので、効果としては満足のいくものでした。できればもうあと5弦が数本あれば、もっとグイグイした感じが出たかもしれませんが。 アンコールはチャイコフスキーのワルツをもう一曲、という大サービスで、「眠れる森の美女」のワルツを演奏しました。この曲なんかは、以前は正式プログラムの1曲目として演奏していたくらい(第59回定期)で、指揮者の岩井先生もビックリしておりました。そのくらい団としての合奏力が上がってきているということの証でしょうか。個人的にはこのあともう1回夏にこの曲を弾く機会がありそうで、半年で3回も演奏する曲となります。なにせ自分の結婚式の時に披露宴でみんなに演奏してもらった(もちろんフル編成で)曲だけに思い入れはありますが、まさかここまで重なるとは。 そして終演後に久々のサプライズ演奏。この演奏会で現役メンバとしての演奏が最後となる、6回生M君へのプレゼントとして、彼以外のメンバ6人によるコントラバスアンサンブルで、「仰げば尊し」を演奏しました。この曲で以前に同じく現役メンバーの一人を送って以来です。 アンコール、カーテンコールも終わってメンバーがステージから次々と去って行く中、コントラバスだけは示し合わせてステージに残り、頃合いを見計らったところでおもむろに2コーラス分を演奏。練習はリハーサルと本番の間、現役団員達が写真撮影でホールエントランスに行った隙を狙って、エキストラだけで決行。なので唯一送る側の現役団員Iさんは初見ぶっつけ本番でしたが、パート割りを、1st:Y1氏と私、2nd:Nさん、3rd:Kさん、4th:Y2氏と現役Iさん、という形にして、アンサンブルに慣れたびわバス団メンバ(Y1,K,私)と初見のIさんのフォローを4thで重ね、なかなかちゃんとした演奏になったのではないかと思います。演奏が終わるまで客席で見守ってくれていた先輩二人はじめ、帰宅の足を留めて聴いてくださったお客様からも拍手をいただけて、弾いていたこちらも感無量でした。 M君が初心者で入団したとき、すでに私は1年先輩で同じく初心者で入団していた方との個人レッスン(シマンドル教本)をすすめていました。そのためM君の指導は、当時エキストラとしてきてくれていたK竹さんにお願いすることとしました。以前二人同時に進めたときに手が回らず、結局二人目は早々に私の師匠にお願いしたのですが、結局先生の所に通うのはハードルが高かったようで、ほとんど回数いけなかったようだったため、その対策でもあり、また音大生として檜山先生から教わったK竹さんのメソッドと、西出先生から教わった私のメソッドとを現役生同士が比較交流して、よりよいものに融合されれば、と思っての選択でした。それからの経緯はM君のブログの記事に詳しいのですが、K竹さんの体調が悪くなってしまいレッスンが継続できなくなってしまったことから、結局彼も私の元へ合流し、さらに途中入団された方と合わせ一時は3人と隔週で滋賀医オケの部室で一緒に教則本をさらっていました。 それも昨年に二人が卒団(今回客席から見守ってくれた二人)、そして今年は彼が卒団となり、私も肩の荷が下りると同時に「もう部室に足繁く通うこともないのかなぁ」と一抹の寂しさを感じています。残った3回生のIさんは、先生についてコントラバスを習い大学入学前からジュニアオケで演奏するという、こちらが教えてほしいくらいの経歴を持っていることから、暫くは「一団友」として合奏に加わっていくのみとなりそうです。 けど最初の二人から数えると9年ほど、改めてシマンドル教本を何回かさらい、さらには5年間ずっと一緒に弾いた方とは30エチュードからペトラッキ教本までやり直せたのは、私にとっても学生時代よりも先まで進んだ、基礎力を見直すことの出来た年月でした。一緒に弾いてくれたみんなに心からお礼と、出会えたことへの感謝の気持ちで一杯です。 打ち上げは、いつもの「焼肉の麗門」(石山)。前回出られなかったので、1年ぶりの参加です。今回はコントラバスのM君が卒業と言うことで、そのご挨拶があるので万難を排して出るしかありません。麗門のおばちゃんも顔は覚えてくれていたようで(笑)。M君の挨拶は、同期の部長も務めたと言うことで卒団生挨拶の中でも大トリ。そしてプレゼントにはエキストラメンバーも出資しての「弓ホルスター」が贈られて、こちらも感激の時間を過ごせました。それにしても、食べて、挨拶が終わって、ベース以外の卒団生やら参加しているOB/OGメンバ、エキストラに挨拶に行こうと思っても・・全然時間足りない(笑)あと5時間くらいやってほしいくらいです。 次回の定期演奏会は12月8日、同じくさきらにて岩井先生の指揮の下、曲は未定ですがメインとなる交響曲は当団にとっても久しぶりの演奏となる曲目、という噂です。12月は演奏会がもう他に二つ入っているんですが、コントラバスは団員が一人だけになってしまうことから、出来るだけ行ってあげたいところです。過去の演奏経歴です。通算310ステージ目。■チャイコフスキー:バレエ「白鳥の湖」から「ワルツ」・上原・岡添・柿元/京都大学交響楽団 (1982-1985) (ワルツを含む抜粋)・堀 俊輔/東京グリーン交響楽団 (1992/11) (アンコール)・岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団 (2009/6) ・安藤 亨/八幡市民オーケストラ (2010/7) ・安藤 亨/八幡市民オーケストラ (2014/7) (再構成した音楽物語)・安藤 亨/八幡市民オーケストラ (2015/2) (ワルツを含む抜粋)・寺本 義明/京都大学交響楽団100周年祝祭オーケストラ(2017/2)■ドヴォルザーク:チェコ組曲・(初)■ チャイコフスキー:交響曲第4番・脇坂 英夫/宇治シティフィルハーモニー(1991/01)・脇坂 英夫/墨染交響楽団(2014/09)・森口 真司/紫苑交響楽団(2016/9)・佐々木 宏/グリーン交響楽団(2017/4)滋賀医大さんでの演奏記録(22回)です。学生時代から20年ぶりに復活して以降、丸10年皆勤を続けています。・第9回定期演奏会 1988/6 滋賀医大学内講堂 (ペールギュント組曲他)・第47回定期演奏会 2007/12 しが県民芸術創造館 (「新世界から」他)・第48回定期演奏会 2008/6 栗東芸術文化会館さきら(「悲愴」他)・第49回定期演奏会 2008/12 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第4番他)・第50回定期演奏会 2009/6 栗東芸術文化会館さきら(「田園」他)・第51回定期演奏会 2009/12 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第2番他)・第52回定期演奏会 2010/6 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第8番他)・第53回定期演奏会 2010/12 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第1番他)・第54回定期演奏会 2011/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第3番他)・第55回定期演奏会 2011/12 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第7番他)・第56回定期演奏会 2012/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第1番他)・第57回定期演奏会 2012/12 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第5番他)・第58回定期演奏会 2013/6 栗東芸術文化会館さきら (「新世界から」他)・第59回定期演奏会 2013/12 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第5番他)・第60回定期演奏会 2014/6 栗東芸術文化会館さきら(シューマン交響曲第4番他)・第61回定期演奏会 2014/12 栗東芸術文化会館さきら(シベリウス交響曲第2番他)・第62回定期演奏会 2015/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第4番他)・第63回定期演奏会 2015/12 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第1番他)・第64回定期演奏会 2016/6 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第6番他)・第65回定期演奏会 2016/12 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第1番他)・第66回定期演奏会 2017/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第2番他)・第67回定期演奏会 2017/12 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第5番他)
2018.06.09
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キリ番を越えてステージ数301回目の新たなステップは、長らくお世話になっている滋賀医科大学管弦楽団さんとの公演にて踏み出すこととなりました。《滋賀医科大学管弦楽団 第67回定期演奏会》日時 2017年12月17日(日) 開場13時30分 開演14時場所 栗東芸術文化会館さきら曲目 チャイコフスキー スラブ行進曲 ハチャトゥリアン 組曲『仮面舞踏会』 ドヴォルザーク 交響曲第5番指揮 岩井 一也(音楽監督)入場料 無料 今年(2017年)は冬の訪れが早くすでに真冬の寒さではありましたが天候には恵まれ、有名曲とは言いがたい交響曲第5番、当オケにとっては珍しい日曜公演で他の市民オーケストラ公演と競合(ひこね第九オケ、奈良響さん等)したにもかかわらず、600名近いお客様がお越しくださいました。演奏曲目別の詳細内容は、次のとおりです。 ・チャイコフスキー:スラブ行進曲 (2回目) ・ハチャトリアン:「仮面舞踏会」組曲(3回目)*ワルツのみの演奏は除く ・ドヴォルザーク:交響曲第5番 (2回目) (すべて共通) 3.5Pult中2Pult In 独弓、4弦、エクステ未使用 (アンコール) ・ドヴォルザーク:スラブ舞曲第8番(3回目) 2Pult中2Pult In 独弓、4弦、エクステ未使用 コントラバスのメンバーは前回の演奏会で2人が卒団しましたが、うち1名は国家試験受験勉強の合間を縫って演奏に参加してくれて、前回からのスライドメンバー含めると1名減となる7名での演奏となりました。2回生1名、5回生(医学部ですので普通です)1名、6回生(卒団生)1名、OG1名と、ここ10年くらい不動のエキストラ、Nさん、Kさん、私の3名がお手伝いする形でした。OGとエキストラは前回のドボ5の演奏にも参加していたので、珍しい曲にもかかわらず経験値十分な、頼もしいバックヤード隊です。 演奏技量の向上と共に団員も増加傾向の滋賀医大オケ、今回は弦楽器の編成が結構厚くて、ドヴォルザークはほぼ14型、アンコールは16型という、通常のオーケストラ演奏ではMAXに近い編成が揃っていました。(スラブ行進曲の弦楽器は上から、14-15-12-12-7人)さきらのステージではほぼいっぱいいっぱいで、Vcパートは折り返してなんと花道側にはみ出して演奏されたようです。 エキストラに頼っていたパートも少しずつ団員やOB/OGメンバーに置き換わってきて、本番で若さを見せることもありますが、普段の練習が充実する分、合奏の安定感は格段に増してきました。最近は特に金管楽器や弦楽器のメンバーが増え、良い練習が出来ているんだろうなぁ、と思わせる音があちこちから聞こえてきます。 演奏会場は、いつもの「栗東芸術文化会館さきら 大ホール」です。10年ほど前に南草津の(現)「クレアホール」から移って以来、ずっとお世話になってます。シューボックスタイプの中規模ホールで長岡京のホールと雰囲気は近いですが、よりシューボックスの特徴が出た響き(=ザ・シンフォニーホールに近い響き)がするように思います。その分リハーサル時のステージ上での合わせにくさもシンフォニーホール並みで、以前は前日のゲネプロでハラハラする場面も何回かありました。しかし最近はホール入りの前に良く響く(響きすぎる)学内の場所を使って練習して響きになれる工夫もし、練習で安定したアンサンブルを練り上げることが出来る(練習でほとんどのパートの音が聞こえてくる)ことから、今回はリハーサルでもアンサンブルの不安は全然感じませんでした。本番聞くだけだとわかりません(お客様が入ると、ステージ上の聞こえ方も落ち着くのです)が、こういう所にこのオケの成長を感じることが出来ました。 コントラバスのステージ配置は前4-後3(人)。私は後列一番奥。前回あった雛段は、今回はありませんでした。チェロパートがまさかの花道側折り返し、の必殺技を使ってくださったことと後列が3人だったことから、コントラバスの空間は比較的余裕がありました。 指揮は同団OBで、長く音楽監督を務めておられる岩井先生。現役のお医者様でもあり、リハーサル途中たまに入る医学ネタは、現役学生さんからみたら「先輩」同業の方の話で受けが良く、ためになるみたいです(私のような門外漢には、たまについて行けない話題もありますが(笑))。指揮での音楽経験も長く、他のオーケストラでもタクトを取っておられることもあり、オケの統率力は抜群です。解釈も「ここ一番」でぐっと決めるテンポ運びで、今回も交響曲のラスト、演奏している私も感動してしまう演奏になったのは、この見事なテンポ設定にあったのではないかと思います。演奏後「ブラボー」があったのもむべなるかな、です。 1曲目のスラブ行進曲、私の世代では吹奏楽でのメイン曲、コンクール自由曲、というイメージが強い曲ですが、チャイコフスキーらしい線の太い弦楽器の扱いと金管中心とした派手な盛り上がりをする曲です。吹奏楽で取り上げるだけあって、♭中心の曲(変ロ短調~変イ長調~変ロ短調~変ロ長調という、♭5つがほとんどで最後に2つに減る)であり、弦を押さえる左手が一曲目にしてすでにしんどいなー、状態です。歳やわ。 演奏自体は、行進曲という曲の基本に立ち返ったきびきびした曲運びと最後の盛り上がりを併せ持った、良い演奏になったと思います。こういう曲では弦楽器の厚みがあると本当にチャイコフスキーらしいサウンドが得られ、今回の厚い弦楽セクションがぴったりはまったと思います。 2曲目はハチャトリアンの「仮面舞踏会」組曲。フィギュアスケートの浅田真央さんが演目の楽曲に使ったことから、一時は大流行した曲です。滋賀医大オケが以前演奏した時はバイオリンソロが入ったりする緩徐楽章をカットしたのですが、今回は当然のように全曲演奏です。2曲目のバイオリンソロも堂々たるものでした。この曲、1曲目が「ワルツ」であり、前回演奏の「エフゲニ=オネーギンのワルツ」さらに前の「ジプシー男爵序曲」など滋賀医大オケはこのところ、ワルツの曲を結構取り上げています。 コントラバスにとってワルツの頭打ちは、単純でありながらパートとしてのコントラバスの性能が問われる(よくわかる)ものなので、緊張します。今回もややトロンボーン、チューバに助けられたとはいえ、音出しの位置、音のスピード、弦との引っかかり感等々、数年前から比べてずいぶん良くなってきました。今のような状態の時にウィンナワルツ、できるといいな・・曲全体としては、奇数番のリズミックな曲は溌剌と演奏した反面、2,4曲目の叙情的な演奏は若干苦手だったようで。。ロマンティックな演奏をするには、人生経験が必要かな? 3曲目はドヴォルザークの交響曲第5番。ドヴォルザークの交響曲と言えば、交響曲ジャンルでトップに近い人気を誇る「新世界から」(第9番)を筆頭に、第7番、第8番の後半3曲が有名で、良く演奏会に取り上げられます。それ以外の1~6番については、生前から出版されていた5番、6番(なので生前はこの5曲で1~5番の番号が振られたため、古い譜面だと「新世界から」が5番とかになっています)が最近ポツポツと取り上げられるようになった感じでしょうか。5番、6番どちらもブラームスやワーグナーの雰囲気があり、後半3曲のような先人の影響を消化してさらに「ドボルザークらしさ」があるという訳ではありませんが、ドボルザーク得意の3楽章を中心に、印象的な佳曲となっています。私もここ5年くらいで6番を2回、そして5番が今回で2回目になります。 ちなみに私は滋賀医科大学オケで5~9番クリアして、さらに5,9は2回目、と当オケ、かなりのドヴォルザーク好きです。というか、一般的に学生オケさんにとって、楽器編成がお手頃(ハープ無し、トロチューあり)でオーケストレーションに無理が少ないドヴォルザークの交響曲は比較的演奏しやすいので、今後ともブラームス、チャイコフスキーと共に良く取り上げられるのでは無いかと思います。 演奏は、前回(5年前)の演奏経験者や、その時下回生で演奏を横目で見ていた(聴いていた)OB/OG,当時から連続出演を続けるエキストラ陣が先生の解釈や演奏意図をしっかりくみ上げ、学生さん達が練り上げた安定したアンサンブルの上にうまく乗っかった演奏になったように思いました。現役の方には少々難しい管楽器のソロパートや、難しいかみ合わせのアンサンブルのところは悲喜こもごもの結果となりましたが、音楽の骨格がしっかり流れていたところは、練習の成果が遺憾なく発揮されていたように思います。 ドボルザーク特有の、クライマックスでとんでもなく高い音を要求する1stバイオリンや、金管の厚みあるコードが立派に決まり、曲の大詰めで大きな感動を呼べた、良い演奏だったと思います。私も最後、胸が熱くなり、目が少々潤んでしまいました。本番弾いていて感動する、というのは意外と少ないので、良い瞬間に立ち会わせてもらえたことに感謝でいっぱいです。 アンコールはドボルザークを取り上げた時の定番、スラブ舞曲。その中でも1番,10番と双んで有名な、第8番でした。ところが私の演奏経験は過去を手繰ると1番がほとんどで、8番はなんとようやく3回目、というものでした。それでも学生時代(2回生)にやった曲、というのは恐ろしいもので、ポジションや曲の入りはほとんど身体が覚えていました。若い頃にやっておく、というのは凄いことだな、と改めて思います。 打ち上げは、いつもの「焼肉の麗門」(石山)。ですが今回は、次の土曜に本番を控える演奏会の最終練習があり、そちらへの出席のために涙を飲んでの欠席となりました。演奏中、顔を合わせて音も交わす現役の皆さんですが、当然ながら練習中に言葉を交わすことはほとんど出来ず、このような打ち上げが貴重なコミュニケーションの機会なだけに、残念です。次回こそは! その次回の定期演奏会は来年6月9日、同じくさきらにて岩井先生の指揮の下、曲はチャイコフスキーの交響曲第4番他、というプログラムとなるようです。公演日が通例の土曜日に戻り、いつものエキストラさんもいっぱい帰ってきてくれるのではないか、と密かに期待しています。で、チャイ4となるとベースが8人ほしいのですが・・(笑) 演奏会場柄、会社の知り合いや近隣のオーケストラの知り合いの方が演奏会にお越しくださっていて、感想を聞かせてもらえるのが貴重だったりします。私が住んでいる近所のオーケストラでもあり、これからも(人数増えたので要らない、と言われるまで)お世話になれるといいですね。 過去の演奏経歴です。通算301ステージ目。スラブ舞曲もずいぶん演奏させてもらいましたが、コンプリートにはほど遠いですね。■チャイコフスキー:スラブ行進曲 ・岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2013/6)■ハチャトリアン:「仮面舞踏会」組曲(ワルツのみの演奏は除く)・三河 正典/小田原フィルハーモニー交響楽団(2004/12)・岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2011/12) *抜粋■ドヴォルザーク:交響曲第5番・岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2012/12)■ドヴォルザーク:スラブ舞曲第8番・井上 道義/京都大学交響楽団(1983/6)(アンコール)・岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2009/12)(アンコール)これまでに演奏したスラブ舞曲 No.1,3,5,6,8,10,12,15滋賀医大さんでの演奏記録です。演奏会に再登場してから丸10年を越え、21回分弾かせてもらったことになりました。47回以降皆勤です。学生さんはもう3廻り目?くらいの世代。・第9回定期演奏会 1988/6 滋賀医大学内講堂 (ペールギュント組曲他)・第47回定期演奏会 2007/12 しが県民芸術創造館 (「新世界から」他)・第48回定期演奏会 2008/6 栗東芸術文化会館さきら(「悲愴」他)・第49回定期演奏会 2008/12 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第4番他)・第50回定期演奏会 2009/6 栗東芸術文化会館さきら(「田園」他)・第51回定期演奏会 2009/12 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第2番他)・第52回定期演奏会 2010/6 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第8番他)・第53回定期演奏会 2010/12 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第1番他)・第54回定期演奏会 2011/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第3番他)・第55回定期演奏会 2011/12 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第7番他)・第56回定期演奏会 2012/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第1番他)・第57回定期演奏会 2012/12 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第5番他)・第58回定期演奏会 2013/6 栗東芸術文化会館さきら (「新世界から」他)・第59回定期演奏会 2013/12 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第5番他)・第60回定期演奏会 2014/6 栗東芸術文化会館さきら(シューマン交響曲第4番他)・第61回定期演奏会 2014/12 栗東芸術文化会館さきら(シベリウス交響曲第2番他)・第62回定期演奏会 2015/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第4番他)・第63回定期演奏会 2015/12 栗東芸術文化会館さきら(チャイコフスキー交響曲第1番他)・第64回定期演奏会 2016/6 栗東芸術文化会館さきら(ドボルザーク交響曲第6番他)・第65回定期演奏会 2016/12 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第1番他)・第66回定期演奏会 2017/6 栗東芸術文化会館さきら(ブラームス交響曲第2番他)
2017.12.17
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2017年6月10日(土)、開催曜日を土曜に戻して、滋賀医科大学管弦楽団 第66回定期演奏会が栗東芸術文化会館「さきら」で開催されました。 前回のブラームス交響曲第一番に続き、今回は第二番を取り上げることとなりました。今回も定員1000人弱の大ホールに 600名を越えるお客様がお越しくださいました。いつも多くのお客様に見守ってもらっての演奏会、ありがたく幸せなことと思います。曲目等の詳細は以下となります。滋賀医科大学管弦楽団 第66回定期演奏会日時2017年6月10日(土) 開場17時15分 開演18時 場所栗東芸術文化会館さきら 曲目 チャイコフスキー 歌劇「エフゲニー・オネーギン」よりワルツ ボロディン 歌劇「イーゴリ公」より韃靼人の踊り ブラームス 交響曲第2番 ニ長調 作品73指揮 岩井 一也(音楽監督) 入場料 無料 今回は、前週の自オケ初見大会の時に楽器が破損したのと、嫁の楽器についていたエクステンダーのねじが外れた(これは後にすぐに締め直せた)ことから、急遽嫁の楽器+破損した楽器のエクステンダーでの演奏となりました。エクステンダーについては本番前日当日での付け替えなので、だいぶドキドキでしたが、なにせ5弦が0だったため、下げないわけには行かず、リスクをとってエクステンダー装着となりました。(無事にブラ2の冒頭、下げることが出来ました) ヒガシ弦楽器さんで修理してもらっています。私の演奏回数、場所と持ち弓は以下のとおりです。チャイコフスキー:エフゲニ・オネーギンからワルツ(4Pult中) 3pult-out 独弓 初演奏ボロディン:歌劇「イーゴリ公」から「だったん人の踊り」(4Pult中) 3pult-out 独弓 演奏回数:4回目 extender:使用せずブラームス:交響曲第2番ニ長調(4Pult中) 3pult-out 独弓 演奏回数:10回目 extender: C L.アンダーソン:舞踏会の美女(4Pult中) 3pult-out 仏弓 (アンコール) コントラバスは総勢8名。エキストラは前回と同じくNさん、Kさん。団友の私と、OG1名という不動のオーダー。それに現役生4名で8本となり、人数的には14型のオーケストラなら十分すぎる厚みの出せる編成となりました。弦全体としては Va/Cbが厚くVcが少し薄い編成でしたが、ブラームスなので却って良いバランスになったかも知れません。ただこれも前回同様、ブラ2やるのに5弦が1本もない、というのは辛いところです・・・ただ、このメンバーで演奏出来るのも今期まで。現役生2人が卒団(国試のため、春の期で演奏は終了とする方が多いです)されることになります。初心者で入団した2人もすっかり上手になって、堂々たるブラームスを演奏出来るようになっています。若さの可能性は無限だなぁ、と思います。 いつものコントラバス8人ですが、今回は珍しく「さきら」のステージに雛段を入れてもらいました。ただ、経験無い学生諸君が当て推量で雛段サイズを選んだせいか、まったく面積不足・・私はリハーサル中に一度エンドピンを段から落としちゃいました(笑)。ひとことエキストラの誰かに聞いてくれれば、この位のことは簡単にアドバイス出来るのですが・・心意気は買いますので、このノウハウをぜひ次回に引き継いでほしいものです。 前回に続いてのハープ奏者登場で、2曲目には「だったん人の踊り」が演奏出来ました。これまでも単発での招聘は何度かあったようですが、固定の方に続けてきていただいたのは初めてかも知れません。こうやって奏者の方との良い関係が続いていくことを祈っています。今回は卒業生2人を送る意味で、久しぶりにロビーコンサートにエントリー。演目は、以下のとおりです。コンバース編:ルパン三世のテーマ 独弓、5th エクステ未使用文部省唱歌:仰げば尊し 独弓、4th エクステ未使用1曲目の「エフゲニ・オネーギン」のワルツ、同曲中では「ポロネーズ」が有名ですが(絶対アンコールでやる、と思ってました)、その次がこの曲でしょうか。ワルツは何回か前の「ジプシー男爵」序曲でもやりましたが、ワルツの頭打ちは,コントラバス演奏の基本が詰まっている、と言っても良い、ウデの善し悪しがわかる部分。現役の皆さんの進歩がはっきりわかる音程と、なにより音のスピード感。弦と弓がかかった上で上手く鳴るスピードで弾き出せている感じでした。この弾き方のみんなで、もう一回ウィンナワルツを弾きたくなりました。 2曲目の「だったん人のおどり」、華やかなオーケストレーションと、美しい旋律で有名な曲で、取り上げられることも多いのですが、演奏にハープが必要(しかも目立つ)なことから、なかなか滋賀医大では取り上げにくい曲でした。今回はハープさんも加わってくれて、有名なオーボエ、アングレの旋律にも見事な縁取りが入りました。その後の細かい弦楽器の動きも、見事に決まっていました。金管の盛り上げもあって、いい演奏になったと思います。 メインの「交響曲第2番」。ブラームスの4曲の交響曲の中でも、曲調・編成共にアマチュアオケで取り上げやすく、演奏頻度も非常に高い曲です。私もちょうど10回目の演奏となりました。学生オケでの演奏が多いのも、この曲らしいです。前回もブラームス(交響曲第一番)だっただけに、現役の皆さんもブラームスにはかなり慣れてきた感じ。所々スタッカートが軽すぎるところも出てしまうのですが、曲調が明るいだけに、あまり大きな傷にならないのが、2番のいいところです。技術的にも随分と向上しているため、1楽章の難所として知られている提示部、再現部の後半(主題確保部分)のシンコペーションも、練習の当初から最後までほとんど崩れること無く演奏していました。今のメンバーにとっては当たり前のような感じですが、市民オケでも苦労する団体もあるくらいで、実は結構凄いことが出来てる・・もっとみんな自信を持って良いと思います。それにしても5弦が無いのがつらい・・費用が厳しいようなら、せめてエクステンダー買ってもらったらどうだろうなぁ。。 アンコールは、前回に続いてルロイ・アンダーソンとなりました。曲はワルツ中心の「舞踏会の美女」。実はこの3週間前の自オケの演奏会のアンコールとかぶってました。さらう量が減ったのはいいけど、テンポとかボウイングとか、色々違ってはまりそうでした(笑) さて、来期はコントラバスメンバーは現役が2人減る中で、メイン曲はドヴォルザークの交響曲第5番、ということになったようです。よそから見たらマイナーな曲が結構しょっちゅう回ってくる、という滋賀医大オケの伝統は健在です(笑)。 今回も自オケ以降本番が4週間で3回続く中でのラスト公演、という厳しいスケジュールのため、あまり練習に参加できず非常に申し訳なかったのですが、次回は上手く調整できる・・かな?滋賀医大さんの演奏会に再登場してから、丸10年、20回分弾かせてもらったことになりました。皆勤です。海外からの夜行便で到着してその足で本番、とかきわどいこともやりましたが、長きにわたって仲間に加えてくれているオケの皆様に感謝です。第9回定期演奏会 1988/06/04 滋賀医大学内講堂 船曳 圭一郎第47回定期演奏会 2007/12/1 しが県民芸術創造館 岩井 一也第48回定期演奏会 2008/6/14 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也第49回定期演奏会 2008/12/6 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也第50回定期演奏会 2009/6/20 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也第51回定期演奏会 2009/12/5 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也第52回定期演奏会 2010/6/19 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也第53回定期演奏会 2010/12/4 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也第54回定期演奏会 2011/6/18 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也第55回定期演奏会 2011/12/3 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也第56回定期演奏会 2012/6/9 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也第57回定期演奏会 2012/12/15 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也第58回定期演奏会 2013/6/22 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也第59回定期演奏会 2013/12/7 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也第60回定期演奏会 2014/6/14 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也第61回定期演奏会 2014/12/6 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也第62回定期演奏会 2015/6/13 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也第63回定期演奏会 2015/12/5 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也第64回定期演奏会 2016/6/11 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也第65回定期演奏会 2016/12/18 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也第66回定期演奏会 2017/6/10 栗東芸術文化会館さきら大 岩井 一也 これはいつもの打ち上げ、石山焼き肉「麗門」でのメッセージ。演奏会の打ち上げは常にここなこともあり、おばちゃんともすっかり顔見知りです。ひょっとしたら第5顧問の先生、位に間違われているかも知れません(笑) 過去の演奏経歴です。(289ステージ目) あと1回でプチキリ番、となりました。さらにあと10回で大台。 過去の演奏)チャイコフスキー:エフゲニ・オネーギンからワルツ(初) ボロディン:歌劇「イーゴリ公」から「だったん人の踊り」 横島 勝人/沼津交響楽団(2003/12/7)有馬 純昭/びわこフィルハーモニーオーケストラ(2009/4/26)脇坂 英夫/宇治シティフィルハーモニー(2010/1/31)ブラームス:交響曲第2番 豊嶋 和史/奈良女子大学管弦楽団(1988/11/16)田中 良和/京都大学交響楽団(1989/01/11)川合 良一/秦野市民交響楽団(1992/10/04)小林 幸人/北里大学交響楽団(1998/05/17)藤崎 凡/清水フィルハーモニー管弦楽団(2001/07/14)山下 純司/静岡大学管弦楽団(2002/12/07)三河 正典/八幡市民オーケストラ(2007/5/27)岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2009/12/5)粟辻 聡/墨染交響楽団(2012/9/17)
2017.06.10
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2016年12月18日(日)、師走ではありますが比較的過ごしやすい気温の中、滋賀医科大学管弦楽団 第65回定期演奏会が栗東芸術文化会館「さきら」で開催されました。今回は交響曲の中でも人気の高いブラームスの第一交響曲と、色彩豊かなフランス物、そして珍しいイギリスもの、という意欲的なプログラムです。今回も師走の忙しい中、また滋賀医大オケとしては珍しい日曜昼公演にもかかわらず、大ホールに 600名を越えるお客様がお越しくださいました。曲目等の詳細は以下となります。滋賀医科大学管弦楽団 第65回定期演奏会日時2016年12月18日(日) 開場13時半 開演14時 場所栗東芸術文化会館さきら曲目サン=サーンス 「サムソンとデリラ」よりバッカナールエルガー 付随音楽 「子供の魔法の杖」 第二組曲ブラームス 交響曲第一番 ハ短調指揮岩井 一也(音楽監督)入場料無料 コントラバスは総勢8名。私の演奏回数、場所と持ち弓は、サン=サーンス:「サムソンとデリラ」よりバッカナール(4Pult中) 3pult-out 仏弓 演奏回数:2回目エルガー:付随音楽「子供の魔法の杖」第二組曲(4Pult中) 3pult-out 仏弓 初演奏 extender: Cブラームス:交響曲第一番ハ短調(4Pult中) 3pult-out 独弓 演奏回数:13回目 extender: C L.アンダーソン:そりすべり(4Pult中) 3pult-out 仏弓 (アンコール) でした。エキストラは不動のオーダーである、Nさん、Kさんと私に加え、OGが1名戦列復帰されました。それに現役生4名で8本となり、人数的には14型のオーケストラなら十分すぎる厚みの出せる編成となりました。ただ、ブラ1やるのに5弦が1本もない、というのは辛いところです・・・いつもはコントラバス8人だとかなりきつい感じになる「さきら」のステージですが、今回はなぜか2-2での布陣でもゆとりがありました。Vaが少なかったからかなぁ? このノウハウをぜひ次回に引き継いでほしいものです。 今回はフランスもの、イギリスものが前半なので、仏弓が大活躍。しかも滋賀医大管弦楽団としては画期的なハープ奏者(もちろんエキストラの方ですが)の招聘で、非常に色彩豊かな音色となったように思います。こちらもぜひ次回以降も継続してほしいものです。 「サムソンとデリラ」のバッカナールは、エキゾチックなオペラのシーンのバレエ曲として作られたもの。艶っぽさが求められるだけに学生さんにはなかなか味付けが難しい部類の曲ですが、「色気」よりもむしろ切れ味と推進力で曲を盛り上げる方向で、快演を作り上げたように思います。マエストロの力量と適切な方向付けのおかげと思います。そんな中、ハープの色彩感は強力でした。いきなりブラボーもらえて、ちょっと満足感。課題としては、そのハープが入ったときなど、指揮者起点でない、奏者同士のアンサンブル、縦の揃え が聴き合いながら出来ると、もっと精緻な演奏になったかな、と思います。近代曲は、楽譜を誠実に追えば、かなりの演奏効果が自動的にあがるようになっているので、ここは地道にリハーサルで詰めて行くことが出来そうです。2曲目の「少年の魔法の杖」、かなり珍しい曲(私ももちろん初演奏)で、これはエルガーが最晩年に、自分の子供の頃の作曲したスケッチを再構成して、二つの組曲にまとめたもの。そのため作品番号は1,となっていますが、オーケストレーションは最晩年のものであり、シンプルでありながら奏者の力量、音楽性が求められる、一筋縄ではいかない老獪な曲でした。どうしても譜ヅラの難しさに幻惑されて、色彩や味付けを変える(演奏的には簡単な)アクセント、強弱記号が通り一遍となってしまい、組曲という、曲それぞれのキャラを立たせることが大事な構成の楽曲に苦戦を強いられることになります。こういう曲が、「この曲はどんなキャラで」というように大きなイメージ、コンセプトから奏者が曲を掴んでいけるようになると、さらなるレベルアップが図れるように思います。 メインの「交響曲第1番」。有名曲で編成的にも手頃なことから、アマチュアオケでの演奏頻度も非常に高い曲です。私もすでに10回以上の演奏回数となりました。ブラームスは特に奏法を粘り気味のものにしないと、「らしさ」が出ないため、学生オケと社会人オケで差が出てしまいやすい曲なのですが、今回は特に細かい音符の完成度とアンサンブルの安定感が、これまでの滋賀医大さんでのブラームスの中でも群を抜いていて、これだけリハーサルから本番まであまり入りや縦を心配しないで良い演奏は、なかなかなかったように思います。(社会人オケでも本番でロストする管楽器奏者がいたりするので)ただ、1楽章のリズムの扱いが軽くなったり、スラーが掛かったドミナント-トニカのカデンツ形で後ろの音符を押したり、と禁じ手をふっ、とやってしまうのがやはり若さ、でしょうか・・この辺はブラームスを演奏するに当たってはぜひ後輩へも引き継いで、滋賀医大オケとしてのサウンドを練り上げていってほしいものです。逆にそれ以外の所では立派な演奏だった、ということの裏返しでしょうか。ただ、頭で考えすぎたような独創的なボウイングは、もう少し先輩やエキストラの人の助言を元に考えた方が良さそうです。プロオケ(しかも特定の指揮者の時)のボウイングをスタート地点に選んだため、そこから替え出すとパズルがどんどんおかしくなったような感じで、最後煮詰まっていた感はありました。これは次回の大きな改善ポイントと言えましょう。アンコールは、演奏会開催日が例年より遅いこともあり、季節柄「そりすべり」の演奏となりました。お客様も楽しんでいただけたのではないかと思います。さて、来期もメイン曲はブラームスの交響曲、ということですので、今回の成果と課題を糧として、ぜひ次回、よりブラームスらしい演奏が出来るよう、一緒になって考え、演奏していきたいと思います。 今回は12月に本番が3週連続で立て続く、という厳しいスケジュールのため、あまり練習に参加できず非常に申し訳なかったのですが、次回は上手く調整していきたいと思います。 過去の演奏経歴です。(280ステージ目) 小キリ番、となりました。あと20回で大台。ということは、再来年には大台越えになりそうな感じです。 過去の演奏)サン=サーンス:「サムソンとデリラ」よりバッカナール ・森口 真司/八幡市民オーケストラ(2008/05) エルガー:付随音楽「子供の魔法の杖」第二組曲 (初)ブラームス:交響曲第1番 ・山岡 重信/京都大学交響楽団(1984/06)・岡添 隆/京都大学交響楽団(1984/07)・加藤 完二/京都府立大学交響楽団(1985/05)・岡田 司/アンサンブル・モーツァルティアーナ(1986/09)・長田 雅人/北里大学交響楽団(1992/10)・山下 一史/麻生フィルハーモニー管弦楽団(1992/11)・鎌田 由紀夫/横浜シティ・フィルハーモニック(1993/06)・川合 良一/秦野市民交響楽団(1993/10)・堤 俊作/富士フィルハーモニー管弦楽団(1999/04)・池田 俊/墨染交響楽団(2011/09)・岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2012/06)・有馬 純昭/びわこフィルハーモニーオーケストラ(2014/02)
2016.12.18
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2016年6月11日(土)、梅雨の合間で天気はもちました。ちょっと湿気は高い中でしたが、無事滋賀医科大学管弦楽団 第64回定期演奏会が栗東芸術文化会館「さきら」で開催されました。今回も前回同様、メインがドヴォルザークでも比較的マイナーな「交響曲第6番」でしたが、ウィンナワルツが入ることで「こうもり」に次いで有名な「ジプシー男爵」、そしてチャイコフスキーの「大砲が鳴る」ことで有名な「1812年序曲」と前半に有名・注目曲があり、大ホールに 600名を越えるお客様がお越しくださいました。舞台から眺めると、実際にはほぼ満員に見えました。ありがたいことです。曲目等の詳細は以下となります。 滋賀医科大学管弦楽団 第64回定期演奏会 【日時】 2016年6月11日(土) 開場17時半 開演18時 【場所】 栗東芸術文化会館さきら http://www.sakira-ritto.net/access/index.html 【曲目】 ヨハン・シュトラウス2世 喜歌劇『ジプシー男爵』序曲 チャイコフスキー 序曲『1812年』 ドヴォルザーク 交響曲第6番 ニ長調 作品60 【指揮】 岩井 一也(音楽監督) 【入場料】 無料 コントラバスは総勢7名。私の演奏回数、場所と持ち弓は、 J.シュトラウス:「ジプシー男爵」序曲(3.5Pult中) 3pult-out 独弓 演奏回数:2回目 チャイコフスキー:荘厳序曲「1812年」(3.5Pult中) 3pult-out 独弓 演奏回数:9回目ドヴォルザーク:交響曲第6番(3.5Pult中) 3pult-out 独弓 演奏回数:2回目 J.シュトラウス:ラデツキー行進曲(3.5Pult中) 3pult-out 独弓 (アンコール) で した。エキストラは急遽体調不良でお休みとなったK竹さん以外、ここ最近不動のオーダーである、Nさん、Kさんと私の4人。それに現役生4名で7本となり、たぶん滋賀医大オケ過去最大の現役団員による低音になりました。学年も、5回生2人、4回生1人、1回生1人と待望の後継者も入り、技術の伝承も出来そうな状態になってきました。 実際には他の弦楽器のレベルアップもあり全体の弦の音量が上がっていることから、1812年では8本いれば・・というもう一つの音量の所が出ましたが、音量的には何とかバランスが保てたように思います。 「ジプシー男爵」序曲は、久しぶりに滋賀医大オケが取り組むウィーンもの。曲が決まってから、現役諸君にはずっと「実はこの曲がプログラム中一番大変だぞ」、って言っていたんですが、多分その言葉がわかったのは本番直前じゃ無いでしょうか。譜ヅラは比較的簡単なのに、全然サマにならない。他の2曲がとにかく譜面をさらえばそれなりになるのとは、訳が違う。譜面に書いていないリズムのあや、音色の方向性まで再現しないと、有名曲だけにお客様にも「なんだか・・うーん」となってしまいます。次回以降の課題をもっとも端的に見せてくれた曲だと思います。とはいえ、木管の独奏陣やVnの旋律群、そしてキーボードで代用したハープもそれなりのバランスではまっていて、十分健闘したとは思います。コントラバスにとっては、ワルツの頭打ち。これの音の立ち上がり、スピード感が、やはりチャイコ、ドボルザーク、ブラームスを繰り返して比較的弓のスピードが遅いスタイルになれているオケにとっては、苦しかったんじゃ無いかと思います。ぜひこれからもウィーンものを定期的に取り上げて、楽譜にないリズム、アンサンブルを自分たちで作り上げる(指揮では無く、コンマス中心に組み立てる)楽しみを味わっていただければと思います。 「1812年」は、大編成のオーケストラに金管楽器のバンダ(舞台外別働隊金管群)、各種打楽器に果ては大砲まで必要な、スペクタクル感満載の曲ですが、実は弦楽器もフラットがいっぱい付いた細かい音符(変ホ短調、♭6つあります)を追いかけたり、冒頭ではVaとVcの分割ソロによる6重奏など、難易度高い部分が続く曲です。アンサンブル的にも難しいところがちりばめられていますが、今回の滋賀医大オケは、練習の時からそういう不安を微塵も見せない素晴らしい出来で、本番でのタテのにじみも、しっかり修正、収束しながら進んでいきました。(タテがずれるのは、指揮の打点だけを見て演奏する人がいるからなんですが、その修正は今後の課題)下の写真のとおり、大砲は別に用意したバスドラムを、音色を極端にチューニングして火薬の音などを再現していました。舞台下手、Vnの後ろの方の花道にあるバスドラムですね。まさに発射の瞬間。金管楽器も踏ん張って、大砲、鐘のバランスも本番では上手くはまり、かなりの出来となったんでは無いかと思います。2曲目で「ブラボー」いただいたのもうなずける、豪華なエンディングでした。曲順も、これを最後に持ってくれば、と常々思っていたのですが・・(ドボ6も盛り上がりますが、さすがにこれほどでは(笑))。せっかくヒップショットを持ってきたので、最後の音をEsに下げてみましたが、ほとんど無駄な抵抗(笑)。 メインの「交響曲第6番」。今年2月に紫苑交響楽団さんで初めて演奏させてもらって、交響曲5~9番ストレートフラッシュ完成したばかりで、いきなり連発(笑)。1楽章や3楽章はドボルザークらしさが出ていますが、まだまだブラームス、特に第2番とそっくり(調性、拍子、楽器法)なのは、弾いててドキドキするくらい。(笑)紫苑さんでは大人のハイレベルな演奏が繰り広げられ、音程、バランスはともかく、フレーズ一つ一つの処理が、何も言われなくても自然に整っている、という素晴らしいものでしたが、今回の滋賀医大の演奏も、荒削りなところ、技量的なギャップはあるにせよ、若々しい推進力のある演奏で、この曲の魅力を十分に伝えられたのではないか、と思います。バスも7本というサイズがバランス的にも良かったようで、重すぎず、軽すぎず、でいい感じに聞こえたのでは無いか、と思います。欲を言えば、もう少し音程の精度を上げるとセクションとしての音が遠くまで届くし、タイミングも自分のカウントを信じて、もっと前掛かりになれれば言うこと無しです。どうしてもまだ「他パートの音が出るのを待っている」感じがあるので、他パートの「一つ前の音」から次の音の入りを計算して、その少し前に打ち込めるようになれれば、バスパートとしてより大きく進歩できると思います。と言うのは簡単ですが、私も気持ちが弱かったり、不勉強・練習不足だったりするとついつい後ろからついて出てしまいます。アンコールはおしゃれに、かつ1812年の打楽器の余韻も合わせて、ヨハンシュトラウスの「雷鳴と電光」。本編を終えてリラックスした状態のせいか、ジプシー男爵での固さや重さもすっかり取れた、良いリズム感の演奏でした。この感じで1曲目も出来たらなぁ、って無い物ねだり。バスも意外と聞こえ、スピード感も結構あり、いい感じでした。さて、来期は下の写真にもあるようなメンバーが復帰出来るかも。これは、当団のコントラバス卒業生の結婚披露宴で、今回のエキストラメンバーNさん、Kさん、私と、同じく卒業生のIさんによる余興でのアンサンブル演奏です。 これらのメンバーが勢揃いすると、現役4名+卒業生2人。小編成な曲なら、エキストラ無しで演奏できると言うことです。次回はまたブラームスが帰ってくる、ということですが、1曲くらいはぜひ自前メンバーでの演奏を聴きたい、と期待しております。 過去の演奏) J.シュトラウス:「ジプシー男爵」序曲 ・草野 保雄/BOT交響楽団(現 三菱東京UFJ管弦楽団)(1993/02) チャイコフスキー:荘厳序曲「1812年」 ・小林 研一郎/コバケンとその仲間たちオーケストラ(2011/05,08,09,12)・同上 (2012/07,08, 2014/08,09)ドヴォルザーク:交響曲第6番 ・牧村 邦彦/紫苑交響楽団(2016/2)
2016.06.11
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2015年12月5日(土)、寒くなりそうで意外と暖冬な不思議な年。しのぎやすい寒さの中、滋賀医科大学管弦楽団 第63回定期演奏会が栗東芸術文化会館「さきら」で開催されました。今回のメインはチャイコフスキーでも比較的マイナーな「交響曲第一番」でしたが、「カルメン」「大学祝典序曲」と前半に有名曲もあったせいか、大ホールに500名を越えるお客様がお越しくださいました。舞台から眺めるとじっさいには8割近く埋まっているように見えました。ありがたいことです。曲目等の詳細はこちら。コントラバスは総勢8名。私の演奏回数、場所と持ち弓は、 ブラームス:「大学祝典序曲」(4Pult中) 2pult-out 独弓 演奏回数:5回目 ビゼー:「カルメン」組曲抜粋(4Pult中) 2pult-out 仏弓 演奏回数:5回目チャイコフスキー:交響曲第1番(4Pult中) 2pult-out 独弓 演奏回数:2回目 J.シュトラウス:ラデツキー行進曲(4Pult中) 2pult-out 独弓 (アンコール) で した。エキストラはここ最近不動のオーダーである、Nさん、Kさん、K竹さんと私の4人。それにOG一名と現役生3名で8本となり、チャイコもブラームスもかなりどっしりした低音になった、と思います。 8本あると無理してガリガリしなくて良いので助かります・・・といいつつ、リハーサル中に左指痙らせてしまいました(涙) ビゼーがあったので、3ヶ月ぶりにフレンチ弓の登場です。そういや、その時もカルメンでした。(爆)「大学祝典序曲」は、なんたってブラームス(弦の厚みがあるとかっこいい)、しかもC-dur。というわけで持ち込んだ5弦(借り物)が一番活躍しました。あ、楽譜にはどこにも5弦のしていないので、勝手に増やしました。リハまではアンサンブル確認でカチッと安全運転でしたが、本番は良い意味で前掛かりになって、また音がブラームスにはやや軽い奏法だったせいもあって、フレッシュな、大学生らしい明るい大祝となりました。とはいえ、fでの低音からの音のわき上がりもあって、大変盛り上がりました。ソロの傷はありましたが、録音ではリハのテイクとつないであげたいくらい・・いい感じでした。 「カルメン」組曲は、演奏頻度の高い第1,第2組曲からのナンバーを選んで、順番につないでいきました。(1幕序章-アラゴネーズ-アルカラの竜騎兵-序曲-盗賊団の歌-ハバネラ-ジプシーの歌)第1組曲ラストの「序曲」は、オペラどおり先頭に持ってくる演奏も多いですが、今回は組曲の順番どおり。これで抜けているのは、第1組曲では「3幕への間奏曲」、第2組曲の「闘牛士の歌」、「子供達の歌」くらいでしょうか。滋賀医大でもよく取り上げる曲ですし(私も前回第56回定期で演奏)、つい3ヶ月前に墨染交響楽団さんで歌入りでやらせてもらいました。5弦で、フレンチボウ。思いつくままに5弦下げてみましたが、あまり効果は・・ビゼーの軽妙なオーケストレーションには、余計なお世話(笑)だったかも知れません。この曲でも弦の厚み(上から13-12-11-10-8くらい)を活かした、ダイナミックな演奏が出来たと思います。ソロ陣も健闘。 メインの「冬の日の幻想」。大学生が演奏するのにぴったりな、若いチャイコフスキーが思いの丈をぶつけた曲です。そして随所随所に後年の花のワルツや白鳥の湖のようなメロディーが聞こえてくる、紛れもなくチャイコフスキー音楽です。こちらも前回(第53回)の溌剌とした演奏から一歩進めて、アンサンブル精度や各パートの完成度を高めに行った演奏で、リハーサル(前日が平日なので、社会人のエキストラ参加がやや少ない)でもきっちりアンサンブルが完成している、という高い完成度。本番ではこれにテンションアップと絶妙な打楽器のインパクトが加わり、アンサンブルも維持したままでエキサイティングな演奏となりました。低弦が厚めの編成が奏功し、4楽章の弦だけでの盛り上げでもしっかりピラミッド状のバランスが出来ていて、ロシアのオケを聴くかのような、素晴らしいサウンドとなっていました。管の長大なソロも情感たっぷり。OB/OGにとっては、前回は下級生時代ですから、先輩達の演奏を横で聴いていた時代を思い出しての演奏ではなかったかと思います。バスも決め所がいい感じで決まり、このセクションを丸ごと自オケに組み込みたい気持ちになりました。アンコールはこのオケには珍しく(?)軽めの「ラデツキー行進曲」打楽器のイントロ入りで、こちらはバスも軽く演奏し、楽しさを出せたんじゃないかと思います(疲れて楽してただけ、というのは秘密です)こうして素晴らしい演奏を振り返ると、滋賀医大オケは、単科大学のハンデを乗り越え、団員数も増え、レベルもアップし、総合大学のオケと比較しても見劣りしない、素晴らしいオケになってきました。これからもう一つ上を目指して、さらに編成、難易度、経験無い曲へ次々とチャレンジしていってほしいものです。個人的には2週連続本番の2つめ、しかも初挑戦「ティル」の後で、この無駄に(笑)音符の多いチャイ1は結構大変でしたし、ゲネではポロポロやってご心配を掛けてしまいましたが、ゲネでの4人(うち現役2人)でのピンポイントの正確な音程で出られた2楽章の感動は忘れられません。 次回も素敵な演奏になりますように。
2015.12.05
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2015冬のピーク後半は、滋賀医大管弦楽団の定期演奏会です。京都市民管弦楽団さんの翌週。二週連続となります。どひー。ドイツ、フランス、ロシアとそれぞれの作曲者のお国柄が出た曲目、響きが楽しめる演奏会となることと思います。コントラバスは現役3名(充実してきました!)に卒業生1名、エキストラ(いつもの)4名、N,K,K,Tという、安定したオーダーで臨みます。滋賀医科大学管弦楽団 第63回定期演奏会日時 2015年12月5日(土) 開場17時半 開演18時 場所 栗東芸術文化会館さきら曲目 ブラームス 大学祝典序曲ビゼー 歌劇「カルメン」組曲からチャイコフスキー 交響曲第1番「冬の日の幻想」 指揮:岩井 一也(音楽監督) 入場料:無料(整理券等も不要です) お問い合わせ: 滋賀医大管弦楽団まで 過去の演奏) ブラームス:大学祝典序曲 上野 正博/ニューシティー・オーケストラ(1992/03) 藤崎 凡/清水フィルハーモニー管弦楽団(1999/05) 有馬 純昭/びわこフィルハーモニーオーケストラ(2010/04) 森口 真司/八幡市民オーケストラ(2012/05) ビゼー:歌劇「カルメン」組曲抜粋(学生時代の演奏旅行での演奏を除く) 鎌田 由紀夫/横浜シティ・フィルハーモニック(1992/04) 川合 良一/秦野市民交響楽団(1993/04) 岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2012/06) 滝本 秀信/墨染交響楽団(2015/09) チャイコフスキー:交響曲第1番 岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2010/12) それにしても、ビゼーもチャイ1も、ついこの前当団で演奏したばかり。カルメンに至っては、3年半しか開いてない。私が学生の頃は、「時効」と称して学年がほぼ完全に入れ替わる6年以上は、同じ曲をやらなかったのですが・・他にもやりたい曲がいっぱい有ったし。最近のオケ団員って、クラシック曲をあまり知らないのかな?? とはいえ、最近弾いたから、といって急に難しいチャイ1のパートが弾けるようになるわけでも無いので、地道にがんばるだけです。 カルメンは、前奏曲だけなら、他でも演奏しているし、さらに演奏旅行でも抜粋など、色々演奏していますが、過去のを数えるのが大変なので省略。(笑) さらに個人的に9月に墨染交響楽団さんで歌入りの抜粋も演奏させてもらっており、さながら今年後半はカルメン祭りであります。 入場無料、整理券も不要ですので、ぜひお立ち寄りください。
2015.10.27
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2015年6月13日(土)、梅雨入り後でも、何とか天気は持ちこたえたなか、滋賀医科大学管弦楽団 第62回定期演奏会が栗東芸術文化会館「さきら」で開催されました。雨もふらず、また有名曲を揃えた曲目でもあり、大ホールに600名弱のお客様がお越しくださいました。曲目等の詳細はこちら。コントラバスは総勢9名! 私の演奏回数、場所と持ち弓は、 ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲(4Pult中) 2pult Out 独弓 演奏回数:7回目 ブラームス:ハンガリー舞曲から第1,2,3,5,6番(4Pult中) 2pult Out 独弓 演奏回数:色々 ブラームス:交響曲第4番(4Pult中) 2pult Out 独弓 演奏回数:7回目 ドヴォルザーク:スラブ舞曲第1番(アンコール)(4.5Pult中) 2pult Out 独弓 で した。エキストラはここ最近不動のオーダーである、Nさん、Kさん、K竹さんと私の4人。Nさん、Kさんとは前回のブラ4の時(第49回定期演奏会)もご一緒させていただいておりますので、ま、何も言わずとも・・という感じです。 前回のシベ2ではコントラバス6本でだいぶ苦しい思いをしましたが、今回はOG2人が復帰してくれたのと、新人(3回生ですが)の入団のおかげで、全曲8本という余裕のある編成で臨めました。ウェーバーもブラームスも、ドイツの重厚な音が前提なので、8本、しかもオールド楽器や優秀なトラ奏者の爆音に加え、上回生の学生さん(2人ともちゃんと教則本をさらっている)の着実な進歩で、十分な音量を出すことができたと思います。 1曲目の魔弾の射手、最大の鬼門は冒頭ですが、やはり皮切りの音だけ合って、緊張もありなかなか合わないものです・・テンポ感も含め、こういう所は指揮ではなくコンマスに合わせるのがオケの鉄則なのですが、残念ながらまだまだ指揮者の打点を見て、それからのタイムラグに耐えられない人がいたり、pのプレッシャで音が出なかったり、次の音の入りがこわごわだったり、と次回への課題が豊富に残ることとなりました。しかし、その後は自慢のホルンパートの4重奏で調子を取り戻し、第2主題のクラリネットソロも堂々とした立派なものとなりました。 ただ、コーダのフェルマータ、ラストの延ばしとも、また指揮を見る悪い癖(笑)がでて、ばらけちゃいました。どちらもコンマスの弓を見ないと・・・そしてコンマスは見やすいように弾いてあげないとね。2曲目ハンガリー舞曲集。なぜか4番だけ飛ばして1~6番を通して演奏。いかにも「バスライン」というコントラバスのパート譜に、ノリノリなおっさん達が気合いをこめて弾いただけに、チェロと重なっていない部分でも余裕の鳴りでした。願わくば、これで現役諸君とも音程が歩み寄ってすっきり感が出れば、近隣無敵のバスになると思います。演奏自体も緩急のツボをマエストロが上手くリードしてくれて、熱い演奏ができたように思います。特に1番はいい出来で、予想外の拍手までいただき、満足感ありました。 メインのブラ4,前回の時に比べて現役諸君のレベルアップを非常に感じることのできた練習と本番でした。前回も本番はかなりの出来だったと思いますが、練習時はテンポキープや楽器の絡みのところでハラハラするところが正直あったのですが、今回は初回の練習からほとんど心配なく、安定した練習ができました。2楽章のチェロやヴィオラ、そして4楽章のフルート、クラリネット、トロンボーンなどのソロ(パート)陣も練習時から素敵な演奏でした。学生オケとしてはかなりいい線の演奏だったと思います。こうなると欲が出てきて、もっとブラームスらしい、そしてマエストロの音楽を共感して一緒に表現できるようになりたいものです。次回どんな曲を演奏するにしても、ぜひ音符のアンサンブルを整えるだけでなく、「音楽」を団員中心の練習でもやっていきたいものです。アンコールはブラ4のあと、ハンガリー舞曲でおとっときの4番かな?と思わせておいて、全然関係なく、ドボルザーク(スラブ舞曲)に飛んでいきました。まぁ。ドボルザークのこの曲も、ハンガリー舞曲の影響で作ったともいわれるので、縁が無いわけでは無いですが、相変わらずこのオケのアンコール選曲は謎に満ちています。 個人的には演奏会当日の夜行便(朝2時前搭乗、9時日本着の飛行機、実質睡眠時間は3時間弱)で海外出張から戻ってきて、荷物置いて着替えと楽器をもってリハーサルに駆け込む、というハードな体験をさせてもらい、それでも結構暴れて弾いた、という思い出に残る演奏会になりました。客席で聴いてくれていたOGの1人から、近くの人が「コントラバスの前列の人が、とても溌剌と弾いていて、元気を分けてもらった」と言っていた、と教えてくれて、ちょぴり嬉しいッ私でした。けど、私も実は元気を分けて欲しかったり・・(笑)
2015.06.13
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こちらの演奏会も、本番まであと1ヶ月と少しとなりました。気がつくと目前に迫っている(笑)。 ウェーバー、ブラームス、とドイツ本流まっしぐらのプログラムです。若いメンバーが情熱をかけたら掛けた分だけ返ってくる名曲(そして掛けないとそれなりにしかならない、恐ろしい曲達でもあります)をお楽しみください。滋賀医科大学管弦楽団 第62回定期演奏会日時 2015年6月13日(土) 開場17時半 開演18時 場所栗東芸術文化会館さきら曲目 ウェーバー 歌劇『魔弾の射手』序曲ブラームス ハンガリー舞曲1.2.3.5.6番ブラームス 交響曲第4番 ホ短調 作品98指揮:岩井 一也(音楽監督) 入場料:無料(整理券等も不要です) お問い合わせ: 滋賀医大管弦楽団まで 過去の演奏) ウェーバー:「真弾の射手」序曲 葛巻 則子/奈良女子大学管弦楽団(1988/05) 船曳 圭一郎/滋賀医科大学管弦楽団(1988/06) 上野 正博/ニューシティー・オーケストラ(1994/03) (木管アンサンブル版)/アンサンブル・ルフト(1998/09) 中井 章徳/八幡市民オーケストラ(2011/05) 村尾 浩也/八幡市民オーケストラ(2011/11)ブラームス:ハンガリー舞曲抜粋 岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2011/06) ブラームス:交響曲第4番 山田 一雄/京都大学交響楽団(1983/1, 2公演) 岡田 司/アンサンブル・モーツァルティアーナ(1985/12) 加藤 完二/京都府立大学交響楽団(1986/05) 岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2008/12) 有馬 純昭/びわこフィルハーモニーオーケストラ(2010/4) 中井 章徳/八幡市民オーケストラ(2011/05)なんと、3曲とも滋賀医大で弾いていたとは!ハンガリー舞曲(前はNo.1,2,5,6)とブラ4は最近なのではっきり記憶していましたが、遠い昔、学生時代に始めてお世話になった時に「魔弾」を弾いていたのですね~ そして、魔弾+ブラ4というと、2008年に自オケ(八幡市民オケ)で演奏した組み合わせになります。どうも既視感、というか久しぶり感がみなぎるプログラムです。面白いことに、ブラ4は関東、静岡時代に全く演奏しておりません。ブラームスでも交響曲の1、2,3番は結構演奏したんですが、東の方ではブラ4への警戒感でもあったのでしょうか??東西の好みの差なのか、たまたまなのか、よくわかりませんが。いずれにせよ、私が初めてオーケストラの定期演奏会に乗せてもらったときの交響曲、下手っぴながら一生懸命さらった若い自分が懐かしいです。その頃を学生諸君と重ねながらの演奏となりそうです。ハンガリー舞曲は、アンコールで個別に色々演奏していますが、過去のを数えるのが大変なので省略。(笑) 入場無料、整理券も不要ですので、ぜひお立ち寄りください。
2015.05.06
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2014年12月6日(土)、この冬一番の寒波で一気に冬、しかも選りすぐりの寒さの中、滋賀医科大学管弦楽団 第61回定期演奏会が栗東芸術文化会館「さきら」で開催されました。60回の節目を越えた直後の回、また大変な寒波で人の動きも鈍い中でしたが、大ホールに400名弱のお客様がお越しくださいました。入場無料演奏会だと天候でお客様の動きも変わる中、ありがたいことです。 曲目等の詳細はこちら。コントラバスは総勢6名。私の演奏回数、場所と持ち弓は、 ボロディン:「中央アジアの草原にて」(3Pult中) 2pult(一人弾き) 独弓 演奏回数:3回目 シベリウス:「カレリア」組曲(3Pult中) 2pult(一人弾き) 独弓 演奏回数:5回目シベリウス:交響曲第2番(3Pult中) 2pult(一人弾き) 独弓 演奏回数:3回目 シベリウス:フィンランディア(アンコール)(3Pult中) 2pult(一人弾き) 独弓 で した。エキストラはここ最近不動のオーダーである、Nさん、Kさん、K竹さんと私の4人。Kさんお二人は、この後別のオケでもシベ2の演奏があることと思います。 13型、しかもVcも10人という厚い弦楽器に対して、コントラバスは6本なので、席の余裕はありましたが、fの音量を維持するのは大変でした。あと最低でも一人、できればあと二人欲しかった・・・ 「中央アジアの草原で」は、コントラバスが暇な曲のひとつ。冒頭も最後もお休みなので、最初のE(ホ)音が続く掛け合いの音程や、最後のVnの一部メンバーでパート分割して弾く和音など、そこそこ決まったな~、なんてゆったり聴くことができました。バスは途中で2パートに分かれるんですが、1パートあたり3人でオケ全体を支えることになるだけに、いつもより音量アップ気味での対応となりました。 「カレリア」組曲は、岩井先生/滋賀医大との皆さんとも2回目の曲。解釈はほとんど前回と同じ。最大の難所である冒頭の弦の刻みとホルンのセクションソロ(ゲシュトップあり/なし)もそこそこ決まって、この曲としては十分な演奏となったように思います。1曲目と合わせて、コールアングレはソロを立派に吹ききりました。 メインのシベリウス交響曲第2番。森と湖を彷彿とさせる親しみやすい旋律、曲想の裏に複雑な和声とオーケストレーションが潜んでいる、演奏する側にとってはかなり大変な曲ですが、現役団員の皆さんのがんばりと、卒業生やエキストラのサポートで、立派な演奏になったと思います。最後はマエストロの熱さ炸裂で、どこまでの伸びる金管のファンファーレとなりましたが、金管セクションは予想していたかのように(実際に予想していたようで、リハーサルでは体力温存していたようです。が、マエストロはそれを見破っていて、「もっといける」、とさらにテンポを伸ばしたとのこと(笑)。さすが長年のコンビならでは、の駆け引きです)、しっかり吹ききり、却って弦楽器の方が弓が足りなくなる事態に(爆)。弦楽器もちゃんと予測して、弓は余裕を持って返しておかないとね。。(笑) アンコールは同じくシベリウスの「フィンランディア」。これも同大でも最近の演奏があり、仕上がりも早い曲でした。交響曲でこれだけ盛り上げたあと、さらに盛り上がりの波状攻撃で、演奏するのも結構疲れましたが、この譜面を前にすると、ついつい全開になってしまうあたりが、オケマンの悲しさ(笑)。熱かったのは、会場の暖房のせいだけはなく、きっとマエストロに導かれた奏者とお客様の熱気だったのだと思います。 個人的には3週連続本番の2つめ、しかもロマンティック、第九と大曲続きの後で、練習回数は重ねたとはいえ、早退が多く、交響曲後半が手薄になってしまっていたため、早出でさらい直し、何とか本番に持って行けた感じです。次回のメインはブラームスの4番ということで、演奏回数も多くて立ち上げは早そうですが、しっかり音を作っていきたいものです。
2014.12.06
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気がついたら、11月から12月は怒濤の演奏会スケジュール。その中でも3週連続本番の真ん中、ピークを飾る滋賀医大オケ演奏会です。 (前週は第九、翌週は室内楽) しかも、なぜか突然湖国滋賀県で大ブームのシベ2(シベリウスの交響曲第2番)演奏のトップを飾ります。この後、来年には大津管弦楽団、びわこフィルさんも相次いでシベリウスを演奏予定とのことです。学生オケで取り上げるにはなかなか難曲ですが、充実したメンバーが音楽を練り上げています。 滋賀医科大学管弦楽団 第61回定期演奏会 日時 2014年12月6日(土) 開場17時半 開演18時 場所 栗東芸術文化会館さきら 曲目 ボロディン 中央アジアの草原にてシベリウス カレリア組曲シベリウス 交響曲第2番 ニ長調 作品43 指揮: 岩井 一也(音楽監督) 入場料: 無料(整理券等も不要です) お問い合わせ: 滋賀医大管弦楽団まで 過去の演奏) ボロディン:「中央アジアの草原にて」 鎌田 由紀夫/横浜シティ・フィルハーモニック(1992/09) 児玉 章裕/横浜シティ・フィルハーモニック(1992/09) シベリウス:「カレリア」組曲 加藤 完二/京都府立大学交響楽団(1986/05) 有馬 純昭/びわこフィルハーモニーオーケストラ(2009/4) 岩井 一也/滋賀医科大学管弦楽団(2010/12) 藏野 雅彦/陵水フィルハーモニー管弦楽団(2012/2)シベリウス:交響曲第2番 佐渡 裕/同志社大学交響楽団(1986/11) 楠 敏也/墨染交響楽団(2011/9) 「中央アジアの・・・」は、5日置いての定期演奏会とファミリーコンサートでの演奏ですが、ひたすら眠かった・・(ヒマで)。今回は「がんばれー」とか、周りに気を配っていると美女いっぱいで眠くなりません(笑)。 カレリア、関西に戻ってきてから続いてます。ほぼ2年おき。さすがに覚えてしまいます。滋賀医大でも2回目となりました。シベ2。あれ・・・意外と演奏していない、と言う印象です。府大の譜面を持っていたような気もするし、関東でも一度やったような・・・妄想かもしれません。なんでだろう?? けど、今をときめく佐渡先生の若かりし頃、同志社のオケに呼んでもらってシンフォニーホールで演奏したのは、懐かしい思い出です。先日はこの時のメンバーとも別のオケで再会したりしました。(長岡京市民オケの記録参照)入場無料、整理券も不要ですので、ぜひお立ち寄りください。
2014.11.05
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6月14日、梅雨空の中ですが大雨とはならず、比較的良い足元での演奏会となりました。お客様の入りも7割(600名弱)くらい、と比較的馴染みのうすいシューマンの交響曲の割にはお客様もいらしてくださったかな。(くるみ割り人形効果、か?) コントラバスは総勢7名。私の演奏回数、場所と持ち弓は、 ベートーヴェン:「フィデリオ」序曲(3.5Pult中) 2pult-1人弾き 独弓 演奏回数:4回目チャイコフスキー:くるみ割り人形抜粋(3.5Pult中) 2-1人 独弓 演奏回数:5回目(アンコール除く)シューマン:交響曲第4番(3.5Pult中) 2-1人 独弓 演奏回数:初演奏ヴェルディ:「ナブッコ」序曲(3.5Pult中) 2-1人 仏弓 演奏回数:5回目 <アンコール> でした。7名中団員(学生さん)2名、OG1名、トラ4名という構成ですが、エキストラメンバーは当オケ10年級の選手から、最短でも2年4期目という方なので、チームとしてはここ4~5年ほとんど同じ、という市民オケでは実現できないような安定したメンバー構成です。(医大なので、学生さんも6年いてくれる、というのもあります。) 今回の個人的なテーマは、「アインザッツ」。(入りのタイミング)でした。 普段の合奏練習場は吸音ボードに囲まれていて、かなりデッド。直接音が綺麗に聞こえるので合わせやすいのですが、本番のホールとはかなり響きが変わります。特に滋賀医大のホームグラウンド「さきら」はシューボックスタイプのホールらしく、リハーサル時の舞台では直接音がほとんど聞こえず、自分の音と間接音ばかりが聞こえ、よく前日通し練習でアンサンブルが崩壊してハラハラします。それを防ぐために、本番前にはわざと「よく響く」生協食堂(今の合奏練習場ができる前は、いつもここでの練習でした)を使って、響きになれるような練習をしています。今回はその食堂練習で、みんなが入りのタイミングがどんどん遅くなってしまいました。要はいままで何となくといったら悪いですが、「みんなが入りそうになったら入る」で何とかなっていたのが、わかんなくなってしまって恐くて入れなくなったように思えたのです。そしてマエストロからは、「高音からじゃなくて、低音、ティンパニ、コントラバスから入ってきて」と指示までいただいてしまいました。そうなるとやることはいつもの「コンマスの弾き出す寸前弾き」です。で、当日のリハと本番はこれを実行に移したわけですが・・・録音を聴くと自分の音が漏れていて(かなり飛び出し状態)、うーーん、という感じになってしまいました。 で、次に出るのがコンマス(笑)、ということは、やはり普段指揮ばかり見ていてコンマスを見ていないから、指揮者の打点での発音が恐くなってしまうと、合わせる先が無くなった、という感じだったのでしょう。 次への課題が明確になった、と同時にいくら何でも現役ではない(団友ですが)ので、大人げなく飛び出すのもいかんな、ということで、私も次の課題は「大人になった溶け込み」ですね。けど、シューマン、素敵な演奏でした。録音も立派にとれていて、 かなりお気に入りな感じです。もちろん音はバスから始まります♪ (爆) こちらはほぼ毎回聴きに来てくださっているファンの方のブログです。今回もありがとうございました。 梓川河童のページ
2014.06.18
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こちらの演奏会も、あと2週間と少しに迫ってきました。 60回の記念すべき演奏会です。(どうやらアニバーサリーなイベントは何もないようですが。。50回の時も思いましたが、本当にもったいないことです!!)曲はどれも名曲ながらオーケストラの性能が表面に現れる、表面よりは実際にやって、それらしく聴かせるのはとても難しい曲ばかり。かなり意欲的なプログラムですが、充実したメンバーが音楽を練り上げています。 滋賀医科大学管弦楽団 第60回定期演奏会 日時: 2014年6月14日(土) 開場17時半 開演18時 場所: 栗東芸術文化会館さき ら 曲目 ベートーヴェン 序曲『フィデリオ』作品72チャイコフスキー バレエ組曲『くるみ割り人形』作品71aシューマン 交響曲第4番 ニ短調 作品120指揮: 岩井 一也(音楽監督) 入場料: 無料(整理券等も不要です) お問い合わせ: 滋賀医大管弦楽団まで フィデリオは何度か弾いたように思いますが、なんと言っても最初に弾いたサントリーホールでの演奏会の思い出が強烈です。奇しくもその時の演奏会でコンマスを務めたVn奏者と、この演奏会でまたフィデリオが弾ける、というのは何とも感慨深いです。くるみ割り人形。これも関東在住の頃はずいぶん当たったように思いますが、上記のサントリーホールでの演奏会の次の定期で取り上げ、演奏させてもらった曲です。ちょうどハープに団員が居て、2台のハープが会ったことから滅多に演奏しない「パドドゥ」を演奏したのが懐かしいです。(今回は通常の組曲からのセレクションです)そしてシューマン4番。はじめてシューマンを演奏したのが、大学4年の時の交響曲第1番「春」。そこから30年近くを経て、ようやく交響曲4曲コンプリートとなります。昨年始めて2番を演奏したのですが、曲自体はかなり2と4は似ています。それもそのはず。実際の作曲順では、4番は「春」と2番の間に書かれた、実質的に2曲目の曲なのです。ロマン派の王道を行く素晴らしい曲ですが、相変わらずバスの苛酷で少々効率の悪い(笑)パート譜が、チャレンジ心をかき立ててくれます。入場無料、整理券も不要ですので、ぜひお立ち寄りください。
2014.05.27
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滋賀医科大学管弦楽団の演奏会は、年2回。特に冬は、ほぼ12月の上旬の土曜日、と決まっていて、まさに「定期」という名にふさわしいものになっています。 第59回の定期演奏会も、12月7日にさきらで開催されました。 曲目は比較的有名曲つつも、真ん中にフランス物を入れた、いいバランスのプログラムでした。(チャイコフスキー:「眠れる森の美女」のワルツ、ビゼー:「アルルの女」組曲第1番、チャイコフスキー:交響曲第5番) チャイコフスキーの第5交響曲はチャイコフスキーの巧みなオーケストレーションの上、金管が活躍する、「よく鳴る」曲で有名なだけに、コントラバスも8人態勢です。現役学生二人(1回生と2回生)も順調に上手になり、全曲トップ(2回生)での演奏となり、名実ともに学生オケとなりました。医学部生ということもあり、これから数年間、着実に上手になっていき安定したバスパートとなってくれることと思います。脇を固めるのは、OB(OG)2人とエキストラ4人。エキストラは前回と変わらぬメンバーで、安定した爆音(笑)を響かせられたように思います。オケ全体の演奏も、マエストロ岩井先生お得意の、チャイコフスキーらしい大きなうねりの歌が炸裂して、大変な盛り上がりとなり、交響曲のラスト、コーダ前にすでに拍手、演奏終了後は何人ものブラボーをいただきまして、こちらが恐縮するくらいでした。やっぱりいい曲ですね。チャイ5。もう7,8回目の演奏になるのですが、何度やっても発見があり、美しさに感動します。聴くより演奏する方が飽きない曲が「名曲」と言われる所以のような気がします。実は、初めてチャイ5を演奏した学生時代(京都府立大オケ:現三大オケ)のメンバーと、今回も一緒にコントラバスを弾きました。やはり最初の、学生時代の演奏は練習した分、身体にしみこんでいて、一緒に弾いていても安定した懐かしさがあります。こうして長く演奏を続けてこられて、また一緒に弾ける、というのはありがたくもすばらしいことです。#ちなみにアンコールは、演奏したビゼーの「アルルの女」から、もう一つの組曲、「組曲第2番」の終曲「ファランドール」でした。
2013.12.07
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あと1ヶ月もすると、この演奏会、そしてコートを着ている季節となります。12月は意外と演奏会の多いシーズン(なんたって第9が待っているし、最近はクリスマスに向けた公演も多い)ですが、こちらの演奏会も12月上旬の地域の風物詩として根付いたものとなってきているように感じます。 滋賀医科大学管弦楽団第59回定期演奏会 日時 2013年12月7日(土) 開場17時半 開演18時 場所 栗東芸術文化会館さき ら 曲目 チャイコフスキー バレエ組曲「眠れる森の美女」より「ワルツ」ビゼー 「アルルの女」第1組曲チャイコフスキー 交響曲第5番 ホ短調 作品64指揮 岩井 一也(音楽監督) 入場料 無料(整理券等も不要です) このところドボルザークとブラームスを取り上げる機会が多かった滋賀医大オケですが、チャイコフスキーは第53回定期で取り上げた、第1交響曲(冬の日の幻想)以来となります。自身としては、なんと関西に戻ってきて始めての演奏。その前は、富士フィル+小林研一郎先生の下での演奏に遡ります。やたらと続くff、しかもここぞ、というところはバストロ、チューバの咆吼が待ちかまえている、という誠にしんどい(笑)曲ですが、バスパートはすっかり貫禄出てきた2回生M君と、前回と同じ「爆音」エキストラメンバー6名、それに1回生M君がデビューを飾ります。 アルルの女では、サックスやピアノも加わり、こちらも何回かぶりかのフランス作品となります。 師走に入り気ぜわしい頃ではありますが、その忙しさをしばし忘れ、リラックスしにさきらへお越し下さいませ。
2013.11.05
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週間続いた大雨もようやく収まり、天候も回復した中、滋賀医科大学管弦楽団 第58回定期演奏会が無事開催されました。関西に戻ってきて、団友として参加させてもらった第47回定期(2007年12月)以来連続して、はや6年となります。奇しくも、その時と同じ「新世界から」という選曲です。会場はいつもの、栗東芸術文化会館さきら 大ホール。前回の演奏会は曲が若干マイナーだったこともあって入りももう一つでしたが、今回は名曲コンサートの感あるメジャーな曲ばかりなので、お客様も8割~9割近い入りでした。 コントラバスパートは7名、団員の2回生1名、卒業生(OG)2名、あとはエキストラで、いつも来てくださっている、学生時代からの知り合いNさん、およびびわバス団のメンバーHKさん、同じくびわバス団で、今回滋賀医大オケ初登場のMKさん、という構成です。団員の方が2回生前期、ということもあって、メイン曲の「新世界から」では、首席奏者を拝命することとなりました。演奏7回目にして、初めてのことです。 となると、新世界でのコントラバスの難所、第2楽章の「4部に分かれたコントラバスパートによるソロ」でも、一番上の音を弾くことになります。ここの和音はなかなか緊張かかって上手くいかない時が多い難所でして、リハーサルやゲネプロではバッチリでも、本番であれっ、となることも多い、困った箇所なのです。今回はまずメンバーの配置をここに合わせて検討。音は上から、F-Des-As-Des。音の重なりを考慮して、F:2名、 Des:1名、 As:2名、 Des:2名、の配置とし、各音にアンサンブル慣れしているびわバス団メンバーを配置(F/As/Des下)。Des上をベテランNさん、団関係者は現役優先ということで、団員にF、OG2名にAs/Des下をお願いすることとしました。 次は音程。ここは音の並びでもあるように、Des-dur の主和音(I)ですが、最高音に第3音が乗っています。合奏に詳しい方はご存じのとおり、和音を響かせるには、第3音は平均律(ま、だいたいピアノの音程に近い、と思ってください)よりも低く演奏する必要があります。ここでこの原則を適用すると、一番高い音が低くなってしまい、演奏上は「ハモっているけど、何だかぶら下がっていてかっこわるい」という風にとられがちです。ハモりながら音程を維持するのに悩んだのですが、そこは音程を自由に変えられる弦楽器。このWebサイト(コントラバス奏者、小室昌広氏のサイト)に教わり、Fをそのままにして、逆にAs/Desを高く演奏することでハモらせる作戦にしました。そうなると、通常でない音程をとるのはAs以下の、私以外のメンバーとなるわけで、思いついた前日夜が明け、当日の朝いきなりのお願いをすることとなりました。 さすが皆さん上手な方が多く、お願いをすぐに理解して、ちょっと舞台袖奥で合わせてみたら、すぐにOK、ということに相成りました。 あとはアンサンブルの時と同じく、はっきりした音でホールを響かせることが勝負です。 気持ちが逃げないように、直前の演奏会で差し入れてくれたドリンク剤を、ここで投入し、気合いを入れて臨みました。 リハではちょっと不安定だったハーモニー、そして本番がすすみ、第2楽章はそこまでの難所、ピチカートでのパートソロ、その後の長い音譜のカウント等で若干の事故被弾をしながらも、場所にさしかかりました。 本番は、ゲネで指摘されたほどのきつい入りにならず、無事にホールに響く音となったようです。(楽譜の指定、pppだったかどうか、はさておきます(笑)。置きます!)その時の演奏を、すでにブログで書かれているサイトを通じてご紹介いたします。 「新世界」でコントラバス四重奏」 聞き逃すところだった演奏会 また、同じステージに乗っていたエキストラの皆さんからも、「今日のは上手くいったね~」と言ってくださる方が何名かおられて、何とか乗り切った、という感じです。でも、なによりそれを確信させたのは、学生オーケストラ時代の先輩で、今回もVnのエキストラに来られていた方が、わざわざ舞台上手(コントラバス側)まで終演後かけつけてくれて、「よかった」とのコメントをいただいたとき。 それまでリハーサル等で、どうしようか、なんて考え込んでいたのを心配してくださっていたのだと思います。 先輩のコメントがあまりにありがたく、胸がいっぱいになった演奏会でした。ちなみにこちらは、数週間前の演奏会の時には居なかった(はず)の、ホールのスーパーアイドル、だそうです・・(亀さんです) そして演奏会後には、団の皆さんからも差し入れが。本当にありがとうございました!次回からは団員の方がトップを務められることとなりますから、 私はまた後ろで、心安らかに(?)弾かせていただきます。
2013.06.22
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6月は本番2本と合奏1本という、なかなか過密スケジュールですが、いつもお世話になっているオケの演奏会ご案内です。 なんと「新世界」では首席で弾くことになりました。大学生で言うと、32回生相当です(笑)。 滋賀医科大学管弦楽団第58回定期演奏会 日時:6月22日(土)18:00開演 場所:滋賀県栗東市さきら会館大ホール (JR栗東駅徒歩5分) 曲目:ベートーヴェン 「エグモント」序曲 チャイコフスキー スラヴ行進曲 ドヴォルジャーク 交響曲第9番「新世界より」 入場無料(整理券不要) 詳細・お問い合わせは団のWebページをご覧ください。 http://www.shiga-med.ac.jp/~orch/ 実は新世界は第41回定期(2007年)でも演奏していまして、滋賀医大でも2回目となります。しかもコントラバスパートは、その時一緒に演奏したメンバーが3人、という、そこらの市民オケよりも安定したメンバーでの演奏となります。 新世界でコントラバス、といえば2楽章最後の4分割パートソロですが、ここも含め、前に座っていても安心して(?)自分の演奏に専念できることと思います。で、 弓の使い分けですが、ベートーベン ドイツ(オーストリア) ジャーマン弓チャイコフスキー ロシア ジャーマン弓ドボルザーク チェコ ジャーマン弓となって、フレンチ弓の出番がありません・・・(泣)アンコールに賭けたいと思います。(秘)
2013.05.29
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私にとっては今年最後の演奏会出演となります、滋賀医科大学管弦楽団第57回定期演奏会。寒気は抜けて寒さは和らぎましたが、あいにくの雨模様の中で先日終了しました。 今回の演奏曲目が比較的マイナーなものだった(ドボルザーク「アメリカ組曲」、交響曲第5番)ことと雨の影響か、お客様の入りはやや少なめでしたが、400名近いお客様の前で演奏を披露することが出来ました。 コントラバスには待望の1回生が初舞台。出演は交響曲以外の曲(3曲)でしたが、立派に演奏していました。とにかく練習熱心なので、今後楽しみです。次回からはいよいよフル出場の予定です。 団員以外のパートメンバーとしては、OG(といっても4回生も混じっていますが)2名、私よりもこのオケでの演奏歴がはるかに長い歴戦の勇士(?)、Nさん、Kさん、今回初めての参加をお願いすることとなった、Aさん、そして交響曲での音量補強のため急遽招集のかかった私の嫁(大昔この曲を弾いた、という経歴を買われ)、そして私の計7名。アンコールは団員含め8名フル出場、それ以外の曲は7名が入れ替わりでの演奏です。(ドボルザーク「交響曲第5番」のコントラバスパート譜と、私がお守り替わりに譜面台に置かせてもらった、同曲のサイン入り譜面。サインはドボルザークの故国を代表するオケ、チェコフィルのコントラバスパート首席奏者のものです) アメリカ組曲はじめ、「この曲は初めて」というメンバーが(バスパートに限らず)ほとんどなため小事故が頻発していましたが、本番に向けてなんとか間に合い、パートとしては何とか大きなミスはなく乗り切れた感じです。#といいつつ、私は4楽章入ってすぐのところでやっちゃいましたが・・すみません 交響曲共々貴重な経験をさせていただきました。どちらもいい曲で、またあたったらいいな、と思わせるものでした。これで10月末からほぼ2週間おきに続いた演奏会も一段落。手元のおさらい用譜面は所属オケ(八幡市民オケ)の次回定期演奏会の分だけ、となっています。が、滋賀医大オケは次(2013/6/22)もドボルザークでほぼ決定のようですので、自宅蔵書からパート譜とスコアはすでに引っ張り出しました。(笑)
2012.12.15
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本番まであと2ヶ月。先週末にシャツ一枚で初練習にお邪魔させていただきました。これが本番頃には寒くてコートを着ている・・のがちょっと信じられないです。滋賀医科大学管弦楽団第57回定期演奏会 日時 2012年12月15日(土) 開場17時半 開演18時 場所 栗東芸術文化会館さきら 曲目 シベリウス 交響詩 フィンランディア 作品26 ドヴォルジャーク アメリカ組曲 作品98B B.190 ドヴォルジャーク 交響曲第5番 ヘ長調 作品76 B.54 指揮 岩井 一也(音楽監督) 入場料 無料(整理券も不要です) ドボルザークの交響曲は、7・8(イギリス)・9番(新世界から)が圧倒的に有名で、5,6番となるとぐっと演奏頻度が落ちます。(1~4番は生前に出版されなかったこともあり、もっと頻度が少ない。)しかし、5番は演奏しても、聴いても8番をもっと爽やかにしたような感じで、のどかな田園風景が見えるような1楽章(8番の1楽章は「ボヘミアっ」って感じですが、これは汎ヨーロッパ的な感じ)、少し憂いを秘めた2楽章(後期の作品ほど深く無い分、さっぱり感が美しいかも)2楽章から引き継いだ前奏に引き続いてスラブ舞曲(7番を薄めた感じ・・だけど、これはスケルツォではなく、立派なスラブ舞曲)となる3楽章ワーグナーの影響が指摘されますが、情熱的な(後の7番を予見させるような)4楽章 どれも素敵な曲です。 また、その前に演奏する「アメリカ組曲」も、これは元はドボルザークがアメリカ時代に書いたピアノ曲を、自身が晩年にオーケストラに編曲したもので、これも演奏回数が少ない曲だと思います(ミニチュアスコアが手に入りませんでした・・・結局指揮者用のスコア買いました)。ドボルザーク・ファンにはぜひお越しいただきたい演奏会です。ちなみに私もこの2曲は初演奏となります。滋賀医大オーケストラはドボルザークが大好きで、私もご一緒させてもらうようなったこの5年間で、すでに7,8,9番を演奏させてもらいました。ここまでくれば、6番やりたいです(笑)。
2012.10.16
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梅雨に入って間もない9日、滋賀医大オケの演奏会がありました。前日のリハーサル時にはかなり雨脚も強くて心配しましたが、当日は小降りとなり、少し足元も良くなりホッとしました。そしてお越しくださったお客様は700名あまり。さきらの大ホール定員は約800名ですから、ほぼ客席は埋まった感じです。これは練習の後のポスティング、案内、TV出演など広報に努めた現役の皆さんの努力と、これまでの先輩方が残していった真摯な演奏によるリピータのお客様、何よりもこうして足を運んでくださった近隣のお客様のおかげです。ありがたいことです。今回の演奏会、ブラームスがメインと言うこともあり弦楽器の編成はやや小振りで、1stVnが5Pult(10型)。バスは6本です。しかしブラームス1番ということで、冒頭のC音を1オクターブ下げるため、5弦ベースの方1名とCエクステンション付きの4弦の方、2名にエキストラで助けていただきました。私含めて、この3本・・実は昨年同じブラ1を墨染交響楽団で弾いたメンバーです。そう、あの「異次元ベース」と言われたメンバー。(笑)そして4弦通常楽器のメンバーは、ここ数年固定の気心知れたメンバーです。全員が揃うことがなかなか出来なかった今回のバスパートですが、一体感あったと思っています。演奏全体も異次元「ベース」というより、オケ全体が4楽章のラストでぐいっと異次元に行った感じで、盛り上がったいい演奏だったと思います。半年間の現役生皆さんの努力が音になっているのを感じて、こちらまで感激していました。ひとりひとりを抱きしめて廻りたいくらい(笑)。これでブラームスの交響曲1番を弾いたのは11ステージ目になりました。京大オケ(2ステージ)にはじまり、府大・府医大・工繊大オケ(現三大オケ)、アンサンブル・モーツァルティアーナ、北里大学交響楽団、麻生フィル、横浜シティ・フィル、秦野市民響、富士フィル、墨染交響楽団、とどこもお世話になったオケでの演奏ばかりでそれぞれ思い出深いですが、首席で弾かせてもらったのは今回が初めてで、またひとつ貴重な経験をさせてもらいました。これだけ弾いても、やはり先頭切って弾くのは緊張するものです。カルメンもいつもの前奏曲から、滅多に演奏しない第2組曲の「密輸団の行進」まで、首席で楽しく(?)弾かせてもらいました。本写真は、教野弘孝さんのブログからリンクしたものです。 これで滋賀医大オケにてブラームス交響曲は4曲コンプリートです。ちょうどお世話になり出してまる5年ですが、その間に演奏した交響曲は、ブラームス(1~4番)ドボルザーク(7~9番)チャイコフスキー(1,6番)ベートーベン(田園)とかなり集中が見られます。これは楽器編成(トロンボーン入り2管、ハープ無し)による理由が大きいですが、このまま「ドボルザーク・コンプリート」もいいかもしれません。もちろん現役学生諸君の選曲次第ですが。今回バスパートはちょうど現役生の入れ替わりにあたったため、久しぶりに首席の位置に座らせてもらいました。幸い1回生も入ってくれたので、また次回からは現役の方を中心にまとまっていきたいと思います。そうそう、アンコールはいつもの滋賀医大オケらしく、ストラヴィンスキーの「火の鳥」(1919年版組曲)から、子守歌と終曲でした。これも久しぶり(これまでは1945年版しか弾いたことなかった)で、楽しく弾かせてもらい、大いに盛り上がれました。 今回は合宿以来、直前までなかなか都合が合わず、練習にお邪魔できなくて残念でした。次回はもっと長く皆さんと一緒に音楽を作っていきたいです。またよろしくお願いいたします次回は12月15日の予定です!
2012.06.09
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立て続けとなりますが、ここ5年ほどお世話になっているオーケストラの定期演奏会ご案内です。整理券も不要の無料演奏会ですので、お近くの方はぜひ足をお運びくださいませ。---------------------------------------- 滋賀医科大学管弦楽団第56回定期演奏会 日時 2012年6月9日(土) 開場17時半 開演18時 場所 栗東芸術文化会館さきら 曲目 ブラームス 交響曲第1番ハ短調 作品68 サン=サーンス 「アルジェリア組曲」より抜粋 フランス軍隊行進曲 ビゼー 「カルメン」第1、2組曲より抜粋 指揮 岩井 一也(音楽監督) 入場料 無料 詳細お問い合わせ 滋賀医科大学管弦楽団 フランス軍隊行進曲は、以前沼津交響楽団さんで演奏させてもらっていて、自分の中では「一生一度曲」と思っていたのですが、まさか裏を返すことになるとは(笑)。「行進曲」とありますが、スーザなどの実用行進曲に比べるとアップテンポが似合う、勢いある曲です。カルメン、は言わずと知れた超有名曲ですが、意外と第2組曲あたりになってくると録音もばらけてきて(作曲者自体が編んだ組曲ではないので、演奏者によって選曲も編曲も異なったりします)、「えっ」という曲が出てくるかも知れません。今回は第1,第2組曲からの抜粋、という演奏となります。スペインの太陽、乾いた砂、その下で繰り広げられる男女の愛憎劇と社会組織の軋み。これらが声楽抜きの音楽だけでも伝われば、と思います。(学生の皆さんに「愛憎劇」の表現も大変でしょうが、そこは廻りの百戦錬磨(?)なおっさん達+おば・・もとい、大人の女性達がサポートとアドバイスをあたえてくれるか・・な) そしてブラームスの交響曲一番。私がこのオケにお世話になって約5年で、ブラームス交響曲コンプリートです。全4曲、どれも有名で編成も手頃、ということでコンプリートしやすいセットではありますが、短期間で取り上げている分、オケとしても2-4-3番と着実にブラームスの音が身について来ているのが実感できます。今度の1番は、その総決算となる演奏にしたいと思っております。
2012.05.02
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いよいよ12月となり、例年この時期での演奏会となる、滋賀医科大学管弦楽団 第55回定期演奏会に出演してきました。この演奏会をもって、唯一のコントラバスパートの団員であった方が現役を退くことになります(卒団、と呼ばれています)。学校で言うと卒業みたいなものですね。昨年の第53回演奏会の時に先輩を一人送り出し、今年の卒団でとうとう現役生が消えてしまいます。昨年の先輩の時はサプライズで「仰げば尊し」の譜面を内緒で配っておき、終演後におもむろにバスパートで演奏しながら花束を贈呈しました。 今年も3年間お世話になった方の卒団と言うことで一計を案じ、ちょうどエントリーのなかった「ロビーコンサート」に卒団生を加えてエントリーすることにしました。ラッキーにもいつもバスアンサンブル活動を一緒にさせてもらっている「びわバス団」のメンバーがエキストラに3名いるので、卒団生を加えてちょうど4人。アンサンブルをやりやすい人数です。団員ではないメンバー(明らかにおっさん(笑))が加わってロビーコンサートさせてもらうことにちょっと躊躇はありましたが、幸い滋賀医大オケの皆さんのお許しもいただくことが出来、卒団生のソロも取り入れた曲(びわバス団では定番の、ウェストサイドストーリーから3曲)を練習しました。当初は2曲(「マリア」「トゥナイト」)で終わる予定でしたが、卒団生の強い希望で、最も難曲の3曲目(「アメリカ」)も曲目に加えての演奏です。練習の成果あってか、この「アメリカ」、これまでのびわバス団の演奏の中でも、かなりいい出来の演奏になったと思います。演奏の詳細は、びわバス団のブログをご参照下さい。 リンク先の映像は、そこでのサプライズ、卒団生には内緒で準備しておいたアンコール曲、「螢の光」です。 その後感動に浸る間もなくバタバタとオーケストラ演奏に戻り、悲劇的序曲(ブラームス)「仮面舞踏会」抜粋(ハチャトリアン) 交響曲第7番(ドボルザーク) と演奏いたしました。私はロビーコンサートの演奏と語りで消耗してしまい、ブラームスではあらぬ所ででっかくピチカートを弾いてしまい、久しぶりに「記録に残る」(要は録音に証拠が残る)ミスをやらかしてしまいました(泣)。残念です・・・ とはいえ、メンバーは前回から1名入れ替わったものの、6名が同じ。ほぼ不動のメンバーでの4年間です。大学時代分を一緒に過ごしたわけですから、もうお互いのクセやらもわかっており、安定したバスパートの演奏をお届けできたのではないかと思います。そして終演後、昨年と同様バスパートだけがステージ上に居残り、ロビーコンサートでも演奏した「螢の光」を、今度は全員で演奏。それに合わせて先輩が花束を卒団生に手渡しました。昨年と送るひと、贈る人、贈る曲が違っていますが、同じ感動的な状況となりました。今年は予想しておられたお客様もおられたのか、終演後もバスパート側(舞台上手側)の皆様から、昨年以上に暖かい拍手もいただきました。ありがとうございました。 残念ですが現役バスパート団員は一旦途切れてしまいます。来年の新入団員を心待ちにするしかありません。願わくば、3年後、また団員のために演奏を捧げたい、そしてこのセレモニーが毎年出来るようになっていってほしいものです。 本演奏会は、滋賀医大の公式ページにも紹介されています。また、毎回来聴下さりブログにご高評を書いてくださっている梓川河童さんには、特にこのロビーコンサートと、本ブログの話を取り上げてくださっています。ありがとうございました。
2011.12.03
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音楽監督、岩井先生との2回目の練習もいよいよ週末となりました。というわけで、12月の演奏会のご案内です。文字情報はこちら ドボルザークの交響曲7番は、8,9番に比べると演奏に接する機会が少ないですが、ドボルザークらしい、非常に美しい「難曲」です(笑)。演奏は8,9番に比べて格段に難しいです。気合い入れて練習に臨まないと。。合わせて演奏するブラームスの「悲劇的序曲」。これも短い曲ですが中身の濃い、演奏にもブラームスらしさを作り込まないとサマにならない難曲です。 ロビーコンサートもありますので、お楽しみに!facebookでのイベント案内もございます。 アカウントをお持ちの方はそちらにもどうぞ。
2011.11.03
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6月18日に、滋賀医科大学管弦楽団の演奏会に出演してきました。前回でめでたくご卒業された団員の方もエキストラに加えて・・・となると、そうです、前回と同じ「いつもの」7人メンバーでの演奏です。今回は前述の卒業~就職された方、そして震災対応で東日本と往復を繰り返す方、持病の結石が再発して、爆弾抱えて練習に来られる方、とそれぞれに大変な事情を抱えながらも、このオケで、このメンバーで集まれる、ということで万難を排して集まってくれているに違い有りません。一期一会のオケ演奏だから尚更、この固定メンバーでの演奏が奇跡のように幸せに感じるわけです。また、弦セクション全体の編成も14型(1stVnが14人)とコントラバスのメンバーとバランス取れた構成で、厚みの必要なフンパーディンクやワーグナー(アンコール)も、堂々たる音量での演奏が出来たと思います。ただ、コンパクトなホールである「さきら」のステージでは、この編成くらいがほぼ限界(16型くらいまでか・・)のようです。 すでに演奏を聴いてくださった方からの感想ブログもアップされておりますので、一部ご紹介させていただきます。 滋賀医大の演奏会 | ARISOの日記梓川河童のページ:滋賀医大管弦楽団定期演奏会私がこのオケでお世話になるようになってから、ブラームスの交響曲もすでに3曲目(2番、4番を既演)となり、「ブラームスの雰囲気」が自然に出るようになったのは、素晴らしいことだと思います。交響曲は4曲しかないですが、できるだけ数年おきにブラームスの管弦楽曲を取り上げて、このサウンド(音符の処理、弦のテクニカルな弾き方含め)を次の世代に引き継いでいって欲しいと思います。さて、次回滋賀医大オケ定期演奏会は12月3日(土)、場所は同じく栗東「さきら」です。曲目は決定したらまたお伝えいたします。滋賀医大オケは医大ということもあり、春(初夏)のこの演奏会をもってオケから引退される現役生もいらっしゃいます。部長やコンマスとしてオケを引っ張ってきた頼りになるメンバー諸君なので、引退は本当に淋しいですが、またこのオケや、他のところでぜひ一緒に音楽をしたい物です。お疲れ様でした。ありがとう!
2011.06.18
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5月の演奏会(3つ)が過ぎて、案内をしないと・・と思っているうちに、気がつけばもう来週だったりします。ご案内が遅れてしまいすみません。 文字でのご案内はこちら、 公式Webサイトはこちらです。 第51回のブラ2(交響曲第2番)、第49回のブラ4(交響曲第4番)に続いてのブラームスですから、現役諸君でも「これでブラームス3回目」という猛者もいらっしゃるはずです。そのせいか、今回は最初にお邪魔したときから「ブラームスらしい」音になっておりまして、そこらの社会人オケよりよっぽどいいムードの演奏となっております。コントラバスも前回めでたく卒業された団員の方が、忙しい看護士業の合間を縫って駆けつけてくれて、2年間不動のオーダでの安定した演奏をお聴かせできると思います。皆さんそれぞれ忙しくなってしまい、なかなか全員揃うときは少なくなりましたが、それでも個々の技量と信頼感・これまで一緒に遊んだ(?)息でもって、しっかり7人がつながれていると思います。 もちろん音楽監督である岩井先生との息もバッチリです。(たぶん)今回はワーグナーとR・シュトラウスをつなぐドイツオペラ作曲家フンパーディンクによる序曲、そしてブラームスによるハンガリー舞曲、とドイツ系の曲でそろっています。入場無料・チケット不要ですので、ぜひおこしくださいませ。
2011.06.12
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12月4日に、滋賀医科大学管弦楽団の演奏会に出演してきました。すでに団友となって4年目くらいでして、私の顔をずっと見ながら卒業される方も出てきます。今回、とうとうバスパートから、入学以来ずっと一緒だった方を卒業生として送り出すことになりました。こんなおっさんを長いこと受け入れてくださっている団員の皆様には、本当に感謝です。このオケでのコントラバスパートはここ2年、エキストラを含めてほとんど固定メンバーでやってこれました。社会人オケでも転勤等で移動がある中、これだけ安定したメンバーで演奏できるオーケストラはそうありません。そしてみんなそれぞれに交流があり、また当団のバス奏者として演奏中も以外も(?)仲良くやって行けています。これはひとえに団員である学生さんの人徳と魅力によるものでしょう。今回最上級生は卒業を控え最後のステージとなりましたが、卒業後もぜひいらしてもらい、このメンバーで演奏を続けたいものです。すでに演奏を聴いてくださった方からの感想ブログもアップされておりますので、一部ご紹介させていただきます。 滋賀医大の演奏会 | ARISOの日記梓川河童のページ: 滋賀医大響定期演奏会に出席弦楽器はかなり健闘(とくに「カレリア」の音量コントロールは、これまでいろんなオケで弾いた同曲の演奏の中でも、一番上手だったと思います)していたと思います。次回はブラームスとのこと、また一緒に素敵なメンバーと共に弾かせてもらえることを祈っています。
2010.12.04
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滋賀医大の演奏会で、今回ワーグナーを取り上げています。大編成のオーケストラによる華麗な音楽は人気が高く、演奏会で取り上げられることも多い作曲家ですが、意外と演奏される曲は偏っています。多くは歌劇、楽劇の序曲になるのですね。しかし、CDなどではそれ以外の曲も多く取り上げられています。なぜこのようなことが起きるかというと、ワーグナーの主要作品がオペラ(歌劇・楽劇)に集中していることが原因となっています。オペラですから、当然ながら声楽(歌)と同時に演奏する曲が多いため、単独でオーケストラの演奏会で取り上げるのには何か細工が必要になります。また序曲や前奏曲であっても、曲はそのままオペラの主部へと連続するため、途中で切るような修正を加えないといけません。 例えば演奏機会があるものでも、マイスタージンガー前奏曲:最後を強引に終結(そのために複数の演奏バージョンあり) トリスタンとイゾルデ前奏曲と愛の死:声楽パート抜きで演奏ローエングリン第3幕への前奏曲:ほっておくと婚礼の合唱にいってしまうので、強引に終結。合唱が居るなら、そのまま婚礼の合唱に入る。ワルキューレの騎行:これも途中の声楽ソロパートは抜き。最後は強引に終結。 もっと声楽が関与する非常が高い曲の場合、声楽パートをオーケストラの楽器に割り振ったり、強弱を変えて伴奏をメロディーにしたりして、曲をつなぎます。今回滋賀医大オケが演奏する「タンホイザー大行進曲」は、原曲は合唱が活躍する曲でもあり、まさにこの類のものとなります。さて、当日はどんな楽器に合唱パートが振り分けられていますか。事前に合唱入りのバージョンを聴いて、当日の演奏と聞き比べるのも楽しいかも知れません。
2010.11.27
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今日は学校の通常練習日と言うことだったのですが、今回は練習に出られる回数が少ないのと、曲が大変(チャイコの1番)ということで、祝日の今日、むりむり練習にお邪魔させていただきました。文字でのご案内はこちらです。チラシももらってきました! 冬にふさわしい素敵な曲目です。コントラバスは大活躍です・・(苦笑) 今週の土日は、いよいよ最終のエキストラを交えた練習日です。(私は残念ながら一部お休みせざるをえませんが・・) あとは前日・当日のリハーサルを残すのみ。チャイコのあの大量の音符、読み切れるかな。。。
2010.11.23
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楽譜も送ってもらい、練習日程(指揮者との合奏日)も届きました。いよいよチャイコフスキーの第一交響曲をメインとした演奏会の練習が始まります。が、日程を見ると、かなりのダブルブッキングが発生しそうなことがわかりました。そこで練習立ち上げ直後でご迷惑をおかけしてしまうのですが、合宿に日帰りで1日だけお邪魔させていただくこととしました。一番の難物はチャイコフスキーなのですが、その中では意外と3楽章が難しいのです。なぜかというと、この旋律、 アクセントがずれているため聴くのと弾くのでずれが生じるからなのです。これを確認したくて、早々の参加(乱入)となったわけです。楽譜はこうなっています。 これって、指揮も楽譜もなしでCD聴くと、こんな感じに聞こえると思います。 アクセントが小節の頭に聞こえ出すと、混乱~してしまいます。ヘミオラになってますし(笑)。もちろん曲が進んでくると、これだと途中で拍が合わなくなってきて「あれ?」ということになるのです。練習でメトロノームや指揮者が棒で「叩いて」(笑)くれると合わせられますが、これが音のでない指揮だと、ついつい耳に聞こえる音につられてしまい、8分音符一個分のずれが生じてしまうのです。この手のずれた感じ、って結構チャイコフスキーはその後も使っていて、その最たるものが第4交響曲の第1楽章の展開部なのですが(指揮だけが1拍ずれて振っているように見える、指揮者とっての難所)、すでに若かりし頃から、その萌芽が書き込まれているわけです。わたしも「つられないように」と念じつつ、拍を頭で刻んでおります。 合奏では、単に周囲をさらなる混乱に巻き込んだだけかも知れません・・・すみません。
2010.08.21
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会社の夏期休暇をいいことに、調子に乗ってまた滋賀医大オケのBOXにお邪魔させてもらいました。今回は4回生の方とClassical & Modern Duetを練習すると言うことではじめましたが、さすがに全部(全曲)、というのは結構骨が折れます。よくよく見ると、1stパートの音はAを越えるため、いわゆるSimandlの第1巻の音域を越えてしまうわけです。今回は私が1stを受け持ちましたが、レッスンをかなり積極的に受けていて、進度もはやい方(私よりナンボか優秀です)なので、次回は軽く1stを弾いてもらえることでしょう。それにしても、練習場に空調が入っているのは素晴らしい! 練習効率すごい良いです。ただ、白鳥湖の練習していてもちょっと気分が出ない(笑)。学生時代の練習場は、全く持って外気温と同じだったからなぁ。。夏でも外で弾いたりしてたし。 で、冬の演奏会の譜面もいただきました。チャイコフスキーの交響曲(1番)は、想像どおり楽譜が異様に黒くて(音符が多い)、弾くところいっぱいです。全15ページというのもなかなかなボリュームですが、そのうち6ページが第1楽章。いかに第1楽章が弾き詰めかと。これは早めにスタートかけないと格好付かないので、合宿で練習しないといけなさそうです。教えるなんてたいそうな状況ではありません(笑)。そしてもう1曲の初めて曲「タンホイザー大行進曲」。シャープが多く(ロ長調)、そこから転調するためダブルシャープを久々に大量に見られます。この曲はオケ単独でやるには問題があります。というのも、オリジナルはオペラの一幕なので、当然ながら合唱が(しかも有名な大合唱が)つくわけです。これの処理がオケ単独演奏での問題点となります。この曲のスコアは、当然ながらオペラの途中と言うことになります。(第2幕第4場の冒頭) トリスタンの前奏曲のように声がソロだけなら、声パートを無視して弾き、最悪旋律がどうしても必要なら楽器1パートで代替すれば事足りますが、合唱となると、セクション単位で音を重ねないと、それなりの厚みが出てこないわけです。開き直ってそれでもパートを落として演奏し、効果が無いところはカットするか、音をかなり足し込むか(楽器を増やすか)ですね。ワーグナーの元譜面からどう違うか、この曲の場合、逆にそのへんも聴き所になるのかも知れません。
2010.07.27
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今日は午前に滋賀医大の1回生の方のSimandl練習にお付き合い。一緒にハーフポジションや1stポジションの曲を弾くと、自分の曖昧な音程もわかってしまい、ちょっと冷や汗ものですが、いい勉強になります。楽器を初めてすぐに、この力のいる低音のポジション、というのがコントラバス習得の最初の難関なのですが、ここであんまりきっちりしようとして時間を掛けていると、先が間に合わないのとモチベーションが下がるので、少々のことは先で直しながら進めることにしています。(ポジションが上がっていくと押さえるのは楽になるので、その分他に気が回るようになってきます。)そして午後は2回生の方も加えて、Classical & Modern Duet という楽譜(IMC刊)でもって、デュエットの練習、というか、これはこんな曲、というのを一緒に弾いて説明でした。こういうマイナーな譜面になると、さすがに音源もないので、まさに人から人への口伝え(音伝え?)になるわけです。私も先輩に突然呼ばれて隣に座らされて、弾いて覚えてきました。願わくば、滋賀医大のバスパートにもこの曲達が伝わっていきますように。そのあとは場所を貸してもらって、色々溜まった持ち曲のおさらいしていました。なんだかんだで、昼食を挟んで朝9時半から夕方5時前までBOXでうだうだ弾いていた訳です。学生時代並みですな(笑)。おっさんに快くBOXを使わせていただいた滋賀医大オケのみなさま、ありがとうございました。またもう一度だけ4回生の方とのDuet+次回演奏会の曲調べでお邪魔させていただきますが、どうぞよろしくお願いいたします。
2010.07.17
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無事演奏会終了しました。アンコールも含め、無事ワールドカップ日蘭戦のキックオフまでに終演したこともあり、大きな混乱もなく(笑)、終了いたしました。アンコールの「ナブッコ序曲」(ヴェルディ)は、イタリアの第2の国歌、ともいわれる有名な旋律の入った曲です。イタリアチームの応援でも出てくるかも知れない、タイムリーな選曲でした。全体の演奏としては、管楽器の健闘もあり、うまく行ったのではないかと思います。個人的には2曲目(ウィンザー)とアンコールだけで「はじける」予定だったのですが、ドボルザークの1楽章第一主題をTuttiで弾いたあとのティンパニソロが、あまりにかっこよかった(本番直前にマレットを固めのに変更されたらしく、くっきりと「立つ」音色でした)ので、スイッチ入ってしまい(笑)、結局ドボルザークが終わると、肩で息している状態でした。(爆)バス弾きにとって、ティンパニのみならず、トライアングル、シンバルなど「頼れる・美しい打楽器」は何よりモチベーションを上げてくれます。そのドボルザークでは、残念ながらフルートでの第1主題の直後の伴奏でスカったり、展開部直後の合いの手ではずしたり、と想定される難所で悉く失敗してしまいました。ちょっと馴れのあまりに曲を舐めてしまっていたかも知れません・・しっぺ返しを喰らってしまいました。ドボルザークさん、ごめんなさい。次回は12月4日、同じく栗東のさきらで14時開演予定とのことです。メイン曲は、チャイコフスキーの交響曲第1番(冬の日の幻想)。私にとって初めて演奏する曲でもあり、心して稽古させていただきます。
2010.06.19
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直前の土日練習が終わりました。あとは金曜の練習(これは仕事の関係でお休みせざるを得ません。ごめんなさい)と、土曜の本番を残すのみです。今回は土曜日午後から日曜1日皆勤で出させてもらい、さすがにちょっとヘロヘロです。とはいえ、準備から片付けまでをこなされる現役団員の皆さんのことや、来週土曜は午後~夜ぶっ通しなのを考えると、このくらいで文句を言うわけにはいけません。集中した練習の成果で、曲もほとんど出来上がってきました。 意外と難しいのが1,2曲目の序曲だったりします。テクニック的にどうこう、というのではなく、特に「気分」とか「雰囲気」を変えるのが難しいんですね。楽譜に書かれている指示(特に強弱)をその通りしっかりやっても、もうひと味メリハリが付かなかったりします。テンポを変えてみたり、揺らしてみたりと、実際に曲の作り自体もいじってみますが、やはり最後は「奏者の演奏する気分」が変わらないと、音って変わってこないんですね。これを10分足らずの曲の中で、しっかり見せていかないといけません。劇団の役者さんになったような気分で演奏、そう「演じ」「奏で」ないといけないわけです。私の現役時代は、「気持ちを素直に出す練習や」といって飲みに行く(単に酔っぱらいに行くだけですが)なんて感じでしたが、今のまじめな学生さん達はどうやってこの「演じる」をブレークスルーして行かれるでしょうか。。私らもこの「雰囲気の切り替え」は決して上手ではなく、指揮者の先生からみたら、さぞもどかしかったと思います。とはいえ、曲自体は皆さん十分練習してきたので、来週の本番はきっと素晴らしいものになると思います。私も微力ながら(お邪魔にならないように)、演奏に加わらせていただこうと思います。
2010.06.13
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イオンモール草津で行われたミニコンサート、団員の皆さんによるアンサンブル中心なので、私の出番は無かったですが近所でもあるので、少し立ち寄らせてもらいました。残念ながら時間の関係で第1部の最終団体しか拝聴できません(休憩後の2部開始前に子供の送迎に行かねばなりませんでした)でしたが、お客様もショッピングがてらに立ち寄られていて、なかなか盛況でした。選曲もクラシックばかりではなく、楽しいものを取り入れていたので、親子連れの方が気軽に入れる感じでした。演奏も拝聴させてもらった分だけですが、なかなか熱演でした。演奏会2週間前という忙しい中、別の曲の練習、そして合間のビラ配り、大変だったと思います。だけど、演奏会への良い宣伝になったと思いますし、宣伝用と言わず定番化しても良いんじゃないかという企画だったと思います。次は出たい・・・と思ったりなんかしました(年甲斐もなく)。
2010.06.06
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いよいよ6月。滋賀医大オケの演奏会本番の月となりました。詳細については、掲示板にも載せております。なんと本番前のプレアナウンスとして、6/6にイオンモール草津2Fの「イオンホール」にて、ミニコンサートも催されます。お買い物がてら立ち寄られてはいかがでしょうか。
2010.06.02
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29日は6月演奏会に向けて、はじめての指揮者との合わせでした。バスのメンバーは前回と全く替わらず、団員2名とエキストラ5名。ここ数年ほぼ固定メンツなので、安定感抜群です。特に今育児中ということもあって、ここのトラだけに絞っているNさん(学生時代から演奏ご一緒させていただいてます)の初回合わせと思えぬ的確な演奏で、随所で危ないところ(笑)を救ってもらいました。今回はイタリアものやウィーンものという、センスを要求される曲が前半に並んでいて、結構「スタイル」(らしさ)をつくる、のが勝負なんですが、オケは4月頭の合宿から格段に進歩していて、ロッシーニの管楽器もずいぶんそれらしくなってきました。ちょうど新入生勧誘月間の忙しい中、この進歩。若いときの上達のしかたって、素晴らしいです。この調子で6月の本番に向かえば、きっと素晴らしい本番になることでしょう。ロッシーニは、例のロッシーニクレッシェンドが、まだ pの区間をもう少し辛抱して長くしたいですね。(若いからね~(笑)) 途中はどんどん楽器が加入していくことで勝手に音が大きくなるので、自分のボリュームを上げるのはほとんど楽器が揃った、最後数小節で十分と思います。ウィンザー、これの主部は2拍子を意識しないと重くなって、ウィーンがボンくらいの重さになってしまいます(笑)。特に2拍目(1小節の裏の拍)頭は1拍目より大きくならないように(8分音符3つ+8分休符1つの音形の時、3つのめの8分音符が特に大きくなりがち。弦楽器は下げ弓になるので、意識しないと小さく弾けません)。それはそうと、今年もコントラバス新入生が入団してくれた、ということで、技の伝承が出来ることは大変喜ばしいことです。これで、3,2,1回生と一人ずつですがきれいに学年が連続します。こうなると来年に向けて、学校の楽器の追加が欲しいところです。どこかで使用していない遊休楽器無いでしょうかね。調整さえされていれば、個人楽器購入までのつなぎなので、安いので良いのですが。練習後は新入生の歓迎会を兼ねての今シーズン演奏の決起集会。団員とエキストラがいっしょになって集会できるのは、メンバーに気を遣って、さらに固定化の努力をしてくれている団員の皆さんのおかげです。団員・トラが割とすぐに打ち解け合えるのが、コントラバスと言う楽器のこれまた魅力ですね。今期も良い演奏になりますように。
2010.04.29
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お世話になっている滋賀医大オケの合宿に参加してきました。残念ながら1日のうち午後数時間だけでしたが、早々に練習に加わることが出来て、良いスタートが切れました。次回演奏会の曲目は、どろぼうかささぎ序曲(ロッシーニ)ウィンザーの陽気な女房達(ニコライ)交響曲第八番(ドボルザーク) 関西に戻ってきてからロッシーニとニコライは初めてになります。久しぶり。スタイルの異なる曲を取り入れたプログラムに拍手です。ぜひ各曲それぞれのスタイルをあーでもない、こーでもない、と試行錯誤で掴んでいって欲しいです。ドボルザークは予想どおり、スタートから結構いい線のレベルまで出来ています。ここしばらくドイツ系の交響曲をメインに据える演奏会が続いているので、ドボルザークもあまり違和感なく演奏できそうです。ただ、3楽章の舞曲のリズム感は要注意ですね。 それより、実はロッシーニがかなり難しくて、雰囲気を出すには弦楽器群は右手のテクニックが要求されます。また、管もふくめて「てきとーさ」をまじめに追求しないといけません。もちろん鮮やかに合えばそれに越したことないのですが、青筋立てて縦や音程合わせるより、拍の頭だけ揃えてあとは軽く抜いていったおしゃれな演奏のほうが「らしく」聞こえたりします。このところブラームス系と一部フランス系がおおかったので、イタリア系はとまどうとは思いますが、これからどういう音になっていくか、楽しみです。と言う私もイタリア料理食べてからさらっと楽譜もさらいたいところですが・・先立つものが・・・
2010.04.03
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以前びわこフィル用にアレンジした譜面(瀬田小学校での訪問演奏で使用)、コピー譜を「もし機会があれば」ということで滋賀医大オケさんにもお渡ししていました。そしたら学内イベントでちょうどその曲のリクエストがあり、私の譜面が出番となってしまいました。そうなるとワクワクなので、ちょうど本番が定時退社日と重なることもあり、えいっと本番会場に潜入することにしました・・・ってその前に団員に発見され練習場へ行くこととなり、そこからゾロゾロと(堂々と?)入っていったのですが。そしてあろうことか、突然指揮の拝命となり、ぶっつけで指揮までさせていただきました。 自分の書いた物が音になるのは、それが制限の中での苦しい産物(とにかく楽器が抜けていても曲になるように、という意図で書いたため、音色がすごい平板)だったとはいえ、やはり感慨深い物があります。再演してくださった皆さん、棒を譲ってくれた学指揮の方。ありがとう。これからも使ってもらえるとうれしいです。楽器編成が早くから決まるようだったら、その編成に合わせていじりますからね。
2010.01.27
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無事終了、ということで、2楽章でちょっと事故はありましたが、溌剌とした演奏だったんじゃないかと思います。前回あたりから新設の練習場ができて、従来の合奏会場(客演指揮者来訪時)が食堂から新設会場になったのですが、新設練習場はカーペット敷きに吸音ボードという、それなりに考えた作りのため、直接音がほとんどであり、かなり合わせやすかったのが、ちょっと裏目に出た感じです。 ホール(特にリハーサル時のさきら)では間接音もかなり聞こえるため、合わせたいパートの音が遅れて聞こえたり、複数聞こえたり、遠く聞こえたり。。とかなりとまどわれたような感じです。せっかくの練習場ですが、直前は旧来の食堂の方が良いかもしれませんね。こうして回を重ねながら、より良いプロセスが出来てゆくのが「伝統」というものになっていくのでしょうか。色々トライして変えながらも、良いところは伝えていって欲しいものです。
2009.12.05
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いよいよ、という土壇場になっての宣伝です。マスネの「絵のような風景」第4組曲は、取り上げられる機会の比較的少ない曲と思います。親しみやすく、演奏効果の高い曲です。ぜひお聴きいただければ、と。 場所はJR琵琶湖線栗東駅から歩いてすぐのホール、入場無料(整理券も不要)ですので、ふらっと立ち寄っていただくこともできます。では、明日ステージで私がどこにいるか見つけて、アンケートにお書き下さいませ(笑)。
2009.12.04
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この土日は、滋賀医大オケの51回定演に向けての練習に参加してきました。エキストラの集結日、もちろん本番の指揮者の先生もいらっしゃっての練習です。・死の舞踏(サン=サーンス)・絵のような風景第4組曲(マスネ)・交響曲第2番(ブラームス)というプログラム。前プロ2曲は私にとっても初めての曲。(サン=サーンスは数年前の八幡オケでのサムソンとデリラ、バッカナール以来)死の舞踏は、どうも練習していたテンポと先生の振りたいテンポに差があったみたいで、調整大変そうでした。テンポ確認は、事前にメールででもしておけたかも知れないですね。でも独奏バイオリンは度胸ある弾きっぷりで、音もソリストらしい大きさ。楽しみです。絵のような風景、こういう曲を絵が思い描けるように場面場面の転換をはっきりつけた演奏したいですね。時間かけてでも。ブラ2があることもあって、時間が押し気味なのが残念です。ブラ2は、ごく一部のトラの方がセンプレf(というか「立つ音」)で弾かれたこともあり(ソリストには良いんですが、オケには・・ちょっと・・音大の「弾ける」学生さんに、まれにいらっしゃるんですね。。私も初めての経験ではないです)、ちょっとバランス的に悩ましかったですが、ブラ4の時よりもずいぶんブラームスらしい音が、最初から出ているように思いました。曲も、ブラ4ほど「ねっとりブラームス」しなくても行けますし。(ところどころ軽くなってしまうのは、これからの練習ですぐ直るでしょう)とにかくスタッカートがついている音以外は長さをもって弾くことに徹すれば、弦は大丈夫でしょう。管はエキストラさんもいらっしゃるみたいで、音の融合とタテの合わせが少し必要かも知れません。これも数度やればいい感じになるでしょう。それにしても、管でエキストラのパートは、普段の練習では音が抜けるわけで、練習大変だと思います。代吹きとかがつかまれば良いんですけどね。
2009.11.04
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アマチュアオケでの演奏歴は結構ありますが、意外にその時の実況演奏CDは買ったり聴いたりしていません。ひとつはエキストラでの参加が多いので入手機会が少ない(たいがい次の演奏会練習の最初頃に販売募集があるので、エキストラにはエントリー機会がない)のと、過去の出来を引っ張り出してと言うのも・・という気持ちがあったからなので。例外的に聴くのは、母校での演奏か、いさだホール室内管の時の(もしくは演奏自体、かなりいい感じで出来たと思っている)演奏くらいでした。しかし、今回の滋賀医大の演奏会実況はすごい聴きたくて、現役の方にお願いして、分けていただきました。もちろん全体としての演奏も比較的うまくいったこともありますが、なにより、この時のバスの鳴りを確認したかったのです。ひとつは、「さきら」(栗東市の音楽ホール。最近はほとんどここのステージで演奏しています)の鳴りが掴めていなかったため。リハと、本番ではステージ上でもはっきり聞こえ方の違いがわかるため、いったい本番ではどんな感じで客席に届いているか、確認したかったこと。もう一つは、この時のメンバー(6人)が、バランス的にも少し厚めで、さらにしっかり音の出る人が多かったので、このメンツでどんな鳴りか、というのを聴きたかったのです。で、結果は・・というと、このホール(さきら)のマイク位置だと、バスは相当聞こえていました。田園の嵐もバスとチェロがきちんと別れてきこえます。これは怖い。(笑)音程あった瞬間(「指板の掃除」を越えていったん小さくなる前)はティンパニが抜けたことが気にならないくらい、fで「風圧」が出せてますが、5楽章の最初のtuttiはバス内の音程が(4楽章の嵐で疲労が残っていたか・・)合ってなくて、「やけくそ」的な(笑)ゴリゴリいう音がきこえます。最後に行くにつれて疲労回復したか、パワーも音程も戻ってきて、バリバリの存在感で終われているのには、何にしても良かったですが。結論としては、予想以上にきこえている。多めの人数で丁寧に(音程・リズム含め)弾くのが吉。というものでした。この時のお客様は8割以上の入りでしたので、今後の指標になるかと思います。(客数が少なければ、より響く方に行くでしょうから)リズム・・遅れ気味にきこえるな~。。。残念。けど、全体の演奏はVnの健闘もあって、予想通り。良い出来です。当時の現役学生諸兄姉、本当にお疲れ様でした。
2009.07.19
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次の演奏会の曲がブラ2(ブラームスの第2交響曲)になったそうで。。関西に戻ってきて2回目、通算8回目の演奏となります。学生の内にこういうしっかりした曲に出会うことは、すごい良い経験になるとおもいます。ただ、演奏主体の学生のメンバー数が学校の事情もあり(単科大学)少なく、特に弦楽器にエキストラが多い。またそのエキストラがかなり上手で固定化している(以前ここのエキストラが中心のオケにお邪魔させてもらったら、合宿~って感じで、ブラームス4曲をあっさり通していた・・)。あ・・私は押しかけトラなので、別です(笑)。当然ブラ2は「いや」というほど弾いてきているメンバーだらけなので、トラが集結すると、「いつものアレ」的演奏になる可能性が高いです。このオケは当然学生さんたちのものなので、ブラ2だからこそ、早めに曲のイメージを揃えていって(特に管と弦のあいだで)もらい、エキストラの前で、「俺たちはこんな風に演奏したい」というのを見せて欲しいです。もちろん細かい音符や音程、少々のアンサンブルのずれは良いんです。本番までに出来れば。「ブラ2をどんな風に弾きたいか」を弾きながら、議論しながらまずは作り上げていって欲しいです。今度はどんなブラームスができるか。。楽しみです。
2009.07.18
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50回記念の演奏会、無事終了しました。ぐずついた天気にもかかわらず、客席の80%くらい埋まる盛況ぶりでした。現役部員の皆さんの、情報発信・集客努力のたまものですね。演奏自体も熱のこもったいい演奏になり、特に田園は最後の盛り上がりの所、長いクレッシェンドがピタッと決まり、弾いていて目頭熱くなりました。(練習中、ず~っとうまくいかない、と考え込んでいたところでした)あとの打ち上げで話をしていたら、Vnの団員も同じところで同じ感覚を味わったそうで、久しぶりに「音楽の神様」に出会えた気がしました。(私の言う「音楽の神様」降臨って、本番ステージ上で奏者+指揮者の気持ちがつながって、練習でも出なかったテンポの揺れや音楽の動きが、一糸乱れず出来た瞬間のことです)ここまでがんばって音楽とアンサンブルを練り上げてきた部員の方には、こういう機会に出会えるチャンスをつくってもらい、本当に感謝です。それにしても、ここの弦のエキストラ、上手。。(私以外)Vnは本番で思いっきり歌うし、Vcだって、Vaだって、クレッシェンドになると音がわき上がってくるし、コントラバスも後列というより、後ろの床から(今回は後列もひな壇無し)音程そろった振動が伝わってきて、これで朝からのリハ疲れがなかったら、本番完全に舞い上がって暴走してしまうところでした。(笑)久しぶりに、演奏の出来をCDで確認したい気分にさせられました。今年はコントラバスの団員も入ってくれたおかげで、次回もし出られるなら、トップを弾くプレッシャーからは解放されます。(笑)成功感と開放感でのうれしさの余り、それこそ十何年かぶりに打ち上げの2次会まで出てしまいました。団員に方には、夜更けまでオヤジに付き合わせてしまい、ご迷惑おかけしてしまいましたが。田園、ま、事故やソロイスティックな技量の問題は若干ありはしましたが、いい演奏でした。たぶんこれで田園は私の生涯での打ち止めになるんじゃないかと思いますが、前向きな団員諸兄姉との議論や交流で、演奏含めいい思い出が出来ました。これで最後でも、悔いないですね。これからは少しマイナーな曲だと、「これが一生最後の演奏かも」って思う出会いが増えてくる年齢ですが、こういう演奏が積み重なっていって欲しいと祈っています。#だけど、アンコール、楽器はちゃんと揃えようよ。。打楽器はかなりそろえてくれたので(鐘、シロフォン、グロッケン、ドラ)形はできたけど、管の低音域(コントラファゴット、バスクラ)がないと、やっぱバスだけではキエフの最後、7本の音量でも支えきれない。ハープも2台とは言わないけど、せめて1台、キーボードででも欲しかった。。。楽器集めも大変は大変なんですけどね。これは悔いあり。>次、きちんと全部やるか!
2009.06.21
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あわわ・・と言っているうちに、もう来週本番です。 ローカルニュースでも取り上げられた(YouTubeでみられます)ようです。50回記念ですもんね。 第50回 滋賀医科大学管弦楽団 定期演奏会 日時 2009年6月20日(土)開場17:30 開演18:00 入場無料 曲目 ベートーベン 交響曲第6番「田園」 チャイコフスキー 組曲「白鳥の湖」よりワルツ エロール 歌劇「ザンパ」序曲 指揮 岩井 一也(音楽監督) 場所 栗東芸術文化会館さきら 田園を除けば(笑)楽しいプロです。弾く側にとって。 といいつつ、多分田園はこの先弾くチャンスもそう無いと思われるので、心して臨みたいと思っています。アンコールは・・・大変です。
2009.06.14
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今シーズンの滋賀医大指揮者練習、初参加でした。今回はスケジュールまわりが悪く(?)練習はあと13日の1回と、仕事の運が良ければ前日練習(金曜)に出られるかどうか。。。田園でさすがにこれは怖いので、4月末に一度お邪魔させてもらったが、やっぱりまだ恐怖感あり。で、昨日は新しい練習場(ホール)で、響きが一気にデッドになり、フォルテだと自分の音が消えるようで、ちょっとビビリました。けど、いいホールです。いい環境ですね。そんな中での白鳥湖ワルツ。かなりできて来てます。通しで弾いていて、結構感動してしまいました。(色々思いであるので、これを弾くと個人的にウルウルしてしまうんです)このまま歌い込んだ演奏になっていけば、本番では私、ステージ上で大泣きして弾けないかも。そうなると、このオケから離れられなくなりますね。。。だけど、田園は難しい。 いえ、4楽章の嵐の「指板掃除」ではなく、5楽章が。何せ「祈り」「幸福感」で感動させないといけないから、熱演や大音響では空回りするだけ。かといって、ふつーに弾いたら、なにやら気がついたら終わってる、となってしまう。たぶん全パートが上手で、書かれていることをきっちりやればそれなりに出来上がるんでしょうが、アマチュアだと、そこを再構成してここはこう、あそこはこれ、とやっていかないと仕上がらない。ただ、この曲をいじり倒して厚化粧にしたら、また素直な祈りから遠ざかる。。。困った曲です。 いわばモーツァルトに対するときのようなアプローチで攻めるしかないのか。 弦楽器は・・厳しいけどやりがい一杯。弦のcrescひとつで音楽が大きく変わる。 やっぱワルター/コロンビアSO、素敵です。ベートーヴェン:交響曲第2番・第6番「田園」~ワルター不滅の記念碑編成が小さくて、ちょっとはかなげな1stVnの響きが清楚。そしてtuttiで広がる自然への讃歌、sotto voceでの神への祈りがきこえてきます。70年代BPOのような名人プレーヤ(特に木管)の「おれ、うまいだろ」がきこえてしまう演奏とは対極の、曲に魂を捧げたような(ワルターにか・・)演奏が、共感をよびます。 実は私は、この曲中学生ころからフルヴェン/VPOで聴いていましたが、感動したのは大学生になって、このワルター盤に出会ったときが初めてでした。そして、それ以降この盤以上の感動をもらった田園は(今のところ)ありません。 どうやって歌い、指導したらこんな演奏が出来るのか。。。 おしえて、ワルター先生。
2009.05.31
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お世話になっている大学オケのバスパート、待望の新人が2名も入ってくれた。1名は編入なので厳密に言うと3回生からなのだが、なんにしても2人というのはいいことだ。練習にしても、オケ生活にしても、相談できる相手がいるのは心強い。なんとか続けて欲しい、という思いからレッスンを切り出してしまった。人にレッスンをつけるような立場でもないのだが、なんとか楽器の楽しさを伝えられれば、ということで、進めようかと。やはり出来ることは、昔先生に教わったことをなぞることが中心。だけど、どうしてもてんこ盛り状態になり、ポイントが上手く伝わったかどうか。。。教えるって難しい。手に余ったら師匠に引き継ごう、ってすぐにその日は来そうです。 幸いふたりとも続けてくれそうなので、ワンポイントではなく、じっくり教則本で進んでいけそう。可能性いっぱいのかわいい2人(なんと2人とも女性!だから引き受けた・・わけではないことにしておきます)、正直まぶしいです。負けないようにがんばらなくては。
2009.05.09
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