コントラバス演奏記
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紫苑交響楽団 12
墨染交響楽団 31
交響楽団ひびき 1
びわこフィルハーモニー 50
草津チェンバーオーケストラ 5
八幡市民オーケストラ 90
京都市民管弦楽団 10
オペラパーク管弦楽団 6
関西グスタフ・マーラー交響楽団 5
コバケンとその仲間たちオケ 18
清水フィルハーモニー 4
沼津交響楽団 1
滋賀医科大学管弦楽団 66
奈良学園中高室内楽部 3
奈良女子大学管弦楽団 5
京都大学交響楽団 11
びわバス団 66
地ひびき 9
コントラバス雑感 59
沼津吹奏楽団 2
吹奏楽 30
トラばなし 48
音楽雑感 59
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元号が令和に改まって最初のステージは、初めてお邪魔する若いオーケストラでのロシア・プログラム。念願の1919年版火の鳥を、エクテンダーでフル対応出来たと同時に、約30年ぶりのアルカイックホール、という懐かしい舞台でもありました。《交響楽団ひびき 第15回定期演奏会》2019年5月5日(日) 午後1時15分開場 午後2時開演曲目:グリンカ 歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲ストラヴィンスキー バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)リムスキー=コルサコフ 交響組曲「シェヘラザード」 会場:尼崎市総合文化センター あましんアルカイックホール(阪神尼崎駅下車徒歩5分)客演指揮:藏野 雅彦入場料:500円演奏曲目別の私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。・グリンカ:「ルスランとリュドミラ」序曲 (3回目) 3Pult中3Pult in 独弓、4弦 extendor未使用・ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」(1919年版) (全曲:3回目/1919年版は初) 3Pult中3Pult in 仏弓、4弦 extendor-C・リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」(5回目) 3Pult中3Pult in 独弓、4弦 extendor未使用(アンコール)・リャードフ:「8つのロシア民謡」から8「村踊りの歌」(初) 3Pult中3Pult in 独弓、4弦 extendor未使用 あましんアルカイックホールは、優良ホール100選にも選ばれた尼崎いや、関西の代表的な音楽ホール。今はスポンサーの名前が先頭に着いていますが、以前の名前の時代に3回ステージに立っています。(モーツァルティアーナ第20回演奏会、尼崎市民交響楽団として、交響楽祭と第5回定期演奏会)最後のステージが1990年12月だったので、28年ぶりとなります。当時はオープン(1982年)まもなく「最新設備!」という感じだったと記憶していますが、今は歴史を経てしっとりとおちついた感じ。もちろん内装などは手入れがされていて、楽屋のトイレもウォシュレット(笑)。けど、その対応が出来るくらい広めの区画が取られていた辺り、設立当初の先見の明があったよい作りのホールだと思います。 以前お邪魔した時は、阪神尼崎駅までの道がアーケード付きの飲み屋街だったような気がしたのですが(記憶曖昧)、今は再開発されたのか、すっかり綺麗で、建物も建て込んでいました。(以前来たときは、周りは駐車スペースも一杯あってスカスカだったような気がしていました。夜だったからか?) 大ホールは1820名収容という規模を誇る中、お客様は大体半分くらいの入りでしょうか。それでも900人近いわけですから、10連休となった今年のGWまっただ中としては大健闘と言ってよいでしょう。オケのメンバーが若手が多いことから、お客様も若い方をかなりお見受けしました。 ステージは幅、奥行きとも八幡のホールに似たサイズ。今回は弦楽器が12型程度とやや小さかったので、コントラバスも比較的ゆったり座ることが出来ました。ただ雛壇が奥行き3~4尺位の狭いタイプの物で、譜面台を雛壇上に置けずかなり譜面が遠く感じられました。八幡ホールの大きな雛壇(奥行き1間弱あるもの)はやっぱりありがたいです。。 編成は12-10-9-8-6 と弦楽器はやや薄め。けど管弦のバランスはそんなに悪くはなかったようです。配置は藏野先生ということで対向配置。上手から 1st-Vc-Va-2ndと並び、コントラバスはVc後ろの下手配置。木管楽器で雛壇2段、その上にHn+Tp、最上段に打楽器(ティンパニが中央)とTrb+Tuという配置でした。 対向配置の6人と言うことで、前列2名が床、後列4名が雛壇上となりました。プルトの並びは上手演奏時の位置関係をそのままぐるっと廻した形で、客席側がin相当という形。幕尻のエキストラ・・と思っていたら、一番客席寄りといういつもの"あるある"パターンでした。 メンバーは団員がトップのKさんとTさん。Kさんとは以前にマラオケでご一緒したご縁でお声がけいただくこととなりました。Tさんは墨オケ団員Aさんの大学オケ後輩とのことで、今回はAさんの5弦を借りての出演(火の鳥対応)。その楽器とは随分長く共演していることになります。ここでもお会いできるとは(笑)。 エキストラの4名は、長くエキストラとしてご出演されているというSさん(初対面でした)、奈良女大オケのトラでご一緒させてもらった、武村先生門下のOさん、そして石井先生門下の若手ホープTさんという強力メンバーでした。私以外は全員5弦楽器。もちろん私も必要なところではC線に下げて演奏しましたから、全員低音拡張音域(E線開放音より下)対応できました。火の鳥冒頭の地を這う感じはバッチリだったように思います。 指揮者は、八幡市民オケでも市民音楽祭(最近ですと八幡縁起、八幡大縁起の初演)でもお世話になった藏野先生。堀川高校音楽科の先生でもあられることから、練習時には奏者のレベルを見ながら的確な指示をだされます。そのためか関西のアマオケでは引っ張りだこで、この演奏会の後も和み交響楽団さんの本番が続くようです。また、先生の教え子の高校生が何人か見学に同行されており、そのうちのS君とは以前に京都市民管弦楽団さんでの指揮で演奏させていただいたこともありました。もう高3とのこと。進路も含め色々大変な時期でしょうけど、頑張ってほしいものです。 「ルスランとリュドミラ序曲」は短いながらも弦楽器が高速で運動する快活な名曲。ムラヴィンスキーが演奏した超高速演奏が名演として定評あるものです。コントラバスもなぜかこういうときに限って仲間に入れてくれて・・(笑)。今回はムラヴィンスキーほどではないにしてもかなり速い感覚がありました(が、お客様側はそうでもなかったような)。もう指まわりません、って感じでしたが本当に速かったのか加齢で指が動かなくなったのかはよくわからないままで終わりました・・ 「火の鳥」はこれまで1945年版全曲と、1919年版の最後2曲だけを演奏したことがありましたが、19年版全曲は初めてとなりました。この冒頭は五弦ベース(もしくは低音拡張した楽器)でないと出せない音があるフレーズで始まるので、今回は全員低音拡張対応済み。学生時代に演奏したときは自前の5弦は1本しか無く、もう1本を楽器屋さん(国際楽器社)から借りてきて弾いていたのとは大違い。その後の曲も1919年版は、オーケストレーションが若干違えど1945版のサブセットのような曲目で、コントラバスパートに関してはほとんど同じなことから、曲の噛み合わせとか含め、ほとんど身体が覚えているとおりで大丈夫でした。若い頃染みついた記憶、というのは凄い物です。楽譜も大きく、比較的音符の隙間の多い曲ですので、ストレス無く演奏することが出来ました。それにしても1回目のFisフラジオ音、低くて困るからなのか(D線のFis音自然フラジョレットは、平均律のFis音より音程が低くなる)、D線1stポジションのFis音を押さえて出す、という解釈にはびっくりしてしまいました。Fisのフラジョレットの音程は、楽譜指定の位置(上駒側のポイント)ではなく駒より側のポイントで取れば、チョーキング(やや強めに触って、音程の変化を付ける)が可能で矯正出来るのですが・・練習初期からご一緒していないので、せっかくのこういう経験がお伝えできなかったのが残念です。 メイン曲のシェエラザードは5回目の演奏。このところは京都市民管さん(コンマス独奏)や紫苑交響楽団さん(石上真由子さん独奏)での演奏が続き、今回はコンマスによる独奏での演奏となりました。さらに今回はハープも団員さん。元々アマチュアのハープの方がオケに在籍していること自体比較的珍しいのですが、そのポテンシャルを最大限に活かした選曲で、かつ演奏も素晴らしいものでした。 楽譜はこれまでと同じ物ではありましたが、元々この曲の譜面はあまり大きくないので、最近in側(譜面台に向かって右)だとかなり楽譜が見えづらい私には、今回の雛壇・譜面台のセッティングはなかなか厳しい物でした。さらに前日のホール練習(前日にこの響きのよいアルカイックホールで練習できたのは誠にありがたいことですが)ではステージ上のライトもやや暗くて、遠い側の(左)ページがほとんど見えず、かなりダメダメな演奏となって意気消沈してしまいました。 幸い遠距離の移動でホール側・オケの皆さんのご厚意もあり、前日練習後は電車で帰って翌日朝も電車出勤(?)出来たことから、前日夜のご飯も辞退させてもらい、帰宅後と行き帰りの電車で楽譜を見直す(反対側をできるだけ覚え)ことが出来ました。当日は照明も明るくなり、何とか見える範囲と電車の中で覚えた範囲で演奏でき何とかしましたが。。エキストラでお邪魔して迷惑をかけ出す日も近いのかも、と少し弱気になった演奏となりました。 そんな年寄りのあたふたに関係なく、周囲は熱演。ヒートアップしたせいか、管楽器が大きく吹き終わった後に続くヴァイオリン独奏(開放弦上の自然フラジョレットで音を取るような所)では、管楽器のピッチに対して独奏のピッチが下がって聞こえる(実際には管のピッチが上がっているのでしょうが)瞬間があり、ちょっとヒヤッとしました(大体ピッチが低い側が下手に聞こえてしまう)。 まぁそれも熱演の過程と言うことで、ピッチの方はコンマスの演奏が続きオケが絡んでいく中で歩み寄って行きました。練習の時から気にはなっていたのですが、初回のエキストラという身分だとどう対応するか難しいですね。(これが自オケだったり、いつもお馴染みでお邪魔しているオケなら、また違ったでしょうけど) アンコールは、かなりレアなリャードフ作曲のオーケストラ作品。最初は数えるのが不思議に難しかったのですが、「実は3小節フレーズ」という指示をもらってからはまぁまぁ落ち着いて演奏することが出来ました。C-durの曲で5弦ベースがいっぱいあると、C音が共鳴することからますます鳴りが景気よくって、自分は関係ない(エクステンダーは下げませんでした)ですが、なんか気分が盛り上がりました。 打ち上げは梅田へ移動しての宴会、とのことでしたが、なにせGW10連休中に車で移動していたこともあり、大阪の街中に移動して駐車場があるかどうかわからなかったのと、その後滋賀まで帰宅する時にUターンラッシュがどうなっているか見当もつかなかったので、残念ながらお断りしてしまいました。最近は草津JCTでの合流(名神と京滋バイパス)起点に京都-滋賀間の上りの高速が渋滞することが多く、新名神の草津-高槻間開通が待たれます。。 若手メンバー中心のオケでは、コントラバス奏者も車じゃなく電車+バスキャリーで移動する方が多くて、車組はちょっと肩身が狭い感じです。 次回の演奏会は、10月27日に大学祝典序曲、韃靼人の踊り、ブラームスの交響曲2番などの定番曲を演奏されるとのことです。あ・・その日は別の本番が・・・(T T)やはり10月、5月の演奏会トップシーズンは、スケジュール厳しー 過去の演奏経歴です。通算331ステージ目。■グリンカ:「ルスランとリュドミラ」序曲 ・(1998/07) 富士フィルハーモニー管弦楽団/堀 俊輔・(2016/12) 京都市民管弦楽団/新通 英洋■ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」・(1986/01) 京都大学交響楽団/井上 道義(1945年版)(京都公演)・(1986/01) 京都大学交響楽団/井上 道義(1945年版)(大阪公演)・(2012/06) 滋賀医科大学管弦楽団/岩井 一也(子守歌~終曲:1919年版)(アンコール)■リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」・(2003/04) 富士フィルハーモニー管弦楽団/長田 雅人・(2003/06) 清水フィルハーモニー管弦楽団/藤崎 凡・(2015/11) 京都市民管弦楽団/長田 雅人・(2017/03) 紫苑交響楽団/新通 英洋■リャードフ:「8つのロシア民謡」から終曲・(初)交響楽団ひびきさんでの演奏履歴です。・(初)
2019.05.05
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