達人のひとりごと(JKLab)

達人のひとりごと(JKLab)

2012.08.19
XML
 前段の電源は、初段が±150V程度、2段目は330V程度、カソードフォロワー段は±150V程度が必要である。前回説明した両波多倍圧整流回路を用いて+2E、±Eを発生させ、効率よく3種類の電圧を作っている。2倍電圧発生には片波整流ならダイオード2本ですむが、両波整流では4本必要になる。トランスの巻き線に直列にした抵抗は、コンデンサーインプット平滑回路にパルス的な電流が流れるときの雑音を軽減するためのもので、いわば整流管効果を狙ったものである。巻き線の直流抵抗くらいの値を入れてある。
 そしてここでも、電源側と信号側のGNDを分離し、ホット側には全てチョークコイルを入れてある。チョークコイルはSELの普通のバンド型である。特にシールドケースなどはなくても、元々ほとんどリップルは乗っていないので、誘導雑音が問題になることはない。回路は以下の通りである。

 初段とカソフォロ段の電源が共通であるが、これを完全に分離するため、この回路の先にオーディオ用のブロック型電解コンデンサー(ELNA セラファイン)を投入している。初段は正負電源それぞれに440uF350Vのもの、カソフォロ段にも200uF350Vのものを入れてある。2段目と出力段にも220uF500Vがそれぞれ入れてある。また、電解コンデンサーと並列に0.1uFのフィルムコンデンサーを入れている。発振が起きやすいカソフォロ段には、更に0.01uFを各真空管のプレートとGND間に直接入れてある。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2012.08.19 17:50:36
コメント(0) | コメントを書く
[平凡な部品でつくる非凡なアンプ] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: