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※2006年5月26日、写真整理のため再アップ更新記録別館サイトの「TALK」にターコイズの話を収録しました。ブログに比べて写真が増えていますので、良かったら覗いてみて下さい。改めて石雑記です。水晶はひとつひとつ個性があり、もちろん同じものは二つとしてありません。それでも、大きく見ていくと産地ごとの特性がある……と、何度か書いてきました。その特徴……というのは、産地で共通する色や形であるわけですが、よく見ていくと、水晶という石の最大の特徴である「透明」……、色のない「無色透明」にも違いがあるように思うのです。無色透明といっても、ごくわずかに色づいている場合もありますが、ブラジル産とアーカンソー産を比べると、前者が白く明るい透明感であるならば、アーカンソーは光さえもとどめない、光の向こうの影さえ感じさせる透明感……というのが、私が感じた違いです。他の産地では、マダガスカル産はブラジルに近い……でしょうか。個性的過ぎるロシア産は、素直に透明な石を持っていないのでパスするとして、ヒマラヤ水晶も、ネパールはアーカンソーの透明感に近く、インドはブラジルに近いかなと考えています。そこでこんな石。インド産のヒマラヤ水晶です。写真では大きく見えますが、実物は、2センチちょっとのおちび石。小さいのにしっかり成長線を刻んだ結晶が3つ、ちょこんと身を寄せ合っています。ところで、この石はインド産なのですが、私が感実ところでは、この透明感はネパール産に通じるものがあるのです。白い紙の上に置いてみても、何色と判別できる色が付いているわけでもないのに、他のインド産ヒマラヤ水晶と比べて、透明で輝いているのに、影を感じる。「暗い」のではなくて、透明に過ぎるがために感じる「影」。そんな感じがします。実際、他のインド産ヒマラヤ水晶と比べると、輝きの感じがひとつだけ浮いています。ひとつ違和感のあるものが混じることによってはっきりする産地の特徴もあるんですね。みなさんは、産地の特徴をどのように感じておられますか?
2005/04/30
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※2006年5月26日、写真整理のため再アップ世間様はゴールデンウィークに突入したようですが、我が家はちょっとずれ込みそうです。……ま、いいか。がんばります、石雑記。今日の石は、以前にご紹介した「男の水晶」と一緒に我が家にやってきたアメシストです。大きさは約3.5センチと小さいのですが、名前はでっかく「聖杯型アメシスト」でした。写真ではちょっとわかりにくいかもしれませんが、ほんとに杯の形になっていて、何滴かくらいは液体が入りそうです。まさに、ネーミングの勝利!こんな風に成長しちゃうなんて、不思議ですね……。実は同じように杯状に成長したローズクォーツもありまして、それを見ながら考えたことをひとつ。ご存じ、瑪瑙やカルセドニーは水晶の仲間です。二酸化珪素が目に見える大きさの結晶に成長したものが水晶、大きく結晶しても成長した空間を埋め尽くして結晶の形が見えないものが石英、微細な結晶が固まったものが瑪瑙やカルセドニーです。また、瑪瑙やカルセドニーは、水晶に比べて低い温度で成長したという特徴があるのだそうです。水晶には573度以上の高温で結晶した高温型水晶(ハイ・クォーツ、βクォーツ)と、それ以下の温度で結晶した低温型水晶(αクォーツ/一般に見かける水晶)がありますが、水晶(石英)とカルセドニーの境界線は何度なのでしょうか。……そんなことを気にするのには理由があります。写真のアメシストではさほど顕著ではないのですが、おなじところにあった「聖杯型」ローズクォーツや、アフガニスタン産の色の濃いローズクォーツは、結晶の形があまりはっきりしていなくて、どことなくカルセドニーを思わせるものや、どちらかというとカルセドニーと言った方がいいようなものがあるのです。また、写真のアメシストも、結晶の形がはっきりしていなくて、色を別にすればローズクォーツの結晶の方に近いようにも見えます。ローズクォーツは、結晶の形を残すことが少なく、何故か成長した隙間を結晶で埋め尽くす石英状態で見つかることが多いですが、成長した環境の温度が低ければ結晶の形を残す可能性が大きくなるのではないでしょうか。水晶としての姿を残すか、カルセドニーになるか。そんな微妙なせめぎ合いの姿なのかもしれません。
2005/04/29
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※2006年5月26日、写真整理のため再アップ大地は生きている。蠢き、軋み、形を変え、地表に生きる命とは別の、星の時間を生きている。そんな大地が天の高みを目指したかのような場所……それがヒマラヤ山脈です。7000メートル、8000メートル級の山々が連なるこの場所が、かつては海の底だった、……という話を聞かれたことがあるかと思います。それを証明するのがコレ。アンモナイトの化石です。写真では二つ並んでいるように見えますが、実際は雄型(凸状)、雌型(凹状)になっていて、実際の化石(凸状)の方に、その痕跡である凹状の方がぴったり重なるようになっています。重ねたさまは、黒くてなめらかに丸い河原の石。中に化石が入っているなんて、ちょっと予想もつきません。ヒマラヤ山脈は、今からおよそ1000万年前に隆起したのだと考えられています。アフリカ大陸から分離したインドがユーラシア大陸に衝突したためです。軽いインドの大地がユーラシア大陸の下側に潜り込み、ユーラシア大陸の端を持ち上げる形になったのですが、この場合、持ち上げられたユーラシア対地区の地殻の厚みが、山脈の高さになるはずです。ところが……地殻の厚みから想定される高さは、せいぜい6000m。しかし、ご存じエベレストは8000メートル以上。その差は2000メートル……これは大きな差です。ユーラシア大陸の地殻の厚みに2000メートルをプラスしたのは海でした。かつて、ユーラシア大陸とインドの間にはテチス海と呼ばれる浅い海が広がっていました。この海は、インドがユーラシアに近づくに従ってどんどん浅くなり、海の堆積物が、二つの大地の衝突に伴って圧縮され、押し上げられてインド側にはみ出すことで本来よりも高い山脈ができているのだ、と考えられています。ヒマラヤ産の岩塩や、岩塩ランプというものが売られていますが、ヒマラヤで塩が採れるわけは、こんなところにあったのですね。ところで、アンモナイトは貝の仲間ではありません。どちらかというと、イカや蛸の仲間なのだそうです。現地では、1メートルを超える巨大なアンモナイトもあるのだとか……。一度見てみたいものです。最後に。最近、ネパールではこの化石の持ち出しが禁止されたのだという話を耳にしました。手に入れたあとだったのでちょっとホッとしたような、残念なような、微妙な気持ちです。
2005/04/28
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※2006年5月26日、写真整理のため再アップ今日の石は中国産です。別館サイトで、収録した石を産地別に分けてみたら中国産がひとつしかない……。変だな、中国産の石は少なくないはずなのに。しまった、まだ雑記に登場させていなかったか!……というわけで、中国産の石の登場です。「鉄のバラ」と形容される、薄い板状のヘマタイトのボール状の塊の上に、乳白色の水晶が共生しています。とある石屋さんサイトでは、チベットの方の産出だと記されていましたが、これは中国というところまでしかわかりません。写真のような半透明で磨りガラス調の水晶のほか、もっと透明度が高いものや、水晶の表面をヘマタイトがコーティングしていて赤く見えるものもあります。中国産以外では、薄板状のヘマタイトの塊と共生している水晶を見たことがないので、中国らしい特徴の水晶だと言えると思います。ところでこの水晶は、実はちょっとばかりカメラ泣かせの石だったりします。色の取り合わせが白と黒なので、水晶の方に合わせるとヘマタイト部分がまっ黒。せっかくの「鉄のバラ」の花びらが写せません。では……と、ヘマタイトの方に合わせると、水晶の部分の陰影がふっとびます。半透明の水晶なので、陰影も繊細。それが写し取れなければ、水晶の部分は正体不明の白い光の塊になっちゃいます。バックの色も難航しました。普通、このような場合は白と黒の中間色である灰色のバックを用いて白と黒を両方浮き上がらせるようにしたいところなのですが、この石に限っては水晶の部分はその白さが濁ってしまい、ヘマタイトは予想以上に黒っぽく写るのです。いろいろ試したあげくに落ち着いたのは黒。背景と石の間になるべく距離をとり、石の背後に光が回り込むように調整し、何とか石の影を写し取ったのが上の写真です。古代中国では、水晶のことを石英、石英の方を水晶と呼んでいたそうです。(その後日本に水晶や石英という言葉が入ってきたときに逆転してしまいました)石英というのは「石の花」という意味だそうですが、この石のヘマタイト部分は、まさに花びらのような薄さで、「鉄のバラ」という呼び名も頷けます。色こそ黒に近い濃い灰色ですが、この薄さ、この重なりはまさに花。これを「バラ」と読んだ人のセンスに感心します。
2005/04/27
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今日は、昼頃雨が降り雷も鳴りましたが、夕方には晴れ。どんどん日も長くなり、それと同時に太陽の高度も変化して、テレビやDVDレコーダーが置いてある棚にも西日が当たるようになってきました。そうなると私はあやしい行動に出ます。西日は影がきつく出過ぎるうえ、黄色みを帯びた光で石の色が変わって写ってしまうので、写真を撮るには向かないのですが、この場所、この西日がそろうと「ふふふふふ、イイ光ですねえ~」と、ある石を持ち出すのです。以前に写真だけは登場させたことがあるのですが、今回は調べたことも含めて再登場です。まずはおとなしくこんなカットで。マダガスカル産のミルキー・クォーツです。ミルキー・クォーツは読んで字の如く乳白色の水晶です。結晶の形になったものは意外に少なく、ローズクォーツのように塊状の石英として産出することが多いです。ミルキー・クォーツは気泡や液胞などのインクルージョンによって白濁して見えるのだと説明されていますが、実は、くわしく見ていくと、少々毛色の違ったものも混じっているようなのです。マダガスカル産でジラソルと呼ばれる石があります。ネットで見ていくと「オパール化した水晶」とか、「オパールの成分を含む水晶」という説明を見かけますが、正しくは「オパールのような輝きの水晶」だと思います。やはり塊状で産出するらしく、見かけるのはタンブルや丸玉などの磨きものです。パッと見は、ミルキークォーツと見分けが付きませんが、光が当たったところにムーンストーンのようなシラーではない、もっとふわりとした光が浮かぶのが特徴です。石の向こうが見えないくらい透明度が低くなると、若干黄色み……というかベージュ、あるいはごく淡い飴色を帯びて見える場合もあります。この輝きの違いが何なのかは、調べてみてもわかりませんでした。そしてさらにこのジラソルの中にはスター・ローズクォーツのようにスターが出るものもあります。スター・ローズクォーツのスターは、微細なルチルの針状結晶が規則正しく並ぶことで現れると言われていますが、そうであるならば、スターの出るジラソルにはローズクォーツと同じルチルの結晶が含まれている可能性があるのでしょうか。そしてジラソルの中の変わりもの……というのもあります。それが今日の写真の石です。どんな風に変わりものかというと……西日に透かすとこんな感じに変身します。この石は、フレアー・ミルキー・クォーツという名前で売られていました。ただし「フレアー……」と検索してもこのサイトくらいしかヒットしないはずです。他ではシルキー・シーンのミルキークォーツと紹介されているところがありました。写真で見た限りでは同じ種類の石だと思います。この石も、ジラソルの特徴である、ぼんやりとした光が浮かびます。では、スターが出るジラソルなのかというと、それとも違うのです。なぜならば、この石はスターが別に出ます。写真に写っているのは、一般にスターと呼ばれる6条の光の筋とは別物で、スターがある一定の場所にしか現れないのに対し、この光は場所を問わず現れます。そしてよく見ると、内包物に光が反射して、微細な光の粒が筋をつくっているように見えるのです。そもそもスター・ローズクォーツのスターの光の筋は6本。これは水晶が6角形に結晶することに関係していて「*」のような形に表れます。そのため、別名を「アステリズム」といいます。何かの関係で「×」状にしか見えなかったりしますが、多くて6本です。(ごくまれに12本というのを聞いたことがありますが)では、もう一枚写真を。一体何本の光の筋があるでしょう?ざっとかぞえただけで15本……?あきらかにアステリズムではありません。この華麗な光の筋を写真に収められるのは強烈な西日に透かした時だけ。しかもDVDデッキのつや消しプラスチック天板と相性がいいので、DVDデッキの場所に日が差し込むようになると、この丸玉を持ち出すのです。「こんなミルキークォーツがあったんだ……」と思われた方にちょっと補足を。「フレアーミルキー・クォーツ」は、細かな光の粒の筋が現れるミルキークォーツ(ジラソル)を指すようです。実は、もう一つフレアーミルキークォーツの小ぶりな丸玉を持っているのですが、こちらは、光の筋は現れても、スターは出ません。光の筋も写真の石のようにハデに出ません。石にもいろいろあるようです。写真の石は、いくつかあった石が売れていき、最後に残った石を、最後のひとつになって初めて手に取り、買いました。お店の人の話では、一緒にあった石の中で、この石だけがスターが出たのだそうです。残り物には福がある。ホントにそんな感じの石だったりします。
2005/04/26
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※2006年5月26日、写真整理のため再アップ日本の首都東京といえど、私が住んでいるあたりは23区外、天気予報を見るなら「東京」よりも「八王子」かな? というあたりなので、木々が豊富です。もちろん、以前住んでいた中部圏の海辺の山の中は、まさしく「自然のど真ん中」でしたから、それに比べればずっと立派に「まち」ですが、それでもちょっと歩けば畑もあるし、林も、公園もあります。家から歩いて5分ほどのところに、公園なのか、ただの林なのかwからないところがあります。生えているのはほとんどがクヌギ。ちょっと前まではきれいさっぱり葉を落として枝ばかりでしたが、桜が散りかけた頃からなんとなく緑がかって見え始め、今ではさわやかな緑の葉がはっきり見えるほどになりました。春の陽射しに照り映える命の芽吹きの色といえば、以前に紹介した緑鉛鉱かな……と思うのですが、若葉が開く直前、まだ葉の形はみえないのに芽がほころびはじめ、枝先がほんのり緑に煙る頃の色と言えば、この石を思い浮かべます。マダガスカル産のグリーンファントムです。グリーンファントムというと、緑泥によるものが一般的ですが、これはフクサイト(フックサイト/クロム雲母)による緑。緑泥の豊に深い緑とは違う、パステル系の緑です。水晶の中にさわやかな緑のファントムという取り合わせは、とても美しいものなのですが、この石はちょっと変。ファントムと言えば、ファントムといえなくもないですが、どっちかというとセプター水晶です。ふつう、セプター水晶では土台になった水晶のうえに、どんな状態で別の水晶が結晶しているのかは見えませんが、この水晶の場合はばっちり。こんな風になっていたんですねえ……どうやら、水晶の上をフクサイトが薄く覆い、その先端にさらに透明な水晶が結晶したのでしょう。水晶の成長のある一時期だけ、水晶のまわりにフクサイトがあった……というのもなかなか奇遇な巡り合わせです。さすが不思議の島、マダガスカル。
2005/04/25
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好きな石は、持っていてもさらに欲しくなる……。こんな状況に覚えのある石好きさんも多いはず。私の場合、(心の中の)「欲しい石リスト」に載っていた石が、運良く手に入ったとしても、「欲しい石リスト」に居残り続けることが多いです。曰く、「もうちょっと形がきれいだったら……」「もうちょっと色が……」(以下略)まったく懲りてません(笑)。今日の石は、まさしくその状況の王道をいく石。欲しくても高くて買えないと思っていたものが、運良く手に入った!でも、もうちょっと大きかったらなあ……。……なんて、懲りないことを考えているせいでしょうか。以来、目にすることはあったのに、いざそのときになると、それ以上に欲しい石に出会ってしまい、縁がない石になってしまっています。その石は、こんな石……ロシアはウラル産のシトリンです。ただし、この石にはラベルがなくお店の人に聞いただけということと、最近カザフスタン産でも見かけるように思うので、ウラル産には一応「たぶん」と付け加えておきましょう。この石の最大の特徴は、緑がかっていること。写真では緑と言うよりも茶色……に見えるかもしれませんが、実物はもう少し緑のニュアンスがあります。ちょっと時間をおいてしまい、淹れたての色が変わってしまった煎茶、渋くて鈍い色だけれども「緑」……そんな感じの色と思っていただければ近いと思います。ただし……シトリンにはつきものですが、加熱処理である可能性はぬぐい切れません。天然のシトリンは大変数が少なく、アメシストやスモーキーを加熱してつくられる場合が多いです。その色合いはさまざまで、中でもブラジル,バイア州のMontezma鉱山のアメシストは、650度で加熱処理することで緑がかったシトリンに変化することで知られており、この緑がかったシトリンはプラシオライトという商標名で呼ばれることがあるそうです。そのほかにもアメジストやアフリカやウラル山脈のアメシストも緑がかったシトリンに変色するのだとか……。また、私がミネラルショーで聞いたところでは、中国産にも緑がかったシトリンがありますが、、これも加熱処理の可能性ありです。ウラル産のシトリンすべてがみどりがかっているかというと、そうではないようです。また、「ブラジルかロシアか中国産で、これは加熱」とはっきりおっしゃっていたお店の石は、ウルグアイ産のアメシストのような短柱状ではなく、ちゃんと柱面がある水晶でしたが、根本は白っぽくなっていました。ただ、放射線処理の「黒水晶」や、短柱状のアメシストを加熱処理したもののように、不自然な白さではありません。そしてこの写真の石は途中で斜めに切れていて、残っている部分には白いところはほとんど見あたらないのです。買ったお店では「天然の色」と言っていましたが、なんとも判断は微妙なところです。しかし、この色は美しい……!たら、大きさが3センチほどのミニサイズなので、やはり、もうちょっと大きめの石が欲しいです。ショーで見かけたら、今度こそ。ついでに天然の色かどうかの確認もしっかりとります!
2005/04/24
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連続で「インド産ヒマラヤ水晶」をご紹介します。ううっ、わざわざ「 」をつけちゃうあたりが、私の迷いを表しています。ヒマラヤ水晶、と言う言葉で頭に浮かぶのは、やはりガネーシュ・ヒマール産。理屈で考えればインドのクルやマナリ、パルバティ産もヒマラヤ水晶です。形に特徴があるから……という理由で、ヒマラヤ水晶に線引きをしてしまうのは、世界に冠たる大山脈に対して、ちょっと……と思う一方、ガネーシュ・ヒマール産のあの特徴こそが、他のどこでもないヒマラヤ水晶たるべき証……とも言えそうで。しかし、全体で見ればガネーシュ・ヒマール(ネパール)産とインド産では、形や色、輝きが明らかに違うのですが、ひとつひとつを見ていけば、インド産はインド産なりの魅力があるのも確かなのです。たとえば、こんな……ということで今日の石。言うまでもなく、インド産。くわしくはクル産となります。ご覧いただいておわかりのように、ぺたりと横たわった板状の水晶の上に、小さな結晶が列をなして生えています。その様子は、まるで森の巨木が倒れたあとに、倒木の上に新たな若木が育っていくさまを思わせ、石なのにみずみずしい生命力を連想させます。色はデリケートに淡い、赤身を帯びたクリーム色。色も形も春にぴったりの石かもしれません。ところでこの石、写真でもわかるように、輝きはなかなかのもの。結晶のエッジもシャープです。一方ガネーシュ・ヒマール産の石も輝きが強くてシャープ。なのに、石から受けるイメージはかなり違う……と感じるのは私だけでしょうか?最後に。今日の石と昨日の石は同じ店で、別々の時に買いました。最近は、お……っと思うヒマラヤ水晶に出会えなくてちょっと残念。いつの間にか、スタッフが入れ替わってしまったせいでしょうか。
2005/04/23
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今日は単刀直入に行きましょう。まあ、出だしがストレートでも中身はどうなるかわかりませんが。今回の石はコレ。「おっ、ちょっとレーザーっぽいですね」……はい。長さは約13センチ。重さは約100グラム。 こういう太さのものでもレーザーといってもいいのかなあ……?「この感じでは、ブラジル産?」……残念、違います。「透明度はありそうだけど、アーカンソーって感じじゃないね」……実物より、ちょっと透明度が高く写っているかも。 実際は若干表面が白っぽいです。 向こう側の指が余裕で見える透明感ですけど。「ブラジル産じゃないとすると、マダガスカルかな?」……ブーッ、はずれです。「え? 違う? じゃあ……中国でこういうの出てたっけ?」……中国でもありません。答えはインド。ヒマチャルプラデッシュ州、クル・マナリ産……一般にインド産ヒマラヤ水晶と呼ばれるものです。↑地図で見ていただくとわかるように、クル・マナリはインドの北部にあります。(クルもマナリも別々の地名なので、要するにこのあたりで採れた、ということだと思います)ヒマラヤ山脈の範囲については諸説あり、中には天山山脈なども含めてしまうことがあるようですが、一般には東端はプラマプトラ川、西端はガンジス川またはギルギットとなっているようです。地図はこの範囲を薄く茶色にぼかしています。こうしてみると、クルもマナリも、ヒマラヤ山脈といえばそうとも言える場所にあります。人によっては「インド産のものをヒマラヤ山脈というのか?」とおっしゃるかもしれません。実は私もそう思っていた……というか、ネパール産とインド産をなんとなく区別して考えているとことがあります。地図で見ればかなり離れているので、「ヒマラヤ水晶」とくくってしまうのには抵抗があるのも確かです。しかし、さらに遠いパキスタンから、今度はガネーシュヒマール産と間違えそうな緑泥入り水晶が出ていたりします。それに何より、今もなお成長をつづけている巨大山脈に対して、ほんのわずかなエリアの水晶だけを「これだけがヒマラヤ水晶」と決めつけてしまうのも、どうかと思うのです。ブラジル産などをヒマラヤ水晶と偽るのはもちろん論外ですが、世界の屋根と呼ばれる大山脈ですから、いろいろバリエーションがあったっていいのではないでしょうか。「凛とした」と形容したくなる透明感、天の高みを指す自然の厳しさを写したような形、切り出された岩の風情を伝える緑泥……。このようなガネーシュ・ヒマール産水晶の特徴に比べて、インド産の水晶たちは、はるかに「明るく」て「のびやか」な感じがします。以前紹介した黄色い水晶のところでも書きましたが、緑泥の色も明るめで、同じ透明な水晶であってもネパール産は「清冽」、インド産は……ちょっと変ですが「爽快」。……とまあ、インド産ヒマラヤ水晶は、私が思うところのヒマラヤ水晶の特徴をあまり備えていないのですが、この水晶は、そのなかでもさらにヒマラヤ水晶っぽくありません。買ったお店は「ヒマラヤ水晶」「ブラジル産水晶」とちゃんとシールを貼って区別していたので、シールの貼り間違いさえなければ、産地が取り違えられていることはないと思います。それにしても……ヒマラヤ水晶好きの私も、いきなりコレを目の前に出されたら、ためらいもなく「ブラジル産」と言ってしまうでしょう。きっと。それなのになぜ、この石を買ってしまったかというと……。何度目かの「ヒマラヤ水晶欲しい波」のさなかであったということもありますが、決め手は「音」です。この水晶、柱面の一部が磨りガラス調になっていて、粉のような結晶がくっついてざらざらしています。ここを手で触っていると、ザラザラしたところと皮膚がふれあって、かすかな摩擦音がします。これは、この水晶に限らず、同じようなざわざわした水晶であれば同じことでしょう。……しかしこの水晶、その摩擦音が心なしか高いのです。傷つけないように慎重に、他の水晶と打ち合わせてみると……やはり、音が高い。これは……もしかして「シンギング・クリスタル」とか呼ばれる水晶なのでしょうか。このシンギング・クリスタルは、俗に普通の水晶よりも硬いとか言われますが、実際にどうなのかはわかりません。ただ、確かに音の違う水晶というのはあります。しかもこの水晶のように細長ければすべてそうだというわけでもないのです。一見普通のこの水晶には他にも見どころがあります。まず、左上の画像のように、ファントム入りです。さらに、最初の画像や右上の画像でも見えているように、ちょうど真ん中あたりに斜めに筋が入っています。それを拡大したのが下の二つの画像なのですが……なんと、いったん折れて、ごくわずかズレ、なのにくっついているように見えます。右下の画像で見えているように、中にはちゃんと「断面」が見えています。折れたのにくっついているとはなにごと!……と思っていたのですが、今年になって新しい話を聞きました。とある石屋さんが、ななめにすぱっと切れたようになっている水晶を指して、「これは自然に折れた(はずれた)」と教えてくれたのです。見せてくれた水晶は、確かに外からの衝撃で「折れた」にしては断面がきれいで、セルフヒールドとまでは言えないにしろ、折れて砕けた断面ではありませんでした。そのときは「自然に折れた(はずれた)」というのがどうやっておこるのか想像もつかなかったので、いささか納得しかねる思いで効いていたのですが、今回この石をみて、遅ればせながら納得しました。最初のきっかけが何かはわかりませんが、このような水晶の、今はくっついている「断面」が成長する……つまり、「断面」の部分で新たな結晶が進むことで水晶の先端がぽろりと自然に「折れる」のではないか……と思ったのです。だとすれば、「セルフヒールド・クリスタル」と呼ばれている水晶の中のいくつかは、「Self-healed」 というよりも「self-dependence (独立)」。セルフヒールド・クリスタルは、「そのまま自己を癒す」とか、自分や他人に癒しをもたらすとされていますが、もしも自ら分離した水晶の場合はどうなんでしょう?
2005/04/22
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ご案内別館サイト「虚空座標」を更新しました。本ブログの雑記を収録し直したアーカイブ的サイトです。石を産地別に分けているので、ちょっとは見やすいかと思います。ブログの過去雑記を読んでいくのはややこしい! ……という場合は別館サイトもどうぞ。石(鉱物)の名前にはいくつものパターンがあります。色にちなむもの(例:ラピスラズリなど)、色のイメージを形容するもの(例:ロードクロサイトなど)、人名にちなむもの(例:モルガナイトなど)、地名にちなむもの(例:アフガナイトなど)……と、実にざまざまです。また、英名に対して和名があり、英名よりもイメージが広がるのではないかという名前があるかと思えば、(例:ワーベライトに対して「銀星石」なと)成分や結晶の形は一目瞭然だけれども、実用一点張りの名前もあったりします。(例:ロードクロサイトに対して菱マンガン鉱)中にはオケナイトに対してオーケン石のように、「そのまんま」なのもあります。「そのまんま」なのは、英名と和名がバラバラにならないという意味では、一番シンプルなネーミング方法かもしれません。しかし、石によってはちょっと悲しい事態になります。「そのまんま」なのだから、文句の言いようがありませんが、ちょっと気の毒かもと思ってしまう石……ダンビュライトです。この名前は、この石が初めて発見されたアメリカコネチカット州のDanburyという地名からきています。そのこと自体は、何の問題もありません。……が。ダンビュライトという名前が「そのまんま」和名になると、ダンブリ石。これはどうしたってドンブリ石に聞こえてしまうのは、私だけでしょうか。お茶目なんだか、お笑いなんだか、ちょっと微妙な名前のダンブリ石ですが、その輝きはすばらしく、1900年代前半にはダイヤモンドと偽って売られたこともあったそうです。写真の石はメキシコ産。メキシコ産には淡いピンク色のものもありますが、この石は無色透明。結晶の形もきれいでノーダメージです。慎重に角度を調整し、条線を輝かせて写すと、その姿はまるで光のラインがつくったかのよう。先端の透明な部分にちょっとだけ入っている霧状のインクルージョンにうまく光をあてると、まるで星くずのように輝きます。マダガスカルやミャンマーでは、淡黄色~金色のものが採れるそうです。金色のダンビュライト……ちょっと見てみたい気がしますね。最後に、ダンビュライトについて調べていて、意外だったこぼれ話をふたつ。ダンビュライトを鉱物学的に見ると、なんと、トルマリンの兄弟のようなものだそうです。もう一つ。この石を宝飾品などに加工する際、バーナーの直火では溶けてしまうのだそうです。その際は美しい緑色炎を伴うのだとか……。
2005/04/20
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見かける機会はあるし、珍しいわけではないのに、これぞという石に出会えない……ということは良くあります。それは、「こんな色(形)のが欲しい」などと、望む石が決まっていたり、見かける機会がそこそこ多いために「もっときれいなもの」「もっと大きい(小さい)もの」……と選り好みしてしまっていたり、「いつでも買える」と、他のもっと珍しい石に気を取られていたり、その理由はいろいろあるでしょう。私もそんなこんなで実は持っていない石がいくつもあります。その中で、さがしてみたら、実は見つけにくかった、という石がコレ。アゲート(瑪瑙)です。瑪瑙なんてどこにでもある……と思われる方も多いことでしょう。実際あちこちで見かけます。こういうスライス状のも珍しくはありません。ところが……「自然の色合いの瑪瑙」となると、いきなり選択肢が激減するのです。あるところでは、籠いっぱいにスライス瑪瑙が売られていましたが、ことごとく染められていました。染められていても美しい色合いのものもあるのですが、多くは真っ青だったり、紫だったり、甚だしくはショッキングピンクだったり。もうちょっと色を考えていただきたい!瑪瑙は、目に見えないくらい小さい石英の結晶が塊になった潜晶質の石です。そのために小さな隙間がたくさんあって、染めやすいのです。瑪瑙を染めるには、塊の状態で染料に付け込むので、どのように染まったのかは、切ってみるまでわからないそうですが、せっかく縞模様が面白い感じで入っているのに、毒々しい色合いの層が入っていたりすると興ざめです。瑪瑙のスライスをヘンプで編み込んでペンダントにしようと思い立ってはみたものの、肝心の瑪瑙スライスが、ない。正確には、ナチュラルな色合いのが、ない。意外な誤算でした。考えていたよりも長い時間をかけて探したのが写真の石です。染めの瑪瑙の中に混じっていたので、もしかしたらと言う可能性はありますが、見る限りでは、とても自然な色合いです。ところで、私は瑪瑙の同心円状の縞模様を見ていると、「瞑想」という言葉を思い浮かべます。実際に瑪瑙を握って瞑想するわけではありませんが、結晶のようにとがったところを持たず、幾重にも重なり、奥へ奥へと誘い包み込むような、そんなイメージを受けるのです。もしかしたら、実は珍しいかもしれないナチュラル・アゲート。これぞと言う一品に出会う機会をお見逃しなく。
2005/04/19
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当ブログは開設以来300と一日目となりました。次に目指すは1周年!みなさま、よろしくお願いいたします~。さて、今回登場いたしますはガーデンクォーツ。かつては、これぞというものになかなか出会えない~。と嘆いていた石ですが、人気が出て出回る石に幅が出たのか、ちょっとは見る目ができたのか、運が向いてきたのか、なんだか数が増えてきました。そう……理由をちょっとまじめに考えてみると、自分がいったいどんな石が欲しいのかが、わかってきたからかもしれません。前置きはここまでにしておいて、「お♪ コレだね」と一目でチョイスしたガーデン・クォーツはコレ。ブラジル産です。ブラジル産のガーデンは、よく緑に加えてこちらのように紫がかった灰色のインクルージョンがはいっていることがありますが、これは白いインクルージョンが多いせいか、さわやかな色合い。インクルージョンが層状になっているのも好ましいです。ところが。この石に対する私のイメージは、崩落だったりします。たとえて言えば、地面に亀裂ができて、その一点へとすべてが雪崩落ちていく…………といっても「破滅」につながるマイナスなイメージではなく、雪崩落ちたその向こうから何か新しいものが現れるような、そんなイメージです。なぜ、そんなイメージを抱いたのかと考えてみると、層状になったインクルージョンが左右から斜めに、真ん中へ向けて傾いているあたりが、そんな印象を抱かせたのかも……あれ?そこで気が付きました。どうやらこの石、逆ファントムです。もう一枚、あちこちから写真に撮ってみました。インクルージョンの下が逆三角形状にとがっているのがおわかりでしょうか。右上の画像では、逆さまに持ってみたのでわかりやすいかもしれません。偶然こんな形になったのかと、じっくり確認してみましたが、内包物の形がちゃんとかつての結晶面をかたどっているので、間違いなくファントムです。いやあ、知らぬとはいえ、ちゃんとへんてこりん水晶を選んでいました。とはいえ、この水晶はポリッシュ(磨き)なので、かつてはちゃんと正しい方向を向いたファントムだった可能性が高いです。ひょっとしたら、ファントムのすぐ上で欠けたり折れたりしていて削って形を作り直したのでしょうか。それにしても上下逆にしてしまうとは大胆です。おかげで色合いのきれいなガーデンに、逆向きファントムというおまけが付くことになりました。これぞ、逆転の発想!もしかして、「崩れ落ちて新しいものが現れる」というイメージを受けたのは、そのせいだったりするのでしょうか。
2005/04/18
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今日で当ブログ開設300日目!一周年が見えてきました。現時点で日記記入率76%、一日平均の訪問者168名。みなさま、ありがとうございます!たくさんの方が、しかも一日に何度もおいで下さっているのを見ると、「書くぞー!」という気分が、ふつふつとわいてきます。さて、記念すべき300日目の石は、ブラジル産のアメシストでいきましょう。ブラジル産といえば、ウルグアイ産と並んで、もっとも目にしやすいアメシストではなかろうかと思います。ブラジル産アメシストの特徴は、柱面が発達していない「つくつくスタイル」であること。同じく柱面が発達していないウルグアイ産と比べれば大型の結晶が多いかな……と思っているのですが、どうでしょうか。世界全体で見てみれば、メキシコやナミビアなど長柱状のアメシストも存在しますが、何と言ってもブラジルは世界一のアメシストの産地。そのため、ブラジル産アメシスト=アメシスト一般のイメージになってしまっている気がします。そんなおなじみさんなブラジル産アメシストですが、中にはこんなヤツもいます。なにやら白くて丸いものがぽこぽこ浮いてます。似た感じの石では、大分県尾平鉱山のまりも水晶がありますが、日本産の「まりも」が緑泥石の一種であるクーカイト(クーク石)であるのに対し、ブラジル産の「白まりも」はクリストバライト(方珪石)です。クリストバライトとは、水晶や石英と同じ二酸化珪素の鉱物で、石英よりもずっと高温の状態で形成され、結晶の形が異なっているのだそうです。よくみかけるものでは、「スノーフレーク・オブシディアン」と呼ばれる、白い斑模様のはいったオブシディアン(黒曜石)の、白い斑の部分がクリストバライトです。ただ、熱すると黄色く変色してしまうアメシストの中に、高温で形成されるクリストバライトが入っているというのが不思議ですが……。なにはともあれ、時にはちょっとカビっぽくも見えますが、紫色の水晶の中に白い球体がぽこぽこしているさまは、とてもキュート♪ちょっぴり焦げ目のようにくっついている黒い部分は、フローライトであると聞きました。焦げ目状のフローライトが全体的にくっついてしまったと思われるものが画像左側の石です。こちらの球体部分は、半分石にめり込み半分露出しています。こちらはどう見てももろにカビ……。二つ合わせて1000円以下のお財布にやさしい石たちです。
2005/04/17
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あちこちの国の人に「春をイメージする色は?」と質問すると、一番多いのは若葉の緑(黄緑)なのだそうです。ちなみに(日本は例外的に「桜色」)春たけなわ……のせいか、緑の石のビーズが気になります。3月25日の雑記ではセラフィナイトでしたが、それと同時に手に取ったのはネフライト。ネフライトというと、ジェダイトとともに「翡翠」と呼ばれてきた石であり、ジェタイトを「本翡翠」などと区別するようになったため、「ネフライト? ああ、翡翠のニセモノね」なんてかわいそうなことを言われてしまうこともある石です。もっとも、「本翡翠」かどうかというのは、宝石としての価値を問うからであって、古代中国人やニュージーランドのマオリ族をはじめ世界各地の民族に愛されてきた、ネフライトの美しさ、歴史的、文化的、あるいは精神的な価値は、ジェタイトに劣るものではありません。私が買ったネフライトビーズは、質の高いものではありませんが、「とろり」と形容したくなるその色の深みは独特です。さてそれを他の石と合わせようとすると、これがけっこう難しいのです。万能ビーズである透明水晶と組合わせてもいまいち、シルバービーズもちょっと違う。オールネフライトとなると、他の石より一段と和風でもろに数珠の世界。あーでもない、こーでもないと考えたあげくにこうなりました。ネフライトと好相性だったのはウッドビーズでした。春の芽吹きのイメージそのままに、植物と相性のいい石だったのです。数珠っぽく重くならないように、短いチューブ状のココナッツビーズを合わせてみました。ネフライト+ココナッツビーズを基本に、左はジェタイト(ミントグリーン)を一粒、透け感をプラスするためのサーペンティン(黄緑)を二粒加えています。ネフライトも淡めと濃いめの2色。真ん中は淡めのネフライトにオレンジのジェタイト、黄色のカルサイトを加えたビタミンカラー。アクセントに花と葉っぱの形のメタルビーズをプラスしました。(オレンジのジェタイトは「翡翠の皮の部分だよ」と言われました)右のブレスに使っているのは、若干透明感がある濃い緑のネフライト。左と真ん中のブレスに使ったネフライトよりもさらに和風度が高い色合いです。実は、最初大ぶりなシルバービーズを合わせていたのですが、なんと、写真を撮ろうとしたらゴムがぷつり。「この組み合わせはボツ!」と自己申告されたような気がして、急遽変更。カーネリアン製の天珠をあわせました。おかげでいっそうアジアンな雰囲気です。ビーズという形にしてしまえば、一種の素材として組み合わせもデザインも自由自在……と思いきや、やはりその石の雰囲気と背後にある歴史的文化的意味合いは、どこかつながっているような気がします。
2005/04/15
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東京は3日ぶりのいい天気でした。不思議なもので、天気が悪くて写真が撮れないとなると、逆に「あの石を撮らなきゃ」「ああすればもっときれいに撮れるかも」……と、写真意欲が高まるのです。そんなわけで、晴れた! 撮るぞ! とがんばった成果はなんと150枚。デジカメで良かった……。(150個ではないので念のため)おかげでネタには事欠かない日となりました。最初はネフライトのブレスでも……と考えていたのですが、予定変更。昨日がラブラドライトだったのでこの石にします。「あれ? 同じ石」……と思われた方。正解です。昨日のピンク・ラブラドライトの隣にいた石です。何故同じ石を取り上げるかというと、この石がお気に入りラブラドライト第1号だからです。ラブラドライトを話題にするならコイツを忘れてはいけません。実を言うと、私は長らくラブラドライトにあまり興味がありませんでした。水晶のように結晶の形を持たない石だからと言うだけでなく、さほど美しいと思わなかったのです。今になって思うと、この石に出会うまで「透明度の高いラブラドライト」を知らなかったせいかもしれません。普通、ラブラドライトの(輝いていないところの)色と言えば、緑がかった灰色というか、カーキ色というか、とにかく冴えない渋い色です。ところがこのラブラドライトは、写真左に写したように金色に透けるのです。メキシコの方では「ゴールデン・ラブラドライト」と呼ばれる淡い金色で透明、虹色の光を持たないラブラドライトが採れますが、この透け具合を見ると、なるほど、あれもラブラドライトかもと思えてきます。もちろん、写真の石は右側のように輝きます。ブルー・ムーンストーンのように、透明な石の中に青い光が浮かび上がるのも不思議ですが、金色の石に青い光はもっと不思議。その不思議さ加減にノックアウトされたというわけです。それだけではありません。もう一枚写真を載せちゃいましょう。地の透明感のせいか、反射する光も石そのものもどことなくまろやかで、「光のしずく」という感じなのです。珍しさこそ、ピンク・ラブラドライトに譲りますが、輝きも石の美しさも、未だにこの石がベスト・オブ・ラブラドライト。しかも中にはヘマタイト(たぶん)の細かい破片が散っていてサンストーンの要素を持っているうえ、レインボーも出るというおまけ付きです。
2005/04/14
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今日はブログ開設296日目だそうです。300日目の大台、そして記念すべき1周年も見えてきました。さぼっていたりするせいで日記記入率は70%台ですが、それでもこれだけ石の話を続けてくると、「えーっと、この石は登場させたっけ?」と、悩むこともしばしばです。今日の石も悩みました。確か話題にはしたものの、写真は登場させていなかったと思うのですが……。えーっと……確認しました。2004年9月26日、27日、28日の雑記に、長石……ラブラドライトについて書いていますが、写真は登場しておりませんでした。……というわけで、初登場!ピンク色のラブラドライトです。ラブラドライトについて書いていた時点では、この石はまだ手元にありませんでした。たしか、その後10月に開催されたミネラルショー「IMAGE2004」で手に入れたのだったと思います。以前の雑記の繰り返しになってしまいますが、ラブラドライトといえば、右のような青~緑の光が浮かぶものを思い浮かべます。中には、金色だったりオレンジがかっていたりするものもあります。しかし、ピンク色~紫のものは少ないです。珍しいとなると欲しくなるのが困ったところ。磨きのコーナーで探して見つからず、ペンダントヘッドをまとめ売りしている中から探し出しました。ラブラドライトの輝きのメカニズムは、シャボン玉の虹色と同じ。石の層状構造によって光の干渉がおこり、層の厚みによって光の波長が異なり、色が変化するのだそうです。青とピンクでは層の厚さがどのように違うのかはわかりませんが、ピンク系の色は、青系にくらべて暗くなることが多いです。ピンクは少なく、あったとしても美しく輝くのは少ない……。その点、写真のペンダントヘッドは色の範囲も大きく、色も明るめでかなりいい線を行っているのですが、ただひとつの難点は、首からかけて真正面から見ると、思うように光が現れず、単なる渋い色の石になってしまうこと。写真のようにちょっと下から見上げ気味に見るのがベストポイントなのです。ラブラドライトのアクセサリーを選ぶときは、色が現れる角度にも気をつけましょう!最近、真正面から見て紫がかったピンクに見える、美しいラブラドライトのペンダントヘッドを見かけたのですが、さすがのお値段でした……。※ここでちょっととほほな余談です。アクセサリーで、「ロイヤルブルームーンストーン」などの名前が付けられている、ものすごく青い光を放つムーンストーンがありますが、中には石の背後に青いシートを挟んで発色させているものがあるそうです。あの青い光はとても神秘的ですが、個人的には石そのものの輝きであって欲しいです……。
2005/04/13
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所用で2日さぼってしまいました。今回の写真を見て、「おや?」と思われる方もいらっしゃるかと思います。そうです。2005年最初のトップ写真で、おめでたく輝いていたあの石です。この石の出身はマダガスカル。かの地は今や、我が家の石の中では、ロシアのダルネゴルスクと並ぶへんてこりん水晶の一大勢力となっております。個人的な印象で言えば、ダルネゴルスク産が、水晶であることを疑いたくなるようなへんてこりんぶりであるのに対し、マダガスカル産は、どこか素朴で大らか。水晶であることは確かでありながら、水晶であることに捕らわれずにのびのびと形を変えていったような感じを受けます。さて、写真の石ですが、大きさは8センチほど。中心部分は透明のようですが、表面は酸化鉄か何かで黄色~オレンジ色に色付いています。思うに、おそらくこの石は一種のエレスチャル、あるいはセプター水晶なのでしょう。セプターといえば、いったん成長を止めた結晶の上に、まるで帽子をかぶせたように新たな結晶が成長するのが普通ですが、これは、元となる結晶の頭部を残したまま、ちょうどえりまきを巻いたように第2の結晶が成長しているのだと思います。(マフラーでもいいのですが、この形は「えりまき」でしょう)この石、表面はごつごつしていますし、表面をコーティングしている酸化鉄(たぶん)のおかげで透明感もイマイチなのですが、この形のせいでしょうか、それとも光に透かすと金色に輝くこの色のせいでしょうか。写真に撮ると妙にエラそうに、堂々として写るのです。透明感もイマイチなのに、妙に輝いて写るあたりもなかなかです。なりは小さくても、雰囲気は大物。なんだか「小さな王様」という感じです。
2005/04/12
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先日は、ストロベリー・クォーツ(チェリー・クォーツ)を話題にしたので、今日はその親戚ともいうべき、ファイヤ・クォーツをご紹介します。ご存じのように赤い水晶は、アメシストやスモーキーのように水晶を形成する二酸化珪素の一部が他のものに置き換わって色づいて見えているのではなく、ヘマタイト(赤鉄鉱)やゲーサイト(針鉄鉱)、レピドクロサイト(鱗鉄鉱)などの酸化鉄がインクルージョンされて赤く染まっています。このような水晶を大きくはストロベリークォーツと呼ぶそうですが、一般的にはヘマタイトによって赤くなっているものを「赤水晶」、(同じヘマタイトでも表面を覆ってオレンジ色に見えるものはオレンジ水晶、ララジンニャ水晶)ゲーサイト(針鉄鉱)がインクルージョンされてピンク色~赤に色付いて見える水晶をストロベリー・クォーツ(チェリークォーツ)、レピドクロサイト(鱗鉄鉱)がまとまってインクルージョンされているものをファイヤー・クォーツ(ハーレクイン・クォーツ)と言うことが多いようです。ただ、これらははっきりとした分類ではありません。そのため、レピドクロサイト(鱗鉄鉱)入り水晶がチェリー(ストロベリー)・クォーツの名前で売られていたりします。ヘマタイトもゲーサイト(針鉄鉱)もレピドクロサイト(鱗鉄鉱)も酸化鉄の一種なので、同じと言えば同じなのですが、個人的にはゲーサイトが入っているものを、ストロベリー・クォーツ(チェリー・クォーツ)、レピドクロサイト入りのはファイヤー・クォーツと区別したいです。その理由は写真を見比べていただければ一目瞭然。まずは、ストロベリー・クォーツ。続いてマダガスカル産のレピドクロサイト(鱗鉄鉱)入り。ここまでゲーサイト(針鉄鉱)、レピドクロサイト(鱗鉄鉱)と、しつこく和名併記で書いてきましたが、まさに名前の通り。ゲーサイトが細い筋状であるのに対し、レピドクロサイトは破片……鱗状です。そのため、レピドクロサイト入りはストロベリーとかチェリーというかわいらしい名前で呼ぶにはゴツいと思いませんか?アップにすれば(画像右)、まさに炎が舞うようなワイルドさ。マダガスカル産のこの手の石は磨かれていることが多く、これは珍しく非研磨だったのがうれしい一品です。さて、ここからちょっと余談ですが、ゲーサイト、レピドクロサイト入り水晶の産地として思い浮かぶのが、ブラジル、マダガスカル、カザフスタン。ナミビアのブランドバーグ水晶にも含まれていることがあります。インド、南アフリカ、ロシアなども見たことがあったような気がします。さて……これらの産地をざっと見ると、地球の奥深く殻のマグマ由来のホット系の産地であるように思われるのですが……。ヘマタイト入りとゲーサイトやレピドクロサイト入りでは、水晶が成長した環境に違いがあったのではないか……。そんな気がするのですが、どうでしょう。
2005/04/09
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昨日に続いて暑い日でした。東京(都心の方)の桜が満開と聞いて桜見物に出かけてみたのですが、おかげで日焼けしてしまったらしく、顔がちょっとひりひりします。天気は良すぎるほど良し。(朝のうちは曇っていましたが)桜もまさに満開で、それでいて風で散ることなく、申し分のない状態。平日だというのに人もいっぱいでした。桜を満喫して帰りの電車から見るともなく外を見ていたら、面白いことに気が付きました。都心の桜はまさに満開でしたが、自宅がある駅から2つ手前の駅では5~6分咲き。ひとつ手前では3分咲き。そして家のまわりの桜は、1~2分咲き。電車で一駅分しか違わないのに、桜の咲き具合が違うのです。桜前線の歩みをライブで見た気分でした。さて、桜を満喫した日の石は、きっと桜色の石に違いない。……と思った方、残念でした。もちろん、淡いピンク色の石はきれいで大好きですが、今日はちょうどこの季節になると取り出して眺めてみたくなる石にご登場願いましょう。ファイロモルファイト(パイロモルファイト/フィロモルファイト)です。英語名のカタカナ表記にかなりばらつきがあるうえ、長くなってしまうので、「緑鉛鉱」とした方がわかりやすいので、以後は緑鉛鉱とします。名前の通り、鉛を含んだ緑色の石です。ただし、必ずしも緑色とは限らず白・淡紫・灰・黄・透明などさまざまな色があるそうです。多くの産地で緑系の色合いで産出しますが、その色合いもさまざまで、もっと渋い色合いのものも見たことがあります。そんななかで写真の緑鉛鉱は、ご覧の通りの「若葉色」。春は花の色が目を引きますが、若葉が光に透けた色は、花の色にも負けないくらい美しいです。これはちょうどそんな色。結晶の先端が淡くなっているバイカラーなあたりも植物の若芽を思わせます。
2005/04/07
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ナミビア……というと、ブランドバーグのスモーキー&アメシストが思い浮かびます。(←私の場合)クリアなスモーキーの中に陽炎のようにスモーキーやアメシストが混ざり込み、表面はなめらかなのに、内部に入り込んだ表情豊かな空洞に水を閉じこめた輝きの美しい水晶です。ところが、魅力的なのはそればかりではありません。こんなすてきな石もあります。フローライトです。ナミビアのフローライトは、緑がかった水色に紫が混ざった独特の色合いです。その中でも写真のフローライトは、水色の部分が多く、光に透かすとまるで海を思わせる美しさ。大ぶりな結晶の一部が細かく分割されていて、そこが紫色を帯びています。フローライトの色は、地中の希土類元素の違いによるものであると言われています。つまり、フローライトの色変わりは、水晶で言えば一種のファントム、さらに途中で色変わりしているようなものだといえると思います。フローライトの色のメカニズムは、水晶ほど解明されていないようですが、その微妙な色合いは、地中奥深くの時間と環境の移り変わりを克明に記録しているようにも思えてきます。
2005/04/06
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昨夜、書き込んでいたら、操作ミスで約半分が消えてしまったので、記憶をたどりたどり、消えた分を追加しました。(4月6日)三大ヒーリング・ストーンなるものがあるのだそうです。一体誰が3つを選ぶのかは知りませんが、その3つはラリマー・チャロアイト・スギライトなのだと聞きました。おお……どれも輝くお値段の持ち主ではありませんか。そして、申し合わせたように結晶の形を持たない石ばかり。出回っているのはタンブルや宝飾用に磨かれたもの、あるいは、ぶっかき氷風「原石」かその一面磨きです。なので、「透明感あり/結晶」系原石派である私には、ちょっぴり遠めの石たちです。持ってはいるのですが、数の上では少数派。今日の石にいたってはたったの二つしか持っていません。そのうちひとつはタンブルとも言い難いチップなので、「ひとつ+α」という感じ。三大ヒーリングストーンのひとつ、ラリマーはすでに登場しました。今日はその2番手……スギライトです。スギライトと言えば紫の石ですが、その紫色にもさまざまあり、ほとんど黒のものから深い紫、ピンクがかった鮮やかな紫、青い部分が混ざったものも見られます。スギライトの紫はアルミニウムや鉄の割合で色が変化するほか、カルセドニーやリクトライトが混じっているものもあるそうです。写真のスギライトは直径2.5センチ。青みが混じったスギライトも鮮やかで美しいと思うのですが、スギライトと言えばこの深い紫かなあ……と、深い紫色の部分が多いものを選んでみました。そうそう、この青い部分は「リクトライト」と紹介されていることが多いですが、正式には「リヒテライト(リヒター閃石)」といいます。リクトライトは宝石業界名なので、鉱物的に調べるならば「リヒテライト(リヒター閃石)」でどうぞ。スギライトは和名を「杉石」といいます。そうです。スギライトは日本人が発見した石なのです。現在、私たちが目にするスギライトは、ほとんどが南アフリカ産ですが、日本人がはるばる出かけていって発見したのではありません。スギライトが最初に発見されたのは、愛媛県。1942年、九州大学の杉健一氏と久綱正典氏によって、当時の越智郡岩城村で見つかりました。そのときはユーディアライトのような鉱物と思われていましたが、約30年後に村上允英氏が分析、調査した結果新たな鉱物とわかり、1977年に発見者杉健一氏にちなんで「杉石」と名付けられたそうです。日本で発見された後にインドや南アフリカでピンクや紫色のスギライトが発見されていくわけですが、村上氏の調査・研究によって新種とわかりIMA(国際鉱物学連合)に申請されたのが1976年。南アフリカで美しい紫色の石として発見されたのが1975年なので、「スギライト」の名前は、ちょっときわどいタイミングで成立したわけです。まあ、名前がどうであれ、美しい石であることに違いはない……と思われるかもしれませんが、この場合はどうでしょうか。スギライトについて調べていて一番驚いたのは、スギライトは、紫色の石ではないということです。私たちが普段目にする南アフリカ産のスギライトは、マンガンを含んでいるために紫色をしていますが、純粋な杉石はウグイス色(黄緑色)なのです。つまり、紫色のスギライトの方が変種というわけで、スギライトはまさにスギ色。……名は体を表す?(おまけ)スギライトは「スージーライト」とか「スージャライト」などと呼ばれていわゆるインディアンジュエリーに用いられていることがあります。スギライトのアクセサリーと言えば、ブレスレットとかシンプルなペンダントヘッドを見かけますが、インディアンジュエリーのジャンルで根気よく探すとちょっと変わったデザインのものが見つかるかも。
2005/04/05
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こんな壁紙や、こんなブログ用タイトル追加しました。セージシリーズです。
2005/04/04
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予定していたネタが、調べ途中で時間切れ。番外編になってしまいますが、ピンチヒッターとして「コレ」に登場していただこうと思います。実は、今住んでいる建物の1階にフェア・トレードのお店がありまして、インドやネパール、バングラディシュ、スリランカなどのエキゾチックであたたかみのある品々が並んでいます。スーパーマーケットへ行く途中にそのお店の前を通るので、ときどきふらりと入り込んで見て回ります。そんな時に見つけたのがコレ。ネパールの魔よけであると紹介されていました。以前に、ガネーシュ・ヒマールの石があるのだから……とガネーシャを買ってしまいましたが、ヒマラヤの石たちはほとんどがネパール産ですから、ネパールの魔よけが一緒にいてもいいかも……。そう思って一匹連れ帰ることにしてレジへ向かった私は、お店の人に聞いてみました。「これには何か名前がついているんですか?」トルコのお守りのガラスでできた青い目玉の飾りを「ナザールボンジュウ」といいますが、そういう感じで何かネパールっぽい名前が付いているかと思ったのです。お店の人(日本人)は、すぐに教えてくれました。「悪魔くんです」……へ?目を点にした私に、お店の人はさらに説明して下さいました。「不幸と戦う悪魔くんです。アローという植物の繊維でできてます」……な、なるほど。 どんな「不幸」であろうと、相手が「悪魔」ともなればイチコロかも……。そのとき頭に浮かんだのはこんな考えでした。こうして私は神サマ(ガネーシャ)につづいて悪魔を一匹手に入れた(らしい)のです。「アロー」というのがどういう植物かわからなかったので、お店のカタログをもらってきました。「アロー」は、ネパールに自生するイラクサの一種で、森の奥深くまででかけ、一週間がかりで茎の皮を取り、乾燥させ、灰汁で煮、泥で洗い、不純物を取り、手で紡がれて糸になるのだそうです。石が大地から生み出されたものならば、これはまさに人の手から生み出されたもの。くだんの「悪魔くん」の体長は、耳(つの?)を含まず7センチ。目はジュズダマで、ずんぐりした体からはちょろりとしっぽも生えています。色は私が買ったグリーンの他に、藍色、くすんだ黄色、ちょっと淡いえんじ色の4色。手作りらしく体の形や耳(つの?)の具合がそれぞれ微妙に異なります。いくつかある中から、一番エラそうにふんぞり返っているヤツを選びました。でも、ふんぞり返っている割には憎めません(笑)。
2005/04/03
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石の形、色、輝き、受けるイメージ……とういったもののほかに、「石の産地」に目を向けることがよくあります。もちろん、はじめに「石ありき」なのですが、産地を気にせずに集めた石が同じ産地だったり、いくつか同じ産地の石が集まってくると、そこからは「産地の特徴」が見えてきます。普段産地を気にされない石好きさんでも、石を印象によって分けていくと、かなりの割合で産地別に分類されるのではないでしょうか。そんな「産地の特徴」が見えてくると、なぜ、そんな特徴が生まれたのかが気になりはじめます。そしてそれを探っていくと、石を生み出した大地の軌跡にたどり着くのです。まさにこのような経緯をたどってヒマラヤやアルプス、ウラルブラジル、マダガスカルの成り立ちを自分なりに探ってきましたが、その延長上で気になる産地があります。その一つがカザフスタンです。カザフスタンは北をロシアに接していて、沿海州のダルネゴルスクのへんてこりんぶりには及ばないものの、モリオンや黄緑みを帯びたシトリンなど、魅力的な水晶を産出します。そうそう、こんな水晶もカザフスタンです。ストロベリー・クォーツとか、チェリー・クォーツと呼ばれる、ゲーサイトのインクルージョンによっておいしそうな苺ピンクに染まった水晶です。とても美しい水晶なのですが、きれいなインクルージョンの石は宝石として加工されるほどで、とても手が出ません。写真の石は、大きさが1センチちょっとの超ミニサイズ。それでもしっかりゲーサイトが入っていて、ほんのりピンクです。デジカメ+ルーペでマクロ撮影しましたが、拡大してみると、苺というよりは、まるで火の粉が舞っているよう。さてこのゲーサイト、繊細な針状にインクルージョンされているとカザフスタンで産出するようなストロベリー・クォーツになりますが、もっとゴツくなって、破片状のものがインクルージョンされていると名前が変わります。マダガスカルなどで産出する「ファイアー・クォーツ」とか「ハーレクイン・クォーツ」とか呼ばれる水晶がそれです。ところで、調べていくとカザフスタンとマダガスカルに意外な共通点があるような気がしてきました。どちらも個性的な水晶の産地ではありますが、マダガスカルはこれまでにも何度か話題にしてきたように、超大陸・パンゲア分裂の原動力となった、地球の奥底からのマグマの流れ、スパープルームと深い関わりがあります。ではカザフスタンはどうかというと……ちょっと順序を整理するために話の筋をそらします。実は、もともと大好きなロシアの石について調べていた私は、シベリア・トラップというものに行き着きました。漢字で書けば「シベリア玄武岩台地」と言うらしいのです。これはいったい何かというと、地下から大量の溶岩があふれ出してできたもので、その形成にはスーパープルームが関係していると言われています。スーパープルームといえば、マダガスカル。そしてカザフスタンはと言えば、ロシア(シベリア)に近い。シベリア・トラップの範囲がどこまで広がっているかを調べ切れていないので確定はできませんが、カザフスタンの個性的な水晶たちが、マダガスカルの個性に通じるものであるのかどうか……。本当は、シベリアの石で考えてみたいのですが、シベリアの石は2つしかないので、カザフスタンの石にも参加してもらえれば心強いのです。私は、個人的にマダガスカルのように、地球の奥深くから上昇してきたマグマに関連すると思われる山地の石をホット系、ヒマラヤやアルプスなどのようにプレートとプレートが衝突し、片一方のプレートが他方に潜り込むなどの摩擦で生じたマグマに関連すると思われる石をコールド系と分けています。さて、カザフスタンはホットかはたまたコールドか。そして、同じく「トラップ」の名前を持つのが、インドのデカン高原……デカン・トラップです。こちらは、もしかしたらスーパープルームが関係していないかもしれないと言われていますが、それでも広大な大地を形成するほどのマグマが噴出した場所です。ぜひともインドの水晶をじっくり見てみたい!インドで水晶と言えば「インド産ヒマラヤ水晶」がありますが、この石の産地はずっと北の方。すると、スモーキーやアメシストが混ざり合った、あの美しいエレスチャルがデカン・トラップの産物なのでしょうか。あるいは、多様な沸石たちも何か関わりがあるのでしょうか。またまた石の罠(トラップ)に引っかかってしまいました。
2005/04/02
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昨年末から今年にかけて出会いが多かった水晶があります。現在のところ総勢4個なので、数だけで言えば少数派なんですが、それまで一個も持っていなかったどころか、そういう国があるのも知らなかったところの石が一気に4個ですから、大躍進!と言ってもいいでしょう。すでにこの雑記にも一個登場している石……マラウィ産水晶です。マラウィ産水晶との出会いは、知り合いの石好きさんに見せていただいた一見ツヤ黒、しかし光に透かすとインクブルーという、不思議で美しい石でした。もちろん、そういう石に出会うことができればぜひゲットしたいですが、私のところにいるマラウィの水晶は1つをのぞいて3つはスモーキー。スモーキーばかりなぜ買うかと言えば……なんといっても透明感のすばらしさ。スモーキーと言えば、色のイメージを陰陽に分けるとすれば、「陰」のイメージが強いのではないでしょうか。水晶だけで見てもアメシストやシトリンに比べれば、ちょっと地味な印象があります。でも、マラウィ産のスモーキーは、スモーキーにもかかわらず、まるで輝いているようです。以前にご紹介したマラウィ産水晶は、錐面が5つしかない変わり水晶でしたが、今回の水晶はルチル入り。ルチル……というよりはちょっと枯れ草っぽいですが(笑)。写真に撮ってみてわかったのは、この石は一見スモーキーですが、どうやらクリアな層で覆われているようです。ルチルの他には、エジリンもちょっぴり入っています。スモーキーの色合いにもいろいろありますが、私の見たところでは、わずかに黄色みを帯びているかモノクロ系の色味が多いブラジル産よりは、マダガスカルに近いようです。あるいはその透明感もあいまって、アルプス水晶にも通じるイメージがあるようにも思います。この魅力的なスモーキーを産出するマラウィという国は、アフリカの南部中央にあって、北と北西をタンザニア、東、南、南西をモザンビーク、西をザンビアと接しています。アフリカの地図を見てもらうと、ナイル川のさらに上流に、細長い湖が連なっているのがわかると思います。その一番南の湖の西に沿うように広がる細長い国がマラウィ共和国です。国土面積は118,484平方キロメートル、南北900キロメートル、幅は90キロメートルから161キロメートルほど。北海道と九州を合わせたのとほぼ同じ広さで、国土の5分の1が湖や川です。マラウィとモザンピークの国境となっている細長い湖はその名もマラウィ湖といいます。アフリカの地形を見ると東岸には他にも湖があって、主なものは北からヴィクトリア湖、タンガニーカ湖、マラウィ湖……と湖沼地帯が帯のように連なっています。これは東アフリカのグレートリフトバレー(大地溝帯)とよばれるもので、今も一年に数センチずつ広がっている巨大な大地の裂け目なのです。大地溝帯とは二億数千万年前、大陸大移動が始まった時に地殻変動によってできた大断層のことで、イスラエルの死海から紅海を通ってエチオピアを抜け、タンザニアまで続く東部地溝帯と、ウガンダのアルバート湖からマラウイへと続いてモザンビークからインド洋へ抜ける西部地溝帯からなり、その総延長は7000キロにも及びます。つまり、大地溝帯の地下深くにはマントルの対流が上ってきて、アフリカの大地を東西に引き裂いているのです。今もその他かさを増しつつあるエベレストと同じく、地球が今も蠢き変化し続けているその現場であると言えるでしょう。また、大地溝帯は人類の祖先が誕生した場所としても知られています。人と地球の歴史が交わる場所からやってきた石……そう思うと、まずますこの石が好きになります。
2005/04/01
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