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あまりテレビは見ない。でも、朝はテレビを流してしている。ドラマも2本みてる。ガキの使いは、全然見なくなった。NHKは結構好きだが、受信料は払っていない。朝、時計がわりにしてる情報番組は、めざましテレビではなくてスーパーモーニング。吉沢アナが出てたときのやじうまワイドは見てたけど、今は占いしか見なくなった。ベッドの中でなんとなく占いを見て、オレはてんびん座だからてんびん座のときに、ヤジオくんだかウマコちゃんだかが5つ並ぶとちょっとうれしくなったりしている。占いが終わるとすぐにスーパーモーニングが始まる。特にこれといった事件がないときは北朝鮮の話題でもちきりだ。9時前、おもしろそうな特集をやってるとき、見たいのをガマンして出勤する。2本見てるドラマのうち1本は「武蔵」。大河ドラマ。去年の「利家とまつ」が結構好きでよく見ていたこともありその流れと、バガボンドという、宮本武蔵を扱ったマンガも好きなことから見ることにしたが、あまり面白くない。なんというか、チープな感じがする。もう1本は、「美女か野獣」。これは結構好き。やり手キャリアウーマンの松嶋ナナコがカッコいいし、ノリの軽いディレクター役のフクヤマも痛快。そしてこのドラマの品格をぐっと高めてるのが、桜木敬一郎役の児玉清。アタック25かなんかの司会をやってる、静かにしゃべるオジサンなんだけれども、たまらなくカッコいい。ドラマの内容は、テレビ局のニュース番組制作部門に、視聴率至上主義のナナコと、バラエティー番組から転属になったフクヤマが、周囲とともに報道のあり方や自分の信念について対立したり葛藤したりするというような感じ。桜木敬一郎はそのニュース番組のアンカーつまりメインキャスターで、意見を求められたりしても静かに、「私は、与えられた原稿を読むだけですから。」なんて言ったりしてプロに徹している。話は概ね、「信念の通り行動していれば、きっと結果もよくなる」という展開だけれども、一見陳腐そうだけれども、うまい具合に涙腺緩ませてくれたりする。オレ、やられてる。でもこういう、見てて気持ちのよくなるテレビドラマは、久しぶり。オススメ。夜中ケーブルテレビの音楽番組を見ていたら、井上陽水のMake-up Shadowが流れてきた。でも歌っているのは井上陽水ではなく、元スピードの上原タカコだった。お、とか思ってテレビに食い入ってしまった。上原タカコはあまり好きなタイプじゃないし、歌もあまりうまくはなかった。オレがなぜ食い入ってしまったかというと、そのメロディーだ。誰が歌っても、いい曲だな、と思える旋律だと思った。なんというか、快楽的にピタっとはまるメロディーラインというか、普遍的。普遍的な音楽というのは、いつ聴いても色あせない、とか、流行に左右されない、というような意味だと思ってるんだけど、例えばよく普遍的な曲と言われているのが、モーツアルトやワーグナーの作品。ポップスやロックだと、ビートルズ時代のポールマッカートニーなんかの作品がそうらしい。普遍的な曲を作ったのが、スティービーワンダーが生涯で5曲ぐらい、ビリージョエルが2曲ぐらいだとしたら、ポールはビートルズ時代だけで、5,60曲は作っているらしい。日本人の中で、そういう普遍的な曲を作れる作曲家というのは、井上陽水とあと、桑田ケイスケじゃないかな、とか思ってる。坂本龍一なんかもそういわれているけど、聴かないからよくわからない。まだ少し風邪気味。でも喉とか鼻とかがぐしゅぐしゅなだけ。でも昔から粘膜系は弱い体質だったし、今も花粉症だし、そういうのには慣れてる。あれ、今気付いたけど、もしかしてオレ、花粉にヤられてる?花粉の季節?
2003.02.28
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昨日は宴会だった。名目は、鈴木さんの歓迎会だが、誰も心から歓迎はしていない。新しく人が入ったことを理由に、飲みたいというだけだ。同じプロジェクトに所属している仕事仲間は15名程度。まだ、名前を知らない奴もいる。今の時点で知らないということは、知る必要がなかったということだ。宴会は、神楽坂。飯田橋から市ヶ谷へ向かう外堀通りを、神楽坂通りへ右折したすぐの店。座敷の、仲間がいる席のすぐ隣で、なにやら合コンらしき宴会が行われていた。席に着いて最初の会話は、「なにあれ、合コン?」一見、合コンかどうか判断がつかなかったのは、男が、部長クラスのオヤジだったからだ。50男が4人ずらりと並んでいて、若いのが1人。トイメンには女が一列に並んで座っている。いわゆる合コンタイプの席次。合コンは、周囲から注目を浴びる。まず異性の容姿を査定し、遠巻きにオレなら一番右、とか、左から2番目もイケてる、とか、無責任に順位付けされる。不自然な盛り上がり方をして場が白むと、あつら盛り上げ方下手だな、とか余計な世話を焼くやつまで出てくる。無粋な行為であることには変わりないが、酒の席での、レクレーションだ。隣で合コンが行われていたこと以外、さしあたり特徴のない宴会だった。カラオケの勧誘にひっかかってる女はナンパ成功率が高い、とか、女は性欲とロマンスを分離できるか、とか、その場合手を握るかどうかが重要だとか、馬乗りになってグリグリしてわざと妊娠し、男をハメる女の手口とか、尻は後ろから拭くか前から拭くかに至るまで、話は多岐に及んだ。1次会2次会が終了し、帰ろうという段になってトイレへ入った時のことだった。男子用のトイレは一つしかなく個室タイプで、当然鍵を閉めて用をたしていた。するとノックが鳴った。扉に対して背中を向けたスタイルで、しかも両手が塞がっていたからオレは「はい」と返事をした。小便はなかなか止まらない。扉が、激しく鳴った。足で蹴ったような音だ。失礼な奴だと思った。酔っているのだろうが、オレが理不尽に領域を冒される理由はどこにもない。「あ?」苛立ちを最大限に表すように、攻撃的なトーンでボリュームを上げて言った。水を流し手を洗っている最中にも外から、「おっせーなおい、はやくしろよ」という声が聞こえた。オレは一つため息をついて、そして臨戦体制で個室のドアを開けた。相手の顔を睨みつけようとして、オレは絶句した。おそらく、鳩が豆鉄砲を食らったような顔になったかもしれない。そこにいたのが、一緒に酒を飲んでいた仲間だったからだ。岩城晃一似の38歳。オレのチームの、リーダー。「あ、身内でしたか」岩城晃一は恥ずかしそうに言って、個室へ入っていった。オレが笑い顔をこらえながら店の前へ出て、「さっき岩城さんがさ、、」と吹聴してしまったことは、言うまでもない。彼はおそらく朝まで飲んで、真っ赤な顔をして出社してきた。オレのはす向かいの席で、さっきまで、激しく船を漕いでいた。さて、仕事でもするか。
2003.02.27
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「大人しくする?」ミミミに言われたオレは、うん、とか、ああとか承諾の言葉を言いたかったが、口の周りの筋肉まで思うように動かず、うーとか、あーとかしか言えなかった。オレは言葉を失ったことに混乱して、話すために全身の筋肉を振り絞るつもりでチカラをこめたがカラダは動かず、口から出てくるのは涎だけだった。オレが2本目の注射を打たれたかもしれないと思ったのは、ミミミがオレの背中に乗った気配を影で感じ取ったからだった。アタマは怪しいが、視界は良好だった。ミミミがオレに乗った感触も、注射針の痛みも感じなかった。次第に、カラダが動くようになっていった。しかしまだ、自分の身体を動かしているという実感が無い。オレの意志通り、なんとなく手や足は動いてくれるが、動いているのは他人の手足なような気がする。オレの身体から生えているものが動いているから、オレの手足だと認めざるを得ない、というような不思議な感じだ。何のクスリだ。オレはミミミに振り向き、座った格好のまま聞きたいことを口に出してみた。ちゃんと言葉にはなってるような気がするが、オレが発しているのではないかもしれないとも思った。ミミミのジーンズはまだ膝まで下りたままだった。白い足よりも肌色に近いミミミのパンツは、黒いTシャツにより隠されている。オレは口を開けたまま、ようやく自分の涎が冷たいと思える感覚が戻ってきた。首を動かして肩で口を拭った。このとき、ミミミを荒く犯そうとしてしまったことを、後悔した。「ちょっとわたしの話をきいて欲しいんだけど、きく気ある?」オレはただアタマを縦に振って、Yesの意思を表した。ミミミは膝にあったジーンズを上げて元の位置に戻した。「今のもモルヒネ。筋収縮剤も少し入ってる。筋肉注射すると、一発で動けなくなる。 2本目は、筋弛緩剤。硬直をほぐしただけ。モルヒネの麻酔は、あと30分もしたら なくなるから心配しないで。今ならナイフでどこ切っても、痛くないよ?試してみる?」オレの意思に反して、身体が硬直した。身に危険を感じ、防衛機能が働いた。 「冗談だよ」ミミミは笑っていたが、身体の硬直はほどけなかった。「あのね、わたしは2つ、クスリを開発したの。一つはパラダイムフロート。試したでしょ? もう一つは、ジュリア。可愛い名前でしょ?ジュリアはもう18歳。でもまだ、製品には なっていない。本当はわたしが完成させたんだけど、内緒にしてた。」オレはミミミが飲みかけていたコーヒーを口に運んだ。痺れた手で不器用に流し込んだが、冷めてるのかどうか、温度まではわからなかった。「パラダイムフロートは、誰にも知られないで作ったの。ジュリアの技術を応用したの。 パラダイムフロートにも、ジュリアにも共通して言えるのは、意識に働きかけるということ。 麻薬じゃなく意識を操作するクスリは、世界的に例がないわけ。」ミミミは熱のこもった口調になった。オレは足を揉み解したりして、感覚を取り戻そうと努めた。本当かどうかは疑わしいが、ミミミがとんでもないクスリを作ったらしいことは解った。しかしその話を、オレにしていることの意味が、さっぱりわからなかった。で、オレにどうして欲しいわけ?「聞いてよ、でね、私は設計図なわけ。新薬の。このクスリを構成する化学記号は、 私のアタマの中にしかないの。」ジュリアって、なに?ようやく手足の感覚が戻ってきていた。掌を握ったり開いたりしながら聞いた。「ジュリアはね、本気。パラダイムフロートが遊びだとしたら、 ジュリアは、生きるために、必要なこと。」座ったままミミミに、手を伸ばした。掌は、上に向けている。かすかに微笑んだミミミは立ったまま、手を重ねた。もともと、誰かのいいなりになりながら今まで生きてきた。ミミミを引き寄せた。ミミミに振り回されてみるのも、悪くないと思った。キスした。唇の感覚は、戻っている。舌とか、指や肌も。「明日、東京へ行こう?」切実そうに、ミミミは言った。オレはうなずくかわりに、ブラのホックを外した。
2003.02.26
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ミミミの腕はオレの首にかかっていたから、彼女のジッパーに手をかけるのは容易かった。舌を絡ませながらジーンズを脱がす作業は困難を極めるかと思ったが、荒く下ろそうとしたとき、ミミミが腰を上げてくれたから助かった。ジーンズは太もものところで止めたまま、パンツの上から濡れているかどうか探ったがよくわからなかった。まだ舌を絡ませたたままミミミの太ももに視線をやった。蛍光灯の灯りが反射して、昼よりも白く見えた。想像していたよりも筋肉質だということを知ったのは、オレが愛撫するたびに、太ももの筋肉の形が曲線的に浮かび上がったからだ。Tシャツの下から手を入れて胸を探った。胸へ行き着くまでのわき腹の体温は低かった。ブラジャーは外さずにそのまま上へ押し上げた。ミミミの口から声が漏れたが、演技かもしれないと思った。演技かどうかはどうでもよかった。中途半端に服を脱がせたまま、ミミミを裏返しにした。逆手を取って、取った手を背中に押し付けた。「痛い!」ミミミは叫んだが、後ろからアタマを押さえて布団に押し付けた。んー、んーというようなこもった声を出し、膝のジーンズで拘束された足をばたばたさせている。大人しくしてろ。といった。ここまでは、オレの演技。ミミミは、オレの命令通り大人しくなった。オレは少し、興ざめしてしまった。後ろからだから表情は見えないが、ミミミが、薄ら笑いを浮かべているような気がした。取った逆手に再び力を入れ、パンツに手をかけて剥ぎ取ろうとした。その瞬間、オレの身体が浮き上がった。ミミミが素早く、視界から消えた。背後にミミミの気配を感じ、振り向こうとしたが、背中に鋭い痛みが走った。「動くなよ、針折れてカラダの中に入っちゃうよ」オレはまた注射を打たれたらしい。針が抜かれる感触を感じて振り向こうとした。振り向けなかった。カラダが、動かなかった。なに?「動けないクスリ」ミミミはおそらく、笑いながら言った。ミミミの表情を見られないから、わからない。
2003.02.25
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朝から気温が低く、雨が降っていた。現在昼過ぎ、雨は雪に変わった。湿った雪だが、かなりの量だから、このまま降り続けば積もるかもしれない。膝をクラッシュしてから1週間経過した。まだ走ったり飛んだりできるようなレベルじゃないけど、だいぶ回復した。なんとか自然に歩ける。週末は療養に専念した。だいぶビデオを観た。本当は「ピンポン」を観たかったが、全部貸し出し中だった。観た映画を並べると、「ウインド・トーカーズ」。ジョンウー&ニコラスケイジの戦争モノ。ジョンウー監督の映画は香港時代から好きだ。「みんなのいえ」。三谷幸喜。そういえば観てないなと思い、観たら面白かった。田中邦衛がものすごくよかった。「青い春」。松田優作の息子。キレた高校生の話。監督が確か、佐藤康光とかと同期の元プロ棋士。この豊田某という監督は「ポルノスター」という作品も手がけていて、それを見た佐藤康光がインタビューに答えたとき、「なぜこんなに人が死ぬ映画を作ろうと思ったんですかねえ」というとぼけたことを答えていて笑った記憶がある。で次にみたのは、「KT」。金大中暗殺未遂事件の話。普通。最後に、「ビューティフルマインド」。ラッセルクロウ。いい話だった。
2003.02.24
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オレは慌てた。慌てたが、無表情を装った。窓の下にいるミミミへ向かって、どうしたの?と訊いた。訊いたがミミミは、「寒い」と言っただけだった。右を指して、玄関へ回れという合図を送った。玄関へ行き照明を点けた。扉を開けるとミミミが立っていて、軽く笑いながら白い息を吐いた。家の中へ招き入れた。どうしたの?ミミミはオレの質問には答えずに、家の内装を見渡した。また急に抱きつかれるかと思い、一瞬身構えたが杞憂だった。「一人で住んでるんだって?」オレも、彼女の質問には答えなかった。香水だかシャンプーだかの匂いが鼻を刺激した。それほど強い匂いではないが、女がすぐ傍にいることを本能へ伝達するには、十分すぎるほどの匂いだった。ミミミは、首のところだけ毛皮になっている白いブルゾンを脱いだ。もともと熱がりなタチだから、部屋はそれほど暖かくはしていない。長そでの黒いTシャツとブルージーンズ姿になったミミミは、ベッドにもたれる位置に、ぺたりと座った。そこはオレの場所だ、と言いたかったが、止めた。なにか飲む?「ミルクココア」牛乳も、ココアの粉もない。ココアないから、コーヒーでいい?「いいよ」マグカップにインスタントの粉を入れて、ストーブで沸かしていたやかんからお湯を注いだ。砂糖とかは?「たっぷり」彼女にとってのたっぷりが、どれほどの量をいうのかわからなかったが、適当に入れて差し出した。おいしいとも、まずいとも言わなかった。どうしたの?「どうしたの、って?」そういわれると、ゆるいTシャツの襟元や細長い手足に目を奪われていたことに気付いた。抱くために口説くには、不安な要素が多い。しかし不安を一つずつ解消していったら朝になってしまう。はたしてこの女は、オレに抱かれるためにここへ来たのだろうか。少なくとも今は、日中裸で遊ぶような女には見えない。オレは酔っているが、最優先事項を特定するのは得意だ。最低でも2つ、質問に答えてもらわない限り、ミミミとは先へ進めない。あのクスリ、どうしたの?「え、ああ、あれ?気持ちよかったでしょ」どうしたの、って聞いてるんだけど。「わたしが、作った」作った?「そう、わたしが開発した」2度同じことを聞き返すな、というような表情をミミミは一瞬見せた。で、オレらはその実験台はわけ?見下されたような気がして、とっさに皮肉で返した。「そういうわけじゃないよ。4年もかけて作ったし、安全性は立証されてる」誰が?なんのために?という質問をするつもりだったがオレはあてずっぽうで、山之内製薬?と、適当な製薬会社の名前を言った。「ぶぶー、ジョンソンアンドジョンソン」あっさり、答えが出た。勝手に新しいクスリ、持ち出していいの?「いいの、もう辞めたから」いいはずがない、とオレは思ったが、どっちでもいい話のようにも思えた。ミミミを、抱きたくなってきたからだ。焼酎に入れる氷を持ってくるため席を離れた。戻ってきて座った位置は、さっきよりもミミミに近い位置だ。それでもまだ、間合いには入っていない。抱き寄せるには、不自然に近寄るステップが必要で、その動作の時に逃げられる可能性もあるし、よしんば拒まれなかったとしても、慌てて体勢を崩すかもしれないという不安もある。昼、テルたちと来たときとは違い、積極的に向かってくる気配もない。ミミミを抱くまでには、もう少し自然な距離と時間が必要だった。昼、なんで裸だったの?「え、見てたの?」初めてミミミが、狼狽した態度を見せた。狼狽に、つけこむつもりで、見てた。いつもすること?といった。しかしミミミは、「いつもはしない。新薬の実験。新薬っていっても、モルヒネカクテル。 モルヒネをジンとコークで割っただけなんだけどね。カラコはあれ、好きみたい」そんなに、ハイになっちゃうの?「ハイにはならない。どちらかというと、ダウナー系。モルヒネはもともと麻酔用だし、 あのね、犬に噛まれても痛くないかね、身体にブルーベリージャム塗って噛ませ ようとしたんだけどね、舐めてるだけで全然噛んでくれなかったの。実験失敗。」喉がカラカラに渇いてきた。鼓動が強くなってきていた。オレは犬のように這ってミミミへ近づいたが、ワニのように見えたかもしれない。両手でコーヒーカップを握っていたが、かまわずオレは唇を目指した。じっとして動かなかったから、難なく口づけを交わすことができた。ミミミは落ち着いていてコーヒーカップを傍に置いてから、舌を入れてきた。オレもそれに応えた。Tシャツの背中を探ったとき、ブラの固い紐の感触が指を伝った。そのときオレは、サディスティックな気持ちになった。
2003.02.23
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首に絡まるミミミを振りほどく方に力を入れながらテルに助けを求める視線を送った。テルは肩をすくめて首を傾げた。カラコは頬杖をついてオレとミミミを見ている。オレは困ったような表情を繕って、頭を指した指をくるくると回した。ミミミに気付かれないように。こいつアタマいかれてるのか?というメッセージだ。テルは、しょうがないなという風に下を向いて立ち上がり近づいてきた。そして無言のままミミミの背後に立ち、彼女の肩をポンポン、と叩き振り向かせた。テルがミミミに目だけで合図を送ると、ほどなくミミミはオレから離れて後ろを向いた。そこからは、もうオレには興味がなくなったというように、バッグから取り出した荷物をしまい、代わりにセーラムライトを取り出して火を点け、窓の外を眺めていた。ミミミのバッグはヴィトンでもプラダでもなく、黒いナイロン製の安物だった。オレから離れてからミミミは、オレの方を一つも見ようとはしなかった。オレはミミミに、ブランド物のバッグを買ってやりたくなったが、ミミミがブランド物に、興味を示すとは到底思えなかった。ミミミの気を惹くために何をしたらいいか、というようなことを考えた。ミミミはオレに背を向けて、窓の外を眺めながらタバコを吸っている。4人が帰った後、オレはパラダイム・フロートによる浮遊体験と、ミミミのことを考えていた。テルもカラコも、クスリのことも、ミミミのことも説明してはくれなかった。むしろ意図して避けていたといっていい。テルがオレに女を紹介したのは初めてだった。なぜテルたちとカラコが一緒にいるのかもわからない。カラコはクスリを使わなかった。ミミミが、本当に気が狂っているとは思えない。テルに電話をした。今、いいか。「ちょっと待て」電話を持って移動する気配がした。「いいぞ」ミミミ、まだいるのか?「いる。リビングで、メシ食ってる。母親に、気に入られてる。」いつから?「5日前から。俺の、彼女ってことになってる。」彼女ってことになってるってどういうことだよ。「そういうことだ。最初は、そのつもりだった。ちょっと、状況が変わった」オレは沈黙し、テルの次の言葉を待った。「手に負えない」どういうことだよ。「おかしいと思ってた。上手く行き過ぎてた。あいつの目的は、俺じゃない」目的?「おまえさ、」なんだ。「いっちゃ悪いけど、おまえ親、いないだろ」いない。「広い家に、その歳で一人暮らししてるって、おまえのことを紹介したら、 ミミミ、ハンパじゃなくおまえに興味を示した。だから連れていった」あのさ、ノブ、大丈夫か。オレは話題を切り替えた。ノブは、目を開けたまま気を失い、テルに担がれて帰った。「まだ口開けてヨダレ垂らしてるが、大丈夫だ。ノブはいつもああなんだ」電話を切った。オレには親どころか、家族も親戚もいなかった。物心ついたときには、施設にいた。18の時、施設に弁護士を名乗る男がやってきた。オレを、引き取るのだといった。神奈川の施設から、長野のこの家に移された。自動車の部品を作る仕事をあてがわれた。贅沢をしなければ、生活に困ることはない。親や家族が必要だと思ったことはなかった。テルとノブとは、酒場で知り合った。ノブが酔って前後不覚になったとき、テルと一緒に担いで帰った。家が隣同士だと知り、付き合いが始まった。この2人以外、男友達はいない。オレはテレビを見ながら焼酎を飲んでいたが、テレビが何を言っているかほとんどわからない。いつもテレビは流れているだけだが、点けていないと視点をどこへやったらいいか迷う。今日オレの周辺で起こったことがあまりにも強烈で、そのイメージに囚われて眠れなくなることを怖れたオレは、いつもより酔うため一晩で焼酎のボトルを2本空けていた。音がした。玄関のチャイムでもなく部屋の扉でもなく、窓ガラスがコツコツと鈍く鳴った。窓に近づいてカーテンを開け、目を細めた。ミミミがいた。首には毛皮が巻かれていたが、口に手をあて寒そうにしていた。オレと目が合うと、小さく左手を振って顔をほころばせた。
2003.02.22
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ミミミは固まったまま動かない。立ったままオレは夢から覚めたような気持ちになった。どこかで拒絶していたが、オレは、わかってしまった。「どこ行った?」テルが、雀マットを拭く作業をやめてオレに問うた。「このへん、飛んでたよ。」「このへんかよ、ミミミは今ごろ、香港あたり飛行してるぞ」口元を歪めただけの笑みを浮かべてテルが言った。「どういうクスリだよ」訊きたいことはたくさんあるような気がしたが、漠然とした質問しか浮かばなかった。「飛べるんだよ、飛べただろ」まだ顔を歪めたまま、テルは短く説明した。こいつの笑い顔は、笑いだか怒りだか、時々わからない。「ねえ、麻雀まだなの麻雀。」退屈そうにカラコが、テルに向かって言った。クスリの説明はもうよせ、という意味に聞こえた。ノブは、あお向けになって寝ているが、目が開いている。「おまえの次に、こいつも飛んだ」ノブに視線を落としたオレに気付いたテルが言った。「テルおまえは飛ばないのかよ。」「ああ、オレは酔う。合わないらしい」そういえばテルの顔色があまりよくない。何度か試して、疲れているのかもしれない。「カラコは?ってゆうかこれ、カラコのお姉さん?」これ、というところでミミミを指して、訊いた。「ちがう」「じゃあ誰?ってゆうかなんでカラコここにいるの?」「わかんない」こいつらとの会話は全く要領を得ない。まだクスリが、抜けきれていないのかもしれない。「オレは、寝てただけか?」浮遊体験は、実感として残っている。まだ少しなら、飛べる気もする。「ああ、何度か寝返り打ってただけだ。ミミミにイタズラされてな」テルが答えた。オレはミミミを見た。立膝にうなだれたままだ。たまに、人差し指だけ動く。腰のあたりの地肌が見える。白い。この女はさっき、庭で裸で遊んでいた。真昼間に。ミミミを見ているオレをななめから見ているカラコの視線に気付いた。カラコに視線を移して、「ってゆうか、こいつ誰なんだよ」と声を荒げず言った。邪まなイメージをカラコに見透かされないようにするためと、オレはいたって落ち着いているんだということをアピールするために、努めて声のトーンを下げて言った。「キレイなコでしょ」カラコは、オレの質問には答えなかった。オレは言葉に詰まった。確かに、キレイだ。しかしカラコも非常にキュートであり、オレがここでミミミを「キレイだ」と言ってしまうと、カラコがキレイじゃないようなニュアンスの表現になってしまう。ミミミのキレイだが、カラコもキレイだ。これではただのバカな男になってしまう。それぞれ違う美しさを持っている、ということを伝えたかったが、上手い言葉が出てこないから、黙っていた。ふと、ミミミが動いた。首を上げて虚空を見つめていた。みんな一瞬ミミミに注目したが、ミミミは視線を宙に定めたまま、また固まった。ノブはあお向けになって寝たまま、目をみひらいてぴくりともしない。「そういや麻雀はどうしたんだよ」テルに訊いた。「麻雀なんかどうでもいんだよ、ミミミにおまえのこと話したら、会いたい、ってゆうから連れてきたんだよ」オレの何をもってこの、ミミミという女は会いたいと思ったのだろうか。オレは自動車の部品を作る工場に勤めている。オレの作っている部品が、自動車のどこに使われているのかはよく知らない。一度聞いた事があるが、構造をイメージできなかったから忘れてしまった。自動車にも、部品にも興味はない。ただ、雇用されているから労働している。何の取り得もない30男だ。「・・・行ってきた」後ろから、それもかなり近い距離から声がしてオレは驚きながら振り向いた。「シンガポール、行ってきた」といいながらミミミが、またオレにからみついてきた。耳に熱い息が容赦なく浴びせられてオレは少し、カラコの視線が気になった。テルは口を歪めているだろう。ノブは、まだあお向けのまま動かない。オレは世界地図をイメージしたが、シンガポールの正確な位置が捕捉できない。この女の目的がよく、わからない。
2003.02.21
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ようやく女がオレの口から離れた。女の唇は唾液でしっとりと濡れて光っている。女はオレに馬乗りになったまま、辺りを見回しはじめた。なにかを探しているようだ。肘をついて半身を起こそうとしたとき、また硬く押さえ込まれて制止された。オレは起きるのをあきらめて、この女のしたいようにさせることに決めた。自分のバッグを見つけた女は、乱雑に中から荷物を取り出して、テーブルの上に並べていった。コタツに入っているカラコはテーブルに頬をつけてぼんやりとこちらを眺めている。マットを拭いていたテルも、一瞬動作を止めこちらを見ていたが、オレと目が合うとまたマットに視線を落とし、磨く作業へ戻った。ノブは麻雀パイを転がしたり、積み重ねたりしている。もともと他人のことには、あまり関心を示さない男だった。馬乗りの女はあわただしく銀色のステンレスケースを開き、中から注射器を取り出した。「ミミミ、さすがにそれはヤバいんじゃない?」カラコが言った。この、オレに馬乗りになっている女の名前は、ミミミというらしい。不思議な名前だ。ミミミはゴム管を取り出し、片手だけで器用にオレの腕へ巻いた。本気で注射を打つつもりなのだろうか。中身は何か気になるが、誰も深刻な顔をしていない。ヤバいんじゃない?と言ったカラコも、セリフほど、慌てている様子でもない。抵抗するのも格好悪いし、注射器の中身が何か、少し興味があった。そのまま、注射を受けることに決めた。ゴム管により、オレの動脈が浮き出たことを確認したミミミは、真剣な表情で注射器とオレの腕を見つめ、作業を続けた。膝を立て、足でオレの掌を押さえ、そして慎重に注射針を腕に差し込んだ。針が突き刺さる感触がした。痛くはない。奥までスライドして止まった。真剣な表情のミミミは美しかった。オレは見とれていた。垂れた髪が顔にかかり視界を邪魔しても、彼女は気にすることなく液体を注入する作業に集中した。やがて全ての液体がオレの体内へ収まったらしく、ミミミは針を抜き、顔にかかった髪をようやく書き上げて、目を細めて少し笑った。「痛かった?」オレは小さく首を横に振った。「なんの注射?」オレの声は、ガラガラに歪んでいた。「パラダイム・フロート」とミミミが答えると、視界に屋根裏部屋の天井が迫ってきた。どんどん近づいてきてぶつかりそうになり、叫び声を上げてしまった。強いコントラストの青が目に飛び込んだ。浮き上がっていた。落ちる時のような浮揚感がある。しかし景色はどんどん下へ下へと流れてゆく。上へ、落ちている。正確には、落ちていくような加速度とスピードで、上へ上へと浮いている。下を見ると緑色の地面が、どんどん遠ざかってゆく。(まずい)このまま上に落ちてゆくと、寒さと酸欠に耐え切れなくなるかもしれない。止まるにはどうしたらいいか。止まり方を考えていると、なぜか減速し、空中で静止した。下には小さく、家が見える。オレが住んでいる家、隣の黒い家、他の誰かの家。もっと広い間隔で並んでいると思っていたが、上空から見ると結構密集している。地上から、ものすごく高い所へ浮いたままになっているが、不思議と恐怖感はない。家のない部分の地面はほとんど緑色。芝生か、草原か、水田なのかは、ここからだと、区別がつかない。下へ降りるにはどうするんだろう、と思うと同時に、下降が始まった。どうやら意識が命令するだけで、浮遊をコントロールできるらしい。もっと速く、少しゆっくり、とまれ、曲がれ、というような、思いつく限りの命令を試した。しばらくすると、ずいぶん巧く、フライングをコントロールできるようになっていた。意識が命令すればオレは上にも右にも「落下」することが出来るが、下方向へ落下するのが最も困難だった。まず上へ落下しながら、引力による減速と静止を想定し制動する。そして静止から自然落下までの放物線をイメージし、実際の落下運動を再現できるようになるまで、かなり時間がかかった。やがて戸惑いを一つずつ克服していったオレは、地面スレスレを100km/hのスピードで飛べるようにもなった。遠くに山が見えて雪を被っていたから、雪に触りたくなって山を目指そうとした。ちょっとした旅になるが、このスピードならかなりの速さで頂上へ行ける。雪山の頂上を目標にアタマの中でイメージを描き、「落下」しようとした。ふと思い出した。そういえばあいつらはどうしているんだろう。あいつらは飛ばないのだろうか。少しだけ様子を見てから山を目指そうと思い、家に戻った。2階の屋根まで飛び、窓を開けて中へ入った。「ねえ、どうだった?」ミミミがちょうど、自分の腕にゴム管を巻いているところだった。「飛べた。ものすごく気持ちよかった」オレは息を弾ませて答えた。「ホント?最初から気持ちよく飛べる人ってあんまりいないんだけどね」といいながらミミミは、自分の左腕に注射針を指した。真剣な表情だった。「これから向こうの山に飛んで行こうと思うんだけど、一緒に行く?」オレは、自らパラダイム・フロートを注入しているミミミを誘った。誰かと一緒に飛んだら、もっと楽しいかも知れないと思った。「山?行けるかな」と言ったミミミは、膝を立てて座った格好のままうなだれて、しばらく揺れた。やがて揺れが止まり、そのまま固まって動かなくなってしまった。
2003.02.20
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昨日は宴会だった。3,4年前に一緒に仕事をした仲間、というよりは客だった。オレがいる会社はC社。コンピューターシステムの開発やサービスの提供を行っている。我々は、B研究所の仕事を請け負っていた。そしてB研究所は何をしていたかというと、A銀行の金融システムの構築。つまり組織の関係は、A銀行→B研究所→C社、という順序の階級構造になっていて、C社は最端を担っていた。しかし現在C社は、A銀ともB研とも契約していない。ビジネス的な接待を含む宴会ではなく、全く個人的な、ただ昔話をするための宴会だった。その幹事をオレがやった。宴会に向けて盛り上がっていった。久しぶりに昔の仲間に会うのを、楽しみにしていた。銀行の仕事は、5時半ですんなり帰れないらしく、全員が集合出来る時間がまちまちだったことから、コース無し、時間無制限で席だけ予約した。それをいいことにドタキャンが相次ぎ、全員が集まるまで3時間もかかった。32歳の女性Tさんは、田中真紀子のように聡明で攻撃的で男性的だ。しかし登場するときに、「おひさしぶりです」というところを間違えて、「はじめまして」と言ってしまい、笑いをもらっていた。ところが全員が集まっても、あまり、懐かしさがこみ上げてこなかった。当時からよく飲んでいたから、記憶の中にあのころの体験が、強烈な映像として刷り込まれているのかもしれなかった。3年ぶりなのに、先週も会っているような気がした。「おーひさしぶりー!」と声を張り上げて、再会を喜ぶ者は誰もいない。ただ、盛り上がっていないわけではなかった。3年か4年経ってもあまり変わらない姿を見て、皆安心していたようにも思えた。宴会が終わり、杖をついて歩いている姿をバカにされながら、駅へ向かった。彼らとは、ビジネス的な関係はもうないが、1年か、2年に1度ぐらいは、また集まって飲みそうな予感がする。そんな、熟成した関係をオレは、この仲間の中に見出した。昨日は、とてもいい酒を飲んだ。
2003.02.19
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誰の家かわからない一軒家。日当たりがいい。空が青い。廊下の床の光沢や室内の翳りや、廊下を中心にした間取りには記憶がある。玄関から向かって左手には洋室があって、プラスティックのシャンデリアがぶら下がっている。8畳程度。この家はオレの持ち物ではないが、この部屋に住んでいる。シャワーを浴びることにした。洗面所からは隣の家が見える。20メートル離れた隣の家は、黒い。ここと隣の黒い家の間には庭があり、芝や雑草が生えている。区画を仕切る柵はない。庭として機能しているのかわからない。洗面所で服を脱ごうとして、一瞬ためらった。外に人が見えたからだ。芝生で、見知らぬ女が遊んでいた。女は、裸だった。誰だかわからない。隣の家には、テルとノブという男の兄弟が住んでいる。彼らの親戚かもしれない。オレは服を脱ぐのを止め、裸の女を見つめた。誰もいないと思っているのだろうか。あるいは、気が痴れているのか。胸は小さく、陰毛は薄い。肌が白くて透明だ。日の光に反射して眩しい。細く幼い体つき。しかし二重のつり目と、淡い笑顔を湛えた顔は、非常に美しい。控えめな笑顔。気だるそうでもあるし、欲情的でもある。洗面所の窓ガラスはマジックミラーになっていて、あちら側から中にいるオレを見ることはできない。幼い身体や動作と、エロティックな顔の表情が、アンバランスだ。オレは服を途中まで脱いだまま、裸の女を見ている。女は、オレが見ていることを知らずに、裸で日の光を浴びながら、芝生や動物と戯れている。オレは性的欲求の対象を見て興奮しているのか、美しいものを見て心を奪われているのか、どちらかわからない。テルとノブが遊びに来た。シャワーを浴びていたから、勝手に2階へ上がっていてくれ、といった。オレはまだあの、裸の女の映像が頭から離れない。勃起が、静まらない。200㎡もある2階は、ほとんど物置として使われている。屋根裏部屋がある。縦に長い10畳ほどの、薄暗い部屋。屋根裏部屋へ入ったとき、オレは息が止まりそうになった。さっき裏の庭で、裸のまま遊んでいた肌の白い女がいたのだ。ちゃんと服を着て、コタツに小さく収まっている。女はオレに向かって、さっきと同じ気だるく欲情的な表情で、曖昧に首を傾げた。初対面の挨拶かもしれなかったが、テルもノブも、この女の説明はしなかった。もう1人女がいた。オレは再度狼狽した。オレは、この女を知っている。カラコだ。なぜカラコが、ここにいるのかわからない。テルとノブの親戚だとは、聞いていない。2人の女は、よく似ている。姉妹なのかも知れないが、カラコにみせてもらったことのある姉の写真とは、似ていない。裸だった女のほうが、カラコよりも攻撃的な顔をしている。やっぱり姉妹なのかもしれない。カラコは妹。なんとなく、そう確信した。2階の屋根裏部屋には、コタツとパイが用意されていた。マージャンをしに来たらしい。「なんだよこれ雀マット、汚れてるし折れてるし、使えねえよ」テルが、麻雀用のマットを広げて、汚れを拭いたり折れを伸ばしたりし始めた。「そんなの気にするなよ、早く始めようぜ」オレは急かしたが、テルは汚れを気にしてマットを磨きつづけた。テルとノブ、カラコ姉妹とオレ。全部で5人いる。しかし麻雀は、4人しかいらない。裸だった女、つまりカラコの姉は、「わたし誰かと一緒にやる」といって、ノブの隣に小さく座ったはいいものの、なかなかゲームが始まらず、テーブルにアゴをつけて、退屈そうに暇をもてあましていた。オレはカラコと話をした。「なんで麻雀?」 「さあ」 「はじまんないね」 「そうだね」テルはまだ、マットを磨いている。10分以上、磨いている。「退屈だから、キスしようか」 「うん、ちょっとだけね」カラコへ顔を近づけた。カラコも少し近づいてきて、唇が触れた。ほんの少し。「ホントにちょっとだけだな」 「だってちょっとだけっていったじゃん」 「ケチ」濡れた唇の感触が残っている。テルはまだ、マットを磨いている。「ねぇ、わたしもキスしたげよっか」「え?」オレが返答に窮しているうちに、姉がコタツから這い出てきて近づき、オレに絡みついた。そのままオレは唇を塞がれ、もたれるように覆い被さられて倒された。押し倒されると今度は、オレの腕を押さえ馬乗りになった。そのまま唇を吸われ続け、舌や足が絡み合っていて逃れることが出来ない。もとより、逃れなければならない理由が希薄だから、あまり逃れるほうに力は使っていない。オレがずっと下になったまま、彼女のキスはだいぶ長く続いた。
2003.02.18
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月曜。帝京大付属病院。1時間待って、診察を受けた。オレの膝のレントゲン写真が3枚、バックライトに照らされて、医者の前に飾られている。土曜に診てくれた医者とは違った。ベッドに寝かされた。ズボンをまくり、膝を出した。看護婦がいきなり、注射を用意し始めた。医者は入念に消毒をしている。膝に血が溜まっているから、抜くのだという。注射針が刺さる感触がした。オレのすぐ上に看護婦の上半身がある。看護婦はオレの膝を見つめている。オレは看護婦の整った眉毛を見つめている。目が合わないうちにそらしたら、診察が終わった。オレの膝に溜まっていた血は、注射器2.5本分。約70ml。外傷だったら、縫うほどの出血量らしい。この内出血の量は半端じゃないから、精密検査をしようということだった。その日が3/5。治ってたら、どうするんだろう。午前中だけ仕事を休み、午後から会社へ出た。下り階段がきつかった。駅から会社までの道のりが、非常に長く感じられた。会社へ着いたら、注目を浴びた。足を引きずって、杖をついていたからだ。どうしたの?スキー?スノボ?一躍人気者になったオレは、ケガの経緯を説明するために、同じ話を10回ぐらい、違う人にした。
2003.02.17
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日曜は、ベッドに寝たまま暮らした。借りていたビデオを観た。「模倣犯」、「エピソード2」。どちらも、あまり面白くなかった。夕方、嫁が座椅子と、杖を買ってきてくれた。ありがたい。松葉杖だと小回りが効かず、もっと小さい杖が欲しいと思っていた。本当は、足を撃たれ悪くした生え抜きの刑事が持っているような、アルミでできた杖が欲しかったが、おじいちゃんが持ってるような、よぼよぼの杖だった。おあつらえむき。痛みは引いた。腫れは残っている。昨日よりは、うまく眠れた。
2003.02.16
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土曜に神立高原へ行った。昔の仕事仲間で、今も年に2回ぐらい会ってる仲間。1人は38。30過ぎてから、ボードやサーフィンやスクーバを始めた。サッカーの中田のような髪型をしている。ベッカムに似ている。午後、コースも全てまわり、さてじゃあ何しようかということになって、ジャンプ台やトリックがあるコースへ行くことになった。オレはほどよく酒が入っていて、飛べるような気がした。「ちょうどビールで恐怖心なくなってるしね」と仲間に煽られて、飛ぶことに決めた。普段なら飛ばない。危険だからだ。だいぶ前に飛んでアタマから落ちた。それで脳震盪を屋って以来、怖くて飛べなくなった。10年ぶりの挑戦。怖くはない。飛べる気がした。飛んだ。飛べた。しかし着地のことを、忘れていた。飛ぶことのイメージでいっぱいで、着地までアタマがまわらなかった。右足に、全体重がかかった。グキ、という音が瞬間的に聞こえた気がした。転倒し転がり、コース脇で、しばらく動けなくなった。それでもなんとか立ち上がり、仲間のもとへ滑っていった。右ひざの違和感を訴え、ギブアップを表明した。そのまま下まで滑り降りた。もう1本ぐらい、いける気がしたが、やめた。レストランで休憩していると、仲間が集まってきた。4時。そろそろ終了の時間だ。帰ろうとして立った。歩けない。痛みが増していた。それでもなんとか、クルマに乗り込んだ。帰りのクルマの中にいるとき、痛みが増幅してきた。じっとしていても痛い。後ろで、横にならさせてもらうことにした。それでもしびれるように、継続的に痛かった。眠れなかった。東京へ着いたクルマは、自動的に病院へ直行するハメになった。38歳ベッカムのクルマだ。緊急外来。あまりのオレの痛がりぶりを見かねた看護婦が、車椅子を勧めてくれた。フランスを思い出した。診察を受けてレントゲンを撮った。骨折はしていなかった。が、この痛みと腫れは、尋常ではなかった。細かい骨が折れてるか、靭帯か、捻挫か、打撲か。医者も首を傾げていた。痛み止めと松葉杖、包帯とシップをもらい、病院を後にした。痛み止めは全く効かず、夜は眠れなかった。
2003.02.15
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今日はバレンタインデーだ。昨日「美女か野獣」というドラマを見ていたら、男性社員が、バレンタインにチョコをもらうために、女性社員の気をひく、とかいうようなシーンを見た。現実には、ほとんど見かけない光景だけれども、楽しそうな職場だと思った。さて本日の収穫。まず朝食のパン屋で1個。小さいハート型のチョコ。しかしこれは客全員へのサービスのようだ。次に茶だんご。誰か京都へ行ったお土産。そしてじゃじゃーん、女子社員がデパートの袋を持って、チョコを配りにきた。「女子みんなで、買ってきました。」ハート型のクッキーでチョコをサンドしている。しかもダブルで。配りに来てくれたおねいちゃんも、ニコニコ愛想がいい。これはおおがかりだ。少し嬉しくなった。合計3個。さてあとは、オレに密かに恋こがれているコから、「あの中村さん、手作りのチョコ、食べてもらえませんか?」ででーん!なんてな事件でも起こることを期待して、凛々しく仕事にでも打ち込むか。うそだけど。
2003.02.14
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朝から調子悪くて、仕事へは午後から行くことにした。調子悪いというのは、「もう少し寝なきゃ」という欲求が、仕事を休むという背徳感に勝つことで、オレの場合、いつも「もう少し寝なきゃ」と思いつつなんとなく起きてしまうけどたまに、どうしてもダメな日があって、この日はその、どうしてもダメな日だった。1度9時に目覚ましをセットし、9時まで寝る。9時に起きて会社に連絡を入れ、今度は11時半に目覚ましをセットする。11時半のアラームで目が覚めたとき、まだ起きられる状態ではなかった。このまま1日休みにするかどうか、だいぶ悩んだが、とりあえず起きてみることにした。起きてしまえばなんとなく起きられる。シャワーを浴びて着替え、ドトールで朝食を兼ねた昼食をとった。ところがAサンドでさえ、胃にもたれた。アタマがボーっとしている。電車に立って乗っているが、足元がふらついて、バランスを保てない。会社に着いてもまだ眠気がとれず、ところどころでふらふらしていた。机に座っていても、睡魔と格闘するだけだった。帰り、焼き鳥屋へよった。1人で本を読んだ。少し復活したが、家へたどり着く頃になるとまた、眠気が襲ってきた。少し仮眠することにした。夢は、見なかった。
2003.02.13
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昨日の仕事はヒマだった。今月から忙しくなる予定だったが、何かが遅れているようだ。早く帰ってきたから、気まぐれでパチンコ屋へ入った。1ヶ月以上やっていなかった。ネオプラネット。2000円でレギュラーを引き、すぐにビッグが着た。投資が少なく、これ幸いと思いゲームを続けたが、全て飲み込まれた。そこでやる気が失せて、店を出た。近所にある牛角が、フェアをやっていた。「中落ちカルビ、190円」。安い。とりわけ目を引いたのが、「生ビール、98円」入ることにした。カルビ、タン塩、豚けむり焼き塩、ぎあら、ロース、次々と注文した。ふと、フェアのちらしをよくみてみた。「生ビール98円は、お1人様1杯に限り有効です」やられた。生ビール1杯で済むわけがない。それでも飲み、食った。少し油が強かった。帰り、ビデオを借りてきた。「アイアムサム」。先日スパイダーマンのビデオを借りたときに、予告を見て、次に借りることに決めていた。アイアムサム、見た。いい映画だった。自閉症の父親は、7歳の知能で成長が止まっている。娘が7歳になったとき、児童擁護団体が、父娘を引き離した。そんなような話。全編に、ビートルズのカバーが流れている。いい映画だった。クボヅカくんの、「ランドリー」を見たときと同じぐらい、「いい映画だな」と思った。どちらが上か下かは抜きにして。寝た。夢を見た。白い特攻服を着た男が、真剣を持って立っている。髪はリーゼントパーマで一見ヤンキー風だが、目が白目と黒目の区別なく、黄色く光っている。特攻服の男は真剣をかざし、柄の部分ではなく、刃の部分を持った。刃が指に食い込んでゆき、1本ずつ切り落とされてゆく。黄色く光る目により、男の表情はよくわからない。指の切断部分から、血が吹き出ている。男の仲間が、切り落とされている指を拾い集めている。冷凍して保存すれば、また繋げられるらしい。我々は、この男と戦わなければならないようだ。我々の得意技は、「かまいたち」。
2003.02.12
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小学校の体育館。床が、暗い色の木で出来ていて、全体的に暗い印象の体育館。窓には、格子が張られている。ボールが当たっても、窓が割れないように。オレが通っていた小学校だ。今オレは、大人になっている。数人の男女と一緒にいた。小学校の時の同級生。彼らも大人になっている。子どものころの面影はあまり、残っていない。体育館では、イベントが行われている。我々同窓生たちは、客としてもてなされている。立食だが、テーブルには酒や料理が並んでいる。濃紺の背広を着た中年や、水色の制服を着た女が、話しかけてくる。しかし我々は知っていた。このイベントが、催眠商法であることを。最後、商品説明のフェーズになったところで我々は帰ることにした。背広の中年や、制服のOLが慌てた顔になった。食えるだけ食い、飲めるだけ飲んで我々は、販売スタッフをバカにして帰った。気分が良かった。誰かの家の、部屋の中。この部屋の入り口の扉は、壁と同じ色をしていて、一見どこから入るのかわからなない。ベッドや低いソファーがある。ソファーには、ペルシャ絨毯のような模様の、カバーが敷かれている。我々は、酔っている。立ち込めている煙が、タバコによるものなのか、マリファナの煙あるいはヘロインを吸引するときのものなのかは良くわからない。ただ、酔い方が普段とは違うから、酒の他になにか、興奮性の物質を取り込んでいるのかもしれない。オレは2人の女を相手にしている。1人の女とはキスをしながら、指で下を攻めている。もう1人の女は、オレの下を攻めている。オレはどちらに射精しようか、迷っている。その時、部屋の扉が開いた。女たちの父親が、部屋に乗り込んできた。オレは、逃げる。女たちを連れて、逃げる。他の奴らとは、別れ別れになった。とにかく女2人を連れて、逃げた。この街の交通手段は、船。クルマや大きな荷物を載せる船に乗り込んだ。船員に見つからないよう、枠組みの上に隠れている。ビルの看板や、鉄橋の土台にぶつかりそうになるたび、頭を伏せたり、ジャンプしたりしなければならなかった。しかし逃げるためには、仕方がない。別のグループがいた。我々と同じように、荷物に紛れている。斜めになった鉄骨の枠組みの、上に我々がいるとすれば、彼らは下にいた。プレイガールのような集団だった。プレイガールは70年代のテレビ番組で、派手なファッションの女探偵たちが、難事件を解決する話。船は海に着いて、我々は降りた。浜辺へ行くと女たちが、はしゃぎだした。別のグループのリーダーらしき女と、話をした。これからのことや、当面の資金繰りなどについて。彼女は、夏木マリだった。そんな、夢を見た。今日は映画を2本観た。「マジェスティック」「スパイダーマン」どちらも、悪くない。
2003.02.11
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今朝のことである。通勤途中、会社のすぐ近くで、後ろから呼び止められた。「まてごるあ、信号赤だろ」確かに、歩行者用の信号が、青から赤へ変わっていた。それでも歩行者はばらばらと、いわゆる無理な横断をしていた。オレは比較的ゆっくりと赤になった信号を渡り、左折したがってるクルマのドライバーと目が合っていた。そのドライバーが、多分オレの蔑んだような表情に腹を立てて、降りてきた。そしてオレを振り向かせ、腹相撲を挑んできた。「だからなんだよ」オレは開き直った。「ぶっとばすぞテメ、追い込みかけたんぞごるあ、 てめケンカしたことあんのか、あ?」オレのセリフではなく、相手のセリフだ。年齢的には、20代半ばといったところだろうか。安物のスーツを、よれよれに着ている。貧乏くさいワイシャツの襟からは、中のTシャツがはみ出ている。アタマの悪そうな顔で、目の周りを真っ赤にしている。しかし彼は、一向に手を出す気配を見せない。挑発だけしている。オレは可笑しくなってきて、「落ち着けよ、田舎モンが」と返した。「おう、田舎もんで悪かったな」どうやら本当に田舎モノを自負しているらしい。「やってやんぞ、どこまででも追い込んでやっからな、かかってこいや」オレからかかって行くわけにはいかない。相手の怒りに正当性を与えてしまうことになるし、オレがまんまと、挑発に乗ってしまったことになる。しかもここは天下の往来であり、会社もすぐ近い。同じ会社の人間に、この図を見られたらと思うと、恥ずかしくなってきた。相手もなおも、手を出す気配を見せない。オレは早く、この茶番を切り上げたかった。目の前のコンビニへ入ろうとすると、腕をつかまれた。いい加減面倒になったオレは、「何したいんだよボケ」と声を荒げた。するとやつは、「ほら『ボケ』だってよ、弱虫チックだね~」といって、二言三言、捨て台詞を吐きながら、クルマへ戻っていった。オレは大きくため息をついて、そのままコンビニへ入って行ったが、めちゃくちゃ恥ずかしかった。はあ、朝から気分が悪い。
2003.02.10
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昨日、昼の3時から深夜3時まで、ずっとビールを飲みながら、やりつづけていた。織田信長が好きだ。彼は、弱い尾張衆を率いて、天下統一の布石を作った。信長の時代、最強の先頭集団は上杉謙信と武田信玄だった。信長の軍隊は、弱かった。しかし彼が中原の覇者になったのは、彼が天才だったからだ。軍事政策や外交能力、革命的な戦闘方法などは、他のどの大名よりも優れていた。信長は、一個人の裁量だけで、天下統一の直前まで到達したのだ。さて今は、信長誕生から16年。まだ父の信秀の時代だ。伊勢志摩にて、攻防中。
2003.02.09
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戦国武将が好きなわけだが、新しい信長の野望が出ていたので、しばらくひきこもることにする。とりあえず美濃を押さえて、「天下布武」のスローガンを掲げたところで、また連絡する。
2003.02.08
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今週の記憶がほとんどない。先週末に乗鞍行って、スノーボードを楽しんだ。ネット上の集まりだったから、オレはネット住人に詳細を説明するため、レポートを書かなきゃいけなかった。レポートを書いている間は、アタマの中にスキー場のイメージしか浮かばないから、オレは擬似的に、ずっとスキー場にいるような気分だった。昨日、書き終えた。昨日、スキー場から帰ってきたようなものだ。普段の生活に、戻ろう。
2003.02.07
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日記が滞っている理由は、乗鞍のレポートを書いているからだ。他のことに手をつけられない。微熱が続いている。ウイルスや病原菌に対抗するための発熱ではなく、自発的な発熱だ。今週、金曜日までが勝負。またしばらく、滞る。
2003.02.06
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先週よりも疲れはないはずだった。これなら起きるのは楽勝だと思って寝た。朝になった。身体が重い。やはり首が、ムチウチ症になっている。スーツを着て、家を出た。地下鉄の階段を下るとき、膝に鈍痛が走った。まだまだ疲れている。今年は、もうボードはしなくてもいい。でも、あと1回は、行かなければならないかもしれない。
2003.02.03
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土日、ボードを楽しんできた。2ちゃん自転車板の仲間と、遊んだ。http://sports.2ch.net/test/read.cgi/bicycle/1043251725/l50 スレタイはちょっとmimiのを、パクらせてもらった。どうもありがとう。
2003.02.02
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