「きらりの旅日記」

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ほしのきらり。

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2019.01.25
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カテゴリ: 美術館・博物館
​​​​​​​​​​​​ ​​ ​​​​​​​​​​​​​​​​クレラー・ミュラー美術館の絵画・展示室の入口にほぼ等身大のヴィーナスがお出迎え♪

​​ルーカス・クラナッハの絵画の中で一番好きな

「ヴィーナスと蜂蜜泥棒のキューピッド」です


きらりのわがままオランダ旅日記・・・第73回


ヴィーナスと蜂蜜泥棒のキューピッド
(ヴィーナスとキューピッド)

LUCAS CRANACH DE OUDE
Kronach1472-Weimar1553

Venus met Amor als honingdief na 1537

Venus with Amor the honey thiff na1537



ルーカス・クラナッハ(父)・・・とは?
Lucas Cranach der Altere

1472年10月4日-1553年10月16日(81歳没)

クラナッハ?クラナハ?クラーナハ・・・とも呼ばれる。

ドイツ・ルネサンス期の画家

同名の息子も画家なので(父)と表記する。


クラナッハは・・・



1508年以前、アルブレヒト・デューラーや

ハンス・ブルクマイアーらと競いながら

ヴッテンベルクにあるCASTLE CHURCHの数多くの祭壇画を描く

ヴィッテンベルクに工房を構え

当時の領主ザグセン選帝候ルリードリヒ3世の御用絵師として仕える

主に宗教画で多数の作品を残し

同世代の宗教改革者マルティン・ルターの友人であり

彼と彼の家族の肖像画を多く描く


クラナッハの描く・・・

腰の細くくびれた、

独特なプロポーションのヴィーナス像は



全く異なった独自の官能美を感じますね手書きハート

腰に巻いた限りなく薄いシフォンの様な布が

そのセクシーさを際立たせ

クルクル巻いた髪と3本のネックレスが胸までも~

なんと~官能的なヴィーナス

手書きハート

ここで、ヴィーナスは・・・

いたずらっ子を母が諭しているポーズです

いたずらっ子のキューピッドは、

ぺろり甘~い蜂蜜を舐めたくて

蜂の巣を盗んでしまいます

蜂は、泥棒に仕返しのチクン

キューピッドのおでこを刺します

「ママ~おでこをチクンされたよ~号泣

母に同情してもらいたい慰めてもらいたいこの顔の可愛い事


しかし、母は「それは、自業自得ですよ


と我が子キューピッドを諭しております。


絵画の左上に文字が書いてありますこの絵画の説明です。

「キューピッドは、蜂蜜を盗もうとしたが

 蜂は、針でその指を刺した。

 つかの間の快楽をむさぼろうとしても

 快楽は、人に苦痛を与え、害をもたらす。」


と、言葉を沿えております


そうですね~これは、只のヌードではありませんよ~


きちんとした道徳的な絵画なのです。との説明なのですね


しかし、


これは「ヴィーナスとキューピッド」のお話


で終わっては、いけなにのであります


この絵画のもっと深い意味・・・とは?


時代的な背景が隠されております。


それは、


クラナッハの友人でもある


マルティン・ルターが起こした『宗教改革』にあります。


それは、当時の教皇が


ヴァチカンの「サン・ピエトロ大聖堂」をとてつもない規模で


改築する計画を思いついたのです。


それには、莫大な資金が必要となります。


それは、


10%の消費税ごときで賄えるものではありませんでした



教皇は『免罪符』という物を一般の市民に広く売ろうと計画します。


『免罪符』・・・とは?


人は、誰でも大小はあるけれど『罪』を犯します。


『免罪符』を買うと・・・その罪の償いから免れる『免罪符』であります。


教皇は、ヨーロッパ各地で『免罪符』を売りまくります。


特に良く売れたのが・・・ドイツでありました


そうですね~


マルティン・ルターは、


お寺の大改修の為に市民に怪しい『免罪符』を売るとは怒ってる怒ります


それがルターの「宗教改革」です


「宗教改革」は、ドイツから


ヨーロッパ全土まで及び長く続きました。


そこで、ルターの友人「クラナッハ」は、


この絵画を描くのであります。


キューピッドは、蜂蜜を盗んで罪を犯します。

それでも、罪は許される


おやっ


クラナッハさん、あかんやん


それは、教皇派の宣伝ポスターでは


うううう~ん


クラナッハさんは、ちょっと厳しい立場にあった訳であります。


ルターの肖像画や家族の肖像画まで描いていた友人クラーナハは、


同時に宗教画も描いており、大きな祭壇画も


教皇側にお仕事を頂いていたからです。

​​
まぁ~キリスト教信者の方々には、申し訳ないお話なのですが


昔の教皇がした事であります。


イエスに罪は、ありません!!


後世に残る立派な【世界遺産】サン・ピエトロ大聖堂建設の為であります。


LUCAS CRANACH DE JONGE
Wittenberg1515‐Weimar1586

Hertenjacht 1557

Stag‐hunting 1557
oil on panel(linden)


HENDRICK VAN CLEEF
Antwerpen1525‐Antwerpen1589

Bouw van de Toren van Babel
eind 16e‐begin 17e eeuw

The Building of the Tower of Babel
late 16th‐early 17th century
oil on copper


館内地図は、こちらの展示は、EXPO1⇒2の間です。

個人的な考察が含まれている事を御了承お願いいたします。

・・・つづく・・・

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最終更新日  2019.01.25 00:10:11
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