「きらりの旅日記」

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ほしのきらり。

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2022.11.12
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カテゴリ: 美術館・博物館
アンリ・マティスの絵は、心を癒される色彩があります手書きハートほっこりする作品を鑑賞してみましょう

アンリ・マティス
​Henri Matisse​
『赤いハーモニー』

『赤い部屋』 1908年

油彩 カンヴァス 180.0cmx220.0cm

ロシア「エルミタージュ美術館」所蔵。

アンリ・マティス

​Henri Matisse​

1869年12月31日〜1954年11月3日(84歳没)


フランスのフォーヴィスムを代表する画家。

彫刻家・版画家・ドローイング・コラージュ・カットアウト。

その後20世紀を代表する芸術家として活躍。

色彩の魔術師と呼ばれる。


『豪奢、静寂、逸楽』​1904年夏​


私が、​​​


夢見るのは、

肉体の疲れを癒してくれる、

座り心地のいい

肘掛け椅子のような絵

  [マティス]



【マティスの年譜】


1869年12月31日、

 父は、穀物商。パリ大学法学部に進む。

1889年 (21歳)故郷の法律事務所に勤務。

1890年、 虫垂炎で入院中、絵を描く楽しさに開眼。

1891年、 画家になるため、再びパリに出る。

1895年、 国立美術学校に合格。

 ギュスターヴ・モローの教室で学ぶ(92年から聴講生)。

1898年 (29歳)アメリー・パレイルと結婚。


1905年、 サロン・ドトーンヌに出品。

「フォーヴィスム」と呼ばれる。

1912年、 北アフリカのモロッコに旅行。

1941年、 十二指腸癌で手術。切り絵が中心となる。

1947年、

1954年11月3日、 南仏ニースで死去(享年84歳)



『ルーマニア風のブラウス』

マティスって・・・どんな人?​

【エピソード】

第二次世界大戦中、

腸閉塞で生死の境をさまよい、

手術後は切り絵に没頭。

ジャズなど多くの名作を残し、

抽象絵画にも影響を与えました。


じつは、

相当な努力家なのですが、

育ちのよさゆえ苦労を表に出しません。

そのため、

センスだけで仕事をしている、

おしゃれ野郎と誤解され、

妬まれることも・・・。



【マティスのプロフィール】

流派= フォーヴィスム

得意なモティーフ= 装飾的な室内、窓、オダリスク、ダンス

尊敬する芸術家= セザンヌから最も影響を受けた。

 セザンヌの『3人の浴女』購入。

家族・恋愛= 妻:メアリーとは、60代で破局。

 晩年の恋人は、金髪のロシア女性:リディア。



鮮やかな色彩の中心で、

真っ赤な金魚が泳いでいます。

その配色のバランスが、

じつに絶妙でセンスがいいですね



マティスは、

「色彩を現実から解放した」

と言われます。

人の顔を描いても、​

髪は青で鼻筋は緑だったり。

現実がどんな色だったろうが関係なく、

感性のおもむくままに色を配したのです。



自由で激しい色彩と荒々しいタッチから、

彼は仲間のドランやブラマンクらとともに、

「フォーヴィスム(野獣派)」 と呼ばれました。



もともとは、

1905年の「秋季展」で、

彼らの作品を観た批評家が皮肉を込めて、

そう呼んだのですが、


7年後に描かれた 『金魚』 では、

色とタッチの激しさは落ちついてきたものの、

画面は、壁紙のように平板になり、

形は、単純化。

晩年の切り絵作品へとつながる、

装飾的なデザイン性が芽生えています。



マティスは・・・

親の意向でパリ大学に進み、

法律事務所に勤めていましたが、

虫垂炎で入院中に絵画に目覚め、

25歳で国立美術学校に入り直して、

モローに師事。

35歳で、

ようやく「フォーヴ」として、

注目を浴びた、遅咲きの画家でした。



​「君は絵画を単純化するだろう」​

と、師:モローが予言したとおり、

彼は遠近法や陰影など

西洋絵画を重苦しくしていた

要素を次々に排除。


単純化に色と形だけで

​「心地よい空間」 を作り出しました




その現代性をいち早く見抜いたのは、

ロシアの富豪:シチューキンや、

アメリカのスタイン兄妹など、

のちに20世紀をリードしてゆく

新興国のコレクター。




抽象画とは一味違うマティスの

「心地よい」モダンさは、

今も多くの芸術家に影響を与えています。




「マティス風」のイラストは・・・

今も、ファッション誌などでよく見かけます。

彼の作品は、

いかにもフランス的でセンスがよく、

時代を超えた「おしゃれ感」があります。



そこが、ピカソと違う点。

ピカソは時々、ものすごくドロクサい。

現代美術の2大源流、

フォーヴィスムとキュビスムを代表する画家として、

よく比べられる2人ですが、

ピカソが、テクニックの人だとしたら、

マティスは、センスの人だと思います。



キュビスムは、理知的で。

フォーヴィスムは、

その名のとおり野生的な芸術といわれますが・・・


この2人の生きざまは、

むしろ逆。


死ぬまで女性を漁り続けたピカソの方が、

「野獣派」で、

法律家出身のマティスの方が理知的で上品。


この2人は親友で、

お互いにリスペクトしあいながらも、

仲が悪かったというのも、

わかるような気がします


(参考文献:幻冬舎/西洋絵画入門より)
(写真撮影:ほしのきらり)

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最終更新日  2022.11.12 00:10:10
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