男の羅生門 ‐ Guitar&Bike Life ‐
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マキノ工房は40年以上前に代表である蒔野努さんが自分の為にエフェクターを自作するようになったのが発祥のきっかけ。自身もギターを弾き、様々な機材と触れ合うことで “自分が最高だと思えるエフェクター” を世に送り出す為、追求心を燃やし続けているようです。希少なヴィンテージパーツを使うことから、組み込みからマッチング作業を踏まえても多くの時間を有し、月に数台しか生み出せない熱の入れよう。“SCYLLA-X” は伝説的な名器ケンタウルスを徹底的に分析して仕上げたフラッグシップモデルで本家の『通すだけで音が良くなる』と言われる噂のバッファーも兼ね備えた音像豊かなオーバードライブです。ヴィンテージパーツを多用して作ることからお値段はお世辞にもお財布には優しくないのですが価格以上の満足度を大いに期待し入手。この手のものを購入するときの自分へのいいわけは『長く使うものですし・・・』という感じです(汗)そう言いつつ手放したりもしてますが、でも、本当に気に入ったものは長く使っていますし・・・(いいわけ)筐体は中々のデカさ。小さくて高品質なエフェクターが流行っている中、このデカさが格好良いと感じてしまいます。デカいだけで中身が詰まっていないと、“大きなお弁当箱を期待して開けて何も入っていない” 様な虚無感に襲われますが、具沢山です。サウンドのコアとなるシークレットゾーン(基盤)は隠されていますが、はみ出した配線類だけでも普通ではないオーラを感じます。肝心のサウンドはハイ/ミッドを中心にグッと持ち上がり、弾いた直後に音が塊になってズバンと飛び出してきます。ワイドレンジで四方八方に放射するという感じではなく、広すぎず狭すぎずの丁度良いレンジ感が上手い具合にチューニングされています。とは言えローもしっかり出ていて、ゲインを上げる程に厚みを増しますが潰れることなくキープ。ボリュームの追従性も良好です。ケンタウルスの特徴とも言える『クワッ』っとした箱鳴り。特にフロントのハイポジションでは他エフェクターとは明確な差を感じます。ピッキングの強弱によって変化するジュワッとした炭酸成分と飽和具合が音楽的で気持ち良いです。一番良いところは明瞭ながら音の太さとキレの良さ。ゲインを上げるとボヤけがちなミュート音もボケず輪郭が残るのでスピーディーなプレイでもクッキリとしていて粒立ちが良いので、ついつい速いフレーズを弾きたくなってしまいます。クリーン状態のアンプ(トランジスタ/真空管)もONにすればディストーションの領域まで効くので汎用性も凄く良いですね。ゲイン幅も広く全体的に図太いのにヘヴィな感じではなくカラッとスパッとしてい抜ける明るいサウンド。良き時代のブルース~ハードロックにとても似合うんじゃないかなと。『良い音出すなぁ』とCDで聞いた素敵な音が出せます。かなり高価なペダルですが一級品なので追求する方にはその価値があると感じる素敵なペダルでした。
February 1, 2025
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