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またマニアックな話です。愛用するNavigatorのレスポールのコンデンサーのお話。これまで 『OVALTONE -鵺- NUE DEVICE -NERO-』を使ってきたわけですが、ここ最近になってギターの音が変化してきまして、さらに鳴りが良くなってトレブルが良く聞こえるようになりました。 ピックアップの調整で何とかしようと思ったのですが許容範囲を超えたのでコンデンサへと移行します。これまで使っていたNEROは装着するだけでトーン フル10でも音の艶やハリが増して好印象だったのですが、トーン回路としては『メーカーが狙った一定の領域に対して調整幅がある』といった印象で一般的なトーン調整の様な変化が少ないんです。いわばアンプで言うトレブル調整に近い印象です。別に不満は無かったんですけど、ふと手に入れたコチラの『Vintage Tiger .02 MFD 400VDC NOS』しかも静電容量 実測値 .0220µF /.0227µFペア (表示数値から1.5倍~3倍になるのが当たり前のビンテージコンデンサの中で経年変化による数値の変化のほぼ無い数値的にも理想の個体)を偶然にもGETしてしまいました。・・・美しい。と思うのは私みたいなマニアックな人だけだと思います。言っても1950年代という数十年前のたかがコンデンサー・・・興味が無ければゴミです(笑)ですが、分かる人には分かるワックスモールドという今は無き古き良き時代の産物。これがギターにはベストマッチするわけですね。あぁ素晴らしい。。。BUILD IN !! 格好良い!!『は? 何が?』 と思った方、これがクソマニアックな男の世界だ!この上から蓋を閉めるから拝むことは無いんだけど『1950年代が中にいるんだぜ!』っていう満足度も高め(苦笑)素晴らしきかな・・・広いレンジに枯れ感、ピッキングの噛みつき具合にハイレスポンス。特にトーンをやや絞ったときのミドルが出てウネる感じが最高に気持ち良い。Navigator含め、国産ギターは海外よりもカッチリ高精度に作られているからなのか音が整っていてやや堅い印象を受けますが、今回の仕様でヴィンテージテイスト(いなたさ)が増したなと感じます。何と言いますか・・・説得力のある音です。 分離感や力強さ、倍音成分で言えばNEROの方が上かもしれません。特にNEROはP-90(ピックアップ)にはベストマッチでした。 深い・・・そして面白い。コンデンサーも奥が深いぜ!!
January 25, 2023
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ピックアップメーカーがこぞって比較する『P.A.F.』って何ぞや・・・その詳細は・・・良く分からない!!とは言え、良く言われるこの『P.A.F.』と呼ばれるピックアップ。この世にハムバッカーを生み出したGibson社が60年以上も前に作った歴代最高傑作とも言える伝説的なピックアップらしい。 当時、ピックアップを作る機械が今程の精度を誇らなかったからこその安定しない不均一なコイルの巻き具合。そういった偶然が偶然を生み最高なトーンを奏でた奇跡の産物だと言えます。特徴はとりわけ乾いていて噛みつく様なタッチレスポンスと倍音、高解像度で弾き手のニュアンスやギター本体の特性を余すことなく拾い上げるとか。個人的には色付けが無く極限まで素直な出音にしたマイクといった印象です。さて、そんな P.A.F.・・・本物を試したことがあるのか・・・1度もありません(苦笑)ですが本物を試したことがあるその道のプロが、こぞって『P.A.F.』は最高であると謳い、多くのメーカーがレプリカとして生み出しています。それはむしろ最高の証明ではないでしょうか。 購入する側の自分たちにとってみれば『本物』は未体験ゾーンでイメージがつかず、さっぱり分からない・・・とは言いつつも、P.A.F.を模したピックアップの音は個人的に大好きな音です。 こう・・・味があるっていうんですかね。デジタル感が無く作られていないというか、生々しい音がたまりません。■Jimmy Wallace PAFそこで今回、ハカランダ指板やネック、ホンジュラスマホガニーという・・・最強の素材を持つ1本には良質なピックアップを!と選んでみたのがこの 『Jimmy Wallace PAF』PAFの特性を模しているのは勿論ですが、PAFだけに囚われない『俺が思う最高のPAFはコレ』とでも言わんばかりにヴィンテージコレクターでもありギタリストでもあるジミー・ウォレス氏が手巻きで作った名作。単純にピックアップとしての情報量が非常に多く評判が良いピックアップです。 標準装備されていたBizenのPAFクローンは好みの問題ですがK&T等の解像度の高いものと比較すると『整った扱い易いヴィンテージトーン』といった印象を少し受け、好みの問題ですが『もっと弾き手のニュアンスにシビアなピックアップが欲しい』と思ったのが交換経緯です。手始めにエイジングされた、くたびれた雰囲気は満点に近いかと。 まず弾く前にアンプを通してギター本体の各部、例えばノブやピックガード、ペグ、ネック裏と言った部分を軽くタップしてみます。 これはそのタップ音をどこまで拾うかをチェックするのが目的です。 解像度の高いピックアップはボディを触れただけで『サササ・・・』『コンッ』など全体に神経が通ったかの様に音を拾いあげます。この響きや余韻が材の特性で、その音を拾う能力が優れている程、ピックアップは優秀だと思っております。『Jimmy Wallace PAF』に関しても高い解像度を体感できました。『素直な音を出すピックアップ』は多い様で少ないのですがコレは優秀。また、絶妙な『いなたさ』があり、クリーンでの鈴鳴りやクランチ/ドライブした際の絶妙な粗さ、ヌケと倍音感、分離感が非常に気持ち良く、生音を増幅した様なリッチな響きが『素材の旨味を発揮 = 誤魔化しの効かないシビアなピックアップ』になっているなと感じます。標準装備の『Bizen Vintage Custom』を取り外したものがコチラ。 ノイズレスで分離感が良くやや枯れた音。歪ませても潰れず、本体特性をしっかり拾ってくれる優れたピックアップでした。 たまたま自分の好みがもっと泥臭い音だったので交換しましたが、これはこれで手放さずストックしときます。 ハカランダ特有のガラスの割れるようなジャキッとしたサウンドでありながらも耳に痛くない、最高のサウンドに仕上がったと自負しています。
January 20, 2023
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愛知県に拠点をおき2017年にOPENしたばかりながら既にその名は業界の中で知れ渡り、規模を拡大している今話題、旬の人気ブランドが『Bizen Works(ビゼンワークス)』オーナーの坂本行宏(さかもとゆきひろ)さんは神田商会の岐阜事業所に所属しており、長らくZEMAITISカスタムショップの工場長(マスタービルダー)を務めていた敏腕ビルダーです。そんな Bizen Works 最大の特徴と言えば、圧倒的な木材力が1つ言えます。ハカランダやキューバンマホガニーといった既にワシントン条約で伐採が厳格化され、トーンウッドとして使用できる良質な材は存在自体がほぼ枯渇して無いとされる幻の神木。それを独自のルートで手に入れる調達能力が業界でも指折りで、希少材の中でも厳選に厳選を重ねて楽器として使えるものだけ使用するという『財力』ならぬ『材力』を持ったメーカーでもあります。坂本氏がヴィンテージレスポールをこよなく愛することから、どのシリーズにもヴィンテージに肉薄する旨味がありながら単にレプリカではなく、先進の技術を取り入れ現在の音楽シーンに合う大胆なブラッシュアップが施された仕様。そのフラッグシップモデルが『Grain』 そして王道スタイルを継承している進化型スタンダードスタイルが『Bizen BURNED』とのことです。共にBizen Worksのブランドコンセプト(ヴィンテージギブソンに敬意を表して現代で使える楽器)として生み出され、最高のマテリアルと最高の木材、技術を詰め込んだモデルとなっております。今回、手に入れたのはその中でも希少なハカランダ材(通称:ブラジリアンローズウッド)を指板のみならずネックにまるごと投入したという『Bizen Grain Arched Top Jacaranda Neck -Lemon Burst- 』という個体です。この仕様に関しては『Bizen BURNED』を共同開発したというクロサワ楽器 名古屋店のオーダー品で『ハカランダネックのバーストレスポール』というのがコンセプトとのことです。コンセプトを伺ったところ非常に丁寧な文面で返信が来たことからそのまま文章を転記させていただきます。■Bizen Grain Arched Top Jacaranda Neck -Lemon Burst-クロサワ楽器様 返信文抜粋今回ご購入頂きました個体のオーダーコンセプトは一言で表すと”ハカランダネックのバーストレスポール”というイメージでした。本個体以前のハカランダネック発表時と大きく違った点として「Bizen BURNED」シリーズのリリースがございました。私が名古屋店勤務(Bizen Worksの近所)である事やBizenの取り扱い販売数が全国的に見ても当店が多い事から、実はBizenの坂本氏と私も含めディスカッションを重ねて発表されたシリーズです。その「Bizen BURNED」シリーズ自体はGrainと違いヴィンテージに寄せた、よりギブソンに近いシリーズで、リリース後から多くの反響があり現在も当店では入荷後すぐにSOLDとなる人気シリーズとなっております。 「Bizen BURNED」シリーズとフラッグシップラインとなる「Bizen Grain」シリーズを掛け合わせた一本を製作したいと思いオーダーした個体が本機です。通常のGrainとの大きな違いとしてボディ厚をBURNEDと同様(一番厚い箇所はオリジナルレスポールと同等)とした事が挙げられます。これにより前回のモデルよりもレスポールに近づいた印象サウンドとなり、その乾いたヴィンテージレスポールトーンの中にハカランダネック特有のガラスが割れるような重厚感溢れるサウンドがプラスされるという狙い通りの出音に仕上がりました。また、ルックス面でもPRSのように整ったカーリーメイプルやキルトメイプルを比較的派手なカラーリングで仕上げたり、スポルテッドメイプルやバールメイプル等のエキゾチックな印象の木材をトップに使用する事が多いGrainですが、こちらも敢えてフレックの入ったワイドめなトラ杢を使用し、BURNEDシリーズでも圧倒的な人気となっている「Lemon Burst」フィニッシュとしました。これで当初のコンセプトであったヴィンテージバーストルックながらハカランダネックを使用したBizen Grainでしか製作出来ない特別な一本が仕上がりました。 ここに至るには私がもともとレスポール好きである事やBizen BURNEDシリーズの成功等、様々な要素が重なっての事でしたがBizen Worksのブランドコンセプト(ヴィンテージギブソンに敬意を表して現代で使える楽器)からしても「Bizen Grainの一つの完成形」とも言える一本になったと自信を持って言えるギターです。「ハカランダネック」のギターはやはり他の通常流通するギターとはまた違った魅力がございます。それはサウンド、ルックス、所有欲等、自分のギターとして考えた時に欲しい要素が全て詰まっている夢のスペックと言えます。是非とも末永くお付き合い頂けますと私としても幸いでございます。という丁寧なご回答を頂きました。ここまで語ってくれるというのは有難い限りで、自分の相棒となった特別な1本に対してのコンセプトを知ることに対して大変嬉しく思います。こういった想いや仕様の狙い、スペック根拠というのは非常に貴重な情報で個人的には音作りにまで影響を及ぼします。と言うのもコンセプトとズレた音作りではなく特性を生かす方向で考えたいというのが個人的な考えだからです。さて、実際の本体はと言うと・・・『日本の職人技』という言葉がピッタリのクオリティです。レスポールと言えば本家ギブソン。いわばコチラはそれを模して進化させた『レスポールタイプ』なわけですが、ややワイルドな仕上げの本家に対して職人気質な日本人だからこその情熱を注いだかのような精密で圧倒的な完成度。とりわけボディアーチや細部の精度、仕上げの高さが素人見でもオーラとして感じ取ることができます。トップ材に用いられる硬質なハードロックメイプルに浮き出す杢と上品なフレック。トーンウッドの音響特性を加味して組み合わせた上質なホンジュラスマホガニーをバック材とし、これでもかと選定したハカランダ指板&ネックをジョイント。この辺はGibsonでもHAND SELECTというものがありますが、木材豊富なBizenとしては既にSERECTした材のみしか扱っていないので、SERECT材からSERECTする『究極のHAND SELECT』といっても過言ではないのではないでしょうか。 木材接着は全てニカワ接着、トラスロッドもチューブレスを採用する等、最新でありながらも音に影響する部分はオールドスタイルを継承しています。弾き易いようにとバックに大胆なコンターが設けられております。これが抜群に弾き易く実用的で『レスポールの弾き易さに欠けていたのはこれだったのか・・・』とさえ感じました。 また、セットネックながらハイポジションが弾き易いヒールレス構造、635mmネックにコンパウンド・ラジアス指板、非対称ネック等、実戦する為のこだわりが随所に散りばめられ、単なるレプリカではなく道具として戦う為に生み出されているギターだと感じます。ご覧の様にバックコンターがあることで上部から見るとボディ厚がレスポールらしからぬ薄さに見えます。とは言え、今回手に入れたGrainはボディ厚を一般的なレスポール同等に設定しているので通常よりもレスポールライクなファットなトーンが放たれます。ネックまで続くカーリーメイプルのバインディングも美しく、光に照らしても接合部とのツラが分からないほど均一に接着され、加工技術の高さを垣間見ることが出来ます。そして肝心のサウンドですが・・・お世辞抜きで 素晴らしい の一言。アンプを通さずともストローク一発で明確な差を感じる出音です。特徴的なサウンドのコアともなるハカランダ指板&ネックは各弦を弾いたときに1音1音の情報量と分離感が半端なく、これまでに無い気持ち良さです。マホガニーネックやメイプルネック等と比べても立体感や輪郭のクリアさ、反応速度がズバ抜けています。 総じて良いギターに共通する『音の終着点(減衰具合)が痛くなく終わる』という特性もしっかりあります。ピッキング後の立ち上がり~減衰までの流れや、美味しいところだけを抜かりなく拾い上げる音はバランスが良く、何処かヴィンテージテイストな揺らぎを感じながらもイコライジングされた美しい鳴りを感じます。素直に『凄いな』と感動させられるものがありました。生音と倍音成分が同時に発音されるスモーキーなダブルトーン。タイトでギラついていながらも太く、不快な高音域が調律されていてメチャクチャ気持ち良い。音が減衰するにつれて裏返り、倍音が残響音としてサスティーンと共に美しくフェードしていく・・・ピッキングのアタック音だけでも音楽性を感じる繊細で多彩な表現が出来るというのが本器最大の魅力だと感じます。一般的にこういったサウンドはエフェクターあり気でセッティングを追い詰め、辿り着くことが多いのですが、エフェクト無しに本体だけで得られてしまうというのは驚異的だと感じます。そして、単純にこの美し過ぎるハカランダネック・・・明らかに本家でも在り得ない組み合わせでギター好きであれば夢の様な仕様だと思います。使用されるハカランダも 黒さ・密度・艶・香り、ここまで美しいハカランダがあったのかと思わせる高貴な黒光り。これはヤバいです。装着されるピックアップはBizen OriginalのPAFを狙ったハンドワイヤ―ドのヴィンテージタイプをSET。ハカランダネックから生まれる『ガラスが割れるような』という表現は相応しく、ドライブサウンドでは『あれ? ファズでも繋いでたっけ?』となる、バリンとガラスを砕いたような鋭さも同居し、良質なファズを絞ったときに得られる豪快かつ繊細なタッチレスポンスとバイト感、鈴鳴り感のあるサウンドが抜群の抜けと共に放たれます。 電装系の仕上げも丁寧です。この辺のサーキット部分の精度は本家Gibson、Navigator、Crews、ESP、Killer等、所有するギターの中でも一番美しいのではないかと思います。掘削断面の仕上げが非常に美しいです。ハイパスコンデンサーも入っており、トーンコントロールだけでハイゲイン設定からクリーンまで全てが使える音で無段階調整可能です。テールブリッジは当初、ブラックダイアモンド(リッチライト)が装着されておりました。 これはエボニー材に近い硬質な特性を持つ人工素材で品質にムラも無く、音響特性だけで言えば優れた材ではあるのですが、古い人間の自分にとっては『ここまでの高級機種であれば木材に拘りたい』という想いがあり、ハカランダ材に交換しました。硬質なブラックダイアモンドのギャリンとした攻撃的なトーンも捨てがたかったのですが、ハカランダにすることで見た目のバランスと出音の上品さもプラスされ、よりヴィンテージライクな音になった気がします。 しいて言えば音はまだ若く、全体のなじみ、塗装の安定等、まだまだ成長の伸びしろを感じます。 既に最高の音を奏でている中、今後 弾き続けることで更なるモンスタートーンを放ってくれることかと思います。上質な材の特性を知り、確かな技術と実践的な考えを持って生み出された本器。 伐採が厳格化し、限りある天然素材であるハカランダは2022年受注分を持って通常オーダーでのハカランダ指板を打ち切るということもあり、ここぞとのタイミングで気合いを入れてGETしました。今後、仮に同じような仕様が出たとしても材料が希少だと価格も上がるでしょうし、基本的には良質な材から失われていくのは明確なので人生の投資に近い考えです。まさに手放すことのない究極の1竿、弾き込んだ老後が楽しみです。
January 11, 2023
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あけましておめでとうございます。新年早々ですがボロの美学について再度、熱く語ります。ギターやバイク、革製品、ジーンズ、それらのジャンル/カテゴリーにはエイジングという世界があります。ギターで言えば何十年も弾き込まれ百戦錬磨によって生み出された貫禄を演出した世界。例えばバックル傷、汗によって溶けだし変色したであろうラッカー塗装等、経年による凄みを人為的に生み出した仕様を指します。反面、興味のない人から見れば新品なのに傷だらけの錆びだらけ、ピカピカの新品を求める方からすればまさにゴミの様な世界ですのでまったく魅力を感じないことでしょう。事実、嫁や娘からも『何で傷つけてんの?』と質問を投げかけられたり。これは所有するGibson 1959のレプリカモデル。2014年式ですが、ご覧の様に圧巻のエイジングが施されていて貫禄が凄いです。いわば故意につけられた傷やクラック、退色具合といった演出された経年変化ですが本物は時価数千万とも言われる伝説的な1959年式レスポールを今もレプリカとして生み出し、ギブソン社が最高の材と技術を使って再現された非常に人気が高いモデルとして君臨しています。『わざと傷つけて何が良いのか』となるかもですが、リアルエイジングではないからこその塗料の退色具合やクラック、剥がれた部分の処理や墨の入れ等、新しい傷ではなく古い傷(傷付いてからの経年を演出)する為の職人が切磋琢磨した技術面に対して『こんなリアルに仕上げる技術が凄いな』と感銘を受けるわけです。勿論、本物はナチュラルエイジングですのでわざわざ時間をかけてボロくするなんてことはしていません。 そういう面では逆に手間暇かけて汚しているのです(笑)私の場合、基本的には『綺麗に維持したい』という考えがあります。これだけボロボロに処理されていても自分では傷を付けたくないという謎の衝動。基本的にはエイジング仕様であっても手に入れた状態を綺麗に維持し、使用に伴ってついてしまった傷は成り立ちますが、取扱いミスによるダメージ傷はNG。我ながら変な性格です。反面、矛盾しますが、このように自分で打痕を付けたり着色したりしたギターもあります。特にゴールドトップに関しては前オーナーによって専門業者に出され大胆な加工が施されていて、ボディのアーチ形状ごと削り直されていたり、当時と同じブラスパウダー塗装、さらにクラッキングと青緑、インレイ交換、当時モノのピックアップやコンデンサ、配線など、ヴィンテージを追求した仕様です。ここまでやっているならと私の元に来てから日々リアリティを追求したダメージ加工を施され貫禄を増しております。これは私の好きなLOUDNESSの高崎 晃氏の愛器、まさにジャパメタの代名詞的なランダムスターの限定モデルで『ESP/RANDOM STAR“THE RED LEGACY”』というモデル。こちらは本人同様の場所に傷を付けられたボロボロ仕様なわけですが、とりわけ格好良い。そして一般的なランダムスターとも違う、まさに80年代当時のサウンドに酷似したサウンドが出せます。過去最大級にエイジングを行ってみたのが上記。ギターが増え過ぎた為、もう手放してしまいましたが延べ1年近くかけて日々エイジングを行い、使い込まれたかの様な貫禄を出しました(元はマットブラックのピカピカの新古品です)今思えば良いギターだったなと少し後悔したり(笑)正直、このエイジング処理に対して音への影響は差ほど無いと思われます。ですが、基本的にエイジング仕様として販売される個体に用いられる塗料や選定される木材自体がヴィンテージサウンドを意識した硬さ・鳴り・重量から選ばれる傾向があり、出音は古き良き時代を彷彿とさせるサウンドを奏でる傾向にあると思います。
January 2, 2023
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