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「イスラム国」の湯川、後藤さん事件については、政治家、評論家だけでなく、一般人まで、さまざまな説をネットで流している。そんな中でお笑いコンビ「爆笑問題」の太田光は「いまは黙るというか、世界中があまりにもおしゃべりになりすぎている」と、実に冷静に、国民1人ひとりのあるべき姿を話している。「いろいろ言いたいことや知りたいことはわかるけど、他人の命までかけて言わなきゃならないポリシーなんて、あるのかなって思う。黙っていることも必要なときがあるんじゃないか」これはすばらしい意見だ。誰だって人質になった2人を救いたかった。安倍首相以下、政府の全員もそう思っているだろう。だが、そう簡単に2億ドルという身代金は、世界各国が注視の中では出せないし、もし出したとしたら、このあと誰が何人が犠牲になるかわからない。またヨルダンの死刑囚を交換に、といってきているが、これはヨルダン側の国法との問題だ。私たちが口を差しはさむ余地がない。大きくいうならば、まさに太田光のいうように、黙って推移を見守るしかないのだ。私たちは個人としての見方なので「金を惜しんだから、湯川さんが殺されたのだ」とか「そんな危険なところに行ったのだから、本人責任だ」と勝手にいってきたが、ここは報道協定ではないが、国民も協定に加わるべきときなのだ。太田光はそのことをいい切ったが、お笑いタレントの域を超えた有識者といえる。私もマスコミの一員だけに、感心してしまった。今後も似たような事件が起こるだろうが、狭い視野から評論しても意味ないのではないか。ときには有害になるだろう。
2015/01/29
「ジャパネットたかた」の高田明社長が引退した。息子にその座を譲ったのだが、この通販会社は、彼の話術の巧みさで、相当ファンがついてきただけに、今後の業績がどうなるか、注目されている。またテレビの彼の独特のかん高い声は、つくり声だったことがわかり、人々を驚かせている。退任時の声があまりの低音に同一人物とは思えなかった。彼は天才的プレゼンターだったが、その話し方にはコツがあったようだ。(1)いきなり結論から始める「皆さん聞いてください。今回はいきなり価格を発表します。特別価格ですよ」(2)高い声、元気な声を出すまさにワンオクターブ上げて、視聴者をテレビの前に引きつけた(3)専門用語をちりばめる専門用語を入れると、それだけですごい商品のように思わせることができる(4)買ったら、生活がどう変わるかを話すこれはセールスの極意であり、夢のような生活がすぐ得られると思わせれば、その商品は、どんどん売れていく(5)常に誠実性を全面に押し出すこの社長なら絶対ソンな商品を押しつけることはない、という信用をかちうるジャパネット高田の場合は、この(5)の項目が特に大きかった。ワンオクターブ上げた話し方も、誠実で正直な社長であることを、強く印象づけた。話し方もうまいというより、真剣さが出ていたが、これは一朝一夕ででき上がるものではない。長い間、変わらずに継続してきたことが、目に見えない財産になったのである。
2015/01/21
久しぶりに金に動かない、日本人らしい気概をもった男に出会った気がする。広島カープからメジャーで大活躍した黒田博樹投手がその人だ。まだメジャーで十分通用するにもかかわらず、21億円という契約金を捨てて、古巣に戻ってきた。まだ腕が通用するうちに、恩義のあるカープに帰ってきて、もう一働きしたいという。泣かせる話ではないか! 義理人情というと、古いかもしれないが、こういう日本人はもう本当に少なくなってしまった。阪神の鳥谷敏内野手がメジャーへの移籍をあきらめて、阪神残留の結論を出した。「阪神に骨を埋める覚悟をした」と伝えられるが、でも少し違和感が残る。かりに最初からFAを行使しないで「阪神残留」を決めていたなら、喜びも驚きも数倍だったが、「メジャーからオファーがないから」というのでは、男気も恩義も中途半端なような気がする。たまたま1月10日の新聞朝刊で、「黒沢明監督が世話になったプロデューサーの葬式に行かなかった」という話を読んだせいか、恩義というものを、つくづく感じてしまった。「そういうお前はどうなんだ?」といわれると、恥じ入ってしまうが、それだけに黒田博樹の侠気に驚いてしまう。私はこれまでに、何人かの侠気のある方々によって助けられて、ここまでやってきた。それらの方々は男たちばかりではない。私の場合は、十も二十も年上の料亭の女将たちが何人もいた。なぜか私は、これらの女将や女主人に躾けられたのだが、わが子を見ているようで、危なっかしくて、見ていられなかったのかもしれない。久しぶりに今年は、黒田の投げる広島の試合だけは、テレビで観戦することにしよう。
2015/01/15
海野屋という会社の経営する新宿の居酒屋「風物語新宿店」が、ぼったくりで廃店した。Twitterのユーザーの投稿で明らかになったものだが、領収書を見た人は、相当驚いたに違いない。2人で行ったにもかかわらず、5人分の請求になっていたからだ。この海野屋は昨年2月の設立で、合計15の居酒屋を展開している。それも主に新宿中心なのだ。これだけでも驚きなのだが、さらにびっくりするのは資本金が100万円しかない。これは金主が別であり、相当な大物がうしろについていることが読み取れる。これまでのぼったくりは、ほとんどが盛り場のバーだ。ここでは女性がそばについて酒を飲ませるため、少々のサービス料をとられても、客は泣き寝入りすることが多かった。自分のほうにも、不注意という落ち度があったからだ。ところが居酒屋は珍しい。客はほとんど素面で店に入ってきて、そこで飲食するのだから。また小さなバーと違って、居酒屋は大勢の客のための空間であり、ぼったくりしたら、あっという間に、その情報がネットに流されるであろうことは、店側でもわかっていたはずなのだ。現在、この居酒屋はもう閉店となったが、他の14店はどうなのだろう? こちらはネット上に店名が全部出ているので、これから影響が及んでくるかもしれない。一時期、バイトの男女たちがアホな振る舞いをネットに上げて、大きな騒ぎになったことがあった。それらの店は結局、閉店せざるをえなかったが、この海野屋はどうなのだろう? バイトのぼったくりだったのか、店長も知っていたのか。警察も動いているといわれるが、私たち客層は、かっこいい店名に惑わされないことが大切なようだ。
2015/01/08
2015年、平成27年が明けた。今年は未年で私は年男となる。この次の年男となると96歳のときだから、今回が年男の最後かもしれない。といいつつ、当たり前のように、96歳まで元気でいるかもしれない。なんとなく、そんな気がしないでもない。今年は乙未(きのとひつじ)なので納音(なっちん)は「沙中金」となる。納音とは五行(ごぎょう)で干支を配置するものだが、「沙中金」とは、一言でいえば砂金のこと。砂の中に埋もれているだけでは、ものの役に立たない。つまり見出されることが大事で、日本国でいえば、世界の国々の後ろに黙って立っているだけでは、ダメだということになる。もっと積極的に自国をPRしなければならないのだ。同じように個人の場合でも、自分から見出されるようにしないと、まったく目立たない。これまであまり自分をPRしなかった人も、今年はもっと大きな声で自信をもちつつ、自分の実力を周りに広めよう。もし本を書きたいという人がいたら、今年はチャンスかもしれない。キラリと光る才能を、世に出す絶好の年だからだ。実は先日、ある有名医大の教授にお目にかかった。その方は同大の医学部長もつとめた高名な方だったが、なんと会った翌日に、自分の本を私に送ってきたのだ。これは思ってもみなかった出来事だった。この教授であれば、そこまでして自分の実績を知ってもらわなくても、私のほうで調べなければならない立場だ。この積極的な精神こそ、「沙中金」の意味なのだ。この原稿を読んだ人は、この教授に負けないよう、砂金をキラリと光らせてみてはどうか?
2015/01/01
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