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VOLVOの中軸を担うであろう、新しいS60の特別仕様車T4-Rの試乗記です。 記事はレスポンス、松下宏のレポートからです。
2011年の新車販売台数がに久々に1万台を超え、顕著な復調気配を示してきたのがボルボ。現在、ボルボの主力モデルとなるのは『S60/V60』で、シティセーフティやヒューマンセーフティを搭載した60系のモデルを中心に販売を伸ばしている。 そこで登場したのが1.6リットルの直噴ターボエンジンを搭載するT4 Rデザインで、スポーティな内外装やシャシーを備えながら、輸入車の売れ筋価格帯に位置する435万円の価格が設定されている。 内外装の変更点などについてはボルボのホームページなどで確認して欲しいが、標準のDRIVeとは相当に大幅な違いが設定されている。 それ以上に注目されるのが足回りで、スプリング剛性、ダンパー、前後ブッシュ、タワーバーなどによって大幅な改良が加えられており、18インチのコンチのスポーツコンタクト3と合わせて操縦安定性が格段に向上している。 18インチタイヤは将来の交換時やスタッドレスタイヤを装着するときのことを考えると、ちょっと大きすぎる感じもあるが、Rデザインの走りはとても良いもので、18インチタイヤもこれに貢献していると思うと、止むを得ないのかとも思う。 乗り心地はさすがにちょっと硬めの印象があるものの、箱根ターンパイクなどのワインディングロードを走らせるとちょうど良い感じ。路面の変化などをうまくいなしながら、しっかりした安定性を確保している。 搭載される1.6リットルの直噴ターボはすでにS60などで定評を得ているエンジン。240Nmのトルクを発生し、S60のボディを余裕で引っ張っていく。箱根ターンパイクも気持ち良く駆け登っていくことができた。 組み合わされるツインクラッチの6速ATも自動変速の滑らかさ、マニュアル操作時のレスポンスとも不満なし。これも気持ち良い走りにつながっている。 ボルボは安全性に大きな特徴を持つ自動車メーカーだが、同時に以前からスポーティなモデルもしっかりラインナップしてきた歴史を持つ。今回のRデザインはそんな歴史に記憶されるモデルになりそうだ。 435万円の価格はベース車に比べると60万円高の設定で、価格差はそれなり。ヒューマンセーフティを含むパッケージオプションを選ぶとさらに25万円高くなる。でも十分に値打ちモノの1台だと思う。 今回のT4 RデザインはセダンボディのS60だけで100台の限定。台数が少ないので興味があるなら早めにディーラーに行ったほうが良い。恐らく、好調な売れ行きに気を良くして、次はV60のT4 Rデザインが登場してくるだろうから、エステート派の人はそれを待てば良い。 ■5つ星評価 パッケージング:★★★★ インテリア/居住性:★★★★ パワーソース:★★★★ フットワーク:★★★★★ オススメ度:★★★★★
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