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2008年10月09日
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カテゴリ: 「秘密」詩・小説

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  小説の中に原作と同じセリフが二箇所ありますが~
  あくまで二次創作なのでぇお許しくださいませ。スマイル

手書きハート手書きハート手書きハート手書きハート手書きハート手書きハート手書きハート

 時計が1時をさした頃、青木の隣に薪がスッとやって来て、

 体が触れ合うか触れ合わないかくらいの至近距離に立ち、

 真剣なまなざしで青木の顔を覗き込んで聞いてきた。

 「寝ている間に何か喋ったか?」

 青木は蛇に睨まれた蛙のように答えにつまったが、

 すぐに気をとり直してこう言った。

 「薪さん。泉鏡花の『外科室』ってご存知ですか?薪さんはまるで

 うわ言を言うかもしれないからといって、麻酔なしで胸の手術を

 うける伯爵夫人みたいですよ。想いが強ければ強いほど無意識



 薪さんはどうしてそれを秘密にするんですか?」

 薪は一瞬、眉をつりあげて、何か言い返そうとしたが、青木は

 「つらい思いをしてまで、守る秘密なんかどこにもないんです。

 俺は知ってます。薪さんが鈴木さんを好きだってことを!!」

 薪は驚いて、青木の頬を平手打ちした。



 薪は蒼ざめて泣きそうだった。青木は薪の腕をつかんでひっぱり、

 体を引き寄せて抱きしめた。

 「薪さん。もっと現実を見てください。鈴木さんはもうこの世に

 いないんです。死んだ人の事をくよくよずっと考えていても何も

 はじまらないですよ。それなのに薪さんは何年も後悔し続けて

 誰にも言えず、独りで苦しんで聖書を抱えて眠っている。

 教会へ行っても祈るばかりで懺悔しなければあなたの罪は一生

 消えない。一生独りで罪を背負って生きていくつもりですか?

 あなたの罪を俺にわけてください。

 あなたの苦しみを俺にください。

 あなたの声を俺にください。

 俺があなたを幸せにしてみせますから。」

 青木は薪にくちづけした。

 そして、瞳からあふれて頬を伝う涙をそっと人差し指でぬぐいとり、

 長い濡れたまつげに接吻した。

 「幸せにします。」

 青木は愛を誓ったのだった。薪はただ黙って泣いていた。

 青木がもう一度、薪を強く抱きしめると、薪は素直に年下の男の

 胸に顔をうずめて、子供のようにすすり泣いた。

 青木はしばらく薪の頭を優しく撫でていたが、ゆっくりとこう言った。

 「薪さん、もう泣かないでください。これからは俺がずっとそばに

 いますから。あなたの笑顔をみせてください。

 俺はあなたの笑顔が欲しい。」

 薪は潤んだ瞳でまっすぐに青木を見つめて、やがて、

 はにかんだように微笑んだ。

 「青木。」

 「薪さん、あなたに泣き顔は似合わない。あなたは笑顔が素敵

 な人だ。やっと俺に笑顔を見せてくれましたね。」

 青木は写真でしか見たことのない薪の笑顔を自分のものにできて

 うれしかった。照れたように笑う薪の顔を青木はいつまでも

 見つめていた。もう言葉は何もいらない。

 至福の時が二人を包んでいた。

                              (完)

手書きハート手書きハート手書きハート手書きハート手書きハート手書きハート手書きハート














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最終更新日  2008年10月09日 23時12分15秒
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