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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2007.03.21
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 なぜ『カラヤンとフルトヴェングラー』であって、
 『フルトヴェングラーとカラヤン』ではないのか?

 カラヤンよりフルトヴェングラーの方が、22歳も年長であったのに。
 カラヤンがまだ若く、職も得ていない時期に、
 フルトヴェングラーは、すでに押しも押されもせぬ「巨匠」であったのに。
 そして、私が持っているCDの数は、
 カラヤンのものよりもフルトヴェングラーのものの方が、
 はるかに多いというのに……。


『カラヤンとフルトヴェングラー』の方が、
「言いやすい(語呂がよい)」からなのか。
それとも、世間一般的に見た場合、
カラヤンの方が、馴染みが深い(つまり、知名度が高い)と言うことなのか。

そして、この本は、三人の指揮者の物語なのに、
この本のタイトルは、
なぜ、『カラヤンとフルトヴェングラー』であって、
『カラヤンとフルトヴェングラーとチェリビダッケ』ではないのか?

チェリビダッケは、
フルトヴェングラーとカラヤンが、
戦後、共にナチに協力した容疑者として失業している頃、

フルトヴェングラーが、復帰した後も、
ベルリンフィルは、彼とチェリの二頭体制で運営され続けたのに。

それは、やはり、世間一般的に見た場合、
チェリビダッケは、馴染みが薄い(つまり、知名度が低い)と言うことなのか。

チェリビダッケのものは、今、一枚も無いからなのか……。

  ***

指揮者三人を軸にストーリーは展開するものの、
そこに、音楽そのものに関する言及は、ほとんどありません。

本著で繰り広げられるのは、
ベルリンフィルという「世界一のオケの主席指揮者」の座を巡る
想像を絶するような、ドロドロとした権力闘争。

世間一般を生きるものにとっては、通常、知る術もない世界。
そこには、並々ならぬ権力への執着や、嫉妬の嵐、策略等々が満ちあふれていました。
そして、それらは、何十年にも渡って、繰り広げられただけでなく、
死してなお、その存在が、生き残った者を苦しめ続けた。
まさに「呪縛」から、決して解き放たれることのない世界。
「超一流」と呼ばれる者だからこそ、背負い続けねばならない苦しみ……。

  ***

「レコード」や「CD」「映像」に対する
カラヤン、フルトヴェングラー、チェリビダッケが見せる姿勢の違いを示した部分は、
三人が音楽というものに何を求めたかをよく伝える逸話で、
とっても興味深かったです。

そして、私は、ついさっき、
チェリビダッケのCDをネットで注文しました。





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Last updated  2007.03.21 13:12:08
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