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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2026.05.06
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カテゴリ: 文芸
 「言葉」というものについて、色々と考えさせられ、
 新たな発見がとても多くあった一冊。
 そして、俵万智という名前は知っていても、その人がどんな人なのか、
 実は全然知らなかったということに気付かされた一冊。

    ***

  一夫多妻だったり、通い婚だったり、レイプまがいのことがまかりとおっていたり、
  生まれながらに身分の差が歴然とあったり、今の世の中とはかなり様子が違う。
  社会規範や常識の違いに驚きつつ、今の私たちもまた、
  別の社会規範にとらわれているのではと考えることもできるだろう。

  嫉妬といった感情は変わらない。
  ホッと共感すれば、遠い時代に同士を見つけたような気持ちになれる。
  過去から現在を照らしたり、過去の人と何かを共有できたりすることは、
  とても豊かな時間ではないかと思う。
  自分は、たまたま今という時代に生きているにすぎないのだ。(p.132)

これは、Questionaryという子ども向けのサイトで、子供たちからの質問に答えた際、
『人間はどうして勉強しなきゃいけないの?』という質問に対して、
俵さんが「世界を知るためだよ」と答えてあげたいと思い、
『源氏物語』 を通じて、本を手に取ることで体験は無限大になることを示そうとした一文。
「今の私たちもまた、別の社会規範にとらわれているのでは」や
「自分は、たまたま今という時代に生きているにすぎない」という言葉には心底共感。


   ワシより、もっと努力して、出版にふさわしいものを書いている人もおるはず」
   と謙虚なヒコロヒーさん。(中略)
   芸人とか関係なく、スゴイ書き手がここにおる!
   というのが私の偽らざる思いだ。(p.150)

ヒコロヒーさんの言葉の中の「ワシ」とか「おるはず」はまだしも、


調べてみると、ヒコロヒーさんは愛媛県出身で、近畿大学中退、松竹芸能大阪養成所卒業。
まぁ、これは私の中では想定内の事柄で、関西弁や伊予弁が出てくるのは当然のことかと。
一方、俵さんの方は、大阪府北河内郡門真町(現:門真市)の生まれで、
四條畷市で幼少期を過ごし、中学生のときに福井県武生市(現:越前市)に移住されていました。
何と、私が生誕後最初の記憶が残っている時期に住んでいた町で、俵さんは生まれ、
私が3年間通った高校のある町で、幼少期を過ごされていたと知り本当にビックリでした。

  人と話すとき、SNSに何かを書き込むとき、
  何を言うかと同じくらい、何を言わないかを考える。
  誰に向けての言葉なのかを意識する。
  発してしまう前に、一呼吸おいて確認したい。(p.184)

この部分を読んだ時に、まず頭に浮かんだのは、
「何を語るかが知性、何を語らずにいるかが品性、と申します」という言葉。
『ふつつかな悪女ではございますが 8』 の中で、主人公の玲琳が発した言葉ですが、
相通ずるものがあるのではないでしょうか。

  額面通りに受けとって腹を立てるか、背景を感じとって労わるかで、
  人と人との関係は変化してゆく。
  そういうことの積み重ねが、日々の暮らしなのだ。(p.229)

これも、とても深く考えさせられ、反省させられたところ。
表面面だけでなく、そこに潜む思いをきちんと推し量れる人でありたいものです。
そして、本著の中で最も印象に残ったのは、
『説明できないわからない気落ちがあるのはなんで?』の質問に対する次の答えでした。

  身もふたもないことを言うと、実は言葉で100パーセント気持ちを説明するのは不可能だ。
  でも、それは言葉が無力だということではない(中略)
  基本、言葉は、世界と1対1で対応しているのではなくて、
  ざっくりとした目印だと知っておくといいと思う(中略)
  モノの名前を表す名詞でさえこうなのだから、
  まして人の心という目に見えないものを表す言葉が、
  すべてを言い尽くせないのは当然のことだろう(中略)
  説明できないってことをわかったうえで、いくつかの目印を集めて、
  だいたいこんな感じなんですと伝える努力をすることが、
  コミュニケーションだし表現ということなのだ。(p.128)





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Last updated  2026.05.06 15:21:55
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