フリーページ

2010年09月19日
XML
カテゴリ: 政治問題
 経済ジャーナリストの荻原博子氏は、いつまでも回復しない日本経済について、5日の「しんぶん赤旗」日曜版に次のように書いている;




Q 猛暑とうらはらに、庶民のお財布は涼しいですね?

A お父さんのお小遣いの変化をみれば一目瞭然(りょうぜん)ですね。かっては5、6万円。いまは2万円がいいところです。
 実際、国税庁の調べでは、10年間に、民間のお給料は年平均461万円から31万円も下がってきています。
 給料は減っても、住宅ローンなどの返済は減らない。相対的に消費に回せるお金を削らざるを得ないのです。
 いま、男性の10人にひとりが年収200万円以下です。最低賃金が生活保護費を下回るケースもあります。生活自体が守れない、物を買えない人が増えています。

Q なぜ給料が下がり続けているのですか?

A この10年間には、「いざなぎ景気」越えといわれる景気回復もありました。大きな企業はもうかった。それなのに、給料は下がり続けてきた。変ですよね。いったい、もうかったお金はどうなったのでしょうか。
 いま 大企業が内部にためこんだ手元資金は空前の規模 で、約60兆円といわれます。企業はためこむか、株主の配当に充てています。逆に 働く側は、非正規労働者が増え、「ワーキングプア」と呼ばれる深刻な状態 も生まれました。
 この流れが加速したのは、 小泉純一郎首相・竹中平蔵大臣の時代 です。株主の権利を非常に強くする法改正が行われました。 「会社は経営者、株主のもの」そして、「従業員はコスト扱い」という構造 がつくられた。 そういう方向にお金の流れをつくってしまったために経済が立ちいかなくなっている のです。

Q 円高による問題と暮らしへの影響は?

A  円高で輸出企業は直接ダメージを受けています。このなかでも日本経団連の会員で発言権が強い輸出企業などは、さまざまな円高対策を政府に要請しています。ただ、現在の円高は、アメリカ経済の悪化とドル安容認によるものなので、為替介入などの効果も限定的です。長引くことも予想され、従業員=コストを削減するケースも出てくるでしょう。輸出以外の企業も右へならえで、給与カットやリストラを行う可能性もあります。
 円高になると、輸出は厳しくなる半面、輸入価格は下がります。そのため、物価が安くなります。その先にあるのが、安売り競争です。安売りすれば当然、会社の利益は下がってしまいますね。
 会社は利益をどこからもってくるか。給料を下げたり、リストラしようとします。 しかし、働く人は同時に消費者でもあるのです。 貧しくなればなるほど物が買えない=売れにくくなってしまいます。
 こうして景気がさらに悪くなる、デフレスパイラルの状態に陥っていく可能性があります。

Q どうすれば悪循環の状態から脱出できるのですか?

A 個人消費はGDP(国内総生産)の6割を占めます。ここが元気になることがまず必要です。
 個人消費を伸ばすためにどうすればいいか。
 最低賃金を含めた賃金をいかに上げ、消費マインドを高めるかでしょう。雇用を安定させて、新たに創出することも必要だと思いますね。

Q 最低賃金を上げると、経営が大変という声がありますが?

A  大企業は最低賃金以上の給料が大半ですから、実は、最低賃金の問題というのは、中小零細企業の問題ということです。最低賃金引き上げがリストラに結びつくことがあってはなりません。
 いま、中小企業は、非常に苦しい状況におかれています。かたや、大企業による下請けの単価たたきのような、不公正は是正しなければ。
 また、中小零細企業に「貸さない」金融政策も背景にあります。これも竹中さんの時代の「金融検査マニュアル」が原因です。銀行などの金融機関による貸し渋りが増えました。その一方で金融機関は、山のように国債を買ってきた。国債ばかり山積みになり、それと反比例するように融資の額は落ちてしまったのです。
 最低賃金の引き上げは大前提ですが、中小企業が置かれているこうした背景も見て、雇用の確保や創出など政治の力で解決にあたる必要があります。

財界系シンクタンクも「デフレ克服のために必要」

 最低賃金引き上げの必要性や効果を説く声は、経営者や財界系シンクタンクからも上がっています。

 富士通総研の根津利三郎エグゼクティブ・フェロー(元通産省審議官、元OECD科学技術産業局長)もホームページのコラムで、賃上げや最賃引き上げを主張しています。「わが国が長期のデフレを克服するためには、他の先進国と同様に賃金の緩やかな上昇を安定的に維持していくことが肝要」と指摘。具体的には「非正規労働者の賃金格差の縮小、最低賃金の引き上げなどに真剣に取り組むべきだ」と提言しています。

 生活用品のアイリスオーヤマの大山健太郎社長も最賃引き上げ論者の一人です。「低所得者は収入が増えれば、大半を消費に回します。賃金底上げで低所得者の生活水準が上がり消費市場も拡大する。一石二鳥です」(「日経」3月22日)と主張します。


2010年9月5日 「しんぶん赤旗」日曜版 7ページ「どうみる 給料が下がり続ける日本経済」から引用

 非正規雇用の労働者が増えて、労働者全体の収入が減少したために購買意欲が減退し、不景気になっている。したがって、これを改善するには、労働関係の法律を元に戻して、労働者派遣を厳しく規制し十分な労働報酬を保証する必要がある。大金持ちの収入が増えても貯蓄や投資に回るだけだが、低所得者の収入は、日頃からほしくても買えないでいたものを買おうとするのだから、景気が良くなること請け合いである。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2010年09月19日 19時45分39秒


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

佐原

佐原

コメント新着

捨てハン @ 潰れそうな新聞なら東京、朝日、毎日が挙がるかなぁ >全国紙は世論のありかを明らかにし、国…

© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: