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2017年01月27日
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テーマ: ニュース(96979)
カテゴリ: ニュース
新しく米国大統領になったドナルド・トランプ氏と安倍晋三首相のよく似た性格について、同志社大学教授の浜矩子氏は、15日の東京新聞コラムに次のように書いている;




 ハムレット王子は、母親の行動が許せない。夫が死んだらとたんに、彼の兄弟と再婚してしまう。王子は、そんな母親への当てこすり芝居を考案し、新国王夫妻の前で演じさせる。この劇中劇の中で、夫に先立たれた王妃が必死で「絶対に再婚なんかしないもん」と言いたてる。ここで、ハムレットが母親にこの芝居をどう思うか聞く。彼女の答えが冒頭のセリフだ。

 人は、心にやましいところがあればあるほど、本当じゃないことを本当だと言い張る。本当のことをウソだウソだと否定する。ハムレットの母のセリフは、この人間心理を実に的確に言い当てている。

 なぜ、この話を持ち出しているのか。勘の鋭い皆さんはもうお察しのことと思う。ドナルド・トランプ次期米大統領の記者会見を見ている中で、上記のセリフが頭の中に繰り返し繰り返し浮かんで来た。

そもそも、あれを記者会見というのか。 政策方針に絡んだ発言は、ほぼ皆無。突然、顧問弁護士的な人物が出現する。 トランプ氏のビジネス帝国を、いかに完壁に大統領職から切り離すか。それをしゃべり立てる。 勉強不足とみえて時折つっかえながらだったが、これまた「言い張り過ぎ」の観極めて濃厚だった。この場面のおかげで、トランプ民本人の記者会見時間は、かなり短縮されることになった。

 最も「言い張り過ぎ」色に満ちていたのは、ロシアとの関わりを巡るくだりであった。 ここまで突っ張って全否定するということは、この人、やっぱりプーチンさんに何やら秘密を握られているのじゃないか。 ここまでムキになるということは、身に何がしかの覚えがあるに違いない。どんどん、その思いが強まった。

 ここでまた、別のフレーズが頭に浮かんだ。「しのぶれど色に出にけりわが恋は、ものや思ふと人の問ふまで」。ご存じ、百人一首だ。トランプさんの恋はどうでもいいが、この人の場合、実にさまざまな下心や思いつきや怨念や癇癪(かんしゃく)が、たちどころに「色に出る」。そもそも、「しのぶ」ことは知らないらしい。

 さて、このように書き連ねて来ると、 圧倒的に抗(あらが)い難い必然性をもって、もう一人、別の人物のイメージが眼前に浮かび上がって来る。 これまた、勘のいい皆さんにはすぐさま共有して頂ける感覚だろう。さしたる勘の鋭さを要しないかもしれない。

 いうまでもなく、その人はかの安倍晋三首相だ。この人も、何かにつけて言い張り過ぎる。昨年夏の参院選に向けて「アべノミクスは失敗したわけではありません」と必死で繰り返していた。あの時も、彼のムキになりぶりが、筆者に「ハムレット」の中のあのセリフを思い出させた。安倍首相も、多くのことがすぐ色に出る。気に食わない質問が発せられると、不快感を隠せない。彼もまた、しのぶことを全く知らない。洋の東西の似た者同士だ。

 「ハムレット」には「心弱きもの、おまえの名は女」という良く知られたセリフもある。これはセクハラだが、これを「心弱きもの、おまえたちの名は癇癪男」と言いかえれは、何ハラでもなくなる。
(同志社大教授)


2017年1月15日 東京新聞朝刊 12版 4ページ「時代を読む-次期大統領のハムレット的考察」から引用

 浜教授の視点は、なかなか面白い。確かに、トランプ氏自身が自分には何も心配することなどないと信じていれば、とやかく言われたロシアのことなど「まったく関係ありません」の一言ですむはずなのに、何かと「情熱」を込めていろいろ言うものだから、「これは何かあるな」と人々に印象づけることになるわけです。また、この記事が示唆するように、私もトランプ氏は安倍さんとよく似ている印象を受けます。これが単なる「印象」に過ぎないのか、それとも、それが単なる印象にとどまらない事実であることを裏付ける事象がこの先起きるのか、興味は尽きません。





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最終更新日  2017年01月27日 19時10分50秒


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