サイド自由欄
フリーページ
蟻 に な っ た 男
都会というのは喧騒の街である
冬の寒さと喧騒をのがれて3階の
ビルにある「 アリスの館 」という
喫茶店でコーヒを飲んでいる男がいた
大都会の混雑から離れゆったりとした
時の流れを感じながら幸せを感じている
窓の外に見える多くの男女の群れ
男と女には様々な行動がある
みんな何かを探しながら何かを求めて
この大都会で生きているのである
穴を掘って地下に道をはりめぐらせ
迷路のようになって人を戸惑わせる
地下街という大きな街が存在している
地上にも地下にも偉大な文明がある
都会で生きるには男と女のエネルギー
燃えるような強いパワーが必要である
これがなければ絶望が待つだけだ
都会生活で得るものは一体何だろうか?
名誉か地位か安定か知識か金銭か
夢と希望もって生きながら欲と欲が
ぶつかりあい汗として飛び散る街
時には悪人になり時には堕落させ
時には狂人となりそして廃人にさせる
幸せと不幸が背中合わせにある街
男はそんなことを思いながら5年間も
熟成したカスピ海ヨーグルト入りの
チーズケーキをおいしそうに食べている
隣にいた黒い服を着て煙草をくゆらし
窓の外をながめていた男がつぶやいた
みんな蟻みたいなものだな!!
いま蟻みたいなものといいましたか?
ああ~都会は蟻の住む街だよ!!
隣の男ははっきりとそういったのだった
都会ではなんの繋がりもなく潤いのない
砂漠を漂っている蟻のような人ばかりだ
時には歩き時には走り時に立ち止まり
そして人は地下街の迷路に入り込む
地上の生活にあいたら地下にもぐり
空虚な地下の生活を楽しみそして
疲れたらまた地上に這い上がってくる
男はふたたび小さな声をあげた
ほら街ゆく人を見てごらんよ!!
こんな姿は田舎では見れないだろう!!
まるで蟻のようにうごめく黒き人の群れ
カバンをさげ携帯電話を見ながら歩く
電車に乗っている女が化粧をする
腕を組んで歩き時にうなだれる男
泣きながらうなずき怒りに狂う男と女
時には手を握り肩を組み契りを交わす
すれ違う人は無言で通り過ぎていく
車は渋滞して長い列をつくっている
満員電車は人をどこかに連れ去っていく
ビルの中には多くの人がうごめき
忙しく上がったり降りたりしている
これって蟻の住む街だと思わないかい?
隣の男は1枚の名刺を差し出した
その名刺をよく見ると次のように・・・
「 疲れた時はアリスの館へいらして下さい ””
蟻のように一生懸命働くあなたに贈る
おいしいチーズケーキがあります
5年間も熟成させたカスピ海ヨーグルトの
入ったチーズケーキを是非召しあがれ ”” 」
アリス( 蟻 巣 )の館 店長
コーヒー飲んでいた男はいった
「おいしいチーズケーキをアリがとう!!
地下街で働いている男なのでまた来ます」
そういって「アリス( 蟻 巣 )の館」を出ていった
あの男も都会の1匹の蟻だな!!
ケーキを求めてこのアリス( 蟻 巣 )に
いつ舞い戻ってくるだろうか?
あの蟻のこれから先が楽しみだよ!!
どんな蟻に成長するだろうかねぇ?
店長はそういって笑うのだった
今 年 は 一 文 字 で「 驚 」と 表 現 し… 2023年12月03日
ど う 生 き る の か 情 け な い 男 2023年06月02日
び っ く り 仰 天 の 男 2023年05月24日
PR
New!
カーク船長4761さん
New!
miko 巫女さん
New!
えむ5678さん
New!
USM1さん
New!
よびりん♪ さん
New!
よびりん2004さん
New!
愛 つさん
New!
みなみたっちさんカテゴリ
カレンダー
キーワードサーチ