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「物事は両面からみる。それでは平凡な答えが出るにすぎず、智恵は沸いてこない。
いまひとつ、とんでもない角度― つまり天の一角から見下ろすか、どちらかして みれば問題はずいぶんかわってくる。いろんな角度から見てみる。
鳥瞰的に見てみると真実にせまることができる。」
(司馬遼太朗、「第三の視点」 夏草の賦より)
これを別の言い方で述べてみます。
「同じ土俵で相撲をとればなかなか勝負がつかない」ということがよく言われますが、 これは同程度のレベルや能力(認識力)を持ったもの同士の議論ではなかなか結論が出ない、というようなことです。
あるいは言い争いなどでも、いっこうに決着がつかないということです。
高い認識力を持った人であれば問題はいっぺんに解決するのに、そうでない者同士がいや自分こそが正しいと言い張ってらちがあかないような状態です。あるいは悩み事でもそうです。
ある人がああでもない、こうでもないと何年も悩むことを、その人よりも認識力の高い人であれば、 いっぺんに解決してしまうことがあります。
例えば、小学生の悩みを聞いて大抵の大人は小学生よりはいとも簡単にアドバイスを与えたり解決することができるでしょう。
これは小学生と大人の認識力の高さに差があるからです。
また、大人は小学生と本気で議論するようなことはないでしょう。
これも認識力の高さに差があるからです。
できればこの認識力を高めていく努力をしていきたいものです。
認識力が高ければ、悩み事や、他人事とのトラブルにあまり時間をとられないために、効率のよい人生をおくることができます。
ではこの認識力はどうすれば獲得できるのでしょうか。
小学生よりは大人の方が認識力が高いのは、それだけ知識や経験あるいはそれから得られる知恵が多いからです。
やはり大人になってからも向上心を忘れずに、すべてから学んでいこうとすることでしょう。
良書を読んで学ぶ、人を観察して人間というものを学ぶ、今自分が逆境にあれば、その中から教訓を学ぶ、自分の関心領域を広げるといろいろあります。
認識力とは一種の悟りといわれるものに近いのかもしれません。