森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.03.14
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部屋の掃除をしようとしていたら、お母さんがきて少し部屋を掃除しなさいよといわれた。
先ほどまでやろうとしていたのに急にやる気がしなくなることがある。
風呂にそろそろ入ろうと思っていたのに、早く風呂に入れといわれると急に入りたくなくなる。

この原因を考えてみた。3つほど分かったことがある。
一つ目は精神拮抗作用である。○○しなさいといわれるとそれに対して反対したい気持ちがでてくる。森田ではこれは自然現象であるという。確かに大酒飲みの夫に対して、奥さんが、二日酔いになるぐらい好きなだけ飲んでいいのよ。といわれると、いわれた本人はおいそれと飲むことはできなくなる。そういう反応が我々には備わっている。

二つ目。自分が自ら課題、問題点、興味の対象を発見して、行動を起こそうとすることはとてもうれしい。だから積極的になれる。自ら発見した楽しみを味わうことができるからである。
ところが自分の思いついたことを、他人も発見していて、他人からその行動を強制されることは苦痛以外の何物でもない。たとえば囲碁や将棋をしていて、他人の指図通りさして仮に強い相手に勝ったとしても少しも喜びは起きてこない。また迷路遊びしていても他人が教えてくれた道をたどって出口までたどり着いたとしても全く嬉しさは湧いてこない。自力の発揮がないからである。反対に余計なお世話をしてと反発心がわいてくる。
お母さんが、子供が難しい問題にぶつかった時、子供に先駆けてその困難を取り除いてしまうことは、子供の自力の発揮、自ら問題を見つけて乗り越える楽しみを奪ってしまうことになる。心しないといけない。

3つ目。これが一番大きな原因だと思う。相手が自然に動き出す前に安易に指示、命令、批判、説教、非難、叱責をするということは、相手を自分の家来のようにして扱っているということです。相手を自分の思うようにコントロールしようとしている。相手を信頼して任せることができない。相手が問題点を見つけて、乗り越えようとするのを待ってやることができない。つまり相手を見くびって、言って聞かせないとダメでのろまでどうしょうもない人間であると決めてかかっているのである。

非行に走る子は中流家庭の子が多いそうである。その子たちは親に自分のほしい物を買ってほしいとせがむ。親は愛情の証として子供のほしいものを買い与える。それでも万引きをする子供がいる。それは子供たちのほしいものは実は品物ではなく、親の子どもに対する心遣いなのである。親の愛情なのである。そのことを物と勘違いしているために、多くのすれ違いが起きているのである。





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Last updated  2013.03.14 21:42:44
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分からない歴20年子@ Re[2]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田生涯さんへ  お返事ありがとうござ…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 分からない歴20年です子さんへ コメント…
分からない歴20年です子@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田を知って随分経つのに今だに難しく感…
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