森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2014.05.26
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相手を思いやる。相手の立場になって考えると人間関係はとてもスムーズになる。
しかし、これをモットーとして心に誓っても、たいてい3日坊主で終わってしまうであろう。
そしてすぐに「自己中心」が出てきて元の木阿弥になる。

それを考える前に「自己中心な人」はどんな人なのだろう。
第一に過保護で育てられた人。第二に過干渉で育てられた人。第三にほったらかしで育てられた人。
過保護で育てられた人は、わがままし放題である。物質的金銭的な欲望を制御できない。
欲望が満たされないと、他人のせいだと思う。被害者意識に陥りやすい。
こういう人は「思いやり」とは無縁の人である。それこそ絵に描いた餅になるだろう。

過干渉に育てられた人。「かくあるべし」を押し付けられて、人の思惑を気にする人になる。

いつも何かに怯えて、ストレスをため続けている。
こういう人は自分を守ることに精一杯で他人を「思いやる」気持ちのゆとりは持てないのです。

放任されて育った人。後ろ盾がない人です。親が守ってくれない。
一人海に投げ出されてしまったようなものです。そういう人は自分で自分を守っていくしかない。
でも限界があります。人間は味方がいなくなるとすぐにつぶれてしまいます。
こういう人も他人を「思いやる」気持ちにはなれません。

ではどうすれば、相手を「思いやる」優しい心は生まれてくるのだろう。
そういう生育環境を持ったまま「思いやり」のある人になることができる道があります。
それには次の3つのステップを踏むことが必要です。

1、 自分の喜怒哀楽などの感情を大切にする。
自分の気持ち、思い、欲望、意志、希望をはっきりさせる。

自分の「好き、嫌い、快、不快」という感情から出発する。
相手よりもまず自分の意思を優先する。
自分の気持ちを基準にして「断る、引き受ける」ことを心から認める。
次に可能ならこれらを私メッセージとして相手に伝える。

2、 他人の喜怒哀楽などの感情を大切にする。

他人の感情、気持ちに気づくことです。
他人の○○したい、○○したくないという欲求に気づく。
他人の「好き、嫌い、快、不快」という感情を知る。
相手の「断る、引き受ける」気持ちを心から認める。
この作業が相手の立場に立って考えるということです。

3、 最後に自分と相手の考え方の違いを明確にして、溝を埋めてゆく努力を重ねることです。
双方で話し合うことです。
妥協点を見つけて、折り合いをつける努力を重ねていくことです。
完全に折り合うことは難しいかもしれません。
ここでは折り合いをつけることが目的ではありません。
そのための努力をしているかどうかが問題です。

こうしたスタンスをとれば、相手に一方的に「かくあるべし」を押し付けることはなくなる。
標語で「思いやり」のある人になろうというのではなく、事実として「思いやり」のある人になれる。





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Last updated  2014.05.26 07:52:09
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分からない歴20年子@ Re[2]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田生涯さんへ  お返事ありがとうござ…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 分からない歴20年です子さんへ コメント…
分からない歴20年です子@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田を知って随分経つのに今だに難しく感…
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