森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2016.01.22
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叱ることと腹をたてて怒ることについて考えてみたい。
まず腹をたてて怒るのはどんな場合か。
子どもが勉強しない。動作が遅くもたもたしている。忘れ物をする。おかずを残す。
ごはんをこぼす。飲物をひっくり返す。
スーパーに連れていくとお菓子やおもちゃを買ってくれとせがむ。
部下が自分を無視する。反抗する。ノルマをこなさない。
配偶者が料理の手抜きをする。掃除をしない。洗濯をしない。
親が痴呆になり粗相をする。同じことを何回も繰り返す。物が無くなったといって大騒ぎする。
自分たちの悪口を隣近所に言いふらす。


これらは子ども、部下、配偶者、親、友人が自分の考えているように行動してくれないのでイライラして腹を立てるのである。
つい怒りとなって爆発するのである。それが高じると憎しみ恨みに変わる。
そして最悪関係を断つようになる。

これは「かくあるべし」から相手を見下して、コントロールしようとしているのではないか。
その際、自分の気持ちを強烈に相手に伝えるために、怒りを手段として利用しているのである。
でも相手の反発を招くばかりで、決して自分の思い通りに事が運ぶことはめったにない。
また是非善悪の価値判断の結果、間違い、悪い、役に立たない等と判定したものを否定、攻撃して修正を迫る場合はどうか。
これも相手無視したり、自分の思うがままに操ろうとしているのである。

次に叱る場合はどんな場合か。
子どもが信号を守らないで、赤信号で交差点を渡ろうとする。一旦停止を無視する。
スピード出し過ぎて無謀運転をする。無駄遣いばかりをする。物を盗む。

お菓子ばかりを食べてごはんを食べない。物を平気で道路に投げ捨てる。
約束を平気で破る。など。

私は親、先生、上司が部下等を叱ることは、必要な場合があると思う。
かえって叱れない親、先生、上司はダメだと思う。
その理由は、相手に寄り添っていないからである。相手に関わろうとしていない。

そういう人を子ども、生徒、部下は軽蔑していると思う。

親が子どもを叱る場合は、ルール、規範、しきたりを端から無視する。
放っておくと子どもに生命の危機がせまる。放っておくと人に迷惑をかける。将来に禍根を残す。

叱る場合は、こんなことをするとこんな不具合や問題点が発生する可能性が高いと知らせることである。
将来高い確率で問題が起こると予想される事実を説明しているのである。
あるいは相手に考えさせるきっかけ作りをしているのである。

叱ることは相手の人格を責めているのではない。またそうであってはならない。
事柄、行動を責めているのである。相手のことを考えているのである。
叱ることで相手から逆恨みをされ、自分が非難されたり危害を加えられることになるかもしれないというリスクを冒しながらも相手の身になっているのである。
あとになってみればあの忠告が役に立ったと感謝されるようなものである。
でも叱るにあたっては、もともと相手との信頼関係がないと効果は半減する。
普通人を育てるためには褒めることが一番だといわれる。
それを基本としつつも、叱るということも加味して子育て、部下の教育にあたる方がよいと思う。





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Last updated  2016.01.22 07:05:06
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森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 分からない歴20年です子さんへ コメント…
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