森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2016.04.06
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長谷川洋三氏に「行動が性格を変える」という本がある。

集談会の世話役をしていると、自分の神経症の苦しみは訴えられなくなる。
それを言っていると、世話がおろそかになる。人の悩みを聞いて、きちっとメモする。
そのうちに「ああ、そうだ、あの人どうしてるかな」と思って、電話をかけたり、手紙を書いたりする。
そういう行動をしていると、いつの間にか自分の悩みを忘れている。

集談会の運営をどうするか、来月のことだけでなく、再来月のことも、半年分のことも、一年分のことも考えようとか、世話人の負担が重くなりすぎないように、役割分担も考える。
そういうことをしていると、「ああそうだ。自分のことは明日考えよう」ということになる。
その明日が明後日になり、しあさってになりしているうちに、だんだん忘れていく。
それが症状が消えていく一つのステップだった。


生活の発見会でよくいわれることである。
集談会に始めて参加する時は、頭の中の大半は症状でいっぱいである。
症状が治るという事はその割合が少しずつ低下していくことである。
目の付けどころが内へ内へ向かっていたものが、少しずつ外へ外へと向かって、現実の生活が前進していくようになる。
世話活動というのはその一環である。
世話活動に一生懸命に取り組んでいくと、会社の仕事にも応用が効く。雑仕事も丁寧にこなすようになり、仕事の質が上がっていく。

それと私が新たに提唱したいことがある。集談会ではどこでも自己紹介がある。
自分の症状。最近の生活、健康、人間関係、趣味などをみんなの前で発表する。
多くの人はメモをとって聞いている。
このメモは自分の症状の解放にとってとても貴重なものである。

神経症の成り立ち、神経質性格、不安と欲望、立ち直りのきっかけ、森田の生活への応用の仕方などのヒントが満載である。

ある人はこれを持ち帰り、家で一人一人の顔を思い浮かべながら、その人に今度会った時はどういう言葉をかけていこうかという事を考えられる。
どういう点が共感できたのか。どういう点が評価できるのか。
どういう点で壁にぶち当たっているのか。いろいろと試行錯誤をしていくのである。

その際役に立つのは、あ行、か行・・・とインデックスをつけて分類しておく。
その人の該当する欄に今回の自己紹介を書き加えていく方法である。

1年ぐらいの記録があればかなりのことが分かる。

するとより的確な会話ができるのである。
こういう活動をしていると、自分のことよりも相手になんとか立ち直りのきっかけを見つけてもらいたいという気持ちが出てくる。
気持ちが内向から外向的になっていくのである。
その行動はとりもなおさず自分の症状克服に役だっているのである。





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Last updated  2016.04.06 06:55:27
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分からない歴20年子@ Re[2]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田生涯さんへ  お返事ありがとうござ…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 分からない歴20年です子さんへ コメント…
分からない歴20年です子@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田を知って随分経つのに今だに難しく感…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 長谷川勤さんへ 読んでいただいてありが…
長谷川勤@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田理論学習のすすめ のブログ 本日初…

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