森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2016.10.11
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2016年10月号の生活の発見誌の学習会シリーズ「行動の原則」もよい記事だった。

心というものは、目の前のちょっとした状況の変化に伴い、変わるものだ、単に、変わるだけでなく、新しい状況によく溶け込むものだ。

行動は、単にその行動の目的を達成させるだけではなく、間接的に、感情や心を動かす手段にもなる。

その例として「幼児の公園でのエピソード」(今泣いたカラスが、もう笑った)を紹介されている。
幼児と母親が、砂場で遊んでいた。幼児は砂場が大好きで、満面の笑みで、はしゃぎまわっていた。
突然、転んで、顔面砂だらけになった。そして大声で、泣き出した。
それに母親が気付き、子どもに駆け寄り抱き上げ、怪我の様子を確認したところ、幸い傷もなく大丈夫のようだったので、子どもを抱きあげ「大丈夫だからもう泣かないで」とあやしたが、子どもは泣き止まなかった。
母親が途方に暮れている時、急に子どもがご機嫌な声で「わんわんだ」と叫んだ。
母親が子供の指さす方を見ると、近所の人が犬の散歩で通りかかっていた。

今まで大泣きをしていたのに一瞬にして満面の笑みに変わったのである。
これが本来の心の変化なのです。

神経症で苦しんでいる人は、不安、恐怖、不快感、違和感は永遠に続いていくと思っている。
そういう状態は無視できない。手をこまねいて放置できない。
だからなんとしても取り除こうとする。でもうまくゆかない。
どんどん状況は悪化していく。対応が間違っているから改善できないのだ。

楽になるためには、対症療法よりも、急がば回れの道を選ぶことだ。
エピソードのように実践や行動によってイヤな感情を速やかに変化させ、希薄化させてしまう方法をとるべきなのだ。
基本的には不安等に対してはこれが唯一正しい対処法となる。

イソップ物語に北風と太陽の話がある。
冬の寒い日に旅人がしっかりとコートを着ている。

次に太陽が出てきて燦々と温かい光を注いだ。
すると今まで頑強だった旅人はいとも簡単にコートを脱いだ。

森田理論学習では最初にこのことを学習するのだが、いつまでも不安に振り回されているというのは、体得されているわけではないのだと思う。





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Last updated  2016.10.11 06:48:23
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分からない歴20年子@ Re[2]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田生涯さんへ  お返事ありがとうござ…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 分からない歴20年です子さんへ コメント…
分からない歴20年です子@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田を知って随分経つのに今だに難しく感…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 長谷川勤さんへ 読んでいただいてありが…
長谷川勤@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田理論学習のすすめ のブログ 本日初…

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