森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.01.18
XML
電車で4人掛けの椅子に座ると目のやり場に困ることがある。
そこで、 4人掛けの椅子が空いていても、そこには座らないという人もいる。

これに対して森田先生は次のように話をされている。
これは目がスラスラと動かないで、固定し、見つめるために起こるのである。
目は自由に動こうとするのを、つい一定のところを見てはならないと、故意に牽制しようとするため、目がかたく、動かなくなるためです。目の動くままに自由に放任すればよい。そのためにどうするか。

・この苦しい事柄は、怪我や災難と同じように、防ぐことのできないことである。

・怪我は痛く、恥ずかしい事は苦しく悩ましいのは、当然のことである。
すなわちそれは、忘れようとしたり気をまぎらわせようとしたりしても、どうすることもできないことである。もっとも正しい事は、従順に、おとなしく、さからわず、これを受忍ことであります。そうすれば、感情の法則により、その苦悩は、最も早く、薄紙をはがすように、次第に消失するものです。

・長上の人や、知人と交話するときは、日本の礼法としては、その尊敬の度の強いほど、その人の膝の先、下腹、胸部というように、その近辺を、ぼんやり見ながら(その方向に、見るともなしに、目を向けながら)先方が何か言う時、または自分の意見を確かめる時、先方の顔をちょっとの瞬間、盗み見るのが法で、それがちょうど、人情の自然であります。

また進んでは、むしろ自分のイヤと思う局部を見つめるように、稽古することが得策です。
それはかえって、自分の心の自然であるから、むしろ、それに従うという心の態度であります。
そうすれば、かえって苦しい、恐ろしい、そのために、ますます執着するような気持ちはするが、私のお勧めする通り、思い切って実行すれば、必ず早く治ります。

・ 「顔が上げられなくなる」そのままで、よろしい。強いて勇気を出して、顔を上げようとせず、おどおどして、恥ずかしがっていればよいのです。
以上申しあげるとおり、その心持ちだけを、ただ実行しさえすれば、必ず治ります。
(対人恐怖の治し方 森田正馬 白揚社 234ページより引用)

ここで進んで、自分のイヤと思うことに目をむけるとよいというのがあります。
普通は恐怖から逃げようとしているのですが、ここで森田先生がお勧めしておられるのは、恐怖に抵抗しないで、むしろ入り込んでいくという方法です。
少し症状が軽くなったときに、意識的にパニック発作などを起こそうとすると、自分の意志とは反対に症状が遠のいていくという現象が起こるのです。
不眠障害の場合も、無理に寝ようとしないで、寝られなければ朝まで寝られなくても構わないという心境になれば、不眠障害はたちまち治るといわれています。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2019.01.18 06:30:07
コメント(0) | コメントを書く
[観念重視から事実重視への転換] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

寒い時期の脳卒中、… New! 楽天星no1さん

長谷寺~室生龍穴神… へこきもとさん

心食動操 メルトスライム25さん
神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

分からない歴20年子@ Re[2]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田生涯さんへ  お返事ありがとうござ…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 分からない歴20年です子さんへ コメント…
分からない歴20年です子@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田を知って随分経つのに今だに難しく感…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 長谷川勤さんへ 読んでいただいてありが…
長谷川勤@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田理論学習のすすめ のブログ 本日初…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: