森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.08.15
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カテゴリ: 生の欲望の発揮
不安や症状と格闘しているときは次のようなことが起きます。

たとえば、毎日の食事のあとの皿洗いです。
気分が乗らないので、食べたあとでも、食器を洗う気がしません。
流しにそのままにしておいて、食器棚から別の皿を出して、スパゲティでも食べます。あるいは、山積みになっている食器の1枚か2枚をそそくさと洗って、インスタントのチャーハンを食べます。
そのうち皿がなくなれば、紙皿や紙コップを買ってくるようになります。
流しのなかは、汚れた食器が山のようにあります。
やはり、洗う気分にならないので放置しておくしかありません。
この状態は、別の言葉で言えば、「怠惰」です。
気分の良し悪しがどうであれ、怠惰な生活であるのは間違いないでしょう。


帚木蓬生氏は、「気分本位」の生き方は、「怠惰」な生き方に通じると言われています。
悪い気分や感情には、自己増殖の性質があり、そこに重きを置けば置くほど、ふくらんでいきます。
その結果、失敗や困惑、拒否や諦め、不快感、痛みなどの黒々した気分はさらに深まり、人の行動を凍結させ、不活発にしてしまうのです。
「気分本位」の反対の極みにあるのが、「目的本位」です。

「出家とその弟子」で有名な倉田百三が、あるとき、創作に行き詰まって森田正馬に助言を求めました。
森田正馬は、「気分などはどうでもよい。気分とは無関係に、ともかくも筆をとって、原稿用紙に向かいなさい」と答えました。
気分で書くのではない。ともかくも書くのが仕事だから、書け、という助言です。
着想も浮かばず、良い文章が書けなければ、へのへのもへじでもいいのです。
書く行為そのものが重要なのです。
森田先生は「気分と行動の分離」「感情と行動の分離」のことを言われています。
そのためには「目的本位」「行動本位」になることが肝心です。

​「一番簡単なやり方は、同じ時間に同じ行動を繰り返し繰り返し行う方法です」 ​と言われています。​

この方法はこのブログで何度も投稿していることです。
規則正しい生活、ルーティンワークの確立は、頭で考えなくても自然に身体の方が動くようになります。
そのなかで少し意識すれば気づきや楽しみ、興味や関心などが見つかるようになります。
宇野千代さんが、「幸福のかけらは幾つでもある。ただ、それを見つけ出すことが、上手な人と下手な人がいる」と言われています。
この方向で生活していけば、味わい深い人生を送ることが可能になります。

そのとっかかりは、起床時間を毎日一定にしていくことだと考えています。





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Last updated  2025.08.15 06:33:27
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分からない歴20年子@ Re[2]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田生涯さんへ  お返事ありがとうござ…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 分からない歴20年です子さんへ コメント…
分からない歴20年です子@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田を知って随分経つのに今だに難しく感…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 長谷川勤さんへ 読んでいただいてありが…
長谷川勤@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田理論学習のすすめ のブログ 本日初…

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