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錦に彩られた森ふとしたはずみでヒラリと落ちる葉っぱ林床から立ち昇る、枯葉が醸される匂い歓喜をよび起すような夏の風は遠く追いやられ人恋しさと諦観を含んだ冷たい風また、ひとつの季節が行ってしまった。終盤になってやっと澄み渡る空の下での散策。紅色はまだここまで下りてきていないけど、黄葉の輝きで森の中が明るく見える。今季は山中にて、この赤い実によく出あいました。クコの実かなと思いましたが、実の付き方のガクの部分がクコとは違うような気がします。一粒噛んでみると、甘みと渋みが混じった味。何という植物かしら。赤と黒のドレスを纏ったような鮮やかさは、鳥たちの目を惹くため?花姿は清楚なヤマシャクヤクですが、種子は情熱的なフラメンコのドレスのよう。寒さが厳しくなるにつれて発生するチャナメは軸もしっかりした大振りのものが増えていくようで、カサの色も淡いものから茶色の濃いものまで様々。チャナメ摘みは独特の風情と快感が感じられて大好き。篭はだんだん重くなるけど、気持ちはどんどん軽くなる。採りつくせないほどのナラタケの群生。周りの草の中にも一面に広がって、足の踏み場がないほど。歩を進めると、そこにも大群生が。。。埋もれ木に出ているのを摘み採るのは、結構な手間。腰の痛みと、草のトゲでひりひりする手を休めながらの座り込み収穫。こう沢山出ているとつい有難味を忘れて「ふぅ~」とため息がでてしまう。ナラタケは種類が多くて同定できない。樹の上部に発生している一本を観察すると、軸の下が太くなっていて黄色く、カサの表面も黄色みが強い。キツブナラタケのようにも見えるが、埋もれ木から出ているのを見ると違うような・・・。カフェさんに「キツブナラタケ」と話したけど、違っているかもしれない。二種類のナラタケが混じって出ていたのかな~。きのこ狩りの締めとして出会いたいシモフリシメジ。気温が高めの今季、数は少ないもののいつもの場所にて確認。採り頃を逸したサンゴハリタケは、フサフサを分けて中を見てみると真っ白で綺麗。きのこ篭の中は、ナラタケとチャナメでいっぱい。背中のリックに入れての持ち帰り。樹林を歩き廻りきのこ仲間達と語らい、楽しいきのこシーズンを過ごせました。今季最後のランチ会も、カフェさんご夫妻・コクワさんから持ち寄りのご馳走を頂いての楽しい時間。「まだ、きのこは出ていますよ~」というような山の声を聞いたような気がして、後ろ髪を引かれるような思いで帰路につきました。毎年11月になってから遠出をしますが、今年の「山でのきのこ散策」はこれでお仕舞い。これからは近場の公園を散歩しながら、芝生の中や生け垣の縁に出ているきのこ達と語らいます。
2016.10.24
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先週末は山へ行けなかった私。独りで山歩きできるチャンスとばかりGPSをしっかり握りしめて、夫は独りで初めての山へと出発。単独峰の山歩きと違って連峰は危険がいっぱい、熊に遭遇するかもしれないし・・・心配しながら帰宅を待っていたら、実にスッキリした顔で帰宅。箱の中にはクリタケがどっさり。先日採れたアカモミタケと一緒に「きのこご飯」でいただきました。近場のハタケシメジは、三週間前から観察していますが元気がありません。昨年の今頃はそろそろ終わりでしたが、気温が高かった今年は、今から出てくれるのではないかと期待して、今週末又覗きに行きます。山の紅葉・里山の紅葉どちらも今年は遅いようなのに、公園の多くの桜は葉っぱが紅葉することなくすっかり散っていました。今週末晴れたら、馴染みの場所を散策して先週末の不満を晴らしたいと思っています。晴れるかな~。
2016.10.17
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黄葉・青葉・・・周りに紅葉が混じるのはもう少し後。その頃この林の下草は枯れ、土色と白い木肌だけの冬景色に変わります。着生植物とムキタケ、よく見れば小さなきのこも・・・自然の妙とでもいいましょうか、苔を纏った立ち枯れ木には移ろいの美があります。苔に惹きたてられて、遠目からもそれと分かってしまう。背景に紛れるという方法をとらないハナイグチは、籠に納まりました。ヌメリスギタケとヌメリスギタケモドキの区別がいまだにつかない。これは、たぶんヌメリスギタケ。地味な色合いの森の中で、枯れ木に花が咲いたように連なっている様を数カ所でみました。真っ白なフサフサが綺麗なサンゴハリタケ。よく見かけましたので、雨が多い今年は数が多いのかな。ひと通り歩いてから、お礼参りにお世話になった場所へ。ひんやりとした森の中の様子は、一週間前とは違っています。きのこ達の姿は少なく、目にしたのはクロラッパタケとスポットライトを浴びているようなホンシメジ、地面に這うように出ている真っ黒いイボタケ科のきのこぐらい。そっと地面に触れて感謝を伝えてきました。カラマツの色付きはまだでしたが、ピリッとした冷たさを含む風には晩秋の気配があり、人が少ない樹林で佇んでいると、ふと、この場所でこのまま石になりたい・・と思ったりします。子供の頃見た映画に(タイトルは分かりません。ご存じの方、お教えください。)、愛し合った男女の願いが叶う時、抱き合ったまま彫像のように石になるというものがあり、あえてそれを選んだ二人の心の動きに、恋愛の何たるかも知らないのに強烈に心打たれた記憶があります。それ以来、何と言いましょうか、ある種の感慨深さを感じた時、石になりたいなんてことを考えてしまいます。ははは・・・話が逸れてしまいました。きのこ達と遊べる季節も残り少なくなるとセンチな気分に。あぶない・あぶない、感傷的なことが様になるのは若い時だけ、気をつけなくては。
2016.10.11
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雨が降っているだろうな・・・そう思っていても金曜日になると山へ行きたくなってそわそわ落ち着かなくなり、夜になるとお弁当を作り始めます。思った通りの霧と雨の中での散策開始。樹林は適度に雨を遮ってくれるので、案外快適に歩けます。晩秋の気配漂う中でナラタケを探していたら、夏きのこのヤマドリタケが二本。夏なのか秋なのか、きのこの発生状況は未知の世界です。ハナイグチを求めて歩いていたら、クリフウセンタケの群生を見つけました。採り頃を過ぎた群生も多く見られ、今年だけの現象なのかそれとも毎年出てくれるのか、来年の楽しみが増えていきます。名残のホンシメジもぽつぽつ発生していて、雨に負けなかったご褒美をもらったような気がしました。午後に所用があり9時30分上がりの短時間きのこ狩りでしたが、終わってみれば納得の収穫。仲間達とは逢えずじまいの土曜日となりましたが、その楽しみは天高く晴れ渡るきのこ日和にとっておきます。これから音楽会・・・昨日の収穫を盛り籠に飾り、興味のある方々に見ていただきます。
2016.10.02
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