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2018年10月06日
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テーマ: ニュース(100306)


「DAYSJAPAN2018年10月号」

特集は、「沖縄の見る希望」である。おそらく翁長知事の急逝は想定外で、11月の県知事選のための特集だったのだろうけど、9月県知事選の真っ最中にこの特集を掲げた勇気に先ずは敬意を表する。結果は玉城候補の圧勝に終わった。結果的に、県民の何を選んだか所以の説明になった。中の写真には、玉城県知事の写真ひとつない。出来上がりが、候補発表より前だった証左ではある。

巻頭企画は白井聡氏の文章。新刊「国体論ー菊と星条旗」の内容を(おそらく)コンパクトにまとめたもの。一言で言えば、「戦後天皇を頂点とした国体は解体されたが、再編されて、今度はアメリカが頂点に君臨して日本人の潜在意識に浸透している」「だから、本土は無自覚に沖縄依存・沖縄差別をしている」ということ。その通りだろう。

自己主張する「捨てられた民」。那覇市。1965年。Photo by カツ・モリグチ。の写真(10p)は衝撃である。「私達は日本人です」という横断幕を掲げてのデモがあったということではない。その主体が、写真に映っているのが、全て中学生や高校生の女性だということだ。現代の韓国では当たり前の風景だが、現代の本土のパレードでは、絶対に見ることのできない風景だ。1965年の沖縄ではこれがあり得た。それは戦後日本の途轍もない敗北の歴史を示していると同時に、微かな希望も見せている。

2012年(県知事選出馬は14年)の朝日新聞インタビューで記者は翁長さんにこう問いかけたらしい(25p)。「でも、利益誘導こそが沖縄保守の役割なのではないのですか」(私注・この頭でっかちの記者は保守と革新の意味を勘違いしているが、今はその事は展開しない)翁長那覇市長は堪らず怒りを爆発させる。「振興策を利益誘導というなら、お互い覚悟を決めましょうよ。沖縄は経済援助なんかいらない。税制の優遇措置もなくしてください。そのかわり、基地は返してください。国土の面積の0.6%の沖縄で在日米軍基地の74%(当時)を引き受ける必要は、さらさら無い。いったい沖縄が日本に甘えているんですか。それとも日本が沖縄に甘えているんですか」この発言の紹介を、本土の朝のワイドショーで、貴ノ花の辞任騒動の枠ぐらいは是非やって欲しい。それでやっと本土の沖縄差別が、少し改善するだろう。

特集の3番目、脱「基地経済」こそが沖縄の未来である。(前泊博盛)は、沖縄の常識になりつつあるが、本土の日本人には、まだ浸透していない。

沖縄県知事選の3日後に読了





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最終更新日  2018年10月06日 07時50分13秒
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