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「…スメタナってなんですか?」MIAWさん(いつも書き込みありがとう!)からの質問にハッとした。「モルダウ」の作曲者じゃないです、もちろん。食品としての「スメタナ」がメジャーなのはロシアだけだった。げげ、私ったらすっかり毒されてる(笑)。不親切のお詫びに、スメタナ話をつらつら書きますね。スメタナというのは乳製品のひとつ。日本にそのものズバリはなく、サワークリームが一番近い。スメタナはそのサワークリームがもう少しゆるく淡白になった感じだろうか。メーカーまたは乳脂肪分の違いによって、風味が微妙に違う。(必需品と銘打った割に、専門的なこと分からなくてすみません。あはは。)ロシア料理の定番・ボルシチにもスメタナはお決まり。ビーツを使って作る本物のボルシチの色は濃いワインレッド。(日本だとロシア料理屋でもトマトシチューみたいな見た目と味だけど)なので、白いスメタナを混ぜると、イチゴミルクのようなピンク色になる。イチゴミルク色。これが正真正銘のボルシチの美味しい食べ方なのだ。ウハー(魚のスープ)、シー(キャベツなど野菜のスープ)…。思えば、ロシア人って大抵のスープにスメタナを加えているなー。レストランでも「スメタナはいらないの?」と聞かれるし。ま、それぐらい家庭料理の食卓に欠かせないものなのだろう。味の好みによってはオッケーなんだけど、日本人的には脂肪分の過剰摂取が気になる。すごいんだもん、スープ表面の油の浮きが(笑)。また、淡白なクリームチーズを思わせる味と舌触りから、サラダに使うことも多い。日記に書いた長ネギのサラダもそう。リンクしているコーリャさんのHPにも日本で手に入る材料で作るレシピがある。小学生でもできる手順(!)で、とてもおいしい酒の肴になる。さらに、スメタナは料理だけでなくデザート系にも使われる。まずはブリヌイ(ブリンチキ)。日本でいうクレープとほぼ同じ。カフェで注文すると、素焼きのブリンチキにトッピングを注文するパターンが多い。主なトッピングは各種ジャム(手作り系の果実が残ってるもの)、はちみつ、チョコクリーム、イクラ、サーモン…そしてスメタナ。スメタナだけだと甘さ控えめ。甘いものと合わせてもいいし、サーモンなど塩味の効いたトッピングと合わせてもおいしい。ほかにも「アラージィ」というパンケーキの一種にもスメタナは必需品。アラージィなんて馴染みのない名前だけど、最近日本のこじゃれたカフェでよく見かけた、小ぶりのパンケーキそのもの。(マクドナルドのモーニングメニューのホットケーキに見かけだけなら似てなくはない…)あの、ふわっ、もちっ、とした食感は、ベーキングパウダーではなくイースト菌を使ってるから。私が教えてもらった作り方では、仕上げは「焼く」というより「揚げ焼き」に近い。日本人のホットケーキ作りのように、テフロン加工のフライパンに油を薄ーくひいて…なんてヘルシーなことはしない。厚底のフライパンにロシア人定番の「ひまわり油」をドボドボ注ぐのだ、ドボドボ。この「ひまわり油」、非常にヒッジョーに脂っこく、日本人は嫌う人が多い。日本人会で配布している「モスクワ生活の手引き」にも、ひまわり油はNGだと書かれている。おそらく、外国人がロシア料理を脂っこいと感じる悪の根源ではなかろうか。私も「コーン油」と日本から持ってきた油を料理で使い分けている。コーン油にせよ、油ドボドボの時点で絶対多くは口にするまい、と誓う私。しかし、出来上がりを見るとつい誘惑に負けてしまう。だって、おいしいんだもん。アラージィも、ブリンチキ同様に、スメタナなど好きなトッピングと合わせて食す。知人のロシア人の女の子も、普段はダイエットに励んでいても、アラージィだけはスメタナとジャムをたーっぷりつけて美味しそうに食べていたっけ。うら若い女の子でも誘惑に負けるぐらいなのだから、うら若くない私が誘惑に勝てるはずないのだ。というわけで、今日もキチガイ沙汰に混雑している超大型スーパーでスメタナを買い込んできた私なのでした。
2004年01月31日
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モスクワにおける、野菜と果物の買い方。1)ルイノック(市場)で買う。とにかく安さと新鮮さはピカイチ。しかも種類が豊富。買い物はすべて相手の言い値買い。外国人(日本人)はボラれるらしいが、それでも納得のコストパフォーマンス。ただ、同じルイノックでも肉や魚、乳製品は恐ろしくて買えないので、野菜果物しか買えないのが面倒。2)スーパーで買う。大型スーパーも高級店も、鮮度が悪い上、店や品物によってはかなり高い。しかも冬は品数もえらく貧弱。日本の「産地直送」系に慣れると、なかなかキビしいものが。3)昔ながらの食料品店で買う。街中によくある「よろずや」のような店で扱っていることもある。ただ、鮮度はギモン。こんなのよく買う人いるよなー、と思うような追熟しすぎた果物が陳列されてることも。4)そのへんの「箱店」で買う。モスクワにはわざわざルイノックやスーパーに行かなくてもそのへんで用が足せるよう、箱店と呼ぶキオスクのガラス張りのような店や軽トラ店舗があちこちに出没。八百屋だけでなく「乳製品屋」「薬屋」「パン屋」「本屋」…何でもアリです。頭痛やら大雪やらでつい出不精になってしまい、「家にある常備食材」中心に料理してきた今週。さすがに、野菜をふんだんに使ったものが食べたくなる。もともと家族ともども肉料理は好んで選ばない我が家。週末にスーパーに行っても、どうせ満足な野菜は揃わない。ならば、と、いつもの「箱店」に出掛ける。うちから比較的近いこの店は、品数が多く商品にもハズレがない。しかも、おばちゃんは重さや品質をちょろまかしたりしない。(店頭にはいい野菜を並べ、売る時は粗悪品を混ぜたりする店もあるらしい)大きめのブロッコリー、よく熟したトマト、カリフラワーを半分だけなど、買い手の細かい要望も快く応じてくれる。なので、本当にさり気なく一軒ポツンとある店なのだが、いつ行っても行列が出来ている。みんな、この店のよさを知ってるのだ。根菜類もいい状態で保管してあるようで鮮度も質も上々。ハーブ類も数は少ないが種類は豊富。そして、なぜかいつもとても大ぶりでみずみずしいカリフラワーがある。カリフラワーが常にあるぐらいで感動するのが、モスクワの悲しいところ…。新鮮なマッシュルームをふんだんに使ったハヤシライス。大根と油揚のお味噌汁。青ネギ(日本の九条葱そっくり)とスメタナのサラダ。茹でたカリフラワーのポン酢和え(←これだけですごく美味しい)……。夕食はいらないはずの夫がいきなり帰ってきてしまい(涙)2~30分でチャチャッと調理台3口同時進行で用意した手抜きメニュー。おばちゃんの箱店のおかげで、一応形になりましたぜ。明日は土曜。朝、暗闇の中で弁当を作らなくていいと思うと、ビールもうまい。週末はロンドンで買ったサトイモで、久々に煮っころがしを作ろうっと。
2004年01月30日
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相変わらず、気圧の関係らしい重苦しい頭痛が続く。特に午前中は元来の低血圧ともリンクして、ドロドロ。鎮痛剤も効かないらしいので、あきらめモード。起き上がれないほどつらい程じゃないけど、集中力が持続しない。要はとにかくかったるいのだ。しかも、今日は昼から吹雪。外が真っ白だー。そんなわけで、今日も買い物に行く気力は萎えたまま日が暮れる。車で行くとはいえ、それでも出不精になる。買い物後の下ごしらえ(まとめ買いゆえ、半調理したり小分けにして冷凍したり)もけっこう面倒。モスクワの冬経験者の多くが「買い物がタイヘン」と言うのは、単に往復の手間だけじゃないのかもしれない。日本だったら半調理品やお惣菜を買い足したりすれば、一汁三菜も食品30品目もどうにかなる。いっそのこと外食で手抜き、と思っても、冬はさすがにそんな気にもならず。そんなわけで、結局はキッチンに立つことになるんだけどさ。少々の生鮮食料品に乾物、缶詰、冷凍してストックしてある食材…。夕食はもちろん、朝食もコドモの弁当も作る。一応、食事の品数はもちろん、品目数とか栄養バランスを人並みに気にしつつ、成人病対策も頭に入れつつ。それでも家にあるものだけで、適当に食べ暮らせるものだ。そして分かったこと。最強の節約法は「買い物に行かないこと」なのだ。これならどんなズボラでもできる。どうしてもこれでなくちゃダメなんてものは、日々の暮らしで意外と少ないのだ。いまだに節約ブームが続く日本。雑誌を読むと、買い物だけでも「底値買い、まとめ買い、閉店時間直前買い…」、達人と言われる人たちのさまざまな工夫が取り上げられている。フツーに節約して暮らしている一人としては、確かに参考になることもある。その反面、ズボラな私には到底真似のできない、耳の痛い細かなワザも満載だ。でも、近頃取り上げられる達人技って、ぶっちゃけた話「それって節約か????」と思うものも多い。微々たる成果に多大な労力と時間をつぎ込むものなど、これは本当に「節約」と言えるんだろうか?とか。そうかと思えば、「もらう」「実家にお願い」など、そんなコトして人間関係大丈夫?みたいな、奪うに近いずうずうしい行為まで「ワザ」として紹介されてたり。その雑誌や編集者の品格を疑うこともある。個人的には、節約記事を読むと、そのノウハウ以上に、節約してそれをどうするかのほうが気になる。田舎暮らしの資金作り、自分たちらしい店を持ちたい…「夢実現のため」なんて聞くとかっこいいし、節約のし甲斐もあるものだ。それがねー、ブランド品買うため、とか言われちゃうとね。節約に励む前に、心豊かな暮らしとモノが豊かな暮らしが同じでないことに気付くことのほうが大切なんじゃないかと思ったりして。余計なお世話だと言われちゃオシマイだけど。でも、結果的に続く節約って、気持ちの上で後ろめたさやセコさの少ないことだったりしませんか。人間、何事も気持ちよくないと続かないのだ。
2004年01月29日
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多少日が長くなったとはいえ、日照時間が日本と比べ物にならない程短いモスクワ。相変わらず、起きる時間は深夜同然の闇の中。試験前に早めに仮眠して真夜中に起きた、あの感覚に近い。体内時計が狂いっぱなしで、さらに低血圧の私には午前中は地獄の苦しみ。「朝日を浴びてはじめて肉体が目覚める」というのは本当だ。なので、コドモの弁当&朝食作りが一日の始まりにして最大の難関。料理ロボットのように無表情でキッチンに立っていると思われ。はじめは「何を朝から怒ってるんだろう」と様子伺いをしていた夫やコドモも、今は平然としている。ご飯炊いて、お味噌汁作って、おかずを何品か入れて…。日本みたいに穴埋めの冷凍食品があればどれだけ救われることか…。日本食材店に行けば多少は売っている。しかし、決して美味しいといえない冷食惣菜がおおむね1000円超。コストパフォーマンスの悪さを思うと、さすがに手を伸ばさない。今朝はあまりにかったるくて、えーい手抜きだ! と「チャーハンとわかめスープ(お湯持参でインスタントのやつ)」に決定。チャーハンは、あらん限りの(笑)具を入れて具沢山(それしか弁当ないし)。弁当箱に入れ、いつものように出窓に置き少しだけ窓を開けて、自然冷却。ところが、20分後にチャーハンを見ると…。チャーハンが真っ白に凍っているではないの…。弁当箱一面に麹(こうじ)を詰めたような状態。「今日のお弁当って、なに……」いつもの保温三段弁当を期待していたコドモはあ然。「自然解凍するから、期待してて」と、私はワケの分からないことを口走る。悪夢の午前中を乗り越え、来客あり。気心の知れた人とほっこりお茶するのは、いいもんだ。昨日のお昼(友人宅で手作りランチのおもてなし。おいしかったー)も楽しかった。「海外赴任なんて一期一会。せめてその間ぐらい周囲の人と気持ちよく暮らしたいよねー」ある人が言っていたが、本当にその通りだ。はぁっ。(なぜため息をつく?)
2004年01月27日
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それは夕方、コドモのお迎えに、とスクールバスのバス停に向かった時のこと。(車の送迎はもちろん、高学年になるまではバス停への送迎も必須)いつもの黒いロングダウンを羽織い、黒い帽子をかぶり、ドームの門を小走りに飛び出した私。そこに、いかついミリツィア(警察)の兄ちゃん登場。「もしもし、止まりなさい」ちょっと、って、はぁ、私?「身分証明書を出しなさい」ロシアに住むと、学生さんなら学生証があるように、私たちには「駐在者の妻」という身分証明証を持たされる。夫の会社名入りで、しかも写真つき。信用ないんだわね、外国人は。家からほんの十数メートルの場所に行くのに、いちいち身分証明書は持たなかった。正直に「家に置いてきている」と言うと、さっきとはえらく異なる口調で「身分証明書を見せろっっっ!」。「家にあるんだってば。急いでいるから、通せっつーの」(もちろん、ロシア語ではもっと弱気な口調で言ってます)「見せられないなら、こっちに来い!」私のダウンをつかみ、指差した方向には、ボロいパトカーが止まっていた。ひぇー。お迎えの時間は刻一刻と近づいているし、ミリツィアの兄ちゃんの目つきもコワい。「家に帰ってとってきます」HET(ダメだ)とは言わせまい、と勝負視線(笑)で答えると、行って来い、とあごで言う。実は、こういう検問じみたことは街中でよくあるのだ。落ち度にもならない小さなことをつついては、賄賂を要求される。つつくことがないと、とりあえず警察(パトカー)へ、などと完全に嫌がらせなのだ。で、こっちは小額の紙幣を「これでカンベンして」と差し出すと事は丸く収まる、というパターン。警官や交通警察官の単なる小遣い稼ぎじゃないか、とも言われている。でも、自宅のすぐ近くで賄賂を渡すのには、躊躇したのだ。クソ警官に住所が分かるのもイヤだし、それを誰が見ているか分からない。(つまり強盗に狙われるかも…っつーことですね)だから、面倒でも証明書を出して「シロ」を主張したかったわけ。それでもダメなら、夫や知人を呼び出して闘ってもらうしかない、と。家から戻ると、根気よくミリツィアは待っている。パスポート、滞在ビザ、と「三種の神器」とともに差し出す。「……よし。行きなさい」ちぇっ、こいつきちんと持ってやんの、と言わんばかりの顔で釈放される。観光客にもこの手の検問はよくあるらしい。ロシア語が分からないと(分かっても、だ)、制服着た大男にまくしたてられたら、絶対泣きたくなる。(観光客ならロシア語も分かるまい。言われるがままに金を出すだろう)そう見込まれてしまうのだろう。しかも、確認させるといっても、ミリツィアにパスポート類を手渡すこと自体、本当ならしたくないこと。いちゃもんつけられたら「大使館領事部に確認する」と言うといい、って何かのガイドブックに書いてあったような。もちろん、ロシア語で。ミリツィアに英語を理解する国際人は少ないと思うよ、きっと。あーん、そんなこと考えて旅行しなきゃならないトコなのね、ここって。あとで夫と、私が厳しく検問された背景を考察(笑)した。夫が言うには、私の黒尽くめの格好が、チェチェンの女性ゲリラを彷彿させたのでは、と。ダウンを羽織っていれば、腰に巻いた自爆爆弾は見えない。深く帽子をかぶれば、顔や人種(チェチェン人)は分からない。しかも雪道を小走り(笑)で大きなドーム(住宅)から飛び出して怪しい、と。ま、そりゃそうだわな。そんなこんなで、なかなかの恐怖体験でした。
2004年01月26日
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ロンドン最終日。7時過ぎにホテルを出る。コドモの学校があるので、遅くとも夕方にはモスクワに着く便で帰国。ロンドンの7時は、まだ薄暗い。開いている店はほとんどない。住宅地も電気のついている窓のほうが稀である。夜明けの街とは、本来こういうものなのだ。数十メートル歩けば24時間営業のコンビニに当たる東京のほうが変わっているのだ。人間の体内時計に負担をきたしていながら、それに気付けない。そういう自分も、明け方5時までに差し出せば当日中に届く宅配便、ATM、1枚10円で精巧にとれるコピーなどなど、東京にいる時はコンビニの恩恵をめいっぱい受けて暮らしていた。でも、なければないでどうにかなるもんだ。ヒースローまでの道のりは、懐かしくも美しい映画を観ているようだ。いいなあ、イギリス。物価が安ければ、もっといい。空港では、いわゆる大きな国際空港クラスの免税店に、コドモは目が点。そうだよねー、いつも見てるのはシェレメチェボ空港だし。でも、バブル期×円高、の時代を見てしまった私には、免税のありがたみがそれほどでもなくなってきた。化粧品なんかは、モスクワのコスメチェーン店のほうが安く買えるし。機内では、通路はさんで隣りの二人がけの席に「ウォーリーを探せ」のウォーリーくんがまんま大きく成長したような男子が。かなり背が高く、席がよほど窮屈なのか閉所が苦手なのか、しょっちゅう屈伸だなんだとストレッチに余念がない。しかもカラフルな5本指靴下履いて、ツボ刺激用の棒を転がしている。前後の人が「ったく落ち着きないな」という目で見ても、マイペースで手足を屈伸。退屈な機内をなごませてくれた。想像していた以上におもしろかったなー、ロンドン。また行ってみたいな。今度はもっとのんびりと。若い頃留学でもしていたら、本当に楽しめたんだろうな。「もし学生の頃にイギリス人の男の子と出会って恋愛して結婚してたら、こういう街でフツーに暮らしていたかもしれないんだよなー」遠い目で私がつぶやくと、夫は何ワケわかんないこと言ってんだか、という顔をした。そういうするうちに、モスクワ到着。外の景色が見えるようになると、皆窓に張り付いている。うっひゃー。一面雪。出発した時と比べ物にならないほど、えらく積もってるし。生粋のイギリス人、またはロンドン経由で来たようなアラブ・アフリカ系の人たちは窓の外に広がる情景に動揺している。運転手さんによると、昨夜は氷点下25度まで下がったそうだ。「だから、今日(戻ってくる日が)暖かくてよかったよ」って、おいおい氷点下6度だっつーの。市内中心部に入ってくるまでの平坦な道は、薄暗い夕暮れの中、雪と雪景色の木々ばかり。でも、なんだかホッとしちゃうのは、ナゼ?
2004年01月25日
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社会人なら年に1~2度勤務先を通して必ず受ける健康診断。前の日にうっかり深酒して、血液検査でイエローカードが出たりする、あれですね。海外にいても、やはり健康管理は必須。というか、膨大な医療費や心身の負担を考えたら、国内以上にナーバスになる。しかし、日本の企業が納得するような医療施設が世界中どこにでもあるわけじゃない。なので、そういった地域在住者には「健康診断のための国外脱出」が年間行事のひとつになっている。ロシアも悲しいことに(と言いながら笑っている)「国内での受診不可」地域。大多数の企業や公務員が、ロシア国外で健診を受けている。本来は日本に帰るのがスジのようにも思えるが、誰もがスケジュールに余裕を持って健診に臨めるわけではない。しかもモスクワからだと、ヨーロッパで受けたほうが経費的にも会社に貢献するよーな気も。前置きが長くなったが、要は今日から健康診断でロンドンへ行くんですね。またあのうさん臭いシェレメチェボドヴァ(国際空港)に行くのかと思いきや、今日は新しく出来た空港だと言う。「比べ物にならないくらい快適だぞ、ドモジェドヴォは」数回利用したことのある夫が言うが、私とコドモは疑心暗疑。ところが、本当にキレイだったんですね、ドモジェドヴォ空港。多分、今までに私が見たモスクワのどの施設より快適で清潔で洗練された空間。自然光がいっぱいに差し込む建物、掃除の行き届いた空港内、座り心地がよく十分な数が設置されている椅子、見やすい離発着ボード、手際よく処理をすすめる各社カウンター…。すっごーい。外国みたいだ…。日本離発着の便がすべてこのドモジェドヴォ空港利用だったら、絶対にロシアへのイメージが変わると思う。あ、いいところかもしれない、と(笑)。でも、この空港からは旧ソ連の国々へ行く便や、ブリティッシュエアウェイズ、スイスエアーなどが中心。で、搭乗。機内清掃や乗員搭乗の間に機体に雪が凍りついたようで、ガリガリとこそげ落とす音がする。その間、約2時間。喉は渇くし、おなかは減るし。どうせすぐに機内食だ、と小腹をすかせていた私たちが甘かった。しかし、それは私たちだけではなかったようで。機内食が配られた途端、周囲の人々は飢えた狼のように黙々と食べ始めた。ドリンクも2杯、3杯とリクエストの嵐。しかも、機内食のおかわり(「余った機内食プリーズ」ですね)要請まで。私も、隣のコドモにメインの煮込み肉を半分横取りされる。その脇で、夫は血液検査への影響を考慮して、機内でのアルコールをガマン。機内の飲酒、ごく少量でいい感じに酔いが回ってよく眠れて好きなのになー。コドモに「お母さん(お酒頼まないで)珍しいね」と言われる。そうこうするうちに、飛行機はヒースロー国際空港へ。思いっきり住宅地の中にあるようで、着陸時は不時着のような光景。建物の雰囲気が全然違う。色も作りも窓の明かりも。空港からホテルまではタクシーで。「ここって(料金)ボラれたりしないの?」空港発のタクシー、イコール白タクかつボラれる、のイメージしかない私は、ついつい夫に確認。「それはロシアだけだって」料金交渉をする必要がない、メーター付きタクシー(涙)。古き良きクラシックカーを思わせる車体。しかも、運転手さんは愛想良く英語をしゃべっている。うーん、いい感じだ。噂に聞いていた通り、タクシー料金が高いのには正直ビックリしたけどね…。
2004年01月21日
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モスクワに行ったら仕事もしないし、ちょっとは時間もあるだろうから、と軽い気持ちで始めたピアノの練習。大学受験までの十ウン年間習っていたものの、結婚してからは「家にピアノなし」状態が約10年。昔弾けた曲も、今ではどれも酩酊状態…。ひょんなことで通い始まった音楽院でレッスンは、「実技試験」がもれなくついてくるという、予想外の展開となった…。で、今日が「もしかしたらそのまま試験になだれ込むかもしれない」レッスンの日。立ち会うほかの教官のスケジュールによりけりなんだそうな。この時期、音楽院は試験まっさかり。校舎内の教室という教室から、さまざまな楽器の音が流れてくる。椅子を引っ張り出して、横並びでアンサンブルの練習をする人たち。譜読みの最終確認をしている人。演奏会直前とか、コンクール会場の外、みたいな雰囲気。あー、懐かしい感じ。学内にいると、気分だけは「いつもポケットにショパン」である。くらもちふさこのマンガで、個人的には「愛のファルーカ」と並んで好きだった作品。別マ全盛期の不朽の名作のひとつだと思う。音大生たちの友情や恋愛を描いているんだけど、ラブストーリーというよりは切なかったなー。音楽や「音」の感じ方に関するセリフやト書きがけっこうリアルだった。当時ピアノ以外にも吹奏楽~オケ~アンサンブル、と音楽漬けだった自分の青春時代と重ね合うだけに印象深い。なので、音楽院にいると、季晋ちゃん(知ってます?)みたいな男の子が、そのへんの窓際に立っていそうな錯覚に。若返りますよー(笑)あらかじめ指定された練習室に入ると、先生は男子学生の口頭試験の最中だった。もちろんロシア語だから、聞いていても細かい内容はチンプンカンプン。質問、というよりは尋問に近いような設問の細かさ。男の子が「あー、それは…」と口ごもると、「基本的な知識ですよ」と穏やかだが手厳しい。それより、家を出る直前にお湯で洗い物をしたせいか、指が乾いて乾いて、そっちのほうが気になった。今日の練習室のグランドピアノは、鍵盤がガタガタ。音こそ狂っていないものの、話に聞いていた通りの年季もの。ガタガタが気になって、しょーもないところでミスをする。ペダルを踏んでも、グシッ、という感じで。そんなピアノ、日本では絶対にないもんなー。ツェルニーのエチュード2曲、バッハ1曲、チャイコが1曲、の計4曲。チャイコはベダルの入れ方で徹底的に直しが入る。で、今日はレッスンのみで来週一気に試験をする、と。その後はグリーグとか、今までとちょっと違った楽曲をやりましょう…と先生が話している。そのうち、チェロを抱えた次の学生が入ってきて(レッスン室は時間入替制なんだと思う)、追われるように教室を出る。予約していたタクシーに飛び乗って帰宅。速攻でコドモのお迎えにバス停へ。「いつもポケットにショパン」の世界、ここで終了。非情にも「帰ってきたらすぐに弁当出しなさいよー、ったくぅ」と現実に戻る私だった。
2004年01月20日
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朝から静かに小雪。特に予定のない、平和な日曜日。楽しい予定があるのもいいけど、たまにはもったいないぐらいのんびり過ごしたい時もある。この週末は日本では雪模様の中、センター試験だったようだ。私が受験生だった共通一次の時代(年齢がバレる)から、この日に限って普段はめったに降らない東京でも大雪になったりする。でも、今は私大文系でもセンター試験を受けなくちゃならないなんて、理数系が致命的だった私には考えられない。「受験には英国社」の時代でよかった(ホッ)自衛隊先遣隊の出発も今日。日本のニュースはその話題で持ちきりだ。何とも言いがたい、とても重い気持ちになる。本人はもちろん、送り出す家族のことを考えると、胸がいっぱいになってしまう。「それ(イラクで人道支援につくこと)が私の仕事だから」派遣についてインタビュ-された自衛隊員が静かな口調で答えていたのを思い出す。その自衛隊員にも、無事を待つ家族がいる。しかし、その残された家族に向かって「そんな仕事することないのに」「何で自衛隊員なんかと結婚して…」などと無神経に言う人、けっこういるんだろうな。以前も書いたことがあるが、仕事柄治安の悪い場所へ行くことが続いた夫の時がそうだった。万一の時の保険額(「保険は誰が掛けてるの?自分?会社?」とか)、危険地で働く際の手当てはでるの? 日額いくら?? 等々、本当に品位と思いやりのない「様子伺い」攻撃に辟易した。コドモの目の前で平気で話した大人もいた。家に帰ってきて、コドモは「パパは死んじゃうの?」と泣いた。ストレスで、コドモは言葉が出なくなった。学校でも、国語の時間に音読ができなくなってしまった。でも、後から聞くと、こういう思いをしたのは私やコドモだけじゃなかった。今も大きな不安と闘いながら、残された家族で精一杯がんばっている人たちがたくさんいる。このモスクワの小さな邦人社会にもきっと。「自衛隊派遣反対!」と言うだけなら簡単だ。でも、その代わりに今の自分達にできること・すべきことって何だろう。平和な日曜日。自衛隊員も大使館職員も報道各社の人たちもNGO職員も。どの業務でも、どの国籍の人であっても。誰一人欠けることなく、無事に帰国してほしいと思う。
2004年01月18日
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今クールの月9は、キムタクと坂口くんのアイスホッケー話、と聞いてますが、コドモの学校では、冬の体育の授業がスケート(フィギュア、アイスホッケー)になる。校庭には、教職員と父兄の手作りのスケートリンクが冬季限定で作られる。とてもメジャーな冬のスポーツかつレジャーだけに、街中のどのスポーツ用品店にもフィギュア・ホッケーそれぞれのスケート靴が並ぶ。先日、我が家もコドモのスケート靴を購入。でも、滑る前には新品でも刃を研がなければならないらしい。この「刃とぎ」、日本の街中で靴のかかとを直してもらうくらいのものね、とタカをくくった私(たち)が甘かった。シーズン中ゆえ需要が高く、週末にもなると、スポーツ用品店などにある「刃とぎ機」がオーバーワークでぶっ壊れるのだ。先週は夫に何軒か回ってもらい、全滅。残るは、市内中央部からやや離れた、大きなスケートリンク。道路のすく週末を待って、いざ出掛けた。リンク内の片隅にある「刃とぎ屋」には、すでにスケート靴を抱えた数人の列。見るからに「マスター」といった店の主人は、黙々淡々と仕事をこなす。刃を焼く音。オレンジ色の火花が散る。窓枠には大人も子どももその職人作業を見るのに張り付いている。着いたのが12時15分過ぎ。14時から45分間昼食休憩らしい。前にいるのは6~7人だし余裕でしょ、と思ったのが甘かった。いきなり機械がへそを曲げたのか、作業が全然進まない。並ぶのをいとわないロシア人、大人も子どもも、皆辛抱強く待っている。「効率をまったく考えない。だからロシアはダメなんだ…!」眉間をピクピクしているのは、隣りにいる夫だけだ。すると、階上のスケートリンクから、キムタクも坂口くんも吹っ飛ぶようなカッコいいホッケー選手が駆け込む。「あと15分で靴を直さないと試合に間に合わない…!」列という列で堂々とズル込みをする厚顔オバチャンたちとは違い、待っている一人一人に「先にいいですか?」と尋ね、丁寧に御礼をする。これじゃダメとは言えないっしょー、と思い、心で泣く。3人前の男女3人のグループの番になる。(1足15分で計算しても、14時の昼休みまでには回ってくる…)そう安心した途端、大きなスポーツバッグから莫大な量のスケート靴を出した。並んでいる人の顔色が一気に青ざめる。どうにかこうにか、昼休み直前ギリギリに順番が回ってくる。作業時間は何のことない、たった6~7分で終了。でも、後に並ぶ人たちは休憩時間も根気よく並んでいたんだろうか。こういう場合でも、ロシアって平気で時間通り休憩に入るからなあ。外で待たせていたタクシーの運転手に事情を話すと、「よくあること。気にしてないよ」と、これまたニチェボーである。車に乗った途端、コドモは爆睡。帰りがてら買い出しを済ませ、日が落ちたころに帰宅。夫は帰宅と同時に始まった「ラグビー大学選手権」で母校が負け、ますます泥沼へはまっていった。
2004年01月17日
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昨年日本でも話題になってたようなので、知っている人も多いと思うのですが。遅ればせながら、やっと行きましたー。100円ショップならぬ「50ルーブルショップ」。50ルーブルは約200円。輸送費込みで2倍なら、東京の約7倍するおかめ納豆より割安感がある。(何でも「納豆」基準に考えるなって? でも好きなんだもん)場所は日本食材店「ジャプロ」2階の1室。台所用品、生活雑貨、コスメ用品、文房具、和食器…狭い店内に所狭しと商品が並んでいる。品数は少ないけど、かなり的確に「モスクワにないもの」がリストアップされている。例えば、台所のシンクの水切り袋。モスクワで売ってないので、大量に買って持ってきていた。耳掻き棒はロシアにはその存在すらないらしい。そして、サランラップ!ロシアのラップは「切れない・つかない・無駄に幅広」と使い勝手が非常に悪いにもかかわらず、割高。来た当時、日本から持ってきたラップを、無駄なく大切に大切に使ったっけ。あと使い捨てのお菓子の焼き型。パウンドケーキ、シフォン型ともにあり。これがあると、よそに持って行く時にラクなのだ。驚いたのは、そこにいたお客さんが自分達以外すべてロシア人だったこと。確かに、ここ1~2年ロシア人の間で日本食がブームなんだそうだ。しかも、日本食イコール寿司、のイメージが強いようで、街中にも続々と日本食屋すなわち「寿司バー」が出現している。そのせいか、漆塗りっぽいお椀とか、ご飯茶碗、湯のみといった和食器を買っている人が多かった。日本人的にはこの絵柄はちょっと…と思っても、ロシア人から見ればエキゾチックでハラショーなのだろう。私自身は、和紙調のクッキングシートを購入。お茶菓子をのせたり、料理のちょっとした盛り付けに重宝しそう。日本にいるときはこんな商品があるなんて知らなかった。あまりに品数が多いから、物見遊山で出かけていた割に見逃してたのだろう。そういえば、ルイノック(市場)にも、10ルーブル均一のお店があった。屋台のテーブル一面に積み上げられた品物。どーしよーもないものばっか(笑)だったけど、見ている分にはたまらなくくだらなくて面白かったなー。冬はしんどい買い物も、テキトーに楽しみながら、どうにか、ね。
2004年01月16日
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朝起きると、外がいつもよりうっすらと明るい。朝日? いや、雪である。「横なぐりの雨」ならぬ雪、吹雪である。昨日のNHKニュースで雪に埋もれる新千歳空港を観ながら、「モスクワよりひどいわ、こりゃ」なんてノンキなこと言っていた罰?キッチンの窓を少し開けてみると、ひゅぅぅぅぅぅぅ…と寒気が吹き込む。寒気だけじゃない、小さな雪(外はバリバリ氷点下なので、雪には結晶が見える)までパラパラと。スクールバスは走れるのかしら…と心配になる。(弁当を作りたくないワケではない)弁当のおかずも、カレー風味の野菜炒め、卵焼き、鶏唐揚げ…と作っては出窓で速攻に冷ます。そのうち、おかず入れが氷のように冷たくなっている。炊きたてご飯、熱々のなめこの味噌汁を入れた保温三段弁当箱を片手に(←おっさんか)。スキーウエアにディパックを背負ったいつもの格好で、吹雪の中、コドモはいざ出陣。ご苦労なことです。夫も送り出した後は、暖かい部屋から外の吹雪を眺めて一息つく。「色白は十難(百難だっけ?)隠す」ではないが、モスクワの雪は難を隠しても余りある美しさだ。昔、雪の日に、東京消防庁の最上階にある食堂から皇居を眺めたとき、水墨画のような光景に感動したことがあった。それに近い風景が広がっている。ま、今日さし当たって外に出る用事がないとノンキなこと言ってられるんだけど。と思ったら、昼から大使館(大使?)主催で「賀詞交換会」があったのを思い出す。ブーツを履き慣れた足にパンプスで立食、つらいなぁ(TT)こんな日こそ、家ネコのように一日中暖かい家の中で寝ていられたらいいのに。ある人が「モスクワの冬は寝心地がよくて何時間でも眠れる」と言っていたのを思い出した。1時間でも「二度寝」したら気持ちいいだろうな…。しかし、そんな甘い誘惑をかき消すかのように、今日も9時きっかりから、上階のレモント(改装工事)は始まったのだった。うちの天井に大穴が開くんじゃないかと思う程のドリル音。一体何をかち割ってるんだろうといった鋭いトンカチの音。うぅぅぅぅぅぅ…うるさ~いっ!!!!!!
2004年01月15日
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今日はコドモの学校で「もちつき大会」。もち米(!)を蒸して杵と臼でつく、オーソドックスなお餅つき。子ども達は好みの調味料を持参して昼食を兼ねる。(弁当なし!ラッキー!)その朝の会話。私「調味料、お醤油だけでいいの?」コドモ(以下コ)「うん。きなこやあんこはいい。おやつっぽくなるから」私「大根おろしは悪くなりそうだしね」コ「ロシアの大根、パサパサしてるからいい」私「皆、他に何持ってくんだろ? 納豆とか?」コ「納豆は貴重品だから皆も持ってこないと思うんだよね」私もお手伝いに学校へ出掛ける。青空の下、凛と冷えた空気、雪一色のキャンパス。色とりどりのスキーウエアに身を包んだ子ども達が、雪の中を駆け回る。モスクワはしょぼいことも多いが、とてもゼイタクな小学校生活の風景に思える。つきたてのお餅は想像以上においしくて感動!お醤油ストレートでも十分いける。さらに粒あん(!)とミックスすると、甘じょっぱくてさらに美味。偶然生まれたこの組み合わせは、半径数十センチの狭い世界のお母さん達に大絶賛だった。でも、蒸したてのもち米も、ごま塩かけて食べたかったな(TT)×××学校へは「マルシェルートタクシー」で出掛けた。これは、決まったルート上をワゴン車に相乗りするタクシーで、ルート上ならどこで乗り降りしてもOK。必要最低限のポイントにしか停車しないので、バスに比べて格段早く目的地に到着する。しかも、1回10ルーブル。タクシーの約30分の1(3分の1じゃなくて!)の料金。運転が粗いのはタクシーも同じだし、唯一の難点は、自分が降りたい場所をロシア語で伝えなければならないこと。たまたま我が家から学校はマルシェのひとつのルート上で、始発地点が最寄り。車が来れば確実に乗れるので、荷物のない時はよく利用する。ところが、今朝はラッシュ(といっても9時台)にぶつかった。停留所がありながら、路上には我先に、とはみだす人の群れ。その数、軽く4~50人。1台の車の定員は約15人。しかもうち2人は、助手席に二人がけ。マルシェが到着する度、飢えたハイエナのように群がる乗客。ただでさえ大柄なのに、無理やり20人ぐらい詰め入ろうとするから恐ろしい。明らかに車体が沈んでいる…1~2台待てば座れるのに…。マルシェを待てない人は、通りすがりに普通乗用車を止めては(白タク)、途中、自分の目的地で落っことしてくれないか交渉開始。いちいち車を止めて交渉するので、交渉渋滞が起きる。定路線しか走れないトロリーバスが立ち往生。こうして、停留場周辺は泥沼のような渋滞に陥るのだ。ようやく私も乗れそうなマルシェが到着するな否や、後方から人がグイグイ割り込んできた。いつなんどきでもズル込みアリのロシア人。当初はその勢いに負けていたものの、その度に「悪は許しちゃいかん!」と夫に叱られ、学習を重ねた私。今回も大柄なロシア人の隙間に紛れて何気なく乗車…しようとした私を押し出そうとするオババ出現。「このオババ、ちゃっかり割り込んだクセに…」あまりの横暴にチャッカ寸前の私。すると、「学生さんが先!アンタは後ろに並べ!」と、隣りのおじさんが割り込みオババを一喝!…女学生ってワタシかい?確かにロシア人に比べれば子ども並みの身長(156センチ)。目深に帽子かぶってて、老いた顔もハッキリ見えなかろう。「スパシーバ」とカワイイ作り声で礼を言う。とにもかくにも、こうして無事マルシェに乗り込んだのだった。
2004年01月14日
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朝から気になっていた。真上の家。9時過ぎからずーーーーーーーーっとドリル使って修理に入っている。リフォーム、こちらでいう「レモント」である。もともと古い建物の外国人向けドーム。赴任に伴う転出入が多いので、そのたびにリフォームが行われるのは仕方ない。しっかし、その音がとてつもなくうるさいのだ。まるで工事現場。頭がおかしくなりそうである。さすがにこれが続くとなると…と苦情を言いに行くと、工事関係者が「申し訳ない」という。「作業時間は9時から6時、週末は休みます」と、ロシア人にしてはきちんと約束してくれる。しかし、それが3月末までかかるとはナニゴト~!!!しかも出不精になりがちな冬にこの住環境の悪さとは。受験生や乳幼児がいたら泣くに泣けないだろう。リハビリ月間の私ですら、あまりの騒音に食欲が失せてきた。×××そんな騒々しい中、根性で針仕事をする私。しかし、ビーズ刺繍で使うビーズの色がどうもしっくりこない。どうしても違う色のビーズが欲しくなってしまった。日本なら「勝手にユザワヤへ行け」という感じだが、モスクワだとそうもいかない。でもちょうどいいや、レモントがうるさくて気が狂いそうだったし、と何の気なしに出掛ける。今出掛けるのに今タクシーが来てくれるはずもなく、近場ゆえトロリーバスに乗り込んだ。日本みたいに懇切丁寧な路線地図もなく、一度行ったことのある場所だし、と愛用のポケット地図は持たず。頼るは行き先の住所とロシア語のアナウンス、車窓の風景のみ。モスクワの住所は「○○通りの何番」が基本で、道路沿いの建物にはきちんと番地表示が出ているので、それを確かめながら目的地を目指すのだ。しかし、冬だということを忘れてた。窓が曇って、外の風景があんまりよく見えないのだよん。ここらへんだろう、と降りたものの、それは3つも手前のバス停。次のバスが来る時間こそ恐ろしくニチェボーなので、覚悟を決めて歩き出す。氷点下5~6度だったはず。風もあるし、雪まで降ってきて。顔もバリバリ。鼻が出そうだ。しかも、トイレにまで行きたくなってしまった。ひょえー。コドモだったら立ちションするのに…あーどうしよーと思った矢先に、一縷の望みが目に飛び込んできた。あるじゃないの、マクドナルドが…!どこかのガイドブックにも堂々と「トイレに行きたくなったらマクドナルドに入れ」みたいなことが書いてあった。確かにマックなら諸外国並みの使い勝手。トイレ掃除もまめにしてるみたいだし。一応首都で都会のモスクワですら、日本みたいにデパート系ならキレイだろうと思っていると痛い目にあう。劇場、デパートなどは、基本的に建物の古さとトイレのキレイさがきっちり反比例する。音楽院の校舎内のトイレなんて、潔癖症の人は卒倒するんじゃないかと思うほど。マクドナルドありがたし、で事なきを得る。ここで油断してホットチョコなんか飲むと、また行きたくなるので、トイレだけ借りてさっさと出る。あ、紙は当然必需品ですよー。念のため。
2004年01月13日
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日本は祝日。こっちは平日、というか、ロシア的に仕事始めの日。もうすぐ日本から戻って1週間たつというのに、まだ本調子じゃない私。どこがひどく具合悪いとかってワケじゃないんだけど、借り物のカラダで生きてる感覚。いいや、「リハビリ月間」だし。午前中から外出。今日も寒いんだろうなーと覚悟して家を出ると、なんと外が温かい!(正確には「寒くない」ですね)ドームの守衛さんたちも「今日はいい天気で気持ちがいい」と言う。通りすがりの温度表示計は「氷点下1度」。どうりで温かいわけだ。はっ。氷点下1度で喜ぶ私は、かなりマヒしている。出掛けた先では、同じく日本に一時帰国していた人たちと「日本がいかに寒かったか」で盛り上がる。これから帰国する人もいて、「ホントにうすら寒いから、子どもに風邪ひかせないようにね」とアドバイスされている。極寒のモスクワでそんなウワサされてるなんて、日本の皆さんは想像もつかないんだろうなー。でも、本当に寒いところに来て分かったのは、寒さ対策は重ね着ではなく、外気の吹き込みを遮断するのが大事だということ。特に襟ぐり、袖口、足元。そして何と言っても「帽子」!頭~首まわりが寒いとダメです。思考回路自体が「寒くてイヤ」モードになってしまって。あと、日本の寒さで致命的なのは「住まいの寒さ」だろう。すき間の多さ、窓ガラスの厚さ、底冷え。気密性の高いマンションなら、床暖房に替えるだけでもかなり改善されるはず。新築マンションだと「リビングだけ床暖」の物件が多いけど、ホントは水周りや仕事・勉強部屋にも欲しいところ。日本に帰ったら、バリバリ模様替えしようかな。あの家。×××今夜は手抜きで大鍋スープ。鶏の手羽元をこんがり焼いてから、ぶっこむ。タマネギ、キャベツ、ジャガイモ、ブラウンマッシュルーム、パプリカ、キドニービーンズ、ひよこ豆、ズッキーニ、しょうが、にんにく、イタリアンパセリ…。見ての通り、具沢山だからその他のおかずは手を抜いてもいいでしょ、という魂胆だ。食後に食べたブルーベリーパイ(正確にはパイ生地)がおそろしくまずくて、明日は超簡単でいいからフツーの味のケーキを焼こうと心に誓う。こうやって、モスクワ在住の日本人女性は、望まずしてお菓子作りが身につくわけさ。
2004年01月12日
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半年前に産み落とされた卵。割った瞬間の見た目、匂い、しなびた感じ。想像するだけでおなかをこわしそうだ。でも、関西周辺で食用として何万個と販売し、異変を届け出た人はたった二十数人なんでしょ?賞味期限を2~3週間過ぎた卵でも瀕死状態になるのかと思っていただけに、被害者には申し訳ないと思いつつ、怒りの前に驚きである。モスクワに来て驚いたことの一つが、まさに「卵の賞味期限」である。日本だと即日出荷もあるぐらいだから、大抵は前日か前々日生産の新鮮な卵が買えて当たり前だった。それが、モスクワだと1~2週間前の卵が平然と店頭にあったりするのだ。もともと生と半熟の卵が大嫌いな私。ラーメンの煮卵が食べられない。料理で卵を使ったときも、速攻で水洗い(お湯はNG。卵の匂いが立ち上るから)しないと気持ち悪くなるほど。苦手な分、1パック98円で売られるような卵の生臭さや黄身の質感の薄さまで気になって、何年も同じ銘柄の卵を使っていた。しかし、全く食べないわけにもいかない。比較的新しい日付の卵を見つけた時に恐る恐る購入。思いのほか、黄身も白身もしっかりした卵。ホッ。それでも、間違って「黄身の白い卵」(4月某日の日記参照)を買ってしまった日にゃ、いくら新鮮でも全部捨てたくなった。しかし、他の日本人から「卵の見分け方」「保存法」「質のいい卵メーカー」等々を教えてもらううち、たとえ1週間前のものでもビビらず購入できるようになる。要は、店頭での保存方法がけっこう重要だということ。常温棚に置いてあるのは、圧倒的に劣化が早い。逆に、客のほうも品質管理のいいお店を熟知している。そういうお店は商品の回転が速く、結果的に新鮮な卵が並ぶ。それでも、生卵は一度も口にしたことがない。「卵かけご飯」食べたさに、果敢にも一見新鮮な卵でチャレンジした友達が「失敗」している。夫やコドモにも、きつく注意勧告済み。外食でも「すき焼き」はご法度だ。モスクワに戻った翌日、さっそく生鮮食料品の買出しに行った時のこと。卵はお弁当のおかずの必須アイテム。しかし。店頭の卵の生産日印を見て固まった。12月18日。それって、20日前じゃん。翌日他の店で28日生産(それでも1週間以上前)の卵を購入。今朝もお弁当用に卵焼き作ったけど異常なし(笑)それにしても、卵って意外と賞味期限が長いのかもしれないというか、食べた人の強健な胃腸を称えるべきというか。恐るべし半年前の卵、である。
2004年01月11日
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土曜の朝は気持ちいいーっ。弁当作らなくていい。寝坊しても平気(夫は仕事だけどこの際おいといて)。ああ幸せ…。昨日も夫と夜遅くまでテレビを観る。近頃の夜の娯楽は「一時帰国で録画しまくった年末年始番組を観る」こと。一昨日は「ブラックジャックによろしく」でしんみり。ガン治療法について討論までしちゃって。昨夜は「めちゃイケ」。スモウライダーは現れず、がっかり。昼過ぎ、コドモのアイススケート靴を買いに行く。芝生の運動場がカトーク(スケートリンク)に変わるモスクワの冬。体育の授業にアイススケートとアイスホッケーが加わるのだ。夫が「この際家族全員マイスケートシューズを買おう」と言い出すが、あえなく却下。あまりの寒さに美味しいものをと、今まで行ったモスクワの美味しい店五本の指に入る中国料理「上海」へ。夜のお値段を思えば破格値の「19ドルランチ」を注文。市内中心部だと、モスクワにもかかわらず(笑)「1000円(250руб)ランチ」が平均的になりつつあるこの頃。そんな中、その値段に見合った味を出すコストパフォーマンスの高さで言えば、「上海」はピカイチかもしれない。他店のくそまずいランチ2回分であの味なら、文句なしだ。お通し野菜サラダ焼豚のネギ添えふかひれのスープ(!!!)メイン1品選択(私はイカの辛炒め)炒飯(白米も可)デザート(練乳ゼリーフルーツ乗せ)ポット一杯のジャスミンティー大変おいしゅうございました(岸朝子風)その帰り、私はスケ-ト靴を入れる袋を作るための材料を買いに大きな布地屋へ。日本なら迷わず既製品で済ますだろう。それも、そこそこの品が格安で買えたりする。しかーし、モスクワじゃそうもいかないのだ。適当な袋探しなんて気が遠くなる作業をするくらいなら、近所の布地屋で布買って、家でぬくぬく作ったほうがマシ。もちろん「母の手作りでなくちゃ♪」なんて生ぬるい発想で手作りしてるワケじゃないの。今月は「リハビリ月間」なのに、夜鍋作業追加じゃん。気分転換に立ち寄った大型化粧品屋。バーゲン時期だけあって、広々とした店内なのに大混雑。免税で買った化粧品が、1500円以上安く売られているのを発見!ここ数年、基礎化粧品は国産メーカーで浮気せずに来たのに、つい出来心でエイジング系コスメを購入したのだ。喜ぶべきか悲しむべきか。ブランドやアイテムによっては、通常価格でもかなり安く手に入ることを発見。資生堂も、ボディ系のあの人気商品が2割引程度で売っていた。しかし、やはり「ニベア」ブランドは、人気があるからか強気の値段設定のまま。ボディミルクやローションなど、日本と比べてべらぼうに高い。それなのに、モスクワの女性の間ではすごい人気。基礎化粧品はもちろん、ニベア口紅やファンデもあるの。モスクワに旅行に来た女性の皆様、化粧品や香水を買うならシェレメチェボ国際空港の免税店ではなく、市内でお買い物、が断然お得です。品揃えも空港に比べたら雲泥の差。といっても、買い物目的にモスクワに来る人自体いないっつーの。
2004年01月10日
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今日からコドモの弁当作り再開。7時半だというのに真っ暗な中、出来上がったおかずを弁当箱に詰めては、キッチンの出窓を開けて外気にさらす。あっという間に氷結寸前の冷め具合。今日も寒い一日の始まりだー。あつあつのカツ煮が一気に冷える。「こんなの日本じゃ考えられないよねー」と夫に話すと、「だから毎日凍死者が何人もでるんだよ」とひとこと。そう。ロシアの通信社は、毎日「今日の凍死者情報」を流すらしい。昨夜は何人、累計で何人、という具合で。モスクワの街中なら、まだ寒さしのぎの場所も見つかりそうなものだが、それ以外はねー。数週間前に見たハバロフスクの閑散とした空港周辺の街を思い出した。NHKで日本在住のウクライナ人の作るボルシチの作り方を観る。なるほど。ビーツは刻まず、炒めず、摩り下ろすのか。ボルシチって、作り手や家庭ごとに材料も手順も微妙に違っているの。だから、作り方を尋ねると必ず「これはうちのやり方だから」と前置きして教えてくれる。私が作るボルシチは、豚肉を使い野菜中心に煮込む。おいしい牛すね肉が手に入ればそれがベストなんだけど、ここではなかなかね。「今月のあらゆる劇場の上演演目案内」を購入。毎月、全月末から月始めに、街中にあるチケット専門のКАССА(小さな売店)で扱う小さな冊子。演劇、バレエ、オペラ、クラシックコンサートに至るまで、ハコごとの上演予定が記されている。「リハビリ月間」なのでムリはしない(笑)のだが、やっぱり行きたくなるー。私のお目当てはボリショイのバレエよりも演奏会。著名ソリストでなくとも、コンセルヴァトールなどの学内演奏会も足を運ぶ。ヘタにプロ看板を掲げた演奏会より、よほどいい演奏だったりする。しかも格安(無料のときも!)。昨日お友達の家でご馳走になったカレーがよほどおいしかったのだろう。コドモの夕食のリクエストは「カレー」。日本から持ち込んだ牛すね肉を使ってコトコト作ろうか。それとも長ネギをたっぷり使い、だしで煮込んで「蕎麦屋のカレー」にしようか。おなかがすいてきたので、これにて終了。
2004年01月09日
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いやー、さぶいさぶい。外に出ると鼻の穴がパリパリします。雪が降っているわけではなく、言うならば凍りつく感じ。積もった雪の表面がビーズのオーロラABのように(分かる人います?)キラキラしています。今日からコドモが3学期。夫とコドモを送って、たまには二度寝(すみません)でのんびりするかー、と思いきや、電話が立て続けに鳴る鳴る。でも、考えてみればありがたいことで。いろんな縁で知り合った人たちに支えてもらえるお陰で、総合的には楽しくモスクワ暮らしをしているのだし。それにしても、外気と対照的な室内の温室のようなポカポカ感は、ストイックな気持ちを拭い去るのに十分である。休み明けで、ロシア語やらなにやら、予定が立て込んでないのものほほん感を増長させている。といっても、来週ピアノの実技試験じゃん!というわけで、間延びした体でピアノに向かったり。今月は「モスクワ暮らしリハビリ月間」と位置づけて、あまりかっとばさずに暮らしていこう。
2004年01月08日
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夜半になると咳が出て、次第にヒューヒューしてくる。日本では低気圧通過直前などに出た症状が、モスクワに来てはじめてコドモに出る。気管支・呼吸器の弱い(狭い)子どもに多く見られる症状で、私の周りにも大勢いた。幸いうちの場合は気管支拡張剤を貼付したり服用すれば落ち着くのだけど、手持ちが限られている。というわけで、帰国早々クリニックへ予約を入れた。しかーし。今日のロシアは祝日。ダメもとで電話を入れると、ドクターが私達のために出勤してくれるという。ああ、ありがたし。診てくれたのは、昨年の入院の一件でお世話になった小児科専門の女医さん。会って開口一番、「元気そうでよかった!」と笑顔で迎えてくれた。丁寧に体温、血中酸素量、上気道の炎症を確認。そのたびに「とてもいいわ」「全く問題なし」「大丈夫」とニッコリ。患者である子ども自身にも、付き添う大人にも安心を与える対処と受け答えに、いつもながら感心。持って生まれた人柄もあるだろうが、小児科ドクターとしての意識の高さの表れなのだろう。気管支拡張の吸入剤を処方してもらう。これで夜も安心。帰りがてら、生鮮食料品がほとんどない我が家の食卓を満たすために買い物。冬のスーパーの野菜売場は何とも貧相な品揃えなのだが、今日は珍しくいろいろ手に入る。白菜、ほうれん草、キャベツ、赤キャベツ、トマト、メークイン、たまねぎ、長ねぎ、ブロッコリー、グリブイ(シャンピニオン)、ウクロープ(ディル)、イタリアンパセリ…。日本滞在中は実家に甘えて上げ膳据え膳。何度かロシアで覚えた料理を披露したりもしたけれど、あくまでそれは「もてなし」としての料理であって。主婦でありながら久々の自炊。ドレッシングもタマネギをすりおろして手作り。夫も、インスタントではない味噌汁に感動している。やる気のあるうちが華、ってか。
2004年01月07日
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NEXが事故で遅れる。本来空港に着いているはずの時間に、まだ千葉市内。ツアー客、出張者など、周囲の乗客の雰囲気も次第にカリカリしはじめる。空港に着くと、大急ぎで宅配した荷物をピックし、駆け込みでチェックイン。毎回、わざわざ見送りに来てくれる両親とも合流。もう少しゆっくりお茶でもしたいと毎回思いながら、結局はバタバタと事務的なお願いごとの確認に終始してしまう。ホントは単行本とか雑誌を山ほど買いたかったんだけど、それも見送り。出国審査やら手荷物検査もいつも以上に時間がかかって、搭乗時間10分過ぎ(前、じゃない)に免税店界隈を走りぬける。成田からモスクワへの便は、時差的にさほどキツくなく、ほどよく寝て食べて本を読んだ頃に着陸前の軽食。モスクワの気温マイナス16度、とアナウンスが。モスクワ経由でローマに向かう品のない(暴言)ツアーオババたちが大げさな悲鳴とともに「そんなとこ住めないわねぇ」とのたまう。着陸近く、眼下に広がる風景に「さすが社会主義」「みずぼらしい家ねー」あのー、社会主義はソ連時代の話で、眼下のそれは廃墟だと思うんですが(笑)この人たちも似合わないブランドの服やバッグを買ったりするのかなー。NEXの中でも、JALのビジネスの機内食はショボい(ANAはキャビアが出るのに、だと)だの、ビジネス付きのアテンダント(オババたちはスッチー、と死語を用いていた)は生意気で仕方ない、だの言いたい放題のオババが3人。今どきキャビア食べれば豪華食卓、なんて考えているアンタのほうがショボいっつーの。要は「私達はいつだってビジネスざます」とアピールしたいわけさ。さすがにうちのコドモですら「かっこ悪い」と言ってたよ。こういうこと下品なことを言ったりやったりせずに、他人と共存することってできないんでしょうかねー。傍で聞いてて、恥ずかしくなりません?シェレメチェボ国際空港に到着。マイナス16度のあまりに美しい夕空に、コドモは「これはオーロラ?」と尋ねる。地面の雪が、大量のビーズのようにキラキラ光る。また、モスクワ暮らしが始まる。今年も、モスクワ話にお付き合いくださいませ。
2004年01月06日
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年末年始の日記は追い追いアップします。今日は実家で空港までピックアップしてもらう分の荷造りを終えて新年会へ。ホスト役を務めてくれるのは大学時代のゼミの友人。3年前には当時彼ら家族が住んでいたハワイに遊びに行ったこともあり、コドモ同士はとても仲良しである。大学時代から、一人で暮らすには広すぎる彼の家には、何かと理由をつけて飲み会が催されていた。当時はゼミやクラブのつながりだったのが、次第に彼氏(彼女)を同伴し、結婚したら夫婦で参加し、そのうち子連れになり…。今日も、四家族10人での飲み会。初めて会うキョータンのご主人(村上龍似)も、すっかり馴染んで。夜遅くまでお邪魔しちゃうのも、いつものパターンで。大学を卒業して約15年。仕事も生活もみんな違って当たり前だとフツーに認識している人たち。とにかく、居心地のいい飲み会。しゃべりすぎて疲れるのに、それ以上元気をもらっている。また集まろう!ねっ!
2004年01月03日
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