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2025.12.01
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カテゴリ: 報徳記を読む
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信なればすなわち民任ずと、
子どもが母を信ずることは、自分がどれほど大切と思っている物でも、疑いなく預けるものである。
これは母の信が、子どもに通じているからである。
私が先君に対するのもまた同じだった、
私に桜町仕法を委任するにあたって、
先君は心組みの次第を一々申し立てるに及ばない、
年々の収入支出の計算をするに及ばない、
10ヶ年の間お前に任せおくということであった。
これが私が一身をゆだねて、桜町に来た理由である。
さてこの地に来て、いかにしようかと熟考するに、
皇国を開闢された昔、外国から資本を借りて、開いたわけではない。
皇国は、皇国の徳沢にて開いたに相違ない事を明かにしたため、本藩から助成金を謝絶し、近郷の富豪に借用を頼むことなく、この4000石の地の外を、海外とみなして、われ神代の古えに、豊葦原へ天降ったと決心し、皇国は皇国の徳沢にて開く道こそが、天照大御神の足跡であると思い定めて、一途に開闢元始の大道によって、勤め励んだのである。
開闢の昔、芦原に一人天降ったと覚悟する時には、流水にみそぎをしたように、潔い事は限りない。
何事をなすにもこの覚悟を極めるならば、依頼心もなく、卑怯卑劣の心もなく、何を見ても、うらやましい事もなく、心中清浄であるために、願いとして成就しないという事はないという場に至るのである。
この覚悟は、事を成すの大本であり、私の悟道の極意である。
この覚悟が定まれば、衰えた村を起すのも、廃家を興すのも大変やさしい。
ただ、この覚悟一つである。

二宮翁夜話巻の4

【1】翁曰く、
論語に曰く、
信なれば則ち民任ずと、
児の母に於ける、
己れ何程に大切と思ふ物にても、疑はずして母には預くる物なり、
是れ母の信、児に通ずればなり。
予が先君に於ける又同じ。
予が桜町仕法の委任は、心組の次第一々申し立つるに及ばず、
年々の出納計算するに及ばず、十ヶ年の間任せ置く者也とあり、
是れ予が身を委ねて、桜町に来りし所以なり、
扨て此の地に来り、
如何(いか)にせんと熟考するに、
皇国開闢の昔、外国より資本を借りて、開きしにあらず、
皇国は、皇国の徳沢にて、開けたるに相違なき事を、発明したれば、本藩の下附金を謝絶し、近郷富家に借用を頼まず、
此の四千石の地の外をば、海外と見做し、吾れ神代(しんだい)の古(いにしへ)に、豊葦原へ天降りしと決心し、
皇国は皇国の徳沢にて開く道こそ、天照大御神の足跡なれと思ひ定めて、一途に開闢元始の大道に拠りて、勉強せしなり、
夫れ開闢の昔、芦原に一人天降りしと覚悟する時は、流水に潔身(みそぎ)せし如く、潔き事限りなし、
何事をなすにも此の覚悟を極むれば、依頼心なく、卑怯卑劣の心なく、何を見ても、浦山敷(うらやまし)き事なく、心中清浄なるが故に、願ひとして成就せずと云ふ事なきの場に至るなり、
この覚悟、事を成すの大本なり、我が悟道の極意なり、
此の覚悟定まれば、衰村を起すも、廃家を興すもいと易し、只此の覚悟一つのみ。





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最終更新日  2025.12.01 00:00:15


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