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当院では昨日からお盆明けの通常診療を再開しました。 さて、視力検査室では開院時に白の革張りのスタイリッシュなイスを導入していたのですが、それがほつれて痛んできてしまい修理不能ということだったので、新しいものに買い換えました。 左が従来のもの、右が新しいイスになります。検査室全体の配色のバランスを考えて今回は緑色にしました。 ついでに、この間の「まるお眼科」の見学の時に見つけて「なかなか便利だな」と思った、机にも変身する便利イス も購入しました。 これからも少しでも良いクリニックになるよう、スタッフ一同知恵を絞って頑張っていこうと思っています。
2012.08.17
今日は「フォーサム2012横浜参戦記」の続きをお送りします。 さてランチョンセミナーが終わった後はしばらくプログラムが無いこともあり、ブラブラと会場内を散歩します。器械展示場には無料のドリンクコーナーがあるので、足は自然とそちらを向きます。 器械展示場ではスタンプラリーが開催されており、 集めると商品を貰うことができます。 今回は、 うちわとヨコハマキャラメルを戴きました。このスタンプラリーというのは、集めて回るうちに眼科関連企業の最新の動向に自然に触れることが出来るので一石二鳥の素晴らしいものなんですね。(続く)
2012.08.11
毎日暑い日が続きますね。さて今年の当院の夏休みの予定ですが、8月11日(土)までは通常通り診療いたします。 そして8月13日(月)~15日(水)までがお盆休みとなります。この週は手術もお休みです。8月16日(木)からは再び通常診療となります。スタッフ一同しっかりとお盆休みで精気を養い、お盆明けには再び元気全開で頑張ります。
2012.08.08
さて午前中のセッションも全て終了しました。4時間ほどぶっ続けで勉強したのでお腹もペコペコです。お昼は美味しいお弁当を食べながら勉強できる一石二鳥の「ランチョンセミナー」です。今日は「ベーチェット病」のセミナーを選択しました。 お弁当の内容は、 エビフライ、ハンバーグ、ナポリタン、ポテトサラダなど、ハイカラな港町横浜らしい小粋な洋食でとっても美味しかったです。 さて、ベーチェット病というのは「ぶどう膜炎」というジャンルの病気の一つです。このぶどう膜炎というのは、 「目の中に炎症を起こす病気」の総称で、皆様にはあまり馴染みがない名前でしょうが、実はその患者様の総数は膨大です。そしてベーチェット病は1937年にトルコの名門イスタンブール大学のベーチェット博士が発見した病気です。 このベーチェット病、トルコと同じ緯度のシルクロード沿いに多く(そのため、別名シルクロード病)、日本にも多くの患者様がいらっしゃいます。しばらく前には人気グループのEXILEのメンバーの方がこの病気であることを告白して大きな話題にもなりました。 口の中の潰瘍、皮膚の炎症症状、外陰部の潰瘍、そして急性症状を繰り返しながら悪化していく目のぶどう膜炎症状の4つが主症状なのですが、予後不良なことが多く以前から恐れられてきました。1970年代には我が国のぶどう膜炎原因疾患の第1位であり、必死に治療しても発病から5年以内に半数の患者様は視力が0.1以下になってしまうと言う状況でした。 その後1980年代の後半になって免疫抑制剤のシクロスポリンが導入されて治療成績はかなり良くなりましたが、重い副作用が生じる場合もあり相変わらず難治性の病気であり続けてきました。 ところが2007年になって世界に先駆けて、インフリキシマブ(抗TNF-αモノクローナル抗体)という新薬が日本で承認され、これが劇的に効くことからベーチェット病の治療は驚異的な進歩を遂げました。 今回のセミナーでは、近年劇長足の進歩を遂げたベーチェット病治療の最前線を勉強することが出来ました。 以前は、サルコイドーシス、原田病、ベーチェット病が3大ぶどう膜炎と言われていたのですが、 治療法の画期的な進歩により、既にベーチェット病は3大ぶどう膜炎ではなくなったと言う事がデータと共に示されました。余談ですが、最近、上の表で6位のポスナー・シュロスマンにはサイトメガロウイルスというウイルスが関係しているらしいことが分かってきており、それも含めて3大ぶどう膜炎はベーチェット病の代わりに既に「ウイルス性ぶどう膜炎(ヒト単純ヘルペスウイルスHSV、水痘帯状疱疹ウイルスVZV、サイトメガロウイルスCMV)」が入賞したものと個人的には考えており、疫学の変化を強く意識しながら毎日の患者様の診療に当るように心掛けています。 次に画期的な新薬、インフリキシマブの症状改善率は92%にもなること、40~50%の患者様では眼発作が完全に消失した状態まで持ち込めること、ベーチェット病の病巣部位、重症度、罹患期間などに関わらず有効であること、副作用は30~50%に出るが、そのほとんどは発熱や皮膚症状等の軽度なものでポララミンやアレジオンなどの抗アレルギー薬でコントロール可能なことなどの説明がありました。 また、このインフリキシマブ、無効例や投与中の効果減弱例があることが知られていましたが、実はそのほとんどは「血中濃度の不足」によるもので、個別の患者様に合わせて投与間隔を短縮したり、薬剤を増量すれば、眼炎症を抑制していくことが可能であることが分かりやすい資料と共に提示されました。 私が研修医だったほんの10年近く前にはまだこのベーチェット病は非常に難しい病気で、実際に受け持った患者様の中には何度も重篤な目の発作を繰り返して結局失明されてしまった方もいました。私はその時の悔しさを思い出しながら、「ベーチェット病の治療は、ここまで来たんだなあ。」と感動し、セミナーを後にしました。(続く)
2012.08.06
さて眼内炎のセッションで勉強になったことのメモ書きの続きです。今回も眼科専門医向けのやや特殊な内容となります。以下、箇条書きで。 眼内レンズ毛様溝逢着後に発症する遅発性の眼内炎では、その誘因として逢着糸の結膜上への露出が原因として考えられるが、長期間経過後に急性の眼内炎として発症する事があり、発見次第結膜による被覆が必要である。 緑内障手術後の眼内炎は白内障術後に対して4~100倍!と桁が違う危険率があるが、その発症には遅発性のものも多いので、緑内障手術後の患者様はとにかくしっかりとフォローしておいた方が良い。→私も絶対に月に1回は診せて頂くようにお願いしている。 最近発売された 高濃度の抗菌剤のレボフロキサシン点眼液1.5% は凄い。(当院での実際の使用経験についての日記は こちら ) 白内障術前の減菌療法で使ってみるとやはり予想以上に効いている。ただ、強力すぎて菌の陽転化、交代化を引き起こした事例もあったので、これが白内障術後の眼内炎対策としてベストかどうかは、今後の検討を要する。 PAヨードによる白内障術前の洗眼消毒は術前減菌法として最も一般的だが、その微生物不活性化にはいくつかのポイントがある。それは、低濃度は無効(4~8倍希釈でOK)、菌接触時間は60秒以上必要、ということである。→要は消毒してから少し時間を置かないと効かない・意味がない、ということ。私もいつも気をつけている。 ヨーロッパでは ESCRSスタディ(この内容について私が以前言及した日記は こちら ) 以来、白内障手術終了時の抗菌剤前房内(ぜんぼう:目の中のこと)投与が一般化しつつあるが、日本ではまだほとんど普及していない。具体的な数字で言うと、今回のアンケート調査では日本(2011~2012)では1%!、ASCRS(2007)では16%、イギリスでは(2008)14%、同じく2年後のイギリス(2010)では普及が進んで42%となっている。 前房内投与を選択しないヨーロッパでの術者の理由は、誤投与、汚染、毒性のリスクなどを懸念してのものであるが、日本国内では手技そのものがほとんど認知されていないのが問題である。 白内障手術終了時には前房内は10~40%の率で汚染されていることが知られており、抗菌剤前房内投与は安全性・有効性の評価、信頼できるプロトコールの作成等の課題はあるが、もっと認識・議論されるべき手技である。→今回の全ての一般講演の中で最も素晴らしい演題で感銘を受けた。私自身もこの手技に対しては分析、検討を続けており、以前の日記でも その具体的なやり方と有効性について考察 をしているが、少なくとも破嚢などの合併症があった症例では絶対に採用すべき手技であると、個人的には考えている。 毎年のことですが、この日本眼感染症学会の「眼内炎」のセッションはべらぼうに面白くて勉強になります。来年もまた絶対に参加したいと思っています。(続く)
2012.08.02
さて今日も「フォーサム2012横浜参戦記」の続きです。 7月15日(日)の午前中は、日本眼感染症学会の一般講演をひたすら聞いていました。毎年この眼感染症学会はフロアの討論のレベルも高くて滅茶苦茶勉強になるんですね。 以下に勉強になったことを数回に分けてメモ書きします。眼科専門医向けの内容となりますことを御了承下さい。 一番勉強になったのは、「眼内炎」のセッションでした。 白内障の手術後には1000~2000分の1の確率で眼内炎という感染症が起こることがあり、 その発症予防にはプリセット眼内レンズ(目の中に入れる眼内レンズが予め機械にセットされていて、眼の表面に触れることなくレンズを眼内に挿入できるもの。ちなみに当院でも全ての症例に対してこのプリセットタイプの眼内レンズを採用している。) の使用が推奨されています。プリセット眼内レンズでの眼内炎の報告は少ないですが、今回の学会では実際に起こった症例の発表がありました。 それは術後3週間程度経ってからの発症であり、原因菌はP.acnes(プロビオニバクテリウム。皮膚に一番多く存在する菌)と考えたとのことでしたが、フロアからの討論で「P.acnesなら4~6週はかかるのでちょっと発症が早すぎる。電子顕微鏡所見からS.epidermidis(表皮ブドウ球菌。主として鼻腔や表皮に常在する。通常は非病原性だが体内に入ると今回のように病原性を発して悪さをすることがある。心臓のOPでカテーテルや心臓弁に付き易い)だろう」。との指摘があり、すごく勉強になりました。 今回の症例では眼内レンズ(IOL)ループの最先端に菌の塊とバイオフィルム形成を認めており、IOL挿入前に創口付近をBSSで十分に洗浄していなかったことにより、そこにいた菌をIOL挿入時に拾ってしまいそれが眼内炎発症に繋がった可能性があるとの結論でした。 私はいつも術野を常に水で洗い流して綺麗に保つように気を付けているのですが、今後、眼内レンズ挿入前の洗浄をいつも以上に更に徹底して行こうと肝に銘じました。(続く)
2012.07.30
さて7月15日(日)は朝から張り切って学会場に到着しました。 学会場に入ると、まずは学会特製のコングレスバッグという荷物入れを貰います。最近はこのバッグ、どの学会でもかなり洗練されたデザインになっており楽しみの一つなのです。 上記の白黒の2つから私は、 白色のバッグを選びました。小袋付きで可愛いですね。いよいよ学会の始まりです。(続く)
2012.07.27
さてお腹もペコペコなので、散歩を兼ねてホテルを出て散策します。 しばらく歩くと、「横浜ワールドポーターズ」という、世界各国の料理屋さんが入った6階建てのショッピングビルがありました。 そこにはメキシコ料理、インド料理、カリフォルニア料理などの様々なお店があったのですが、「スラバヤ」というインドネシア料理のお店に入りました。 まずは、アラックというお米と椰子の樹液から作ったお酒(パームスピリッツ)を使った、アラックグレープフルーツというカクテルで喉を潤し、 ナシゴレン インドネシア風焼きビーフン 若鶏とえびのサテ(甘辛のピーナッツソースのたれで焼いた料理) などを食べます。従業員の方は全員インドネシア人で、料理も巧みに日本人向けにアレンジされていながらも本格派で極めて美味しかったです。私の住む愛媛県にはこのような本格的なインドネシア料理店はありません。「都会の良さと言うのは、選択肢の多彩さとその深さにあるんだなあ。」と感心しながら、横浜の夜が更けていきます。(続く)
2012.07.24
さて少し前のことですが、2012年7月14日(土)~7月16日(月)にかけて開催された、フォーサム2012横浜 という学会に参加してきました。 これは、日本眼感染症学会、日本眼炎症学会、日本コンタクトレンズ学会、日本涙道・涙液学会の4つが同時に開催されるのもので、それで「フォーサム」といいます。 実は昨年までは「スリーサム」という名前だったのですが、今年から新しく第1回日本涙道・涙液学会が始まる事になり、それで「フォーサム」にパワーアップしたのでした。眼科の世界と言うのはとにかく進化が早いので、何時の日か「フィフサム」とか「シックスサム」とかになるかも知れず、それを考えると心配で今から夜も眠れません。(笑) さてそれはともかく、横浜へは7月14日(土)の夜に入りました。この日は会場近くのホテルにチェックインするのがやっとでした。 ホテルの部屋の外には、 港町横浜の絶景が広がります。考えて見ると、横浜での大きな学会というのは久しぶりでもあります。美しい夜景を眺めながら、ゆっくりと学会への期待が高まっていきます。(続く)
2012.07.22
クリニックでは様々な検査・手術器械が働いているわけですが、それらは当然全て電気で動いています。 中でも手術室にある機械と言うのは患者様の目の安全に直接関わるだけにとても大切です。今年は電力需給の逼迫が予想されることから、突然の停電なども無いとは言い切れません。 元々手術室には万一の事態の備えて、停電時にも手術関係の器械を数十分程度は動かし続けることが出来るように、 この無停電電源装置というものを備え付けています。今回、念には念を入れてそのバッテリーを新品に交換しました。 ちなみにこの無停電電源装置は、白内障手術器械の「インフィニティ」 手術顕微鏡「カールツァイス ルメラ」 に直結されています。 これからもクリニックの隅々にまで気を配り、常に万全の体制で患者様をお迎えしていきたいと考えています。
2012.07.20
さてまるお眼科の内覧会見学も終わりました。お腹が空いたので当然うどんを食べます。本場讃岐ですからね。 事前にいくつかのお店をネットでピックアップして行ったのですが、内覧会の手伝いをしていた地元の業者の方にそれを見せると、「その中なら、ダントツにシラカワがウマイですよ。」とのことだったので、早速向かいます。まるお眼科からは車で10分かからない位の距離でした。 大きな道路から中に入ったところにあります。ちょっと見つけにくかったですね。 人気店なのでしょう、少し行列が出来ていました。 看板メニューと言う、たこちくぶっかけとえびちくぶっかけを頼みます。 うどんは注文を受けてから目の前で大鍋に投入、そして天ぷらもうどんに合わせて揚げたてで登場です。うどんはつやつやでコシのあるエッジの立った美しい、「生きている麺」で抜群にうまかったです。また、ぶっかけの出汁も化学調味料を使っていない感じで素朴でさっぱりして出色の出来でした。 天ぷらのほうは、揚げたてで表面サクサクでどちらも美味しかったですが、えびちくよりもたこちくの方が更に素晴らしかったです。中に細かく刻んだタコがぎっしりみっちり入っていて、噛めば噛むほど味わい深く一口食べたら止まらない感じでした。 あっという間にペロリでした。 このようにして、まるお眼科探検ツアーは終了しました。「まるお先生のクリニック、きっと地元の患者様に信頼される大人気クリニックになるだろうなあ。楽しみだなあ。」と思いながら、香川を後にしました。 まるお眼科探訪記 終わり。
2012.07.17
さて楽しくまるお眼科を探検しているうちに2時間近くが経ってしまいました。気が付くとお腹もペコペコです。そろそろお暇を、と思って外に出ます。駐車場には、お洒落な緑の植え込みがたくさんありました。 近づいて見て見ると、 メグスリノキやブルーベリーでした。細かいところまで遊び心と配慮が行き届いた本当に素敵なクリニックに仕上がっていました。(続く)
2012.07.12
さてこの日の内覧会では、 世界を股にかけて活躍する、日本の代表的な白内障手術医である三好輝行医師の「白内障手術、今までとこれから」という開院記念講演会もありました。 この中では、白内障手術が今までどのように進化してきたのか、白内障手術専門医が日々安全な手術を提供し続けるためにどれほど血の滲むような努力をしてきたのか、などが分かりやすく語られ素晴らしい内容でした。 また三好先生の150人を超えるお弟子さんの中で、開院記念講演会をしたのはまるお眼科が初めてということで、本当に大変貴重で勉強になる講演会でした。(続く)
2012.07.10
さてまるお眼科探訪記の続きです。 次は検査室です。 検査室を見てすぐに思ったのは、「動線がシンプルで綺麗」ということでした。横一直線に検査器機が整然と並び、コンパクトに効率よく各種検査が出来るようになっています。そして、この無駄の無い動線を実現するために、 90センチという短距離で可能な新型の視力測定装置が採用されていました。うーん、これは素晴らしい。是非当院でも採用を検討したいと思います。 また特筆すべき点として、光干渉式眼軸長測定装置の AL-scan が四国で初導入されていました。 これは白内障手術前の検査で使う機械で、目の長さを測るものです。正確な測定が行える光学式と、進行した白内障の場合に使用する超音波式の2つの測定方式を併載した優れた最新鋭のマシンです。本当は私も自分のクリニックへの導入を検討していたのですが、発売を待ちきれず昨年従来型の他の光学式のマシンを買ってしまいました。でもまるお眼科でAL-scanを見ていたら私も改めて欲しくなりました。いいなあ(涎)。。。。 このAL-scanに限らず、まるお眼科には保険診療を行う眼科クリニックとしては考えうる限りの全ての必要な検査機械が揃っていました。香川県三豊地区の眼科医療レベルを大きく引き上げる頼もしいクリニックの誕生ですね。 次に手術室です。 手術室はガラス張りで、手術の様子を患者様の家族が実際に近くで見学できるようになっています。また手術室自体も近未来の宇宙船の中みたいで収納の仕方にも工夫を凝らしてあり、更にそのサイズも極めて大きく、まるお先生の白内障手術にかける情熱がほとばしった極上の出来栄えでした。(続く)
2012.07.06
さて今日もまるお眼科探訪記の続きです。 院内に入ると、お祝いのお花が一杯です。華やかですね。 良く見ると、 日本を代表する著名な白内障手術専門医からのお花もあります。まるお先生夫妻の白内障手術の力量がどれだけ認められているかを端的に示していますね。 待合室には外光が優しく照らす中庭もあります。その壁面のガラスを良く見ると、 なんと視力検査が出来るようになっています。また、 トイレやドア等にも視力検査のランドルト環がデザインされる等、細かいところにまで遊び心が満載で、非常に明るく楽しい雰囲気です。(続く)
2012.07.02
さて私の親友でこの日記でもトップリンクしている まるお先生 がいよいよ7月2日香川県三豊(みとよ)市で開業されるのですが、6月24日の日曜日にその内覧会に出かけてきました。 まるお先生は開業にあたって設計士の先生と共に全国の著名眼科を10軒以上見学して、徹底的にこだわって創り上げただけあって素晴らしいクリニックになっていました。 今日から数回に分けて、その探訪記をお送りしたいと思います。 看板がオレンジで映えますね。 外壁に視力検査のランドルト環がデザインされているのが面白いですね。 早速入り口に向かいます。 診療時間前に到着した患者様のために、壁に椅子が埋め込まれています。これはいいアイデアですね。 入り口では、先生の白内障手術に関する受賞トロフィーと、 先生夫妻にそっくりの手作りのお人形が皆様をお迎えです。 それではいよいよ院内に入ります。(続く)
2012.06.29
さて今日も第6回四国EYEランドセミナー参戦記の続きです。 ヘルペス角膜炎という病気があります。目の表面や中にヘルペスが出て来て悪さをするというものです。以下に実際に当院で治療した患者様の写真をお示しします。 このヘルペス角膜炎、ずいぶん以前には良い治療法が無くて多くの方が失明した恐るべき病気なのですが、 エリオン博士と言う方が、アシクロビル(ゾビラックス)という特効薬を発明してほとんどの方が治るようになりました。これは画期的な業績でエリオン博士は1988年にノーベル生理学・医学賞を受賞された程でした。 ところがこのアシクロビルは粒子が粗くて目薬に出来ず、眼軟膏(塗り薬)の形でしか使用できないという欠点があります。 また、薬の粒が粗くて目に入れると角膜(黒目)の表面が荒れやすい、更に薬の効き目が短くて1日に5回も使用しなくてはならない、と言う弱点もあります。 更に、最近ではこのアシクロビルが効かない耐性株が出現していることもあり、ヘルペス角膜炎の治療には相変わらず困難が付きまとっているのが現状です。 今回のセミナーでは、日本の目のヘルペスの第一人者と言われるエキスパートの先生の講演があり大変勉強になりました。 タイゲソン点状表層角膜炎やソフトコンタクトレンズによるキズなどのヘルペスと区別しにくい病気の復習も役立ちましたが、 一番印象に残ったのは、 効かない、治らない、ヘルペス角膜炎は、ほとんどは薬をちゃんと1日5回使えていないだけ。 というお話でした。使いにくい軟膏なので、患者様がキチンと1日5回使用するのは至難の業というのが実際なんですね。今後のヘルペス角膜炎の治療にあたって、肝に銘じようと決意しました。 これで第6回四国EYEランドセミナー参戦記は終了です。来年の第7回も是非参加したいと考えています。
2012.06.26
さて先日のことなのですが、ある陶芸家で人形作りの名人の方が私の人形を作ってプレゼントしてくれました。戴いてしげしげと眺めていると、これは確かに私に似ています。 なので、クリニックのどこかに置いて、隠れキャラとして皆様をお迎えすることにしました。果たしてどこに隠れているのか、皆様も是非探して見てくださいね。(笑)
2012.06.21
さて今日も第6回四国EYEランドセミナー参戦記の続きです。 この数年のことですが、ソフトコンタクトレンズは従来型の瞳に酸素が届きにくくて乾燥しやすい素材のレンズ(ヘマ)から、シリコーンハイドロゲルレンズと言う、酸素透過性が高くて目に安全なタイプに急激にシフトしてきました。 当院で現在最も処方が多いソフトコンタクトレンズはボシュロム社の「メダリスト フレッシュフィット」なのですが、これも当然シリコーンハイドロゲルタイプとなります。 ちなみにこのメダリストフレッシュフィットなんですが、 極めて薄型で装着感が良く、目への酸素透過性も130Dk/tと十分なレベルで、非球面デザインで隅々まで視界くっきりはっきりすっきり良く見える上に、内容の割には値段もまずまず安いと言う、総合力に優れた抜群に良いレンズです。 実はこのフレッシュフィットの前には「メダリストプレミア」という、酸素透過性は高いものの分厚くて固くて装着感が非常に悪い、ある意味失敗作ともいえるようなレンズがあったのですが、そのプレミアがあったからこそ、欠点を潰してこのフレッシュフィットのような名作レンズが誕生したのかな?と思っています。(笑) このフレッシュフィットの製造販売元のボシュロム社は、最近はどの製品も極めてレベルが高くて侮れません。新型の白内障手術器械の ステラリス も、 凄まじいほどの出来の良さ で、我々白内障手術専門医を驚愕させたのは記憶に新しいところです。 すいません、話が大幅に脱線しました。このようにシリコーンハイドロゲルレンズは非常に素晴らしいものなのですが、 先ほど言及したメダリストプレミアのように素材が固くて異物感や結膜炎が出やすいと言う欠点も実はあります。そのため、 患者様によってはどうしてもこのシリコーンハイドロゲルレンズが合わず、従来型のヘマという素材のレンズを好まれることもあります。我々眼科専門医はそのあたりは1人1人の患者様に柔軟に適切に対応することが極めて大切です。 また、このシリコーンハイドロゲルレンズの中には、ジョンソン&ジョンソン社の「アキュビューアドバンス」が典型的ですが、脂質汚れ(化粧品の成分)が付きやすいタイプのものもあります。こういったレンズは、お化粧が人生にとって非常に大切な若い女性にはやや不向きであると言えると思います。 それ以外にもこのシリコーンハイドロゲルレンズにはメーカー、またグレードによっても様々な特色があり、 今回のセミナーでは、それぞれのレンズの長所と短所をしっかりと復習して頭に叩き込むことが出来て大変勉強になりました。
2012.06.17
さて第6回四国EYEランドセミナー参戦記の続きです。 目の底の網膜の静脈が詰まってそこから扇形に出血してしまう、 網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)という病気があります。原因は動脈硬化、高血圧、糖尿病などですが、40歳以上の100~200人に1人は起こる眼科では非常にありふれた病気です。 今回のセミナーでは、このBRVOの治療法のまとめが最新のデータと共に示されており、大変勉強になりました。以下にそのエッセンスを書いておきます。 まず大切なことは、このBRVOには約25~30%の確率で「自然回復」があるので、状態にもよりますが2~3ヶ月は様子を見ます。 様子を見ても良くならない場合には以前から様々な治療法が試されてきたのですが、どれも決定的なものではありませんでした。 ところが近年抗VEGF薬の硝子体投与という、目の玉に直接お薬を注射するという治療法が登場し、 これが圧倒的に成績が良いので、論争に決着がついた形となっています。 上のグラフを見れば一目瞭然、抜群の効果なんですね。 以上をまとめると、 BRVOはまず数ヶ月は様子を見て、回復しなければ抗VEGF薬を目の玉に注射をする。 というのが現時点でのゴールデンスタンダードということになります。頭がすっきりと整理されて大変勉強になるセミナーでした。(続く)
2012.06.14
さてここからはセミナーで印象に残った話、勉強になったことを自分のメモ代わりに書いていきます。 患者様の多くは「目には癌は出来ない」と思われているのですが、実は目にも癌は発生します。もちろんその頻度は高くはないのですが0ではないんですね。セミナーではその「眼腫瘍」の講義があったので、具体的にそのポイントを見ておきましょう。 一番良くあるのは、 この脂腺癌(しせんがん)です。まぶたにあるマイボーム腺の出口が詰まって慢性的な炎症が起き、その結果肉芽腫という塊ができる霰粒腫(さんりゅうしゅ)と非常に良く似ているので要注意なんですね。 私も実際数年前のことですが、「何度も何度もめいぼができて、色々な眼科で切ってもらったけど治らない。」という患者様が来院され、念のために外科的に切った後で病理検査に回した所やはりこの脂腺癌だったということがありました。高齢の方で何度もめいぼが再発する、と言う場合は常に悪性腫瘍の可能性を念頭に置かないといけないんですね。 それ以外でも、体のどこかに癌がありそれが目に転移してきた、眼底(がんてい)に茶褐色や薄い黄色の淡いさりげない病変が広がる「転移性脈絡膜(みゃくらくまく)悪性腫瘍」や 治りにくい結膜炎と区別が付きにくい、サーモンピンク色の鮮やかな腫瘤が広がる「結膜悪性リンパ腫」などもたまにあります。 これらの眼の悪性腫瘍はなかなか発見しにくいのですが、早期であれば局所の腫瘍摘出や放射線療法、化学療法で済む場合も多いので、眼科専門医として幅の広い豊富な知識を保ち、これらを決して見逃さないように努力していかなくてはならないと決意を新たにしました。(続く)
2012.06.10
さてソフトクリームでエネルギーチャージした私はひたすら会場を目指します。 あれっ? 会場のホテルの名前が変わっています。確か去年までは「ANAホテルクレメント高松」だったと思ったのに、、、、航空会社は経営が厳しいのでそれが影響したのでしょうか? ようやく到着しました。なんとか1コマ目の最後に会場に滑り込みます。楽しい勉強の始まりです。(続く)
2012.06.07
さて先週のことですが、5月26日(土)の午後から27日(日)にかけて香川県高松市で行われた、眼科医トレーニング講座(日本を代表する眼科医12人による40分×12コマの集中講義)の「第6回四国EYEランドセミナー」に参加してきました。 このセミナー、私は過去3回連続で参加したのですが、 非常に勉強になったので今年で4年連続の参戦となりました。来年の第7回も開催が決定していますので、今年行かれなかった先生方には強力にお勧めしたいと考えています。 さてこのセミナー、毎年のことなのですが私にとっては1つ問題があります。開始は午後の3時なのですが、私のクリニックのある愛媛県八幡浜市から会場の香川県高松市までは、四国を横に縦断する形になるため220キロと割と遠いのです。しかもクリニックのある八幡浜市から隣町の大洲市までは未だに高速道路がないこともあり、物理的にセミナー開始までに会場にたどり着くのが至難の業なんですね。2年前の第4回の時には間に合わそうとして必死に高速道路を走っていて 大変なもの を目撃したこともありました。 それでも今回もなるべく早く到着しようと思い、外来終了と同時にクリニックを猛ダッシュで後にします。ただ土曜日と言うのはどうしても患者様が多いので外来も定時の12時ぴったりに終わることはまずありません。今年も出発したのは12時25分でした。 ただ、高速をひたすら走っているとやはりどうしても疲れが出てきます。それがピークに達する頃、愛媛県と香川県のちょうど境目くらいのところに入野(いりの)というパーキングエリアがあるのですが、そこにコンビニのミニストップが入っていて美味しいソフトクリームを売っているんですね。 あぁ、今年もやはりハニートラップにはまってしまいました。少しでも休憩時間を短縮するためにコーンではなく食べやすいカップにしましたが、こういうのを「焼け石に水」というんですね。(笑) 「ふー、美味しい。」 良く冷えたソフトクリームを食べながら極上の一時が過ぎていきます。ただ、同時に今年もセミナーへの遅刻が極めて濃厚となってきました。「人生の喜びと悲しみはやっぱり表裏一体なんだなあ」と感じながら、先を急ぎます。(続く)
2012.06.03
外来で良く戴く質問の一つに、「目薬は説明書きを読むと、1回1~2滴点す様に書いてあるけど、本当は何滴さしたらいいの?」というものがあります。今日はこの質問にお答えしましょう。 最初に結論から言うと、 目薬は1回に1滴させば十分 です。 目薬の1滴は50マイクロリットル(1ミリリットルの20分の1)なのですが、私たちの結膜嚢(けつまくのう:眼の中の目薬を貯めるところ)の大きさは30マイクロリットルしかないのです。つまり目薬は1滴で十分効くように設計されているのです。 説明書きに「1回1~2滴」と書いてあるのは、ちゃんと入らなかった場合に備えての念のためのものです。 また、目薬が目の周りにこぼれると皮膚のかぶれの原因となったりすることもあるので注意が必要です。 目薬を1回にたくさんさすことのメリットはただ1つ 薬が早くなくなって製薬会社が喜ぶ ことだけですので、皆様十分気を付けてくださいね。(笑)
2012.05.28
「花粉症の時期も終わったはずなのに何故か目がかゆい!。変だなあ。おかしいなあ。」と言いながら受診される患者様が今年も最近になって激増しています。 おかしいことは一つもありません。実は今は「世界3大花粉症」の一つ、「カモガヤ花粉症」のピークの時期なのです。その潜在患者様は膨大な数に上るのですが、2~3月の有名な「スギ花粉症」の時とは違って何故かテレビや新聞などのマスコミでもほとんど取り上げられないため、花粉症と知らずにじっと我慢している方が多いのが実情です。 このカモガヤというのは別名「オーチャードグラス」と呼ばれ、明治の初期に牧草として日本(北海道)に輸入されました。そして日本の気候に合っていたため、いつの間にか全国に野生化して広がったイネ科の植物です。 今の時期に「目がかゆい、鼻がムズムズする」という症状が出る方は、繁茂度と花粉飛散量がダントツのこの「カモガヤ花粉症」の可能性が高いです。オオアワガエリ、ハルガヤなどのアレルギーの場合もありますが、いずれもカモガヤと同じイネ科の植物です。 抗アレルギーの目薬・内服薬で症状は速やかに軽快することがほとんどですので、思い当たる方は是非気軽にお近くの眼科専門医を受診して下さいね。
2012.05.25
待合室の一角に設置し、皆様から大変ご好評を戴いているティーサーバーですが、 現在、初夏らしい新ドリンクが登場しています。 期間限定となるかもしれませんので、皆様も御来院時にはぜひ飲んでみてくださいね。それからこのティーサーバーには、 「ボタンを押し続けると濃く出る」 という裏技もあります。良かったらこちらも試して見てくださいね。
2012.05.21
目の中に入った異物や汚れを洗い流すために使う、洗眼薬というジャンルの市販薬があります。小林製薬の「アイボン」がその代表的な商品です。 このアイボン、CMが多く流され大変メジャーな存在であり多くの方が使用されています。そのため患者様の中には「目薬と一緒にアイボンも処方して下さい」と言われる方がたまにいらっしゃるのですが、アイボンは一般用医薬品(第3類薬品)であり病院で処方する類のものではありません。 また、このアイボンは使いすぎるとムチン層という黒目の表面を守って涙の状態を安定させる大事な物質を洗い流してしまい、 逆に目を傷めて強いドライアイ症状が出てしまうこともあります。上の写真の患者様は毎日アイボンを何十回も使っていて、黒目が傷だらけになってしまいました。アイボンを使うと爽快感があるのでやめられなくて癖になってしまったんですね。こうなると 「アイボン中毒」(我々の業界用語では「ボン中」)とも言える危険な状態です。幸いなことにこの患者様はアイボン中止+点眼薬処方で目の状態はすぐに改善しました。 アイボンは目に異物が入った時などにたまに使うのは良いと思いますが、日常的に毎日使う必要は全く無いと思います。皆様も使いすぎには注意してくださいね。
2012.05.17
毎日の患者様の診察に使う、外来用の顕微鏡である細隙灯顕微鏡(さいげきとうけんびきょう)。 皆様も眼科を受診されると必ずこれにあごを乗せて診察を受けると思います。この細隙灯顕微鏡は1911年に発明されたのですが、それから100年変わらず眼科検査の王様であり続けてきました。それだけ完成度の高い検査方法であるということですね。 ちなみに、 この顕微鏡では目を5倍から30倍程度まで拡大して観察することが出来ます。私は通常は12.5倍で診察しています。 また、 観察範囲全体を柔らかな光で照らすことによって広い範囲の情報を得るための間接照明装置 ブルーフリーフィルター(BFF)と言う、結膜(白目)の上皮障害をしっかりと評価できるフィルター(これはドライアイ診療に抜群に役立ちます。というのは、ドライアイの患者様は角膜(黒目)の上皮障害よりも結膜の上皮障害が先行する事が多いからです) 手動の眼圧計 など、様々なデバイスが実はこの顕微鏡には満載されています。我々眼科専門医はこれらを自分の手足のように使いこなして毎日診察をしているわけです。 この大切な顕微鏡なのですが、どうも当院のものが診察時の患者様の目の立体感・奥行きの見え方が以前に較べて甘くなってきたような感じがしたので、念のためにメーカーに出してオーバーホールして貰いました。その結果はやはり光軸がわずかにずれていたとのことで、その修正と、更に全てのパーツをメンテナンスしてもらったので新品同様のコンディションに戻りました。これでまた毎日の患者様の診察を気持ちよく楽しくさせていただく事が出来ます。 これからもクリニックの隅々にまで気を配り、常に万全の状態で患者様をお迎えしたいと考えています。
2012.05.15
さて本日5月11日、大型緑内障新薬のアイファガン点眼液がいよいよ全国発売となります。「アイファンガン点眼液って何?」という方はまず こちら をご覧下さい。さてこのアイファガンがアメリカで発売されたのは1996年と実に16年前のことでした。そしてその後ずっとベストセラーを続けている名薬です。日本はとにかく新薬の認可が遅く、我々眼科専門医はこの名薬を長年使うことが出来ずに悔しい思いをしてきましたが、今日ようやくその夢が実現し嬉しい限りです。 さて今日はその実際のサンプル品をスタッフと共に試して見た時の体験を実際に見て頂きましょう。 一瞬、「緑内障の目薬なので、まさか悪ノリして液まで緑色なのかな?」とびっくりしましたが、緑なのは外側の包装だけで中身は透明で安心しました。(笑) さて今回は大型新薬ということもあり、5人で点眼にチャレンジして見ました。 まずは院長の私から。 眼圧は点眼前が12.3で点眼後が11.7です。うーん、イマイチですかね。ただ私は様々な目薬を試し過ぎているので、ちょっと目薬に耐性が出来ているせいがあるかもしれないですね。(笑) 次はスタッフで点眼チャレンジ初登場のゆみちゃんです。 眼圧は13.7→10.7です。良く下がっていますね。 次は点眼チャレンジ常連のきみちゃんです。 眼圧は13.7→11.0です。うん、良く効いていますね。 次はゴンちゃんです。 良く下がっています。ちなみにゴンちゃんは素直な目をしており、どの目薬も良く効く素敵な体質のようです。(笑) 最後は点眼チャレンジ初登場のともちゃんです。 眼圧は15.0から13.7に下降しています。まずまずですね。 以上をまとめると、アイファガン点眼液はどうやら期待通りの優れた眼圧下降効果を発揮しそうです。また点眼時の不快感もほとんどなく非常に点しやすい目薬であると言う点ではスタッフ全員の評価が一致しました。かなり総合戦闘力が高そうですし、実際どれほど患者様のお役に立ってくれるのかが本当に楽しみですね。
2012.05.11
当院は本日5月7日で開院4周年を迎えることができました。 開院以来、多くの患者様に御来院戴けたことに心から感謝しています。またこの4年間学会出張以外では1日も休診せずに、スタッフと力を合わせ仲良く楽しく診療を続けることが出来たことも本当に嬉しく思っています。 さて今日は4周年ですので、改めて今までのクリニックの歴史を写真と共に少し振り返ってみたいと思います。 ↑ これは開院前の2007年11月の写真です。元々この場所には八水蒲鉾(はっすいかまぼこ)というかまぼこ屋さんの工場がありました。その工場は出世して郊外に移転したのですが、その工場跡地は長い間そのままで、この先どうなるのかは我々八幡浜市民には全くの謎で良く飲み会の話題にも出ていました。私も「ここは本当に八幡浜の一等地だし、大きな電気屋さんとか美味しい御飯屋さんが出来たらいいなあ。何が出来るのか楽しみだなあ。」と思っていました。なので、自分にクリニック開業のお話を戴いた時には本当にびっくりしたと同時に「こんな良い場所なら自分の持っている力を極限まで存分に発揮できる。」という喜びで武者震いしたのを昨日の事のように思い出します。 ↑ その後、縁あってこの地で開業することになり、地鎮祭をしています。 ↑ これは2008年5月の開院時の写真です。ちなみに開院日は水曜日で午前中のみの診療だったのですが、午前7時40分に最初の患者様を診始めて、午前中の診療が終わったのは午後2時30分でした。私も新規導入した電子カルテの操作にてこずっていましたし、スタッフも実際の患者様にお会いするのが初めてで検査がうまく回りませんでした。例えば一番のルーティーン検査である目の血圧を測る眼圧検査でも、患者様にあご台に顔を載せて頂き位置を調整し、片手でまぶたを軽く持ち上げて、もう一方の手でジョイスティックを操作して眼圧を計測する、という一連の行動が必要なのですが、スタッフの中には「どうしても両手を同時に動かせない。緊張で体が石みたいに固くなってもうどうにもならない。」という者もおり、みんながドタバタして大騒ぎの1日でした。(笑) ↑ 壁面緑化を目指して植えたツタもまだひよひよです。最初はこんなに赤茶けていたんですね。 ↑ これは2009年5月、開院1周年時の写真です。ツタがまだあまり伸びていないですね。 ↑ そしてこれが、昨年2011年5月の写真です。かなり壁面緑化が進んできていますね。 ↑ これが最新、2012年5月現在の写真です。壁面緑化はほぼ完成に近づいていますね。 これからも日々成長していくツタのように、眼科専門医としての毎日の努力・勉強を欠かさず、八幡浜地域の皆様に常に安全で快適な最新の眼科医療を提供し続けていけるように、スタッフ一同精進して行きたいと気持ちを新たにしています。
2012.05.07
本日、「にしわき眼科クリニック 院長日記」 は20万アクセスを戴くことができました。眼科専門医としての日常や勉強内容を語るだけの非常にマニアックな内容ということもあり、日記を書き始めた頃は訪問して下さる方もほとんど無く1日平均5アクセスくらい(しかもその内の半分は自分)だったのですが(笑)、最近では多い時には1日500アクセスを超えることもあり、この日記のどこにそんな魅力があったのかは定かではありませんが、励みになりますし非常に嬉しく思っています。 ただ、このようにアクセスが増えてきたのは実はこの数ヶ月のことであり、昔の日記はほとんど御覧になっていない方も多くいらっしゃると思います。 そこで今日は20万アクセス突破記念で、過去の日記から皆様に御好評を戴いた物をいくつか紹介したいと思います。 1位 今、確かに黒い影がよぎった!! 毎日の診療では思いがけない患者様にお会いすることもあります。この日、私が偶然出会ったのは、、、、、、 2位 お寿司屋さんにて 四国有数の漁獲高を誇る港町である私の地元、愛媛県八幡浜市には、抜群に美味しいお寿司屋さんがあります。ある日、美味しく楽しくお寿司を食べていた私は、、、、、、 3位 うさぎの島 & うさぎの目は本当に赤いのか? 瀬戸内に浮かぶ秘密の小島、うさぎの島。眼科専門医として「うさぎの目は本当に赤いのか?」を調べるというミッションを持って島を探索し、私が得た結論とは、、、、、、 それでは皆様、これからも にしわき眼科クリニック 院長日記 を末永くよろしくお願いいたします。
2012.05.02
さて今日も前回の日記の続きです。現在の加齢黄班変性(AMD)に対する抗VEGF薬の硝子体注射療法は、効果抜群で治療成績を跳ね上げたまさに「夢のクスリ」なのですが、反面その効き目が長続きせず定期的に注射を受けないといけない場合があるという弱点もあります。 また、この抗VEGF薬は実は目の玉が飛び出るほど値段が高い薬なので、最初は張り切って頑張って下さっていた患者様でも、次第に「高いし、もうやめたい。」と思われてしまうこともたまにあります。 しばらく前に新聞を読んでいると、 あらゆる細胞に分化できるヒトiPS細胞から作成した網膜の細胞を使ってこの加齢黄班変性を治療しようという臨床研究が始まるというニュースが載っていました。 この治療法が軌道に乗ればAMDの治療は更に大きく進歩することになるでしょう。今後の進展が楽しみですね。 さて4回に分けてお送りしてきた「加齢黄班変性(AMD)について考える」シリーズですが、今回で最終回です。皆様、お付き合い戴き有難う御座いました。 加齢黄班変性(AMD)について考えるスペシャル 完
2012.04.29
さて今日も前回の日記の続きです。加齢黄班変性(AMD)の進行予防にサプリメントが大きな力を発揮することは前回述べた通りなのですが、残念ながら症状が進行してしまった場合には、現在では抗VEGF薬(ルセンティス、アバスチンなど)というお薬を目の玉に直接注射する治療法(硝子体注射)が一般的です。 この治療法は悪い新生血管を直接やっつけることが出来るので、症状を改善もしくは悪化を防ぐ効果は抜群であり、AMDの治療を劇的に進化させました。ただ1つだけ大きな欠点があり、薬の効果が1~数ヶ月しか持続しないので定期的に注射を受けないといけないんですね。(続く)
2012.04.23
さて今日は前回の日記の続きです。加齢黄班変性(AMD)の治療法の話になります。 病気は何でもそうですが、「未病」の状態で進行しないのが一番です。その意味でAMDは初期であれば進行予防の専用のサプリメントが一番お勧めです。もちろんある程度進行してしまっていてもサプリメントは非常にお勧めできます。というのは、 AMDに関しては「サプリメントが効く」ことが実証されている からです。今日はその実際を見て行きましょう。 2001年にアメリカで画期的な大規模なスタディ、AREDS1 が行われました。そして、 抗酸化ビタミン(ビタミンA+C+E)+亜鉛 を投与するとAMDの発生が約25%少なくなる ことが分かったのです。これによりAMDの患者様は専用のサプリメントを飲んだほうが良いと我々眼科専門医は自信を持ってお勧めできるようになりました。 そして現在ではそのサプリメントの内容を更に改善するべく、 AREDS2が進行中です。この結果は数年以内に発表されると思いますが、要は ルテインとEPAの効果を見よう というものです。 ルテインは、ほうれん草やブロッコリーなどの色の濃い緑黄色野菜に多く含まれるカロテノイドの一種で、目の「水晶体」と「黄斑部」に多く存在しています。ルテインの働きとして、まずは光そのものを遮る働きがあります。また、紫外線などの有害な光の一部が網膜に達してしまいそれにより酸化ダメージを受ける危険性が生じた場合でも、抗酸化作用によってそれを防止します。ところが体内のルテインは、加齢や、紫外線を浴びたり、煙草を吸ったりすることで少しずつ消費され、減少していきます。そしてルテインは体内で自力では生成できないため、日々の食事を通じて継続的に摂取することが大切なのです。 逆に言うと、最近の我々日本人は食生活の欧米化で慢性野菜不足に陥り、目にとって大切な成分であるルテインが足りなくなっているせいでAMDが激増している可能性があるわけです。ルテインは具体的には網膜にAMDを引き起こす新生血管(CNV)の発生を抑制してくれます。 ちなみにこのルテイン、まずいことで有名な青汁に大量に含まれています。私は眼科専門医として末永く八幡浜地域の皆様のお役に立てるよう、毎日2本ずつ宅配してもらってクリニックで飲んでいます。(笑) 次にEPAですが、ブリやマグロ、カツオ、サバなどの青魚や、ウナギ、アナゴに多く含まれる栄養素です。このEPAは血液をサラサラにして血行を良くして、血栓症や動脈硬化を防ぐ効果があります。また、炎症が起こりにくい体質になる効果があり、これがAMDの進行予防に大きな効果があると考えられています。 以上をまとめると、 ルテイン摂取で新生血管(CNV)を抑制し、EPA摂取で目の中に炎症を起こさない体を作ることで、怖い病気AMDの進行をより強力に抑えるサプリメントが出来るだろうと期待されている わけです。 当院では、院長の私が自ら上記のような観点から様々な製品を見比べて、現時点で「中身が一番バランスが良い」と評価しているものを置いています。もちろん先ほどの大規模スタディAREDS2の結果が出ればまた迅速に対応します。 このようにAMDは「進行を予防できる」病気です。皆様も少しでも心配を感じることがあれば是非お近くの眼科専門医で相談して下さいね。
2012.04.19
加齢により網膜の中心部である黄斑(おうはん)に障害が生じ、見ようとするところが見えにくくなる加齢黄斑変性(AMD)という病気があります。 欧米では以前から成人の失明原因の第1位で珍しくない病気ですが、以前は日本では比較的少ないと考えられていました。ところが社会の高齢化と食生活の欧米化(緑黄色野菜や魚類の摂取不足)により近年その患者様数が著しく増加しています。 当院でもこのところAMDの患者様の数が激増しており、様々な質問を戴くことが多くなってきました。そこで今日はこの病気について簡単にまとめておこうと思います。 まずは実際の患者様の眼底写真を見ていただきましょう。 目の中心部が痛んで、出血や腫れ、変性があるのが分かりますね。実際の患者様の見え方は下記のようになります。 次回は、このAMDの治療法の実際を見て行きましょう。(続く)
2012.04.16
2012年5月21日の午前7時半前後に、日本の一部の地域で「金環日食(きんかんにっしょく)」が見られます。これは太陽のほうが月より大きく見えるために月のまわりから太陽がはみ出して見える現象で、 日本で見られるのは1987年に沖縄県で見られてから25年振り、また今回は首都東京でも見られるのですが、東京で見ることが出来るのはなんと1839年以来173年振り 更にその次は2030年6月まで無い、と言う事で大きな盛り上がりとなることが予想されます。 ただ、太陽の光を直接見ることは大変危険です。というのは、網膜の中心の黄班(おうはん)部という、視力に直接関係する大切な部分を火傷して視力低下を来たしてしまうことがあるからです。これを「太陽性網膜症」と言います。 ↑ これが実際の「太陽性網膜症」の患者様の眼底写真ですが、写真真ん中の黄班部が発赤・腫脹しているのが分かります。太陽の光と言うのはこれほどに強力なものなんですね。 なので、5月21日に金環日食を観察しようとされている方は、 必ず専用の「日食観察プレート」や「日食グラス」を使い、絶対に直接じかに太陽を見ないようにして下さい。そうそう、普通のサングラス越しに見るのもダメですからね。そして、万一太陽を直接見てしまったら、すぐにお近くの眼科専門医に相談するようにして下さいね。
2012.04.12
さて今日の日記は前回の続きなのですが、OCTはその有用性の高さから全国の眼科クリニックでもどんどん購入率が上がり、今では5割以上の開業医で導入されていると言われています。 ただ、もちろんこれから買おうという先生方も多いと思うのですが、その候補にはトプコン社、カールツァイス社、ニデック社、オプトビュー社などがあり、その販売競争は熾烈を極めています。 私は様々な機種を実際にデモさせて頂いた上でトプコン社の3D OCT-2000を選択しました。 この3D OCT-2000には様々な大きなメリットがあり、眼科開業医にとっては総合力でナンバーワンであると確信しています。 今日は何故私がそう考えるのか、御紹介したいと思います。 1. 最大のポイントはこれ。3D OCT-2000は、OCT画像と同時に通常の眼底写真も撮ってくれること です。トプコン以外にはこの機能はありません。眼底写真と言うのは撮ってあると後で紹介状の作成が必要になった時などに非常に役立ちますし、患者様の症状の経過を追うにも最適 です。OCT画像だけだと各社で表示画面が異なるので普遍性がないですからね。 3D OCT-2000は楽しく使っているだけで自然に患者様の眼底写真がどんどん貯まっていくので、長い間患者様とお付き合いしていく眼科開業医には最適なマシン です。 言い方を変えると、時間の経過をそのままクリニックの武器・長所に転化出来るマシン なんですね。 2. トプコン開発陣のこの3D OCT-2000に賭ける情熱が凄くてバージョンアップが頻繁。 本当にどんどんマシンの洗練度が上がっている。「カイゼン、カイゼン」の日本製造業の優秀さを肌で感じることが出来る。つまり、 「購入後のマシンの伸びしろ」が大きい。 自分も機械の進歩に負けないようにOCT読解力を鍛えないといけない、という気持ちになり気合が入る効果もある。 ということで、これからOCT導入を検討されている全国の眼科開業医の先生方は是非このトプコン社の名機、3D OCT-2000 も一度デモしてみて下さい。 以上、3D OCT-2000ユーザーのポジショントークでした。(笑)
2012.04.09
さて当院ではさまざまな病気の診断・治療に大きな威力を発揮する、OCT(Optical Coherence Tomography: 光干渉断層計)という検査機器として日本のトプコン社の「3D OCT-2000」という名機を導入しているのですが、 このOCT、あまりにも有用過ぎるが故に使用頻度が激増し、最近では患者様の検査待ちの時間が長くなってしまういわゆる「OCT渋滞」を引き起こしていました。ま、このOCT渋滞は全国の大学病院などでも悩みの種になっているようで、それだけOCTが素晴らしい検査機器であるということなのですが。 当院で導入したこの 3D OCT-2000 は、マシン本体がスタイリッシュで非常にコンパクトであるという長所があったのですが、その反面内蔵されているコンピューターに負担がかかり過ぎるためか、検査して計算し最終画面を表示するまでに時間がかかったり、ガンガン使っていると処理能力を超えるためか突然フリーズするといったこともありました。 そのため今回、本体で撮影した検査データを転送して解析する専用の外部パソコン+ソフトを新規に導入しました。これにより、検査時間はおよそ2分の1程度に短縮されました。 この追加パソコン+ソフトの導入により、検査画面が大きく分かりやすくなって検査精度・速度が向上しただけでなく、 本体のみの時には搭載されていなかった、例えば眼底を12×9ミリという広い範囲で撮影し解析してくれる新ソフトも搭載されました。 この外部パソコンシステムを導入して1ヶ月ほど経つのですが、明らかに検査スピードとデータの信頼性が向上しています。導入には150万円ほどの追加資金が必要なのですが、全国の3D OCT-2000ユーザーの先生方でまだこの外部パソコンをつけていらっしゃらない場合には強力にお勧めできると考えています。 当院では今年度も新たな検査機器の購入や既存の機器の点検・バージョンアップを積極的に進めていく予定です。ここ八幡浜地域の皆様に全国レベルの眼科医療を提供し続けていけるように、これからもスタッフ一同頑張っていこうと思っています。
2012.04.05
さていよいよ近日中に、千寿製薬という眼科専業の製薬会社から「アイファガン点眼液」という緑内障の大型新薬が発売になります。 ↑ 写真は先行して発売されているアメリカでのものです。アメリカでは「アルファガンP」という名前であり、1996年の発売以来売上高世界上位のベストセラー薬であり続けています。 今の日本には存在しない系統の目薬なので、現在第一選択薬として使われているプロスタグランジン関連薬(キサラタン、タプロス、トラバタンズ、ルミガン)や第二選択薬のβ遮断薬(ミケラン、チモプトール)、炭酸脱水酵素阻害薬(エイゾプト、トルソプト)などと組み合わせて使うと大きな効果を発揮する可能性がありその発売が待ち遠しいです。 今日は先行して、このアイファガン点眼液(一般名ブリモニジン)の特徴を見ておきましょう。この目薬は「アドレナリンα2作動薬」といって、目の中を流れる房水(ぼうすい)の産生を抑制しつつ流出を促進するという、2つの作用機序を持つ非常に優れた薬剤です。 その効果は、1981年の日本発売以来ベストセラーの地位を保ち続けている名薬のチモプトール(一般名チモロール)とほぼ同等かやや劣る程度です。 若干結膜へのアレルギーが出やすく、効果が減退しやすいという欠点はあるものの、今日本で使えるどの緑内障点眼薬とも併用できて更なる眼圧下降が狙えること、また全身への副作用が少ないことから、実際に発売されれば全国の緑内障患者様にとって大きな福音となるでしょう。 私も緑内障治療医として、その発売日を首を長くして待っています。
2012.04.02
さて第5回東京眼科アカデミー2日目で一番勉強になったのは、「ドライアイを訴えたがドライアイではなかった症例」という講演でした。 ドライアイは今や日本人の国民病とも言われるありふれた疾患ですが、その患者様数が多くかつ症状が多彩であるために、「何でもかんでもドライアイ」と診断してしまいがちな側面があります。また、マスコミでもドライアイに関する情報が溢れかえっているので、患者様自身が最初から「自分はドライアイ」と思い込んで受診される、と言う部分もあります。 ただ実際には、調節異常による眼精疲労が原因だったり、瞬目不全(しゅんもくふぜん)といって、まばたきが弱くてちゃんと目を閉じていないために、 ドライアイのような症状が生じていることもあります。この場合は「強くまばたきをする」ことを心掛けるだけで症状が改善することもあります。 我々眼科専門医は「一見ドライアイ」の中に隠れている様々な疾患を見逃さないように、常にたくさんの鑑別診断を念頭において患者様の診察に当たらなくてはならないな、と気持ちを新たにしました。 これで「第5回東京眼科アカデミー参戦記」は終わりです。皆様、お付き合い戴き有難う御座いました。(完)
2012.03.31
さて第5回東京眼科アカデミー初日のプログラムも全て終了しました。懇親会に一瞬顔を出して、 良く冷えたシャンパンを飲み干した後は、 地下鉄に乗って表参道駅へ急ぎます。 この日偶然、マライヤ・キャリーさんや先日急逝してしまったホイットニー・ヒューストンさんのプロデューサーとして知られ、自身もドラマー兼ヴォーカリストである、ナラダ・マイケル・ウォルデンさんのライブがブルーノート東京であり、その開催時間が迫っていたからです。 この日のライブは世界的なスーパープロデューサーのナラダさんに加えて、日本を代表するギタリストの高中正義さんがスペシャルゲストということもあり、会場は超満員、凄い熱気です。 ブルーノートの愉しみはライブが始まるまでの時間にもあります。 きりっと冷えたビール 美味しい食事 そしてブルーノート名物のクルクルポテト ライブへの期待感を高めながら、極上の時間が過ぎていきます。そろそろライブが始まるかな?という時間になってちょっとビールを飲みすぎたのかトイレに行きたくなり席を立ちます。 客席に戻ろうとすると、突然会場の照明が落ちブラックアウトされます。係員に制止されその場に留まっていると、ナラダさんが登場し目の前を通り過ぎていきます。 思わぬアーティストの登場に喜んで、「パチパチパチ」と一生懸命拍手をしていると、アーティストとほぼ同時に、暗闇に紛れるように美男美女のカップルがスルスルと入ってきます。 「うん? どこかで見たような、、、?」と思ってジーっと見ていると、、、、、、、 なんと芸能人の石田純一さんと東尾理子さん御夫妻でした。 その後偶然私の席の近くに座られたのですが、どうやら石田さんの方がナラダ・マイケル・ウォルデンさんのファンのようで、ノリノリで楽しんでおられました。東尾さんはそんな石田さんの方に頭を持たれかける感じでくつろがれており、いかにも仲の良い新婚さんと言う感じでした。 私は、「うーん、やっぱり首都東京は凄いなあ。芸能人の人が普通にライブに来ているんだもんなあ。」と感心しながら素晴らしいライブを堪能しました。東京の夜はこうして印象深く更けて行きます。明日の勉強会も楽しみですね。(続く)
2012.03.27
さて2月4日(土)、初日に非常に勉強になったのは「強膜炎の薬物療法」、「強膜炎の外科的治療」という2つのプログラムでした。 強膜というのは、眼球そのものを形作っている丈夫で文字通り「強い膜」で、普段は白い色をしています。そして、この膜に炎症が起きている状態を強膜炎といいます。 症状としては、強い充血と痛みです。強膜炎の充血は比較的深いところで発生してるので、黒っぽい赤色に見えるのが特徴です。充血している部分は押すと痛みを感じます。この「痛い」というのが強膜炎の最大の特色であり、しかもその痛みは患者様によっては「鉛筆を目に刺されたよりも痛い」と言うほど激烈です。具体的に実際の患者様の状態を見て頂きましょう。 この強膜炎はリウマチなどの自分で自分自身を攻撃してしまう自己免疫疾患に合併することが多いですが、色々調べても結局原因が分からないことも良くあります。 そして、これだけ医学が進歩した現在でも治療に難渋することが多く、最悪の場合は強膜が溶けて(壊死して)穴が開いてしまうことさえあるのです。そのためこの強膜炎と言うのは、我々眼科専門医にとってはその知識量・経験・状況判断力・決断力を問われる非常に厳しい病気なのです。 今回のプログラムではこの強膜炎について様々な角度から勉強することが出来ました。 ↑ このように強膜炎の原因疾患というのは無数にあり、それがこの病気の治療を難しくしています。 ↑ そして、上のスライドにあるとおり、「とにかく痛い」こと、これが困るんですね。 ↑ そして、目薬だけであっさり治る症例から、内科的・外科的治療を総動員して何とか治った症例、どうしても治せない症例まで、その予後は本当に千差万別です。 ↑ 治療法は一応のフローチャートはありますが、これがまた一筋縄ではいかないのです。 ↑ これは重症例の写真ですが、激烈な炎症で強膜が溶けてしまい、その奥のぶどう膜という茶色い組織が出てきてしまっています。 ↑ こうなると、強膜パッチ術といって、他の方の献眼された目を持ってきて弱いところに貼るという外科的な治療をするというのが教科書に書いてある定説なのですが、 ↑ うかつにこのパッチ術に手を出すと、パッチをしても次から次へと溶けてしまってまた穴が開き、「合計したら数個分の目をパッチに使ってしまった!」というような凄まじい状況におちいることがあるので、「うかつに外科的治療に踏み切らないことが大切である」ことが解説されました。 重症例の治療法の実際を聞くことが出来て、本当に勉強になりました。(続く)
2012.03.23
さてこの「第5回東京眼科アカデミー」は東京国際フォーラムで開催されました。宿泊した新橋のホテルからは、道に迷わないように山手線のガード下沿いにトコトコと15分くらい歩きます。 途中、東京電力の本社ビルがありその物々しい警備体制にびっくりしたり、日本を代表するホテルの「帝国ホテル」の壮麗さを眺めたり、と楽しく散歩しているとあっという間に到着です。 それほど参加者の多い勉強会ではない(愛媛からは私以外にはもう1人の先生を見ただけでした)ので、会場はホール1つです。 さて、この東京眼科アカデミー、「学会では聞けない眼科医療最前線」というキャッチコピー通りの、本音トーク全開でかつかなりマニアックなテーマの講演が多くて物凄く面白かったです。全体的に学会で良く聞くようなありふれた話が少なくて、ストライクゾーンど真ん中の話は全然無く、外角低めのストライクか、そうでなければボール球という感じでした。(笑) 次回からは、印象に残った話をいくつか取り上げて行きたいと思っています。(続く)
2012.03.20
少し前のことになるのですが、2月4日(土)、5日(日)に開催された、「第5回東京眼科アカデミー」という勉強会に参加してきました。本当はもっと前に日記に書きたかったのですが、この東京眼科アカデミーの週から4週連続で週末は東京で眼科関連の勉強会に参加しており、全く休日のない状態でどうしても書く時間がなかったのです。 さて、2月3日(金)に外来を夕方5時で早期終了させて頂いた私は最終便の飛行機で東京に向かい夜遅くにようやくホテルに到着しました。 泊まったのは「第一ホテル東京」です。新橋というエリアにあるせいか、良いホテルの割には宿泊料が安くて最近お気に入りなんですね。 軽く夕食は取っていたものの小腹が空いたのでホテルに荷物を置いてフラッと外に出ると、 山手線のガード下に魅惑的な輝きが見えます。「紅とん」という豚の串焼きのお店です。店内を覗くとお客さんがぎっしりと入っており、私もついつい引き込まれます。 メニューを見ると、看板通り「焼きとん」ばっかりです。私の地元の四国にはこの手のお店がほとんど無いので新鮮ですね。早速注文します。 うーん、美味い。焼鳥より個人的には好きかもしれない位ですね。 一息ついてメニューを見渡すと、 名物ガツ(豚の胃)ポン、レバテキ串あたりの少し珍しいものにも心惹かれ注文してみます。 どのメニューも抜群です。 豚と言うのはどの部位も美味しいんですね。店内には豚の解剖図がありましたが、全身ムラ無く料理に利用されているようで感心しました。ちなみに上の解剖図では目だけは料理に使われていないようですが、 豚の目は、「豚眼(とんがん)実習」といって、医学生や眼科の研修医が手術の練習をするのに使用します。私も研修医の頃には多分100匹以上の豚さんの目にお世話になっています。 「うーん、豚って本当に捨てるところの無い役立つ生き物なんだなあ」と感心しながらホテルに戻ります。明日からの勉強会が楽しみですね。(続く)
2012.03.16
毎年この時期は、NTTのタウンページへの広告出稿の最終調整の時期です。タウンページというのは知名度は抜群ですが、その分広告料も目が飛び出るほど高いと言うのが実情であり、私も開院以来その広告内容について様々な試行錯誤を繰り返してきました。 開院直後は頑張って2分の1ページ(モノクロ)の広告を出していましたが、 あまりにも高額なため、費用対効果が悪いと判断してタウンページへの広告は縮小し、その後は地元の八幡浜民報という地域新聞 野立て看板 消火栓広告 などへの広告を優先してきました。 ただ、今年は開院後5年目を迎えることもあり、再び頑張ってタウンページ広告の内容もボリュームアップすることにしました。昨年の6分の1ページ(フルカラー)から、4分の1ページ(フルカラー)に変更します。 その予定原稿は最終的に、 この2つのどちらかに絞りました。 最終的にどちらになるのか、うーん、悩みどころですね。
2012.03.13
私が軒を借りているこの楽天ブログはしばらく前にブックマーク機能が廃止されました。それまでは様々なリンク先を登録していたのですが全て消えてしまいました。 そこで今回、どうしても必要な重要なサイトをブログのトップページにリンクとして貼りました。その内容を簡単に解説しておきます。 にしわき眼科クリニック iタウンページ これは当院の所在地・電話番号・診療時間などの基本情報が載っているNTTのiタウンページです。 まるお眼科 香川県で今年の6月に開業予定のまるお眼科のホームページです。私の親友であり、その白内障手術戦略・知識は間違いなく全国トップレベルの知性派の先生です。きっと近隣の皆様に末永く愛され頼られる、力のあるクリニックになることでしょう。 坪井眼科ニュース 私が勝手に尊敬している大阪の坪井眼科のブログです。院長先生の切れ味鋭い眼科トークだけでなく、スタッフの方の日替わりでの様々な話題も楽しいです。 眼科手術開業医の戯言 手術メインで開業されている先生のホームページです。我々白内障手術専門医は、その結果が視力という形ですぐに明らかになるだけに毎日を高い緊張感の中で過ごしているわけですが、その努力や日々の喜び・苦悩が率直にかつ明瞭で読みやすい文章で綴られており、毎回非常に楽しみに拝読しています。 稲亀石の、田舎目医者日記 深い洞察力ときわめて高い文章力を併せ持つ、稲亀石先生の面白いブログです。眼科の話ばかりでなく世の中の様々な出来事を新鮮かつ的確な視点から分析されており、毎回勉強になります。 眼科医フォーチュンクッキー日記 テイスト的には私のこの日記に近い感じで個人的に親近感を感じています。 皆様も良かったら各リンク先を覗いてみて下さいね。
2012.03.10
さて第35回日本眼科手術学会のプログラムも全て終了しました。お腹が空いたので名古屋の中心地、栄(さかえ)に移動します。 名古屋には美味しいものがたくさんありますが、私は「1つだけ」と言われたら迷わずここを選びます。 味噌煮込みうどんの「山本屋本店」です。とにかく抜群に美味しいんですね。 上記のメニューの中から今日は、 スタミナもつを選択しました。 このようにフタにとって食べるのが名古屋流です。 最後は御飯を入れて雑炊風にして味の変化を楽しみます。 あっという間に完食です。あー美味しかった。 昼食の後は少し街を散歩し、次はまたもや名古屋の有名店 コンパルという喫茶店にやって来ます。 ここのエビフライサンドがとにかくうまいんですね。なので、テイクアウトして帰りの飛行機で「空弁」にしようと思いついたのです。 帰りの飛行機も、行きと同じ「ちびちびボンバルディア」。 先ほど買ったコンパルのエビフライサンドがテーブルにぴったりです。(笑) その中身は、、、、、、 こんな感じでエビフライがぎっしり。今思い出してもよだれがでるくらいの美味しさでした。 と、こんな感じで名古屋尽くしで第35回日本眼科手術学会は終わりました。皆様、長い間学会参戦記にお付き合い戴きどうもありがとう御座いました。 第35回日本眼科手術学会参戦記 完
2012.03.06
さて学会は最終日の1月29日(日)を迎えました。最初に参加したのは、 「難症例に対する白内障手術」という教育セミナーです。白内障手術というのはテレビでいわゆる「スーパードクター」が盛んに取り上げられる影響等もあり、「簡単・安全ですぐに済む手術」と認識されがちですが、散瞳不良(瞳が薬で広がらない)、浅前房(手術をするスペースが狭い)、過熟白内障(進行が激しい)、チン氏帯脆弱(水晶体をつないでいる筋肉が弱い)など、安全に合併症無く無傷で切り抜けることが至難の業という方も一定の確率でいらっしゃいます。 我々白内障手術専門医はそういったピンチの時にこそ本来の実力が試されるわけで、だからこそ毎日毎日様々な勉強を続けているのです。 そういった意味からこの 「難症例に対する白内障手術」 という教育セミナーは、毎年の眼科手術学会の恒例の人気セミナーになっています。今日はここで勉強になったことを自分用のメモ書きとして書いておきます。 開瞼器(まぶたを開く器械)を開きすぎると、眼を閉じようとする力でかえって硝子体圧が上がって浅前房になることがあるので、必要な術野を確保できる範囲で程々にすべき。 硝子体の液化が高度な場合は、術中のBSSが前房内と硝子体内を行き来するため深前房(いわゆる逆瞳孔ブロック)と浅前房を繰り返す。この場合はボトルを下げることで対処する。 グレード5に迫るような極端な過熟白内障では、確実に核を分割できる「クレーターDivide&Conquer」法がお勧めである。(→ちなみに私は基本的に全ての手術をこのクレーターD&C法で施行しています。少し時間はかかりますが、極めて成功率と安全性が高い手技だからです。) 角膜径の10%以上を占める翼状片は術後の乱視度数・球面度数に影響するので術前の切除が望ましい。 今年も非常に勉強になるセミナーでした。(続く)
2012.03.03
さて今日も第35回日本眼科手術学会参戦記の続きです。1月28日(土)のプログラムも全て終了しました。その後は、 「名古屋B級グルメとワインの夕べ」という懇親会に参加しました。 ↑ 会場は凄い人! 明らかに学会自体よりも人口密度が高いです。(笑) 会場では、名古屋名物のB級グルメ屋台が出ていました。 超有名店、矢場とんのみそかつ まるは食堂のジャンボエビフライ 地雷也(じらいや)の天むす 世界の山ちゃんの手羽先 どれも美味しかったです。名古屋の夜はこうして更けて行きました。。。。(続く)
2012.02.27
今日も第35回日本眼科手術学会参戦記の続きです。さて1月28日(土)午後のセッションは、「白内障手術難症例に対する手術機器・周辺機器の有効な活用法」というインストラクションコースに参加しました。 ここで勉強になったことを個人的なメモ書きとして残しておきます。以下、眼科専門医向けのややマニアックな内容となりますので御了承下さい。 CCCが流れかけた時に粘弾性物質を追加する場所は「流れかけたその場所」は×で、「これから戻したい場所」が正解。そこに入れて平坦化させてCCCが戻りやすいようにする。 IFIS症例でヒーロンVを使用する時は、吸引流量は25ml/min以下に設定する。 固い核は最後の核片処理に注意。分割君で後嚢をブロックすること。 破嚢時のビスコエクストラクションでは、 1. ボトルを下げて左手ヒーロン。 2. マキュエイド入れてスポンジビト。 3. woundにビトが噛んでいる時には、八重式虹彩剪刀を前房内に入れてガシガシ切るのも有効。(← これは知らなかった) 4. その後にビスコエクストラクション、 という電車道の王道の手順を守ることが大切。 非常に勉強になるインストラクションコースでした。(続く)
2012.02.22
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