山田維史の遊卵画廊

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☆Tadami Yamada's Paintings 新アダムとイヴの誕生


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Tadami Yamada's Painting


Tadami Yamada's Painting


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Tadami Yamada's monochrome cuts -#1


Tadami Yamada's monochrome cuts -#2


■Yamada's Article(1)卵形の象徴と図像


■Yamada's Article(2)ユングの風景画


■Yamada's Article(3)画家ムンクの去勢不安


■Yamada's Article(4)夢幻能と白山信仰


■Yamada's Article (5) 城と牢獄の論理構造


■Yamada's Article(6)ムンク『叫び』の設計と無意識


■Yamada's Article (7) 病める貝の真珠


■Yamada's English Article (8) 能の時空間の現代性


■Yamada's Article (9)『さゝめごと』に現われた十識について


■Yamada's Article(10)狐信仰とそのイコノグラフィー


■Yamada's Article (11) 江戸の「松風」私論


■Yamada's Article (12) 伊勢物語「梓弓」について


■(13)英語訳論文「ムンクの『叫び』の設計と無意識」


■(14)英語訳論文『狐信仰とそのイコノグラフィー』


■(14-2)英語訳論文『狐信仰とそのイコノグラフィー』


■(15)英語訳論文『卵形の象徴と図像について』


■(16)英語訳論文『夢幻能の劇構造と白山信仰との関係考』(1)


■(16-2)英語訳論文『夢幻能の劇構造と白山信仰との関係考』(2)


■(17)英語訳論文『モンドリアンの自画像について』


■(18)英語訳論文『霧に対する感性の考察』(1)


■(18-2)英語訳論文『霧に対する感性の考察』(2)


■英語訳エッセー『柔らかい建築 Soft Architecture』


■(19-1)英語訳論文『エドヴァルド・ムンクの去勢不安』(1)


■(19-2)英語訳論文『エドヴァルド・ムンクの去勢不安』(2)


■(20)英語訳論文 『伊勢物語の「梓弓」について』


■(21)英語訳論文『C.G.ユングの風景画をめぐって』


■(22)論文『遠近法の思想と視線の哲学』


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Oct 25, 2008
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カテゴリ: 映画・TV
 ビート武さんと書くべきか北野武さんと書くべきか迷うけれども、その迷いは(別に迷うほどの事ではないのだが)TVコメンテーターとして登場したときの北野氏に対して私が感じることだ。コメンテーターとしての北野氏は、じつは何にも言っていないのであって、譬え話などでお茶らかしているに過ぎない。これはお笑い芸人としてのビート武の部分が、おそらく四角四面の議論に空気穴を開けさせるのだろうが、しかしまた、そのお茶らかしは私からみれば北野武としての知的なバランス感覚の披瀝なのである。非常に平衡感覚に優れた常識人、というのが私の北野武評だ。それゆえ、TVコメンテーターとしては何も言っていない、と私は言うのである。
 ところが映画作家としての北野武については瞠目せざるをえない。

 もっとも目を見張ったのはデビュー作『その男、凶暴につき』だ。エリック・サティーのたしか「はららごの干物」だったと思うが、タララッタ、タ~ララン、タララッタ、タ~ラランという印象的な、しかしそれだけでは掴み所の無い曲にのせて、跨線橋のようなところを迫上がるように主人公の刑事(ビート武)が登場するオープニング・シーンは、じつに素晴らしい。この単純な短いカットが、日本映画に新風を吹き込むとさえ、私は思ったものだ。
 つぎつぎに登場するエピソードもおもしろい。この刑事がどのような人間であるかが、それらのエピソードを通しておのずと納得するのみではなく、各挿話が次第により合わさって巨悪とはいえないけれど、社会の一隅に巣食い、それが世代交替しておよそ尽きることがないという暗示を残して終る。その終りは、いじましいほど小さな人物が、悪の援護者としてオープニングと同じエリック・サティーの曲にのせて迫上がってくる。
 後の北野映画の特徴ともなる暴力については、その非情さにおいて日本映画史にはかつて登場しなかったかもしれない。主人公の刑事は異常を来した妹のこともあり、たしかに私怨もかかえているには違いない。が、彼の行動原理は絶対的正義感である。この映画をおもしろくしているのは、その正義感である。
 うがった言い方をすると、かつて大平洋戦争時の日本軍部が天皇制をふりかざし、「八紘一宇」(後注)という言葉をもちいて対アジア政策を正当化した、その絶対正義感と比較してもいい。この正義を遂行させていたのは暴力以外のなにものでもない。
 じつは正義というのは状況によって変化するものだ。人間社会に、絶対的正義というのは存在しない。「泥棒にも三分の理」というが、世界大多数の現代刑法の法理念はその「泥棒にも三分の理」に基づいている。それによって裁判がおこなわれる。罪刑法定主義といって、これこれの犯罪にはこれこれの刑罰を加えるということが、あらかじめ法律によって決められている。判決はその法定刑罰を逸脱してはならない。
 ところが、ビート武演じるこの刑事は、アウト・ロー(無法者)を一掃するためには法を遵守していては遂行できないという意識がある。つまり「泥棒にも三分の理」罪刑法定主義といのは知性(インテリジェンス)が永遠にかかえる「弱さ」でしかない、という意識である。
 現代刑法というのは、そのことをよく承知しているのだ。そして、しかしその箍(たが)をはずすと、人間社会はかえって暗黒に堕落してゆくということも承知している。そういういわば痛し痒しの状態を知的に受けとめたこと、それが人間の歴史的な克服の成果なのだ。

 これは『ダーティー・ハリー』シリーズのハリー・キャラハン刑事によく似ている。似ているのだけれども、その非情さにおいてはビート武の刑事の比ではない。ビート武の刑事はあのような妹をかかえているため、やらねばならぬという一種の使命感があって、それが彼の絶対的正義感と一体となっているので、彼は暴力をふるうまえに一瞬の躊躇もない。
 私がおもしろいと思うのは、この刑事には妹との「情」の世界以外に情の世界は存在しない。しかるに暴力団の親分の方にはホモセクシャルの現実的な情の世界が存在する。つまりこの親分の暴力性は、いうなれば粘っこく、なんらかの情炎が背景にあると見ることができる。が、刑事のほうは、妙な言い方だが「純粋暴力」なのだ。・・・この映画作品が世界に注目されたのは上述したようなことからではないか、と私は勝手に推測しているのだが、はたして如何であろう。

 さて、なぜ『その男、凶暴につき』をいまさらながら取り上げたかというと、来年5月よりいよいよ施行される「裁判員制度」が念頭にあった。もし実際の裁判でビート武の刑事のような人物が法定に登場したとき、裁判員となった一般人は日本の刑法において正しい判断ができるかどうか。検察官や弁護士の丁々発止の弁論や、もしかしたらミスリードをしようとするどちらかの策謀のなかで、たんなる感情に動かされないで正しい判断ができるかどうか。
 あるいは、ちかごろ裁判官の質が落ちていると思うのはたぶん私だけではないはずだが、そのような質の低い裁判官のもとで一般人の裁判員はどのように振舞うのであろうか。
 私は、一個人の考えとしては、欧米にみられる陪審員制度が成熟した裁判制度だと思っている。ただし、それは社会が成熟していて、国民ひとりひとりも成熟し、客観と主観とを明確に分離判断できる能力をもっていなければならないという条件付きだ。さらでだに冤罪はひきもきらない。ベルトコンベヤーにのせるように、死刑囚をバタンコ送りにする法務大臣もいる。それは判決がでているから当然といえば当然なのだが、一方、ながながと収監しておくことは税金の無駄使い、場所塞ぎという意識がどこかにありはしないか。なぜ、現在、世界の多くの国で、死刑存続の見直しがなされているか、その理由についてわれわれはどれほどの考察をしているか、立ち止まって考えたことはあるか。それは死刑囚の延命の問題ではない。社会のありようの問題。人間ひとりひとりの存在の問題であろう。


 次回は裁判映画について書いてみよう。


【注】
「八紘一宇(はっこういちう)」
 明治36年に田中智学によって造られた言葉。世界を一つの家とする、という意味である。『日本書記』の一節がもとになっている。田中はこの言葉を掲げて日本的な世界統一原理とした。さらに大平洋戦争時の日本の海外侵略を正当化する標語となった。





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Last updated  Oct 26, 2008 11:03:38 AM
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Comments

AZURE702 @ Re[1]:山田維史の「蝶」が出てくる作品(07/03) shiwashiwa1978さんへ  拙作をご覧くださ…
shiwashiwa1978@ Re:山田維史の「蝶」が出てくる作品(07/03) 素敵です。 作品集は無いのでしょうか。
AZURE702 @ Re:「比叡おろし」(汚れちっまた悲しみに)(08/21) 三角野郎(絵本「マンマルさん」)さんへ …
三角野郎(絵本「マンマルさん」)@ 「比叡おろし」(汚れちっまた悲しみに) ≪…【ヴィークル】…≫の用語が、[ 実務と…
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