山田維史の遊卵画廊

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Tadami Yamada's Painting


Tadami Yamada's Painting


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■Yamada's Article (12) 伊勢物語「梓弓」について


■(13)英語訳論文「ムンクの『叫び』の設計と無意識」


■(14)英語訳論文『狐信仰とそのイコノグラフィー』


■(14-2)英語訳論文『狐信仰とそのイコノグラフィー』


■(15)英語訳論文『卵形の象徴と図像について』


■(16)英語訳論文『夢幻能の劇構造と白山信仰との関係考』(1)


■(16-2)英語訳論文『夢幻能の劇構造と白山信仰との関係考』(2)


■(17)英語訳論文『モンドリアンの自画像について』


■(18)英語訳論文『霧に対する感性の考察』(1)


■(18-2)英語訳論文『霧に対する感性の考察』(2)


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■(19-1)英語訳論文『エドヴァルド・ムンクの去勢不安』(1)


■(19-2)英語訳論文『エドヴァルド・ムンクの去勢不安』(2)


■(20)英語訳論文 『伊勢物語の「梓弓」について』


■(21)英語訳論文『C.G.ユングの風景画をめぐって』


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✴️山田維史略歴


Feb 25, 2009
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 20世紀の絵画をそれ以前の絵画と截然と分つのは、抽象画の登場である。そして、その新しい創造の扉を開いたいわば先駆者といえば、私は、パブロ・ピカソ、ジョルジュ・ブラック、そしてピエト・モンドリアンの3人をあげる。

 私は昔、中学生のころ、モンドリアンに心酔し、自分でも黄金比率の研究やその実践的な作品を、純粋色彩によって描いていたものだ。後付けの分析的な言い方をすれば、私は両親家族から離れて孤独な生活にはいっていたので、内心に不安をいだきながら、しかし持前の楽観的な性格もあって、その折り合いをなかなかつけることができずにいた。モンドリアンの幾何学的な作品は、私に、なにか清清しい潔さと安定感を感じさせたのだと思う。私の精神に幾何学への嗜好があったことも確かだった。いや、むしろそのような嗜好があることを、モンドリアンの作品が気付かせてくれた、といったほうが正確かもしれない。
 ともあれ、モンドリアン作品に対する心酔は、高校生になってもつづき、私はとうとう自分が着るためのニットセーターをデザインし、母にそれを編んでくれるように頼んだ。そのデザインは黒のなかに、Vネックの襟元の片側と、ウエスト部分の襟とは反対側の片側に、1cm幅ほどの赤い長方形が帯状にはいっているというものだった。単純なデザインなのだが、長方形が乱れずにきっちり編み込まれていることを私は主張して譲らなかったので、母は相当苦労して編み上げたようだった。私はそれを糊のきいた白いワイシャツに重ね着して得意になっていた。10年くらい前、現在の住居に引越しするさいの大整理の最中に、その40年も昔のセーターが出てきて、私はあらためて自分の過去の作品のひとつとして紙袋にいれて保存しているのである。

 話が逸れてしまった。もとに戻そう。

 上にあげた3人の抽象画の先駆者たちは、しかし、いずれも初めから抽象画を志していたわけではない。身近な物を写生風に描きながら、おそらく、「時代の要請」を敏感に察知したのであろう、しだいに対象を解体する作業をはじめるのである。抽象画が美術史のなかで、あるいは画家個人の歴史のなかで、どのように創造され成立してゆくかについては、ここで述べるつもりはない。私の任でもない。
 私がこれから述べようとすることは、ひとつの推論である。それをまず断って、モンドリアンの自画像について気がついたことを書いておく。
 まず、3点の作品を掲げる。いずれもモンドリアンが描いた自画像(Self-Portrait / Zelfportret)である。
 左から、1900年頃に製作された作品、1912ないし13年の作品、1918年の作品、である。

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 最初の自画像が描かれた時期、モンドリアンの作品全体がまだ写生的なものである。やがて、対象の解体への模索がはじまる。その対象は、樹木であったり花であったり、自分自身であったり。

 そしてモンドリアンの対象解体はさらに進化し、いよいよ黄金比率の幾何学的な作品へと向ってゆく。
 これを「解体の進化、ないし深化」と呼ぶか、あるいは全然別な思考が入ってきたのか、議論があるかもしれない。しかしそのようにモンドリアンの独自な領域が開花しつつある時期に、その自画像はなぜかフォビズムの痕跡さえとどめているような、むしろオーソドックスな具象表現なのである。まるで、元に戻ってしまったのような。
 この自画像の三様の流れに、私は注目するのである。

 じつは、詳しく述べなかったが、最初の自画像は、現在、ワシントンDCのザ・フィリップス・コレクションが所蔵するのだが、私があえて問題にしたいのはこの作品の支持体についてだ。
 支持体というのは、絵が何に描かれているかという、その絵具(顔料や塗料など、その彩色材)を支えている材料のこと。
 モンドリアンのこの自画像は、キャンヴァスに油絵の具で描かれている。だが、そのキャンヴァスは、思いもかけない物に貼付けられているのである。「石」である。
 自画像を石に貼付けたキャンヴァスに描くということは、作者としての何か特別な意図があるとみなければなるまい。普通では行わないようなことをしているのは、そこにすでに重大な創造がおこなわれていることを意味する。しかも鑑賞者にはなかなか見えないところで。
 モンドリアンは、ここで何を意図したのであろう?

 彼はその後、例示したように、自分自身の解体を試みる。直線の集積によって、自分の顔を、アイデンティティを認めるに足るギリギリまで分解し、要素だけを抽出しようとしているかのようだ。この方法は、ブラックやピカソのキュビスム(立方体主義)と近似的なものといってよかろう。
 そして、さらに5年後、斜方向からの視点は前作と同じながら、自己解体はやめてしまっている。背景に、何かレリーフ(半立体の浮き彫り)のような矩形を集合した壁があり、そこにわずかにモンドリアンの追求している幾何学図形のような作品世界のおもかげが窺える。しかし、自己の姿は、いわば20世紀的具象である。
 ・・・この流れのなかで、私はようやく、石に貼付けたキャンヴァスに自画像を描いたモンドリアンの意図が理解できそうな気がするのだ。強い自我、強い自己執着。解体すべき対象から超越した存在としての自分自身である。

 この3番目の自画像に、私は、ムンクの晩年と共通の自意識を見る。絵も似ていなくもない。世間と闘ってきた人の、頑固で、皮肉で、確信にみちた傲然なまでの自意識。
 最初の自画像には、まだ繊細さと気の弱そうな一面がうかがえた。それだからこそ、石に貼付けなければならなかったのではないか。その石の支持体は、モンドリアンのナルシスムの支持体でもあるのである。

 冒頭で私は、抽象画の先駆者としてピカソをあげた。しかし、ピカソ自身は「抽象には近づかない」ことを信条としてい、事実、ピカソの作品はモンドリアンの幾何学的作品と比較すると具象以外ではありえないことは確かだ。
 それはさておき、ピカソは、日付けを明確に記した作品を日記のように描き、かつ、自己を作品のなかに閉じ込め、作品として昇華したと言えよう。しかし、私は、このたびモンドリアンに関して、その自画像の変遷に則して作品を瞥見してみて、彼は、自分の創造した抽象画の世界に、ついに自己を閉じ込めることができなかったのではないか、と思った。私はこれまで、モンドリアンの作品群について、そのような見方をしたことはなかった。それは自画像によって、彼の画歴をたどるという試みをしたことがなかったからであり、初期の自画像が石に貼付けたキャンヴァスに描かれているという事実も見過ごしにしてきたからである。そして、そのような事実を論じた論文も浅学ながら知らない。
 というわけで、とりあえず推論として、私の考えを述べておく。





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Last updated  Mar 3, 2009 05:43:59 PM
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Comments

AZURE702 @ Re[1]:山田維史の「蝶」が出てくる作品(07/03) shiwashiwa1978さんへ  拙作をご覧くださ…
shiwashiwa1978@ Re:山田維史の「蝶」が出てくる作品(07/03) 素敵です。 作品集は無いのでしょうか。
AZURE702 @ Re:「比叡おろし」(汚れちっまた悲しみに)(08/21) 三角野郎(絵本「マンマルさん」)さんへ …
三角野郎(絵本「マンマルさん」)@ 「比叡おろし」(汚れちっまた悲しみに) ≪…【ヴィークル】…≫の用語が、[ 実務と…
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