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山小屋の番頭と巡りあってから、小屋に出入りするようになった。この小屋の位置は尾根を縦走する通過点に位置し、秦野から蓑毛を経由しヤビツ峠のバス終点から徒歩で20分の場所にあり、そこまではアスファルトで舗装された道だ。そこからいよいよ山道となる場所に位地し、装備の点検を行なったり水の補充や不足している物を小屋で購入し、山に入る場所だ。そんな場所で、朝の登り始めのハイカーや逆の方からは夕方降りてくるハイカーで結構賑わっていたが、当時の山小屋は本当に汚かった。床は土間!まるで昔の農家の作りのようで、ゆがんだ戸を開けると土が剥き出しの広間になっている。中央には大きな石油のストーブが据えてあり、周りを得体の知れないイカツイ男どもが取り囲んでいる。天井は低く、二階が宿泊室になっているようで、上で人が歩くと天井の隙間からパラパラと細かいゴミが落ちてくる始末、周りはホコリの山と蜘蛛の巣だ・・・こんにちは!と挨拶をしても男達はギョロット目玉を動かし、胡散臭い顔をするだけ・・・どうやら一杯飲んでいるらしいのだが、なんとも近ずきがたい連中だ。周りにテーブルが数箇所設置してあるのだが、何処に向かっても狭い山小屋の中では、その男たちの前を通るしかない。連中の服装と言えば作業ズボンに地下足袋、あるいは迷彩服に迷彩帽・・・一種独特の雰囲気をかもし出している。番頭と面識が無ければ、気が小さい私などはとても入る気は起きない。オロオロしていると番頭から気さくに声が掛かる。「オ!来たね」大げさな話だが、地獄に仏!のような気分だ。番頭と知り合いと判ると、酒を飲みたむろしている連中から声が掛かる。「オイ!こっちが暖かいからきなヨ」恐る恐るストーブの前に割り込むと、連中の様子がわかってきた。どうやらハンターらしいが、それにしてもガラが悪い連中だ。山小屋はほこりっぽく、何時もジメジメとした湿気を感じた。ここの標高は800メートル位だろうか、下界と比べると5度位は低く感じる。営業で水を汲ませて頂いている手前、色々な作業を分担させられる事となるのは、小屋に出入りを始めて半年が過ぎた頃からだった・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 31, 2007
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護摩屋敷での水汲みが暫く続いた。この頃はまだ水のブームが起きる前!静かな物だった。夜半は先ず人の気配は無いし、夜行性の鹿もまだそれほど増えてはおらず夜道に現れるのはもっぱら狸だった。この狸、車の走行音やライトにビックリして車道に飛び出したりするのだが、ヒョコヒョコと逃げ回る速さは20キロ位か?暫くライトの中で走り回ると、立ち止まりひょいとこちらを振り向く。どうやら習性らしいが、そこで車にはねられるケースが多いらしい。店から車で小一時間の山道で私を迎えてくれる狸は、疲れた私に一時の安らぎを与えてくれる。やがて狩猟免許を取得して、食材として狙う事になるのだが・・・水汲み場は暫くの間、私の独占場であった。雪が降る夜などは、車から取水場までの十数メートル、足跡をつけるのが楽しみであった。一人での行動ばかりの私にとってはささやかな遊び心なのかも知れない。やがて水のブームが訪れる頃、料理の取材には必ず水汲みがテーマに上るようになった。それが実は自分の首を〆ることになるとは,その時はまだきずかなかった・・雑誌の取材には必ずこの護摩屋敷が紹介され、来店のお客様に求められれば、地図を書いて紹介していたのだが、この噂が広がり水汲み場が混雑してきた。私の紹介記事ばかりではないだろうが、週に一社ペースでの取材には必ずここが載りだすと、一気に名所!となってしまった.そんなある日、山小屋の番頭とめぐり合うこととなり、それがきっかけで水場と深いかかわりをもつ羽目となった・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 30, 2007
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美味しい水「護摩屋敷の水」を求め暫く通うことになったが、相変わらず山での美味しい水探しは続いていた。俗に言う美味しい水!はいたるところに存在する。飲んで確かに美味しい水でも、安直に使うわけには行かない。私は営業で使用するのだ、自分だけのベロメーター(舌)だけでは判断出来ない。安心・安全が第一条件だからだ。秦野にミクルベと言う場所がある。山間の外れに山から引いた塩ビ管があり、大きな木の樽にチョロチョロと注いでいる。味は良いのだが、木の樽に落とし入れられた水では、衛生面に問題がある。塩ビ管から直接容器に入れられるのであれば、さほど心配は無いのだが、木の樽に溜めた水では・・・このような場所がいたるところにあるが、とても舌だけの判断では怖くて使う気にはなれない。そこにゆくと、今の護摩屋敷の水は信頼が置ける。側の山小屋「富士見山荘」で水質検査を定期的に行なっているからだ。ここに通い始めた頃は、何時行っても人と顔を合せる事は無かった。モットも深夜なら当たり前かもしれないが・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 29, 2007
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水を求める作業と山の食材の収穫は平行して行なわれた。店の営業は続けながらで当然水は必要、通っていた「竜神の泉」の水質に疑問を抱きながらであったが通っていた。疑問と言うのは一つには味があった。少し落ち葉の味がするのだ。それと水量の変化が気になった。良い水は一年中水質も水量も変わらないはずで、水量が変わるということは、水脈が浅いと言う事だ。つまり天候に敏感に反応し、雨が続けば水量が増え、日照りが続けば減ると言うことで、これは決してよい事ではない。地下に雨水が染み込んですぐに湧き出すと言うこと。これでは水は浄化されない訳で、安全性に疑問が生じるからだ・竜神の泉は雅にこの様相を示していた。困り果てて帰りみちにある警察署に立ち寄った。訳を話し、車で側まで行け安全で美味しい水汲み場は無いだろうか?自分は今の時間帯深夜しか行動できないので、なるべく人家から離れ人に迷惑をかけない場所が・・・と尋ねてみた所、即答で「護摩屋敷の水」が良い!あそこは私のパトロールのコースに入っているので、何かあれば助けられるし・・・なるほど、やはりあそこしかないか?その場所は以前からマークしてあった場所、早速出かけてみると、土管から澄んだ冷たい水がコンコンと湧き出ていた。しかも人気は無い!雅に私にうってつけの場所だった・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 28, 2007
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実際に水はどのように使われるか?一番の利用法はテーブル用だ。以前は水道水を浄水器を通して使用していた。だが30年前の機械はお粗末な物で、せいぜい塩素を取り除くのが限度と言うお粗末な物であった。それでも生の水道水よりはましかと、製パン用水やコーヒー紅茶の水などに利用していたのだが、やはり納得がいかず美味しい水を求めるようになった。フランス料理では,水を直接料理に使うことは少ない。例えばソースを仕込むにも、フォンを引いてからソースに加工する。フォンとは和食でいう出汁に当たるが、これにワインや果汁、又はリキュールなどが合わさり、ソースに仕上がる。魚のフォンなどでも水は沢山は使わない。少量の水とワインでも魚の水分で結構な量のフォンガ引けるし、その方が実際美味しい・・・ただジヴィエのフォンとなると話は別になる。鹿一頭調理するには一頭分の骨や筋、屑肉から取ったフォンが必要となる。骨は割られ筋は刻む。屑肉と共にオーブンでコンガリと焼かれ、大きな寸胴に移される。大量の香味野菜もザク切りにされ、オーブンで焼かれた後寸胴に入れられ、ワインと大量の水が注がれる。これから煮出す訳だが、先ず一番物と言う煮出し汁が取り分けられる。ここまで数時間を要した液体は香ばしい香りを放っている。だが煮出された骨や野菜にはまだ旨味が残っている。そこで大量の水が再び注がれ、コト々と煮出されるのだ。勿論浮き出るアクを取りながらの作業となる。こうして引いた煮汁は別鍋で煮詰められる。最終的にはかなり減少して、トロット濃度が出て飴色までになる。これを冷凍又は冷蔵して、必要に応じてソースに加工されるのだ。このように使用する水は、やはり美味しい水でなくてはならない。まずい水を煮詰めたのでは、やはり美味しくないと私は思う・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 27, 2007
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山の水を求めて随分と歩いた・・・行く先々で味を確かめながらの山歩きだ。そう、暫く通った場所があったが、確か「竜神の泉」と言ったか?秦野市の246号線から3~40分凸凹の砂利の林道を走った場所だ。山肌から塩ビ管で道端まで引き下ろされ、土管の筒から吹きこぼれている。水量は決して多くは無いが、人だかりが無く、何時行っても待たずに取水できる。モットも私が訪れる時間は深夜か早朝、人気などあるわけが無く、せいぜい走行中のライトの中に狸や鹿などが現れるくらいで、少し寂しい場所だ。どこの水ですか?とレストランのお客さまに聞かれると、実はコレコレこのような場所!と説明すると「凄い所ですね!深夜に出かけるのですか?」「寂しくないですか?怖くは無いですか?」とよく聞かれるが、寂しさはある!が恐怖を覚えた事は無い!なぜならば人気の無い山の中、決して怪しい人や危ない犯罪者はいないからだ。私が怖いのは町中の暗がりだ。そういう所なら獲物を待ち構える犯罪者がいないとも限らないからだ・・・お客の中には冗談で聞くのだろうが、「幽霊や亡霊はいませんか?」と聞かれたことがあった。だが当時の私は経験が無く、いや一度も・・・と答えていた。当時は・・・だ。それから十数年後に体験したのだが、この話は機会があれば・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 26, 2007
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何故水にこだわるのか?理由は簡単!美味しい方が良いに決まっているから・・・では答えにならないだろうか?私は小田原で生まれた、と言っても市外地でかなりの田舎だ。子供の頃は水の便が悪く、近所の井戸の水をもらいに行っていた。この水の確保は子供の仕事で、ブリキのバケツを下げ歩いて5分くらいの井戸まで出かけ水を運ぶのが私の日課だったと思う。これも小学校に上がる頃には市の水道が自宅まで引かれ、この作業に終止符が打たれた。当時水を頂いていた井戸は浅く、家庭の雑排水や汚水が染み込み安く、決して安全とは言えない代物で、父が行政に働きかけ、実現した物だった。とにかく生活環境は今とは比べられないほど劣悪で、自宅の前の旧東海道の街道を山から切り出した材木を牛車に引かせて運んでいた時代・・・当然道は砂利道で牛の落し物が堆積、冬の空っ風が吹くと粉となって舞い上がり、梅雨が始まると粘土のようにグチャ々、そこを子供達が遊びまわるような時代だった。(私の自宅は街道沿いの小高い所にあるお陰で、この被害は無かったが・・・)それを考えると、当時の子供はたくましく丈夫だった。こんな環境で泥まみれになっていても、別段健康には影響が無かったのだから・・・小田原の水道水は市営で水源は酒匂川の浸透水だと聞いていたが、これが結構美味しい水で自慢が出来るくらいだ。それでも大雨が降ると水源の水が濁るのか、カルキ臭が強くなったように記憶している。今の時代のように水を買ったり、又美味しい水を求めて出かける時代が来るとは夢にも思わなかった・・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 25, 2007
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野生の食材探しと美味しい水探しは平行して行なわれた。そんなある日、週刊誌の「タッチ」?に秦野市の水について記事が書かれた。場所は弘法の泉で基準を上回るロッカクロムなどが検出された・・・と言う内容だ。問題はこの事実を秦野市が事前に把握していたのにも関わらず、一般に公表せずそのまま放置していた事だ。生で飲んでもすぐにどうこうというものでも無いが、やはり知らせるべきことだった。後日注意書きが設置されたが・・・美味しい水!簡単なことと鷹を括っていたが、実際にはかなり限定されてしまった。せっかく見つけても、その水を店まで運ばなくてはならない。当たり前だが、この水と言う奴は結構重い・・・営業で使うのだから一リットルや二リットルの水では間に合わないし、毎日汲みに行く時間は無い。となると、車が側まで付けられる場所と言うことが最優先になる。一回の採取量が100から200リットルは必要だからだ。そこでふと思い出した場所がある。秦野の町から3~40分走った林道の脇にある水場「竜神の泉」だ。これは以前里山を徘徊?している時に、警察官に職務質問された折教えていただいた場所だ。その時は深夜で里山の沢沿いを歩いていた時に、住民に通報され駆けつけた警察官に職質、その後に教えていただいた場所だ。何故そんな時間に?この時も食材の調達で、店が終わってから懐中電灯を片手に沢のクレソンや水ゼリを採取していた。昼間は時間が取れず、勢い早朝か深夜の行動が余儀なくされていたからだ・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 24, 2007
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山の水場は調べ尽くしてある。これは私の生命線、当たり前の事だがこれを理解しないとただ山を歩き回るだけの、アウトドアで終わってしまう。あくまでも食材の調達が目的、趣味や鑑賞が目的ではない。山での服装も一般のハイカーとは違う。先ず上下の迷彩服だ。これはレプリカではない、軍隊の実践用の純正品で値段が高いがとにかく丈夫に出来ている。真夏は長袖ではさすがに暑いので、メッシュの半袖、勿論迷彩だ。腰には軍隊用の巾広のベルトに水筒、この水筒も軍隊用で底のカップが外れるようになっていて、簡易鍋としても食器としても利用できるようになっている。水は丁度一リットルは入るだろうか?だが真夏の行軍ではその倍!いや三倍ぐらいは必要!そこで行き先々で補充をしながらの行動となる。その他の装備は8倍の双眼鏡、簡易ロープが10数メートル・小物入れの中には非常用の防寒布やライターなどが入り、更に剣ナタと呼ばれる大型のナイフが下がっている。これだけでも結構な重量となり、その他に目的に応じた収納袋が加わる。茸の場合などは籠だが、網袋などもたたんで持ち歩く。とんでもない穴場を見つけても持ち帰ることができる用にだ・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 23, 2007
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前回書いたようにとんでもない所から水が噴出す。私は山はあちこちと歩き回る。勿論食材を求めての行動で、決して趣味ではない。趣味ではない以上、効率良く歩き回らねばならない。となると身支度も最低限の装備、軽量化を計り、少しでも獲物(食材)を多く持ち帰りたい。食料と非常用の食料、この非常用は干飯(ほしい)を作り、携帯用のパック入りの味噌と一緒に持ち歩く。この千飯、余ったご飯をよく洗いヌメリを取ってからザル広げ乾燥させた物。食べる時には水で戻せばよいし、味噌があれば塩分の補充にもなるし、日持良いし軽量でがさばらない。(但し、戻すのに結構時間を要する)後は必ず甘い物を持っていく。長時間の行軍では血糖値が下がってしまうからだ。これと水だが、腰に軍隊用の水筒が付いていて、1リットルの水が入る。だが急な山道、と言うか道なき道を歩く訳だから、体力の消耗は物凄い。当然大量の汗が出る訳で、その補充の水も莫大な量となるが、水は結構重い物で、一日分を朝から腰につけ、歩き回ると言うのは辛い・・・そこで行く先々の山の水場を考え行動に取り入れて、水の補充をしながら山を歩くのだ。・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 22, 2007
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水を求めてあちこちと放浪する日が続いた。時間が取れない関係上、仕事が終わる夜半に行動する事が多かった。何処々の農家の水が美味しい・・と聞けば、手土産持参で訪れ訳を話して水を頂いてくる。だが大抵の農家は里山に近いところにあるし、水質検査もいい加減でせいぜい大腸菌など数種の検査しかしていない所が殆ど・・もっともそれだけの検査でも1万円は請求されるが・・・雑菌類の検査も勿論重要だが、化学物質の有無も重要な検査対照となる。水の流れと言うのは、上から下へ・・・これが一般的な解釈だが、地下水となると又話は別になる。地価の水脈は低い方にばかり流れるとは限らず、時としてとんでもない高さまで押し上げられる事がある。だから街より高い位置にある井戸でも、低い街の地下水が押し上げられ、里山まで流れ、湧き出る事もある。これを肌で実感した場所は、丹沢山から蛭ヶ岳に続く尾根で、途中避難小屋があるが、その尾根から10メートル下がった場所から綺麗な水がジャンジャン湧き出ている場面を見てからだ。この水どんな日照りでも枯れたことは無い、ハイカーには雅に貴重な水場だ・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 20, 2007
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私が本格的に山に入りいろいろな食材を集め出したのは、40の声を聞いてからだ。それまでは比較的低い山か里山、里の沢が殆どだった。だが平塚で独立してからは必然的に山に入るようになってきた。それと言うのもきっかけは「美味しい水」を求めるようになってからだ。最初は農家の井戸水を頂いたり、秦野の湧き水などを汲んでいたのだが、その水場の一つ「弘法の泉」の水質に疑問をもち始めていたからだ。この泉は秦野市のほぼ中心に位置し、観光名所としても名高い所で、かなりの人が水を求めて訪れていた場所だ。疑問をもつきっかけは地下水の汚染を懸念してからだ。秦野市に限らず何処にも工場があり、クリーニング店も存在する。当然薬剤が使用され、排水が出る。完全に浄化処理をした水で放水されれば問題は無いのだが、当時は小規模の工場や個人のクリーニング店などでは結構いい加減で、未処理の排水や、処理不十分な水が排水されていた。その洗浄剤がロッカクロムなどの薬剤だ。この薬剤は水よりも比重が重い、当然地面に染み込むと水脈まで沈み地下水を汚染してしまう。水より重い物質は何年経っても取り除く事は不可能となる。アメリカのシリコンバレーが良い例だ。そんな知識があり、秦野市の水、特に盆地での水の水質に疑問をもっていた。では何処の水が安全か?ある程度の標高まで上がれば・・・と思い、山中をさまよう事となった・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 19, 2007
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大分前のことだ。まだ師匠と一緒に組んで猟をしていた時の話だ。私の犬は初代のメス犬メリー。師匠の犬はジムと言うオス犬だった。丹沢山のヤビツ峠にバスの最終停留所がある。その少し先の斜面で犬を放し様子を伺っていた時の話だ。犬は仲良く山に入っていった。私のメリーは美人犬で山では人にも犬にも人気者だった。そして師匠のオス犬ジムはかなりのスケベ犬で、何時もメリーの尻の匂いを嗅いで後を付いて回っていた。メリーは執拗に嗅がれ、追われて気が散るのだろうか、尻を振って逃げ回っていた。当然獲物の探索どころでは無い、地面に鼻を付け匂いを獲ろうとすると後ろに気配が・・・では。これでは猟どころでは無いだろう。やがて二匹は山の木立に消え、数時間が経過、追い泣きの声も聞けず、撤収と言う事になった。道に立ち大きな声で名前を呼び犬を回収しなければならない。たまたまハイカーの下山時間と重なり、私たちの脇をバス停へと向かっている。ただ犬の名前を呼んでいるのも面白くないと判断した師匠が悪ふざけをした。「オーイ、帰って来い!怒らないから帰って来い!」「お前達の仲は許すメリー、ジ~ム」と言う具合だ。何人かのハイカーは立ち止まり、心配そうに声を掛けてくる。「如何したんですか、山に入って帰ってこないんですか?」と・・「ハイチョッと怒りましたら、山に入って帰ってこないんですよ!」すると心配そうに、一緒に名前を呼んでくれる。「メリーちゃん、ジムちゃん帰っておいで!」一緒に呼びながら、外国の方ですか?と聞かれハイ、ハーフなんですよ!と真顔で答える師匠。やがて木立の間から尻尾を振りながら出てくる犬達・・・それを見たハイカー、目をパチクリ「エッ!い犬ですか?」はいオスが盛っていまして、メスがそれを嫌って山奥に入ってしまったのですよ、と・・一瞬間が空いて、大爆笑。何時もこんな茶目っ気タップリの師匠だが、銃の腕前は丹沢山で一番!凄い人だ・・続く・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 18, 2007
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山の師匠は私より三つ年上で建設会社の設計技士、背はあまり高くは無いが筋肉隆々のいかつい男だ。周りの人を笑わせることは実に美味く、退屈させる事は無い。山のことならなんでもござれ!知らない物は無いし、体力も桁外れで一緒に付いて回るだけでへとへとになってしまう。唯一の欠点は酒好き!と言うことだろう。朝師匠を迎えに行き、車で目的地の山懐に向かう。一日歩き回り、山菜や木の実などを収穫したり、私に猟場の説明やらコツなどを教え、帰るのは夕方になる、が帰りの車中でも酒を欲しがる。「シェフ、ガソリンスタンドに寄ってくれ!」「エ!まだ給油しなくても大丈夫ですよ。」「いや、俺のガソリン!」てな訳で酒を購入、助手席で美味そうに飲みながら帰路に付く・・・と言った案配で、これが山中でも欲しがる。林道をかなり入り込むと、店どころか人家も途切れ人とも出くわさなくなる。それでも酒を欲しがる。走行中いきなり止まってくれ!何事かと思えば、林道に立ち山を見ながらブツブツ言い出す。「エーと、あの大岩が会って赤松がある、その中間点から真下に10歩下がると・・・」いきなり山に入り歩き回り、木の枝を拾うと地面を掘り出した。暫くすると酒の瓶を抱え嬉しそうに帰ってくる。なんと酒の瓶が隠してあったのだ!まるで犬に骨を与えた時に地面に穴を堀、隠すみたいだ。こんな場所がいたるところにある。山を歩き回り疲れてくると酒が欲しくなるようだ。私は昼酒はやらない主義だが、師匠一応私にもすすめてくる。「シェフ!ビールにする?それとも酒?焼酎は山一つ向こうだけれど?・・・」まるで山全体が酒屋だ!このくらい酒好きではもう呆れるばかり、時たま羽目を外すこともある。山男(この場合はハンター)同士の喧嘩は凄い、ビール瓶を叩き割り腹に突きつけ「オイ!やるのか?」マア大事に至ることは無いが、これが猟期だと猟銃が土手腹に向くこととなるが、たいがい周りの人が止めに入るし、又当事者達もそれを待っているようで大事には至らない。ハンターが傷害事件を起こせば、狩猟免許も銃許可書も没収され、二度と交付されないからだ。その師匠に10年位は付いて回っただろうか?大分前の話だが・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 17, 2007
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犬を飼うと名前を付ける。当たり前の話だが、これが結構苦労する。ペットで飼う場合などは特別気を使うことも無いだろうが、猟犬となると一捻り必要になってくる。猟犬であるから里山や山で犬を放し、探索させて獲物を探すわけだから、何処に行くかは獲物次第!と言う事になる。犬が遠くに離れてしまう時や、回収する時は当然名前を呼んで戻さなくてはならない。犬は遠くにいるのだから大きな声で呼ぶ!当たり前だが,一回や二回では無い!犬が戻るまで呼び続け、最長3時間叫んだ事もあった。このときはメスの鹿を追っていて、獲物を確認しても発砲できず、犬が諦めるの待っていた時だ。現行法では狩猟期間中はメス鹿の捕獲は禁止、射程内であったが打てなかったのだ。犬はランボー・ローズ・メリーの三匹だ。おまけにメス鹿は、オスほど体力もなく山頂まで駆け上がらずに中腹を逃げ、犬達を振り切れなかったからだ・・・体力がなくなったメス鹿は犬を振り切れず、犬も丁度良い距離で追えるとなると、どちらかが倒れるまでのゲームとなる。対外メス鹿が沢に降りて犬に捕まるか、又は振り切るかだが・・・こんな時は何回でも同じ名前を大きな声で怒鳴るのだから、ややこしい発音の名前だと舌を噛んでしまう。本当の話だ。それとあまり可愛らしい名前を連呼するのはチト恥ずかしい・・・人の名前と勘違いするような物も避けなければならない。間違っても、トメやウメと言う名前は避けなければならない、里山では藪から顔を出して来るオッサンがいるかもしれないからだ。又仲間の犬と同じ名前?と言うのもまずい。勿論縁起も担ぐ!前の子犬はロッキーと言う名前だったが、毒を盛られグロッキーとなってしまった。そこで今度の犬はランボーとしたのだ。昔ハムの宣伝で、「ランボーでも良い、元気に育ってくれれば!」と言うのを思い出したからだ。丁度その頃、映画でランボーと言うのが人気があったように記憶していたからかも・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 16, 2007
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今日と明日は連休、連休は来週のはずであったが、家内が勘違い!一週間前倒しとなってしまった。これからの時期、ランボーの手(猫の手)も借りたくなるほど忙しい。今朝は三時に起床、小田原魚市場まで仕入れに走ってきた。相変わらず鯵が豊漁で、何処の定置網にも溢れ返っていた。それと今年はアオリイカが豊漁、嬉しい限りで早速一杯先取りで確保し、夜のコースのオードブル、「味の散歩道」の一品に予定を組んでみた。早々に市場を切り上げ、自宅に寄り柿の葉を収穫してきた。これは加工してハーブティーとして提供する分で、今から6月一杯までが収穫最適期となる。魚を処理し、何種類課のオードブルを仕込み、合間を見て柿の葉を加工する。雅に目の回る忙しさとなるが、来週お見えになるお客様の顔がチラチラ脳裏をかすめるのでは、やはり万全の仕事がしたい・・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 14, 2007
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訓練中、ランボーだけが帰ってこない!電波はかすかにだが私の受信機に入ってくる。だがもう夜中、これから探しに行くには危険すぎるので、火を起こし朝を待つ事にした。火を起こすのは寒いからではない、火がないと寂しいのだ。チロチロと燃える火を見ているだけで落ち着くし、何時間でも苦にならなく待てるからだ・・・先ず懐中電灯の明かりを頼りに林に入り、杉の皮を少し剥いてきた。次に落ちている杉やヒノキの葉を集め、枝を集めた。かなり太い物まで集めると一山、かなりの量が集まった。林の中で火を付ければ山火事となってしまうので、車を止めてある砂利の林道の片隅を選んだ。先ず杉の皮を手で揉んで綿状にして種火とした。私はタバコは吸わないがライターは持参している。ポッと赤い火が付いたら杉やヒノキの落ち葉を千切り上に乗せてゆく。樹脂が多い葉はパチパチと弾けながら燃え、火は大きくなってゆく。後は順に小枝などをくべ、焚き火が完成する。この焚き火も長時間維持したり、雨の中では又要領が異なる。火種の起こし方は全く同じだが、勢いが付いたら生の木をくべる事だ。生木では火付きが悪いのだが、ジュウジュウと水気を出しながら燃え始めると、実に火持ちがよい。この時にはオキ火(炭状の物)が沢山出来ている事が条件だが・・・山火事が消えにくいのもこれで判るような気がする。この方法なら多少の雨でも大丈夫、いつでも火は起こせるが、問題は後始末!素人は絶対に真似をして欲しくない・・夜がしらじらと明ける頃、火の後始末を済ませ、ランボーを迎えに行くことにした。メス犬ローズの首に引き綱を括りつけると、もう勝手に私を引っ張って歩き出した。後はついて行くだけでランボーの所にたどり着くはず・・・30分も歩くと、シーバーからランボーの声が大きく流れてくる、かなり近い・・・ローズは迷うことなく私を引っ張ってゆく。かなり下りがきつい所を過ぎると、護岸した沢が見えた。どうやらその中らしい・・・ランボー!大きい声で呼ぶと、悲しそうなランボーの声が返ってきたクォ~ン・・・コンクリートの沢は高さが180センチ位あるし、上流の下流もかなりの段差がある。これでは自力での脱出は無理だろう。沢に入り抱え上げるともう嬉しそうに、顔中ペロペロとなめ出した。怒る事はしない、頭をなで引き上げて家路に付いた。それにしても賢いのはメス犬ローズだ。こんな事が過去にも数回あったかな?・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 13, 2007
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オス犬ランボーだが、獲物を追う事に夢中になり我を忘れる事がある。こんな事があった・里山に近いところで訓練をしていた。訓練と言っても、この頃になると放せば勝手に探索して追い出し、後は体力が続くまで追い、やがて疲れ果てて帰ってくる。犬の首には所在が判るように、電波発信機が巻いてある。私は受信機のトランシ-バーを持っている。これはかなりの優れもので、発信機は吠える声は勿論、歩く音や草と擦れる音まで拾って私の受信機に届けてくれる。その音の強弱と受信機に付いている針のふり幅でで距離を憶測する。だから殆ど別行動をしていても、訓練と言うか体力強化になるのだ。但し電波を受信出切る距離は500メートル前後で、それより遠くに犬がいる時は全くのメクラ状態になってしまう。あるとき鹿を追い、勢い余って鹿と一緒に沢の護岸した溝に飛び込んでしまった。鹿は足が長いので、そのまま飛び出したが、困ったのはランボーだ。如何もがいても、ジャンプしても短足!ウロウロするだけで抜け出せない・・・下に向かっても大きな段差!上も同じ・・・結局一晩その溝の中で過ごす羽目となった・一緒に行動していたメス犬ローズは飛び込むのを思い留まったようだ。私のコイ!コ~イと言う呼び戻しの声に渋々と帰ってきた。何時も一緒に行動している夫婦で珍しい事だったが、どうやら私を迎えに来たようだ。だが日は落ち、林の中は真っ暗。電波の強さから4~500メートル先にいるらしい。様子を見に向かいたいのだが、夜中は危険すぎる・・・弱い電波に乗ってランボーの弱弱しい鳴き声が届く。クゥォ~ン・・・命に別状なければ、あえて危険は冒したく無いので、今晩はここに野宿し明朝一番で迎えに行く事にした。車の中で寝ても良いのだが、夜明けまではまだ5時間はあった。そこで火を起こし待つ事にした・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 12, 2007
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ランボーは鹿を追わせたら他の犬には絶対に負けないと思う。これは母犬リーの血を受けついたからだろう。リーはプロットハウンド犬種のハーフでかなりしつこい追跡犬だ。ランボーは、それと薩摩ビーグルとの子供に当たるが、毛並みは茶色一色で鼻先や足の先、尻尾に白い色が出ている。この時は一匹しか生まれず、産後の疲労で母犬リーは死んでしまった。ランボーは中型犬だが気がかなり強い犬で、山で出くわした猟犬と喧嘩しても一度も負けたことは無い。だが性格は非常に大人しい犬だと思う。最初私もこの犬に警戒心を抱いていた。成長するにつれ、筋肉質で骨格のがっちりとした犬に育っていったからだ。もっとも、授乳中から餌の配合には気を配り、脱脂粉乳などを多めに配合し、カルシウムの補充に努めていた。そこで幼犬のうちにあるしつけを行なった。よく晴れた日でランボーも生後4ヶ月、かなり体も大きくなっていたが、マダマダ子犬の面影を漂わせている時だ。。先ず最初は遊んでやる。頭を撫でたり抱きかかえたりとジャレてやる。次にタイミングを計り四つん這いになり、犬の首を噛んでやるのだ。口中毛だらけになり、気持ちが悪くなるが思いっきり血が出るまで噛む!子犬はキャンキャンと鳴くが、噛んだまま振り回し完全に降参するまで噛んで々振り回すのだ。ちなみに私の歯はかなり丈夫で、中学校では健康優良児に選ばれた位、未だに歯は全部自前で虫歯の経験は10年前に一回だけだ・・・頃合いを見、口を離して犬を抱き、頭をなでて可愛がる。これでもう主従関係というか、力関係が伝わった。三つ子の魂100まで!と言う訳で、これからどんなに大きく成長しても私には逆らわなくなる。実際私には絶対服従している。動物愛護団体からクレームが付きそうな話だが、これが私流だ・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 11, 2007
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ウサギのオシッコはオレンジ色で、白い雪の上では良く目立つ色だ又、ウサギは足の構造上、人に判るような足跡は土の上には残さないが、柔らかな雪の上でははっきりと残してくれる。何時もは鹿ばかり追いかけるランボー達は(犬)嫌々ながら私とウサギの足跡を追う。それでも、匂いを探し当てると、やはり猟犬で目の色が変わり、必死に探索を始める。はっきりとした匂いと足跡が林の中を伸びている。比較的楽な猟だ。今日の銃はポリスアクション、スライド式の散弾銃だ。有効射程距離は30~40メートル、ウサギなら充分射止める事が出来る銃種だ。何時もはライフルドスラッグ、単体の弾で100メートル先でも威力を発揮できる銃で、スコープで獲物を捕らえる。だが林の中でのウサギ猟、裸眼で狙うので散弾、バラ球が発射出来る銃にしたのだ。このウサギ猟は犬と行動を共のすることが多い。足跡を見つけたり、糞を見つけて一緒に探索するのだ。獲物が気配で飛び出しても、条件によっては発砲出来ないこともあるが、その時は自分はそこに留まり、犬達に追跡させる事がある。ウサギは一定の縄張りをクルクル周り逃げる習性があるからだ。早い時で30分、最長2時間位で又同じ道を通ることが多い・・・その時は気取られないように、身を潜めて待たなければならない。後を追っても、すぐに獲物が飛び出す事もあれば。一時間も探索して追い出すこともある。その時は10分も歩いた頃、犬がクルクルと回り始めた。一体如何した事か?どうやら足跡と臭腺が消えたようだ・・・犬達の足後でウサギの足跡が消える前に判断を下さなくてはならない。確かに足跡が消えている。周りは植林した木が立ち並ぶだけ・・・ウサギは木には登れない・・・とすると、どこかに飛んだか・・・?今来た所をそっと戻る・・・すると10メートル位下がった所の横1~2メートルのところから足跡が又続いている。どうやら追跡をかわすため、後戻りして横にジャンプして臭線を断ったようだ。これは過去に弾幕をくぐり、生き延びた知恵の備えたウサギらしい・・・オス犬ランボーはウロウロしているがメスのローズがこれに気付き戻ってきた。最初小さな円を描いて探索していたが、段々と大きく円を描き、やがて臭線を捕らえた!横に飛んだ臭線にたどり着くと一声、オォ~ン・・・この声でオスも子供も合流、追跡を再開した。ウサギも学習能力を持ち合わせているが、犬もしっかりと学習する。ちなみにオス犬ランボーよりメス犬ローズの方が二歳年上で賢い・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 10, 2007
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私の狩猟は全てレストランの営業の為、決して趣味ではない!狩猟は単独猟、何時も一人だ。猟は鳥も獲るが主に四足猟、鹿・ウサギ・猪などだ。その猟には犬が不可欠で、犬と一心同体にならなければ美味く事が運ばない。といって、犬がこちらに合せてくれる訳ではない。そこまで犬は賢くは無いので、犬の状態を把握してこちらが合せ、結果に結びつけるのだ。だがこれは容易な事ではない。単独猟の難しい所で、全て一人でカバーしなければならず、不可能・・何処かしらに穴があき、獲物が抜けてしまう。犬達もそれぞれ特徴があり、それらを加味して判断を下さなければならない。それには犬達と出来るだけ長い時間を一緒に過ごし、犬の癖を見抜くことだ。私の犬は名犬ラッシーのような知能は無いからだ(少し古い話かな?)だが犬はかなりの学習能力がある。雪山での話をしようか・・・2月に入り丹沢山は雪が積もっていた。日当たりの良い道はすぐに溶けるが、一歩日陰山や林に足を踏み入れると銀世界となる。この時期になると猟場の鹿は獲りつくされたり、保護区に逃げ込まれたりで獲物はなく、ウサギ狩りをやる事が多い。ウサギは自分のテリトリーを3キロから4キロ四方持ち、他のウサギの侵入を拒むが、盛りが付く2月となると話は別となる。結構縄張りを行き来し、オシッコで相手を誘う。このオシッコはオレンジ色で、白い雪の上では良く目立つ色だ・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 9, 2007
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大分前の事になるが、犬達に毒を盛られた事があった。その時はオスとメス、その子犬が一匹で、結構賑やかな家だった。まして犬は猟犬!鳴き声は高くよく遠くまで届く声をしていた。猟犬で無口な犬は使い物にはならず、仕方なく居場所を知る為に首に鈴など音が出る物を付け、猟に使うが仲間からは一人前としては扱ってもらえず、獲物を獲っても犬の分け前の骨の配当は無い!だから猟犬の鳴き声は大事で、特に追跡犬は何時までも鳴き、一山超えても声が届く鳴き声が要求される。私の犬は声が高く遠くまで届く猟犬としては条件のあった犬だった。それが原因だと思うのだが、自宅で毒を盛られてしまった。留守中に飲み水に入れたのだろう。痙攣して倒れ体が棒のようにツッパリ、口から泡を吹いて動かなくなってしまうのだ。先ず子犬に表情が現れ、これは体力がなかったのだろう死んでしまった・・・次がメス犬ローズだ!もう夢中で体をさすり、血行を促進して毒が散るのを待った、私の体は泥まみれだが何とか息を吹き返した頃、オス犬のランボーが倒れ痙攣を始めた。息が止まり体が痙攣した状態で、医者に担ぎこむ余裕も無い。全身をマッサージし、心臓を押した・・一、ニ、三と数えながらだ・そして口をつぼめさせ、息を吹き込んだ。突き出た口で美味く人工呼吸が出来なかったが、必死で心臓をマサージし息を吹き込んだ。三十分もした頃から、足の硬直が取れ始め息も復活、何とか一命を取り留めたが子犬はとうとう帰らなかった・・・それが春先の事で、夏の間大事を取り冬の狩猟に備えたのだが、やはり芳しくなく、メスは仕事には使えなかった。警察にも届けたが、結局は犯人は判らず終い、毒の種類も農薬だろうとしか判らなかった。鳴き声が煩かったのだろうが、周りは全て農家でお互いの敷地も広く、それぞれ犬を飼っている環境なのだが、一体誰が・・・疑問だけが残った。その年の猟期間、オスは何とか活躍したが、メスは産後の疲労と重なったのかなかなか回復せずに終わってしまった。それでも出猟の時は甲高い声で鳴き連れて行けと騒ぐ。だが猟場についても私の足元からは一歩も離れず、何時も頭を撫でろ!と催促し、私の手を頭で押し上げる。そして頭を撫でている時だけ大人しくしている。撫でていると落ち着くのだろうか?何時もは一箇所には留まらない犬なのに・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 8, 2007
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私たちは相手の様子をうかがってから話をする。特に難しい問題などを切り出すときは、タイミングが大事で今がその時期なのか判断してから切り出し、自分の意志をスムーズに伝えようとする。それにはやはり相手の様子を知る事が大事だ。犬達も同じような事をやる。朝私が起き、雨戸を開けて犬達を見ると一斉にこちらを見る。オス犬のランボーやメスのローズなどは首を伸ばしてこちらを伺っている。山に行く日なのか、仕事に行く日なのか判断しているのだ。こちらがすまして何食わぬ顔で歯を磨いていると、がっくりと肩を落として目を伏せるが、少しでも何時もと違う態度を取ると、もう大合唱!吠えまくるのだ。三匹が一斉に二本足で立ち上がり、ウオ~ンオンと鳴き止まない・・・その時は目の色が違う、ギラギラと輝いていて、少し恐怖感さえ感じられる。気持ちは痛いほど判る!何時もは鎖で繋がれ、留守番をしているだけなのだから・・・・それが何時もと変わらない態度だと、がっくりと肩を落とし目線も地面に・・・私の呼びかけにも尻尾を振るだけとなる。確かにこのときは右側から振り始めることが多いようだ。それでも水の交換や糞の始末をしに近ずくと尻尾を振りながら甘えてくる。この時必ず私の顔を見てから甘える。私が気難しい顔をしていると、オス犬はサット自分の小屋に入って様子を伺い、何事も無い事を確認してから甘えに寄って来る。ランボーと言う、いかつい名前の犬ではあるが、実に細かい神経をしている。娘のローズなどはうっとりとした涙目で擦り寄って来て、やがて腹を見せ始める。母犬ローズは鎖を一杯まで引っ張り、私に抱きついてくる。次は顔中舐めはじめ、頭を撫でろと首を突き出す。ソノ様子で犬達の体調を判断するのだが、以前毒を盛られあの世に行きかけた事があった。それ以来、犬の状態を把握するのに欠かせない朝のスキンシップとなった・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 7, 2007
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恋すれば目は口ほどに物を言い・・・人の目という物は実に表現が豊かだと思う。更に眉毛や瞼、口や頬の動きが重なるとこれはもう何百と言う表現になるだろう。動物などはどうだろうか?人には白目という部分があり、黒い部分(外人は色がありますが)が見る方向にむいていて、何処を見ているのか想像がつくが、犬などの動物はこの境目がハッキリしない。一体どっちを向いているのか?顔の向いている方向で想像は出来るのだが、人ほどははっきりと感じることは出来ない。私は仕事柄狩猟をするので、猟犬を飼っている。では犬達の意思表示は如何しているのか?観察していると、どうやら尻尾が重要な役目を担っているようだ。大分前の話だが、私の犬が訓練の最中で実猟には使えず、師匠のババ犬で猟をしたことがあった。この犬、10歳はとうに過ぎ歩くのがヤット!と言う何とも頼りない犬だった。当然鳴き声も少なく、獲物がいるのだかいないのだか、又探索中で歩いているのだか、ただ帰りの途中なのか、無口で判断出来ない状態の犬だった。おまけに朝は寝ぼけていて、缶コーヒー一杯を飲まないと山に入らない!と言うババ犬だった。この犬で猟をする時は、鳴き声で判断するのではなく、尻尾の振り方で判断していた。猟場につき、タズマ(射手が陣取る場所)に付き、様子を伺っている時などに犬が視野を横切る事がある。その時の様子を尻尾で判断するのだ。ユックリユックリと尻尾を振っているときは、獲物の匂いを辿って探索している時。実際獲物に近ずくとかなり早くなり振り巾も大きくなる。そして獲物が起き(犬の気配で飛び出す事)ると初めてウオォンとだるそうに鳴く!そんなことがあり「犬は口ほどに尻尾を振り!」となると判った。最近の研究では、犬は嬉しい時には尻尾を右から振り始めることが判ったと、ニュースで聞いた。へーと感心し、自分の犬を観察してみると、なるほど確かに右側から振る事が多い!長年一緒にいて初めて気がついた事だった・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 6, 2007
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私は結構気が小さいのだろうか?先日こんな事があった。お昼の営業時間中にお二人のご来店が合った。だが一人の方が全く食事は要らないという話だ。まだ客室には案内する前の話・・・席は空いているのだが、お茶だけと言うオーダーは一切お受けしていない店としては、丁寧にお断りした。体調の宜しい時に御願いします・・・と。だがそれが気に入らなかったようだ。こんなサービスの悪い店は初めてだ!シエフに伝えてくれ!と捨て台詞を家内に言い帰ったとか。それを処理出来ずに私に伝える家内も大馬鹿だが、まだお客様としてお受けしていない状態で、お断りしても、サービスが悪い!となるのだろうか?お食事自体がコース料理だけで単品は無く、又おなじテーブルのオーダーは同じコースで御願いし、お客様同士の間が空かないようにし、楽しく過ごして頂くスタイルなのに・・・又テーブルも糊の利いたクロスで統一し、サービエット(テーブルナプキン)も布、銀食器に最高級の食器で召し上がるフランス料理店なのに・・喫茶の時間を設けてあれば、又話も別だがコース料理のみで幼児の入店さえお断りしている大人も会食の場なのに・・・お受けした後ならこんなことは言わないが、まだ客室に入る前の段階でやんわりお断りしていたのだが・・・サービス業とは何でもお客様の要望を聞き入れなければならないのか?懐石料理の店に行き、料理はいらない!と言って受けてくれる物なのだろうか?こんなことが時たまある、一日中いや数日間滅入ってしまう。愚痴になってしまったが、これも土地柄なのだろうか?ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 5, 2007
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今年のゴールデンウイークは当たり?とにかく天気が良い。幹線道路は何処も大渋滞だとか・・・店に入りっぱなしの私には無縁な話だが、お客様が大分難儀をしている。毎年の事で、遠方のお客様はこの時期敬遠なさるのだが、休みの都合でご来店の方もおられますが、道中が心配・・・私の仕事は相変わらず多忙を極め、今朝はレモンバームの収穫を済ませてきた。これはハーブティーとして利用する(詳しくは私のホームページをご覧下さいル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ )庭を開墾しハーブを栽培しているのだが、隅々まで手が廻らず雑草と共存して繁殖している、とても人には見せられる状態ではない。だが暑くなる前に数回の収穫をすませ、雑草をキッチリと取り除か無くてはならない。害虫の発生や、暑さと蒸れで傷んでしまうからだ。中には株分けや間引き、新しい苗の移植もある。時間がいくらあっても足らない・・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 4, 2007
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私は野生の物を料理に取り入れて行く。例えば桜だが、これは結構重宝な木で、花はデザートに散らし,実を結べば熟すのを待ち採取、リキュールを仕込む。今の時期の柔らかい葉は塩漬けにして香りを出し、料理にその香りを移す。今丁度新しい葉が大きく開き、採取の時期を迎えた。桜はバラ科の落葉樹で葉に塩を加えると、クマリンという成分が生成される。いわゆる桜餅の香りだ。これを今の時期仕込んで一年中使える重宝な物だ。ただ何処の物でも良いというわけでは無い。口に入る物、なるべく幹線道路から離れた空気の綺麗な場所から採取したいし、固くなった葉では勿論美味くない。葉が開き、成長が止まる間際の柔らかい物だけが使える。それを求めてあちこちと放浪?するのも又楽しいのだが・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 3, 2007
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いよいよ収穫の時期を迎えた・・・先ず始まる収穫は、宿根草のハーブでアップルミントやレモンバームだ。タイムはもう少し先、6月の花が咲く時期が最適期となる。昨日は生憎の雨だが、自宅での作業なら危険は無いので決行した。これが山となると話は別、甘く見て何度痛い思いをした事か・・・やはり命の危険を伴なう行動はつつしまなければ。年を取りましたかね?かなりの量のアップルミントが収穫でき、これからは新物のハーブティーが提供できる。だがこれだけの量では乾燥保存用に加工してしまえば、ほんの僅かしか残らない。まだ数回の収穫をしなければ、とても間に合わない事になる・・・・続く・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
May 2, 2007
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